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水素自動車及び水素スタンドの普及のための規則改正を

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水素自動車及び水素スタンドの普及のための規則改正を
平成 25 年 8 月 15 日
水素自動車及び水素スタンドの普及のための規則改正をしました
~今後市場に投入される水素スタンド用の蓄圧器に対応します~
自動車メーカー及び水素供給業者は、平成 27 年(2015 年)に圧縮水素を燃料とし
て使用する燃料電池自動車等の圧縮水素自動車の本格的な普及の開始を計画
しています。
当該計画を促進するため、経済産業省は、水素スタンドにおいて圧縮水素を貯蔵
するための蓄圧器について、研究開発が完了し、近く市場に投入される予定のラ
イナー注)に周方向のみ又は軸方向及び周方向に樹脂含浸連続繊維を巻き付けた
複合構造を有する圧力容器(以下、「複合構造を有する圧力容器」という。)の使用
が可能となるように、関係省令を改正しました。
この改正により、複合構造を有する圧力容器の普及が開始され、それに伴い、今
後の研究開発等の推進により、容器の使用がより一層促進され、水素スタンドの
設置コストの低減化等が期待されます。
注)
ライナーとは、樹脂を含浸させたカーボン繊維等を巻き付けて強化させた複合構
造を有する圧力容器の内側の金属製又はプラスチック製の薄肉の容器。
1.背景・概要
経済産業省は、安全の確保を前提として、平成 27 年(2015 年)の燃料電池自動車
等の水素自動車及び水素スタンドの本格的な普及開始に向け様々な技術基準の
改正等を行っています。
水素スタンドにおける 1 回の充塡によって走行が可能な水素自動車の航続距離を
伸ばしたいというニーズに対応するため、水素を容器に充塡する圧力を、従来の
35 メガパスカルから 70 メガパスカルに引き上げるための技術基準の整備がこれま
でに行われました。
※ 1 メガパスカルは、約 10 気圧です。より高い圧力の水素を容器に充塡することにより、自動
車の航続距離が伸びます。
経済産業省は、水素スタンドに関しては、82MPa 圧縮水素スタンド技術基準(一般
高圧ガス保安規則、コンビナート等保安規則等)、例示基準等について平成 24 年
11 月 26 日付けで改正を完了しました。また、70MPa 圧縮水素自動車燃料装置用
容器に関しては、技術基準については容器保安規則等を平成 25 年 5 月 13 日付け
で、例示基準について平成 25 年 5 月 15 日付けで改正を完了しました。
水素スタンドに使用される蓄圧器については、これまで金属製が主流でしたが、コ
ストの低減等の理由から、複合構造を有する圧力容器を使用するための研究開発
が進められており、近く市場に投入される段階になっています。今後の一層の研究
開発等を伴う複合構造を有する圧力容器の普及により、水素スタンドの設置コスト
の低減化等に大きく貢献することが期待されています。
これらのニーズに対応するため、水素スタンドにおいて圧縮水素を貯蔵するための
蓄圧器について、複合構造を有する圧力容器の使用が可能となるように、平成 25
年 8 月 15 日付けで特定設備検査規則の一部を改正しました。
2.改正の主な内容(詳細は別紙を参照ください)
【特定則関係】
特定設備の表示について、当該複合構造を有する圧力容器を使用した蓄圧器の
ような特殊な設計や材料による特定設備についても表示が可能となるよう、特定設
備の製造業者の名称、検査機関の名称等の必要な事項を、保安上支障のないよ
う、アルミニウム箔に打刻したものを貼付けする等の方法による表示を認めること
とします。
(本発表資料のお問い合わせ先)
商務流通保安グループ 高圧ガス保安室長 川原
担当者:大西、小田
電話:03-3501-1511(内線:4952)
03-3501-1706(直通)
別紙
改正の詳細について
特定設備の表示に係る改正(特定則第 56 条)
水素スタンドにおいて使用する蓄圧器は、高圧かつ大容量の水素ガスを扱う
設備であり、災害防止の観点から設計中の検査、製造中の検査等が必要な設備
として、高圧ガス保安法に基づく特定設備検査規則(昭和 51 年通商産業省令第
4 号。以下「特定則」という。)の適用を受ける。
しかしながら、現在の特定則は、金属製の設備を前提とした規定となってお
り、法第 56 条の 5 第 1 項の規定により特定設備検査合格証の交付を受けた者が
行う表示の方法を規定する特定則第 56 条においては、表示すべき事項(製造業
者の名称や合格証の番号等)を記した板を「溶接」、「はんだ付け」又は「ろう
付け」することが義務付けられているが、当該方法は熱により当該複合構造を
有する圧力容器を損傷させる可能性がある。
したがって、今回、当該複合構造を有する圧力容器を使用した蓄圧器のよう
な特殊な設計や材料による特定設備については、保安上支障のない方法による
表示も認めることとするよう措置を講じることとする。
具体的には、特定設備の表示について規定する特定則第 56 条に、当該複合構
造を有する圧力容器を使用した蓄圧器のような特殊な設計や材料による特定設
備についても表示が可能となるよう、特定設備の製造業者の名称、検査機関の
名称等の必要な事項について、保安上の支障のない、アルミニウム箔に打刻し
たものを貼付けする等の方法による表示を認めることとする。
(以上)
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