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平成23年度 第2回全国健康保険協会広島支部評議会の概要について
平成23年度 第2回全国健康保険協会広島支部評議会の概要について 1. 日 時 平成23年10月13日(木) 2. 場 所 広島ガーデンパレス 3. 出席者等 4. 議事概況と主な意見等 15:00~17:00 「鶴亀」 評議員9名中8名出席、欠席者1名 (1)平成23年度 傍聴者1名 広島支部事業実施状況について (2)医療費適正化総合対策(平成24年度に向けて) (3)協会けんぽの財政基盤の強化について (4)平成22年度 決算報告(確定版) 企画総務部長より、パイロット事業等の進捗状況や健診受診率向上に向けた取り組み、債権 回収の取り組み等について説明を行い、その後、討議をいただきました。 (2)~(4)については、時間の関係上、事務局からの説明にとどめ、次回評議会におい て、質疑を受けることとした。 (糖尿病重症化予防について) 【質問・意見】 先行して通知を発送している3A 期患者とは、どのような症状の方になるのか。糖尿 病予備軍とは違うのか。 【回答】 当事業は糖尿病性腎症の患者を対象としており、病期の進行を遅らせることによる患者の 生活の質の維持・向上やそれに伴う医療費の適正化を目的としているものである。 ご質問の3A 期患者とは、薬剤による治療と食事療法を受けており、インシュリン治療は 未実施の方と想定している。予備軍とは違い実際に医師の治療を受けている状態にある。 (標準報酬について) 【質問・意見】 今年度より、標準報酬の定時決定の方法が一部変更になったが、標準報酬の下落傾向にさ らに影響は与えたか。 【回答】 現状では、分析できていない。年金機構では、新たな方法による決定の件数等も把握でき るはずである。確認して、次回には報告する。 (ジェネッリク医薬品の使用促進について) 【質問・意見】 医師よりジェネリック医薬品への変更可の処方箋を出しても、薬局でジェネッリク医 薬品を取り扱っていない為、使用できなかったことは無いのか。 【回答】 ジェネリック医薬品への変更を可とする処方箋の割合が全体的に6~7割を占めている が、薬局で実際に切り替えられたのが、1割以下というデータもある。薬局での周知がジ ェネリック医薬品の拡充に向けた課題の一つである。 広島支部独自の取り組みとしては、来年度にジェネリック医薬品未切り替え者へのアンケ ートを実施し、切り替えが進まない原因を分析し、拡充に向けた対策を講じる予定をして いる。 また、県のホームページには、県内基幹病院におけるジェネリック医薬品の採用リストを 掲載している。これにより、薬局が不要な在庫を抱えるなどの不安なくジェネリック医薬 品を採用することができる。 【質問・意見】 一般の患者は、ジェネッリク医薬品について分からない。薬剤師会など関係団体への 周知を徹底するべきである。 【回答】 広島支部では、一般の患者にも意識を持ってもらえるように、加入事業所等と共同で 中国新聞にジェネリック医薬品促進の広告を掲載するなど周知に努めている。 【質問・意見】 ジェネリック医薬品の使用促進通知は、広島支部のパイロット事業として始まり、全 国展開をしていったものであるにも係わらず、全国でも 37 位の切り替え率と成果が 出ていない。同じ山陽地方の山口県などは、全国平均を上回る切り替え率であるが、 何か特別に取り組んでいるのか 【回答】 山口支部が特別に何かやっているかは確認していない。影響は不明であるが、公費負 担医療により医療費の自己負担が無い方からは、あえてジェネリック医薬品への切り 替えは行わないといった旨の電話が何件かあったことはある。 広島支部としては、全国平均を上回ることを当面の目標に、未切り替え者へのアンケ ートに加え、切り替え率の低い事業所へアプローチなどを独自に取り組んでいくこと を予定している。 【質問・意見】 新薬に対しては、治療効果などの期待は大きいが、ジェネリック医薬品は不信感が持 たれているのではないか。ヨーロッパでは60%以上も普及していると聞くが、日本 で普及しないのは、そのような不信感が原因なのではないか。 【回答】 不信感は根拠に基づくものではないので、地道に周知していくことで解消していくと 考える。また、薬局の在庫の安定による拡販が進めば、切り替え率の上昇も見込める と考えている。 (医療費分析) 【質問・意見】 広島支部では、入院外医療費の割合の大きさが際立っているが、理由はあるのか。 【回答】 以前の広島県の分析資料によると、医療機関へのアクセスの良さや公費負担医療の充 実などによる受診しやすさが影響しているとの分析結果が出ている。このあたりが、 健診受診率の伸びない原因にも繋がってくると考えられる。 (保健事業) 【質問・意見】 ITを使用した特定保健指導(はらすまダイエット)の指導終了後は、協会として特 に何もしていないのか。指導を受けた方は、自分の身体のことや協会の事業にも関心 を持っていると考えられる。指導終了後も個人の健診データを自ら入力できるように していれば、自動的にデータの提供を受けることができ、さらに蓄積していけば、協 会としても有効なデータになるのではないか。 【回答】 はらすまダイエットにより、自己管理は習慣づけられる。現時点では、特定保健指導 を受ける方を増やすことに注力していきたい。 (債権回収業務) 【質問・意見】 資格喪失後受診による債権が非常に多い。事業所において、資格喪失時に健康保険証 を確実に回収できていないことが原因ではないか。事業所への指導・教育を徹底して 行うべきである。 【解答】 喪失後受診の多い事業所については、保険証回収について個々に通知したり、健康保 健委員研修などでも周知したりしているが、なかなか進まないのが現状である。 【質問・意見】 健康保険証の未回収による資格喪失後受診について、事業所側への負担やペナルティ は無いのか。 【解答】 事業所に対してペナルティは無い。受診者に対して返納を求めることになる。 【質問・意見】 任継加入者が資格喪失した場合の保険証回収状況はどうか。 【解答】 任継加入者は一般加入者と違い、協会で電話番号情報を保持しており、比較的回収は 進んでいる。 (本部理事との意見交換) 【質問・意見】 平成 4 年から平成 21 年の間、法律で定められている国庫補助率を下回る 13.0%で事業運 営を行っていたのだから、協会の財政が厳しくなった今、当時の法定補助率との差である 3.4%分を返還してもらうような話をしてもいいのではないか。 【質問・意見】 報酬が右肩上がりになる前提での制度設計になっている。もはやそのような時代ではない。 制度そのものを見直すべきである。 【質問・意見】 健康保険組合とは、同じような医療費が掛かっているにも関わらず、大きな所得格差があ る。結果として、保険料率にも大きな格差が生じる。協会けんぽは、健康保険組合が解散 した時の加入者の受け皿となっている。国庫補助の引き上げに向けて、このような役目を 担っていることを国へもっと訴えていくべきである。国庫補助率の20%への引き上げは 絶対に実現しなければならない。 【回答】 協会けんぽとしては、国庫補助率20%への引き上げについて、引き続き厚労省ほか関係 各所へ訴えかけていく。 【質問・意見】 国庫補助率の20%への引き上げが実施された場合、保険料率はどのくらいになるのか。 【回答】 試算では、全国平均 9.89%になる見込みである。 【質問・意見】 医療費は右肩上がりの状況であるが、今後の見込みはどうなっているか。 【回答】 診療報酬の引き上げが無くても、医療費は毎年2%程度上昇する見込みである。診療報酬 引き上げについては、理事長が中央社会保険医療協議会において、反対を表明している。 ◆次回開催は、11月17日(木)15時からの予定とする。 以上