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ASPを活用した工事情報共有 の推進と効率化のために

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ASPを活用した工事情報共有 の推進と効率化のために
ASPを活用した工事情報共有
の推進と効率化のために
平成21年12月
東北工事情報共有システム研究会
必要な設備・環境
(1) インターネット通信回線
① 推奨:ADSL以上が望ましい。
② ISDN回線しかない場合は、次の方法で運用する。
・ 現場事務所からのシステム利用は、打合せ簿等
小容量ファイルに限定する。
・ 大容量データのアップロードは、回線環境の良い
本社、支社等から行う。
(2) 機器
① パソコン(インターネット接続可能なもの)
② デジタルカメラ(150万画素以上)
③ イメージスキャナー(A3対応 FAX機能が必要な場
合は、複合機も検討対象)
(3) ソフトウエア
① 電子納品CAD製図基準(案)対応ソフト
② PDF編集ソフト(Adbe Acrobat Standard等)
③ 画像処理ソフト
運用関係①
1.情報共有と電子納品は密接に関連しています。
① 「電子納品に関する手引き(案)土木工事編 平成18年3月 国土交通省
東北地方整備局」を、まず一読することをおすすめします。
② 「東北地方整備局における図面の電子納品に関する基本方針」は次のよ
うになっています。
※AまたはBの提出パターンで、発
完成図面の納品形態
注者が電子化を求めた場合その費
用は、設計変更の対象となり、発注
CAD製図基準(案)
紙
に準拠していな
電子成果品
発注時
い電子データ
者が負担することとなっています。
A
納品時
B
紙
C
紙
電子成果品
※また、Bパターンでは、当面の措
置として、基準非準拠データを貸与
することとなっています。(「CAD製
図基準に関する運用ガイドライン
(案)」)
③ 研究会の実態調査によると、現状ではBのパターンが多く、東北地方整備局
の基本方針が理解されていないため、Cパターンに相当する完成図を、請負者
の自費負担で電子納品している事例が多数見受けられます。
運用関係②
④ Bパターンでは、当面の措置として基準不準拠データを貸与された場合の対
処方法については、主任監督員との事前協議でよく相談してください。
対処方法1 基準非準拠データをそのまま流通させ、完成図も基準非準拠デー
タのままCDで納品する。(設計変更なし:追加費用なし)
対処方法2 基準非準拠データをそのまま流通させ、完成図作成時に保管管
理可能なレイヤのみ修正で納品する。(設計変更あり:費用は対処方法4
の数分の1)
対処方法3 基準非準拠データをそのまま流通させ、完成図作成時にすべて修
正し納品する。(設計変更あり:費用は対処方法4にほぼ同じ)
対処方法4 工事着手当初に正式なものに修正する。(設計変更あり)
運用関係③
2.CAD図面の流通について
① 発注者は、工事管理ファイルを作成し、発注図CADデータ、特記仕様書を格納
したCD-Rを受注者に提供することになっています。その場合、SXF形式で拡張
子がP21及びSFCの2種類を受け取るようにしてください。
② 工事施工中のデータ交換は、SFCで行うとファイル容量がP21の1/10程度で扱い
易くなります。
③ 工事打合せ簿等への添付図は、低解像度のPDFで行うと便利です。
3.スケジュール管理機能の有効活用について
① 多数の工事を同時に扱う発注者側のスケジュール登録が決め手です。
② 発注者側内部スケジューラとの二重登録の煩雑さを補う手段として、必要に応じ
てアシスタント役の非常勤職員に登録権限を付与すると便利です。ただし、非常勤
職員にインターネットアクセス権限が付与されていることが必要です。
4.ワンデーレスポンス支援機能の有効活用について
① 発注者側の意志決定を支援するため、システム利用者に副所長、工務課長、
設計担当者等を加えることが可能です。
② 受注者側の意志決定を支援するため、システム利用者に工事部長等を加える
ことが可能です。ただし、事前に主任監督員 の了解を得てください。
③ 掲示板、電子会議システムを使って三者会議を常設することも可能です。
ただし、事前に主任監督員 の了解を得てく ださい。
運用関係④
6.電子検査支援機能の有効活用について
① 情報共有システムで運用した場合の工事書類のライフサイクルイメージは、
下図のとおりです。
運用関係⑤
② 中間検査、完成検査、会計検査とも、紙、電子データそれぞれの特性を活かし
た検査をおすすめします。
◆ 紙で準備するもの
・ 施工計画書(データは電子化し情報共有システムに格納)
・ 出来形図(検査官が捺印 紙のまま会計検査完了まで保管)
・ その他、紙で流通した資料(紙のまま会計検査完了まで保管)
◆ 電子データで準備するもの(パソコンブラウザで閲覧)
・ 工事打合せ簿等情報共有システムに格納した文書(情報共有システムから
CDもしくはHDに一括ダウンロードし、検査用ビューアで再現して対応する。)
・ 工事写真(写真管理ソフトで情報共有システム外運用が便利)
③ 会計検査後のCD保管は整備局文書管理規定によるものとします。
※ 「工事監理官」
09年12月上旬より、情報共有システムからダウンロードしたデータをローカルで
再現出来るソフトを無償提供。
※ 「Basepage]
別売の電子納品支援ソフトを使用すれば、情報共有システムからダウンロー ド
したデータをローカルで再現可能。
運用関係⑥
7.電子納品支援機能の積極的な活用について
① 電子納品物の範囲は、事前協議で確実に調整してください。
電子納品は、「利活用により効果が期待できる最低限のものに限定」する。
(電子納品運用ガイドライン)
② 電子納品必須項目である発注図・工事数量総括表・特記仕様書、施工計画
書、及び工事打合せ簿等のうち管理、更新時に必要な資料は、別途納品保管
管理用として、検査用として一括ダウンロードしたCDから電子納品物作成支援
ソフトで電子納品物を作成し納品することで省力化ができます。
さあ、土木生産システムの効率化、採算性向上に向けて頑張りましょう。
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