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経営品質 アセスメント報告書

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経営品質 アセスメント報告書
平成26年 5 月1日
経営品質
アセスメント報告書
( 抜
粋
)
田 中 電 子 株 式 会 社
TNK ネットワーク株式会社
組織プロフィール
1.当社の沿革と経営理念
田中電子株式会社は、1986 年 1 月 6 日に設立し本年 2014 年で 28 年を迎えました。
もともとは、1984 年 8 月 23 日に田中(現・社長)が前職を退職するのと同時に、漁業船舶用秘
匿装置を開発、製造することで「貧乏からの脱出」を夢見て「田中電子産業」を個人事業として
創立したのが始まりです。その時点での資本金は、財布の中にあった2千円のみで親に軍資金と
して2万円を借りて事業を開始しました。事業所は、自宅(県営住宅の長屋)で6畳のプレハブ
小屋で週に3、4日だけ「ちり紙交換」をして日銭を稼ぎ秋葉原で電子部品を購入し、試作に取
り組んでいました。3ヶ月ほどして、現在の専務も加わり、2つの机をおいて作業を続けました。
バラック作りの試作品で公開実験をし、前金で受注できたことから、事業が動き出しました。今
後の発展の可能性から、商工会指導員の勧めもあり、
「田中電子株式会社」を設立したという経緯
です。
設立当初から会社として特に大事にしてきたことは 、顧客である漁業関係者の要望を傾聴し、
その要望を実現していくことでメーカーとしての役割を果たすということでした。
約10年間ほど、4~5人で細々運営していた事業は、当時の円高の強い影響と政府の減船施
策などにより漁業界に強いダメージを与え、漁業会社が相次いで倒産したため、弊社への受注が
著しく減少しました。この大きな変化に対応し会社を維持していくには、業種変更を否応なく迫
られ、種々模索している中で、携帯電話の販売代理店の話をいただきました。
折からの携帯電話の普及とともに当社も携帯電話販売代理店として急成長を遂げたのです。
社員数も急速に増え始め、社長(田中)は設計開発中心だった仕事のスタイルを改め、設計は
当面の間は行わないと決意して、携帯電話事業に専念するようになりました。経営の考え方の基
本にしていたものは、竹田陽一氏の30人以下の企業を対象にした「ランチェスター経営」です。
弱者の戦略を徹底し地域シェア獲得の観点からチェーン展開を進め、ローコスト・オペレーショ
ンと経営資源の顧客接点(店舗)への集中投入を心がけてきました。このランチェ スター理論は
現在でも重要な経営概念として、深く関わっています。
2000 年頃から携帯電話業界は、激しい変化の中にも成熟期に入ってきました。当社の規模も社
員数100人を超えるようになり、千葉県内では、トップクラスの販売代理店になりました。そ
して、個人事業から、法人の設立、事業の拡大ということと共に、納税・雇用の促進が社会に対
する貢献であることを強く感じるようになりました。
このような状況の中で、2003 年 10 月頃、
「経営品質賞」を知ることとなり、経営の更なる質的
向上を目指して、JQA プログラムの導入を開始したのです。
2004 年 3 月に、パートから役員まで全社員の将来への期待を集め、事業の活動が社会に貢献す
る心を育てていく、との思いから創立 20 年目にして基本理念の明文化とビジョンの策定をしまし
た。この取り組みが JQA プログラムの導入の第一歩となりました。
この基本理念とビジョンには経営品質向上プログラムの基本理念を構成する4つの要素を組み
1ページ
込んでいます。会社設立から顧客の要望を傾聴することを基本とし、当社独自の活動により他社
との差別化を図っています。また、社員が働きやすい職場であることを目指し地域社会の一員で
あることを自覚しながら活動していくことが、今後も変えてはならない共通の価値観です。
<<経営理念>>
「社業を通して心を育て、豊かで健全な社会の発展に貢献する」
<<ビジョン>>全社員が参画し策定した指針:平成 16 年 3 月 12 日付
□社員どうしのコミュニケーションを大切にし、笑顔で誇りをもって働ける企業風土をつくる
□全社員がお客様・地域社会との良好な信頼関係を築き、業界 No1を目指す
この基本理念とビジョンを社員各自が理解しやすくするために 10 項目からなる行動規範を制定
しました。当社の社員としてこうあるべきだということを具体的行動として表しています。
<行動規範>
1.事業の目的(方向性)を共有する!!
我々は、【心を育て、卓越した企業を目指すことによって社会に貢献する】を事業の目的とし、共有し
ていく。誰からも受け入れられ、意欲を高めていける共通の目的を持ち、それを動機として共に成長し、
継続した成功を目指す。
2.お客様第一に考える!!
我々は、お客様第一に考え、信頼を得ることで、事業の発展を目指す。お客様に対しては、一つひと
つ信用を積み重ねることで揺るぎない信頼を得られるよう努める。
3.社員満足とは!!
妥協のない顧客満足を追求し、社会に貢献することが我々一人一人の社員満足である。
4.目標を明確にする!!
我々は、目標を一つひとつ達成することで自信を得られ、更に意欲を次の段階へと高められる、強い
願望に基づいた具体的で明確な目標を設定していく。
5.強烈な願望を心に抱く!!
日々の努力が生む小さな成果は、さらなる努力を生み出す原動力となり、より大きな結果をもたらす。
我々は、偉大なことは最初からできるものではないと心得、地道な努力を営々と続けていく。
6.仕事を一歩一歩堅実に、たゆまぬ努力を続ける!!
日々の努力が生む小さな成果は、さらなる努力を生み出す原動力となり、より大きな結果をもたらす。
我々は、偉大なことは最初からできるものではないと心得、地道な努力を営々と続けていく。
7.向上心を育てる!!
我々は、常に自己啓発に取り組みたゆまぬ成長をして、夢と希望を抱き、素直な心ですべてのものを
受け入れる姿勢で取り組む。
8.正義・勇気・正直・誠実・感謝の心を持つ!!
我々は、人間として正しい考え方を理解しているだけでなく、一身に体し、いついかなるときも自己を
厳しく律し、かつ真摯に臨もうとする強い意志を持って、正義・勇気・正直・誠実・感謝の心など、基本
的な倫理観を大切にして、仕事にあたる。
9.皆で協力しあう!!
社員一人一人には、チームワークと幅広い協力を導く役目がある。
10.礼節を守る!!
「あいさつ」や言葉使いを始めとした、礼儀・礼節をわきまえ、社会人として恥ずかしくない人格を身に
付けていく。
2ページ
JQA プログラムを導入し、様々な活動を行う中で会社全体を客観的な立場から評価してもらう
ために千葉県経営品質協議会が主催している「千葉県経営品質賞」というものを活用しています。
「千葉県経営品質賞」とは、会社の経営活動の実態を規定に沿って「経営品質報告書」にまとめ
上げます。その報告書を審査員が読み、現地審査などを経て、その会社の事業のおかれている状
況と経営目的達成にふさわしいかどうかの適正度を評価する賞です。その評点結果で県知事賞・
優秀賞・奨励賞を受賞することができるのです。
当社は千葉県経営品質賞には、2004 年 11 月(平成 16 年)に初申請をして 2006 年(平成 18 年)
の申請で奨励賞を受賞しました。2009 年(平成 21 年)に2度目の奨励賞を受賞し、2010 年(平
成 22 年)優秀賞を受賞しました。
申請時はもちろん、申請しない場合も「経営品質報告書」は作成しています。この「経営品質
報告書」を作成することは、自分たちで自社全体を見直し、改善活動を活発にしていくことが重
要だと考えています。
そしてこのように毎年作成される「経営品質報告書」は、全社員で読込み作業をして会社が何
のために様々な活動をしているのかを理解し意識統合をはかります。また、当社のビジネス・パ
ートナーとの方向性の共有等のためにもひろく活用しています。
「経営品質報告書」作成過程における「気づき」や、申請時の現地審査・ FB レポートでの「提
言」は経営に変革を起こす貴重なイノベーション・トリガーとなって機能しています。このよう
に経営品質報告書の活用と社内における定着が、経営戦略策定プロセスにつながっています。
変動が激しく複雑な携帯電話業界の中で当社が勝ち残っていくためには、事業承継と事業の再
編成が当面の取り組みであると考えます。また、協業していただくとビジネスパートナーを大切
にし、顧客のニーズを追求して顧客価値を創造していくことも重要です。
2.現状認識と環境変化
(1) 提供価値
携帯電話業界全体の構造としては、KDDIやNTTドコモなどの通信事業者(キャリア)と
携帯電話を製造しているメーカー、そして携帯電話の販売を行なう販売代理店などで構成されて
います。
この中で中心的な役割を果たしている通信事業者(キャリア)は、お客様の支払う通信料収入
を基盤として成り立っています。通信事業者は、携帯電話の仕様等を策定し、メーカーはこの仕
様に沿って端末を製造して通信事業者に一括買い上げしてもらいます。通信事業者(キャリア)
は、メーカーから仕入れた端末を、販売代理店を通じてお客様(ユーザー)に販売します。
通信事業者は、販売代理店に対して様々な手数料を支払います。総称して「代理店手数料」と
呼ばれています。これは大きく「手数料(コミッション)」と「奨励金」に分けられ代理店の収益
の基本となっています。携帯電話業界では、通信事業者⇒販売代理店⇒小売店という販売チャネ
ル構造になっています。下図は、当社におけるチャネル構造をあらわしています。通信事業者(au)
から見ると当社は1次代理店になり、当社から端末を仕入れるのが二次代理店になります。通信
事業者(ドコモ)から見た場合には、当社は二次代理店になります。
3ページ
携帯電話は、消耗品であり一定のサイクルで買換え需要が発生するため、端末からのニーズは
常に存在します。しかし他の代理店とは商品・サービスは同じものを販売しているので、顧客が
また来店したくなるような店づくり・人づくりに価値を見出すことが重要であると考えます。
また、携帯電話だけでなく付随するサービス、付属品、アクセサリー等の販売も合わせて提案
していくことを重視することも必要であると認識しています。
(2)顧客認識
現在当社は、au の携帯を中心に「au ショップ(キャリアショップ)」と「PCサテライト(併
売店)
」の店舗運営を行う事業、そして au 携帯電話の法人を対象にした部署、メガネ販売の部署
に分れています。それぞれの事業の内容と特徴、対象顧客、提供する価値、ニーズの変化などは
次のようになります。
1
携帯電話事業 auショップ(キャリアショップ)
平成 25 年 11 月 30 日現在で、当社は直営 au ショップ 11 店舗、委託 5 店舗を運営しています。
キャリアショップは、アフターサービスと拡販を目的として運営しています。実際の業務とし
ては、新規受付、機種変更、料金収納、故障対応などがあります。
4ページ
au ショップの出店にあたっては、内装費や看板・什器類の費用負担、メンテナンス機材の貸与、
顧客の誘導、スタッフ研修等をも含め、キャリアからの支援があります。あくまでもキャリア
主導のため、代理店側で自由に出店することはできません。なお、キャリアショップでの顧客
対応は、代理店のスタッフとしてではなく、キャリアのスタッフとしての振る舞いが求められ
ます。
昨年は、KDDI の推し進める3M 戦略(注)に基づいて専門の部署を新設して推進しました。au
ショップの収益構造は携帯電話単体ではなく、3M 戦略を中心としてひかり回線および CATV サ
ービスやアクセサリー等の多様なサービス・商品の販売を組み合わせることで採算をとるもの
に変化しています。
対象とする顧客は、近隣の住民で既存の au ユーザーと今後、au ケータイを持ち得るケータイ
未使用者、および au ケータイを持ち得る他キャリアユーザーです。
ニーズの変化としては、スマートフォンを含む関連 au 商材の普及による対応の変化が考えられ
ます。
(注)3M 戦略とは、2012年に KDDI が全社をあげて取り組む営業戦略。スマートフォンやタブレットなど
好きなデバイス(端末)<→マルチデバイス>で、最適なネットワークを介して<→マルチネットワーク>、
様々なサービスやコンテンツを利用できる<→マルチユース>通信環境を整えることを目指したもの。
2
携帯電話事業 PCサテライト(併売店)
当社の併売店である PC サテライトは、平成 25 年 11 月 30 日現在で、直営9店舗
FC 店 8 店舗
を運営しています。
併売店とは、複数のキャリア(通信事業者)の携帯電話を取扱い、新規受付・機種変更の業務
に特化したショップです。出店・閉店は、代理店の意思で自由に行なうことができます。ただ
し、併売店では、料金収納・故障受付の業務ができません。
「PC サテライト」は、当社のオリジナル屋号で平成8年頃から展開を始めています。屋号の「P
C」の意味はパーソナル・コミュニケーションの略です。
「サテライト」は、当時キャリアショ
ップの衛星的な位置付けを意図して名付けました。携帯電話業界の成長期において併売店の存
在は、取扱量の多さが特に重要視されていたこともあって、業界地位の確保という点から、大
きな役割をはたしてきました。
しかし、数年前からその様相も変化しキャリアショップに対抗できる強い店舗だけが生き残り
存在しているのが現状です。
サテライトの対象顧客は、店舗の近隣住民でケータイの機種変更を考えている au ユーザー、ド
コモユーザーであるサテライトの既存顧客です。または、ケータイを新規で購入しようとして
いる方もしくは MNP(ナンバーポータビリティ)を考えている方です。
最近では、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上での購入する顧客比率も高くなりましたので今
後どのように対応していくかも検討しなくてはいけません。
サテライトが、お客様に提供する価値はケータイ端末の価格の安さ、キャリアの比較販売がで
きること、そして受付からお渡しまでの手続きの早さです。
ニーズの変化は、スマートフォン購入後のお客様にすすめているアフィリエイト商材にも注目
すべき点だと考えます。
5ページ
PC サテライトに関しては、その人材をフレキシブルに対応できるように 2008 年 11 月に田中電
子株式会社の 100%出資で「TNK ネットワーク株式会社」を設立し、現在も対応しています。
3
メガネ事業部
現在、店舗としては PC サテライト千葉 C-One 店と同じ敷地内で運営しています。メガネ事業部
設立当初は、携帯電話の対面販売における接客技術の社内ベンチマークとして立ち上げました
が接客に関することでは携帯電話販売も十分な進化を遂げたので今後は、競合店がひしめく中
で事業部として強みを活かしながら運営していきます。
今後変化してくと予想されることは、
現在の携帯電話市場は、
「スマホブーム」
で活況を呈しています。
割賦販売制度で 2008 年度に、前年度
の 5100 万台から約 3600 万台まで落ちた携
帯電話の出荷台数は、この年日本に上陸し
た iPhone とその対抗商品となる Android
の伸びに支えられ、2011 年度には約 4400
万台にまで回復しました。その 5 割、約
2400 万台を占めており 2012 年度の販売比
率は 6~7 割に達する見込みです。
国内の携帯電話普及率は、2012 年 3 月には 100%を超え、量的な拡大が見込めなくなりました。
このような状況下で、各キャリアが導入した iPhone は、その商品力で他社の顧客のチャーンを促
すと同時に、データ通信収入の拡大を可能にする新たな商材として市場に大きなインパクトを与
えました。対抗上、キャリアの「スマホシフト」が一気に進むことになりました。
その一方、スマートフォンは、携帯電話と異なる商品であることからその機種や機能、複雑な
料金体系の説明などに多くの時間を要することになってしまいました。この「接客の長時間化」
は店舗だけでなく顧客にとっても大きな問題となっています。
その対策としては、①接客の効率化②人材の確保などが課題となっています。
また、キャリアのスマホシフトは、成熟市場での競争でもあるのでトラフィック対策として各
社が急ぐインフラ投資と相まって、キャリアの収益を様々な面から圧迫する形となっています。
効率的な顧客獲得・維持には、拠点としての重要性を増しているキャリアショップの強化が大
きな狙いだといえます。
そこでキャリアは、キャリアショップ間での競争施策の導入・強化として、販売実績、顧客対
応面の評価、人員・設備など状況をポイント化し、総合的な成績をショプに支払われる支援金に
反映させて、これを通じて、個々の店舗の販売力・顧客対応の強化、店舗規模の拡大などを実現
しようとするものです。
(3)競争認識
携帯電話小売店は、ドコモショップ、au ショップなど、携帯電話事業者のブランドを冠したキ
6ページ
ャリアショップと家電量販店やショッピングセンターなどの量販店、そして併売店の3つに大別
できます。
au ショップの競合は、千葉県内における au ショップと近隣の併売店や量販店です。競争環境
としては、千葉県内の au ショップ間での競争が中心となっています。
PCサテライトの競合は、近隣の併売店・量販店、各キャリアショップと考えています。
併売店の競争環境は、各キャリアの純増争いが激化しMNPの主戦場としてキャッチアップさ
れています。また、最近では SNS を通しての動きもクローズアップされています。
今後の変化として予測できることとして au ショップは、収益構造を携帯電話単体だけでなく、
3M 収益やアクセサリー等の多様なサービス・商品の販売で採算をとっていく動きが加速するで
あろうと考えられます。
併売店(サテライト)は、ドコモの販売実績による代理店としての関東内順位や各店毎の関東内
順位で判断するようになっています。また、SNS を通しての動きもますます激化する方向です。
キャリアは、実績等をふまえながら代理店の選別をしていくと思われるので販売実績の強化を
重要視しなくてはなりません。au ショップでは成功事例のベンチマークを強化しながら色々な取
り組みを行っていきます。
(4)経営資源認識
携帯電話の店舗運営をするにあたって最も重要なことは、人材と店舗物件の確保です。これら
を活かすために、ドミナント出店を重視しています。また、組織力を維持・向上させるために諸
会合の実施、ビジョン日報、社内報、スキルチェック・システム、店舗巡回システム等様々な取
り組みがあります。
1
知的資産
<スキルチェック・システム>
当社の競争力の源泉となるのは、第一線の顧客接点である店頭スタッフの総合的スキルである
と考えています。店舗スタッフの習得すべきスキルは、スキルチェックシートにより、「接客」
・
「協働」・「業務」の 3 つの観点から、把握しています。この中でも接客スキルは最も重視し
ています。独自の評価基準を用意し、個人の目指すスキルレベルを明確にしています。また、
新入社員が短期間で所定のスキルレベルに到達できるよう、シスター制度や新人専用のスキル
チェックシートを用意しています。
店長スキルは、労務管理・部下の教育・競合把握・業績管理等、各種能力が要求されます。こ
のスキルも、専用の評価基準を設定し、査定にも結びつけて店長育成のツールにしています。
<独自ノウハウ>
当社独自のノウハウとしては、ランチェスター法則に則った競争力の確保、JQAアセスメン
トによる各種の取組が長年にわたって蓄積されています。
上記スキルチェック・システムの他に
A.社内コミュニケーション・ツール(日報、社内報)
B.店舗運営状況の調査方法(店舗巡回システム)
C.正確に情報共有をする業務連絡方法(業連)
7ページ
D.年 2 回の社員アンケートの継続
等が確立しています。
また、本社会のメンバーが千葉県経営品質協議会が主催するセミナーに参加し、経営品質向上
プログラムのさらなる理解を深めたことで当社の変革を意識して本年も経営品質報告書を作成
することに取り組んでいます。この経営品質報告書を作成するプロセスは、会社全体をレビュ
ーしていく上で大変重要な活動となっています。
経営品質セミナーは、本年も継続して参加しています。昨年のメンバーよりも現場に近い店長
レベルのスタッフが参加し、経営品質の理解を裾野まで浸透させています。
2
施設・設備・装置など(物的資源)
お客様に価値を提供するための設備(資産)は店舗物件と商品在庫になります。
平成 25 年 11 月末現在の直営 au ショップは 11 店舗、直営サテライトは 9 店舗になります。店
舗の立地選定は、その後の集客力や収益性に大きな影響をもたらします。店舗物件は所有権を
取得しているものは現在、茨城県の店舗のみで他はすべて賃借になっています。この賃借契約
にあたっての保証金や、初期造作費用、什器類設備が資金を長期化する固定資産や償却資産な
どになっています。
商品在庫に関しては必要な時に必要な量を仕入れるということができないため、常時 1~2 カ月
分は保有するようにしています。また、FC(二次店)に対しては、在庫不足による売り逃し
を避けるためにできるだけ在庫を取りやすい環境を築いています。
平成 24 年決算書より 総資産約 14 億 5 千万円のうち在庫構成比は 30.5%、
固定資産構成比 28.0
%になります。
3
財務活動
運転資金等の必要な資金については、内部留保と銀行からの調達でまかなっています。
収益構造は、お客様からの売上、キャリアからのインセンティブと au ショップでは、故障対応
などの業務手数料などで構成されています。サテライトでは、スマホユーザーへアプリを紹介
しそれをユーザーがインストールすると、報酬が発生するアフィリエイトを実施しています。
4
ビジネス・パートナーの認識
当社の携帯電話業務の直接的ビジネスパートナーは、仕入先としてのキャリアが2社(KDDI・
ドコモ)、卸し先としての販売代理店が2社あります。この関係は、キャリアによって違いが
あります。(顧客認識参照)
その他のパートナーとして近年では、CATV各社との関係も強化されています。
これらビジネスパートナーの当社に求める要求や期待、また当社が求める要求や期待は、取扱
数量の増大とそれに対する販売支援が中心となります。その他は経営幹部や担当者が訪問面談
して随時、把握し協力を得るようにしています。
5
経営資源に対する今後の変化の予測と課題
接客をしてく中で説明すべき内容の絶対量が多いので今後、接客時間を短縮し尚且つ効率よく
営業するためのスキル向上が必要です。さらに円滑な店舗オペレーションを組み立てることと
積極的な販売をすすめるためにフロアーアドバイザーのスキル確立が課題といえます。
また、au ショップでは、現状の新人育成として活用しているシスター制度が万全でないことも
8ページ
あるのでシスター制度の見直し、強化という点を課題にする。
au ショップは、商圏や店舗物件を考慮しながら機会があれば積極的な提案をキャリアにしてい
くことが重要です。既存店舗でもリロケーション、リニューアルなども含めキャリアからの要
請があれば適宜対応します。
収益のバランスを見ながら、不採算店舗をコントロールし、不良資産(不良在庫、不良物件)
の削減していくことが必要であると認識しています。常に自己資本比率50%を目指します。
営業利益1億5千万円を目指します。一人当たり人件費を保ちながら収益を上げていく構造を
確立していきます。
au 端末の卸し先であった会社(A社)が、当社のドコモの1次店として取引が始まりました。
今まで以上の関係を強化しお互いに収益性を常に考慮した販売(運営)をしていく必要があり
ます。そのためには、キャリアとともに情報収集・情報共有を推進して活用していくことが重
要です。
3.変革認識
当社ビジョンを実現するために 3~5 年先を目安とした中期の経営課題と数値目標を設定してい
ます。
この経営課題を着実に達成していくために、組織プロフィールの更新時に現状認識を明らかに
したうえで、年度目標を設定します。
この年度目標を達成すべく当面の実行項目を au ショップとサテライトでそれぞれ策定します。
9ページ
実行項目は、本社会で四半期毎に進捗を確認します。進捗と同時にその時の外部環境の変化も見
て年度目標自体の修正や実行項目自体の継続性を検討したり、新たに必要な実行項目も検討しま
す。
10ページ
4.組織情報
11ページ
カテゴリー1 リーダーシップと社会的責任
【cat 1.1】
経営幹部のリーダーシップ
(1)基本的考え方と運営方法
経営者として今後とも変えてはならないことは、
「社業を通して心を育て、豊かで健全な社会の発展に貢献する」
という当社の経営理念です。
この経営理念をさらに理解しやすくするために 10 項目にわたる「行動規範」を用意しています
(組織プロフィール参照)。社会人、企業人として倫理を重視することで組織全体の社会的な価
値を高めることができると考えます。
価値観の浸透を図る方法として最初に行なったことは、ビジョンの策定を全社員参画で実施す
ることです。参加するのではなく参画することで、より深く価値浸透につながると考えました。
また、全社員がビジョン達成のために自分自身がどんな行動をしたのかをビジョン日報(通称、
日報)に記入し本社に提出しています。
常に当社の経営理念・ビジョンを認識しながら、自分の行動を振り返り翌日につなげるように
考えることで価値観の浸透を図っています。
このビジョン日報の役割は、経営幹部・本社(本部)とスタッフ(現場)とのコミュニケーシ
ョン・ツールのひとつで、取り組みのなかでも重要なポジョンにあります。
価値浸透を含めたビジョン日報の役割を紹介します。
<経営価値観の浸透>
1
動規範の書写
当社の経営理念・ビジョンをより理解しやすくするために作成した全10項目からなる行動規範を毎週1
項目ずつ手書きで記入することをしています。
2
経営品質アセスメント報告書」の読み込み
毎年更新している「経営品質アセスメント報告書」を毎週数ページを範囲として決めて、読み込みをし
て感想を記入するものです。これにより全員が一度は経報告書を読むことができ、会社がどのような活
動をしているか実際の数値を見ながら確認できます。
<データ収集のツールとしての活用>
スタッフは、お客様からの感謝や喜び、不満・要望などの生の声を記入します。このように日報
から収集したデータは、集計して必要なカテゴリーで活用しています。
<法令遵守の確認作業>
不定期ではありますが、既に個別に配布した「個人情報取扱ハンドブック」に記載してある「顧
客情報漏洩撲滅の心得」や「コンプライアンス・ケーススタディ」を毎週1項目ずつ書写して確
認する作業をしています。
12ページ
この日報は、毎週火曜日までに各店長、マネージャーが閲覧して本社に提出します。本社では
統括マネージャー、経営幹部が閲覧します。これによりスタッフが考えていること、問題点、要
望などが把握でき、また、過去の日報との比較によりスタッフの心情の変化や成長度合いなども
読み取ることができます。
当社の日報は、縦割組織(ヒエラルキー組織)においてのコミュニケーションを円滑にするた
めに大変効果的に作用しています。
また、価値観を浸透させる方法として、経営幹部とスタッフとの対話があります。
新入社員は、入社手続きの際に面談をします。また、本社で行う諸会合には必ず参加してスタ
ッフと直接対話する機会を設けています。さらに社員旅行では諸会合で話せなかったことも話す
ことができたりと 1 年間でほぼ全員と対話ができます。
これらの対話の機会があることで価値観とその時点で経営幹部の考えが共有できます。
そして全社員への価値観浸透と情報共有の意味も含め、日報から収集したデータなどを元に平
成18年6月より社内報を発刊しています。
顧客や地域社会等に対しては、HP・会社案内で、経営価値観や活動成果を伝えています。特
に HP には前年作成した経営品質報告書の組織プロフィールの部分をすべて公開しています。
この組織プロフィールの組織情報には業績をはじめとした会社の詳細な数字を記載しています。
また、ビジネスパートナーに対して、当社の経営価値観を伝える方法として、HP・会社案内
の他に経営幹部どうしの面談が基本となり、必要に応じて経営品質報告書を提示したりもいたし
ます。
経営品質報告書の存在は、組織内外の関係者に対して当社の透明性が確保されおり会社が何を
しているのかが明らかになっているものです。
当社は、経営品質プログラムを導入したことで様々な取り組みに対して PDCA サイクルを独自の
解釈で作成した改善サイクルのフレームに埋め込んでいます。それが下記表になります。
13ページ
特に毎週 2 回開催される本社会では、日計やドロップボックスのデータから、スピード対応が
要求される行動修正ループ<A1 フィードバック>に重点をおいて実行計画の運用レベルでの調整
を中心に行っています。また、実行計画の進捗次第では実行項目自体の存続も視野に入れた計画
修正<A2 フィードバック>も検討します。
同時に、年 1 回経営品質報告書の記述を経営幹部を含む本社会で行なうようになり、当社ビジ
ョン達成のためにどのような取り組みを行うべきかという会社の全体最適を思考するようになり
ました。
当社の経営幹部の枠組みは、社長・専務に非常勤役員2名、執行役員2名を加え6人体制とし
ています。非常勤役員2名は、店舗巡回と日報の読み込みを中心におこない、執行役員2名は実
際の店舗業務全般を指揮しています。
経営幹部は、四半期に1回、役員会を開催します。直近の財務状況を確認し、現場の状況把握
などを含めた情報交換や意見交換の場としています。本社会で作成した実行項目の進捗状況や見
直しなどを確認することも重要です。この役員会での意見は、社長・専務が経営に関する様々な
考察を行なう上での参考として活用しています。
当社における意思決定の基本的なプロセスは、①本社会で審議・承認する手順と②稟議制度(平
成18年1月28日付けで制定)があります。稟議制度は、日常的な意思決定を会議によらずに
透明性の確保、迅速さ(小額の場合)、決定事項の情報共有のため等に有効に機能しています。
特に、この稟議制度では各店舗が独自に行なう販促活動の企画が申請されたり、各店舗での士
気高揚のための宴会などの費用も申請するケースもあります。このように現場の意見を吸い上げ
ていく仕組みとして自由闊達な風土作りの担い手となっています。
財務の視点でのレビューは、会計システムに従って、月次ごとに監査を行い締め作業を実施し
ています。
日常の営業活動については、即日で業績が確認できるようにシステム化してあります。このデ
ータは毎日各店舗にメールで配信して各店長が進捗の確認と対策を行っています。
ES委員会の活動の一環として「部活動」を立ち上げました。野球部の発足を皮切りに釣り・
バレーボール・バスケットボール・ダンス部が現在も活動しています。この部活動の目的は、福
利厚生での面はもちろんありますが、それと同時に部活動により残業の撲滅がすすみ、結果とし
てワークシェアするということにつながります。
(2)目標の設定と達成状況の把握
1
全社員に価値観の浸透がされているかを見るのに日報の提出率を把握します。95%以上を
目指します。
2
下記 4 項目に関してどの程度理解しているか、共有しているかを社員アンケートで把握しま
す。
「基本理念・ビジョンの理解度」
(目標 95%以上)
14ページ
3
「基本理念・ビジョンの共感度」
(目標
90%以上
「行動規範の理解度」
(目標
80%以上)
「JQA取り組みの理解度」
(目標
70%以上)
稟議制度の申請件数および稟議内容での販促に関連する件数の推移を見る。また、店長以上
のアンケートでの稟議制度の有効性を評価します。これにより権限委譲における店舗の自立
性を見ます。
問:「稟議制度」は、有効に機能していると思いますか。
評価基準(5=有効だと思う 4=あらかた有効だと思う 3=どちらともいえない 2=あまり有効だ
と思わない
【cat 1.2】
1=有効だとは思わない)
社会的責任への対応
(1)基本的考え方と運営方法
「社会からの要請事項」に関しては、1.法令遵守、2.倫理規定(遵守事項)、3.情報漏洩対策/
携帯電話不正利用防止法対策
を設定しています。これらは、「義務項目の遂行」と題して把握
しており、年2回見直し(報告書記述によるセルフ・アセスメント時と、評価レポート受取後の
新取組み策定時)を、経営幹部と関係者が必要に応じて実施しています。
「社会に対する貢献」に関しては、1.「納税・雇用・顧客価値の提供」を基本とした本業と
しての営利活動、2.身の丈に応じたボランティア、寄付、協賛、環境問題対応等の非営利活動、3.
貢献意識を醸成する為の活動・・・と考えています。特に、店舗展開において高い顧客シェアを
目指す場合、地域社会がそのまま顧客であると認識しています。
1
社会要請への対応<実際の活動紹介>
「個人情報保護法対策」「携帯電話不正利用防止法対策」は、業務の性格上各キャリアを含め、
かなり神経質な対応となっています。個人情報の漏洩が発覚すると取引停止等のきびしい社会
的制裁や刑事罰処分があります。
キャリアとしての取組は、顧客情報漏洩法・不正加入防止法等の対策として必要な内容を「 eラーニング」という形で全スタッフ対象に、不定期に確認しています。(強制的に)
当社としての重要な取り組みのひとつとしては、対応規準書の作成と遵守率の把握で、平成1
8年5月より、スタッフのスキル習得必須項目となっており、年4回スキル・チェック・シス
テム(cat5.2 参照)に組み込んでいることです。もうひとつは、1店舗約3カ月に2回実施し
ている本社巡回(cat6.2 参照)での視覚上と帳票類のチェックです。このように個人レベルで
と店舗レベルでの対応を把握しています。
au 副店長会・スタッフ会などの会合(cat 5.1 参照)において「個人情報保護法対策」「携帯
電話不正利用防止法対策」を担当者が、再度説明をして重要事項であることの意識付けをする
研修機会も設定し推進しています。
15ページ
また、店舗内の当社スタッフに個人情報取扱ハンドブックを個人ごとに配付して常時、重要事
項を確認できるようにしています。新入社員に対しては、入社時における研修でこのハンドブ
ックの内容説明を担当者が実施します。
なお、不定期ではありますがハンドブックの抜粋事項の「情報漏洩撲滅の心得」「コンプライ
アンスケーススタディ」などを日報で書写する機会も設けています。そして、四半期に一度担
当者から情報漏洩に関する課題を出すようにしています。
法令については納税、労務も含めて、地域企業市民のマナーとして遵守するように努めていま
す。新入社員の入社手続きの際には、研修資料の中に当社独自で作成したごく基本的な社会人
のルール14項目を「遵守事項」として説明します。
また各法令で解釈に困る問題については各顧問の税理士、労務士、弁護士に相談をして解決し
ています。
<遵守事項>
番号
内容
1
業務上の指示命令に従い、自己の業務に専念し互いに協力して作業能力の向上に務める。
2
法令や社会のルールを守り、公正な業務活動を行うこと。
3
取引先からの過度な接待、金品の授受を行わないこと。
4
約束した内容、期日は守ること。
5
仕事で失敗をしたら、すぐ上司に報告・相談すること。
6
会社、上司、同僚に嘘をつかないこと。
7
欠勤、遅刻、早退、外出などをする場合は、必ず事前に所属長まで届け出ること(やむを
得ない場合は事後報告のこと)。
8
身体的な特徴による差別や性的嫌がらせをおこなわないこと。
9
仕事上知り得た情報や機密事項は、在職中はもちろんのこと、退職後も厳守すること。
10
公私を問わず、飲酒運転は絶対に行わないこと。
11
整理整頓、清掃を行い、美化に努めること。
12
電話対応エチケットを守り、「笑顔で」電話を取ること。
13
笑顔であいさつ「いつも笑顔で」いつも積極的にお客様にも、社員同士でも、必ずきちん
とした言葉使いであいさつをすること。(「おはようございます。」「かしこまりました。」
「ありがとうございます。」など)
14
自分の身だしなみには誇りを持ち、細心の注意を払い社員一人一人、会社の身だしなみ基
準に従うこと。
16ページ
2
社会に対する貢献
社会貢献の「社会」とは、同じ職場で働くスタッフ同士も含まれると考えます。以前から社内に
は産休・育児休暇制度を設定していますが、ここ最近はその利用頻度も多くなっています。育
児休暇を終えて現場復帰するスタッフもいます。働きやすい環境を整えていくことが生産性の
向上にもつながるはずです。また、パート社員の特定退職金共済も導入して「安心」して働ける
職場にしています。
地域貢献の一環として習志野商工会議所主催で行なわれる「先端ものづくりチャレンジ
in
習志野」というイベントに協力しています。これは、千葉工業大学・工学部・未来ロボティク
ス学科の教授や学生を中心にロボットを通じて習志野を「モノづくりの町」にしようという目
的で開催されます。今後も、できる限り継続して行きたいと考えています。
また、「環境問題への対応」については、各店舗で「使わなくなった古い携帯電話本体の回収」
があります。携帯電話の貴重な金属資源を再生しリサイクルを進めるキャリアの取組に協力し
ています。平成25年1月に au ショップ潮来の店舗の屋根に太陽光パネルを設置しました。地
域における電力不足の一助になると考えています。
その他には、スタッフが社会人として、問題意識を高めることに重点をおいています。活動と
しては、スタッフ会等でグループごとに「環境問題」について話し合う場を設けています。
経営幹部の社会要請および社会貢献への対応への関わりに関しては、次のことを実施していま
す。
1.店長会・ au 副店長会・スタッフ会での方針説明の中で、「社会要請」・「社会貢献」の重要
性を織り込んで話すようにしている。
2.本社会で本・項目の進捗を確認し、滞っている事項があれば対策をする。
3.「社会要請」・「社会貢献」についてグループ討議をする機会を設定する。
4.貢献意欲の前提となる、他を思いやる「心を育てる」ため、隔月で寺院の住職に宅御講(法
話)を依頼しています。希望する社員は自由に参加できます。
(2)目標の設定と達成状況の把握
1
「顧客情報漏洩対策」「不正利用防止法」については、四半期毎のスキルチェック・システ
ムから遵守状況の推移(目標:100%)を把握します。また、本社巡回システムでの評価
点推移(目標:3段階評価[0、1、2]で平均1.9以上)を取ります。
2
当社の法令遵守に対する姿勢の良し悪しを、社員アンケート評価で行ないます。
目標はTOP1比で80%以上で、かつTOP2比で95%以上とします。
質問:以下の各項目について、遵守できているか否か、回答する。
1、労務(雇用条件の遵守)
2、ハラスメント禁止の遵守
3、飲酒運転をはじめとする交通ルール遵守
4、横領、着服などの不正行為禁止の遵守
5、会社の法令遵守にたいしての全体的な印象
17ページ
(評価基準:5=出来ている、4=あらかた~、3=どちらともいえない、2=やや~、1=できていない)
3
環境問題の取組みについては、意識調査を社員アンケートのTOP2比でみています。
質問A:あなた個人の姿勢として「環境問題」への取組みがあると思いますか
質問B:あなたの目から会社は、「環境問題」への取組みがあると思いますか
(評価基準:<5=ある、4=ややある、3=どちらとも・・ 2=あまりない、1=ない>の5段階で、上位2位(TOP
2)で
4
「ある」・「ややある」の占める割合)
当面、au ショップ潮来における太陽光発電の月別売電額の推移をみます。
(地域の日照時間、発電量、売電価格)
カテゴリー2
【cat 2.1】
戦略の策定と展開のプロセス
戦略の策定プロセス
(1)基本的考え方と運営方法
戦略を策定する主要な方法は、毎年更新する経営品質報告書の作成における過程で本社会メン
バーによるアセスメント作業で行なうことです。1年間を下記のスケジュールで実施します。
(千葉県経営品質賞に申請する場合は、スケジュールが若干異なります)この経営品質報告書の
作成自体が当社の活動の根幹になっています。
18ページ
経営品質報告書の作成は、社長を中心とした専務、JQA担当者で行なっていましたが平成2
1年から本社会メンバーで行ない、組織的リーダーシップへの移行にとりかかりました。そのた
めに本社会メンバーは、千葉県経営品質協議会の主催するセミナーなどに積極的に参加をしてよ
り経営品質の理解を深めています。
このように本社会メンバーが戦略策定に参画することで組織的リーダーシップを発揮し、ヒエ
ラルキーの構造により全社員に浸透することと考えます。
当社における戦略の策定とは、
1
経営課題と数値目標の設定」②「年度目標の設定」③「主要な実行項目の抽出」
で構成していると定義します。本社会で組織プロフィール(変革認識)の見直しのときに集中し
て行ないます。この時を皮切りに、ローリングフォーキャスト(注)の考え方で目標の設定や実
行項目の見直しなどは四半期毎、場合によっては月次でも素早く見直すようにしています。
※(注)企業の業績予測(フォーキャスト)について、いったん立案したものを固定化せず、経営環境の変化や
直近の実績に応じて素早く見直す考え方。
1
「経営課題と数値目標の設定」
ビジョンに向かっている様子を可視化する為の指標で「お客の視点」「競争の視点」「経営
資源の視点」から考察して本社会で設定しています。
この経営課題は、ビジョンを実現するために、3~5年先を目安に達成するものと位置付け
ています。
「業界地位」の目標としては、携帯電話総販売台数における代理店順位を関東10位以内、
千葉県内 1 位です。なお au ショップランキングで当社ショップ平均順位を県内 1 位を目指し
ます。
「店作り・人作り」の目標は、顧客不満足要因の徹底した解消です。
「財務」の目標は、自己資本比率50%、自己総資本5億円です。
2
「年度目標の設定」
中期達成指標(前記)と各実行項目間の整合性を保つために、顧客認識、競争認識、経営資源
の認識から現状を把握して、その見直しのタイミングに合わせてあらかじめ設定しておきま
す。
第29期(h25.7.1-h26.6.30)の年度目標として設定したことは、業界地位の目標として au
ショップは、au 総合指標における当社のショップランクを S,A 店舗を 5 店舗、B 店舗を 6 店
舗とすることです。サテライトは、au ヘルパー基準を達成することとドコモ屋号ランクを関
東○○以内を目指すことです。
人作り・店づくりの目標としては、新人の採用・教育も含めた人員体制の強化とバックヤー
ド内の整理整頓を中心として5S 活動の徹底を推進します。
販促活動の目標として au ショップは、「パイプラインマネジメント」の手法を各店舗に浸透
させることです。サテライトは、SNS の活用を強化することです
財務の目標としては、営業利益
1.5 億円以上を目指します。
19ページ
3
「主要な実行項目」
先の年間達成指標を実現するための具体的な活動を表しています。この実行項目を効率よく
抽出するために、「人作り関連」、「店作り関連」、「販促活動関連」、「ビジネス・パー
トナー関連」、「その他」の切り口を用意しています。「その他」に関しては、その時の必
要に応じて随時入れ替えて考察します。
戦略に現場での成功事例や工夫・アイディアを反映させる為には、これらのことが戦略を策定
する本社会メンバーに伝わることが重要です。日常的には、直属の上司(個人)を通して伝えら
れますが、日報や各社員アンケート調査等から本社会(組織)で把握しています。さらに本社会
メンバーによる店舗巡回は、現場の状況や生の声を把握する有効なツールとなっています。この
他にビジネスパートナーとの関係が深い本社会メンバーは、ビジネスパートナーからの意見も収
集し戦略に反映させるようにしています。
情報収集に関しては、当社の日計システムを中心にTNK戦略システムを補助的ツールとして
活用しています。このTNK戦略システムは、専任担当者が各カテゴリーにおける活動の状況を
入力していきます。ここで入力するデータは各カテゴリーの(2)項目に対応していますので、
顧客認識・競争認識・経営資源認識の3つの視点より必要な情報を収集し分析しています。
当社における大きなリスクは、業務上の顧客情報漏洩とコンプライアンス違反です。すでに実施
していることでは、「情報漏洩の心得」「コンプライアンス・ケーススタディ」という当社で数
項目に文章化したものがあるので、認識を高めるために日報での書写を行っています。
リスクマネジメントは、保険で対応することを基本とし、年1回「各種保険の見直し」を経営
幹部と担当者(総務)で行なっています。
(2)目標の設定と達成状況の把握
現在、検討中
【cat 2.2】
戦略の展開プロセス
(1)基本的考え方と運営方法
戦略の展開は、日常的には直属の上司と部下の間のコミュニケーションの中で行われていると
捉えていますが、あいまいな表現による理解の不一致や言い忘れ・聞き忘れ等による伝達品質の
低下をサポートするために、可能な範囲で可視化を試みています。
戦略の展開における<展開>とは、①主要な実行計画の策定・修正
②目標の設定と割り振り(ブ
レイクダウン)③現場への実行方法の伝達・浸透の3つの意味を含むものと定義しています。
1
主要な実行計画の策定方法」は、次の手順で行なっています。
20ページ
戦略の策定で抽出した各実行項目について、本社会に図りながら項目と概要及び担当者を設
定します。
任命された担当者は、活動方法とチェック方法を作成します。
本社会で承認を得てから実施し、四半期毎に活動進捗・活動結果から実行項目の見直しをし
ます。その際に現状とそぐ合わない項目は消滅したり新たな項目が出現する場合もあります。
2
目標の設定と割り振り」については、販売数量の目標・店作り目標・スキル習得の目標など
が中心になっています。
販売数量については、本社・キャリア担当が全社 (au ショップ・
サテライト)目標とルート別・店舗別の目標原案を作成します。さらにサテライトはキャリ
アの設定するヘルパー支援目標を組み込みます。au ショップは、販売の質をみるために au
による評価システムがあるので各店長が毎月の目標を設定しています。
3
「現場への実行方法の伝達・浸透」は、組織構造(マネージャー⇒店長⇒スタッフ)による
ものと、業務連絡によるものがあります。この他には月1回行われる au 店長会・サテライト
店長会などで伝達を行う場合もあります。
各実行計画は、各取組ごとに、目的、実行方法、効果性の把握方法、活動進捗、活動結果など
を「日計システム」や「TNK戦略システム」に記載しています。またこのシステムは、当報告
書と多くがリンクしていますので本社会によるカテゴリーの見直しの際に活動の有無も含めて有
効な判断材料を提供します。
ビジネスパートナーとの整合性に関しては、キャリアに対してのものと、取次店に対してのも
のがあり、打合せは頻繁に行っています。年度方針や月次目標・販売促進支援等、日常業務の中
に深くかかわっています。また、取次店に対しては、担当者を設置し、先方の経営幹部に面談し
たり店舗巡回をしながら施策の整合性を保つようにしています。
主要な実行計画の詳細は、カテゴリー8.1(2)を参照
(2)目標の設定と達成状況の把握
1
「参画意識」の結果は社員アンケートで「経営へのかかわり」の項目で把握します。
質問:「あなたは会社へのかかわりや影響があると思いますか?」
評価基準:(3=思う(100%)
2=思うこともあるがそれなり(50%)
1=思わない(0%))
平均を算出して、目標を70%以上とします。
2
戦略の展開という観点からその月内における本社からの指示事項・連絡事項が周知徹底され
ているかを社員アンケートで把握します。
質問:本社が打ち出す各種の施策は『関係者全員に速やかに、確実に周知している』と思
いますか?
評価基準:(5=思う
ない
4=どちらかといえば思う
3=どちらともいえない
1=思わない)
21ページ
2=どちらかといえば思わ
au ショップとサテライトに区分しそれぞれTOP1比(目標:70%以上)とTOP2比(目
標:90%以上)を設定します。過去推移から目標設定しました。
カテゴリー3
【cat 3.1】
情報マネジメント
経営情報の選択と分析
(1) 基本的考え方と運営方法
当社の経営状態を表す情報は、スピードを重視するものと、必要な期間をおいて変化を捉える
ものとの2種類に区分しておりできうる範囲で「可視化」するように試みています。
スピードを重視する情報は、
「日計システム」で一括管理しています。このシステムでは、店舗
での1日単位の活動記録項目を①「キャリア別販売実績」、②「各種オプション獲得実績」、③「財
務データ(売上・仕入・諸経費・粗利益・等)」を中心に即日記録をしています。ここで収集され
たデータは、目標達成率・月末粗利益・社内順位・月末予測などの分析が同時に行なわれ、関係
者に配信されます。
必要な期間をおいて変化を捉える情報は、補助的なツールとして「 TNK 戦略システム」を活用
しています。このシステムは、①実行計画の策定シート②同計画の月間活動進捗<input>と活動結
果<output>(=月単位スコアカード) ③四半期単位に集約した活動結果・総合結果(=四半期ス
コアカード)を中心に構成しています。この四半期スコアカードは、本社会での重要データとな
り、各策定の見直し(A2 フィードバック)に活用されます。特に月次単位での活動結果は、計測
データを入力するだけで演算・分析するように作成しています。
この「TNK 戦略システム」は便宜上、JQA 報告書のカテゴリー分類を基本にして作成しています。
これにより、JQA 報告書の書換え作業もそのまま各策定のメンテナンス(A2 フィードバック)と
なり、又、出力されたスコアカードが、 JQA 報告書の活動結果となっています。特に、ここで示
した「TNK 戦略システム」と「JQA 報告書」の連携が各指標間の整合性を強くし、「可視化」を推
進する独自の工夫となって機能しています。
四半期毎に実施する役員会では、貸借対照表・損益計算書を中心に財務状況の確認、社員アン
ケート結果による職場環境の状況、年度計画達成のための実行計画の進捗などを把握しています。
人材を適材適所に配置する上で重要な情報源となっているのが、店長・スタッフの能力要件で
す。基本的には上長の判断ですが、スキルチェックの評点(資格)と au ショップスタッフは、au
が認定する資格も合わせて把握しています。
また、経営状態を表す定性情報としては「ビジョン日報」が有効に機能しています。スタッフ
からの提案や改善事項なども含めた様々な声を経営幹部が直接閲覧することにより、迅速につか
む貴重な一手段となっています。
22ページ
携帯電話業界全体の新規加入状況など市場情報は、業界誌(テレコミュニケーション)や新聞
記事・ web 等で得るようにしています。
(2)目標の設定と達成状況の把握
1
経営品質報告書による経営状態の「可視化」の進捗状況を社員アンケートで把握します。「経
営品質報告書の記述内にある取り組みによって、店舗や会社全体の運営状態(業務遂行と業
績)の良し悪しがわかるようになったと思いますか?」という質問に対してTOP1目標5
0%、TOP2目標95%とします。
【cat 3.2】
情報システムのマネジメント
(1)基本的考え方と運営方法
現状における情報システムは、本社は、サーバーを設置し LAN で各担当ごとのパソコンを接続
しています。又、店舗と本社の間は E メール及び WEB(テレマス)で結ばれています。現在日計シ
ステムには、ネット上の専用のハードディスクというべきドロップボックスを活用しています。
各店の日計の作成および販売実績の進捗、店舗ランキング、店舗収益など共有すべきデータが閲
覧できます。また、在庫管理としては一部、今まで使用していた「テレマス(telephon master)」
とキャリアのソフトで日常の販売業務に連動しながら正確なデータをリアルタイムで得られるよ
うにしています。経理は専用のパソコンを単独で活用するようにしています。
誰でも閲覧できるための情報は、本社サーバーに保存しています。マネージャー以上は社用
携帯を所持しており、相互に音声またはEメール等により迅速に情報交換できるようにしていま
す。最近では、無料のチャットアプリ「LINE」を活用して複数人の関係者で連絡ができるように
しています。
情報の共有化・有効活用の為に行っている当社独自の環境作りに、「業務連絡システム」があ
ります。日常の業務連絡はFAXと E メールが中心となっていますが、確実に情報の伝達をする
ためにこの「業務連絡システム」を活用しています。業務連絡を重要度から( a)通達
(c)物流
(d)諸文書
(b)業連
の4区分で設定して、それぞれの所定のファイルから管理連番を採取し
て、所定フォーマットのヘッダを使用し配信します。
1ヶ月間に2度、連番の採取状況一覧を全店に配信し、店舗側は受け取り漏れがないかチェッ
クする。
受信側(各店舗)は保存義務のある文書のヘッダを必ず印刷出力し指定された閲覧対象者のサ
インを得て、所定ファイルに3ヶ月間保管します。
業連の遂行状況は、店舗巡回の時に閲覧サイン状況を検査する。
業連そのものの良し悪しは、定期社員アンケートで行い使用者の要望を取り入れて、本社会で
システムの見直しをします。
23ページ
パソコン関係の保守に関しては、担当者を設定し、サーバーのバックアップ、故障対応、シス
テムの設置、環境の把握等を行なっています。
情報システムはすべてをIT化しようとは考えていません。不用意なシステムの導入は混乱と
生産性の低下を招くと思っています。IT化と紙ベースの調和が重要だと考えています。
会計処理の安全性を確保する場合も、振替伝票、取次店精算書等、すべて紙ベースで経理に渡
すようにしています。これにより、会計処理の為の元情報の信頼性を保っています。また、この
作業を軽減するために、預金通帳・振替伝票変換、カード管理ならびに振替伝票変換、精算書・
振替伝票変換、等の各種振替伝票作成支援ソフトを用意しています。
情報データの信憑性・正確性を担保するために、カード売上・ポイント売上・料金収納・等は
日計と清算書データを照合して誤差率の算出をしています。また、プロセスの良し悪しは、前記
した誤差率の把握方法で検証することができます。
(2)目標の設定と達成状況の把握
1
業務連絡を確実に閲覧していることを店舗巡回による「業務連絡プロセスの遵守状況」とし
て把握します。閲覧率目標95%以上とします。
2
「業務連絡システム」に対して社員アンケートで
質問:業務連絡によって社内の指示・連絡は、円滑に共有されるようになったと思いますか?
評 価 基 準 :( 5 = そ う 思 う
4=どちらかといえばそう思う
2=どちらかといえば思わない
3=どちらともいえない
1=思わない)
情緒的な有効性を評価します。過去推移の実績から目標は、加重平均で85%以上とします。
3
「業務連絡システム」に対して社員アンケートで
質問:業務連絡による指示・連絡・伝達事項の内容は理解しやすいですか?
評価基準:5=理解しやすい
4=どちらかといえば理解しやすい
3=どちらともいえない
2=どちら
かといえば理解しづらい 1=理解しづらい
情緒的な業務連絡の理解度を評価します。目標は加重平均で85%以上とします。
カテゴリー4
【cat 4.1】
組織と個人の能力向上
組織的能力の向上
(1)基本的考え方と運営方法
当社の店舗網は、au ショップとPCサテライトがあります。
au ショップは店舗ごとに店長と副店長および一部店舗ではチーフスタッフを配置し、全体を統
括する統括マネージャーを設定しています。サテライトは店舗ごとに店長を配置し、さらに数店
舗を管理するマネージャーとサテライト全体を統括する統括マネージャーを設定しています。
24ページ
社内協働を推進するために、①スタッフ会(au ・サテライト混合)
長会
④サテライト店長会
⑤サテライト・マネージャー会
⑥本社会
②au 店長会
③au 副店
などの会合を設定して
います。
①<スタッフ会>:スタッフ会はパート社員以外の入社半年を越えた全スタッフを対象に年1回
開催し、「経営幹部との懇談」・「接客マナー講習」・「個人情報保護法対応」などに主眼を
置いています。スタッフ会は対象人数が多いので分割して開催しています。
②<au 店長会>:au 店長会は毎月1回開催しています。当月の営業施策、各店の問題点等を報告
し、解決策などを討議します。
3 <au 副店長会>:au 副店長会は、年1回開催します。この会は次期店長としての研修的な位
置づけで考えています。社長からの話で同じ価値観を共有することを再確認し、経営品質の理
解度を深めるために自店の競争認識・顧客認識を考える場などを用意しています。
4 <サテライト店長会>:サテライト店長会は毎月1回、開催しています。主にサテライトのマ
ネージャーが中心となって勉強会を行なっています。「ランチェスター戦略」「「経営品質」
に関しての勉強をしています。
5 <サテライト・マネージャー会>:サテライト・マネージャー会は、月 2 回開催しています。
マネージャーとしての能力向上のために「ランチェスター戦略」やCQAセミナーにすでに参
加したマネージャーが中心となって「経営品質」の勉強会を行ないます。
⑥<本社会>:本社会は平成16年12月より開始しており、統括マネージャーと本社関係スタ
ッフを中心に8~9人で構成しています。開催日は週2回、月曜日と金曜日に組み込んでい
ますが、必要があれば延長や臨時開催もします。
この本社会では、平成20年よりその年
の6月~11月の期間にて、本社会でアセスメントを実施し、昨年の経営品質報告書を分割
しながら全員でメンテナンスするという作業を行なっています。この会議ではアセスメント
を実施しながら報告書の作成および実行計画の進捗レビューと策定の見直し、各課題の抽出
等を行ないます。
上記会合の他に平成 24 年 2 月より入社半年以内を目安にして新入社員の「同期会」を実施して
います。同じ時期に入社した社員同士の情報交換の場として活用しています。
諸会合以外には、組織内の相互コミュニケーションを円滑にすることを主な目的として、社内
報を平成18年6月より発刊しています。この社内報は、日報からスタッフが直接お客様からい
ただいた喜びの声・感謝の声・不満や苦情などを掲載します。またお客様からのアンケートハガ
キの回答でお客様からのお褒めの言葉や喜びの声などの直筆メッセージをスキャニングして現物
の状態で掲載しています。もちろんスタッフの氏名が記載されていればそのまま掲載します。こ
れは実際のお客様の声を共有することで、顧客対応能力の強化につながります。また、毎月の部
活動の予定や社内行事の紹介等で福利厚生を主眼とした役割も果たしています。この他に業界情
報や自己啓発の内容の記事など学習教材としての面もあります。
25ページ
スタッフは社内報を読んだ感想を日報に記述することになっており、フィードバックループが
形成できるようになっています。
スタッフの採用方法は、求人誌(フリーペーパー)に広告を載せ募集しています。採用基準につ
いては、面接担当者による人柄判断と、勤務条件の確認、及び独自のテストで選定します。
求人媒体については、上記の他にハローワークへの求人票、当社 HP の求人募集の案内、web に
よる求人サイトの利用などもあります。特に求人サイトの利用は今後、求人誌にかわる媒体にな
ると考えています。
応募者については可能な範囲で多くの社員(経営幹部含む)が面接するように心がけ、不十分
さを感じたときは、2次面接も行います。面接担当者は、所定の評価シートにそって、記入して
いきます。最終決定は、このシートをもとに社長が決裁します。
その他に、数社の人材派遣会社と契約し携帯電話業界未経験で社員希望の人材を紹介してもら
い、当社での面談を経て派遣社員として契約します。そして半年間の派遣社員として働き、勤務
態度・勤務状況などを参考に当社の組織価値観に賛同できることを条件に社員として雇用契約を
締結するという方法もとっています。
人材配置については、基本的にマネージャーと店長で考えています。配置換えのときは、必ず
稟議書を作成して社長の承認を取り配置の管理をしています。また、経営幹部が強く配置換えの
必要性を感じたとき、関係者との話し合いを持ち、意図を説明し実施するようにしています。
社員が自主的に行動できる環境づくりとして稟議制度を用意しています。この稟議制度は、た
だ単に物を購入することなどの費用が発生する内容だけでなく、販売促進活動における店舗独自
のキャンペーンとかノベルティだとか社員が価値実現のために創意工夫した内容も多くあります。
この稟議制度において社員の自由な意見や発想が経営幹部まで伝わり、情報を共有し、それら
を承認することで社員の欲求も満たされると考えています。
また、社内の諸取組みの必要性に応じてプロジェクトチームを結成する場合もあります。プロ
ジェクトチームの発足は、提案があり本社会の承認を得て活動することになります。
26ページ
以前までのプロジェクトチームは、①エンジョイ・スマイル委員会(詳細は後述、以降 ES 委員
会)、スタッフ会でのマナー研修を行う②マナー推進プロジェクト、そして四半期ごとのスキル
チェックの更新作業を行う③スキルチェックシート編集プロジェクトがありました。現在では、
これらのプロジェクトチームの活動は、プロジェクトという役割より各取組の一部となり深く浸
透しています。
社員の満足・不満足は、直属の上司が日常の業務のなかで把握するのが基本と考えます。この
把握された内容の正確さを裏づける方法として、日報の記述や各労務・勤怠データ、そして社員
アンケートの活用があげられます。
満足・不満足の要因抽出は、衛生要因による必要条件の視点、動機付けとしての十分条件の視
点で捉えています。そして衛生要因に関してはしっかりと満たすことを前提に重視することが最
大の社員満足要因と考えます。
社内での不満足調査は3段階で回答するようにしています。特に、ここで「不満である」とは
っきり表明された件に関して原因の追求と対応を検討するようにしています。衛生要因(不満足
要因)に対する問いかけは、「会社の方向性」「会社の将来性」「クリンネス」「休息」「休暇」
「安全性」「職場内人間関係」等に関する質問を用意しています。
満足要因に関しても3段階での回答とし、「人間的成長」「能力発揮」「やりがい」「参画意
識」「権限委譲」「チャレンジ」「自由な発言」「チームワーク」「互いの尊敬」「接客の質」
「研修機会」等の質問を用意しています。これら社内でのアンケート調査方法は、毎回、内容を
検討しており、修正を加えています。
総合的な満足度を把握するためには、「半年前と比べての良化度」で行なっています。この項
目は5段階で表現し、推移をとっています。
社員アンケートの結果は、次の取組課題の重要な資料となっています。研修の必要性や、シフ
トの組み立て、職場内人間関係等、各改善の出発点にもなっています。特に顧客満足度は、業務
プロセスの良し悪しに大きく影響するので、社員アンケートで細かな業務プロセスの評価も取る
ようにしています。
また、本社会では不満足要因の解消を目指して内容を検討し、改善の取組や各提言に対しても
考察しています。さらに、アンケートで不満を表明したスタッフには、上長が対応するようにし
ています。
職場の安全管理に関しては、取組内容の見直しを、年1回本社会にて行なっています。現在実
施している主要な取組は、防災管理の強化で、対応基準に沿って各拠点ごとにチェックリストを
用意し、毎日の確認時に記入するようにしています。
福利厚生については、各店舗が離れていることや年中無休の店舗がほとんどですのでスタッフ
が集まるということが困難であります。そこで社内コミュニケーションの活性化を主な目的とし
て、ES 委員会を設置しています。
27ページ
社員は、ES 委員会の会員と位置付けて毎月会費を支払います。その会費と会社からの援助をも
とにイベントを企画し運営する仕組みになっています。現在、この委員会が中心となって社員旅
行を実施しています。社員旅行は、3回に分け、それぞれ行く先を変えて一泊二日で行ないます。
年に3回実施することで各店舗におけるシフトも円滑になります。今後も定例の行事として継
続していきます。また、同委員会は年末の忘年会も主催したり、社員からの要望で挙がったイベ
ントにもできる限り対応するようにしています。
この他に、ES 委員会の流れで課外活動(部活動)を推奨しています。同じ趣味をもつ社員が集
まり、休日や勤務終了後(または勤務前)に活動をしていくものです。ES 委員会では、課外活動
(部活動)の運営費用を支援する形になります。各店舗から集まるので店舗間の横のつながりも
強化されるので会社全体のコミュニケーションを広げる場となっています。新しく結成する課外
活動(部活動)は、通常の稟議で申請することで認可されます。現在は、釣り部・野球部・バレ
ーボール部、バスケット部、卓球部があり、月に2回程度、活動しています。
(2) 目標の設定と達成状況の把握
職場環境に関する次の内容を社員アンケートで把握します
1
権限移譲について
問:「あなたは仕事上の必要な判断をまかせられていると思いますか」
2
社員が自主的に行動できる環境づくりについて
問:「当社は主体性・チャレンジ精神の尊重
があると思いますか」
3
組織内の協働について
1
4
~③までの評価基準:(3=思う
2=感じることもあるがそれなり
ES委員会の有効性について
2=あまり有効だと思わない
1=感じない)
問:「ES 委員会の活動は、当社にとって有効だと思いますか」
評 価 基 準 : ( 5= 有 効 だ と 思 う
6
2=思うこともあるがそれなり 1=思わない)
職場の「安全性」について 問:「職場の安全性について不安を感じますか」
評価基準:(3=感じる
5
問:「当社はチームワーク、信頼関係があると思いますか」
4= あ ら か た 有 効 だ と 思 う
3=どちらともいえない
1=有効だとは思わない)
ES委員会が主催する社員旅行について
a) 有効性
問:「社員旅行は楽しかったかと思いますか」
b) 継続性
問:「来年も社員旅行に行きたいと思いますか」
c) 必要性
問:「社員旅行は、コミュニケーションを円滑にするために必要だと思います
か」
a)~c)までの評価基準:(5=そう思う
4=どちらかといえばそう思う
いえない 2=どちらかといえば思わない
7
3=どちらとも
1=思わない)
社員アンケートの有効性について 問:「社員アンケート調査は、会社を良くしていくため
に必要だと思いますか」評価基準:(5=必要だと思う
3=どちらともいえない
4=どちらかといえば必要だと思う
2=どちらかといえば必要でない 1=必要でないと思う)
【cat 4.2】 個人の能力向上
28ページ
(1)基本的考え方と運営方法
店舗スタッフの能力要件は、①顧客満足要因(cat3.3)の「快適・選定・手際」を実現してい
くための「人作り」という側面と、②社会人としてのマナーを示した勤務状態の側面、そして ③
受付業務をはじめとした、店舗での諸業務の要素などから構成しています。
スタッフがこの能力を習得する方法は、OJT が基本となっており、これをサポートするために、
1:接客、2:協働、3:業務の3区分に再構成した<スキルチェックシステム>を用意してい
ます。
<初期能力要件の抽出>は店舗運営マニュアルの作成から始まっています。
この手順は、まず、マニュアル項目の原案をマネージャー(当時)以上でブレーンストーミン
グで抽出し、集約作業をおこないます。ここで取り上げられた項目については、作業手順や基準
を各店で全スタッフ参加でミーティングをおこない文書化してもらいます(店長の事前学習)。
作成された文書の集約は、店長会で「グループ別合議」をおこない、5~6種類にまでまとめて
いきます。最終段階は、マネージャー(当時)会にて項目ごとに編集をし、製本します。このマ
ニュアルは、記述内容が落ち着くまで隔月で全店を上げての見直しを実施します。
このマニュアルがベースとなって、平成16年10月に初期型スキルチェックシートが開発さ
れました。[研修方法の開発]は、担当者・津戸と田中で行ない、店長会や EM 会でモニタリングを
しながら数度の改良を加えました。平成17年9月に<評価基準の作成プロセス>を考案し、下
記参照の・評価基準を織り込んで平成18年2月に<スキルチェックシステム>が完成していま
す。
<スキルチェックシステムの紹介>
<評価基準を作成する手順> ① 評価項目ごとに基準に関係しそうな「キーワード」をブレーンストーミングで抽出します。 ② 抽出された「キーワード」ごとに「Sレベルならこの表現、Aレベルならこの表現・・・Dレベルはこの表現」と
いうように期待される状態を文章化します。
③ 文章をレベルごとに連結し整えて評価基準とします。
1
店舗スタッフの能力要件は、1:接客、2:協働、3:業務に大分類され、チェック・シー
トに記載しています。この中で接客項目は比重が一番重く、判定方法にはそれぞれの小項目
に評価基準(能力要件)を用意しています。
2
店舗スタッフは、四半期毎にこのシートにセルフチェックをして店長に提出します。店長は
スタッフの記載内容を確認し、直属上司の評価確認を経て本社へ提出します。
店長の能力要件は、プロセスの視点、業績の視点で分類されています。判定方法には評価基
準(能力要件)を用意しています。
3
提出されたシートは、マネージャー・店長がチェックをして合議判定をします。そして最終
評価を決定し、人事考課(総務)に提出します。
4
人事考課では、最終評価結果のレポートを作成し、直属上司が本人へフィードバックします。
5
スキル・チェック項目のメンテナンスは、機種の入替りや業務内容の変化が激しいため各部
門から代表者が四半期毎に作業をしています。
29ページ
修正・変更
四半期単位
<スキルチェック・システム>のイメージ図
初動体制
部門代表による項
目チェック
スキルチェック
スキルチェック
システム構築
OJ
TOJT自己学習
システム
運用
<DO>
人事考課
人事考課
資格手当
資格手当
評価の
評価の合議判定
合議判定
本社会等
による
システム評価
システム
修正
<店長スキルチェック・評価基準>
店長の能力要件もスキルチェックシステムのなかに織り込まれています。スタッフとは別欄に
チェック項目を用意し、評価基準は職務能力と業績とします。
職務能力について、①査定能力②労務管理③業績管理④教育能力⑤売価決定・収益性⑥競合把
握⑦プロセス改善能力・遵守能力の項目があります。
au ショップの業績は、「au ショップ総合指標」と「多種目販売シート」の結果が評価対象にな
ります。サテライトの業績は、①総販売数②au の新規販売数③最終収益の3項目でそれぞれの目
標達成率で評価します。
<その他のスタッフのスキル習得について>
1
本社会メンバー・・・経営品質の理解を深めるために千葉県経営品質協議会主催の各種セミ
ナーに積極的に参加しています。そのなかでも経営幹部は「ランチェスター経営」学習とJ
QAアセスメントスキルの習得を行っています。
2
本社の総務・・・主要な業務項目で簡易なスキルマップを作成し現状の能力を把握するよう
にしています。
3
新入社員・・・入社時研修として、入社手続き後に研修を実施しています。研修内容は、経
営品質報告書の「組織プロフィール」の説明、「個人情報保護法・不正加入防止法対応」、
労務関連での重要事項の説明で構成しています。
配属後の新人研修の方法は、OJTが基本となっています。特に au ショップでは独自のOJT
システムとして「シスター制度」を考案し実施しています。この「シスター制度」は、勤続年数
1年から3年程度の先輩スタッフを「シスター」として選び、新人スタッフひとりに対して「シ
スター」をメインとサブの2名を決定します。メインシスターが休日の場合は、サブシスターが
対応するようにします。「シスター」は、新人スタッフと常に一緒に行動し、実務の指導を始め、
職場生活上の相談役も担います。「シスター制度」は、基本的に入社して約3カ月間をこの期間
にあて、習得状況を把握するために新人用スキルチェックシートを毎月1回行ないます。このス
30ページ
キルチェックの結果を経過報告書として本社に提出します。「シスター制度」の最終月には、経
過報告書に店長のコメントを記入し最終確認とします。
この「シスター制度」の活用で新人スタッフの業務の早期習得とシスターに任命されたスタッ
フが新人に指導することで業務の確認および定着することができます。
社員への動機付けとしては査定評価があります。店舗スタッフの査定評価は、年4回のスキル
チェックシステム(上記参照)によって連動して出力されます。評価結果によって上級、中級、
初級の資格を取得することができ、資格手当が支給されます。また、評価結果は3桁(例:SB
A,BBA ・・・)で記録され、人事考課資料となります。尚、スキルチェックシステム対象外のパ
ート社員に関しては、年 1 回(3月)の人事による簡易査定を実施しています。
さらに au ショップスタッフは、キャリア主催の各種資格を取得することができます。
マネージャー以上の査定は、相互順位評価を年4回おこないます。この結果を参考にして、取
締役で最終合議をとり相対評価を決定します。マネージャー以上のフィードバックレポートは、
相互に全対象者が「良い点」・「改善提言」のレポートを作成いたします。本人には、必要に応
じて参考意見として開示するようにしています。
その他には、個人別インセンティブの上位ランキングを開示したり上位者には専務からのお褒
めの FAX を送ったりと競争意識を刺激する環境も整えています。
(2)目標の設定と達成状況の把握
1
スキルチェックシステムの次の内容に関して社員アンケートで見ていきます。
a)能力評価の正確さ 問: 「スキルチェックシステムの評点は、自分の能力を的確に示していますか」
b)項目の必要性
問:「スキルチェックシステムの各項目は、仕事に必要な内容になっていますか」
c)有効性 問: 「スキルチェックのフィードバックを上長によって行われ自分の能力向上に役立って
いますか」
a)~b)までの評価基準:(5=そう思う、4=ややそう思う、3=どちらともいえない、2=あまり思わない、1=
思わない)
2
スキルチェックシステムによる資格取得者の比率と推移を見ます。第1目標60%以上です。
3
当社・新人入社時研修の有効性評価を店長アンケートで把握します。
問:「新人入社時研修は当社にとって有効だと思いますか」に5段階で回答します。TOP2比を算出し
て目標95%以上とします。
4
「シスター制度」の有効性評価を新人以外の au ショップ・スタッフによるアンケートで把握します。
問:「シスター制度は、新人を育成するために有効だと思いますか」に5段で回答します。 TOP2比を
算出し目標95%以上とします。
5
能力開発の機会があるかどうかを社員アンケートで見ていきます。
問:「キャリア主催のものを含む研修等による能力開発の取り組みがあると思いますか」
評価基準:(3=思う 2=思うこともあるがそれなり 1=思わない)
6
会社全体で取り組んでいる経営品質に対する個人の理解度を社員アンケートで見ていきます。
問:「経営品質報告書を読んで、当社の経営品質への取組みに対してどのくらい理解していますか」
31ページ
評価基準:(5=十分理解している 4=理解している 3=少しは理解している 2=あまり理解し
ていない 1=全然理解していない)
カテゴリー5
顧客・市場理解のプロセス
【cat 5.1】顧客・市場の理解
(1)基本的考え方と運営方法
はじめに「顧客の選定」に関しては、各事業領域を明確にする観点から本社会で行ないます。
毎年行う組織プロフィール更新時に業界全体の流れをみながら、必要なデータを基に各事業の現
状を把握し各担当者が収集した情報と照合しながら動向を見極めていきます。
主に現状把握は、当社の市場(販売地域)である千葉県を中心としてドミナント(隣接出店)を
構成しているキャリアショップ11店舗、併売店9店舗が対象となります。
そして当社の顧客・市場を理解する為に店舗の日常業務としては、 ①<販売実績の視点>、②
<お客様の視点>の2つから把握を行なっています。
1
<顧客・市場を販売実績の視点で把握する方法>
販売実績の視点で把握する方法としては、当社の店舗日計の即日集計データやが基本となっ
ています。
2
<顧客・市場をお客様の視点で把握する方法>
お客様の視点で把握する方法は、お客様に一番近い販売スタッフからの直接モニタリング
を基本として、販売時に同梱したアンケートはがきでの購買動機調査やホームページでの書
き込みがあります。この他に au ショップでは、アンケートハガキと同じような質問項目で手
軽にできる web アンケートを全店で実施しています。
32ページ
これらの方法から現時点で当社が捉えているお客様が携帯電話の販売店に求めるニーズ(購買
動機・顧客満足要因)は、①利便性
②納期・価格
③快適
④選定(選びやすさ) ⑤手際
⑥
アフター の6区分と理解しています。
「お客アンケート」による購買理由調査の推移
お客様アンケートはがきによる購買動機調査は、サテライトが中心ですが、au ショップでも web
アンケートと同時並行で行なっています。(上記表より)
このハガキアンケートから購買動機を見てみると、サテライトは昨年は圧倒的に「安い」とい
う動機が増加しましたが今回は減少傾向にあります。逆に「以前にも来店」「接客」の項目が増
加しています。これはスマホの利用率が高まり機種の操作説明や複雑なプランの説明に満足して
いただいていると思われます。また、「チラシ」「DM 」などの告知方法が減少傾向であるため
新しい媒体として「Twitter」などのSNSが有効に機能していると考えられます。
(2)目標の設定と達成状況の把握
(省略)
【cat 5.2】
顧客の声への対応
(1)基本的考え方と運営方法
お客様の苦情対応方法は、初期の頃よりOJTで伝えられる傾向が強くあり、各店・各スタッ
フで個々に行っています。稟議制度を実施してからは苦情対応の迅速性や情報の共有も強化でき
ています。しかし、近年に至ってはOJTを重視しつつも、可能な範囲で標準化を進めると共に、
改善活動へのトリガーとして受け止めていくようにしています。
「顧客からの意見や苦情への対応」については ①<お客の声の収集方法>、②<原因の追求と
プロセス改善>、③<苦情対応基準>の 3 点から構築します。
33ページ
1
<お客の声の収集方法>
お客様の声を受け取る方法として、基本は現場スタッフや店長・マネージャーを経て伝達され
ます。その他の手段(1)商品に同梱するアンケートはがき、(2)ホームページによるお客
様からの書き込み、(3)社員(店頭スタッフ)が記入する日報の「お客様の声」欄の記述内
容(4)au ショップの web アンケート結果の4通りがあります。特に日報での内容は、記入区
分を(ささやかな)不満・喜ばれた・要望の3区分にして、社員ごとの記入件数把握をしてい
ます。尚、具体的な取組み内容と対応方法(苦情対応除く)を一覧表にて示します。
2
<原因の追求とプロセス改善>
同梱はがきで本社に到着したものは、 JQA 担当が中心となって閲覧し、早急に対処すべきもの
は au ショップ統括とサテライト統括に振り分け、統括がマネージャーおよび店長に指示をして
います。
日報に関してはマネージャー以上の幹部が日報の記述を閲覧して「お客様の声」を知る一助
として参考にしています。また、日報から特に目立つお客様の不満の声は社内報に掲載して全
社員で共有し、スタッフ同士が自店だったらどのような対応をしていくかを考察していく学習
材料となっています。
苦情の発生を機に、業務を改善する取組みは、業界初期の頃から店内で行われ続けています。
苦情の原因は大別すると、販売店側にその責任が帰結するものと、販売店以外(キャリア・メ
ーカー)に帰結するものとがあります。
3
<苦情対応基準>
お客様からの苦情に対する対応基準は、苦情対応を専門に行うCS推進室が原案を策定してい
ます。その後、本社会で意見を聞き、承認・実施としております。苦情対応基準は、苦情の分
類・対応方法・報告・情報共有の観点で考えています。
34ページ
携帯電話・併売店での顧客満足要因は、cat5.1 の購買動機抽出で得られた①利便性、②納期・価
格、③快適、④選定、⑤手際、⑥アフターの6区分と捉えています。
このうち①②⑥は、企画プロセスとアフタープロセスを社内から評価しており必要に応じて本
社で見直すようにしています。
35ページ
③「快適」④「選定」⑤「手際」の3要素は、web アンケートまたはハガキアンケートから直接
お客様からの評価を重要な指標としています。
サテライトでは、ハガキアンケートの「お店の好感度」「スタッフの身嗜み」「スタッフの接
客」の項目を重点要素と捉えて算出します。
当社が捉えている顧客満足要因で、中心となるのは直接的な顧客の評価としての ③④⑤で、①②
⑥はそれを補完していく役割だと考えます。今後は、ショップの web アンケート、サテライトで
のハガキアンケートに特化し、お客様の声をダイレクトに現した評価を重要な指標とするように
します。
お客様からいただいたお褒めや感謝の言葉は、ビジョン日報でのスタッフ記入した内容とアン
ケートハガキの自由欄に記載してあったものを収集しています。その言葉は、翌月の社内報に抜
粋して掲載しています。これによりスタッフのモチベーションも高くなると考えます。
逆にお客様からの苦情・要望などは、ハガキの自由欄に記載されたものが情報ソースです。そ
のような内容のハガキが届いた場合は、すぐに au ショップ・サテライト統括にまわって各店に直
接連絡して改善策を講じるようにしています。
今まで顧客満足を上昇させることばかりに目がいっていましたが、顧客満足の基盤として不満
足がないということも重要であることを認識していきます。(満足の追究と不満足の解消は、別個
のものと取り扱う必要があります。)
(2) 目標の設定と達成状況の把握
1
日報からは、「お客の声」を「不満に思われたこと」・「喜ばれたこと」・「要望・他」の
3つに区分してその記述件数の推移を把握します。
カテゴリー6
【cat 6.1】
価値創造プロセス
主要な価値創造プロセス
(1)基本的考え方と運営方法
プロセス構築にあたってローコストを踏まえた最適化を重視しています。このため、貴重な経
営資源を配分するにあたっては、お客様に直接かかわるもの(店舗や在庫)に多くを配分し、お
客様にとって間接的なものは出来るだけ労力(コスト)が小さくなるようにしています。また、
プロセスの最適化は、品質向上、納期の短縮、コストダウン等の多岐にわたって影響を及ぼすと
考えます。尚、主要な価値創造プロセスは『企画プロセス 』・『提供とアフタープロセス』に区分
しています。
36ページ
<企画・開発プロセスの内容>
1
「販売チャネル開発、出店・閉店」
販売チャネルの開発は社長・専務をはじめとし、本社スタッフが主に担っています。現時点
での販売ルートは、直営店・ FC ・取次店等があります。また、取引先の選別も含めた新しい
取引形態を構築していくこともあります。その他に常に戦略課題を踏まえ、随時、
「出店・閉
店」に関して考察します。ドミナント戦略およびキャリアの意向を組み入れたスクラップ・
アンド・ビルドを遂行することです。
2
「月次販売施策」・・・キャリア施策
毎月変化する仕入れ状況(仕入れ値・物量)を把握し、本社販売管理が主導となって各直営
店・ FC ・取次店等に販売施策を展開する作業です。複雑なインセンティブを翻訳し、重点商
材や特価商材と基本売価を決め、商材別・店別の目標を設定し全店に展開します。店舗では、
マネージャーもしくは店長が競合店対策として店舗別重点商材・売価の決定とストーリー付
けをしています。
<提供プロセスの構築方法>
提供プロセスは、①「スタッフ業務」②「販促活動」③「店作り」④「物流」のプロセスを設
定しています。
1
スタッフ業務
スタッフ業務は、人作りのプロセスとして、習得すべきスキル項目となっています。お客様対
応・受付から引渡までの業務、そして報告などの店内諸作業から構成しています。
このスタッフ業務「人作り」の良し悪しは「店作り」と同様、活動状態をみるスキルチェック
システムを基本とし、補助的に店舗巡回で把握します。そして活動成果を見るお客様の視点と
しては、同梱アンケートはがき・ web アンケートなどで行ないます。これら収集されたデータ
は、必要に応じて本人や店舗にフィードバックします。
何かしら店舗で問題が発生した場合は、その原因追究と改善策を考案しスキルチェックの項目
に組み入れたり、店舗巡回での調査項目に付け加えながらプロセスの変更を行ないます。
2
販促活動
(省略)
3
店作り
au ショップの店作りに関しては、au の指導のもと行っています。
サテライトは、快適な商品選びが出来る「多少の高級感」を演出した「ちょっとオシャレ」な
雰囲気を出すことを「店作り」のコンセプトとしてきました。併売店におけるリニューアル推
進には、このコンセプトに基づいて展開するようにします。
この「店作り」の良し悪しは、活動状態をみる社内の視点から、本社会メンバーによる店舗巡
回で把握しています。この店舗巡回は3カ月に2回の割合で行なっています。また、活動成果
を見るお客様の視点としては、同梱アンケートはがきでの評価があります。これら収集された
37ページ
データは、直接店舗にフィードバックされ改善して行きます。特に「5S(整理整頓)」の推進
状況が低下している店舗は、クリンネス活動後に専務あてに報告する場合もあります。
4
物流
携帯電話の端末はすべて仕入れから引渡しに至るまでは、市販のコンピューターシステムを当
社独自にカスタマイズして管理をしています。また、au に関しては、キャリアのシステムに便
乗しながら端末管理を実施しています。
5
アフター
サテライトではアフター会員制度があります。このアフター会員に登録するメリットは、購入
してから2年以内に有償修理を行った場合、費用の50%を当社が負担する内容になっていま
す。
(2)目標の設定と達成状況の把握
a)企画プロセスの目標
販売拠点数(直営・ FC ・取次)の推移をみる
b)店作り&人作り プロセスの目標
店舗巡回システムで店作り・人作りの項目において au ショップとサテライトでそれぞれ平均
評点をみます。目標値は 5.0 を目指します。
c)物流プロセスの目標
端末在庫に関する適正配分についての店舗での認識を社員アンケートで把握します。
問: 「在庫は適正(公平)に配分されていると思いますか」
評価基準:
(5=適正だと思う
ば不適正だと思う
【cat 6.2】
4=どちらかといえば適正だと思う 3=どちらともいえない
2=どちらかといえ
1=不適正だと思う
支援プロセス(1)基本的考え方と運営方法
当社における本社
機能のほとんどは、店舗を対象とした支援業務が中心となっています。店舗運営をサポートする
ために、店舗網には au ショップ担当マネージャーとサテライト担当マネージャーを配置していま
す。本社としては経理・労務・ FC ・取次店担当・研修部門・店舗メンテ部門・CS推進室・経営
品質推進部門を設置しています。これらの店舗サポートで店舗が常に一定の水準で運営されてい
るかを把握するために本社会メンバーによる店舗巡回システムがあります。また、経理・労務を
担当する総務課も会社全体を対象とした支援業務ととらえています。
38ページ
<店舗巡回システム>
当社の店舗の現状を把握して改善提言をする手段が次に述べる「店舗巡回システム」です。本
社会メンバーが2名1組になり各店を巡回して、店作り・人作り・業務の観点で評価します。こ
の評価はスキルチェックシステムと連動しています。
<(統括)マネージャー業務>
(統括)マネージャーの業務範囲は、業績・業務管理、採用・人員配置も含めた労務管理、店
舗メンテナンスのフォロー、店舗巡回の結果の改善事項の取り組みが店舗で実行しているかを確
認し、その進捗や結果を把握しています。
<販売管理>
販売管理の中での支援業務としては、毎日の実績データの集計・管理を行ないます。特に au シ
ョップには、新規加入や各オプション等の個人別獲得数を各店舗にフィードバックしてスタッフ
の刺激材料としています。
39ページ
<総務課>
総務課は経理と労務の業務を担当しています。経理は、売掛関係、買掛関係、入力業務、振替
伝票作成、現金取扱などについてスキルマップを作成して全体の能力を把握し、時折、スタッフ
の受け持ち業務を入れ替え個人スキルが広がるようにしています。
<店舗メンテ業務>
店舗から、メンテナンスの要求がある場合、パソコンを含む設備・備品の故障など一定の項目
は本社の店舗メンテ部門で対応しています。
<ビジネス・パートナーとの取り組み>
主要なビジネスパートナーとして「キャリア」、「FC・取次店」があげられます。また、K
DDIとケーブルテレビ(CATV)各社との協業が始まり、当社もCATV各社との関係を強
化することが重要であると認識しています。
主要なキャリアとの意見交換や情報伝達のためには、担当者を設置して日常的に頻繁な接触を
しています。これらも含めて主要なビジネスパートナーに対しては、経営幹部が適時に面談する
ようにしています。
1
A社
A社にとって当社は、au の一次店という関係です。そして平成24年6月から、当社のドコモ
の一次店として新たに取引が始まりました。これにより当社とA社とは、お互いに協力しあっ
て win-win の関係になることを目指します。
取次店とのコミュニケーションは、月1回の担当者会議で翌月のドコモの施策等を打ち合わせ
します。また、四半期に1回は双方の経営幹部で経営者会議を行ない、3カ月間の振り返りを
行ないます。
(2)目標の設定と達成状況の把握
1
店舗巡回に関して次の内容を社員アンケートで見ていきます。
a)有効について 問:「店舗巡回でのフィードバックレポートは、適切(的を得ている)だと思いますか」
b)継続の必要性について 問:「今後、継続して店舗巡回は必要だと思いますか」
評価基準:( 5=そう思う 4=どちらかといえばそう思う 3=どちらともいえない 2=どちらかといえば思わない 1=
思わない)
2
店舗設備メンテに関して社員アンケートで良化度を評価します。
問: 「1 年前と比べて店舗メンテはどうですか」
評価基準 (5=大変良くなった 4=やや良くなった 3=変わらない 2=やや悪くなった 1=悪くなった)
3
経理のスキルマップ平均評点を見て個人の持つスキルを把握します。経理担当全員が、自分の担当
以外の業務が遂行できるように定期的に担当部門を入れ替えを進めていきます。
40ページ
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カテゴリー8
振り返りと学習のプロセス
経営品質アセスメント報告書を毎年作成する際に、本社会メンバーで週2回程度にわたり各項
目を見直ししていきます。活動結果をふまえながら各カテゴリーでの課題、また会社全体での課
題等を抽出します。
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【7.1】リーダーシップと戦略プロセスの振り返り
(1) リーダーシップの取組
社員アンケートによる経営理念・ビジョンの理解度は、ほとんどの社員が理解しています。共
通の価値観としてより理解度を深めるために経営理念の文章の一部を改訂しました。
会社の事業ドメインを明確にして現実的であることに重点をおきました。
以前から課題として挙げていたことに日計が複雑で作成における現場の負担が大きいということ
を改善するために新しいバージョンにしました。このように今後も常に現場の意見を聞きながら
改訂していきます。
(2) 社会的責任に関する取り組み
会社の法令遵守に関する社員アンケート(店長・副店長以上)では、労務(雇用条件の遵守)
に関して TOP1比でばらつきがありました。雇用条件は大変重要な項目なので原因究明のための
リサーチも含め引き続きモニタリングが必要であると考えまする
環境問題に対する意識調査では平成25年には下がりましたが、平成26年には上昇しました。
その一つの要因としては、au ショップ潮来に太陽光パネルを設置し太陽光発電を会社として初め
て実施したことがあるのではないかと考えます。発電量の推移は、当初の予測とほぼ同程度のも
のです。推移を見ていくのは継続していきます。
(3) 戦略の策定と展開のプロセス
現在、年に1回の経営品質報告書の作成時に戦略を策定していますが、業界変動が激しいため
に2~3ヶ月後にはその戦略が目標達成のための役割にならないケースがあります。よって以前
実施していた四半期戦略会議の復活で戦略を見直す機会を増設します。場合によっては年度目標
の修正も必要だと考えます。
この戦略での実行計画は、四半期ごとの役員会で財務関係の報告とともに進捗状況も報告して
いきます。実行項目の修正があった場合にはその内容も発表します。
実行項目および実行計画は、TNK 戦略システムには、抽出した項目ごとに策定シートを起こし
目的・活動内容・指標・結果を管理していました。このツールをわかりやすく作りやすいものに
改訂して実務に活かせるようにします(戦略システムというネーミングも合わせて検討します)
【7.2】組織内活動の振り返り
(1) 情報のマネジメント
社員アンケート(店長・副店長以上)でアセスメント報告書に記載されている各取組によって
会社全体の運営状態の良し悪しがわかるようになったかを聞いてみると思う、ややそう思うとの
回答がほとんどです。アセスメント報告書を作成し、全員が閲覧することの効果ででてきている
と判断できます。
本部(本社)からの指示・連絡は、ほぼ共有され、その内容も理解できているようです。
ただ、キャリアから直接店舗に対して発信される「情報ネット」の量が増加しているのが現状で
す。この「情報ネット」はすぐに現場で必要でなおかつ重要であるということからも本部(本社)
からの業務連絡と同様に閲覧の確認および理解度などを測定していきます。
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現在、ドロップボックスで情報を一部共有していますが、
「LINE」の普及により社内でも関
係者同士の情報共有・伝達のための手段として活用しているケースがあります。これらの対象者
や情報の制限なども含めてリスクを回避するためにルールを明確に設定する必要があります。
(2) 組織的能力の向上の振り返り
組織として、権限移譲・チームワーク・信頼感・主体性やチャレンジ精神を尊重する職場環境
は整っています。それに合わせて職場環境での社員満足も会社独自の様々な取り組みで良い反応
を示しています。
今後、取り組んでいかなければならないことは、新人を多様な方法で採用しているなか、入社・
退社の状況を把握して採用に関する本質を見極めていくことだと考えます。
そして新人を採用してからの(特に新卒採用の増加に伴い)研修プログラムを独自で構築してい
く必要があります。
また、通常の店舗オペレーションにおいて店舗の繁忙日である週末に急に休むスタッフがいた
場合の対応策を検討します。
(3) 個人の能力向上の振り返り
社員アンケートでは、スキルチェックシステム自体の有効性もスキルチェックの質も高い評価
を得て、定着しているように判断できます。
このスキルチェックを活用していく上で店舗内の5S活動を評価に組み込むことでさらなる強化
を図ります。
なお、現在の店長評価は査定の参考値として把握していますが、今後は参考値ではなく査定評価
に組れていきます。
OJTとしての新人育成シスター制度で、制度終了後に新人がひとり立ちしていくと色々なミ
スが多発していることが懸念されます。これらの発生したミスの現状をモニタリングして対策を
講じていきます。同時にOFF・JTの領域を明確にして(何をやるべきか)OJTとのバラン
スを図り新人育成を体系化していきます。(組織的能力の研修プログラムと連動しながら)
個人のモチベーションをアップするため(承認欲求を刺激する)にランキング制度のロジック
を見直し充実させることが必要だと考えます
【7.3】顧客・市場への価値提供活動
(1) 顧客・市場の理解の振り返り
(省略)
(2) 顧客の声の対応の振り返り
苦情対応基準を平成 18 年に作成して CS 推進室・本社会で内容の更新を随時行ってきましたが、
苦情対応基準自体の善し悪しを実際に苦情に対応していく現場スタッフから社員アンケートで調
査します。平成 26 年8月実施の社員アンケートに組み入れます。
現在の苦情対応報告書の遵守率と閲覧率では、活動自体の状況が把握しにくい状況です。そこ
で苦情対応の全体的なフローを見直し再構築します。
(a)au ショップで実施している提出された
報告書を担当者等を隠して内容だけのものを全店に展開していることに統一する。
(b)苦情の一
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覧を閲覧することをチェックするのではなく本社から展開された報告書を実際にみているかとい
うことをチェックする(c)苦情対応基準の評価は、社員アンケートで見るようにする。この3点
を中心に全体のフローを見直します。
au のお客様センターに届く苦情の内容が毎月、担当店舗だけにフィードバックされます。この
「CS ボイス」を担当店舗だけでなく全店で共有することで未然防止、プロセス改善へとつながる
のでその仕組みを検討します。
au ショップの web アンケート内容で、
「事前のご用件うかがい」
「待ち時間目安のご案内」とい
うファーストアプローチに関しての2項目に着眼し、その結果を分析しながら対応を考えていき
ます。
(3) 主要な価値創造プロセスの振り返り
来店動機で大きなウェイトを占める店舗の立地や増床などは常に考えていきます。
チラシの量的なものは減少していますが、依存度はまだまだ高いと考えます。チラシ作成のプ
ロセスを現状にあったものにしていくことが重要だと考えます。
POP やプライスカードは、ネットにリンクして各店が利用できるようにして現場作業の軽減を図
っていきます。
au ショップは既に au のシステムと連携しながら在庫管理を行っていますがドコモに関しても
市販システムから脱却することを予定しております。
(4) 支援プロセスの振り返り
CATV 各社と協力して「スマホ教室」などを開催したりと今後、CATV 各社との連携を強化してい
かなくてはなりません。
上記の課題を踏まえて事業部(au ショップ・PCサテライト)ごとでそれぞれ年度目標(組織
プロフィール変革認識参照)を達成するために実行項目・達成時期・担当者を本社会で設定しま
した。
このアセスメント報告書が完成次第、全店に配付し全員で読み込み作業を行います。これによ
って会社の「見える化」が可能になります。
ただし、業界の変動が激しく年度目標が会社の目指す方向性とずれている場合も生じてきます。
そこで四半期ごとに開催を予定している戦略会議(仮)でその時のキャリア動向などを考察しな
がら年度目標の修正や削除、追加などを実施します。同時に主要な実行項目も見直しをしていき
ます。実行項目に変化があった場合は、速やかに事業部毎で全員への共有を図ります。
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主要な実行項目
上記実行項目の中で「新人マニュアルの配付」というものがあります。これは、2014年の
新卒の新入社員が 4 名入社して、正式入社までの半月間を本社で研修を実施するために実行項目
に取り上げました。今回は、試験段階で作成したもので来年の新入社員、もしくは今後中途入社
してくる新人のために活用することを目指します。
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サテライトに関しては、既に実施している実行項目があります。今回の実行項目を実施してそ
の結果を踏まえながら課題を抽出し、改善・革新へと取り組みます。
END
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