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アラブ首長国連邦
第15回海外研修会報告書
アラブ首長国連邦
電気設備関連施設及び再開発地区の視察
(平成26年11月9日∼11月14日)
目 次
【目 次】
1 海外研修会報告
・はじめに ……………………………………………………………………………………… 02
・第 1 日目 11 月 9 日(日) 結団式 …………………………………………………… 02
・第 2 日目 11 月 10 日(月)
アブダビ市内視察 ……………………………………… 02
・第 3 日目 11 月 11 日(火)
マスダールシティ視察 ………………………………… 04
・第 4 日目 11 月 12 日(水)
ドバイ市内視察 ………………………………………… 07
・第 5 日目 11 月 13 日(木)
ナヒール社視察 ………………………………………… 09
・おわりに ……………………………………………………………………………………… 12
・第 15 回海外研修会日程表 ………………………………………………………………… 13
・第 15 回海外研修団メンバー ……………………………………………………………… 13
2 海外研修会参加団員の感想 ………………………………………………………… 14
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
01
第15回海外研修会報告
アラブ首長国連邦(アブダビ・ドバイ)
電気設備関連施設及び再開発地区の視察
1 はじめに
東京電業協会では、平成4年度から、会員企業の中堅社員の見聞を広めるとともに、会員相互の交流を深めることに
より業界の発展向上を目指すことを目的として、海外研修会を実施している。
今回の研修会は、平成26年11月9日から11月14日までの6日間の日程で、アラビア半島のペルシア湾に面し、中
東地域の中でも金融、流通、観光の一大拠点として経済発展の著しいアラブ首長国連邦を訪問し、首都アブダビでの太
陽光発電所や、世界一の高さを誇る高層ビルのブルジュ・ハリファを有する最大都市ドバイ市内の視察を行った。
2 アブダビ編 第1日∼第3日(第1班)
第1日目 11月9日(日)
研修出発日となった11月9日は、19時に成田空港に集合し、各自搭乗手続きを済ませた後、空港内特別待合室にて
結団式を執り行った。結団式にて当初3日目に予定されていた世界最大の集光型太陽熱発電所「シャムス1」の視察が、
先方の事情により中止となることが発表された。
結団式終了後、21時10分発エディハト航空EY871便にて、空路アブダビに向かった。
第2日目 11月10日(月)
現地時間5時10分(日本との時差5時間)に無事アブダビ空港に到着、アブダビでの宿泊先となるヤス・ヴァイスロ
イ・ホテルに移動し、チェックインを行った。チェックイン後、12時過ぎにアブダビ市内に向け出発。シェイク・ザイー
ド・グランド・モスク(写真上)、エミレーツ・パレスホテル、キャピタルゲートビルなどの視察を行った。
02
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
第 15 回海外研修会報告
(1)アブダビ首長国(アブダビ市)
アブダビ首長国は、アラブ首長国連邦の中でも最大の面積、人口、収入により構成されている首長国である。特に面
積においてはアラブ首長国連邦全体の80%を占める。アブダビ市はアラブ首長国連邦の首都であり、広大な国土に埋
蔵された豊富な石油資源により、連邦の政治、経済の実質的なリーダーとして機能している。1971年の連邦結成以来、
アラブ首長国連邦の大統領はアブダビ首長が務めている。アブダビ首長国が1977年に設立した政府系投資機関である
アブダビ投資庁は、世界最大の運用資産額を持ち、世界経済に対して非常に大きな影響力を持っている。
(2)シェイク・ザイード・グランド・モスク
UAE建国の父と呼ばれるシェイク・ザイードが埋葬されているモスクで、イスラム教徒だけではなく非イスラム教
徒の入場も認められているアブダビの代表的な観光スポットの一つである。シェイク・ザイード・グランド・モスクは
世界で8番目に大きなモスクであり、4万人の参拝者を収容することが可能である。この巨大な建造物は82個のドーム、
約1000本の柱、24金でメッキされたシャンデリアなどで成り立っている。世界一の大きさを誇る礼拝堂本堂のドー
ムには、世界一の大きさを誇るシャンデリア(直径10m、高さ15m、重量9t)が設置されている。また、床には世界
一大きな絨毯(5,627㎡、重量47t)が敷かれている。この絨毯は約1,200人の女性が手織りにより作り上げたもの
である。
シェイク・ザイード・グランド・モスク外観
世界最大のシャンデリア
(3)エミレーツ・パレスホテル
ア ブ ダ ビ を 代 表 す る 超 豪 華 ホ テ ル(7つ 星 ) で、 床 面 積
850,000㎡は東京ドーム18個分に相当する広さである。各国
の要人がアブダビを訪れた際に宿泊するホテルとなっており、要
人来訪時に開放されるホテル正面から続くスロープは、5階フロ
アーまで車での乗りつけが可能となっている。114個の美しい
アラブ建築のドームからできたこの宮殿のようなホテルは、アブ
ダビを代表する観光スポットとなっている。
エミレーツ・パレスホテル正門
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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(4)キャピタル・ゲートビル
地上35階建て、高さ160mの「最も傾いている人工のタワー」としてギネス認定されているキャピタル・ゲートビル。
傾斜角は、傾いた建物として有名なピサの斜塔の4倍以上の18度もある。
キャピタル・ゲートビル全景
第3日目 11月11日(火)
研修3日目は、終日、マスダールシティの視察を行った。マスダールシティは世界で最初に構想されたスマートシティ
であり、石油・天然ガスなどの化石燃料を一切使用しない“ゼロカーボン都市”である。
(1)マスダールシティ概要
マスダールシティは、アブダビ空港から車で10分程の砂漠地帯に、面積約6.5km2、人口約5万人のスマートシティ
を建設する大型プロジェクトであり、2006年からスタートしている。実施主体として政府系投資ファンドのムバダラ
開発を母体とし、アブダビ・フューチャー・エネルギー・カンパニー(ADFEC)が設立された。
ADFECでは下記3つの事業を柱として進められている。
1)究極の環境未来都市を目指した“マスダールシティ”の建設
2)再生可能エネルギー研究の世界拠点の創設
3)世界の再生可能エネルギー事業に投資
いずれの事業においても中核となっているのが再生可能エネルギーである。このうち、一つ目の柱となるマスダール
シティでは、100%再生可能エネルギーによる稼働を目指して、建設が進められている。マスダールシティは「有限
な資源である石油が枯渇した後でも、世界で次世代エネルギー分野の中心大国であり続ける」という壮大なビジョンを
掲げてスタートした。2008年に建設がスタートし、当初は2016年に完成する予定であったが、サブプライムローン
に端を発した世界同時不況の影響を受け、建設期間を2025年まで延長、現在は4つのフェーズに分けられた第1フェー
ズの約50%が完成している状況である。
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第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
第 15 回海外研修会報告
(2)マスダールシティのエネルギーシステム
マスダールシティがゼロカーボンを実現するために利用している技術は、太陽光発電、集光型太陽熱発電(CSP)、
太陽熱利用、二酸化炭素の回収・貯蔵(CCS)、地熱システムである。主なエネルギー源の比率は、太陽光発電53%、
集光型太陽熱発電26%、太陽熱利用14%である。マスダールシティ内には10MWの太陽光発電所が建設され、
2009年に稼働を開始した。2011年6月にはほぼフル稼働状態となり、年間1750万kWhの発電を行っている。この
値は日本に設置した場合の平均的な発電量と比較すると1.7倍に相当する。これはマスダールシティが位置する場所が
低緯度であり、日照条件が良いことが要因となっている。
当初の計画ではシティ内にメガソーラーなどの再生可能エネルギープラントを増設して、シティ内全ての電力需要を
賄う予定であったが、2010年10月に方針転換し、シティ外から電力供給を行うことになった。
(3)マスダール科学技術研究所(MIST)
ADFECの3つの事業の柱のうち、第二の研究拠点の創設については、2010年9月に完成したマスダール科学技術
研究所(MIST)を中核にした動きが進んでいる。マスダール科学技術研究所はクリーンエネルギーの技術革新に特化
した中東初の高等教育研究機関であり、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の協力の下で設立された。シティ
内にはMISTと共に、学生向けの居住ビルも完成した。建物の屋根には大きく張り出すような形で太陽光発電パネルと
太陽熱温水器が設置され、施設内で使用するほとんどの温水と30% ∼ 35%の電力を供給している。キャンパス内で
は自然環境を利用し、地上の温度を下げるための様々な工夫がされている。中庭に設置されたウィンドタワーは、上部
から風を取り込むことにより、地上付近の温度を下げる役割を果たしている。また、建物と建物の建設間隔を狭め太陽
光を遮断し日陰をつくり出すことにより、地上の温度を下げるといった方法もとられている。
マスダールシティ内では個人用高速輸送機関(PRT)が試験運行されている。PRTは運転手のいないタクシーとし
て機能する。車内には行先などを入力するタッチパネルがあるのみで、ハンドルなどは装備されていない。大人4人、
子供2人が乗車でき、最高時速40kmで走行する。各PRTは走行ルートの地図を内蔵し、車輪の回転数により移動距離
を積算する。また、道路に格子状に埋め込まれた小さな永久磁石により、位置をキャリブレーションする仕組みを持つ。
太陽光パネルの設置
ウィンドタワー
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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シティ内の建物(居住施設)
個人用高速輸送機関(PRT)
(4)集光型太陽熱発電(CSP)の開発
マスダールシティ内では、東京工業大学及びコスモ石油との共同開発により、太陽熱発電設備の研究も進められてい
る。太陽熱発電とは太陽光を鏡(ヘリオスタット)で1 ヶ所に集光し、その熱によって蒸気をつくり、蒸気タービンに
送って発電する仕組みである。太陽光発電に比べて発電コストが大幅に安く、且つ蓄熱装置に熱を溜めることで夜間に
も発電できるのが大きな利点である。マスダールシティの実証プラントは2009年に建設された。タワー上部にある鏡
に太陽光を集め、下にある集光器に再反射させるビームダウン型と呼ばれる方式で、溶融塩を利用し蒸気を発生させる。
現在は光学特性の研究が進められている。
当初視察が予定されていたシャムス1もこのCSPの技術が利用されている。シャムス1はアブダビから約120km離
れた砂漠の土地(2.5km2)に建設された出力100MWを誇る世界最大の太陽熱発電施設であり、2013年10月に完
成した。雨どいのような放物面鏡の前に長いパイプを置き、パイプ中の油を熱しタービンを回して発電を行う。年間
17万5000t(車輌15,000台分の排気ガスに相当)のCO2排出削減が可能である。
ビームダウン型太陽熱発電装置
〔第1班記〕
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第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
第 15 回海外研修会報告
3 ドバイ編 第4日∼第6日(第2班)
第4日目 11月12日(水)
2日間のアブダビ首長国の視察を終え、朝食を済ませ陸路ドバイへ向けて出発した。砂漠を貫く高速道路を2時間程
度走り、ドバイ市内に入ると様々な形をした高層ビルが現れ、2009年に「ドバイショック」が起きたとは思えないほ
どに開発が進んでいた。ドバイ初日の視察先は、アラブ首長国連邦の中東最大級の政府系デベロッパーであるナヒール
社であった。
(1)ドバイ首長国(ドバイ市)
ドバイ首長国は面積がほぼ埼玉県と同じ大きさで、アラブ首長国連邦の中で占める割合は約4.6%である。人口の多
くはインド人をはじめ、パキスタン、イラン、アラブ諸国及び東南アジアなどの人々が占めている国際的な都市である。
これはこの10年間での急激な経済発展に起因するものである。また、ドバイの政府機関は、アラブ首長国連邦の政府
機関とは別にある程度独立した形で運営されており、ドバイ首長国が経営する政府系企業がドバイ経済の発展を支えて
いる。ドバイはアラブ首長国連邦にあって商都であるとともに、中東の最大の貿易・商業の中心地としての地位を確立
している。
(2)ジュメイラ・モスク
ナヒール社に向かう途中、外観の美しいドバイ最大のモスクであるジュメイラ・モスクに立ち寄った。2つのミナレッ
ト(光塔)と、華美な彫刻が施されたドームが特徴的でドバイの中ではイスラム教徒以外の観光客を受け入れられる唯
一のモスクである。
ジュメイラ・モスク
(3)ナヒール社視察
ナヒール社は、ドバイの大規模開発を多く行っている政府系デベロッパーであり、世界的に有名なヤシの木(パーム・
ツリー)を模したパームアイランドや、世界地図を模したザ・ワールドの人口島群を手掛けている。ナヒール社にてパー
ムアイランドとザ・ワールドの開発などの説明を受けた後、パームアイランドの一つであるパームジュメイラに向かっ
た。
パームジュメイラは、ヤシの木の幹に当たる部分から枝に当たる部分が17本延びており、その周囲を全長11㎞の三
日月形の防波堤に取り囲まれている。17本の枝からなる部分には、白砂の穏やかなプライベートビーチが付く最高級
戸建て別荘が約1,400棟建ち並ぶ。また、三日月形の防波堤には100以上の高級ホテルが建設される予定であるそうで、
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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我々日本人はすぐに津波のことを考えてしまうが、ペルシャ湾は
入り口が狭く、比較的浅い海底であるため津波の心配はないとの
ことだった。なお、交通手段としてのモノレールや海底トンネル
は、日本企業が多く参加して施工したものである。ザ・ワールド
はドバイ首長シェイク・モハメッドの発案で、2003年に初め
てプロジェクトが発表された。300以上の人工島からなり、上
空から見ると世界地図を模した設計となっている。まさに、海の
上に描いた世界地図。しかも「地図」と認識するには、上空や人
工衛星の写真でないと拝めないというスケールである。各島はリ
開発状況の説明を受ける視察団
ゾート開発や個人利用など、様々な目的で開発されていく予定で
ある。
パーム・ジュメイラの完成模型
対岸とパーム・ジュメイラ内を結ぶ
ジュメイラ・モノレール
パーム・ジュメイラの三日月形の防波堤から望むドバイ市内
(4)アトランティス・ザ・パーム
ペルシャ湾の素晴らしい景色を望むアトランティスは5つ星のホテルで、パームジュメイラの三日月形の防波堤のほ
ぼ真ん中に位置し、800mものプライベートビーチと水中水族館、広大なウォーターパークを有している。
23階建て、部屋数1,539室、部屋の窓やベッドルームから泳ぐ魚たちを望むことができるスイートルームやレスト
ランがあるそうで、最高級スイートルームの宿泊料金は何と1泊約300万円もするそうだ。
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第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
第 15 回海外研修会報告
アトランティス・ザ・パーム
第5日目 11月13日(木)
ドバイ視察最終日はドバイ市内の視察を行い、午後には帰路に就くために再びアブダビに戻った。
(1)ブルジュ・ハリファとドバイモール
ブルジュ・ハリファは世界一高い超高層ビルで、全高829.8mの160階建
て。日本のスカイツリーが634mで、それより200m近く高いのだから世界
一もうなずける。「アット・ザ・トップ・エクスペリエンス」
(頂上体験)のチ
ケット売り場から展望デッキ用エレベータホールへ向かう長い通路には、建設
中の各段階の展示や説明がされていた。展望デッキ用エレベータホールは薄暗
く、稼働中のエレベータ扉にはアニメーションによる階数表示や展望階での乗
客の乗り降りする様子が写し出され、期待を膨らませるのに十分な演出であっ
た。「アット・ザ・トップ・エクスペリエンス」
、いざ124階、地上452mの
展望デッキへ!
ブルジュ・ハリファ
(ドバイモールの駐車場から望む)
アット・ザ・トップ・エクスペリエンス
(頂上体験)の入口
展望デッキ用エレベータホールに向かう
長い通路の掲示物
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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天空に誘う演出が施されたエレベータは、1分もかからず世界一高い屋外展望デッキに運んでくれた。因みにこの高
速エレベータは日本製であった。展望デッキからみる景色は、高層ビル群と海と一面の砂漠(悔しいが設計の思惑どお
り感動した)。
タワーの下にはドバイモールというレストラン、カフェ、ショップが1,400店舗以上、レジャー施設として水族館、
アイススケートリンク、屋内テーマパーク、映画館が入居した4階建ての世界最大のショッピングモールがある。とに
かく広大で自分がどこにいるのかわからなくなる程の広さだった。
展望デッキから望むザ・ワールド
展望デッキから望むドバイモール
ドバイモールのエントランスホール
ドバイモール内にある水槽(世界最大の 1 枚ガラスでできているそうです)
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第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
第 15 回海外研修会報告
(2)ドバイ・メトロ
ドバイ・メトロ・プロジェクトは、急速な経済発展から生じた交通渋滞を緩和するためにドバイ政府道路交通局が計
画した大規模鉄道プロジェクトであり、日本企業4社とトルコ企業1社がコンソーシアムを組み建設した中東初の都市
鉄道である。レッドライン(28駅)とグリーンライン(20駅)の2つの路線で全47駅(共通駅が1駅)があり、交差
したつくりになっている。5両編成の日本製の車両は自動運転で運行されており、無人運転の鉄道システムとしては世
界最長(2線で約70㎞)とのこと(とにかく世界一が好きな国である)。先頭車両は運転席がなく、ゆりかもめのよう
に前方が見渡せて爽快であるが、ゴールドクラスといういわゆるファーストクラスであり運賃が一般車両よりも高い。
日本の地下鉄と違い、出入口から豪華なガラス張りで、エスカレータを降りていくと青い間接照明を使ったコンコース
に出た。何店舗もショップがあり、地下鉄というよりもショッピングモールのようなお洒落な感覚である。切符は紙で
できたICカードであった。
ホームには天井まであるガラス張りのホームドアがあり、安心感があった。ホームから見た軌道の集電方式は第三軌
条方式のようで、日本の地下鉄でいう銀座線や丸ノ内線の方式と同じであった。
ドバイ・メトロの車両
ドバイ・メトロ駅と駅ホーム(ホームドアが設置されている)
ドバイ・メトロの IC チケット
(3)スーク・マディナ・ジュメイラ
マディナ・ジュメイラの敷地内にあるショッピングモール。中東の市場をテーマにしたつくりになっており、絨毯や
アクセサリー、雑貨など、アラブらしい商品を扱う95店舗以上のショップのほか、40か所以上のレストランやカフェ
もある。
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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(4)ブルジュ・アル・アラブ
ドバイのホテルといったらこのホテルをイメージする人は多
いであろう世界最高級の7つ星ホテルである。砂浜から280m離
れた海上に人工島を作り、その上にアラビア船の帆の形状にデザ
インされ建てられた。また、リゾート海岸にホテルの影がかから
ないように配慮がされていて、夜になるとホテル全体や橋までが
ライトアップされ、夜の景観の美しさも有名である。
〔第2班記〕
スーク・マディナ・ジュメイラから望む
ブルジュ・アル・アラブ
4 おわりに
ほとんど初めて顔を合わせた総勢22名の研修者は、初日、2日目は会話も少なく緊張気味ではありましたが、3
日目を境に打ち解け、若干羽目を外すことも(私も含めて)。短い研修旅行ではありましたが、みんなに絆も芽生
え本当に楽しいものとなり、個人個人それぞれ心の中に思い出を作り、世界の商業、リゾートの中心、そして産油
国でありながら環境に配慮した様々な国としての取り組み、本当に興味深い、そして考えさせられる研修地に渡航
できた感動は、きっとこれからの社会人人生に役立ってくれると思います。
これから先も研修旅行が続いて行ってもらいたいものです。また各企業の幹部の方々には、どんどん若者に参加
させる機会を与えていただきますようよろしくお願いいたします。
副団長 杉山 茂久
今回の研修会では、6日間の行程でアラブ首長国連邦の首都アブダビと第2の都市ドバイを訪問した。アブダビ
では中東で最大級のモスクや太陽光発電で電力を賄い先進的な交通システムを有するマスダールシティ、ドバイで
は大規模開発会社のナヒール社が手掛けたパームアイランドや世界最高層ビルのブルジュ・ハリファなど、日本で
は見ることのできない様々な場所を見学し、驚きとともに、この国が石油発見から半世紀を経て急速な経済成長を
遂げた現在の姿を知ることができた。また、都市空間だけでなく、イスラムの宗教観に基づく歴史や文化、生活習
慣の違いを肌で感じ、異文化への理解を深めることもできた。
参加者全員が今回の研修を通じて、それぞれの見識を深めることができ、会員相互の親交を深められたことが何
よりも嬉しく、本経験がこれから電設業界の第一線で活躍される皆さんの更なる成長の一助になるものと確信して
いる。最後に、第15回海外研修会の実施に際しご尽力いただいた関係各位に対し、心から御礼申し上げます。あ
りがとうございました。
団長 栗原 祥浩
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第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
第 15 回海外研修会報告
◆第15回海外研修会日程表◆
月日
都市名
現地時刻
成田空港集合
19:00
成田空港発
21:20
11/10(月)
アブダビ着
05:10
11/11(火)
アブダビ
11/9(日)
11/12(水)
11/13(木)
11/14(金)
アブダビ発
午前
ドバイ着
午前
ドバイ
終日
ドバイ発
夕刻
アブダビ着
夜
アブダビ発
22:10
成田空港着
13:05
交通機関
日程
EY871
空路、アブダビへ
【機内泊】
専用バス
アブダビ市内視察
【アブダビ泊】
専用バス
マスダールシティ視察
【アブダビ泊】
専用バス
専用バス
EY878
陸路、ドバイへ(約120km)
ナヒール社視察
【ドバイ泊】
ドバイ市内視察
陸路、アブダビ国際空港へ(約100km)
空路、帰国の途に
【機内泊】
通関後、解散
◆第15回海外研修団メンバー◆
氏 名
会社名
氏 名
会社名
団 長
栗原 祥浩
栗原工業㈱
副団長
杉山 茂久
旭電業㈱
第1班
三島木 成和
沖ウィンテック㈱
第2班
○岩倉 正憲
沖ウィンテック㈱
〃
千葉 薫
㈱関電工
〃
村井 洋成
川北電気工業㈱
〃
木元 浩平
㈱九電工
〃
宮本 佳典
㈱協和エクシオ
〃
柿本 仁
旭日電気工業㈱
〃
田茂 皇博
旭日電気工業㈱
〃
◎山﨑 伸之
振興電気㈱
〃
堀内 成臣
新生テクノス㈱
〃
伊藤 健治
豊国電気工業㈱
〃
◎中川 忠雄
大栄電気㈱
〃
石山 靖治
日本電設工業㈱
〃
伊藤 功一
豊国電気工業㈱
〃
岡村 昌宏
扶桑電機㈱
〃
杉山 学
西山電気㈱
〃
○鐵 善幸
㈱ミライト
〃
工藤 聡司
㈱ユアテック
〃
平野 勝彦
㈱雄電社
〃
栗嶋 昭光
㈱雄電社
◎班長 ○副班長 社名五十音順
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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海外研修会参加団員の感想
マスダールシティ内 太陽光発電設備(10MW)
この国は世界中の技術が集結し、集光型太陽光発電(CSP)やマスダールシティなどの省エネ・ゼ
ロカーボンを目指した施設や、人工島パーム・アイランド及びブルジュ・ハリファなどの想像を絶
する建築物・建造物を造り出しており、さらに、現在進行形で発展および開発中で、技術革新がま
だまだ期待できると感じました。こうした技術の発展を世界中に広め、地球にやさしい環境をつくり、
これ以上地球に負荷をかけないような未来を築いていけたらと感じました。
1950年代にオイルが見つかって約60年、それまで漁業と真珠で生計をたてていたのに、こんなに
ビル群が立ち並ぶとは、現地の人達も想像できなかっただろうと思います。
沖ウィンテック株式会社 三島木 成和
14
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
海外研修会参加団員の感想
今回の研修で最も驚いたのは、そのスケールの大きさです。都市には巨大なビル群が立ち並び、世
界一高いビル、世界一高さを誇るホテルなど世界一が多く、発展に対する貪欲さと著しい経済成長
を肌で感じることが出来た視察でした。元々は砂漠だった土地の開発を重ねての発展ですが、砂漠
地帯はまだまだ見受けられ、これからどのような開発と発展を見せてくれるのか、機会があればま
た訪れたいと思います。
沖ウィンテック株式会社 岩倉 正憲
一度は訪れてみたいと思っていたアブダビ、ドバイに心踊らせ日本を出発しました。日本では感じ
ることのできない国の勢いと活気を肌で感じることができるなど、今回の研修会で貴重な体験をする
ことができました。関係の皆様に感謝申し上げます。
川北電気工業株式会社 村井 洋成
アブダビでは、ゼロ・エミッションを目指して理想の環境都市を目指して建設されたゼロカーボン
都市「マスダールシティ」では、実際に先端エネルギー技術を駆使して環境技術を積極的に取り入れ
た施設、ドバイでは大規模再開発の現状を視察し規模の大きさと開発の発想に関心するばかりでし
た。この視察は非常に有意義で貴重な経験となり自身の見識を広められました。
協会関係者の皆様、参加されました会員社員の皆様方には大変御世話になりました。無事視察研修
会を終える事が出来ましたのも皆様の御陰と感謝しております。有難う御座いました。
株式会社関電工 千葉 薫
ダウ船
(ドバイにて
ディナークルーズ)
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
15
今回の海外研修会では、UAEのアブダビやドバイにおける大規模開発を視察することができ、大
変貴重な経験をさせて頂きました。協会の皆様や、栗原団長をはじめ団員の皆様には、大変感謝して
おります。誠にありがとうございました。
株式会社九電工 木元 浩平
まず、
「第15回海外研修会」に参加できたことを、東京電業協会の皆様を始め、会社の方々に対して、
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
何より、「アラブ首長国連邦共和国」というなかなか訪れる機会のない国に行くことができ、今ま
で接することの出来なかった「イスラム文化」を体感出来たこと、世界有数の金満都市「ドバイ」を
目の当たりにして、「驚き」という表現しかできない旅でありました。
改めて、世界は広いな∼
株式会社協和エクシオ 宮本 佳典
UAEは石油産業が盛んな国というイメージがあり、経済的に豊かな国ですが、次世代を考えた再
生可能エネルギー都市であるマスダールシティを見学し、環境意識が変わる研修でした。団長をはじ
め関係者の方々には大変お世話になり感謝いたします。
旭日電気工業株式会社 柿本 仁
ヤス ヴァイスロイ アブダビ ホテル
(アブダビ滞在ホテル)
今回の研修では、同業他社の方と同行し様々な意見交換が出来、非常に有意義な研修会となりまし
た。あわせてアブダビ・ドバイの急激な発展を肌で感じることが出来、海外の建設業の事情を感じる
ことが出来ました。皆様には大変お世話になりました。
旭日電気工業株式会社 田茂 皇博
16
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
海外研修会参加団員の感想
今回の海外研修では大変貴重な経験をすることが出来ました。特にマスダールシティにおける将来
を見据えた再生可能エネルギーの研究に対する意識の高さには驚かされました。今回の研修を通して
学んだこと、そして感じたことを今後の業務に役立てて参ります。
振興電気株式会社 山 伸之
とにかく世界一が好きな国で、個性的で大きな建物が多い印象でした。異国の文化・建物や街並み
にふれ、見聞を広めることができ大変感謝しております。また今回ご参加の皆様との出会いを大切に
させて頂きます。
新生テクノス株式会社 堀内 成臣
2014年7月研修会参加者募集、10月研修説明&顔合わせ、そして11月研修旅行。あっという間の出
来事で、 いま振り返ると遠い日の出来事のように思われるのは私だけでしょうか?あの国の真っ青な
大空はとても印象的だった。
大栄電気株式会社 中川 忠雄
今回の海外研修では、日常生活では出来ない貴重な経験をたくさんさせて頂きました。私自身初の
海外で不安な面も多少ありましたが、現地の方や文化に触れ見識を深めることが出来ました。この経
験を今後の仕事や人生に少しでも役立てていけたらと思います。短い期間でしたが、団長をはじめ同
業他社の皆様には大変お世話になりました。仕事以外の話も出来、有意義な研修となったことに感謝
いたします。
ありがとうございました。
豊国電気工業株式会社 伊藤 健治
出発前は体調管理に注意し不安な事も沢山ありましたが、いざ出国するととても毎日が新鮮で勉強
になりました。団長、団員の方々とも沢山コミュニケーションが取れました。最初にお会いした時は
皆、緊張して構えている印象でしたが、最後の方になると皆親睦をかなり深められたと思います。会
社は違いますが、皆でこの業界を盛り上げていければいいなと思いました。
今後の仕事にこの経験を生かして、自分自身成長出来ればと思います。大変貴重な経験をさせて頂
き有難う御座いました。
豊国電気工業株式会社 伊藤 功一
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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キャピタルゲートビル
(世界一傾いているビル)
マスダールシティ内
ビーム型太陽熱発電装置
私自身、海外研修どころか、海外初体験ということもあり、現地の全ての物にカルチャーショック
を受けました。
アラブは石油が将来枯渇する事を見据えて石油に変わるエネルギー源として太陽光発電を建造し、
リゾート地を建設することで国に潤いをもたらしているが、逆にリゾート地を自転車操業的に造り続
けなければ国の繁栄は続かないのだなと、裏の一面も見えたような気がします。
今回の研修を通して、日本だけの偏った狭い考えで無く、もっと広い視野で物事を判断することが
必要なのだなと勉強になりました。
西山電気株式会社 杉山 学
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第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
海外研修会参加団員の感想
アブダビ
Aldar 不動産開発投資会社 本部ビル
(通称:コインビル)
この研修会で私が感じたことは大きく3つあります。
・最先端ビルから横を見ると砂漠・・・まさに砂漠のオアシス。
・オイルマネーを多額投資したゼロカーボン都市には少し複雑な気持ち。
・雨が皆無の国での大規模な太陽光発電の有効性に感嘆。
全てが新鮮でとても有意義でした。団長をはじめ参加した皆さまには大変お世話になり心から感謝
申し上げます。
日本電設工業株式会社 石山 靖治
今回のアラブ首長国連邦研修の中で、アブダビではシャムス1は見学出来ませんでしたが石油資源
を温存する為の太陽光他代用エネルギー研究開発、ドバイではパーム・アイランド、パージュ・カリ
ファなどの観光資源開発と2つの首長国を視察し、ひとつの政府が納めるのではなく、それぞれの国
が独自に将来を考えている国の集まりだったことが感じられ貴重な体験をさせていただきました。研
修に参加された皆様方及び関係者の方々には大変お世話になり有難う御座いました。
扶桑電機株式会社 岡村 昌宏
今回、第15回海外研修会ドバイ・アブダビに参加させて頂きました。次世代エネルギーの中心を担
う国での研修となり、日本における新たなビジネスを創出していけるきっかけとなりました。また、
同業他社様との交流で今後の良きパートナーとなりうる方々と多くの時間を共にできた経験を今後
の仕事に活かしていきたいと思います。
株式会社ミライト 鐵 善幸
第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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今回の研修では初めて同業他社の方と同行し、個々の会社での業務内容や展望など色々な話題をお
聞きし、様々な意見交換が出来大変有意義な研修となりました。今回の経験を今後の業務に活かすべ
く、頑張っていこうと思います。本当にありがとうございました。
株式会社ユアテック 工藤 聡司
このたび、第15回海外研修に参加させてもらい、私の人生において大変貴重な経験になりました。
特にドバイは建設中のビルやレジャー施設が多く今後更に発展すると強く感じられました。
最後に、東京電業協会、団長を初め同行した皆様に心より感謝申し上げます。
株式会社雄電社 栗嶋 昭光
今回初めて、東京電業協会の海外研修に参加させて頂きました。社外の同業者様と海外研修をする
との事で、新鮮な気持ちで参加させて頂きました。アブダビでは太陽光発電所の視察をしましたが、
石油の国であるアブダビが、石油を一滴も使わずに暮らせる都市を計画している事に驚かされまし
た。
今回の研修は私にとって、大変貴重な経験となりました。電業協会の皆様又、団長をはじめ参加者
の皆様には色々とお世話になり、心から感謝しております。
株式会社雄電社 平野 勝彦
(会社名五十音順)
マスダールシティ内 居住地区
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第 15 回(平成 26 年)海外研修会報告書
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