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国語(古文・漢文) 早稲田大学 政治経済学部 1/4 <総括
国語(古文・漢文) <総括> 早稲田大学 政治経済学部 1/4 出題数 現代文2題・古文+漢文 1 題 試験時間 90分 例年通り、古文と漢文が関連づけられている。 古文は、江戸時代の偽書からの出題で、文章内容を読み取る力が問われた。 漢文は、昨年度は史伝と漢詩が出題されたが、今年度は漢詩とその説明文で、説明文は現漢融合の形式であった。 設問数はここ数年五題であったが、今年度は六題であった。記述式設問は昨年度同様一題であった。漢詩と説明 文中の設問箇所は、白文で出題された。 <本文分析> 大問番号 出 典 (作者) 頻出度合 ・的中等 (一)甲 菅原道真「自詠」 ( 『菅家後集』所収)とその 『菅家須磨記』 説明文 (一)乙 稀。 稀。 分 量 前年比較 分量(減少・変化なし・増加) 漢詩 20 字+説明文約 800 字。 漢文は前年より約 76 字減。 分量(減少・変化なし・増加) 約 2030 字。 難 易 前年比較 難易(易化・変化なし・難化) 難易(易化・変化なし・難化) <大問分析> 大問 ジャンル (一) 甲 漢詩 設問 設問形 難易度 式 問一 問二 マーク 記述 標準 標準 問三 マーク 標準 問四 E マーク 難 F マーク やや難 マーク マーク やや難 やや易 マーク マーク マーク マーク 記述 マーク マーク 難 難 難 やや難 やや難 標準 標準 記述 標準 難 問十三 マーク やや難 問十四 マーク やや難 問五 問六 乙 紀行 問七 A D (物語) F 問八 問九 問十 問十一 問十二 (一) (二) コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 空欄補充(説明文の用例から推し量るのがポイント) 。 平仮名のみの書き下し文( 「三行」を再読文字「未」にどう 接続させるかがポイント) 。 空欄補充(故事成語「四面楚歌」と、 「双行」の意味がポイ ント) 。 空欄補充(説明文の文脈を踏まえ、涙がとめどなく流れる さまを表現する熟語を選ぶ) 。 空欄補充(説明文の文脈を踏まえ、 「思い通りになる」の意 味になる熟語を選ぶ) 。 空欄補充(直前の段落に対応する内容の選択肢を選ぶ) 。 文学史( 『懐風藻』は奈良時代に成立。菅原道真は平安時代 の人物) 。 文の意味。 文の意味。 文の意味。 語(動詞)の空欄補充。 語句の意味(漢字一字の語を抜き出す) 。 主語判定。 文法(和歌の品詞分解。見出されないものを二つ選ぶ) 。 主体判定(和歌の作者) 。 語の具体化( 「君」の指す人物。史実に基づけば「妻」であ るが、文中だけで考えると「天皇(上) 」 ) 。 内容把握(乙が描いている出来事の期間。 「あしかけ」の語 義がポイント) 。 内容合致(ホが紛らわしい) 。 ※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断しています。 © 河合塾 2016 年 国語(古文・漢文) 早稲田大学 政治経済学部 2/4 <学習対策> ・ 古文は特定のジャンル・作品にかたよることなく、多様な文章により多くふれておくこと。長い本文にも慣 れておきたい。 ・ 漢文は文の構造の理解や基礎知識の習得はいうまでもないが、さらにより深い読解力と、故事成語を含めた 幅広い漢文常識を養成する必要がある。白文への対策も怠らないこと。漢詩もしばしば出題されるので、漢 詩に対する備えも必要である。 © 河合塾 2016 年 国語(現代文) <総括> 早稲田大学 政治経済学部 3/4 出題数 現代文2題・古文+漢文1題 試験時間 90分 一題は古風な随筆や評論(一昨年は 1933 年の随筆、昨年は 1949 年の評論、今年は 1960 年の評論) 、もう一題は今 日的な評論が出題される傾向は、例年どおり。語句の知識(四字熟語)を問う設問があったことと、記述問題(今 年は 60 字、昨年は 70 字、一昨年は 55 字)が出題されたのは例年どおり。例年出題されていた文学史の知識問題 が、昨年出題されなかったが、今年は再び出題された。2011 年入試と同様、 (三)の出典が明記されていなかった。 <本文分析> 大問番号 (二) 出 典 (作者) 頻出度合 ・的中等 分 量 前年比較 難 易 前年比較 加藤周一「物と人間と社会」 (1960 年)の「7 感覚教育(二) 」 。途中省略がある。 (三) 出典不明。 この著者の文章は、入試で頻出。 分量(減少・変化なし・増加) 約 2500 字 昨年より 800 字減少 分量(減少・変化なし・増加) 約 3300 字 昨年より 200 字減少 難易(易化・変化なし・難化) 難易(易化・変化なし・難化) © 河合塾 2016 年 国語(現代文) 早稲田大学 政治経済学部 4/4 <大問分析> 大問 ジャンル (二) 作家論 (三) 人間論 設問 設問形式 難易度 問十五 記述 標準 問十六 記述 標準 問十七 マーク やや易 問十八 マーク 標準 問十九 マーク 標準 問二十 マーク 標準 問二十一 問二十二 マーク マーク 標準 難 問二十三 マーク やや難 問二十四 マーク やや易 問二十五 問二十六 記述 マーク 易 標準 問二十七 マーク 標準 問二十八 問二十九 記述 記述 易 やや易 問三十 マーク やや難 問三十一 マーク やや易 コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 空欄補充(六十字記述) 。直後の一文の表現を用いて、指 定の形式に適った解答を作成すること。 本文の誤り訂正。第2段落6行目の「できる」は、 「でき ない」にしないと文意が通らない。 脱文挿入。bの直後、 「その逆もまた同様であり」との対 応が決め手。 空欄補充。直後の「特定の歴史的な空間」や、2行後の「具 体的で感覚的」との対比に着目する。 空欄補充。直前の「特定の経験の質」が「概念的道具」を 生み出すという表現から判断する。 傍線部内容説明。前後の内容から、荷風が世界を「外在的 な物」として捉えていた点に注目。消去法で解答は決まる。 趣旨判定。ニは空欄dの直前の内容に合致している。 文学史。あまりに些末な知識が問われていて、入試の文学 史問題として不適切である。 空欄補充。1は第2段落4行目の「自然に」 、2は第 10 段 落6行目などから判断する。ニがやや紛らわしい。 空欄補充。直前の「さきほどの例でいえば」に注目。イは 「さきほどの例」に即していない。 漢字の読み。 空欄補充。第2段落後半の二種類の記憶力の性質を対比し て説明した箇所に注目する。 傍線部内容説明。第2段落以降の内容に即して、傍線部を 的確に言い換えた選択肢を選ぶ。ロは傍線部の説明として 不十分。 四字熟語の空欄補充。 空欄補充。空欄には「アナログ」から遠い「デジタル」の 性質が入る。第 10 段落4行目に注目。 空欄補充。アナログとデジタルが、それぞれ第一の記憶力 と第二の記憶力に対応する点と、アナログの「類比」が感 性、デジタルの分析的あり方が理性に対応する点に注目。 ホが非常に紛らわしい。 趣旨判定。 「趣旨に合致しないもの」を「二つ」選ぶ点に 注意する。イは第5段落や最終段落の趣旨に反している。 ニも最終段落の趣旨に反している。 ※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断しています。 <学習対策> 現代のさまざまなジャンルの評論と、古風な随筆や評論の問題練習を積み重ねること。 漢字、語句、慣用表現、文学史などの国語の基礎知識も、幅広く習得していく必要がある。 五十~七十字程度の記述問題に取り組み、練習を積み重ねること。 © 河合塾 2016 年