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PDFファイル - 富士ゼロックス
オンデマンド印刷機の導入と カラーマネジメント体制の確立で 色校正の回数を大幅に減らし、 前年比 1000 万円の製版費を削減 株式会社ポニーキャニオン 様 お客様導入事例 印刷市場向けソリューション 経営課題 ・・・P2 製版コスト増の一因となっていた、印刷物の校正作業を効率化したい 音楽・映像作品のパッケージソフトを企画・制作・販売しているポニーキャニオン様(以下、敬称略) は、市場の縮小傾向に伴い、 コストの見直しを迫 られていました。 そこで、製版コストの増加を招く要因の1つだった、制作ディレクターとデザイナーとの色校正のやり取りを減らし、時間と費用の削 減を検討しました。 取り組み内容 ・・・P3 色校正の回数を減らし、前年比1000万円の製版費削減に成功 オンデマンド印刷機「DocuColor 1450 GA」 の導入とカラーマネジメント体制の確立により、印刷会社が制作する色校正と近似した色味が、 自社 で出力可能になりました。 これにより、色校正の回数を減らすことができ、運用開始から半年で、前年比1000万円という製版費の大幅削減に成功し ました。 将来展望 ・・・P4 オンデマンド印刷機のさらなるバージョンアップに期待 すでにCD・DVDのジャケットやブックレットの色校正出力だけにとどまらず、各メディアに宣伝用音源・映像を持ち込む際の紙資料や、 イベントで配 布する紙資料などにも、活用範囲が広がっています。 また、金色や銀色などの特色が出せるオンデマンド印刷機の実現も期待しています。 [サービス概要 カラーマネジメント環境の構築により、印刷業務の効率化を実現 ・・・P5 今回ポニーキャニオン様には、各印刷会社様の印刷機に色を合わせるためのカラープロファイルの設置、運用立ち上げ支援としてオペレーション教 育を提供いたしました。富士ゼロックスでは、 このほかにも人材育成による持続的な成長/改善に向けたメニューも準備。印刷業務にかかわるお客様 を、全方位的に支援いたします。 ※事例内容は2013年2月時点の情報です。 1 © Copyright Fuji Xerox Co., Ltd. 1995-2013 All rights reserved. お客様導入事例 株式会社ポニーキャニオン様 経営課題 パッケージソフト市場の縮小傾向に伴い、 コストの見直しが必須に 当社は、音楽・映画など各種パッケージソフト (CD・DVDなど) の企画・制作・販売を行っている音楽・映像ソ フトメーカーです。 ここ数年は映像作品の比重が高く、 アニメやTVドラマ、映画作品などが主力商品となって います。 また、音楽作品ではJ-POPだけではなく、K-POPについても数多くの作品をリリースしています。 現在、 パッケージソフト市場は縮小が進み、作品生産枚数の減少が続いているため、 メーカー各社はコストの 見直しを迫られています。 こうした背景から、当社では作品ごとの収支管理を実施し、損益の状況を細かく チェックするなど、会社全体でコスト削減に取り組んでいます。 ただ、 それでも 「いいものを作りたい」 という信 念は曲げられません。 「よりコストをかけずに、変わらずいいものをパッケージ化していくこと」 こそ、 当社の使 常務取締役 経営管理本部長 関連会社担当 江川 栄一 様 命だと考えています。 音楽配信・映像配信の技術や文化が広く浸透したことも、 ユーザーがパッケージソフトを選ぶ機会が少なく なっている一因です。制作ディレクターは、音楽配信・映像配信との差別化をはかるため、そしてより多くの ユーザーにパッケージソフトを選んでもらうため、 ケース・ジャケット・ブックレットなど、周辺の仕様や同梱ア イテムの豪華さを追求したいと望んでいます。 しかし、会社としては制作費を抑えなくてはなりません。 このジ レンマに、 当社は頭を抱えていました。 製版コスト増の一因となっていた校正のやり取りを減らしたい パッケージソフトの制作費のうち、印刷コストや生産コストは、印刷会社やプレス工場に依頼し、 すでにほぼ 底値の状態にまで抑えてもらっていました。残るはジャケットやブックレットの印刷データを制作する・製版 コストでしたが、 こちらは売り上げを左右する要素であるうえ、 アーティスト側のこだわりが強いため、 なかな かコスト削減が難しい部分でした。 製版は、外部デザイナーから渡されるデータを、印刷会社に入稿して色校正を作成し、 それを制作ディレク ターとデザイナーが確認します。両者がOKを出さないと次工程に進めないのですが、細かな色がデザイ ナーのイメージと合わない場合が多く、何度も校正をやり直すことが恒常化していました。 また、互いに主観 的な色のイメージについて意見を出し合うため、 いざ印刷会社に修正指示を出す際にも苦労していました。 さらに、 パソコンのRGB形式で入稿データを作るデザイナーが多く、 これを印刷用のCMYK形式に直すと 第2音楽制作部ストラテジック (兼) ダイレクトマーケティング部 マネージャー 横井 超 様 微妙な色のズレが発生します。 これも校正回数を増やす要因の1つでした。校正が増えれば、 それだけ時間 も費用もかさみます。 当社は、 こうしたやり取りを少しでも減らせる方法はないか、 かねてより思案していまし た。 ※事例内容は2013年2月時点の情報です。 2 © Copyright Fuji Xerox Co., Ltd. 1995-2013 All rights reserved. お客様導入事例 株式会社ポニーキャニオン様 取り組み内容 オンデマンド印刷機とカラーマネジメントで、 色校正作業を効率化 製版コストの削減に向けて、 どのような改善策が効果的かを検討していたところ、 タイミング良く富士ゼ ロックスから、 オンデマンド印刷機「DocuColor 1450 GA」 の導入とカラーマネジメント体制の確立によ る、校正作業効率化をご提案いただきました。 ご提案のポイントは以下の3点です。 • 高画質出力が可能なオンデマンド印刷機で、印刷会社へ入稿する前に、デザイナーが制作したデータの 色味を確認できるようにする • 簡単な出力要望の場合は、オンデマンド印刷を活用して納期を短縮できるようにする • 印刷会社ごとに色基準を作成し、自社で各社の色味を再現できる環境を作る はじめは、 オフィスに置けるサイズの印刷機で、印刷会社と同じような出力品質が実現できるのか、疑問の 声も上がっていました。 しかし、実際に印刷会社が作る色校正と遜色ない品質での出力が可能であると分 商品管理部 部長 (兼)商品グループ マネージャー 高橋 重年 様 かり、 オンデマンド印刷機の導入が一気に現実化しました。 特に、普段から依頼している印刷会社3社の色基準をそれぞれ作成しておくことで、 その印刷会社に依頼し た際の校正と近似した色味が、 自社のオンデマンド印刷機で出力可能になること。 これが決め手となり、富 士ゼロックスのご提案を採用することにしました。 校正回数を減らし、前年比1000万円という製版費の大幅削減に成功 当社は2012年夏に、 オンデマンド印刷機 「DocuColor 1450 GA」 を導入し、 本格 的なカラーマネジメント体制の運用を開始。本物と遜色ない校正を基に制作ディレ クターとデザイナーがやり取りできるようになり、印刷会社に入稿する前にデザイ ナーの意図をまとめることが可能になりました。 実際には、印刷会社に校正を依頼する前に、 出力した色校正をデザイナーに戻すと いう当社側の作業が若干増えましたが、 これにより校正・再校正などの回数が大幅 に削減できました。 これまで、一般的なCDやDVD作品の色校正におよそ20万円程度の製版費がか かっていました。映像作品のBOXセットなどは、1回の製版費に60∼70万円かかっ ていたケースもあります。 こうした費用が今回の取り組みで大幅に削減でき、運用開 始から半年の時点で、 前年比で1000万円の削減効果を出すことができました。 この 成果により、 今回の校正作業効率化は社内でも表彰を受けました。 ※事例内容は2013年2月時点の情報です。 3 © Copyright Fuji Xerox Co., Ltd. 1995-2013 All rights reserved. お客様導入事例 株式会社ポニーキャニオン 様 将来展望 作品ごとに、適した特性を持つ印刷会社を起用できるようになった 導入当初、印刷会社からは仕事が減るのではと懸念されていましたが、 当社がデザイナーの意図をまとめた 形で入稿できるようになったおかげで、入稿データを色見本としてスムーズに作業を進められるようになった と、 おおむね好評をいただいています。 また、今回の取り組みで印刷会社ごとの特性をつかむことができました。 おかげで、 当社側で作品ごとに起用 する印刷会社を決めることができるようになりました。 さらに、 デザイナーとの合意も取りやすくなるなど、柔 軟な対応ができるようになりました。 製版費削減という成果によって、社内ではオンデマンド印刷機に注目が集まっています。 そして、 すでにジャ ケットやブックレットの色校正出力だけにとどまらず、各メディアに宣伝用音源・映像を持ち込む際の紙資料 商品管理部 制作進行グループ マネージャー や、 イベントで配布する紙資料などにも、活用範囲が広がっています。 山田 善実 様 オンデマンド印刷機のさらなるバージョンアップに期待 現在はいろいろな商品をいろいろな人が求めている時代です。 そのため、 これまで以上に小ロット・多品種の商品ニーズが増えてくるでしょう。現在は、実際 の商品に封入するジャケットやブックレットは印刷会社に制作を依頼していますが、 出荷数が少量の場合などは自分たちで実際のジャケットやブックレッ トを制作することも視野に入れています。 ほかにも、 チラシ・ポスターなど販促物の出力や、 コンサート会場で撮影した写真をジャケットとして出力して、 その場でCDを作成するなどのアイデアを実 現していきたいと思います。 当社は、富士ゼロックスのソリューションを採用しましたが、導入した 「DocuColor 1450 GA」 にこだわっているわけではありません。今後は金色や銀色 などの特色が出せる印刷機や映像作品の三方背BOXケース用に裁断までできる印刷機など、 さらにバージョンアップされた商品のリリースを期待してい ます。 そして、 より良い使い方とともに、 そうした商品のご提案をしていただけるとうれしいです。 プロフィール 株式会社ポニーキャニオンは、 フジサンケイグループに 属している大手映像・音楽ソフトメーカーです。 ミュー ジックテープや映像ソフトを販売する株式会社ポニー と、 レコードやCDを販売する株式会社キャニオン・レ コードが、1987年10月に合併して株式会社ポニー キャニオンとなりました。 現在は、 音楽・映画・アニメ・ド ラマ・韓流・教養・文芸・スポーツ・娯楽など各種オー ディオ・ビジュアルソフトの企画・制作・販売を中心に、 エンターテイメントソフト業界を牽引する企業として 様々な事業領域にチャレンジしています。 会社名 : 株式会社ポニーキャニオン 本社所在地 : 東京都港区虎ノ門2-5-10 設立 : 1966(昭和41)年10月1日 資本金 : 12億円 従業員 : 360名 URL : http://www.ponycanyon.co.jp/ (2012年10月現在) ※事例内容は2013年2月時点の情報です。 4 © Copyright Fuji Xerox Co., Ltd. 1995-2013 All rights reserved. お客様導入事例 株式会社ポニーキャニオン 様 サービス概要 印刷業務フローの見直しによる効率化を実現 校正出力機の進化、DTP アプリケーション / モニターの高性能化、そして Japan Color の普及 や JMPA カラー /J-PDF に代表される雑誌広告入校手順の変更など、印刷業務は効率化に向け て日々変化しています。 しかし、実際は対象の印刷物・制作 / 印刷環境・会社ごとに、必要になる カラーマネジメント環境や運用ルールが異なり、印刷業務の効率化は一筋縄では進みません。 そこで富士ゼロックスでは、専門技術者が業務フロー・環境のヒアリング、最適な業務フローの 検討 / 提案から、人材育成までを含めた業務立ち上げを、お客様と一緒に実施します。今回、ポ ニーキャニオン様には、各印刷会社様の印刷機に色を合わせるためのカラープロファイルの設置、 および運用立ち上げ支援としてオペレーション教育を提供いたしました。 なお、サービス提供品質を統一するため、富士ゼロックスでは社内でカラーマネジメントに関する 資格を整備しています。現在、 日本全国に 300 名を超える技術者を配し、一律の対応が可能です。 その資格者の中でも、特に高レベルの技術を持つ 14 名が中心となり、全国に分散するデザイン 拠点間の運用効率化や生産拠点の効率化など、高度なカラーマネジメント環境コンサルティング サービスを提供しています。 上記のメニュー以外にも、印刷技術者を育成する人材育成プログラムやデザイナー向け支援プロ グラム「アドビ アプリケーション操作教育」、ソリューション営業育成プログラム「オンデマンドプ リンティングカレッジ」 など、多岐にわたるメニューを用意。今後も、定評のあるカラーマネジメント 環境構築サービスに加えて、人材育成による持続的な成長 / 改善に向けたメニューも準備し、印 刷業務にかかわるお客様を全方位で支援していきます。 (左から) 富士ゼロックス株式会社 プロダクションサービス営業本部 東日本営業部 首都圏営業グループ 阪本諭志 東京営業事業部 NB第一支店 メジャー2グループ グループ長 富山容治 東京営業事業部 NB第一支店 メジャー2グループ 奥山健二郎 ソリューション・サービス営業本部 システムインテグレーションサービス部 東日本プロダクション技術部 明部良隆 ※事例内容は2013年2月時点の情報です。 5 © Copyright Fuji Xerox Co., Ltd. 1995-2013 All rights reserved.