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プラスチック
試験方法技術ノート プラスチック ASTM D790 強化/非強化プラスチック および電気絶縁材の曲げ特性 試験方法の概要 プラスチックの曲げ特性は非常に多くの用途において重要であるため、ASTM D790はプラスチック 産業で最も一般的に利用される試験方法の1つとなっています。 この試験では、高弾性の複合材料や 電気絶縁材を含む強化プラスチックおよび非強化プラスチックの両方の曲げ強度と曲げ係数を測定 します。 これらの機械的特性を決定することで、操作の際に曲げ力が掛けられるプラスチック材料の 適切な選択と品質管理が可能となります。一般に、 これらの材料は温度の変化に敏感であるため、実 際の使用温度での試験が必要になる場合があります。 この手順では、ユニバーサル試験機と3点または4点の曲げ治具を使用して、3点または4点の負荷ス キームが長方形の棒状試験片に加えられます。加えられるひずみ速度は、試料片の変形の相対量に 依存し、大きな曲がりの材料には大きな速度で加えられます。試験は、試料片が破壊されるか、5%の 変形に達するまで続行されます。ASTM D790はISO 178と非常に類似していますが、1つ異なる点 は、ISO基準の試験では試料片が破壊されるまで続行されることです。 ASTM D790対応ソリューションでは、一般的に次の種類の構成部品を使用します。 ロードフレ ームのオプション* MTS Criterion®とMTS Exceed®のユニバーサル試験機はどちらもASTM D790に準拠して非強化およ び強化プラスチック、および電気絶縁材料の曲げ試験に最適な装置です。 これらの試験システムは、 様々な荷重容量やフレームの種類に対応しており、1-コラムの卓上型から、2-コラムの床置型まで幅 広いモデルが用意されています。荷重容量が30 kNおよび100 kNのモデルはデュアルゾーンの試験 スぺースを備えており、試験要件を頻繁に変更する場合にセットアップ時間を減らすことができます。 また、新たなロードフレームを購入する代わりに、MTS ReNew™ アップグレードを行えば、旧型の試 験システムのソフトウェアと制御系を新しくすることができます。 MTS Criterion® 曲 げ 治 具 のオプション* 電気機械式ユニバーサル試験システム 室温試験 温度試験 曲げ治具は一般に試験片のサイズに基づいて選択されま す。例として、左側の曲げ治具は幅が最大25 mmまでの試 料片用に設計されていて、一方右側の曲げ治具は、 より大き く幅が最大45 mm (1.8 in) までの試料片用に適しています。 プラスチックの曲げ試験は、最終用途で予想される温度でし ばしば実施されます。例として、左側の曲げ治具は -50 ° Cか ら 150 ° C ( -58 ° F から 302 ° F) の定格で、左側の曲げ治具は -129 ° C から 177 ° C ( -200 ° F から 350 ° F) の定格です。 伸 び 計 のオプション* MTS Exceed® 電気機械式ユニバーサ試験システム 632.06 変位ゲージ 非接触式 - ビデオ 万能型の 632.06 変位ゲージ伸び計は、ASTM D790に準拠 したプラスチックおよび複合材料の試験に理想的です。小さ な変形を測定しなければならない場合に使用するよう設計 されており、全方向のオーバートラベルから保護されていま す。 ゲージアームは正あるいは負のオーバートラベルの状態 または側面荷重が掛かった場合に開放されます。 このユニッ トには調整可能なマウント (装着) ブロックも付いています。 正しく配置されると、ユニットが適所に固定されます。 MTS Advantage™ ビデオ伸び計 (AVX) は、非接触のひずみ 測定における最高の品質を提供します。 環 境 槽 のオプション* MTS Advantage™ 環境槽 FEC 1200 または 1300 Advantage™ 環境槽は、Criterion ロードフレーム用に設計さ れており、 エラストマー製のコンポーネントやタイヤコード、 プラスチック、複合材、および積層坂の試験に最適です。温度 範囲は -129 ° Cから 315 ° C( -200 ° Fから 600 ° F) で、ビデオ 式、 またはレーザー式いずれの伸び計とも互換性があります。 Fundamental™ 環境槽は、Exceed ロードフレーム用に設計 されており、左記のものと同じ熱可塑性の複合素材の試験 に最適です。温度範囲は -70 ° Cから 350° C( -94 ° Fから 662 ° F) で、 こちらも同様に ビデオ式、 またはレーザー式い ずれの伸び計とも互換性があります。 ソフトウェアのオプション* ASTM D790 曲げ特性の試験テンプレート TestSuite™ TW について ASTM D790に則った試験を簡略化するためMTSは、推奨さ れる曲げ試験を設定・実施するTestSuite™ TW試験テンプ レートを開発しました。試験データが収集された後、 レポー トはすべての必要な計算を表示することができます。 それら には、曲げ応力、曲げ強度、曲げひずみ、破壊点での応力、所 定のひずみでの応力、割線係数、 コード係数などがあります。 MTSでは、お客様の試験ニーズに合うように3つのソフトウェ アのオプションを揃えております。MTS TestSuite TW ソフトウ ェアは、様々なニーズに対応すると同時に、各種の試験シーケ ンスを作成・編集するのに必要な機能を持っております。TW Eliteはラボの管理者や試験の作成者から好評をいただいて います。TW Expressのシンプルかつ直感的な設計は、試験オ ペレーターに好まれています。 このソフトウェアを使えば、 オペ レーターは試験を簡単に実施可能で、 ランタイムビューでデ ータや計算値の監視を行えます。MTS Exceedユニバーサル試 験機を好む品質保証、品質管理担当ラボでは、TW Essential を使って試験の作成と実施の両方を行い、1つのソフトウェア アプリケーションで効率性と生産性を高めることができます。 また、MTSのコンサルタントにもご相談ください。 プラスチッ ク薄膜 / シート試験の応用方法や、試験方法の設定、 そして データの収集・統合要件に関しサポートをご提供します。 *注記:この技術資料は、特定の応用例に用いられる、一般的な人気ソリューションの一部を紹介することを目的としてい ます。ほとんどの場合、追加オプションが用意されており、試験の目標をより包括的に達成するにはそれらのオプションを 使用することが必要となります。 付 録 - 試 験片の 詳 細 曲げ試験の試験片は、長方形の棒状の形状で、シート、板、 ま たは成形品からカットされるか、所望の最終寸法に成形され る場合があります。 ASTM D790 はこれらの材料を区分化し、 右側にリスト化した分類に従った重要な試験片サイズのガイ ダンスを提供します。 MTS は、可能な場合、一貫したサイズの棒状試験片を試験す ることを推奨します。試験片のサイズを変えることは、実施す る各試験の独自の寸法での記録が必要となるだけでなく、 一般には3点曲げスパンの長さと各試験の速度への調整も 必要となります。 これにより試験時間を長引かせ、試験でのエ ラー発生の可能性も引き起こします。 エムティエスジャパン株式会社 〒130-0013 東京都 墨田区錦糸1-2-1 アルカセントラルビル 8階 電話:03-6658-0901 ファックス:03-6658-0904 電子メール:[email protected] ウェブサイト:www.mts.com/japan ISO 9001 Certified QMS 電気絶縁用に使用される積層の熱硬化性材料、 シートおよび板状材料 成形材料 (熱可塑性プラスチックおよび 熱硬化性プラスチック) 高い直交異方性の積層板を含む高強度の強化複合材料 上記にリスト化されていないシート材料 MTS、MTS Criterion、および MTS Exceed は米国にお ける MTS Systems Corporation の登録商標であり、 ま た TestSuite、および ReNew は同社の商標です。 これ らの商標は他の国でも保護されている場合がありま す。RTM No. 211177. ©2016 MTS Systems Corporation 100-345-803 TMTND790 _A4 Printed in U.S.A. 11/16