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Straumann® CarES® ViSual 8.0 ソフトウェア マニュアル

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Straumann® CarES® ViSual 8.0 ソフトウェア マニュアル
Straumann ® CARES ® Visual 8.0
ソフトウェア マニュアル
目次
1.
はじめに
4
1.1
序文
1.2
本書について
4
1.3
ストローマンワークフロー(Validated Workflow)
4
1.4
エクスターナルワークフロー(External Workflow)
5
1.5
注意事項
5
2.
概要
6
2.1
Straumann® CARES® System 8.0 の起動 2.2my.Straumann® CARES® Desktop
2.3
オーダーの特定と工程
2.3.1 オーダー番号
2.3.2 作業工程
2.4
ユーザーインターフェイスの基本原理
2.4.1 ソフトウェアの一般概念
2.4.2 マウスとビューの操作
2.5
4
6
6
6
6
7
9
9
11
2.4.3 表示の管理
13
パラメータの設定
20
2.5.1 単位
2.5.2 全体調整
2.5.3 カスタマイズ調整
2.5.4 ローカル調整
20
20
21
21
2.6
ソフトウェアの終了
21
3.
オーダー管理
23
3.1
歯科医師情報、患者情報、オーダー管理 3.1.1 新規オーダーの作成
3.1.2 ルート
23
23
31
4.
インボックス
32
5.
スキャン
36
5.1
Straumann® CARES® Scan CS2を使った詳細スキャン
5.1.1 支台歯形成の要件
5.1.2 模型のスキャン
5.1.3 スキャンシリンダーを使用したスキャン
5.1.4 スキャンアプリケーションの起動
5.2
36
37
38
39
40
5.1.5 スキャンオプションの決定
40
顎の全体スキャン
41
5.2.1 アンダーカットブリッジ
5.2.2 上下顎の同時スキャン
44
45
1
5.3
複数支台歯のスキャン
5.3.1 スキャン手順
5.3.2 検証
5.3.3 スリープホルダー
5.4
5.5
インプラント修復物
5.4.1 模型からのインプラント修復物
特殊なスキャンアプリケーション
5.5.1 補助ツールを使用したスキャン
47
49
50
50
51
53
53
5.6
シングルワックスアップ
61
5.7
スキャンインポート
62
6.
CADモジュール
64
6.1
CADの原理 6.1.1 計算と提案の編集
6.1.2 マルチデザイナー
6.1.3 歯のアナトミー
6.1.4 天然歯のアナトミーのミラーリング
6.1.5 接触ポイントの調整
6.1.6 症例パラメータの設定
6.2
設計
6.2.1 天然歯修復物
6.2.2 インプラント修復物
6.2.3 インプラントブリッジとバー
6.2.4 バーチャル咬合器
64
64
65
67
68
70
70
71
71
95
98
100
7.
製作管理
104
8.
管理アプリケーション
106
8.1
オーダー管理
8.2
ファイルの取り出し
8.2.1 スキャンファイルの取り出し
8.2.2 製作ファイルの取り出し
2
47
106
109
109
110
8.3
オーダーのエクスポート/インポート
111
8.4
アーカイブ、保存、パージ
114
8.5
添付書類
116
8.6
サーバーからのデータ更新
117
8.7
他社システムによるオーダーのインポート
118
9.
9.1
追加機能
マテリアル管理
9.1.1 使用可能なエレメント
9.1.2 バーチャル支台歯スペーサーのパラメータ
9.1.3 製造のパラメータ
9.1.4 最小の厚みのパラメータ
9.1.5 テレスコープのパラメータ
9.1.6 インレー/アンレーのパラメータ
9.1.7 カラーのパラメータ
9.1.8 調整のパラメータ
9.1.9 カスタムアバットメントのパラメータ
9.1.10 マテリアル表示のパラメータ
9.1.11 リダクションのパラメータ
9.1.12 コネクターのパラメータ
9.1.13 マテリアルのエクスポート、インポート、更新
119
119
120
121
122
122
123
123
123
124
125
125
126
126
127
9.2
歯科医師管理
129
9.3
歯科医師のお気に入り設定
130
9.4
ユーザー管理
131
他の機能
132
9.5
9.5.1 アナトミーエディター
9.5.2 スリーブフォルダーの登録
9.5.3 プレネスティング
10.
付録
132
134
136
137
10.1
補綴物一覧
10.2
製品マテリアルマトリクス
139
10.3
パラメータの設定方法
140
137
3
1. はじめに
1.1 序文
Straumann® CARES® Visualソフトウェアは、歯科技工所
向けのCAD/CAMシステムです。本システムは、歯科技工
士をサポートして、極めて正確な顎堤および歯型をデジ
タルデータ化し、対応するフレームワークの模型を製作、
自動生成されたミリング情報を制御されたデジタルワ
ークフローによってStarumannのプロダクションセンタ
ーに転送します。さらに、自動生成されたミリング情報を
STLファイルにエクスポートすることも可能です。
1.2 本書について
本書は、Dental Wingsオープンソフトウェア(DWOS®)を
プラットフォームとするStraumann® CARES® Visual 8.0
ソフトウェアの概要および基本構成について解説してい
ます。
1.3 ストローマンワークフロー
(Validated Workflow)
Straumannは、お客様への質の高い製品とサービスの提
供に取り組んでいます。Straumann® CARES® Visual 8.0
のストローマンワークフローはStraumannのプロダクシ
ョンセンターへのアクセスを可能にし、管理の行き届い
た信頼性の高い製品を提供します。
Saumann® CARES® Visual 8.0 のストローマンワークフロ
ーのパラメータは、あらかじめ設定が検証されており、お
客様への高品質な製品の提供を可能にします。
本書に記載された機能の一部は、
ストローマンワークフロ
ー(Validated Workflow)でご利用いただけない場合が
あります。
4
1.4 エクスターナルワークフロー
(External Workflow)
Saumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、DWOSを
プラットフォームとしており、個々のニーズや要求に合わ
せてSTLファイルをエクスポートすることが可能です。
1.5 注意事項
CADモジュールとその機能の使用について、いくつか注
意事項があります。
▪▪
▪▪
重要な設計パラメータは、計画通りの設計が得られ
るようにあらかじめ設定されています。誤って使用す
ると補綴物が破損するおそれがあります。
設計に誤りがあると、設計上の誤った部分が赤や黄
色で表示され修正が必要になります。
本書の各章にその他の注意事項が記載されています。ソ
フトウェアを使用する前に必ずご一読ください。
計画通りの設計をするために、補綴物は必ず模型上で確
認してから患者の口腔内に装着してください。
5
2. 概要
2.1 Straumann® CARES® System 8.0 の起動
ワークステーションとスキャナーの電源を入れて起動し
ます。システムが起動すると、スキャナーのライトの左側
が点灯します。Windows OSが起動し、ログイン情報を入
力してアプリケーションを起動するよう指示があります。
2.2 my.Straumann® CARES® Desktop
my.Straumann® CARES® Desktopは、Straumannの
専 門 性を駆 使した 歯 科 技 術 に基 づ いて構 築されてお
り、Straumann® CARES® Systems 8.0 の各種オプション
にナビゲートします。ワークステーションとスキャナーの
電源を入れて起動します。マウスのカーソルを動かし、該
当するシンボルをクリックしアプリケーションやアイコン
を選択すると画面を切り替えることができます。
2.3 オーダーの特定と工程
2.3.1 オーダー番号
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアでは、すべ
てのオーダーが固有のオーダー番号と関連づけられてい
ます。オーダー番号は、システムの4つの主要ステップの
最初のステップで発行されます。またシステムの中で常
に使用されます。以下は4つの主要ステップです。
6
1. オーダーを作成
2. 実物の模型をスキャンし3Dデジタル化
3. Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアを使用
して補綴設計プランを作成
4. 希望する製作所を決定
▪▪
▪▪
Straumannのプロダクションセンターへアクセスす
るストローマンワークフロー(Validated Workflow)
オープンSTLファイルによりプロダクションセンター
の選択ができるエクスターナルワークフロー(External Workflow)
Straumann® CARES® Visual 8.0 のモジュールは、発行さ
れるオーダー番号により全工程を管理します。オーダー
番号はお客様が手動で変更することが可能です。オーダ
ー番号は、最終の製造管理工程において、Straumannの
プロダクションセンターでオーダー検証管理用のStraumann® CARES® Visualのオーダー番号(リモートIDがオ
ーダー管理画面メニューにて)が自動的に追加されます。
2.3.2 作業工程
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、CADCAM
の全工程を通じてオーダーの進度を管理するツールを提
供します。オーダーが作成されると、ソフトウェアが作業
工程を管理します。
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
Scan(スキャン)
:オーダーが作成されると、オーダー
を自動スキャンできる状態になります。
Calculation(計算)
:オーダーがスキャンされると、
補綴物を自動的に製作するためのカルキュレーショ
ンによるデータ処理の準備が整います。
CAD station(CADステーション)
:補綴物の設計を点
検し、カスタマイズできる状態になります。
Production Management(製作管理)
:完成した補
綴物の設計が検証され 、社内または外部に送信さ
れ、製作可能な状態になります。
1つの作業から次の作業へ移ることを「Route(ルート)」
と呼びます。
7
▪▪
Route foward(次の工程ヘルート)
:
(アーチスキャンからカルキュレーションなどへ)1つ
の作業工程から次の作業工程へ進むことです。
▪▪ Route back(前の工程へルート)
:
所定の作業からその前の作業工程へ戻ることで、
(修
正のためにCADステーションからカルキュレーション
に戻るなど)設計の調整確認に広く使用されます。オ
ーダーを前の工程に戻すには、オーダー管理を使用
します。
注)
カルキュレーションからスキャンの工程に戻ると、設計と
スキャンデータは失われます。
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、作業工
程を自動的に管理します。オーダーは手作業で次の工程
へ進むことも前の工程へ戻ることも可能です。アーチス
キャン、シリンダースキャン、スキャンファイルのインポー
ト、カルキュレーション、CADステーション(デザイン)の
アプリケーションを開始するには、右図のメインのツール
バーから該当するアイコンをクリックしてください。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
8
アーチスキャン
シリンダースキャン
スキャンインポート
カルキュレーション
CADステーション
製作管理
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、選択し
たアプリケーションを自動的に起動し、そのアプリケーシ
ョンのメインウィンドウを表示します。アプリケーション
には、使いやすいように同じフォーマットを使用していま
す。
1
1. アプリケーションが処理できるオーダーのリスト
2. 選択したオーダーの情報エリア
3. 同時に複数のアプリケーションを開くことが可能で
す。アプリケーションを切り替えるには、希望するアプ
リケーション「Tab(タブ)」を選択してください。
2
3
4
4. アプリケーションを終了するには、アプリケーション
タブの一番右の「Exit(終了)」をクリックします。
▪▪ オーダーを使用するには、左ボタンをダブルクリ
ックまたはオーダーをドラッグして、メインビュ
ーにドロップします。
オーダーをオーダー管理で送信することも可能です。詳し
くは「Order Management(オーダー管理)」のセクショ
ンを参照ください。
2.4 ユーザーインターフェイスの基本原理
2.4.1 ソフトウェアの一般概念
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、主にア
イコンを使って操作します。メインのツールバーが常時
表示され、オーダー作成、歯列のスキャン、CADデザイン
などのアプリケーションの操作が可能です。
9
1. オーダーの作成
2. インボックス
3. アーチスキャン
4. シリンダースキャン
5. スキャンのインポート
6. 計算
7. CADステーション
8. 製作管理
9. セッティング
10.サーバーからのデータの更新
11.初期設定ブラウザ
12.アプリケーション/プログラムの終了
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアのウィンドウ
は、3つの主要エリアに分かれています。
1. オーダーリスト
2. オーダーサマリー
3. CADデザイン用メインアプリケーション
分割バーを動かすと、各エリアの大きさを変えることがで
きます。
10
「Order Management( オーダー管 理)」で は、
「Columns( 列)」のヘッダーを右クリックすると、列の配置を
変えることや列を削除することもできます。また、列をド
ラッグすると列の順序を変更することができます。
「 Columns(列)」を選択して「System save(システムの保存)
」をクリックすると、新しい順序の図表を保存することが
できます。ただし、オーダーのマスクは固定です。列の編
集はできません。
2.4.2 マウスとビューの操作
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、2ボタン
型のホイールマウスが必要です。
マウスを使って以下の操作が可能です。
基本操作
メニュー 、アイコンの 選
択、ポイントの確定
左クリック
定義の検証、ローカルメニ
ューへアクセス
右クリック
ズームイン/アウト
ホイールをスクロール
ビューの移動
マウスをドラッグしながら
ホイールをプレス
ビューの回転
マウスをドラッグしながら
右ボタンをプレス
ビューの断面図を作成
「ctrl」キーを押したまま
ホイールを回転
ビューをセンタリングし大
きさを変更
左ボタンをダブルクリック
全画面表示と平行表示を
入れ替え
右ボタンをダブルクリック
11
応用操作
CADステーション
オブジェクトの移動
ホイールを押す
クリップ面をアクティブ/非
アクティブ、ビューのツール 「ctrl」キーを押したまま
バーの「Unclip(クリップ ホイールをスクロール
解除)」を選択
マルチデザイナー
マテリアルを追加
「Add(追加)」を選択し、
マウスの左ボタンを押す
元に戻す
「Add(追加)」を選択し、
「alt」キーを押したままマ
ウスの左ボタンを押す
マテリアルを削除
「Remove(削除)」を選
択し、
「ctrl」キーを押した
ままマウスの左ボタンを
プレス
スムーズにする
「Smooth(スムーズ)」を
選択し、
「shift」キーを押
したままマウスの左ボタン
を押す
取り消し
「Erase(取り消し)」を
選択し、
「alt」キーを押し
たままマウスの左ボタン
を押す
サイズの調整
マウスの左ボタンを押し
たまま、ホイールをスクロ
ール
振幅の調整
矢印キーを上下
1つ前の設計工程に戻る
「ctrl」キー+「Z」
1つ前の設計工程をやり直す 「ctrl」キー+「Y」
12
2.4.3 表示の管理
2.4.3.1 ビューの種類、
クリップ面、
スライスビュー Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、3Dビュ
ー画像で表示するため、臨床症状や設計中の修復物をあ
らゆる角度から見ることができます。
スクリーン右下のビューツールバーにある「View Type(
ビュータイプ)」メニューから、あらかじめ設定したビュー
の方向を変えることができます。
ビューツールバーにある「Clip Planes(クリップ面)」で選
択した軸に垂直な断面図を作成することができます。
13
近心軸の断面図の例を表示しています。
「 ctrl」キーを長
押ししたままホイールをスクロールすると、断面図を動か
すことができます。
「Clip Planes(クリップ面)」の使用中に、ビューツール
バーの「Measure(測定)」ボタンを選択し、測定ツール
を使うことができます。マウスを左クリックして測定の始
点を設定し、長押ししたまま終点までドラッグします。
ド
ラッグに合わせて測定数値が表示されます。クリップに
選択した面が測定されます。
「Clip Planes(クリップ面)」
を終了するには、
「Clip Planes(クリップ面)」
メニューから
「Unclip(クリップの解除)」を選択します。
「Clip Planes(クリップ面)」の使用中に、ビューツール
バーの「Clip Grid(クリップグリッド)」を選択して、測定グ
リッドを表示することができます。
ユーザー定義の参照グリッド(初期設定は0.5mm)を表
示することができます。グリッドの大きさを変えるには、
数字を上書きするか(0.5mmを1.0mmなど)、
グリッドバ
ーをドラッグしてグリッドボックスの大きさを変更します。
クリップグリッドを動かすには、
「 ctrl」キーを長押しした
ままホイールをスクロールします。
14
2.4.3.2 「Display(表示)」ボタン
メインアプリケーションエリアの上部中央にある「Display(表示)」を使用すると、症例や補綴物の一部の表示/
非表示を切り替えることができます。
「Display(表示)」ボ
タンの表示内容は、Straumann® CARES® Visual 8アプリ
ケーションより異なります。
「Display(表示)」ボタンは以下のように切り替わりま
す。
上向きの青色矢印で表示に、下向きの赤色矢印で非表示
に切り替わります。
機能
アイコン
症例の表示/非表示 (顎)
アンダーカットの表示/非表示
(スキャンアプリケーション)
摩擦の表示/非表示
(スキャンアプリケーション)
対合歯の表示/非表示
解剖学的形態の表示/非表示
補綴物の表示/非表示
コネクターの表示/非表示
ワックスアップの表示/非表示
15
機能
ダイナミック咬合の表示/非表示
バーチャル咬合器の表示/非表示
歯肉の表示の表示/非表示
インプラントの表示の表示/非表示
「Transparancy(透明度)」ボタンを使用すると、症例の
コンポーネントパーツや補綴物の透明度を調整すること
ができます。スライダーを動かすと、透明度が調整できま
す。
「Scan Application(スキャンアプリケーション)」に、ア
ーチスキャンやシリンダースキャン用に次の機能ツール
バーが表示されます。
16
アイコン アーチスキャンのアプリケーション
アイコン 顎のスキャン
隣接ポイントの設定
歯肉のスキャン(グローバル)
ワックスアップのスキャン
シリンダースキャン
マージンラインの設定
咬合キーのスキャン
対合歯のスキャン
スキャンオプションの設定
スキャナーのふたを開ける
スキャンの中止
スキャンマネージャーを閉じてルートする
17
シリンダースキャン
自動計算の開始
指定した支台歯のスキャン
次に可能なマージンラインの設定
スキャンのレビュー
スキャンプレートのクリア
スキャンの中止
次の工程へ(ルート)
スキャンナーのふたを開ける
2.4.3.3 ローカルメニュー
スキャンおよび設計工程の途中に、臨床的要素によって
特定の作業(マージンラインの編集、コンタクトポイント
の調整など)を行う必要があります。作業状況に合わせた
特定のローカルメニューを使って行います。
18
アイコン 例えば、支台歯のローカルメニューではマージンの編集
をすることができ、補綴物のローカルメニューではコンタ
クトポイントの調整をすることができます。ローカルメニ
ューを表示させたい部位にカーソルを合わせ右クリック
すると、ローカルメニューが表示されます。ローカルメニ
ューのヘッダーは歯列番号を表示しています。
2.4.3.4 アシスタント機能
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアには、手順
を示すアシスタント機能が搭載されています。
例えば、スキャンをする際は、その工程に沿ってアシスタ
ントから指示が表示されます。
19
2.5 パラメータの設定
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアでは、補綴
物の種類やコーピングの厚みなど、補綴物設計の臨床パ
ラメータを設定することができます。パラメータにはアシ
スタントからアクセスできます。さまざまなレベルでパラ
メータを調整することができます。
Straumannのマテリアルのパラメータは選択したマテリ
アルに応じて、一定範囲の数値内で調整することができ
ます。
注)
特定のオーダー、マテリアル、歯科医師に対して、一般的
な設定よりも特定の設定の方が優先されます。
2.5.1 単位
寸法、厚み、距離などはすべて、
ミリ単位で表示されます。
測定角度は、全て“度”で表示されます。
2.5.2 全体調整
初期設定パラメータは、
「Material Management(マテ
リアル管理)」モジュールで調整することができます。ま
た、パラメータは技工所にて全てのケースに通用されま
す。
パラメータの初期設定は、エクスターナルワークフローで
のみ利用できます。
20
2.5.3 カスタマイズ調整
「Material Management(マテリアル管理)」で、初期設
定をする、またはストローマンワークフロー(Validated Workflow)では、歯科医師やマテリアルに合わせた個々
のパラメータを調整することができます。カスタマイズ調
整は、一定範囲の数値内で調整することができます。マテ
リアルは、常に歯科医師に紐付けられています。
パラメータをカスタマイズするには、
「Setting(設定)」の
メニューを開き、
「Dentist Preference(歯科医師のお気
に入り設定)」を選択します。
「Dentist Preference(歯科
医師のお気に入り設定)」をご参照ください。
2.5.4 ローカル調整
補綴物をデザインする際は、すべてのパラメータを調整
することができます。
スキャンの最中に、パラメータ設定の確認が表示されま
す。CADステーションで「Recompute(再計算)」をクリッ
クすると、パラメータの調整や初案設定の再計算をする
ことができます。手動で挿入軸を設定する際も、パラメー
タを調整することができます。マージンラインは、後で編
集することもできます。
2.6 ソフトウェアの終了
Straumann® CARES® Visual 8.0ソフトウェアを終了する
には、2つの方法があります。1つは下図のように、メイン
のツールバーにある赤い「Exit(終了)」をクリックします。
21
もう1つは、メインのウィンドウの右上部にある「Close(閉
じる)」ボタン( ”x”)をクリックします。
いずれの場合も、作業終了の確認が表示されます。確定
するには、右図のように「Yes(はい)」を選択します。確認
が完了すると、作動しているPC上のStraumann® CARES®
Visual 8.0 ソフトウェアが終了します。複数のステーション
を作動している場合は、すべてのPCで同じ手順を繰り返
して、Straumann® CARES® Visual 8.0 アプリケーション
を完全に終了してください。
22
3. オーダー管理
3.1 歯科医師情報、患者情報、オーダー管理
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアでは、例とし
て歯科技工所、歯科医師、患者の情報が初期設定されて
います。システムの使用を開始するには、新たに少なくと
も1名の歯科医師を定義することをお勧めします。新規オ
ーダーを作成すると、既定の歯科医師に対して新しい患
者情報を入力することができます。
以下のセクションでは、新しい歯科医師と患者情報を入
力し新規オーダー作成の手順を説明します。まず、
これら
3つの項目の関係について簡単に説明します。
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアは、歯科医
師、患者、オーダーを自動的にリンクさせ、容易に操作で
きる3段階構造によりデータを管理します。患者は歯科医
師に、オーダーは患者にリンクしています。
患者とオーダーにはこれらのリンクが必要不可欠です。
歯科医師は、国別や医院別にまとめることができます。
オーダーは、複数の補綴物の設計を含めることができ
ます。例えば、同じ模型上の12番の歯列の単冠設計と15
、16、17番の3ユニットブリッジ設計をすべて同じオーダ
ーに含めることができます。
3.1.1 新規オーダーの作成
3.1.1.1 オーダーシートを開く
新規オーダーを作成するには、下図のメインツールバー
の中から「Order creation(オーダー作成)」を選択しま
す。
23
「Order creation(オーダー作成)」のメインウィンドウ
が表示されるので、
「New order(新規オーダー)」をクリ
ックします。
オーダーシートが表示されます。
“COM-yymmdd - その日のオーダー番号”という形式に
沿って、オーダー番号が自動的に作成されます。
「yy」は
年、
「mm」は月、
「dd」は日を表します。オーダー番号は重
複しないように、その日の最初の症例から順番に付与さ
れます。
オプションとして、図に示したフィールド内の番号を上書
きすると、オーダー番号を変更することができます。同様
に、歯科医師や患者情報の変更もすることができます。デ
ータは、自動的に顧客データベースに送信されます。
次に、歯科医師と患者情報に進みます。
3.1.1.2 歯科技工所情報のカスタマイズ
歯科技工所に関する情報は、カスタマイズすることがで
きます(通常はお客様の情報が入っています)。
「myLaboratory(マイラボラトリー)」を右クリックすると、
「Master data(マスターデータ)」が開きます。
24
ウインドウが表示され、歯科技工所の名称を変更するこ
とができます。
右図のように、歯科技工所の名称が更新されます。名称
が更新されると、作成した製品設計のファイル名も自動
的に同じ名称に更新されます。
3.1.1.3 歯科医師と患者の定義
次に、オーダー用に歯科医師と患者様を定義します。
「Dentist(歯科医師)」をクリックします。
「Select dental
customer( 歯科顧客の選択)」ウインドウが開きます。
リ
ストから歯科医師と患者を選択します。
25
新規患者の設定
「Patient list( 患者リスト)」の「New(新規)」をクリック
します。
「New patient(新規患者)」ウインドウが表示されます。
患者様の氏名を入力し、
「OK」をクリックします。
新規歯科医師の設定
「Customer( 顧客)」フォルダを右クリックしてメニュー
を表示し、
「New dentist(新規の歯科医師)」を選択しま
す。
「Master data dentist(歯科医師のマスターデータ)
」のウインドウが表示されます。必要な情報をすべて入力
し、
「OK」をクリックします。
26
3.1.1.4 歯科医師情報または患者情報の修正
歯科医師や患者に関する情報は、修正または削除するこ
とができます。
注)
歯科医師や患者を削除すると、その歯科医師や患者を新
規オーダーに使用することはできません。ただし、削除さ
れた歯科医師や患者の既存オーダーは、
この過程で削除
されることはありません。
歯科医師情報の編集または削除
「Select dental customer(歯科医師の選択)」ウインド
ウ内の歯科医師を編集または削除するには、顧客リスト
から該当する歯科医師の上で右クリックしてローカルメ
ニューをアクセスします。
「Edit (編集)」または「Delate(削除)」を選択します。
4つのタブ内の情報を変更して、歯科医師情報を編集す
ることができます。
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
個人情報
請求(エクスターナルワークフローのみ)
発送
個別設定
タブをクリックするとアクティブになります。
変更が完了したら、
「OK」をクリックし、変更を保存しま
す。
歯科医師を削除したい場合、歯科医師を右クリックし、
「Delate(削除)」選択します。確認メッセージが表示さ
れます。
27
削除するには、
「Yes(はい)」を選択してください。顧客リ
ストに赤のXが表示され、歯科医師が削除されます。
次に、
「Select detanl customer(歯科医師の選択)」から
「OK」を選択して閉じると、指定した顧客リストから歯科
医師が削除されます。
患者情報の編集または削除
「Order creation(オーダー作成)」ウィンドウ内の患者
様を編集または削除するには、患者リストを右クリックし
てローカルメニューをアクセスします。
「Edit(編集)」また
は「Delate(削除)」を選択します。
「Delate(削除)」をクリックすると、患者情報は確認メッ
セージ無しですぐに削除されます。
編集する場合、編集を行い、
「OK」をクリックし、変更を保
存します。
3.1.1.5 オーダー内容の特定
歯科医師と患者が確定すると、新規オーダーを作成す
ることができ、
「Order creation(オーダー作成)」ウィ
ンドウが表示されます。アプリケーションや症例に応じ
て、Straumann® CARES® Visual 8.0 では以下を指定をす
る必要があります。
28
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
補綴物の分類(詳細は、付録の“補綴物の概要”をご
参照ください)
マテリアル
色
インプラントキット
補綴物の種類
アナトミーファミリー
歯を左クリックして歯列番号を指定すると、その歯は選択
した補綴物で表示されます。マウスの右ボタンでクリック
すると、歯の選択がキャンセルされます。指定した歯は、
アクティブ表示され、指定した補綴物の種類で表示され
ます。補綴物の種類を変更するには、まず変更する歯を
選択してから変更希望する補綴物に変更してください。
注)
「User preference(ユーザー個別設定)」内で米国式番
号方式に設定することができます。ウィンドウズのメイン
スクリーンの右下にある 地球儀のアイコンをクリックし、
「User preference(ユーザー個別設定)」タブ内で番号
方式を特定します。
使用する解剖学的形態をCADステーション内で変更する
ことができます。指定した歯の詳細は、
リストとして表示
されます。
29
ブリッジを製作するには、ブリッジを構成する歯を1回
ずつ左クリックし、対象となる歯を選択します。ブリッジ
の対象となる歯の周りが緑で表示されたら、
「Create Bridge(ブリッジの製作)」をクリックします。
ブリッジ全体
がグループ化されグレーで囲まれて表示されます。
グループ化をやり直すには、対象となる歯を選び「Undo
bridge(ブリッジの取消し)」をクリックします。
「Route Order( ルートオーダー)」をクリックし、オーダ
ーを送信します。
「Yes(はい)」をクリックして確定すると、新規オーダーの
作成手順が完了します。
注)
複数のオーダーが含まれる場合、全てのアイテムにはこ
のルートオーダーに含まれます。
30
3.1.1.6 レイヤー管理
複数のレイヤーを作成するには、右側の「Layer manager(レイヤー管理)」内で「Plus(プラス)」アイコンをク
リックし、
レイヤーを指定します。アバットメントなどの基
本レイヤーを作成後、上部修復物のレイヤーを追加しま
す。
3.1.2 ルート
1つの作業から次の作業に移るには、ソフトウェアのモ
ジュール間をルートすることが必要です。
「Route Order(
ルートオーダー)」ボタンでオーダーを次の工程へ進めま
す。
詳細やマニュアルでの操作については、
「ルート」
と
「オー
ダー管理」のセクションをご参照ください。
31
4. インボックス
「Inbox(インボックス)」アプリケーションにより、共有サ
ーバーからStraumann® CARES®Visual 8.0 システムに口
腔内スキャナーデータをインポートすることができます。
「Inbox(インボックス)」アイコンをクリックし、
「Manage
Connections(接続管理)」にアクセスします。
初めて口腔内スキャナーデータをインポートする際は、
お客様のログイン情報を入力してください。ログイン情
報が保存されます。ログインすると、共有サーバーからダ
ウンロード可能なすべてのプロジェクトが表示されます。
32
必要に応じて、個別設定を変更してください。
「Hide Patient(患者の非表示)」
と
「Hide Dentist(歯科医の非表
示)」は、個別設定では変更できません。
個別設定
内容
自動更新
サーバーからデータを何秒間隔で
読み取るかを設定します。
自動ダウンロード
選択すると、すべてのファイルがサ
ーバーから自動的にダウンロード
されます(選択したCARES® のリン
クに応じて)
自動インポート
選択すると、ダウンロードされたす
べてのオーダーが(ユーザーによる
変更なしに)自動的にインポートさ
れます。
インポートファイ
ルの自動保存
インポートに成功すると、ファイル
が特定のディレクトリにコピーさ
れます。ユーザーが後ほど「Order
Management(オーダー管理)」
で、オーダーファイルの読み込みや
再インポートすることができます。
CARES®のユーザーネームとパスワードを入力し、
「Save
(保存)」をクリックします。
「Inbox(インボックス)」を開きすべてのファイルを一覧
するには、
「All Cases(全症例)」を選択します。各オーダ
ーのステータスは「Action(アクション)」欄に表示されま
す。
33
表示されるステータスメッセージは次の通りです。
ステータスメッセージ
ダウンロード
サーバーからファイルをダウンロードすることができます。
ダウンロード中
サーバーからファイルをダウンロード中です。
インポート
サーバーからダウンロードされたファイルをインポートすることができます。
インポート中
ファイルをインポート中です。
インポート完了
マテリアルやインプラント情報を含んだ ファイルがシステムにインポートされま
した。
オーダーをダウンロードするには、
「 Action(アクション)
」欄の「Download(ダウンロード)」マークをクリックしま
す。
「Download(ダウンロード)」の青色が 、
「Downloading(ダウンロード中)」オレンジ色に変わります。
注)
複数のファイルをダウンロードするには、
「CTRL」キーま
たは「SHIFT」キーを押して、ダウンロードするファイルを
選択します。
ダウンロードが 完了すると、オーダー のステータスは
「Import(インポート)」マークに変わります。オーダーを
選択し、マテリアルとインプラントキットの情報をプレビ
ューからテーブル欄に移動します。
「Action(アクション)」
欄の「Import(インポート)」マークをクリックします。アク
ション欄が「Imported(インポート完了)」マークに変わ
れば、オーダーのインポートは完了です。
34
マーク 注)
シングルアバットメントの情報は、個別に送信することが
必要です。
オーダーのインポートが完了すると、
「Scan Import(スキ
ャンインポート)」アプリケーションに切り替えます。イン
ポートしたオーダーをメインのウィンドウにドラッグ&ド
ロップします。
35
5. スキャン
5.1 Straumann® CARES® Scan CS2を使った詳細
スキャン
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアを使用する
と、次のスキャンをすることができます。
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
全模型スキャン
同時に最大6つの支台歯(最大32支台歯)
隣在歯(シリンダー内または模型上)
バイトレジストレーション
ワックスマトリック
ナイフフエッジ、ショルダー、シャンファー、インレー
支台歯形成を伴う歯型
ワックスアップ
アバットメント
コーピングについては、該当する支台歯のスキャンのみ
必要です。
ブリッジには、次のスキャンが必要です。
1. 模型スキャン
2. 支台歯と隣在歯(必要に応じて)
3. バイトレジストレーションまたはワックスマトリックス
対合模型(必要に応じて)
36
5.1.1 支台歯形成の要件
次の条件を満たした支台歯形成が必要です。
▪▪
▪▪
▪▪
▪▪
ナイフエッジ支台歯形成
ショルダー支台歯形成
シャンファー支台歯形成
インレー支台歯形成
右図の様に、支台歯形成のマージン部が全て見えている
必要があります。
支台歯の表面は、次の条件を満たす必要があります。
▪▪
▪▪
光沢のない反射しない表面
単一の色調
設計の高さはマテリアルに規定された高さを超えないよ
うにしてください。
37
注)
「Construction dimention(寸法の算出)」をクリックす
ると、設計の高さをチェックしブランクの高さと比較する
ことができます。
5.1.2 模型のスキャン
スキャンを開始する前に、次の手順を行ってください。
ステップ1
アクリルのテンプレートを使用して、模型の最適なポジシ
ョンを確認します。次の規則に従って、模型の位置を調整
します。
▪▪
頬側の咬頭または切縁をアクリルプレートの赤線に
合わせている場合、支台歯形成ラインはセットアップ
エイドのバーの赤色ラインに合わせてください。
▪▪
頬側の咬頭または切縁をアクリルプレートの緑線に
合わせている場合、支台歯形成ラインはセットアップ
エイドの金属棒の位置に合わせてください。
▪▪
頬側の咬頭または切縁をアクリルプレートの青線に
合わせている場合、支台歯形成ラインはセットアップ
エイドのバーの青色ラインに合わせてください。
注)
装着プレートをポジションエイドの正しい位置にはめて
ください。
38
ステップ2
「Arch Scan(アーチスキャン)」アプリケーションを開き、
オーダーをスキャンウィンドウにドラッグ&ドロップする
と、スキャナーのふたが開きます。模型をスキャナー内の
小さなプレートに置きます。スキャンマネージャーの指示
に従ってください。ふたを閉じてスキャンを開始します。
注)
模型を最適な位置でセットするようにしてください。
5.1.3 スキャンシリンダーを使用したスキャン
支台歯を中央に置きます。
支台歯形成ラインとスキャンシリンダーの端は最低1mm
以上離れている必要があります。
39
頬側または唇側をスキャンシリンダーの白い印の側にセッ
トします。
5.1.4 スキャンアプリケーションの起動
「Scan Application(スキャンアプリケーション)」
(ア
ーチスキャンまたはシリンダースキャン)を起動し、オー
ダー管理プロセスに従って希望するオーダーを選択しま
す。
5.1.5 スキャンオプションの設定
「Arch Scan(アーチスキャン)」のダイアログボックスを
使って、スキャンオプションを設定します。
例
▪▪ Normal Scan(顎の全体スキャン)
▪▪ Partial Scan(顎の部分スキャン)
※インプラントブリッジまたはドルダーバーには使用
できません。
▪▪ ワックスアップ
▪▪ エマージェンスプロファイル
▪▪ 対合
ー チェックバイト
ー 対合模型
40
注)
スキャンのオプションは、後でも変更することができます。
「Edit scan options dialog(スキャンオプションダイア
ログの編集)」をクリックして、最初に選択していないスキ
ャンの追加や削除をすることができます。
ワックスアップやチェックバイトをスキャンする際は、はじ
めに顎をスキャンし、その後ワックスアップやチェックバ
イトをセットするように指示があります。
5.2 顎の全体スキャン
設計モジュールを開始する前に、スキャンの手順を完了
する必要があります。
1. 「Arch Scan Application(アーチスキャンのアプリ
ケーション)」アイコンをクリックします。
2. 症例をスキャンウインドウまでドラッグ&ドロップし
ます。
3. 「Normal scan(顎の全体スキャン)」を選択して、
顎のスキャンを作成します。
4. スキャンのオプションを設定します。
5. 「OK」をクリックします。
6. 歯列番号が表示されるので、支台歯とポンティックを
指定します。
7. 右のツールバーにある「Star t scanning the assigned dies(指定した支台歯スキャンの開始)」アイ
コンをクリックします。
41
8. スキャンウィンドウに表示された支台歯をスキャナ
ーのシリンダーに配置します。右のツールバーにある
「Start scanning the assigned dies(指定した支
台歯スキャンの開始)」アイコンをクリックします。
画面に表示された位置に支台歯を合わせ、支台歯の
前庭側がスキャンシリンダーの白線と同じ方向に向く
ように、挿入することが重要です。
(6つ目のシリンダ
ーにスリーブホルダー用のアダプターがある場合、チ
ェックボックスをクリックしてアクティブにします。)
9. 「Start Sacn(スキャン開始)」をクリックします。
10.「Edit margin on next available preparation(次
に可能な支台歯形成マージンの編集)」アイコンをク
リックして自動的にマージンを設定します。
「Full automatic mode(全自動モード)」を選択
するか、マニュアルでマージンラインを設定する場合
は、
「Switch design view(設計ビューの切替え)」
をクリックして、
「die margin(支台歯のマージン)」
をクリックします。アイコンをクリックして自動的にマ
ージンを設定します。
11.「OK」をクリックします。
42
12.スキャンを評価します。必要であれば、マージン上の
ポイントを選択して、緑ラインの方向を適宜変更しま
す。
13.「OK」をクリックし、確定します。
14.挿入方向は、手作業でも自動でも設定することがで
きます。
15.必要であれば、設計パラメータと補綴物の種類も変
更することができます。
16.「OK」をクリックし、確定します。
それぞれの支台歯について、10-17の手順を繰り返
します。
17.終了後、右下の青いボタンを選択して、
「Scan Application(スキャンアプリケーション)」を終了します。
注)
「Cylinder Scan(シリンダースキャン)」
(模型スキャン
無しの複数支台歯スキャン)を選択した場合、CADステー
ションに自動的には進みません。
計算とCADアプリケーションの機能は、スキャンモジュー
ルで行われます。模型無しの「Cylinder Scan(シリンダー
スキャン)」機能で支台歯がスキャンされた場合には、上
記2つ機能が含まれます。
「Arch scan(アーチスキャン)」には、計算とCADアプリ
ケーションの機能は含まれません。スキャン工程は保存
されないので、各オーダーの全スキャン工程を完了した
後に、モジュールを終了してください(個々のスキャンは
保存されません)。
43
「Partial Jaw(顎の部分スキャン)」を選択した場合も手
順は同じですが、模型はカットされて重要な部分だけが
残ります。
5.2.1 アンダーカットブリッジ
「Undercut bridge(アンダーカットブリッジ)」機能を
使用すると、非常に複雑な支台歯形成のブリッジを製作
することができます。支台歯の挿入軸が、全体挿入軸との
ずれが10度までは、
この作業が可能となります。
手順に従って、アンダーカットブリッジを製作します。
1. 通常通りにすべての歯の全 体 挿入軸を設 定し、
「3
Axis Milling - Standard(ミリング3軸 - スタンダー
ド)」を選択します。
2. 挿入軸を指定する歯を選択します。
3. 「3.5 Axis Milling - UC Bridge(ミリング3.5軸 - ア
ンダーカットブリッジ)」を選択します。
4. グリッパーをクリックし、希望する位置まで動かして
支台歯の挿入軸を変更します。角度検証を用いて、最
大角度を超えないようにします。
5. 「Set insertion axis(挿入軸の設定)」と「Auto
insertion axis(自動挿入軸)」ボタンで、グリッパー
がアクティブになると、支台歯の挿入軸が設定されま
す。
注)
「Undercut bridge(アンダーカットブリッジ)」機能は、
「Arch Scan(アーチスキャン)」内で設定することができ
ます。また「Recompute(再計算)」メニューで、CADステ
ーションでもアクセスすることができます。
44
5.2.2 上下顎の同時スキャン
「S c a n Ty p e (スキャンタイプ)」から「A n t a g o n i s t data needed(対合データが必要)」を選択した場合、
「Antagonist type(対合のタイプ)」が表示されます。
「Positive model - with Occlusion Key Scan(咬合キー
スキャン付対合模型)を選択し、
「OK」をクリックします。
最初のスキャンは顎の全体スキャンまたは部分スキャン
共に通常のスキャンを行います。
「Occlusion Key Scan(
咬合キースキャン)」
ウィンドウが表示されたら、対合顎模
型をしっかり咬合するように置き、ゴムなどで模型を固定
し、
「OK」をクリックして「Occlusion Key Scan(咬合キー
スキャン)」を開始します。
次に対合模型をスキャンするには、
「Scan Antagonist(
対合模型スキャン)」をクリックし、模型をスキャナーに置
いてスキャンを開始します。
対合模型のスキャン中に、
「 Occlusion Key Scan(咬合
キースキャン)」
(青色表示部分)を右クリックします。
「Reposition to lower/upper jaw(下顎または上顎に合わ
せて位置を調整する)」を選択すると、最初にスキャンし
た顎と咬合キースキャンの位置合わせを調整することが
できます。
(プロセッサーやメモリーを大量に使用してい
る場合、
この作業は避けることを推奨します。)
45
位置の調整には、3点マッチングを使用します。両方のス
キャンの目立つ位置に3つの点を置きます。
注)
3点が離れており、三角形を形成する位置にあることが理
想的です。
すべての点を選択して、
ウィンドウの左下の「Precise Repositioning(正確な位置の調整)」を選択すると、ソフト
ウェアが正確な位置に調整します。
「OK」をクリックし、調
整した位置を確定します。
対合顎でも咬合キースキャンとの位置調整作業を繰り返
します。
注)
咬合の位置のチェックします。必要であれば、上顎または
下顎アーチスキャンの「Adjust Arch Position(アーチポ
ジションの調整)」または咬合キースキャンの「Reposition to lower/upper jaw(下顎または上顎に合わせて
位置を調整する)」を使用します。
画面中央の表示/非表示アイコンで青色上向き矢印を選
択して、上顎模型をアクティブにします。または、模型スキ
ャンを非表示にして、顎の位置を調整ししやすくします。
注)
この時点では、画面には下顎模型のみが表示されていま
す。青い「upward arrow(上向き矢印)」を選択して、上顎
模型をアクティブにすると、下顎模型が茶または金色に
変わります。上顎模型が表示されていない場合、色は表
示されません。画面の中央上の「Die(支台歯)」アイコン
をクリックし、上顎模型スキャンと咬合キースキャンを表
示してください。
46
5.3 複数支台歯のスキャン
5.3.1 スキャン手順
複数支台歯のスキャンを行うには、
「Cylinder scan(シリ
ンダースキャン)」アイコンをクリックします。
プレート上の支台歯の位置を指定します。2つのオプショ
ンがあります。
▪▪
自動指定機能
オーダーを右クリックし、
「Auto assign to plate(プ
レートに自動割当て)」を選択します。右図のように、
上から下へ順番にスロットごとに支台歯が割当てら
れます。
•
マニュアル指定機能
支台歯を空のスロットにドラッグ&ドロップします。
47
スキャンシリンダーに支台歯を配置する際は、画面に表
示されたシリンダー位置に支台歯を合わせ、前庭側がシ
リンダーの白線と同方向になるように挿入することが重
要です。
シリンダーに置かれた支台歯は、左側の画面のリストに
は表示されなくなります。
「Start scanning and auto-computation(スキャンの
開始と自動計算)」アイコンを選択して、スキャンを開始し
ます。
システムが自動的にマージンを検出し挿入軸を計算し
て、シリンダー内の全ての支台歯のCADステーションを
作成します。
スキャナーがスキャンを開始し、6個全部の支台歯の設計
が完了すると終了します。その後は、スキャナーを放置し
ても問題ありません。
48
注)
スキャンする歯が6本以上ある場合(同じオーダーである
必要はありません)、最初の6つの支台歯の計算が終了し
たことを確認して、
「Clear plate from assigned dies(
支台歯を割当てたプレートのクリア)」をクリックします。
支台歯の計算が終了した時、
「Tooth(歯)」アイコンが赤
から緑色に変わります。
「Routing(ルート)」アイコンをクリックします。緑色の
「Tooth(歯)」アイコンのみがルートされます。緑色の
「Tooth(歯)」アイコンは、歯のスキャンとマージンライ
ンの定義が終了したことを意味します。
5.3.2 検証
必要に応じて、マージンラインと設計を検証し調整する
ことができます。調整したい支台歯を右クリックし、
「Edit
current margin design(現在のマージン設計の編集)」
または「Edit CAD design(CADデザインの編集)」を選択
してください。標準のマージンラインエディターまたはコ
ーピングの設計ビューが表示されます。
作業を製作にルートするには、
「Route to the next operation(次の作業にルート)」アイコンを選択します。
49
5.3.3 スリーブホルダー
スリーブホルダーでスキャンするには、ホルダーの事前
登録が必要です。詳細は、
「スリーブホルダーの登録」の
セクションを参照ください。スリーブホルダーを使用する
スキャンは、オーダー作成の手順中に、
「 Custom abutment with waxing(ワクシングを伴うカスタムアバット
メント)」を指定した場合にのみ可能です。
「Cylinder scan(シリンダースキャン)」アイコンをクリ
ックしてください。オーダーを右クリックし、
「Auto assign(自動割当て)」を選択します。オーダーが、自動的に
6番目のシリンダーに挿入されます。
ドラッグ&ドロップ
の手作業でも可能です。
「Start scanning and auto-computation(スキャンの
開始と自動計算)」アイコンを選択して、スキャンを開始し
ます。システムが、自動的にマージンを検知し挿入軸を計
算し、CADアバットメントを設計します。
オーダーの「Routing(ルート)」は、シリンダースキャンと
同じです。
注)
ワクシングスリーブを適切にスリーブホルダーに設置し
ます。ピンをシリンダーの白線の方に向けて、スリーブホ
ルダーをシリンダーアダプターに置いてください。一回の
スキャンで、1つのスリーブだけスキャンすることができ
ます。スリーブホルダーでスキャンするものが2つ以上あ
るオーダーは、アイテムごとに別々にスキャンしてくださ
い。スキャンが終了すると、緑色のアイコンが表示されま
す。
5.4 インプラント修復物
インプラント修復物をスキャンするには、2つの方法があ
ります。
1. 模型のスキャン
2. スリーブホルダーを使用したスキャン
50
インプラントブリッジとバーの模型の要件
▪▪ 全顎模型のスキャンのみです。
▪▪ スキャンボディの種類を混在させないでください(ス
キャンボディのみまたはモノスキャンボディのみ)。
▪▪ インプラント間の角度の差が上限を超えないように
してください。
▪▪ スキャンボディが正しくインプラントもしくはアナロ
グに固定されていることを確認してください。
注)
パテの上に模型を置いて、ロッド(金属棒)の高さをイン
プラントの接触面に合わせてください。
スキャンボディ
スキャンボディは、アバットメントの位置を定めるのに使
用します。
重要)
スキャンボディのスキャン結果が正確でないと、補綴物
の角度や位置にズレが生じる恐れがあります。スキャン
ボディの使用説明書の指示に必ず従ってください。
5.4.1 模型からのインプラント修復物
CADステーションを開始する前に、複数のスキャン手順
を完了することが必要です。
注)
モノスキャンボディは平面側を頬側に調整します。
51
1. 「Scan Application(スキャンアプリケーション)」
アイコンをクリックします。
2. 症例をスキャンウインドウへドラッグ&ドロップしま
す。
3. 「Normal scan(顎の全体スキャン)」を選択して、
顎をスキャンします。
4. スキャンオプションを設定します。
5. 「OK」をクリックします。
6. 歯列番号が表示されたら、スキャンボディの表面最上
部をクリックします。
7. 緑色のチェックマークをクリックし、スキャンボディ
の認識を開始します。
8.
・ 次に歯肉プロファイル(エマージェンスプロファイ
ル)をスキャンすることを推奨します。
「Scan gingiva(顎全体の歯肉のスキャン)」ボタンで、歯肉
プロファイル(エマージェンスプロファイル)をスキ
ャンします。歯肉スキャンのサイズを縮小するには、
「Delate faces(表面の削除)」を選択すると、必
要な部分だけが残ります。または、
「Remove scan
faces(表面スキャンの削除)」でスキャンを消してく
ださい。
・ インプラント周辺の部分だけをスキャンするには、イ
ンプラントのローカルメニューから「Scan gingiva(
歯肉のスキャン)」を選択し、スキャン対象となる部
分を指定し、スキャンボディを外してスキャンを開始
します。
「Open lid(ふたを開ける)」をクリックし、
スキャナーを開きます。
9. 「Edit Margin(マージンの編集)」をクリックし、マ
ニュアルでマージンラインを設定、またはマージンラ
インを自動計算します。
10.「OK」をクリックします。
11.レビューして検証します。
12.「OK」をクリックし、確定します。
インプラントごとに、9-12の手順を繰り返します。
13.終了後、右下の青いボタンを選択して、スキャンアプ
リケーションを終了します。
52
注)
バーの場合、マージン設定は不要です。模型に歯肉マス
クがある場合、取り除いてから最初のスキャンを行いま
す。歯肉スキャンの際に、模型に戻します。歯肉の位置が
合っていない場合、
「Gingiva scans(歯肉スキャン」)の
ローカルメニューから
「Reposition gingiva(歯肉ポジ
ションの調整)」を使用します。オーダーにインプラント修
復物と天然歯修復物の両方がある場合、シリンダースキ
ャンを行った後に、 スキャンアプリケーションを終了しま
す。
5.5 特殊なスキャンアプリケーション
5.5.1 補助ツールを使用したスキャン
5.5.1.1 スリーブホルダー
登録済のスリーブホルダーのみが、スリーブホルダーの
スキャンをすることができます。詳しくは、
「スリーブホル
ダーの登録」のセクションを参照ください。スリーブホル
ダーのスキャンは、
「Order creation(オーダー作成)」で
「Custom abutment with waxing(ワクシングを伴う
カスタムアバットメント)」を指定した場合のみ可能です。
「Cylinder scan(シリンダースキャン)」アイコンをクリ
ックします。
「Order( オーダー)」を右クリックし、
「Auto
assign(自動割当て)」を選択します。オーダーが、自動的
に6番目のシリンダーに設定されます。
ドラッグ&ドロッ
プの手作業でも設定することができます。
「Start scanning and auto-computation(スキャンの
開始と自動計算)」アイコンを選択して、スキャンを開始
します。システムが、自動的にマージンを検知し挿入軸
を計算し、CADアバットメントを設計します。オーダーの
「Routing(ルート)」には、シリンダースキャンと同じ効
果があります。
注)
ワクシングスリーブを適切にスリーブホルダーに設置し
ます。ピンをシリンダーの白線の方に向けて、スリーブホ
ルダーをシリンダーアダプターに置いてください。1回の
スキャンで、1つのスリーブだけスキャンすることができ
ます。スリーブホルダーでスキャンするものが2つ以上あ
るオーダーは、アイテムごとに別々にスキャンしてくださ
い。スキャンが終了すると、緑色のアイコンが表示されま
す。
53
5.5.1.2 ワックスアップ
この章では、ワックスアップにアナトミーを適合する方法
を説明します。
ワックスアップをスキャンするには、必要な種類の補綴タ
イプでオーダーを作成します。アナトミーがある補綴であ
ればどんなものでも可能です。
「Arch Scan Parameters(アーチスキャンのパラメー
タ)」を開き、
「 Scan Type(スキャンタイプ)」から「WaxUp(ワックスアップ)」を選択します。
次の手順で進めます。
▪▪
▪▪
▪▪
54
ワックスアップを付けないで模型をスキャンします。
ワックスアップを付けて模型をスキャンします。
支台歯をシリンダースキャンします。
スキャン終了後、すべての支台歯のマージンと挿入軸を
編集します。
「Exit current design(現在のデザインの終了)」をクリ
ックし、次に進みます。
計算後、
「CAD station(CADステーション)」を開き、オー
ダーをメインの作業画面にドラッグ&ドロップします。
この段階では、アナトミーのデザインに、ワックスアッの
プ情報は考慮されていません。
「Adapt Anatomy on
Wax-up(ワックスアップにアナトミーを適合)」機能を使
用します。補綴物を右クリックし、メニューから
「Overlay(
オーバーレイ)> Adapt Anatomy on Wax-up(ワックス
アップにアナトミーを適合)」を選択します。フルアナトミ
ーブリッジのオーダーの場合、
この機能は「Overlay(オー
バーレイ)」内にあります。それ以外は、
「Anatomy(アナト
ミー)」内にこのメニューはあります。
55
黄色の点を動かして、適合に使用するワックスアップのエ
リアを指定ます。歯の外周全体が含まれていることを確
認します。コネクターは含めません。
それぞれの症例ポイントをクリックして設定します。イラ
ストに表示された順番に従ってください。設定する症例
ポイントは、歯列番号によって異なります。原則として、次
に従ってください。
1. フォッサ(窩内)にオレンジ色のポイントを設定する
2. リッジ(突起部)に緑色のポイントを設定する
3. カスプ(咬頭)に赤色のポイントを設定する
すべてのポイントの設定後は、ポイントを動かしても問題
ありません。
終了後、
「Adapt Anatomy on Wax-up(ワックスアップで
アナトミーの適合)」を選択します。
「Smooth(スムーズ)」
を使用し、出来上がったアナトミー全体をスムーズにしま
す。
注)
適合結果が不十分な場合、
「Project(プロジェクト)」をク
リックすると、設定した症例ポイントは考慮されずに、ワ
ックスアップのカントゥアにアナトミーが反映されます。
こ
の場合、実際の位置に症例ポイントがないため、他の機
能で症例ポイントを操作することはできません。
56
ポイントやエリアの指定を削除するには、
「Rest Wax-up
info(ワックスアップ情報のリセット)」を使用します。
問題なければ、
「OK」をクリックします。
「Transform(変換)」を使用し、設計の最終決定をしま
す。右クリックでコンテクストメニューから
「Overlay(オー
バーレイ)> Transform(トランスフォーム)」を選択しま
す。
デザインが完了したら、
「Exit Current design(現在の設
計の終了)」をクリックします。オーダーと関連ファイルが
「Order management(オーダー管理)」に送られ、製作
の為の送信が待機した状態になります。
57
5.5.1.3 ボンディングベースクリエイター
「Dental Desktop(デンタルデスクトップ)」の「Validated Workflow(バリデートワークフロー)」にある
「Bonding Base Creater(ボンディングベースクリエイ
ター)」
(Ti-Base Creator)を開きます。
上部のツールバーの中から「Extra(エキストラ)」、次に
「Holder registration(ホルダー登録)」アイコンをクリ
ックし、スリーブホルダーを登録します。
ボンディングベースをスキャンする前に、スクリューホー
ルが(ワックスなどで)閉じられ、表面がマットで均一であ
ることを確認してください。
6番目のシリンダーに配置したスリーブホルダーに、ボン
ディングベースを入れることが必要です。配置について
は、
「スリーブホルダー」のセクションを参照ください。
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「New Titan Base(新しいチタンベース)」をクリックす
ると、
「Scan Dialog(スキャンダイアログ)」が表示されま
す。ボンディングベースをスキャンしたいインプラントを
選択し、
「OK」をクリックします。
スキャナーがアクティブになると、
「Scanner lid(スキャナ
ーのふた)」が開きます。
「Sleeve Holder(スリーブホル
ダー)」を「Cylinder(シリンダー)」の中に入れ、ふたを閉
じます。スキャンが、自動で開始します。
スキャンが終了し、結果が良好で他にスキャンするボンデ
ィングベースがない場合、
「Save(保存)」をクリックし、ア
プリケーションを終了します。
「Bonding Base Creater(ボンディングベースクリエイ
ター)」が終了したら、CARES® サーバーを再起動する必
要があります。
Windowsの「Taskbar(タスクバー)」にある「CARES®
Server(CARES® サーバー)」アイコンをマウスの右ボタ
ンでクリックし、
「Quit(終了)」を選択してサーバーを再起
動させます。
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サーバーのシャットダウン後、Windowsデスクトップの
「CARES® Server( CARES® サーバー)」アイコンをクリ
ックし、再起動させます。
Straumann® CARES® Visual 8.0 のクライアントが起動
すると、スキャンしたボンディングベースを伴うインプラ
ントキットが「Order Creation(オーダー作成)」
と
「Implant Kit Editor(インプラントキットの編集)から選択で
きるようになります。
5.5.1.4 CS2ミニツール
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアを開いてい
ない場合でも、CS2ミニツールで、CS2スキャナーを操作
することができます。スキャナーのふたを開ける、スキャ
ンを中止する、表示される情報や指示で今後の作業に備
えます。
「CS2 Mini tool(CS2ミニツール)」は、
「 Dental Desktop(デンタルデスクトップ)」の「Products & Services(
製品とサービス)」内にあります。
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5.6 シングルワックスアップ
新規オーダーを作成し、ワクシングを伴うシンプルコーピ
ングを指定します。
「Cylinder scan(シリンダースキャン)」を開きます。オ
ーダーを右クリックし、
「Auto assign to plate(プレート
に自動割当て)」を選択します。はじめに、支台歯をスキャ
ンします。
「Start scanning the assigned dies(割当て
られた支台歯のスキャンの開始)」でスキャンを開始しま
す。
終了後、ワックスアップを支台歯の上に乗せるようソフト
ウェアから指示があります。スキャナーのふたを閉じ、支
台歯を動かさずに2回目のスキャンを開始します。
マージンラインを設定します。
補綴物を右クリックし、メニューから選択して「Waxing
mesh repositioning(ワクシングメッシュ位置の調整)を
開始します。
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ワックスアップ位置を3ポイントマッチングで調整します。
形態の調整が必要な場合、補綴物を右クリックし、
「Add/
remove materials(マテリアルの追加または削除)」を選
択し、修正後設計を完了します。終了後、オーダーをルー
トし、表面を合体します。
「Route order( ルートオーダー)」アイコンを使用し、オ
ーダーを「Production Management(製作管理)」に送
信します。
5.7 スキャンインポート
Straumann® CARES® Visual 8.0 ソフトウェアを使用する
と、他のオープンスキャナーで作成したSTLファイルのイ
ンポートや、インボックスからインポートしたオーダーを
使用することができます。
STLファイルをインポートするには、メインのツールバー
の「Scan Import Application(スキャンインポートのア
プリケーション)」をクリックします(エクスターナルワーク
フローでのみ使用可能)。
「Scan Import(スキャンイン
ポート)」
ウィンドウが開きます。
「Scan Import( スキャンインポート)」ウィンドウは、
インポートの 準 備 が 整ったオーダーリストを表 示しま
す。STLファイルをインボックスからインポートする前に、
オーダー作成が必要です。
注)
オーダーは、必ず正確に指定してください(支台歯番号な
ど)。
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インポートするオーダーをドラッグ&ドロップ、またはオ
ーダーをダブルクリックしてインポートを開始します。STL
ファイルは、支台歯形成アーチ、対合歯アーチ、ワックスア
ップ用にインポートすることができます。対合歯とワック
スアップはオプショナルです。
STLファイルが保存されるパスを指定します。3Dプレビュ
ーウィンドウがSTLファイルの特定に役立ちます。
STLファイル作成に使用するスキャナーによって、エレメ
ントの参照形式が同じ方向で表示されないことがありま
す。
「Option(オプション)」を選択し、エレメントの表示方
向を自動的に揃えます。対合歯ファイルの場合も、同様に
行います。
インポートされたエレメントが、咬合ビューで表示されま
す。咬合ビューにならない場合、次の質問の「YES(はい)」
をクリックし、方向を調整します。
咬合位置になるまでビューを3D回転させ、新しい軸を決
定します。
「OK」をクリックします。
次に、スキャンアプリケーションや歯列番号の割当てと同
じ手順に従って、症例の方向を決定します。
以下を選択します。
▪▪
▪▪
▪▪
STLファイル
軸の決定
症例の方向
歯列番号と位置を割当てます。対合歯の位置を調整する
ことや表面をきれいにすることもできます。
検証後、通常通り、マージンラインを決定します。オーダ
ーは次の工程に送信され、準備が整うと
「Calculation(
計算)」が処理します。
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