Comments
Description
Transcript
安全報告書 2015 年 - 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社
安全報告書 2015 年 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社 安全報告書 2015 年 目 次 1.はじめに .............................................................................................................................................................. 1 2.安全確保に向けた基本方針 ....................................................................................................................... 3 2-1安全に対する会社の姿勢・理念 ...................................................................................................... 3 2-2 重点実施項目 ............................................................................................................................................. 4 3.安全管理体制 .................................................................................................................................................... 5 3-1安全管理体制 .............................................................................................................................................. 5 3-2 安全のための活動..................................................................................................................................... 6 4.安全対策の実施状況...................................................................................................................................11 4-1交通事故防止対策..................................................................................................................................11 4-2お客さまの安全 ......................................................................................................................................12 5.安全に対する技術開発 ..............................................................................................................................13 5-1技術開発の推進 ......................................................................................................................................13 5-2新たな点検手法「高速路面点検システム」の開発..............................................................13 5-3新たな安全対策「緊急遠隔通報システム」の開発 ............................................................13 6.新たな安全に対する取り組み ...............................................................................................................14 6-1安全文化醸成塾の設置.......................................................................................................................14 7.事故等の実態とその対応 .........................................................................................................................15 7-1お客さまとの事故状況.......................................................................................................................15 7-2労働災害の状況 .....................................................................................................................................15 7-3交通事故の状況 .....................................................................................................................................17 1.はじめに 昨年に続き安全報告書を刊行します。本書は、2014 年度中の中日本エンジ名古屋の安全 関係の年次レポートであります。昨年は大きく3点について、新規に安全への取り組みをス タートさせました。それは、①安全文化醸成塾研修を全社員に対し、1 回/年の頻度で開始 したこと ②ISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)を認証取得したこと ③安 全運転同乗指導を開始したこと、この 3 点であります。 この中で②と③については、弊社が車の運転と密接な企業である点を踏まえ、あわせて社 員の近年における交通事故の増加傾向を捉えて、減少を目指し取り組みをスタートさせまし た。 続いて①の安全文化醸成塾研修について、研修にあたりオープニングで私は、次のように 挨拶しています。少し長くなりますが、それを紹介させて頂きます。 【安全文化醸成塾とは?】 ここ安全文化醸成塾は、中日本エンジ名古屋の安全文化を 自分達の内部から自然に醸し出し、企業風土として根づかせるために ここに集い、共に学び、身に付ける所です。 【安全とは何か?】 私は、安全とは「スキマ(隙間)」を埋めることだと思います。 危険は「スキマ」に存在する。これが私の考えです。 スキマは自分の心に、そしてあなたの心の中に、組織の中に、仲間との間に、 また環境・時間・空間・情報の間にも、そして配慮や思いやり、気付きの間にも、 秘かに隠れて存在する。この様に思います。 皆さん、気付きでこの「スキマ」を見付け、確実に埋めましょう。 そして、このスキマを埋める為に、必要なら、ほかの人の領域へも踏み込みます。 これが私達の安全の実践です。 【安全のあるべき姿】 私達が、求めるべき安全の姿は、技術を駆使し、無理やりに勝ちとった安全では無く、 何もしなくても、自然に保たれている安全、 言い換えると、上から何も落ちてくる物が無い、大平原のように、 そもそも危険が生じ得ない状況が、求めるべき安全の姿だと思っています。 そのような自然体の安全を目指しませんか 1 【普段着の安全】 安全の意識は、皆さんが、常に持っているものですが その安全の意識が、ことさら振りかざした安全では無く 真に身についた安全、「安全が普段着である文化」 、こうなる様に 確実に定着させなければいけません 【安全意識を眠らせないように】 安全の意識は、ややもすると、眠ってしまうものです 絶えず安全について、「何かがおかしい」 、この観点で 目を大きく見開く事が大切です。 日々の仕事の中で、この観点を持ち続けることが 安全な高速道路を維持していく事になるのです 以上です。紙面の都合で全てを紹介できませんでしたが、私の意図するところは、十分お 伝えできたと思います。 気付きで安全のすき間を見逃さず、大平原のような自然体の安全を目指して、ことさら構 える事無く普段着意識で、自然に取組まれている。これを安全の企業文化として定着させた いと考え、安全文化醸成塾を創設し、研修をスタートさせました。 中日本エンジ名古屋は、常に事故ゼロを目指して努力を続けます。皆様の厳しい意見と応 援をいたければ幸いです。 代表取締役社長 稲葉 2 英憲 2.安全確保に向けた基本方針 2-1安全に対する会社の姿勢・理念 当社では経営理念に掲げた「私たちは、セイフティ・ファースト(安全第一)で、全て の行動や判断を行います。」および「私たちは、常に変革と挑戦に努めながら、NEXCO 中日本グループの一員として、NEXCO 中日本の経営理念を共有し、毎日の保全点検業務 を通して、お客さまの安心で快適な高速道路のご利用に貢献します。 」に基づき、安全の確 保が高速道路事業の最大の使命との認識のもとで日々業務を遂行しています。 業務の遂行に当たっては、 「安全綱領」を制定し、全員が唱和することで社員の基本精神 としています。 ≪安全綱領≫ 3 2-2 重点実施項目 労災事故防止、交通事故防止を計画的にかつ重点的に推進するために、過去の災害事象 を考慮して、年度ごとに重点実施項目を定めています。 当社は、2013 年度に定めた、経営者の「安全がすべてに優先する」の基本方針を基に、 確実な労働災害防止に向けた安全意識のブラッシュアップおよび業務遂行に不可欠な自動 車運行における交通事故率低減をより促進するため、2014 年度も「安全意識の向上」に 向けて取り組みました。 ≪2014 年度目標≫ ① 労働災害発生防止 労働事故発生0件(休業 4 日以上) ② 交通事故防止 事故発生率5%(ランク AA) ③ 安全衛生教育の実施 安全管理者選任時研修受講 90人 リスクアセスメント研修受講 90人 ④ 安全文化醸成塾研修 800 人(全社員対象) ≪目標達成度≫ 項 目 目標 結果 ① 労働災害発生防止 労働事故発生件数(休業 4 日以上) 0件 0件 ② 交通事故防止 事故発生率 5% 8.5% ③ 安全衛生教育の実施 安全管理者選任時研修受講 90 人 44 人 ③ 安全衛生教育の実施 リスクアセスメント研修受講 90 人 26 人 ④ 安全文化醸成塾研修 安全化醸成塾研修受講 800 人 812 人 【参考】過去 4 年間の労働災害状況(( )内の数字は休業 4 日以上の件数) 本社 名古屋支店 金沢支店 計 2010 年度 0 2(1) 1(1) 3(2) 2011 年度 0 2(0) 1(0) 3(0) 2012 年度 0 3(0) 1(0) 4(0) 2013 年度 1(0) 6(4) 3(0) 10(4) 2014 年度 0 3(0) 1(0) 4(0) 4 3.安全管理体制 3-1安全管理体制 当社では、業務の安全を確保するために 2011 年 9 月に「安全衛生管理規程」を「労 働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」 (平成 18 年 3 月 10 日付厚生労働者告 示 113 号)に準拠して制定し、業務の安全確保や衛生管理に関する体制を確立しました。 安全衛生管理体制組織図 事業者 社 長 全社安全衛生対策協議会 名古屋地区 安全衛生委員会 会長 工務・安全担当取締役 議長 工務・安全部長 副会長 工務・安全部長 委員 社員からの推薦者 副会長 名古屋支店 技術管理部 副会長 金沢支店 技術管理部 委員 本社部長・名古屋支店部長・金沢支店部長 事務局 工務・安全部 事務局 社員等 本社 工務・安全部 名古屋支店 技術管理部 名古屋支店 安全衛生対策協議会 会長 名古屋支店 技術管理部長 副会長 名古屋支店 企画総務部長 副会長 名古屋支店 施設保全管理部長 副会長 名古屋支店 道路技術部長 委員 名古屋支店 部長、所長等 事務局 名古屋支店 技術管理部 事務所等 安全衛生委員会 議長 道路(統括)事務所長または道路点検部長 委員 社員からの推薦者 社員等 事務所等 安全衛生対策協議会 会長 道路(統括)事務所長または道路点検部長 委員 会長が指名する者 協力会社 金沢支店 安全衛生対策協議会 会長 金沢支店 技術管理部長 副会長 金沢支店 企画総務部長 副会長 金沢支店 部長、所長等 事務局 金沢支店 技術管理部長 金沢支店 安全衛生委員会 議長 金沢支店 技術管理部長 委員 社員からの推薦者 事務局 金沢支店 技術管理部 社員等 事務所等 安全衛生委員会 議長 道路(統括)事務所長 委員 社員からの推薦者 社員等 事務所等 安全衛生対策協議会 5 会長 道路(統括)事務所長または道路点検部長 委員 会長が指名する者 協力会社 3-2 安全のための活動 安全・安心で快適な高速道路を支える保全点検業務の遂行のため、道路交通安全マネジ メントシステム(ISO39001)の認証、提案制度、現場安全確認および交通事故防止など 様々な活動を行っています。 道路交通安全マネジメントシステム(ISO39001)の認証 当社では、交通事故削減を目指し、交通事故削減の取り組みを“見える化”するた め、2014 年度に本社、名古屋支店、金沢支店(統括・道路事務所)で道路交通安全 マネジメントシステム(ISO39001)を導入し 2015 年 3 月 13 日に認証取得しま した。 ISO39001 は既に、2013 年 10 月に中日本高速道路株式会社、2014 年2月に 中日本ハイウェイ・パトロール名古屋株式会社において認証取得されています。 - 道路交通安全(RTS)方針 - 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社(以下、『当社』)は、安全 を何よりも優先し、セイフティ・ファースト(安全第一)で全ての行動や判断を行いま す。当社は、安全企業文化の向上及び全社員が安全について真剣に考え、高い 安全意識を身に付け、行動に安全が自然に表れることを目指すため『安全綱領』を 浸透させ、社員、協力社員を含め、安全意識の向上を図ります。また、この一環と して以下の内容について実施します。 ・長期の RTS 目標として、道路交通衝突事故による死亡及び重大な負傷ゼロを 目指し、中期的な RTS 目標及び RTS 詳細目標を定めて実施し、定期的な見直 しを図ります。 ・道路交通安全マネジメントシステムの要求項目に従い、手順を明確にしたシステム を構築し、継続的に改善していきます。 ・交通事故等の発生原因を分析し、効果的な事故防止対策を実施していきます。 ・この道路交通安全方針は、当社で働く又は当社のために働くすべての人のみなら ず、当社のホームページを通じて社外へ公開します。 2014 年 10 月 1 日 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社 代表取締役社長 6 稲葉 英憲 道路交通安全マネジメントシステム(ISO39001)登録証 7 リスクリダクション制度 当社では、従前から実施しているヒヤリ・ハット事象の投稿制度を発展させ、 「①気 付きの目、②安全意識の持続と向上、③安全提案による、会社への貢献意識」を共有 し、身近な危険から高速道路に係わるまでを取扱える仕組み(図 3-2-1)としました。 また、投稿された内容で重要な項目および件数の多い項目については、全社で対応し ています。 図 3-2-1 リスクリダクション制度の実施の流れ リスクリダクション投稿件数 1400 1189 1200 1000 800 657 600 400 218 200 0 2012年度 2013年度 図 3-2-2 リスクリダクション投稿件数 8 2014年度 安全パトロール 夜間工事および集中工事を中心に現場作業の安全を確認するため、本社や支店から 社員を派遣し、現場の社員と合同で安全パトロールを実施しています。また、安全パ トロールの結果から、問題点や課題を抽出し、対応策を速やかに実施させることで安 全確保に向けた現場作りを行っています。 安全パトロール実施状況 交通安全向上へ向けた個人特性分析 個人の運転特性、意識および知識を測 定するため、運転適性検査を実施しまし た。検査結果を分析し、その結果から改 善すべき点を意識させることで事故防止 の向上を図りました。 運転適性検査実施状況 安全運転同乗指導 名古屋支店では、交通警察経験者による車両の同乗指導を実施しました。社員の運 転の様子を同乗して確認することで、個人の運転特性を分析し、改善点を指摘し指導 することにより、安全運転の意識の向上、運転技能の向上を図りました。 安全運転同乗指導実施状況 9 ドライブレコーダーによる交通事故分析 全車両に設置したドライブレコーダーを利用して、事故発生状況の確認や原因分析 を実施しています。事故映像を分析し問題や課題を、交通安全講話で周知し事故防止 の取組みを実施しています。 信号のない交差点 衝突事故 積雪路面 スリップ事故 交通安全講話 交通安全意識向上のため、交通警察経験者のよる交通安全講話を実施しています。 交通安全講話では、事故事例や事故の傾向、ドライブレコーダーの事故映像を分析し て得られた問題や課題の周知、危険予知などを通じて、交通事故削減へ向けた取組み を実施しています。 交通安全講話受講状況 10 4.安全対策の実施状況 4-1交通事故防止対策 高所作業時の落下防止対策 高所作業車を使用した点検、作業時の構造 物片の落下、または工具の落下によるお客さ まへの被害が懸念されます。それらを防止す るため、高所作業車の作業台はいかなる場合 も落下防止ネットを設置し作業を実施してい ます。 落下防止ネット対策状況 車両後退時の誘導の徹底 当社の事故の形態として、車両後退時の事 故が 2014 年度は約 22%を占めているため、 その対策として同乗者がいる場合は、車両後 退時に必ず助手席から降車し、後方の誘導を 行うことを徹底しています。 車両誘導状況 車両運行前の体調確認とアルコールチェック 車両を運行する前には、呼気のアルコール確認に合わせ、免許証の有効期限、体調 管理および運行経路の確認を実施しています。運転者は「安全運転管理者」または「副 安全運転管理者」に対し、実施状況を報告し承認を得て運転しています。 アルコール検知器 アルコール検知器使用状況 「安全くん」の設置 富山道路事務所では、後退事故防止の観点 から、ギヤをバックに入れた際に音声で誘導 する「安全くん」を導入することで、事故防 止の効果が高まりました。 11 「安全くん」設置状況 4-2お客さまの安全 当社では、お客さまが高速道路を安全・安心・快適に利用をしていただくために、様々な 点検・保守管理を行っています。 ETC の保守点検 お客さまに安全に安心して ETC ゲートをご利用していただくため、ETC バーの開 閉などの保守点検作業を実施しています。 照明の灯具交換・清掃 お客さまに安全に安心して走行していただくため、トンネル照明の灯具交換・清掃 を実施しています 高速道路における日常点検 お客さまに安全に安心して走行していただくため、定期的に本線等を走行し、路面 やガードレール等の日常点検を実施しています。 12 5.安全に対する技術開発 5-1技術開発の推進 高速道路は、土木構造物、電気・通信設備、建築など様々な技術によって構築されていま す。しかし、技術は日進月歩であり、お客さまに安全・安心,快適な道路空間を提供するた め、積極的に技術開発や技術力の強化に取り組む必要があります。 そこで、当社の技術開発への取り組みを強化するため、定期的に技術開発委員会を開催し、 新技術・新工法に向けた方向性について検討しました。 5-2新たな点検手法「高速路面点検システム」の開発 舗装のひび割れや段差だけではなく、伸縮装 置やガードレール等の付属物を高速走行で撮影 し、画像により舗装の状態や、付属物等の経年 変化を確認できる機器および点検システムの開 発を行っています。 点検システムで定期的に画像を撮影し、舗装 の状態変化や付属物等の経年変化を点検記録と することができる新たな手法の取り組みを進め ています。 これにより、日常点検時における危険な路上作業が削減でき、加えて事故削減を目指して います。 5-3新たな安全対策「緊急遠隔通報システム」の開発 高速道路上では、維持管理に係る路上作業を行 うため、昼夜問わず交通規制が実施されています。 そこで、規制内で作業する作業員の安全を図る ために、センサーを内蔵したセンサー付ラバコー ンを規制内に設置し、居眠り運転車両やマナー違 反車両が、センサー付ラバコーンに接触し規制内 に侵入した場合、作業員へ危険を通報する、新た な安全対策システムの開発に向けた取り組みを進 めています。 13 6.新たな安全に対する取り組み 6-1安全文化醸成塾の設置 当社では、 「社員の技術力向上や専門技術の伝承」、 「全社員が安全への感性を高め、常に安 全意識を持つ」、 「危険の回避と異常個所を発見する力を養う」ことを目的に、E-MAC技術 研修センターを 2014 年5月29日に開所しました。 当センターでは、安全に対する意識を高めるために、過去の事故事例から学ぶ「気づき」 の習得、足場・高所作業車を使用した安全確認および危険予知訓練などの『安全文化醸成塾 研修』を全社員に対して行っています。 安全文化醸成塾研修状況 14 7.事故等の実態とその対応 7-1お客さまとの事故状況 2014 年度の業務中に発生したお客さまに影響する事故は22件でした。 主な事故内容:・トンネル点検時の操作ミスにより、火災電文を誤って放送 ・トンネル点検時の操作ミスにより、水噴霧設備からお客さま車両へ放水 ・ETCレーンでの制御ミスにより、お客さま車両がバーに接触 ・消雪設備点検時の操作ミスにより、お客さま車両へ放水 ・工事中料金所上屋の養生シートが、風であおられ、お客さま車両に接触 ・交通事故による、お客さま車両との衝突(17件) 事故発生時には、当該部署で緊急安全大会を開催し再発防止を社員に周知徹底しています。 7-2労働災害の状況 2014 年度に発生した労災事故は4件(図 7-2)で、事故の内容は作業中の事故が主でし た。 2014年度 労働災害事故発生件数 1 1 1 1 2014.4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2015.1月 2月 3月 図 7-2 労働災害事故発生状況 主な事故内容:・舗装面を移動中、つまづきバランスを崩し手を付きながら転倒し負傷 ・高所作業車の格納中、アウトリガーに足をかけ本体とアウトリガーに足 を挟まれ負傷 ・高さ約 1.1mの、単管パイプ柵を上がろうとし、ふくらはぎを負傷 ・休憩施設を歩行中、長椅子に足を取られたため、転倒を防ぐために壁に 手を付き、右手小指を負傷 15 《2014 年度 労働災害事例》 ① 墜落・転落による事故事例 発生日 時 間 路線名 原 因 12 月 22 日(月) 14:45 頃 - 本人の不注意 概 要 立入防止柵の動物衝突実験立会中、高さ約 1.1m の単管パイプ柵に上 ろうとした際、左足ふくらはぎの肉離れをおこしたもの。 h=1,100 ㎜ 再発防止策 ①施設内の通路へ上がる場合やフェンス(柵)を乗り越える場合は脚立階段を必ず利用する。 ②始業前 KY ミーティング時に下達階段の利用を徹底させる。 ② はさまれ・巻き込まれによる事故事例 発生日 時 間 路線名 原 因 10 月 24 日(金) 1:25 頃 国道 302 号 本人の不注意 概 要 点検作業終了時、車両デッキ上にてアウトリガーに足をかけ高所作業 車上部の点検員と点検道具の受け渡しをする際に、アウトリガーが格 納され、アウトリガーと車両本体に左足を挟まれ負傷したもの。 再発防止策 ①アウトリガー操作の手順を明確化(格納時の声掛け、作業員の有無を確認するなど) ②不安全行動を取ろうとした際のチェック機能を強化する。(作業指揮者の指示のもと作業するなど) 事故への対応として、安全意識の向上とリスクアセスメントへの理解を深めるため、各 部署役職者に対して、 「安全管理者選任時研修」および「リスクアセスメント研修」の受講 を推奨しました。 また、事故情報を掲示板で社員に共有することにより、各部署で開催している安全衛生 委員会で、自部署で発生した場合を想定し、予防処置を実践しています。 16 7-3交通事故の状況 通勤時を含む業務で発生した交通事故は、2014 年度内で 46 件(図 7-3)あり、事故発 生率は 8.1%でした。 交通事故は増加傾向にあり、2014 年度は特に前方不注視の事故や、後方不確認による事 故が多く発生しました。 (事故発生率:総保有台数(社有車)当たりの事故発生件数) 2014年度 業務中の交通事故発生件数(通勤時含む) 10 7 6 5 5 4 3 3 2 3 4 4 2月 3月 3 2 0 2014.4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 図 7-3 交通事故発生件数 《交通事故分析結果》 17 12月 2015.1月 《2014 年度 交通事故事例》 ① 後退時の事故事例 発生日 時 間 路線名 原 因 10 月 28 日(火) 10:00 その他(側道) 後方の安全確認不足 略 図 案内標識 概 要 田んぼ 歩道上に維持作業車を止め施工立会終了後、帰社するため車両を後方 歩道 確認せずバックさせたところ、案内標識支柱に車両左後部を衝突させた もの。 再発防止策 同乗者も下車して後方確認を実施する。 ② もらい事故(衝突事故) 発生日 時 間 路線名 原 因 10 月 14 日 10:15 名神 前方不注視(相手) 略 図 概 要 路肩移動規制で作業中、相手車両が何らかの理由で前方不注視のま ま路肩に停車していた、当方車両の後部に衝突したもの。 再発防止策 事故現場 事故への対応として、 「安全運転管理者」のほか、各部署の責任者を「副安全運転管理者」 に選任し、運転前の体調確認および運行経路の確認を部署ごとに必ず行うようにしました。 また、事故者を優先的に安全運転適性検査等を実施し、運転特性の把握・指導を行いま した。 18 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社