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世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)アジアサミット
2013 年 9 月 18 日 NEWS RELEASE 2013 年 9 月 10,11 日 公益社団法人日本観光振興協会 企画本部広報部門 担当 田辺正幸、森岡順子 TEL: 03 – 6435 – 8332 FAX: 03 – 6435 – 6921 大韓民国・ソウルにて 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)アジアサミット開催 2013 年 9 月 10~11 日に韓国ソウル市で開催されたWTTC(世界旅行ツーリズム協議会)アジアサミッ トに日本から観光関係企業、地方自治体から50名が参加しました。日本のほか世界 25 か国の観光関 係企業・団体・各国政府から約 500 名が参加し、盛況に終了しました。 WTTC アジアサミットは年に 1 度開催されるグローバルサミットに次ぐ規模の大会でリージョナルサミット としては今回初めてアジアで開催されました。2012 年仙台・東京でのグローバルサミットに続きアジアでの WTTCの大会となります。『観光のダボス会議』と称されるグローバルサミット同様、世界各国の観光関係 者ならびにメディア関係者を集め、ツーリズム産業にとっては重要かつ非常に意義深い国際会議とりまし た。 今回リージョナルサミットが初めてアジアで開催された理由は、今後 10 年間、アジアの観光産業におい て年平均 6%の伸びが見込まれ、2023 年までに想定される観光産業の雇用 7,000 万人の約 2/3 にあたる 4,700 万人の雇用がこの地域で創出され、世界の大きな成長エンジンであることが背景となっています。 今回は「Staying Aead of Tomorrow」のテーマのもと、成長著しいアジアの観光の今後 10 年を見通し、 成長にかかるインフラ、政策、関連産業の課題等の認識が図られるとともに、観光産業界としての政策提 言について議論されました。交流の促進化のためには、ビザ手続きの緩和、旅行者への課税等の問題を 政府が積極的に解決を図っていく必要性がある点についても議論がなされました。 また、来賓として大韓民国チョン・ホンウォン国務総理の挨拶に続き、トニー・ブレア元英国首相が登壇 し基調講演を行いました。 トニー・ブレア元首相からは、今後さらに世 界は西から東へのシフト化が進みアジアの 成長が加速していくなか、10 年に及ぶ首相 経験、特に中東や国内の紛争への調停等の 経験から、観光産業は開かれた心や相互理 解、知識の深化を醸成する大きなドライバー として世界の平和に貢献しており、雇用や経 済への貢献のみならずさらに評価されるべき 産業であり、世界各国の政府はツーリズム産 業をこれまで以上にサポートしていくべきと強 調しました。 また 2 日間のプログラムのなかで、日本航空株式会社(以下JAL)の大西 賢会長、株式会社ジェーティ ービー・グループ本社(以下JTB)の田川博巳社長、東日本旅客鉄道株式会社(以下JR東日本)の清野 智会長、楽天トラベル株式会社の山本考伸社長が登壇されました。 大西会長(JAL)、清野会長(JR東日本)より、2020 年東京 オリンピック開催決定への謝辞とともに今後、着実に準備を進 めていく旨の発言がなされました。また大西会長からは、これ を契機に日本の魅力をより発信していく必要性について、清 野会長からは訪問観光の安全性について、それぞれコメント がありました。 各セッションにおいては、成長著しい中国の航空会社との 競合に対しては、大西会長よりJALは高品質・フルサービス キャリアとしての発展を目指し、またLCCについても出資し運 営を行っているがそのビジネスモデルの今後の展開を注視し つつ、JAL差別化を図りブランドを強化していく旨のコメントが ありました。 またアジアの成長する旅行マーケットについて JTB 田川社 長からは、双方向の交流が必要であることと、量的拡大から 質的拡大へのシフトは安全・安心とセットであること、また国 内旅行の活性化も必要であり、そのために地元の魅力を発 掘し発信する必要性、加えて地域住民の観光への理解促進 が重要であるとの認識を示しました。 また、韓国の出席者から、現在の日韓関係において政治 問題から両国間の観光交流が低迷している現実について質 問を受けた田川社長は、こういうときこそ両国の民間同士の コミュニュケーションの活発化が重要であり、今後日韓の旅行 関係者の協議会等を行う旨のコメントしました。 また、オリンピックに向けた日本の交通インフラについて質 問を受けた JR 東日本清野会長からは、現在進めている新幹 線計画の紹介とともに、今後さらに鉄道や空港等の容量拡大 やサービス向上を官民が一体となって着実に進めていくとコメ ントがありました。同時に、アジア各国の経済発展に寄与する ために、各都市の鉄道整備に協力していくとのコメントがあり ました。 また、新しい旅 行業態としてのモバイル、WEBコミュニュケーションについて、 登壇した楽天トラベル山本社長からは、一方通行でのコミュニ ュケーションから、旅行客とホテルなどがサイトを通じて双方向 で情報のやりとりができる同社のビジネスモデルについての 紹介がなされました。 次回のグローバルサミットは 2014 年 4 月 23~25 日に中国・ 海南島で開催の予定です。 以上