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健全育成指導用Q&A - 全国万引犯罪防止機構
目 次 Q 非行少年と不良行為少年・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 Q 警察で検挙、補導されるとどうなるか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 Q 学校と警察の連携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 Q 少年相談とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 Q 「万引き非行」について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 Q 売春(ばいしゅん)と買春(かいしゅん)について・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 Q 出会い系サイトとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 Q 女子少年の性非行、性被害の実態はどうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 Q 薬物乱用の実態はどうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 Q 児童虐待とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 Q 暴走族とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 Q 喫煙、飲酒防止で指示したい内容とポイント・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 Q 非行防止教室等で指導したい内容とポイント・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 Q 「防犯マン」推奨運動について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 Q 「Fネット学校等緊急通報システム」について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 - 1 - Q 非行少年と不良行為少年・・・ ◎ 「非行少年」とは・・(未成年者の非行についての基本的な知識) ○ 刑法第41条には・・・・ 「刑事責任年齢」として á 14歳に満たない者の行為は、罰しない と規定されています。 つまり・・・14歳未満の児童生徒の行為は違法な行為でも罰せられない ○ á 「法律に触れる行為をした」だけということ・・・ á それでは何をしても構わないということにつながるのでは? á そこに「少年法」の規定が生きている・・・・ 少年法第3条には・・・ 「審判に付すべき少年」として á 一定の状況下にある未成年者に関して、家庭裁判所の審判(成人の場合の裁判 に匹敵するもの)を行う、と規定されています。 つまり・・・非行を犯した少年については一定要件に従って、 「14歳以上で犯罪を犯した少年・・・犯罪少年」 はもちろん、刑事責任年齢に達していない、 「14歳未満で法律に触れる行為を年した少年・・・触法少年」 や、犯罪を犯すまで至っていなくても、一定の要件のもとに、 「将来、罪を犯すおそれのある少年・・・ぐ犯少年」 までも、家庭裁判所の審判によって今後の処遇を考えていくこととなっていま す。 ※ 一般的には、これらの少年を総称して「非行少年」と呼称しています。 ◎ 「不良行為少年」とは・・ 一言で言えば、「警察職員が街頭などで声掛けをして注意指導した少年」 á 非行少年とは区別しています。しかし非行の前兆となる問題行動です。 ○ 補導の対象となる行為は・・(少年補導票に掲げる態様列挙) á 飲酒、喫煙、薬物乱用、乱暴、凶器携帯、たかり、金品持ち出し、婦女いたず ら、暴走行為、家出、無断外泊、深夜はいかい、怠学、不健全性行為、不良交 友、不健全娯楽(風俗営業所等立入り、射倖行為、猥褻図書等所持その他)、 自己又は他人の特性を害する行為を、表見的な行為あるいは客観的な事実に基 づいて判断します。 ○ 補導した場合の警察の措置・・ á 警察署限り∼行為が単純で不良性のごく軽いものについては現場での注意助言 にとどめています。 á 連 絡 措 置∼保護者、学校、職場の注意を喚起する必要がある場合それぞれ態 様に応じて連絡しています。 á 引 渡 し∼身柄を保護者に引渡した方がその少年の非行防止の観点から適切 と思われる事案について行います。 á 補導票作成∼現場における注意、助言のみでは少年の非行防止及び健全育成上、 十分でなく、連絡措置をとって保護者への引渡しが必要な場合、 事後の監督指導上の措置を促す必要のある事案 - 2 - Q 警察で検挙、補導されるとどうなるか・・・ ◎ 検挙と補導について・・ ○ 警察が、子供たちを取り扱う場合、基本的には「検挙」と「補導」という言葉で区 分けしています。 ○ つまり、何らかの法律が適用され、その法律違反を犯した少年が、14歳以上の場 合、犯罪が成立して、事件として検察庁あるいは家庭裁判所に送致することになりま す。これが「検挙」となる訳です。 á 「逮捕」は検挙する場合に、強制手続きを採らなければならない場合であり、 検挙の範疇に入ります。 ○ また、犯罪とはならないが、本人の性格、環境等、総合的に判断して、将来にわた って、非行を犯すおそれがあること、問題行動を正す必要があること等から、家庭連 絡や、学校、関係機関への通報、連絡等によって健全育成に向けた措置を採る必要が ある場合、「補導」することとなる訳です。 á 広い意味では検挙も補導の範疇に入りますが、区別をする意味で、このように 解釈しております。 ○ 検挙された場合(※ 非行歴となる。) á 事件の内容を詳しく捜査して、法律違反となる場合、警察署で少年係の警察官 が中心となって取調べを行い、供述調書を作成、必要な捜査書類を整えて検察 庁に送致(いわゆる書類送検)することとなります。 (※ 罰金刑以下の法律違反の場合は警察から直接家庭裁判所に送致) á 検察庁ではその書類に基づいて、基本的には事件を起こした少年と保護者を検 察庁に呼んで、補充の取調べ等を行った上でその書類を家庭裁判所に送致しま す。 á 家庭裁判所では、その事件について、家庭裁判所調査官等が独自に調査を行い、 少年や保護者と面接をするなどして、 ※家庭の観護状況、交友関係、本人自身の行状、反省、学業、その他再非行 の危険性、立直りの可能性等を総合的に判断して「家庭裁判所」の審判を 行うかどうか決定します。 á 審判する必要はないと判断された場合は「審判不開始」という処分 á ここで、家庭裁判所が、「保護処分」が必要か、「刑事処分」相当か、などが 判断されます。 á 家庭裁判所の審判による保護処分を行う必要があると判断された場合、大人の 裁判に当たる家庭裁判所の「審判」が開始されます。 á 刑事処分が相当と判断された場合は、検察庁に「逆送」されます。 á 「家庭裁判所の審判」では、保護処分をする必要がないと判断した場合の「不 処分」と保護処分が決定されます。(※保護処分の態様はQ2既述) ○ 補導された場合(※ 補導歴となる。) á 非行の前兆行動として、街頭補導などで「補導」された場合には、家庭あるい は、必要に応じて学校への連絡を行います。少年が保護者、教諭、警察の指導 によって再び補導されることのないよう、注意を与えることになります。 - 3 - Q 学校と警察の連携・・・ 平成14年5月、文部科学省から各県教育委員会、警察庁から各県警察に対し、「学校 と警察の連携強化について」の通達が発出され、相互に具体的な行動連携によって、児童 生徒の健全育成に向けた取組みが示唆されました。 学校と警察は、問題行動に走った児童生徒の再非行防止や立直り支援のために、また、 総ての児童生徒の健全育成のために力を尽くす、という共通認識をもって臨む必要があり ます。そのために、様々な形で、緊密な連携を図っていますが、多くは、校長先生や教頭 先生、生徒指導の先生方が、警察の少年担当係の警察職員と良好な関係を保ち、互いの立 場を尊重しながら行動連携を行っています。 ○ みやぎ児童生徒サポート制度 á平成14年10月4日に宮城県教育委員会、仙台市教育委員会、宮城県私立中学高 等学校連合会と宮城県警察本部、11月末までに県下25警察署が各署毎、管内の 各市町村教育委員会(70市町村)とそれぞれ協定を締結したことによって、県下 全警察組織と県下の800余の全小・中・高等学校とが具体的な情報の相互連絡に よる連携を強化することとなりました。 á警察で扱った児童、生徒について、非行の重大性、性格や行状、家庭環境等を総合 的に分析して、学校と連携しての継続的指導の必要性や、周辺児童生徒への影響等 を考慮して、事件取扱警察署の署長から児童生徒の在籍する学校の校長先生に具体 的な非行の概要等を連絡することとなりました。 á学校からは、児童生徒の非行・被害の未然防止、学校内外における安全確保のため、 警察署との連携が必要と認められる事案について、校長先生の判断で具体的に連絡 することとなりました。 ○ 学校警察連絡協議会 á県下25警察署管内にそれぞれ「○○地区学校警察連絡協議会」が結成されていま して、ひとつの警察署が管轄する地域内の全ての学校が関係しています。年に2∼ 3回の全体会議を開催して、県内あるいは管内の非行情勢を確認し合い、協力して 管内の非行防止活動のために何ができるかなど話し合っています。学校側から出席 される先生はほとんどが生徒指導の先生方で、児童生徒の指導に燃えて取り組んで いる方々です。 ○ 非行防止教室、薬物乱用防止教室 á非行を犯して補導される児童生徒の数は、全体からすれば僅か数%の人数であり、 ほとんどは純粋な、汚れを知らない子ども達です。非行や薬物への誘惑を毅然とし て跳ね返すためには、実態を知っている先生方や、警察がしっかりと、その対処方 法を教えてやらなければなりません。 áそうした機会を持つことの重要性を考えると、学校における非行防止教室や薬物乱 用防止教室等の開催は、極めて有効であり、あらゆる機会を捉えた積極的な取組み が必要であると考えられます。 - 4 - Q 少年相談とは・・・ ○ 警察が行っている「少年相談」は、少年又は保護者その他の関係者から、少年の非行 防止や少年の福祉に関係する相談、依頼を受け、これに対して助言、指導を行い、性格 の矯正、環境の調整に必要な補導上の措置を講じて、事案の解決に導くことを目的とし ています。 á少年相談は、願出を前提として補導に着手することとなりますので、街頭補導と形 態は異なりますが、少年の非行防止、保護を目的として行う活動という点で、本質 的には同じ意味をもった警察活動ということができます。 ○ 警察の相談活動は、警察法の第2条「警察の責務」に根拠をおきますが、特に「少年 相談」については、「少年警察活動規則」という法律同様の国家公安委員会規則の第8 条にも根拠付けされており、相談を受理した場合は・・・ á懇切を旨として事案の内容に応じ、指導又は助言、関係機関への引継ぎ、その他適 切な処理を行うこと á少年については、特に必要な場合、保護者の同意を得た上で、家庭、学校、交友、 その他の環境について、相当の改善が認められるまでの間、本人に対する助言、指 導、その他の指導を継続的に実施すること áこうした少年相談は、少年補導職員が実施すること á補導の適切な実施のため必要がある時は、保護者の同意を得た上で、「学校関係者 等」と協力して実施すること となっており、児童生徒の非行防止、保護のため必要な措置として、学校の先生方との 連携協力も必要不可欠のものとしています。 ◇少年補導職員∼現在宮城県警察内には42人の少年警察補導員が各警察署に分散 配置されていますが、この少年警察補導員が、県内を4ブロック に分けて、それぞれの 「少年補導・育成センター(少年サポートセンター)」 に所属、このセンターの補導職員という立場で、少年相談活動の 中心になっています。 ○ 少年相談の方法 【方法1 ∼「面接」による方法】 á 直接、警察本部の少年課、県内25警察署の生活安全課に配置された、少年警察 補導員(少年補導職員)との面接による方法 【方法2 ∼「相談電話」による方方法】 ◇少年相談電話(県警本部)022−222−4970・・・問題行動等の相談 ◇いじめ110番(県警本部)022−221−7867・・・いじめ、少年悩み相談 ◇性犯罪被害相談(県警本部)0120−248−620・・・性犯罪被害 ◆県内25警察署の各代表電話 ・・・電話交換で「生活安全課」と指定して頂ければ、少年警察補導員が電話で 相談に応じています。 - 5 - Q 「万引き非行」について・・・ ◎ 児童生徒の非行で最も多い犯罪が「万引き」事件です。 á 万引きは、刑法第235条に規定している「窃盗罪」の一態様です。 ∼つまり、 「他人の財物を窃取した者(他人の物を盗んだ者)は窃盗の罪とし、 10年以下の懲役に処する。」 が適用される犯罪です。 á 「万引き」という言葉が氾濫していますが、他人の物を盗むという行為であり、「悪 戯」、「遊び感覚」、「魔がさした」、「この程度のこと」といった軽い言葉では決 して片付けられない重い犯罪です。 á 万引きは、「初発型の非行」、あるいは「非行の入り口」とされていることから軽視 されがちですが、小さいほころびが大きな過ちになってしまうことはよくあることで、 規範意識が麻痺するきっかけでもあり、非行の根が深くなる危険性が極めて高いもの です。 ◎ 平成14年中の県内の少年による万引き非行の実態 á 平成14年中に刑法上の犯罪を犯して検挙、あるいは法律に触れる行為をして補導さ れた少年の総数は、3,802人にのぼっています。 ∼その中で、「万引き」で検挙、補導された少年の数は、1,807人でした。 全体の約47.5%は万引きということになります。 ◎ 平成15年中の万引き非行の実態 á 平成15年中、刑法上の犯罪を犯して検挙、あるいは法律に触れる行為をして補導さ れた少年の総数は、3,426人に上っています。 ∼その中で、「万引き」で検挙、補導された少年の数は、1,386人でした。 全体の約40.5%は万引きということになります。 á 「万引き」で検挙、補導された少年の中で児童生徒の実態をみますと、 ○ 小学生 ∼ ◎ 46人 全体の 3.3% ○ 中学生 ∼ 356人 全体の25.7% ○ 高校生 ∼ 731人 全体の52.7% 合わせて 81.7% 「万引き」をした少年の措置 á 粗暴犯、凶悪犯を犯した少年の措置と変わりません。窃盗事案として、警察での取り 調べをした上で、本人の再非行の可能性を家庭環境や交遊関係、本人の行状や反省度 等を総合的に勘案して、家庭裁判所の審判に付す必要があるかどうか、保護処分や刑 事処分の必要性があるか、判断されます。 ※ 保護者の側、あるいは社会の風潮として、「万引き程度の非行は・・」と、子 供達の非行に対して、誤った(と言える)寛容の精神を持って対応する場合があ ります。こうした大人に対しても、情理を尽くして警鐘を与えていくことが、私 達青少年の健全育成を望む者の役割です。 - 6 - Q 売春(ばいしゅん)と買春(かいしゅん)について・・・ ◎ 「売春」は、「売春防止法」という法律で規制される行為で、 「対償を受け、又は受ける約束で不特定の相手方と性交する」 と定義されていますが、売春行為が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善 良な風俗を乱すという考え方から、「売春を助長する行為」を処罰するために、昭和31 年施行されたものです。 この法律は、もともと、売春で生計を立てようとしていた時代の婦女子の、人として の尊厳を守るために施行された法律です。 ◎ これに対して「買春」は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰び児童の保護 に関する法律」で規制される行為で、 「対償を与え、又は与える約束をして、児童に対し、性交等をすること」 と定義されていますが、この法律では、児童に対する性的搾取や性的虐待が児童の権利 を著しく侵害することの重大性から、児童買春や児童ポルノに関係する行為を処罰する とともに、これらの行為によって、心身に有害な影響を受けた児童を保護するための措 置を定めて、児童の権利を擁護する、とされています。 ◇相違について・・ á 「売春」が性交等の行為を行う婦女子に主体を置いて「売る」という表現をして いるのに対し、「買春」は、児童が性交等の行為に引き込まれて被害に遭ってい るという考え方で、成人が児童との性行為を「買う」という表現がなされている ところに違いがあります。 ◎ 「買春」事件の現状について・・(県内の状況) ◇平成14年中、「児童買春」で摘発した事件は23件で、18人の被疑者を検挙し ています。 ◇平成15年中、「児童買春」で摘発した事件は、44件で、30人の被疑者を検挙 しており、暴力団が介在するなど、年々、悪質化し増加する傾向にあります。 ◎ 「援交」とか「援助交際」という言葉が何気なく使われ、児童に対する買春行為や、 児童の興味本位の性非行を助長する風潮が社会に氾濫していますが、「買春」の悪質性 や危険性、そして人間としての尊厳を失うことにつながりかねない、こうした性非行に ついて、私達は子ども達に徹底して教えていかなければなりません。 ※ 性非行は、「買春」事案のほかにも、「児童福祉法違反」事件や、「青少年保護条 例違反」といった、他の法律違反にも関係しており、これらについては後述します。 - 7 - Q 出会い系サイトとは・・・ ◎ 「出会い系サイト」は、パソコンや携帯電話を使ってアクセスできる、インターネッ ト上に設けられた掲示板のような機能を持つWebページですが、急激な広がりの陰で、 児童生徒が誘拐、殺人などの凶悪な事件や性的な被害に遭う事犯が激増し、児童の「性 の商品化」という言葉の発現や、出会い系サイト上には、 例えば・・ A子、16歳、160㎝ 「選んでね 体型スリム 血液AB型 生脱ぎパンティー1万円 学職秘密 ゴム付きH 4万円 」 などのように、性交渉や対償を示した交際の記載が氾濫している状況にありました。 ○ こうした状況に歯止めをかけるため、平成15年9月13日、 「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律 (略称∼出会い系サイト規制法)」 が施行されました。 この法律では、「出会い系サイト」に関わる利用者、業者、保護者等関係者に対し て、一定の規制を設け、児童の被害防止と保護に当たろうとしています。 ◎ 規制内容について・・ ○ 「出会い系サイト」は、・・・ á「面識のない異性との交際を希望する者の求めに応じて、役務を提供する事業」と 定義し、「インターネット異性紹介事業」と呼称しています。 ○ 法第3条∼第5条には、事業者、保護者、教育機関等の責務として・・ á児童利用の防止に対する啓発、措置等を行う義務規定が設けられ、 ○ 法第6条には「利用者規制」として、この法律の中心的な規定がなされています。 ◇この規定では出会い系サイトを利用しようとする「何人」をも規制の対象としてい て、それが少年でも適用されます。 á例えば・・・ 児童を相手方とする性交等の誘引 ● 「女子中学生で僕とHしてくれる人いませんか」(26歳 会社員) ● 「私とHしてくれる人いませんか」(16歳 高校生) 児童を相手方とする対償を示しての交際の誘引 ● 「女子中学生で3万で会ってくれる人いませんか」(45歳会社員) ● 「おこづかいくれればお茶してもいいよ」(14歳 中学生) ※ この法律の施行に至った背景を理解し、子ども達が興味本位で危険なアクセスをす ることのないよう、家庭、学校、社会が一体となって、利用の防止に努めていかなけ ればなりません。 ※ 児童が物理的に利用できないようなフィルタリングの措置が可能です。 - 8 - Q ◎ 女子少年の性非行、性被害の実態はどうか・・ 欲しい物を買ったりするお金欲しさに、「援助交際」と称して性的な関係を持つ事案 が、極めて多いことに驚かされます。特に、非行歴の全く無かった普通の女子中・高校 生達がこの性非行に走っている現象があります。 ◎ こうした実態は、保護者の相談、家出児童の保護、学校からの相談などによって明ら かになる例がほとんどで、その相手方となった男性は、公務員から社会的地位のある大 手企業の社員であったり、暴力団が絡んでいたり様々で、そういった子ども達自身に問 題がある場合はもちろん、これを喰いものにしようとする心ない大人の多さ、危険な状 況の多さに驚かされます。 ◎ こうした行為の相手方となった者に対しては、児童買春等法や児童福祉法違反、青少 年保護条例違反(みだらな性行為)など、あらゆる法律を駆使して厳しい取締りを行っ ていますが、検挙される大人は後を絶ちません。 á平成14年中、事件に絡んで「援助交際」の行為に及んでいて補導した女子少年は、 中学生を含む11人でしたが・・ á平成15年中では、 ◇中学生8人、高校生13人を含む30人で、昨年同期と比較して3倍近くの数に 上っています。 このうち、 ◇出会い系サイト利用が53件、テレホンクラブ利用が9件、 友人を介してが18件、街角での声掛けが1件 という状況でした。 ◎ また、事件の被害少年という立場とは別に、街頭補導や家出保護、少年相談、ぐ犯少 年としての取り扱い等で、同様の性非行により警察が補導した女子少年の数は、平成1 4年中は120人であったのに対し、 á平成15年中では、175人と前年同期を55人、約46%上回っており、 学職別では、・・・ ◇中学生41人、高校生107人、無職少年24人、有職少年3人 となっています。このうち、中学、高校生が148人84.6%を占め、非行の中心と なっていることが判ります。 また、性非行で補導した少年のうち、 ◇4人を家庭裁判所に「ぐ犯少年」として送致 ◇4人を児童相談所に通告 しています。 ◎ 警察ではこうした非行を無くすため、児童生徒の規範意識や道徳心の醸成、非行防止 を目的とした広報啓発活動の外、新しく施行された「出会い系サイト規制法」をはじめ とした各種法令を適用する福祉犯罪の徹底検挙とともに、学校と緊密な連携を図った継 続的な指導に努めることとしています。 - 9 - Q ◎ 薬物乱用の実態はどうか・・・ 現在、我国の薬物情勢は、「第三次覚せい剤乱用期」にあることに加え、大麻樹脂や MDMAなど、錠剤型麻薬の押収量が平成14年には過去最高を記録するなど、覚せい 剤以外の薬物の乱用の拡大も懸念され、極めて深刻な状況にあります。 á 覚せい剤、シンナー等の乱用は、急性中毒によって死に至ることがあるほか、その薬 理作用から幻覚、妄想等の精神障害に陥り、殺人、放火等の凶悪な犯罪や重大な事故 を引き起こしたり、自殺を図ったりすることがあるなど、乱用者自身の精神、身体を 蝕むばかりでなく、社会の安全を脅かすものです。 á このような薬物乱用を防止するためには、国民一人ひとりが、「薬物乱用は許さない」 という強い意識を持つことが大切であり、薬物乱用を拒絶する規範意識が社会全体に 保たれていることが大切です。特に、薬物に対する警戒感、拒絶感の希薄化が見られ る少年の規範意識を高めることは、薬物乱用の拡大を防止するために非常に重要です。 á 昨年、米国の高校に武装した警察官が、麻薬取締のために踏み込む状況が放映されて いましたが、こういった状況になることは断固として阻止しなければなりません。薬 物乱用に対する正しい知識と、自制心、誘惑を跳ね返す力を児童生徒に徹底して指導 していく必要があります。 Q:薬物乱用とは・・・ A:医薬品を医療目的以外に使用すること、又は不正に使用することです。 精神に影響を及ぼす物質の中で、習慣性があり、乱用され、又は乱用される おそれのある薬物として、「覚せい剤」「大麻」「コカイン」「ヘロイン」 「LSD」「MDMA」「向精神薬」等があり、これらの取り扱いはそれぞ れ関係する法律で禁止又は制限されています。 Q:なぜ覚せい剤や麻薬等を使うことが禁止されているか・・・ A:覚せい剤や麻薬等は、それを乱用する人間の精神や身体をボロボロにし、人 間が人間としての生活を営むことができなくするだけでなく、場合によって は人を死に至らしめ、社会にも危険を招くことになるからです。 ※ MDMAとは・・化学名「3.4−メチレンジオキシメタンフェタミン」 の略称で、俗称「エクスタシー」とも呼ばれています。白色結晶性の粉末 ですが、一般的には錠剤又はカプセルの形で販売されています。 我が国で押収されている錠剤型麻薬の大半を占めています。 ◎ 現在、警察では、薬物乱用防止教室のほかに、薬物乱用防止のキャンペーン等に利用 する「薬物乱用防止広報車」を運用しており好評を博しております。 á ご利用の要請は県本部少年課、各警察署の少年係まで、お申し出ください。 - 10 - Q 児童虐待とは・・・ ◎ 児童虐待は人格形成期にある児童の心身に深刻な影響を及ぼす重大な問題であること から、平成12年11月に施行された、「児童虐待の防止等に関する法律」によって児 童に対する虐待の禁止、児童虐待の防止に関する国や地方公共団体の責務、児童虐待を 受けた児童の保護のための措置など定められています。 ◎ 「児童虐待」の定義については、法第2条で・・・ ○ 「親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護する者(保護者)が、 その監護する児童(18歳に満たない者)に対して、 【身体的虐待】 á 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること ∼殴る、蹴る、首を絞める、投げ落とす、熱湯をかける、異物を飲ませる等 【性的虐待】 á 児童にわいせつな行為をすること、またはわいせつな行為をさせること ∼児童への性交、性的行為の強要、性器や性交を見せる、性的暴行等 【ネグレクト】 á 児童の心身に正常な発達を妨げるような著しい減食、又は長時間の放置、その 他の保護者としての監護を著しく怠ること。 ∼家に閉じこめる、病気になっても病院に連れて行かない、適切な食事を与え ない、極端に不潔な環境で生活させる、自動車内に置き去りにする等 【心理的虐待】 á 児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと ∼言葉による脅かし、脅迫、児童を無視、拒否的な態度、自尊心を傷つける言 動等 等の行為をすることとされています。 ◎ 法第4条には「国や地方公共団体の責務」として、児童虐待防止のための体制の整備 や、啓発活動について、規定されているほか、第5条では、 á 「学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士その他、児童の福祉に 職務上関係のある者は、児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、児童虐待 の早期発見に努めなければならない」と規定されており 児童虐待は社会全体の問題として真剣な取り組みが必要です。 こ ん な 時 に は 要 注 意 【親の態度】 ◆子供が泣いてもあやさない ◆子供を荷物のように扱う ◆子供を拒否する態度 ◆頻繁な子供の泣き声 ◆子供だけを残してたびたび外出 ◆笑顔がなくイライラしている ◆近所づきあいがなく子育てに悩む ◆子供を他人に会わせたがらない 【子供の様子】 ◇不自然な打撲、火傷 ◇縛った跡 ◇つねった跡 ◇季節にそぐわない服装 ◇近所の人に食べ物を要求する ◇兄弟の中で一人だけ薄汚れた服装 ◇小動物や虫を虐待 ◇子供がたびたび夜中外で遊ぶ 児童虐待の特徴点、兆候を感じたら社会全体で対応していく・・・ - 11 - Q ◎ 暴走族とは・・・ 警察では、現在総力を挙げて街頭犯罪や侵入犯罪の発生を抑止する取り組みを進めて いますが、ひったくり、路上強盗などの街頭犯罪の検挙人員の約7割、侵入犯罪の約3 割が少年犯罪によって占められ、これらの少年の中でも、暴走族に代表される非行集団 が県民の体感治安に与える影響は無視できないものとなっているため、暴走族の徹底検 挙と組織解体、加えて立ち直り支援活動を大きな課題としています。 ◎ 暴走族の危険性や犯罪性、社会的に非難される迷惑な行為、自分や家族の一生に重大 な影響を与える、ということを認識させる必要があり、この点が指導上のポイントとな ります。 ○ その内容は、 ◆暴走は危険な運転で命を失う、失わせる行為であること á 道路交通法違反・・共同危険行為、無免許運転 ◆面倒見と称する暴力団が背後にいて、金銭を要求され続ける á 暴力団は、自分の組に引き入れたくて接触してくる場合と、資金源として暴走族 グループを利用する ◆暴力団への上納金の支払いや、バイク入手のために犯罪を犯す場合がある á 刑法犯罪・・ひったくり、万引き、強盗、恐喝が多い ◆離脱したくても離脱できない、離脱したいときにリンチを受けることがある á 脅迫、暴行、傷害、殺人に至る事例もある。 ◆暴走族の集会に参加することだけで、引き込まれてしまい抜けられなくなる á バックレ会議などと称して警察の取締りを免れるための謀議をしたり、喫煙、飲 酒、深夜はいかいなどの不良行為や、ゴミ散乱、騒音などで周囲へ迷惑を掛ける 行為が目立ち、犯罪(ひったくりや強盗など)を犯す集団も多い。 á 蝟集する集団は暴力集団になる。集団心理で罪悪感を感じなくなってしまう。 ○ 指導のポイントとしては・・ ◆加入を阻止しようとしているのは、一人ひとりの将来が掛かっているためである、 ということを強調、指導者の熱意を伝えることが大切 ◆加入防止、離脱のために、学校や警察で相談できるシステムがあり、悩みが小さい 早い時期に相談すること、大人は本気で相談にのる、ということを教える ◆勉強やスポーツ、文化活動などでエネルギーを燃やすことの素晴らしさを教え、逮 捕されたり、仲間や暴力団につきまとわれることのこわさを認識させる ◆現在、県内の暴走族と、背後にいる暴力団を、これまでにないくらい徹底して取り 締まっていること、暴走族は衰退してきていることを教える 【暴走行為のあおり行為の禁止】 暴走族根絶の促進に関する条例 第13条∼平成15年5月1日改正分 á 不特定多数の者が、道路、公園、広場、駅、埠頭、その他の公共の場所に集合 した場合、現に暴走行為を行っている者(暴走族)に声援、拍手、手振り、身 振り、又は旗やのぼり、爆竹、花火等によって暴走行為をあおった場合、この 条例により、6か月の懲役又は10万円以下の罰金によって処罰されます。 - 12 - Q ◎ 喫煙、飲酒防止で指示したい内容とポイント・ 指導したい内容 ◆法律で禁止されていることを理解させる ◆喫煙や飲酒がもたらす様々な影響について理解させる á健康(急性アルコール中毒等)、事故(酒酔い運転等)、火災、犯罪、その他 ◆誘惑があっても上手に断る方法・技術を知って実践できる力と意志を育てる ◆友達が喫煙、飲酒している場面に出会った場合、制止できる力を育てる ◎ 指導のポイント ◆法律を破る行為そのものが良くないこと ◆未成年者の喫煙や飲酒は非行の入り口、少しの緩みが徐々にエスカレートしていき大 きな非行、犯罪に発展する・・ ◆我慢すること、法律を守ることが将来の自分の生き方に役立つこと ◆はじめは少しだけと思っても、徐々に量や回数を増やしていかないと満足できなくな る(依存)ので、最初の第1回目を絶対にしないことが大切であること ◆ストレスなどの解消の仕方について学ぶことは自分自身を守ることにつながること ◆未成年者に罰はないが、他人に迷惑を掛ける結果となること 法律の規定 ※ 喫煙について ※ á未成年者喫煙禁止法 飲酒について á 未成年者飲酒禁止法 ◆第1条∼20歳未満は喫煙禁止 ◆第1条∼20歳未満は飲酒禁止 □保護者が喫煙を知っていて制止し □保護者等が飲酒を知っていて制止 なかった場合は科料 しなかった場合は科料 □販売業者が喫煙することを知って □販売業者が飲酒することを知って 販売した場合50万円以下の罰金 販売した場合50万円以下の罰金 【青少年保護条例】 ◆第20条第1項5号∼場所の提供等の禁止 何人も、青少年の飲酒、喫煙行為が行われることを知って、場所を提供し 又はその周旋をした場合、50万円以下の罰金又は科料 ◎ 未成年者が飲酒、喫煙をすることについて、「誰にも迷惑をかけていない」と 言い張ることがありますが、結果的にその行為に関わっている保護者や営業者に 対して、大きな迷惑をかけてしまうこととなることを理解させる。 ※ 飲酒・喫煙防止の指導は、法を守るという観点から徹底して行う必要があります。 また、健康教育の一環として、飲酒や喫煙による害を理解させながら指導していく必 要もあります。さらに、一度指導しても仲間に誘われると繰り返し過ちを犯してしまい がちなので、強い意志を育てるなど、道徳教育の面からも再発防止に重点的に取り組む ことが重要です。 - 13 - Q ◎ 非行防止教室等で指導したい内容とポイント・ ・ 日本は「法治国家」、法律がしっかり形作られ、国民がこれを守り、世界でも有数の 安全な国として認められている国家であり、この文化国家の誇りを国民のすべてが認識 して欲しいこと。 ◎ 法律を守ることが、国民の義務であり、法律で禁止されていることを理解させること、 これを破る行為は国民として恥ずべきことであることを認識させる。 ◎ 法律で禁止していることは、それを犯した場合、自分の健康、将来、家族、友人等総 ての大切なものを失うことにつながることを理解させる。 また、個人は周りの多くの人に関わりを持っていて、支えられているということを身 近な事例をもって教え、ルール違反や、法律違反は、必ず、家族を含めた周囲の他人や 社会に、大きな迷惑、被害を与える行為であるということを繰り返し教えていく。 ◎ ひとつひとつの法律違反、ルール違反は、根拠となっている条文を原文のまま読み聞 かせ、その規定の背景にあるもの、規定の趣旨を分かりやすく説明、理解させる。 ◎ 非行やルール違反はどんな小さなものでも、恥ずべき行為であり、これが入り口とな ってエスカレートしていくことを考えさせる。 ◎ 我慢すること、自分の心を抑える強い力を身につける必要のあることを教え、誘惑が あっても、友達の誘いがあっても、上手に断る方法、技術を知って実践できる力を育て る。 ◎ ストレスの解消や、余暇の過ごし方について具体的に教え、これを学ぶことが自分自 身を守ることにつながることを理解させる。 ◎ 一つひとつの課題、問題について、法的な根拠を示して、少年がこれを犯した場合の 処遇、措置の流れを正確に教えてやる。 ◎ 特に薬物事犯に関する誤った認識を徹底して払拭してやることと、匿名性から暴走し がちなネット犯罪については、極めて大きな広がりと影響をもたらすことを理解させる。 ◎ 具体的な事例を交えて真剣に、熱意をもって指導することが、心に残る指導となる。 ◎ 暴走族に絡む指導では、暴力団とのつながりに引き込まれ、「まずい」と思った時に は離脱することが難しくなって、離脱するのには暴力や金銭的な被害、家族や友達にま で、被害が及ぶということを、具体的な事例とともに指導、理解させる。 ※ 青少年は指導者の熱意を見て、共感できる大人の姿を見い出し、いい方向に進む - 14 - Q 「防犯マン」推奨運動について・・・ 現在、県警では、県民が身近に不安を感じている街頭犯罪や侵入犯罪の、抑止と検挙両 面から諸対策を強力に推進しています。 しかし、警察や関係機関・団体の活動には一定の限界があり、あらためて県民一人ひと りに「自らの安全は自らが守る」という自主防犯意識の高揚が必要とされています。 こうした社会的な要請に基づいて、一層の犯罪抑止を図るため、県民総ぐるみの参加を 想定した「防犯マン」推奨運動を展開していこうとするものです。 本運動の概要 「防犯マン」推奨運動は、各家庭、各事業所に、「防犯」の中核となる「防犯マン」 1人を自主的に選任して頂き、自主防犯意識醸成のための中核となって活躍して欲し いという願いが込められた運動です。 「防犯マン」は、各家庭、各事業所において、身近な防犯対策を推進するとともに、 地域ぐるみの運動が展開されるように、地区の防犯協会長、区長、町内会長、子ども 会などと連携することとしています。 また、小学生、中学生のいる家庭にあっては児童・少年期から規範意識や、防犯意 識を身につけさせ、子ども達が大人になった時、その子どもにこれらの思想が受け継 がれるように、という願いを込めて、小・中学生の選任に配意することとしています。 ※ 防犯思想や、規範意識の醸成は、青少年の非行防止や保護対策に繋がる重要な活 動となります。「防犯マン」運動の活動趣旨と、目指すものをご理解頂き、PTA 組織や、地域懇談会等での話し合い、児童生徒に対する指導助言の過程で、「防犯 マン」推奨運動が定着するよう、ご助言と、ご協力を頂きたいと思います。 「防犯マン」活動要領 1 ∼選任された「防犯マン」は、主に次の活動を行います。 家庭、事業所の戸締まり点検を行い、家族や従業員に対する意識付けを行い ます。 2 家庭、事業所の自転車、オートバイ、自動車の施錠を確認するとともに、防 犯設備の完備した駐車場、駐輪場への駐車指導を行います。 3 防犯に関して常に関心を持ち、警察やマスコミ、防犯協会から発せられる事 件事故の発生情報や、防犯対策情報を家族や従業員に知らせます。 4 隣近所との良好な関係を保持し、連携を密にして地域ぐるみの防犯体制の確 立に努めます。 5 防犯マンは、警察や防犯協会等が行う、各種防犯教室や町内会の防犯研修会 などの防犯関連行事に積極的に参加し、最新の情報や知識を得て、家族や従業 員に提供します。 ※ 子どもの「防犯マン」にあっては、家庭内における戸締まりや、防犯に関 する話題提供の活動に留めるように配意することとなりますが、防犯に関す る話題については、子ども達の犯罪被害防止、非行防止も含まれることとな ります。 - 15 - Q 「Fネット学校等緊急通報システム」について・・・ 全国的に児童生徒を対象とした連れ去り事案や、わいせつ事案が多発し、児童生徒に重 大な被害を及ぼすおそれのある危険な状況として、その保護対策が大きな社会問題となっ ています。 本県内においても、これまでに児童生徒に対する声掛け事案や、登下校途中の変質者と の遭遇等、重大な事犯に移行する懸念のある事案が多く発生しています。 こうした状況から児童生徒を守り、重大な事案に及ぶ前段階において的確な措置を講ず ることが極めて重要です。 このファクシミリ(F)ネットワークを活用する学校等緊急通報システムは、事案発生 の初期的段階において、今まさに、学校が必要とする警察情報を、緊急に、かつ広範囲に 提供して、学校においても、保護者、地域を含めた自主的な防犯活動や、児童生徒に対す る適切な未然防止措置を講じて頂こうとするものです。 この緊急通報システムは県教育委員会、仙台市教育委員会をはじめとする県内の各市町 村教育委員会、宮城県私立中学高等学校連合会及び全小学校、中学校、高等学校を対象と して、必要な情報発信を行うものです。 平成16年2月からの運用に向けた準備を行っています。 ◎ 通報対象事案 学校への緊急通報を行うことにより、児童生徒の犯罪被害等を未然に防止できると判 断される次に掲げる情報です。 ○ 児童生徒が被害者となり、又は被害者となるおそれのある事案 ○ 不審者による児童生徒に対する声掛け事案 ○ その他特に通報の必要があると認められる事件・事案 ◎ ◎ 通報先 「みやぎ児童生徒サポート制度」により連携を図っている、 宮城県教育委員会 仙台市教育委員会 宮城県私立中学高等学校連合会 各教育事務所及び各市町村教育委員会 県内全小、中、高等学校等 通報種別 通報は、県内全対象一斉に行う場合、方面別に行う場合、小・中・高等学校各対象を 絞って行う場合、個別の学校に絞って行う場合などがあります。 ◎ 通報内容 通報する事項は、おおむね次の事項となります。 ○ 事件・事案の概要 ○ 被疑者(不審者)の人相、着衣等の特徴 ○ 被疑者(不審者)の使用する車両の登録番号、車種等の特徴 ○ 通報対象事案の被害予防、発生時の対策等 ※ この学校緊急通報システムは、宮城県警察本部のファクシミリネットワークを利用 して一元的、かつ速報的に情報を発信するものです。 - 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