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講義ノート
制御理論特論 2回目 ロボットの制御 シーケンス制御,倣い制御 遠隔操作制御 予め決めておいた動作を正確に速く実現する 狙いの動作 人間の判断,巧みさを利用して,不確定な対 象に対して自在に操作 自律制御 環境情報を取得し,ロボット自らの行動原理 (予め決めてあるもの,自発的なもの)に 則って行動 遠隔操作 必ずしも物理的距離が遠いわけではない 人間と対象物の間に制御システムが介在 人 間 道具 対象 物 人 間 操作 系 情報 導入の理由 人間の思い通りに動かす 人間の能力(力,器用さ)を補う 人間を危険,困難から絶縁 装 置 対象 物 遠隔操作の応用分野 建設・土木の機械 直視またはモニタで離れたところの機器を操 作 手術支援ロボット 直視またはモニタですぐ近くの機器を操作 装置の動作スケールを調整 臓器の動きをトラッキング 航空機の操縦系 機器そのものを操作(フライバイワイヤ) 遠隔操作 どの操作で か??? 熟練するには人間の フィードフォワードが 重要となる. ラジコンな 充分だろう ※フィードフォワード制御 制御モデルの特性を推定しておき,それを見 越した制御を行う. 外乱による影響をモデル化しておき,制御系 に組み込むことで応答特性を改善する. 人間は経験と訓練により,ダイレクトに フィードフォワードのような操作を行うこと ができる 決定的に足りないのは・・・ 道具であれば,機構をそのまま利用する ため対象の状態を多重に把握できる. 操作部と作業部に分けると,対象の状態 を把握できなくなる. どうしたら解決できるのか? 単純な遠隔操作 操作系の操作量 を装置に送る (ユニラテラル 系) 補償器で制御系 の応答特性の改 善は可能 ユニラテラル系の 欠点 制御対象に外乱 が加わっても制 御量に応じた応 答を続ける 操作対象を破壊 するなどの問題 発生の可能性が ある それを回避する ため視覚に頼り 負担の大きい操 作を強いられる どうしたら解決できるのか? 視覚もフィード バックのひとつで ある そこで触覚や力覚 を用いると・・・ 遠くの装置を直 視 カメラ,モニタ 越しに見る 正確な接触状態が 分からず微妙な操 作は困難 接触の前後のよ うに物理系の状 態が大きく変わ ることを正確に 把握できる 接触状態を把握 することで力加 減など微妙な調 整が可能 バイラテラル制御の特徴 マスタ・スレイブとバイラテラ ル マスタ・スレイブ制御 操作部(マスタ)を用いて 作業機(スレイブ)の動きを 決定するような制御 バイラテラル マスタからスレイブを 操作すると同時に スレイブの状態を マスタに帰還する ※ハプティックディバイス マスタスレイブ制御系を構成することも ある バイラテラル制御系を構成することもあ る 基本は力覚提示装置であるため,スレイブ は必ずしも物理系である必要はない. VR系に組み込んでもよいが,動力学演算を 必要とする. バイラテラル制御のいろいろ 加速度基準バイラテラル制 御 バイラテラル制御のいろいろ 双方の変位誤差から、修正するよう駆動力を発揮す るように制御 スレーブ側が受けた力を検出する力センサが不要 比較的安定した系を構成可能 システムの慣性力や摩擦力の影響を受けるため操作 感が重い バイラテラル制御のいろいろ スレーブを位置サーボで構成し、スレーブに配置し た力センサで計測した反力をマスタに伝える制御 スレーブ側の反力がマスタによく伝達される マスタの機構の影響を受けるため、操作感が重い バイラテラル制御のいろいろ マスタとスレーブそれぞれに力センサを配置し、マスタ にも力サーボ系を構成 スレーブ側の反力がマスタによく伝達される マスタ機構の影響を受けにくいためマスタの操作感が軽 い 損傷しやすい力センサを配置するため、スレーブのハー ドウエア構成をロバストにすることができない。 バイラテラル制御のいろいろ マスタに力センサを配置し、その入力情報をスレーブ側に投射する構 成 スレーブには力センサを配置せず、マスタをスレーブとの変位誤差を 修正するように駆動することでスレーブ側のダイナミクスを伝える 過酷条件にさらされるスレーブに力センサを配置しないため、スレー ブのハードウエア構成をロバストにすることができる。 マスタ側のハードウエアの影響を可能な限り消しつつスレーブのダイ ナミクスを感じられる構成となっているため、高い操作性が得られる バイラテラル制御のいろいろ 加速度を制御量として 用いる 各部の符号に注目 加速度基準バイラテラル制 御 課題 1. バイラテラル制御系を用いた応用例を考 えよ. 2. バイラテラル制御系に足りない機能(性 質)は何か?