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WTP 2011 アカデミアプログラム
WTP 2011 アカデミアプログラム -超分散ネットワーク技術HS-DRTによる広域無線対応クラウドベース・ ファイルバックアップシステムHigh Security-Distribution and Rake Technology 東京電機大学 大学院 教授(工博) 宮保憲治 於: パシフィコ横浜 平成23年7月5日 WTP 2011 アカデミアプログラム (1) 分散ネットワーク技術としての HS-DRT技術(クラウドとの融合) (2) 放射線量を警告するLED照明 -可視光LEDと放射線システムの融合動作原理とVIDEOデモ http://www.ine.sie.dendai.ac.jp/homepage/movie/kashiko_ga iga_01/2011_kashiko_01.html http://www.ine.sie.dendai.ac.jp/homepage/ 動作原理とVIDEOデモ http://www.ine.sie.dendai.ac.jp/homepage/movie/k ashiko_gaiga_01/2011_kashiko_01.html http://www.ine.sie.dendai.ac.jp/homepage/ 提案するディザスタリカバリシステムの概念 提案のバックアップシステム 従来のバックアップシステム 地域A 企業 #1 重要なデータ ファイル 高速ネットワーク の資源 企業 #1 企業 #2 企業 #3 重要なデータ ファイル 重要なデータ ファイル 重要なデータ ファイル ストリーム暗号化、ファイル一体化、 分割化、超分散転送 専用線 重要なデータ ファイルの 複製 地域B 膨大数のPC, 重要なデータ 携帯, スマートホン、 ファイルの クラウドの資源 複製 地域C 遊休メモリ、 ネットワーク 資源の有効 活用 インターネット/VPN, NGN クラウド I クラウド II クラウド III PC,スマートフォン, 携帯等 クラウド クラウド クラウド データセンタにおける暗号処理 メタデータ2 重要 データ メタデータ1 複製 メタデータ3 分割転送 暗号化 分割化 (ストリーム) 暗号化 攪拌処理 F データセンター 元の重要データの復元に必要な 暗号化時の時系列データ クラウド ネ ッ ト ワ | ク クラウド メタデータ1 メタデータ2 監視 センター メタデータ3 監視 センター 閾値秘密分散を行う 対象のデータ グリッドノード群 ファイル回復確率の算出法 p: 断片化ファイル(分散端末)の故障率 複製化された ファイルデータ 元のファイルデータ “n:”複製数 (ex: p=1/5) “m” 1_1 1_2 1_3 1_4 2_1 2_2 2_3 2_4 3_1 3_2 3_3 3_4 4_1 4_2 4_3 4_4 断片化数 (例) 条件: p=1/5 1つの断片化ファイルに着目 した時、全ての複製ファイルが 回収できない確率 =(p)n =(1/5)n 複製された断片化ファイルの 中で、少なくとも1つのファイル が正常に回収できる確率を計 算することにより、元のデータ ファイル回復確率が計算可能 ファイル回復確率 n m 例: m (断片化ファイル数) =4, n (複製数) =4 ={1 – (P) } データの分割・複製の効果 回復率=(1-Pn)m≒1-mPn (PはPC一台あたりの故障率で、通常0.1以下) • 分割数(m)を増やす→暗号強度が増す。 • 複製(n)を増やす→回復率が上がる。 m,n, P(故障率)の値に着目した評価を実施。 ファイル回復確率の算出例 1.0000000000000 0.9999999999998 0.9999999999996 0.9999999999994 断片ファイル数 分割数 30 0.9999999999992 断片ファイル数 分割数 50 Fragments 100 0.9999999999990 分割数 0.9999999999988 0.9999999999986 0.9999999999984 回復確率の向上に 十分な複製数 20 21 22 23 冗長数 duplications 30 本暗号方式の特徴 (一体化処理(ファイル攪拌)の事前導入) #1 リカバリの対象となるファイルデータ#n 暗号化(DES,AES,ストリーム暗号等) ファイル一体化処理 4分割した場合の例 グリッドコンピューティ ングネットワーク ハッキングされる単位 (空間スクランブル) #1ブロック ネットワーク #2ブロック #3ブロック #4ブロック 仮に解読に成功した場合 一体化後、分割し ているので中身は 無意味な乱数列。 ・・・・・・・※ap/・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・Ab・・・・・・・・・・・・・・・・ (無意味な乱数列) 仮に1ブロックが解読できたとしても、 元のデータファイルは,全ファイルが 集まらない限り,復元できない。 ⇒ファイルの一部流出の防止 ファイルの高速一体化処理の一例 (ファイルデータの分散転送の前処理) 1 2 1 2’ 1 2’ 00110110 00001000 00110110 00111110 00110110 00111110 3 4 3 4 3’ 4 10000000 11010110 10000000 11010110 10111110 11010110 5 6 5 6 5 6 00110111 00110110 00110111 00110110 00110111 00110110 1 + 2 2’ + 3 …… …… …… …… …… …… n-1 n n-1 n n-1 n 01101000 11111110 01101000 11111110 01101000 11111110 ・暗号化対象となるファイルデータ内の隣接ワード毎に 可逆演算を実施(例えば2進加算を連続実行) ・ファイルの全ワード数(n)までこの処理を実行し、全ての ワードを暗号化処理 ・バイナリ型にて一括で可能。 暗号強度の比較 ① 分割数が20の場合 61 ファイルの並べ方の組み合せ=20!≒2 ≒10 18 この組み合せ数はDES(54ビット)暗号以上の安全性をもつ ② 分割数が40の場合 160 ファイルの並べ方の組み合せ=40!≒2 ≒10 47 この組み合せ数は、AES(128ビット)暗号以上の安全性をもつ ③ 分割数が80の場合 400 ファイルの並べ方の組み合せ=80!≒2 ≒10 120 この組み合せ数は、400ビット暗号の安全性をもつことと等価であり、このレ ベルに匹敵する安全性をもつ暗号は、まだ、実用化されていない。 従来のブロック暗号方式との比較 コスト (演算コスト・メモリコスト等) 既存の暗号方式 WEP:無線LANで適用 (暗号鍵:40bit長) DES:インターネットでのSSL等 (暗号鍵: 56bit長) AES:インターネットでのSSL等 (暗号鍵: 128bit長) AES WEP 遊休PCの空き容量等を有効活用 するため、コスト増は少ない。 DES 安全性(セキュリティ強度) (暗号解読に必要な処理量) 本方式 240≒1012 15分割相当 (15!≒1012) 256≒1016 20分割相当 (20!≒1018) 2128≒1038 40分割相当 (40!≒1048) 80分割相当 (80!≒10120) 本方式 (一体化方式) クラウドの課題 セキュリティ セキュリティの強度を高める 一体化に相当する デフォルメ 分割化 シャフリング 超分散転送 (秘密転送) HS-DRTの特徴⇒ 秘密分散⇒秘密・超分散 クラウドの現状の課題 (1)クラウド環境の課題は3つ。 セキュリティ(解決)、可用性、完全性(堅牢性)、 →異種クラウドとの連携を行い、上記の課題を解決。 事業継続性(BCP)も課題として存在し、この課題を ハードウェア的に解決するには多大なコストが必要 クラウドの課題 -可用性の現状- (1) 99.999999999……% ? ハードウェア単独で、この可用性を実現するの、非常に困難。 先月のNTTPCのCloud9 今年上期に発生したAmazonのS3の障害 →クラウドでも、壊れる場合があることを、露呈 HS-DRTの特徴⇒自由な複製数の設定が可能 クラウドの課題 堅牢性 ストレージクラウド自体が堅牢に、運用されているものの 局地的な災害時に備えた、地理的な分散による二重化は 一般には、保証されていない。 →HS−DRTでは、広域(地理的)に分散された、複数の ストレージクラウドへの分散保管を行うことができ、 地理的な冗長度を自由に設定できるため、 万が一のデータ損失にも、備えることが可能。 クラウドの課題 事業継続性 ストレージクラウドを提供するサービスプロバイダの事業が 停止してしまう事態が生じた場合の対処方法は? →より多くの(世界に跨る)複数のストレージクラウドを 利用することにより、特定のサービスプロバイダが 停止しても影響なくサービスを継続できる。 →特定のサービスプロバイダの事業継続性に影響されない 異質なクラウドを組み合わせるほど、 信頼性が高まる性質を積極的に活用 HS-DRTとクラウドを用いたバックアップの特長 @Cloud-DRTbackup 無償オンライン ストレージ 市販バック アップソフト プライベート クラウド 信頼性 ☆ △ △ ◎ 耐障害性 ☆ ○〜X △ ○ 設置性 ◎ ☆ ◎ X コスト ○ ☆ ◎ X 拡張性 ◎ △〜X △ ◎ HS-DRT技術とクラウド技術の融合 HS(High Security) -DRTプロセッサの構造 HS−DRT ステータス エンジン 管理情報 管理端末 HS-DRT 分散配信エンジ ン クラウド 分散後 保存データ HS-DRT Rakeエンジン Proxy HS−DRT エンジン内部用 DB 保管対象データ HS-DRT 一体化エンジン F Thinクライアント 一体化と分割 されたデータ httpサーバ Key/Value ストア データ保管/参照 ー複数のHS-DRTプロセッサが 分散キャッシュを構成する例HS-DRT 逆一体化エンジン ①Key/Value型のDBキャッシュを採用し、 スケーラビリティを確保し、同時に高いセキュリ ティと柔軟な信頼性を実現 ②SaaS環境、クラウド環境、Thinクライアント 環境において可用性、守秘性の向上を実現 DRT: Disaster Recovery Technology → Distributed and Rake Technology クラウド対応の実現例「ファイル金庫」 各種ストレージサービス • Webアプリケーション群と連携し、バックエンドに、 外部のストレージをファイル金庫として利用。 • 膨大なデータの保管は、廉価な クラウドシステムを利用 ストレージクラウド アプリケーションクラウド DBサーバ群 ストレージ WebAppサーバ Appサーバ群 分散キャッシュ Key/Value ストア方式 ユーザPC ルータ HS-DRT サーバ群 ファイルサーバ群 HS−DRT処理済みデータ 生データ インターネットサービス HS-DRTを応用したシステム構成例 動画映像の、秘密分散伝送 監視センタ 監視サイト 監視カメラ ( SANYO VCC - P450) インターネット ストレージサーバ (顧客所有) クラウド ルータ H.264 250-500Kb/s - DRT プロセッサ AtomN270 (1.6GHz) RAM( 1GB) ギガビットイーサ DRT -プロセッサ Atom N270 光ファイバ回線(100M/b/s) 光ファイバ回線 および ワイアレスLAN (3.6Mb/s) モニタ (まとめ) HS-DRTを利用したシステムの特徴 ①重要情報の暗号処理に加え、高速データ撹拌を実施。 →暗号化+データ撹拌による機密性の確保 ②多数の断片に分割後、シャフリングし,ランダムに分散格納する ことにより、セキユアーなファイルバックアップを実現 →断片を正しい順番に戻す復号化の困難化 ⇒機密性の確保 ③断片の必要十分な複製後、再度、別の鍵で暗号化 →バックアップ先デバイスの故障にも強い耐故障性の確保 →断片数を十分に確保することで、機密性が向上 ④バックアップ先はクラウドにより地理的にも組織的にも広く確保 →断片のみでは元の情報の一部すら解読不能⇒機密性の向上 →地理的に広域なバックアップ先による耐災害性の向上 HS-DRTの商品群とターゲットユーザ ①クラウドコンピューティングとの融合が可能な分散ストレージ技術 →システムのストレージの一部にクラウドを活用 ②デバイスの遊休記憶領域を、システムのストレージとして活用 →組織内のPC,スマートホン、ディジタルサイネージ,NAS,携帯等 ⇒応用製品1:ファイル金庫 →ドラッグ&ドロップで手軽に重要情報をバックアップ ⇒応用製品2:動画像のセキュアなストリーミング →暗号化+断片化+分散転送・保存で機密性を実現 ターゲットユーザ ①インターネットの低廉化と信頼性向上により、セキュリティの高い (秘密)配信メディアを実施したい中規模のメディア配信事業者 ②クラウドを積極的に利用し、コストの低廉化、付加価値のある データ保管サービスを実施したいバックアップ事業者。 ③監視映像記録サービスを実現したいバックアップ事業者 @Cloud+HS-DRTロードマップ 遅延・同期最適化 @C’s-VOD 低遅延・常用記録エリア @C’s Live-Storage DRTbackup ...Next... Cloud-Recorder IPカメラ対応 広域端末管理システム 分散DB @Cloud-VOD お時間あれば簡単 なデモをご覧ください 放射線量の程度を警告できるLED照明 -可視光LEDと放射線システムの融合動作原理とVIDEOデモ 放射線量の可視光の変換装置 放射線量を常時、野外のLED照明(街灯)に検出 ⇒線量の程度により、LED色を変化させる ガイガーカウンタの 数は必要最小限 小型ガイガーカウンタ LED照明を市内、公園、校庭等に 分散配備することにより、 放射線量の大きい、ホットスポットを 視覚的に瞬時に、認識できることが可能 半径数km~10km ホットスポット ご清聴を、どうも有難うございました。 東京電機大学, 宮保憲治 [email protected] http://www.ine.sie.dendai.ac.jp Google検索⇒宮保研