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サケ放流稚魚の冷水病対策 (PDF:173KB)
サケ放流稚魚の冷水病対策 遡上したサケから冷水病菌が検出されたため、実態把握のための研究をしました。 冷水病とは ・アユやサケ科魚類に被害を及ぼす細菌性の疾病。 ・症状は尾びれの欠損、背中の筋肉のえぐれ。 ・養殖場で被害、近年、サケ孵化場でも確認。 ・人間には感染しない。 冷水病のサケ稚魚 冷水病原因菌 冷水病の疫学調査を実施し、防疫対策を講じることを目的とします。 研究の目的 研究の結果 (G川の調査) 2. 稚魚の発症は親魚の施設汚染が原因 1. 親魚は河川遡上後に感染 08fry 08子 08osr3 サケ親魚の冷水病菌検出率と生菌数 08親3 菌遺伝子型の類似 度をもとにしたデンド ログラム 08osr2 08親2 100 (250) 検 検出率(%) 80 08osr1 08親1 (956) (1337) (681) ( )内の数字は平均生菌数を示す (CFU/腎臓100mg) 07fry 07子 07osr2 07親2 07osr1 07親1 60 (18) 01 0.1 40 20 検出限界以下 0 2007 2008 2009 G川沿岸 その年、最後の親の保有菌群と 子の保有菌群の類似度が高い。 データ 無し 2007 2008 2009 G川 2007 2008 2009 G川孵化場屋外池 年度 2007 3. 池消毒で冷水病クリア 池消毒 冷水病クリ 100 淡水生活期の冷水病菌 検出率と生菌数 (133,090) 2008 検出 出率 (%) 80 60 ( )内の数字は平均生菌数を示す (CFU/腎臓100mg) 40 採取日 試料 株数 07親1 10月24日 雌親魚 17 07親2 11月14日 雌親魚 24 07子 3月21日 稚魚 19 08親1 10月29日 雌親魚 47 08親2 11月12日 雌親魚 50 08親3 11月26日 雌親魚 60 08子 4月9日 稚魚 55 成果 (40) 検出 限界 以下 20 0 ロット名 検出限界以下 検出限界以下 2007 2008 2009 2007 2008 2009 卵 (別施設) 孵化仔魚 2007 2008 2009 沿岸のサケからは菌の分離がなく、淡水生 活期のみの問題であることがわかりました。 稚魚 (G川孵化場屋内池) (G川孵化場屋外池) (2007年) 親魚蓄用後に消毒せず、稚魚の飼育を始めた。 → 稚魚で冷水病の発症があった。 (2008年・2009年) 親魚蓄用後に消毒を徹底した。 → 稚魚に冷水病の発症がなかった。 親魚による池の汚染が稚魚の発症を引き起 こしていることが示されました こしていることが示されました。 親魚の蓄養後に池を完全に消毒することに より、稚魚への感染を断ち切ることができま した。 サケ放流稚魚の冷水病対策 遡上したサケから冷水病菌が検出されたため、実態把握のための研究をしました。 が 冷水病とは ・アユやサケ科魚類に被害を及ぼす細菌性の疾病。 ・症状は尾びれの欠損、背中の筋肉のえぐれ。 ・養殖場で被害、近年、サケ孵化場でも確認。 ・人間には感染しない ・人間には感染しない。 研究の目的 冷水病のサケ稚魚 冷水病原因菌 冷水病の疫学調査を実施し、防疫対策を講じることを目的とします。 研究の結果 (G川の調査) 2. 稚魚の発症は親魚の施設汚染が原因 1. 親魚は河川遡上後に感染 08fry y 08子 08osr3 サケ親魚の冷水病菌検出率と生菌数 08親3 08osr2 菌遺伝子型の類似 度をもとにしたデンド ログラム 08親2 100 (250) 検出率(%) 80 08osr1 08親1 (956) (1337) (681) ( )内の数字は平均生菌数を示す (CFU/腎臓100mg) 07fry 07子 07osr2 07親2 07osr1 07親1 60 (18) 0.1 40 20 検出限界以下 0 2007 2008 2009 G川沿岸 その年、最後の親の保有菌群と 子の保有菌群の類似度が高い。 データ 無し 2007 2008 2009 G川 2007 2008 2009 G川孵化場屋外池 年度 2007 3. 池消毒で冷水病クリア 100 淡水生活期の冷水病菌 検出率と生菌数 (133 090) (133,090) 2008 検出率 (%) 80 60 ( )内の数字は平均生菌数を示す (CFU/腎臓100mg) 40 採取日 試料 株数 07親1 10月24日 雌親魚 17 07親2 11月14日 雌親魚 24 07子 3月21日 稚魚 19 08親1 10月29日 雌親魚 47 08親2 11月12日 雌親魚 50 08親3 11月26日 雌親魚 60 08子 4月9日 稚魚 55 成果 (40) 検出 限界 以下 20 0 ロット名 検出限界以下 検出限界以下 2007 2008 2009 2007 2008 2009 卵 (別施設) 孵化仔魚 2007 2008 2009 沿岸のサケからは菌の分離がなく 淡水生 沿岸のサケからは菌の分離がなく、淡水生 活期のみの問題であることがわかりました。 稚魚 (G川孵化場屋内池) (G川孵化場屋外池) (2007年) 親魚蓄用後に消毒せず、稚魚の飼育を始めた。 → 稚魚で冷水病の発症があった。 (2008年・2009年) 親魚蓄用後に消毒を徹底した。 → 稚魚に冷水病の発症がなかった。 親魚による池の汚染が稚魚の発症を引き起 こしていることが示されました。 親魚の蓄養後に池を完全に消毒することに より、稚魚への感染を断ち切ることができま した した。