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CNA Report Japan Vol.14 No.14 2012/7/31
CNA Report Japan 創刊：1999 年 12 月 発行日：毎月 15 日・月末 取材・編集・発行：橋本啓介 テレビ会議・ウェブ会議・電話会議システム専門 定期レポート Vol. 14 No.14 2012 年 7 月 31 日号 編集:[email protected] 広告:[email protected] 読者登録: http://cnar.jp 製品・サービス動向-国内 ■NTT コミュニケーションズ、スマートフォン・ Copyright 2012 CNA Report Japan. All rights reserved. 加えて、個別メニューの契約が必要。 今後、H323 テレビ会議システムとの相互接続にも 2012 年 タブレットに対応したクラウド型テレビ会議サ 12 月を目途に対応していく予定という。なお、本サービス提 ービスの提供開始 供開始にともない、ソフトウェア型テレビ会議システム「ワープ NTT コミュニケーションズ株式会社（東京都千代田区）は、 クラウド型の「Arcstar ユニファイド・コミュニケーション・サー ビジョンサービス」は 2013 年 3 月 31 日をもって提供を終了す るとしている。 ビス Video Conferencing」を 6 月 28 日より開始と発表。（6 月 28 日） ■トロシステムズ、ウェブブラウザでビデオ会議が 正式名称は、「Arcstar ユニファイド・コミュニケーション・サ 行える「ウェブベーステレプレゼンス」を発表 ービス Conferencing プラン Video Conferencing」。スマー トロシステムズ株式会社（東京都港区）は、ウェブブラウザ トフォン・タブレット端末に対応しハイビジョン画質（最大 のみでビデオ会議システムに参加できるビジュアルコミュニケ 720p）のビデオ会議を低料金で利用できるという。このサー ーション「ウェブベーステレプレゼンス」を発表した。（6 月 29 ビスは、NTT ビズリンク株式会社（東京都文京区）と連携し 日） て提供する。 クラウド型のため、専用の設備や端末が不要で、インター ネットに接続して専用のサイトにログインするだけで簡単に 利用が開始できる。パソコンをはじめ、iOS および Android 搭載のスマートフォンやタブレット端末に対応する。資料共 有も可能。通信環境にあわせて画質を自動調整するため、 WiFi や 3G などからの接続もできるようになっている。 今回、パソコンやスマートフォン、タブレットに対応するこ とで、出張先からの会議参加、遠隔からの店舗管理、医療 相談、コンサルティング、製造現場の技術指導など利用シ ーンが広がると同社では期待する。 ウェブベーステレプレゼンス利用イメージ（トロシステムズ資 料） 初期費用は、基本費用（新規）の 52,500 円（税込み、以 下同じ）。ユーザ ID 登録が 1,050 円/1 ID。 ウェブベーステレプレゼンスは、PC にソフトウェアをインス 月額費用について。基本メニューと個別メニューがある。 トールする必要もなく、PC ブラウザーだけで接続が可能。PC 基本メニューが、3,780 円/ユーザ ID。個別メニューについ にカメラがあれば自分の画面を相手に表示することができる。 ては、5 人会議室：18,900 円、10 人会議室：18,900 円、20 導入は、利用したいウェブサイトに HTML 等を挿入するのみ。 人会議室：44,100 円。基本メニューのみでも 1 対 1 の通話 既存のビデオ会議システムと接続する場合はクラウドサービ は可能。多地点会議を行いたい場合には、基本メニューに スにて提供する。 __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 1/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan ウェブ会議システムやビデオ会議システムなどのクラウ わくわくオフィスのスケジューラ・施設予約と連動し、会議 ドサービスを導入する企業は増加傾向を呈している。しか を設定後、同じスケジューラの画面からテレビ会議システムの し、ウェブ会議システムは接続先同士で同じソフトをインスト 起動および出席者との接続がワンタッチでできる。また、文書 ールしなければならず、また、画質の低さやセキュリティの 共有機能やマルチディスプレイ（例えばファイル共有とカメラ 問題といったことから、企業間での用途は一部に限られて 映像）に対応している。 NEC ネクサスソリューションズでは、今後 3 年間で 1,500 いた。また一方で、専用タイプのビデオ会議システムも、コ 社への販売を目標としている。 ミュニケーションの相手が社内ネットワークや協業先など、 限定的になってしまう傾向にある。 ■アイブリット、SIP フォン開発向けソフトウェア トロシステムズは、シスコシステムズ社のビジネスパートナ ーとして、シスコのテレプレゼンスシステムを販売している。 開発キットを発表 そこで今回、そういった制限がなく、一時的に利用できる環 株式会社アイブリット（東京都渋谷区）は、Windows OS 上 境を提供したいという思いから、トロシステムズは、ウェブベ での SIP フォン開発を容易にするソフトウェア開発キット ーステレプレゼンスの開発に至った。 「Crosmile SDK for Windows」の提供を開始した。（7 月 4 日） トロシステムズは、2004 年設立のシスコ プレミア認定パ Crosmile SDK for Windows は、シンプルな API で構成され ートナー。中堅・中小規模の企業ネットワークシステムの導 ており、ごく簡単なプログラミングだけで、音声通話、テレビ会 入を専門にサービスを提供しており、モバイル、在宅勤務、 議、遠隔監視、テレビ電話対応コンタクトセンターなどのシス ビデオ会議ネットワーク環境構築などを得意としている。 テムを短期間かつ低コストで開発することができるようになると いう。 ■NEC ネクサスソリューションズ、 「わくわくオ 想定しているユーザは、Web 会議システムやコンタクトセ フィス」のオプションとして「テレビ会議」サ ンターを手がけるシステムベンダーやソリューションベンダー、 ービスを開始 さらに、IP コミュニケーションのサービス事業者など。 音声通話制御用のコーデックは、G.711、AMR など。ビデオ NEC ネクサスソリューションズ株式会社（東京都港区）は、 同社が提供するクラウドサービス「わくわくオフィス」のオプ 通話制御用のコーデックとしては、H.263、H.264、MPEG4 を ションとして「テレビ会議」サービスの販売を開始すると発表。 採用。Brekeke Software 社の「SIP Server V2/V3」、Digium 社 （7 月 6 日） の Asterisk の他、各種の SIP サーバとの接続検証済みとのこ と。 わくわくオフィスシリーズは、2010 年にサービスを開始。 「基幹業務 SaaS by 奉行 i」「基幹業務 SaaS by 大臣」といっ なお、同社が運営している Crosmile 公式サイトでは、当 た基幹業務向けほか、グループウェア、SFA(営業支援)、ワ SDK を使用して開発した「Crosmile for Windows」が無料で配 ークフローを含めたクラウドサービスのひとつとして、今回 布されている。Windows 同士のほか、Android や iPhone 版 のテレビ会議サービスの提供を開始する。 Crosmile との無料通話が可能。ちなみに、当 SDK に付属す るサンプルソースを利用すればこのソフトと同等の機能が容 今回発表した「わくわくオフィス/テレビ会議」については、 易に実現できるという。 専用機の購入は必要なく、パソコン、インターネット、Web カメラ、マイク、スピーカを用意すれば、自席、会議室、支 店、自宅からでも簡単にテレビ会議に出席することができ （次のページへ続く） る。 __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 2/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan ■NTT 東西、テレビ電話を定額で利用できるサー る。加えて、利用に際しては、条件等あり NTT 東日本に詳細 ビスを開始 確認要。 NTT 東日本株式会社（東京都新宿区）は、テレビ電話 対応機器は、「フレッツフォンシリーズ」、「ひかりソフトフォ を定額で利用できるサービス「テレビ電話チョイス定額」を 7 ン」、他事業者が提供するスマートフォン/タブレット用ひかり 月 1 日より適用開始（申込開始：6 月 28 日より）すると発表。 電話対応アプリなど。 （6 月 27 日） 今後は、自宅のテレビ画面利用機器（平成 24 年度第２四 テレビ電話チョイス定額は、「フレッツ光ネクスト」「フレッ 半期予定）など新たなテレビ電話対応機器の提供を予定して ツ光ライト」「ひかり電話」を利用しているユーザを対象にし いる。 たテレビ電話の定額サービス。 なお、NTT 西日本（大阪府大阪市）からも同日同内容の 発表が行われている。 ビジネス動向-国内 ■凸版印刷とポリコムジャパン、多地点ペーパレス ビデオ会議ソリューションで提携 凸版印刷株式会社（東京都千代田区）とポリコムジャパン株 式会社（東京都千代田区）は、多地点ペーパレスビデオ会議 ソリューションの提供において 6 月 29 日に提携した。（6 月 29 日） 今回の提携による多地点ペーパレスビデオ会議ソリューシ テレビ電話に対応した主な機器（NTT 東日本 資料） ョンは、凸版印刷のペーパレス会議ソリューション 「HandyBinder(ハンディバインダー)」とポリコムの HD ビデオ 会議ソリューションとの連携ソリューションを連携させることで 実現する。ちなみに、ポリコムのソリューションには、「Polycom HDX シリーズ」「Polycom RealPresence Mobile」「Polycom RealPresence プラットフォーム」といった HD ビデオ会議ソリュ ーションの他、音声会議ソリューション「Polycom SoundStation シリーズ」が含まれる。販売は、7 月上旬より。 さらに、この連携ソリューションを発展させることで、１つのア プリケーションで、HandyBinder やポリコムのソリューションを 利用できる多地点ペーパレスビデオ会議ソリューションの開 テレビ電話の利用イメージ（NTT 東日本 資料） 発を進める。2012 年度中の提供開始を目指している。 月額利用料は、525 円(税込)/月。これまでの 15.75 円 凸版印刷とポリコムは、本提携により、ビジュアルコミュニケ （税込）/3 分の従量料金とは異なり、ユーザがあらかじめ登 ーション市場における販売機会の拡大と、より利便性の高い 録する 2 つの電話番号への通話が 1 通話 30 分まで何回 多地点ペーパレスビデオ会議ソリューションの開発していく意 使っても定額となる。なお、利用帯域については、2.6Mbps 向だ。 までで、30 分を越えた通話分は、15.75 円（税込）/3 分とな __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 3/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan ■パイオニアソリューションズ、オフィス総合展 議に参加し指示や質問・承認などを行う、などをパイオニアソ 2012 にて新しいコラボレーションソリューシ リューションズでは想定している。 ョンを参考出品 一方、もうひとつ今回参考出品されたディスカッション テー パイオニアソリューションズ株式会社（神奈川県川崎市） ブル 32 は、現在販売されている「ディスカッション テーブ は、7 月 11 日から 13 日まで東京ビックサイトで開催された ル」の性能と機能を踏襲しながら、営業窓口や顧客対応向け オフィス総合展 2012 (主催：リード エグジビション ジャパ に最適化した機能とインターフェイスを提供する。販売開始 ン株式会社)において、新しいコラボレーションソリューショ は、2013 年 1 月-3 月期を予定しているという。 ンとして、「サイバーカンファレンスシステム・プライム」向け 現在販売されているディスカッション テーブルは、ミーティ タブレット・スマートフォン対応と、「ディスカッション テーブ ングやコラボレーションの効率化を目的としたところに特長が ル 32(仮称)」を参考出品した。（取材：7 月 12 日） あるが、今回参考出品されたディスカッション テーブル 32 は、店頭などの窓口対応を電子化し効率化するところに特長 まずひとつ目のサイバーカンファレンスシステム・プライ がある。 ムは、業務コラボレーションソリューションとして販売されて いるが、2013 年 2 月発売を目途に、タブレット・スマートフォ ン対応版の製品を発売する予定だ。 オフィス総合展 2012 パイオニアブースにて参考出品された、 「ディスカッションテーブル 32(仮称)」−申込書にペンで入力 しているところ。（パイオニアソリューションズ 資料） 具体的には、ディスカッション テーブル 32 では、販売員 と顧客が向き合って着座し、指タッチやタッチペンを使い、そ 参考出品： 「サイバーカンファレンスシステム・プライム」向 けタブレット・スマートフォン対応（パイオニアソリューシ ョンズ資料） の画面の中で、商品説明から、申込書の作成、申込書控え を顧客に渡すまでの一連の顧客応対を電子形式で完結でき るようになっている。 これにより、プライムサーバとモバイルサーバを介し、 Windows PC とタブレット/スマートフォンとが、双方向の音 商品の説明においては、ディスカッション テーブルの特長 声と資料共有を使ったコラボレーションが行えるようにな のひとつである「カードオペレーション機能」を利用し写真イメ る。 ージや動画を表示することで、その場で効果的な商品紹介を 行えるようになっている。 利用用途については、（１）タブレットを携行したエンジ ニアが現場の状況を報告し、事務所などから指示を仰いだ 次の申込書作成については、申込書を表示させその上か りする、（２）顧客先に訪問している営業マンが携帯している らペンで手入力する形となる。入力された手書き文字はテキ タブレットにオフィスの担当者を呼び出し、顧客に遠隔から ストに自動変換されそれぞれの申込項目に表示される仕組 直接説明する、（３）幹部が外出先からタブレットで社内会 み。加えて、申込書の下の方に、手書き文字のままの署名も __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 4/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan 行える。ちなみに、手書き用の申込書フォーマットはお客 長がある。また、一般のインターネット回線の他、WiFi 無線、 様にて作成できるよう検討しているという。 3G/4G の携帯データ通信でも利用できる。 お客様が書いた申込書やカタログ資料は、お客様が所 一方、アルカディンでは、プラットフォームを提供するにあた 有しているタブレット／スマートフォンへ転送する。QR コー って、サーバを、東京、パリ、ニューヨークに国際分散させるこ ドを使い簡易に資料を持ち帰れるような仕組みとなってい とで冗長性を確保している。たとえば、日本のサーバがダウン る。 したとしても、自動的に他国のサーバに迂回接続する形にな っている。これにより、万が一会議途中で切断が発生しても、 なお、ディスカッション テーブル 32 用のテーブルは、 再接続することで会議を素早く再開することができるという。 一般的に見られる窓口用のテーブルと同じものを採用する。 アルカディンは、音声、Web 会議、ビデオ会議、ユニファイ またテーブルに埋め込まれる 32 インチのタッチパネルディ ドコミュニケーションを提供するサービスプロバイダー。本社 スプレイには防水機能も持たせる予定という。 は、フランス。世界 29 カ国に 50 ヶ所の営業拠点を構え、 「当社は、コラボレーション向けのソフトウェアに注力し 25,500 社の顧客企業にサービスを提供している。 た展開を行っており、今後も他のハードウェアベンダーと組 みながらお客様に最適なコラボレーションソリューションを ビジネス動向-海外 ■Blue Jeans Network 社、第三者割当による増資 提供していきたいと考えている。」（パイオニアソリューション ズ） と同社クラウドテレビ会議サービスの機能強化 の発表 ■アルカディン、NTT ビズリンクにパブリックク 米 Blue Jeans Network 社は、第三者割当による増資と、同 ラウド型ビデオ会議プラットフォームを提供 社サービスの機能強化の発表を行った。（6 月 27 日） アルカディン・ジャパン株式会社（東京都港区）は、7 月 2 日、NTT ビズリンク株式会社（東京都文京区）に対し、パ ブリッククラウド型ビデオ会議プラットフォームを提供するこ とを発表した。（7 月 2 日） NTT ビズリンクは、アルカディンのプラットフォームを活 用し、自社サービスと組み合わせたソリューションを提供す る。これにより、NTT コミュニケーションズ株式会社（東京都 千代田区）のグループ ICT 戦略の一端を担うことを目指 す。 アルカディンは、2010 年から、パブリッククラウドを利用 した双方向映像コラボレーションサービス「ArkadinVideo(ア ルカディンビデオ)」を提供している。海外など通信品質の クラウド型テレビ会議サービス画面例（Blue Jeans Network 資料） 確保が難しく、従来ではビデオ会議をすることができなかっ 同社では、H.323 システム、Skype、Google、Microsoft た地域でも利用シーンを拡大しているサービスという。 Lync、電話などを相互に接続するクラウド型多地点接続サー ArkadinVideo は、HD 画質（最大 1080p 対応）と HD 音質 ビスを事業として展開しており、今回の発表時点においてサ （32kHz）に対応し、PC やスマートデバイス（iPad など）や ービス開始から１年が経つ。利用者実績としては、これまでに H.323 システムとのテレビ会議接続連携が行えるなどの特 世界 3,000 以上の都市から 25 万のユーザが利用したという。 __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 5/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan 今回新たに、2500 万ドルの第三者割当による増資（シリ えるようになる。また端末も、PC や Mac だけでなくスマートフ ーズＣ投資）を実施。総資本金額は、4850 万ドルとなった。 ォンやタブレットからも参加できるようになる。 今回の増資によって得た資金を、セールスやマーケティン これにより IOCOM 社のユーザは、テレビ会議/Web 会議ソ グ、そして経営の運転資金に活用し事業拡大を目指す。 リューションへの投資を最大化させることが可能になるという。 今 回 資 金 提 供 を 行 っ た ベ ン チ ャ ー キ ャ ピ タ ル は 、 New ■Vidyo 社と Mitel 社、ユニファイドコミュニケー Enterprise Associates 社を筆頭に、Accel Partners 社、 Northwest Venture Partners 社の 3 社。この 3 社はこれまで ションで提携 の 2350 万ドルの出資者でもある。 Vidyo 社と Mitel 社は、ユニファイドコミュニケーショ 一方今回同じく発表された、サービスの機能強化の面に ンで提携した。（6 月 20 日） おいては、ブラウザー対応がまず挙げられる。現在（発表 Mitel 社は、ユニファイドコミュニケーション＆コラボ 時点）では、ベータ版ではあるが、今後、Chrome、FireFox、 レーション(UCC)ソフトウェアソリューションにおいて Internet Explorer、Safari といった各ブラウザーとカメラ、イ リーディング企業のうちの一社。今回パートナーシップ ンターネット接続があれば、Blue Jeans Networks 社のクラウ を締結することで、Vidyo 社のビデオ会議ソリューション ドサービスに接続できテレビ会議が行えるようになる。 を、Mitel 社のユニファイドコミュニケーションと統合し また、相互接続性の強化も行った。今回の強化で、シスコ たソリューションを提供する予定だ。 社の「Jabber(ジャバー)」や「Cisco TelePresence System」に この統合ソリューションについては、6 月 19 日から 21 対応したほか、SIP にネィティブ対応した。今後も、Client 日、Mitel’s Business Partner Conference においてデモンス agnostic（特定の端末のみではなく幅広く多様な端末をサ トレーション展示がお行われた。 ポートするという意味。相互接続を重視したメーカがよく使 用する言葉。Client の代わりに Endpoint もある。）という考え ■AVI-SPL 社、シスコシステムズ社、TELUS 社、 からこの相互接続性については、継続して強化を図ってい ユニファイドコミュニケーションの相互接続を く考え。 実現する OVCC に参加 その他では、ログインページについてカスタマイズ対応、 AVI-SPL 社、シスコシステムズ社、TELUS 社は、Open 画面レイアウトコントロールの強化（スクリーン共有受信側）、 Visual Communications Consortium（オープン・ビジュア シングルサインオン（SSO）や SAML に対応、などがある。 ル・コミュニケーションズ・コンソーシアム、以下 OVCC） に加入したと発表。 （6 月 26 日） ■IOCOM 社と Vidtel 社、ゲートウェイサービス OVCC は、あらゆる、ベンダー製品、ネットワーク、 で提携 デバイス間の相互接続性の実現を目指して活動している IOCOM 社と Vidtel 社は Vidtel 社のゲートウェイサービス 非営利団体。この 3 社の加入によって OVCC のメンバー 企業は 27 社となる。OVCC 設立後 8 ヶ月にしてこの 27 で提携したと発表。（6 月 13 日） 社を達成したことになる。 IOCOM 社は、1998 年設立のテレビ会議/Web 会議ソリュ OVCC メンバーには、AT&T、BT Conferencing、Huawei ーションを提供する会社。今回、Vidtel 社の「The Vidtel Gateway service」を利用することで、IOCOM の「Vismeet」 Technologies、マイクロソフト、ポリコム、シングテル、 ユーザが、Vidtel 社のゲートウェイを経由して、Skype、 Tata Communications、Telstra、Verizon など。 GoogleTalk、H.323、SIP などの各端末とのテレビ会議が行 __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 6/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan ■アルカディン社の電話会議サービス、アバイア ードバックをもとに、テレビ会議システムを社内で実践してい 社の「Avaya Meeting Exchange」をサービス く上で考慮すべきポイントを、VTV ジャパンの社員が紹介し プラットフォームとして採用 た。 アバイア社は、アルカディン社が同社の音声会議サ セミナー冒頭、代表取締役 栢野 正典 氏の発表では、ビ ービスに、アバイア社のプラットフォームを採用して ジネスで行われている会議を、テレビ会議システムが担う部 いると発表した。（7 月 3 日） 分（ハード）と、人間が司る部分（ソフト）に分け、それぞれの アルカディン社は、ワールドワイドに音声会議サー 意義を考察。テレビ会議システムの操作（ハード）などに習熟 ビスを提供している。サービスを提供する上で核とな するだけでなく、会議を議事進行する（ソフト）のは人間である るサービスプラットフォームとして、アバイア社のコ ため、このソフトの部分でのスキル化も合わせて必要ではな ラ ボ レ ー シ ョ ン ソ リ ュ ー シ ョ ン 「 Avaya Meeting いかと説く。このハードの部分とソフトの部分がうまく両輪とし Exchange(アバイアミーティングエクスチェンジ)」を採 て機能すると、いわゆる、暗黙知から形式知へいかにつなげ 用した。 るかの知識創造型の会議実現に近づけるとする。 アルカディン社は、2001 年フランスに設立。現在 25,000 の顧客企業にコラボレーションサービスを提供 している。29 カ国 50 オフィスでサービスサポートを行 っている。社員数は、ワールドワイドに 1,000 名以上。 セミナーレポート-国内 ■VTV ジャパン、テレビ会議セミナー開催、これ からのテレビ会議導入はコミュニケーションを トータルにデザインする視点が必要 「VTV ジャパンは、コミュニケーションをデザインする会社 である。」と栢野氏（写真上）は述べる。ハードとソフトという視 点から、企業のテレビ会議のあるべき姿や会議のあるべき姿 を構築していくお手伝いをしていきたいと講演を締める。 次は、同社営業部 亀高 欣也 氏。これからのテレビ会議 導入は、製品間には差がなくなってきているため、単に製品 を購入するのではなく、ユーザのニーズに応じて「コミュニケ ーションをデザインする」ことが今後ますます重要になってく るという。なぜなら、テレビ会議は、機能や品質だけを比較し ビジュアルコミュニケーション実践活用セミナー 場（VTV ジャパン資料） 2012 会 ても充分なコミュニケーションツールには成り立たないものに なっているからだ。 VTV ジャパン株式会社（東京都千代田区）は、7 月 6 日 そこで、デザインする上では、以下の３点がポイントになる 東京都内において、「ビジュアルコミュニケーション実践活 と解説する。（１）マルチデバイスの統合化、HD 化、H.264 ハ 用セミナー 2012」を開催した。 イプロファイルなど製品動向を踏まえて先を見越した機種選 セミナーでは、日々の活動を通して得た顧客からのフィ __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 7/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan ビ会議に参加できるようにした点が特徴だ。 定や構築を行う。（２）会議室から多様化しているテレビ会 もうひとつは、国内外に拠点が多いテレビ会議のヘビーユ 議の活用手法を検討する。（３）マイクやディスプレイ周辺 ーザ。常にテレビ会議が稼働しており慢性的なポート不足の 機器（HDMI 標準への動きなど）との整合性を考慮する。 悩みがあった。会議予約数は多いものの、実際の利用率は 3 番目の発表は、テレビ会議導入後のサポートについて、 半分ほど。そこで予約運用を見直し、ポート利用の効率化で 営業部 大久保 忠明 氏。 大久保氏は、これまでの 6 年間、小規模から 120 拠点規 その問題を解決した。並行して、社内の認証システムと会議 模の事例を対応してきたが、テレビ会議担当者の抱える課 予約を連動させ課金制度も取り入れた。その際のシステム間 題として、（１）システムの複雑化による障害リスクの増加、 の連携のためのソフトウェア開発は VTV ジャパンが請け負っ （２）海外拠点の機器・環境の手配やサポート、（３）サポート た。 VTV ジャパンによると、今回のセミナーでは、日々顧客の スキルの属人化、（４）管理業務の集中、などがあると説明 声に耳を傾け活動してきた成果をじっくりと来場者に伝えた した。 いという思いで開催したという。 ただ昨今テレビ会議を行う上でのトラブルは、機器の故 今回は東京会場のみでの開催であったが、今後大阪でも 障よりも運用面でのミスが多い傾向のようだ。テレビ会議の プライベートセミナーという形で開催を予定している。 利用は長くても、電源の入れ忘れやケーブルの挿し違いな どがあり、テレビ会議を使った会議の約半分は開始時間に 導入・利用動向-国内 ■伊予銀行、全店 150 か店に Web 会議システムを なっても、スムーズにつながらないことがあるという。 そこで、VTV ジャパンでは、製品の障害対応からテレビ 導入 会議の運用面の包括的なサポートを行う「VTV Care（ヴィ ティヴィケア）」を提供している。「わずらわしい問題解決を 株式会社 伊予銀行（愛媛県松山市）は、イントラネットパソ お客様に代わって VTV ジャパンが引き受ける。管理者負 コンを活用した Web 会議システムを全店に導入すると発表。 担の削減といったテレビ会議の円滑な運用に役立ってい （7 月 4 日） る。」（大久保氏） 最後は、営業部 武石 洋一 氏による導入事例の紹介。 海外拠点を含むテレビ会議システムの構築事例が増えて いるという。 しかし、海外導入では、「ネットワークの壁」、「組織の壁」、 「時間の壁」という 3 つの壁があるという。そのため、各国な どによってテレビ会議に対する準備度が違い、手続きなど で手間取ることがあるそうだ。 それに対して、同社では、海外導入支援プログラムを提 活用方法例（伊予銀行 資料） 供している。世界に 50 社ほどあるパートナーと連携してワ 伊予銀行は、富士通の Web 会議システム「Join Meeting(ジ ンストップでのスムーズな導入の手伝いをしている。 ョインミーティング)」をカスタマイズして採用。導入対象拠点 このプログラムを活用した事例として、まずひとつは、日 は、本部各部室および国内全営業店（150 か店）となる。 本を中心に海外 6 カ国の大学へのテレビ会議導入がある。 今回導入した目的は、お客様満足度の向上と専門的人材 他の教育機関や出張先のホテルなどから PC を使ってテレ __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 8/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012 CNA Report Japan ■テレビ会議システム最適プランニングセミナー 比べてわかる。あなたの会社に相応しいテレビ会議システムは どれ？ 日時：8 月 27 日（月）14:00～17：30（受付：13：30～） 会場：日立ハーモニアス・コンピテンス・センター （品川イーストワンタワー13 階） 主催：株式会社日立システムズ 共催：株式会社日立製作所、株式会社日立ハイテクノロジーズ、エ イネット株式会社 詳細・申込：http://www.hitachi-systems.com/seminar/2012/08/0827.html の有効活用をすすめる、また、出張・研修に伴う旅費・移動 時間の削減および緊急時対応の強化を行うところにある。 加えて、Web 会議システムにより対面での接触を回避でき るため、新型インフルエンザ等の感染症蔓延時に感染防 止策としての効果も期待する。 定期レポート 電子ブック版 CNA レポート・ジャパンでは、毎月２回業界ニュース（定期 レポート）を 1999 年から発行しておりますが、この度、カタログ スクウェアさんに、2003 年から 2011 年までの定期レポートを１ 年毎に合冊していただきました。2012 年は 1 号毎です。 CNA Report Japan アーカイブ 電子ブック版 2003 年-2011 年 http://www.catalog-square.co.jp/cna_report/ 2012 年 http://www.catalog-square.co.jp/cna_report/2012/ 伊予銀行が導入する Web 会議システム画面例（伊予銀行 資 料） 定期レポート（PDF ファイル）は年間 23 号発行されておりま すが、電子ブックによって１年分を一度にダウンロードできこ れまでのように１号毎に PDF をダウンロードする必要はありま せん。もちろん今までの PDF もアーカイブしています。 電子ブック版は、本のページをめくるようにとても読みやす くなりましたし、また１年単位ですが全文検索もしやすくなりま した。定期レポートの読者の皆さんにとっても良いのではない かと思います。 ちなみにこの定期レポートは私にとっては、遠隔会議のリ サーチの一環としてまとめているものでもありますし、また、私 自身の活動を広げていくための機会への窓口にもなっていま す。 ▼カタログスクウェア株式会社 専門業務への活用については、複雑な事務手続きを要 する相続手続きにおいてまず活用する。事務に精通した 本部行員が Web 会議システムを通じて、支店に来店して いる顧客に直接説明する形だ。具体的計画としては、7 月 17 日より、松山市内の 15 か店と本部（相続センタ）を本シス テムでつなぐ。 対象店舗（支店・出張所）は今後段階的に拡大していく とともに、他の専門業務への活用へ順次拡大していく予定 だ。 http://www.catalog-square.co.jp 株式会社 伊予銀行 http://www.iyobank.co.jp/ ＊遠隔会議業界で長くお勤めされ、今年電子カタログ・ソリュ ーションで起業された方が経営されている会社です。 ＊この電子ブック版についてご意見等ございましたらよろしく お願いいたします。橋本宛 [email protected] セミナー・展示会情報 ＜国内＞ ■Web 会議がより効果的、よりスマートに！∼IC3（アイシ ーキューブ）事例＆新機能ご紹介セミナー∼Android 端末で の操作感や H.264 対応で より滑らかになった映像をご覧い ただけます！ 日時：8 月 9 日(木) 15:30～ 17:30 会場：キヤノンソフト情報システム 東京支社（天王洲アイル） 主催：キヤノンソフト情報システム株式会社 詳細・申込：http://www.canon-js.co.jp/seminar/detail.cfm?no=1414 編集後記 今号もお読みいただきましてありがとうございました。 今号は勝手ながら１日早い 7 月 30 日の発行とさせていただきま した。恐れ入りますがご了承いただければ幸いです。次号以降は通 常通りの予定です。 次号もよろしくお願い致します。 橋本啓介 __________________________________________________________________________________________________________________ CNA Report Japan 9/9 Vol.14 No.14, July 31, 2012