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2012 年度 院生研究交流会

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2012 年度 院生研究交流会
2012 年度
院生研究交流会
プログラム日程一覧
12月10日 (月)
12月11日 (火)
12月12日 (水)
敬学館223(予備:敬学館224) 志学館123 (予備:志学館124) 志学館141(予備:志学館142)
あすなら苑の介護実践の研究 「わたしの風景」調査研究会 介護問題研究会
福祉チームアプローチ研究会 韓国青少年福祉研究会
医療・福祉社会学研究会
5限
多文化教育研究会
近代・自己・社会研究会
ソーシャルワーク研究会
ドイツ社会思想研究会
韓国メディア研究会
青少年の福祉と教育に関する
余暇観研究会
研究会
アジアにおける地域コミュニ
FCL研究会
6限 ティと教育に関する研究会
なし
介護福祉労働研究会(福祉労
子ども若者論研究会
働研究会)
日韓高齢者福祉比較研究会
暴力論研究会
中山間地サステナビリティ研 スポーツ文化理論研究会
地域コミュニティを想う会
社会文化研究会
7限
なし
現代文化研究会
読む会
東アジア交流研究会
正義論研究会
2012年 産社学会 院生委員会
※
各共同研究会の、発表概要については、次ページから。
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会①
―
12 月 10 日(月)五限(16:20~17:50)@敬学館 223
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
あすなら苑の介護実践の研究会
『あなたの大切な人を寝たきりにさせないための介護の基本10の基
本ケア』における翻訳内容の概要
介護実践 基本ケア 日中翻訳
本研究会は、社会福祉法人協同福祉会編『あなたの大切な人を寝たき
りにさせないための介護の基本10の基本ケア』クリエイツかもがわ出
版を中国語に翻訳することを目的とする。翻訳できる次第に中国で出版
をする予定である。本書の出版ができたら、現場研修や短期養成のテキ
ストとして使われるように期待している。
文化によりケアの在り方の異なるところはあるが、本書は、現場の実
践でまとめたものであるため、入浴ケア以外9つの基本ケアは中国でも
適応できると考えている。本に書かれている基本ケアは、ごくあたりま
発表内容
えのことばかりであった。しかし、こうした基礎的なことが、利用者に
A)活動紹介・B)現時点で到達し
とって最も大切なことだと考えられている。中国は、現在短期養成を中
ている内容
心に介護職の養成を行っているが、介護に関する技術の専門テキストが
ないため、養成現場と実践現場では介護より看護のケア技術を使ってい
る。また、中国の介護現場では、基礎に基づく介護技術が欠けているた
め、中国の介護現場従事者のケア技術の向上に役立つように、本の翻訳
作業を続けてやってきた。
現時点では、2011 年度までの翻訳内容を踏まえ、残り部分の翻訳作
業を進めている。本の目次に沿って、第7章の「町内にお出かけをする」、
第8章の「夢中になれることをする」
、第9章の「ケア会議をする」まで翻
訳した。
12 月末までに第 10 章「ターミナルケアをする」を翻訳し、2013 年か
ら本の全体的翻訳内容のチェックに入る予定である。
高齢者介護に関する基本ケアを一緒に議論しませんか
聴講者へ一言
1
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会①
―
12 月 10 日(月)五限(16:20~17:50)@敬学館 223
福祉チームアプローチ研究会
研究会名
福祉におけるチームアプローチの実態について―学校・高齢者・障害者の現場―
発表テーマ
発表内容のキーワード
チームアプローチ、専門家の協同
A)活動紹介
学校、高齢者、障害者の各分野で行なわれてきたチームアプローチの
実践の紹介をしてきた。
B)現時点での到達している内容
学校では生徒の問題に対して学校の内部組織で対応してきた。チーム
のあり方も本人の状態ではなく、組織のあり方に合わされてきていた。
福祉の現場では個人のニーズに沿って、複数の事業所が連携してケー
ス会議を行い、役割分担をして支援の計画を立ててきている。
これまでは一つの学校や施設で対応することが基本だったが、個の多
様な生活ニーズに対応する為に様々な専門化が協同して取り組むチーム
での支援が必要なのではないか。
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
聴講者へ一言
学校や福祉の現場でのチームについて関心のある方、一緒に考えましょ
う。
2
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会①
―
12 月 10 日(月)五限(16:20~17:50)@敬学館 223
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
多文化教育研究会
外国人児童に対する学習支援ボランティアの考察
教育支援 外国人児童
ボランティア
グローバル化で多くの外国人が来日し、その子弟たちの教育が問題と
なっている。日本語指導ボランティアや、通訳ボランティアなど様々な
教育支援の努力がなされているが、支援が十分であるとは言えない。
外国人児童支援について考えるにあたって、まずは日本における外国
人児童に関する問題について考察した。先行文献(太田晴雄、宮島喬『外
国人の子どもと日本の教育』)や、横浜市や京都市などの様々な事例か
ら外国人児童への教育支援の現状について把握した。これらを踏まえ
て、現在、京都市の小学校で行っているインドネシア人児童への支援に
発表内容
考察を加えていく。
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
聴講者へ一言
3
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会②
―
12 月 10 日(月)六限(18:00~19:30)@敬学館 223
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
青少年の福祉と教育に関する研究会
薬物依存症家族の自助グループを通じた心理的回復プロセスについて
薬物依存症 家族 自助グループ
インタビュー調査
M-GTA
A)本研究会は、青少年の教育と福祉に関する学校福祉や教育、薬物など
の問題について議論している。今回はその中の1つである薬物依存症者
の家族の自助グループを通じた心理的回復をテーマとして行ったグル
ープ参加者へのインタビュー調査の分析作業について報告する。具体的
には、研究会のメンバーが修士論文作成のために行った自助グループ参
加者 10 名へのインタビューを M-GTA によって分析する際の概念、カ
テゴリー、概念図ストーリーラインの作成作業を研究会のメンバーが共
同で行っている。なおインタビューに関しては、調査を行う際にインタ
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
ビュー対象者から研究協力の目的によってのみ、第 3 者に公開すること
の了承を得ている。
B)現時点で概念とカテゴリーの作成がほぼ終了しており、概念は 39 個、
カテゴリーは9つできている。今後はカテゴリー相互の関連性を概念図
にまとめる作業を共同で行っていく予定にしている。
特になし。
聴講者へ一言
4
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会②
―
12 月 10 日(月)六限(18:00~19:30)@敬学館 223
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
アジアにおける地域コミュニティと教育に関する研究会
アジア地域の教育に関する考察
アジア
教育
学校における歴史教育研究、デジタルテキストを利用した外国人児童
への学習支援研究、インドネシアの地域コミュニティ研究という各自の
研究の報告を行い、そのなかでもアジア地域での教育という点に着目し
た。
EPA や研修生制度などによりアジア地域から多くの人々が来日して
おり、日本在住外国人のうち、特に中国、韓国(朝鮮)、フィリピンな
どアジア出身者が多数を占めている。京都市でも、多くのアジア人が留
学や研究のために滞在している。そういった背景のなかで、外国人児童
発表内容
の教育問題が深刻となっている。母国とは大きく違う学校教育のなか
A)活動紹介・B)現時点で到達し
で、日本語だけでなく文化の違いなどといった大きな壁に外国人児童は
ている内容
直面している。
そこで、アジアの教育制度や学校制度を理解することで、日本に在住
する外国人児童の支援を考察していく。
聴講者へ一言
5
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会②
―
12 月 10 日(月)六限(18:00~19:30)@敬学館 223
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
福祉労働研究会
「介護労働の見方/考え方」
社会福祉労働、介護労働の普遍的特性
◆本研究会は「福祉労働」に関心をもつ 4 名のメンバーで構成されてい
る。研究会の進行方法としては、メンバー全員で検討する図書を選定
し、毎回の研究会において、各自が担当箇所を報告するという形をと
っている。
◆選定された図書は石田一紀著『人間発達と介護労働』かもがわ出版
2012 年、である。本書で取り上げられるのは高齢者領域における介
護労働であるが、タイトルにあるように障害者領域において活発な議
論が展開される「人間発達」が介護労働の目的とされている点から、
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
研究会のメンバー全員の研究活動に資するものと判断した。
◆また、関連して福祉労働論を提起した真田是氏の著作集(『真田是著
作集』)から関連する部分を学ぶ機会を設けてきた。
◆この間の研究会活動においては、三部構成となっている石田氏の著書
の第 1 部を中心に報告・検討し、共通理解を図ってきた。
◆当日の報告は、「介護労働の普遍的特性」の論点を紹介し、報告とす
る。
社会福祉労働や高齢者介護実践に関心のある方は是非聴講に来てくだ
聴講者へ一言
さい。
6
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会②
―
12 月 10 日(月)六限(18:00~19:30)@敬学館 223
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
日韓高齢者福祉比較研究会
韓国における社会保障制度の現状と日韓の介護保険制度の比較
社会保障、老後所得保障、介護保険、
本研究会は、日韓両国において、危機状況に置かれている高齢者の実態
を明らかにし、その支援のあり方を模索することに重点をおいている。両
国共に、高齢者の孤立死や自殺が社会問題で指摘されており、独居、介護
困難、貧困などさまざまな危機状況に置かれている高齢者は、両国ともに
増える一方であるが、それに対する支援は、多くの問題を抱えているのが
現状である。本研究会では、社会保障制度を中心に、低所得層高齢者に対
する支援策を含め、独居、介護困難者に対する両国の支援策を検討し、高
齢者福祉制度の方向性を探っている。
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
今回は、韓国の社会保障制度、その中でも公的年金、医療保障、介護保
障など高齢者の生活を支えている制度を中心に、現状と課題を考察する。
また、日韓両国における高齢者医療政策、介護政策の今日的課題を検討
する。さらに、高齢者の社会的孤立という両国共通の現状を明らかにする
ため、両国における高齢者自殺の現状、孤立死の実態を検討する。
聴講者へ一言
7
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会③
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12 月 11 日(火)五限(16:20~17:50)@志学館 123
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
「わたしの風景」収集調査研究会
「わたしの風景」の収集と活用、および今後の課題について
“個人的な”風景、インタビュー、ドキュメンテーション
A)社会で共有されている風景を収集するのではなく、個人的な風景体
験とその風景の収集を行うことを第一の目的としている。この活動で得
た風景は、紙面、Facebook、ウェブサイトで公開することで、社会で
の共有を図っている。また、“個人的な”風景が、どのように社会的に
共有されるのかについて、調査で得た風景を題材に、ワークショップを
開催して知見を深めている。また、“個人的な”風景という、個人性を
推測することしかできない対象の収集については、「Environmental
Autobiography」の系統にある手法などを参照している。
発表内容
B)これまでに、3件のロング・インタビューによる収集と 16 件のシ
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ョート・インタビューによる収集がなされた。収集した成果と、風景の
ている内容
共有に関するワークショップの内容を公開しているが、現在紙面として
は1号を発行し、12月中に2号を発行、1月に3号を発行する計画と
なっている。
“個人的な”風景というまさに個人的な対象も、感性的な内容を定性的
聴講者へ一言
に扱うことで収集し、活用することができる可能性があります。
8
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会③
―
12 月 11 日(火)五限(16:20~17:50)@志学館 123
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
韓国青少年福祉研究会
韓国若者支援実践体 Haja Center、Yooja Salon の取り組み
若者 ひきこもり 支援
社会的企業
A
韓国ソウル市にあるソウル市立青少年クリエイティブセンターにお
ける実践の検討を行っている。
B
ハジャセンターにおける社会的企業がどのような実践をおこなって
いるのかについての把握が現時点での到達である。ハジャセンターに
は、ノリダン、リブランク、オーガニックレストランヨーリ、ユジャサ
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ロンなどがある。さらに、ハジャセンターには代案学校が 4 つの代案学
校があり、旅行や音楽、映像などの個性的な取り組みを行っている。
韓国で初めてひきこもりの支援をおこなうことになったユジャサロ
ている内容
ンでは、音楽に関するとりくみをしている。一般向けのコンサートを開
催し、収益をあげる部分と、ひきこもりの若者を対象として音楽で仲間
づくりをしたり、彼らの社会とのつながりを保障している。若者の生き
る場を社会に位置づけるのかを、ハジャセンターから学ぶことが求めら
れる。さらに、ユジャサロンの若者への聞き取りをおこなっている。彼
らがユジャサロンでどのような育ちをしているのかについて検討して
いる。
韓国の社会福祉、若者支援などに関心のある方は聞きに来てみてくださ
聴講者へ一言
い
9
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会③
―
12 月 11 日(火)五限(16:20~17:50)@志学館 123
研究会名
発表テーマ
近代・自己・社会研究会
社会学あるいは社会科学における現象学受容と間主観性
――アレント・ブルデュー・トランスパーソナル心理学――
発表内容のキーワード
公共性
権力
身体性
トランスパーソナル
客観性と主観性は全く別なものとして世界に存在している、という具合
には現在の社会(科)学者たちは考えないだろう。社会(科)学者が対象
とするものは多かれ少なかれ間主観的に intersubjective、ないし間世界
between-world な存在に示唆されている。このように学問界の世界像を劇
的に変え、現在にまで影響を及ぼしつづける思想潮流の一つに「現象学」
がある。たとえば現在の社会学において強い影響をもつハンナ・アレント
とピエール・ブルデューの理解は現象学の読み解きなしには不可能である。
発表内容
またトランスパーソナル心理学など現代の心理学領域には必ずしも従来の
A)活動紹介・B)現時点で到達し
「個」という前提に立たない立場もある。現象学とその受容を検討するこ
ている内容
とで、こういった狭義の「個」の概念を超えた構想をもつ思想・理論の読
解が可能となる。
本報告では、本年度会員が行った学会報告「H.アレントにおける権力
の構成あるいは評議会制について」(間庭・日本社会学理論学会大会)、
「ハビトゥス概念における決定論批判の再検討」(野口・日本社会学理
論学会大会)
、
「H.アレントの革命論における〈始まり〉について――絶
対者の問題に注目して」(間庭・唯物論研究協会研究大会)での到達点
をふまえ報告する。
現れよ、さらば開かれん。
聴講者へ一言
(フッサール、ハイデガー、ヤスパースの基礎概念を理解していること
が望ましい。 間庭)
10
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会③
―
12 月 11 日(火)五限(16:20~17:50)@志学館 123
研究会名
ドイツ社会思想研究会
発表テーマ
市民社会の桎梏と公共性の困難
発表内容のキーワード
近代、公共性、アレント、ハーバーマス
A)文献購読と議論
B)近代とはいかなる時代であるのか。その一つは市民社会の到来によ
って特徴づけることができる。まさに、市民が主体となった社会が実現
したのである。しかしながら、そうした<近代=市民社会>が獲得した
諸理念は、決して肯定的にのみ評価できるものではなかった。そこには、
市民社会に特有の桎梏が存在していたのである。それゆえに、マルクス
やアレント、ハーバーマスといった論者は、近代を問わなくてはならな
かった。
発表内容
今年度の本研究会では、そのような近代に関する問題圏のなかでも、
A)活動紹介・B)現時点で到達し
とくに公共性に注目して研究をすすめた。たとえば、アレントにおいて
ている内容
公共性をめぐる問題とは、言論と活動によって人間の自由が確証される
空間を構成することが主題とされつつも、近代社会の諸条件下ではその
ような公共空間を構成することがきわめて困難であるという診断をく
だした。ハーバーマスは、近代にあらわれた、市民的公共性を肯定的に
評価しつつも、そこで目的合理性のみが全面的に展開されてしまうこと
に従来の公共性の欠陥をみいだした。
発表においては、上記のような論者の公共性をめぐる見解を参照しつ
つ、現代社会において成立可能な公共性のありかたについて検討する。
アレントやハーバーマスの公共性論について関心のある方は、ぜひとも
聴講者へ一言
お越しください。お待ちしております。
11
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会④
―
12 月 11 日(火)七限(19:40~21:10)@志学館 123
研究会名
発表テーマ
中山間地サステナビリティ研究会
流域保全および地域資源の活用による中山間地再生の取り組み
――高知県を事例として――
発表内容のキーワード
中山間地 流域保全 地域資源(林業)
地域活性
A)活動紹介
本研究会は、源流上流域に位置する中山間地の再生に向けた先進的な
取組事例への調査を通じて、狭義の環境・流域保全活動という枠に留ま
らず、地域資源の利活用による資源循環型産業のシステム構築、そして
地域への人材還流と育成という観点から、今日における中山間地研究の
根本課題とは何かを検討することを目的としている。具体的な活動主体
としては、京北・雲ケ畑における京都市内の活動実態・組織連携の調査、
そして高知県四万十川・仁淀川流域における先進取組事例の視察・調査
発表内容
を予定している。また人材育成に関しては、大学との地域連携が全国で
A)活動紹介・B)現時点で到達し
盛んに行われている中で、大学生個々人のキャリア意識がどのように形
ている内容
成されうるかという観点から検証を試みる。
B)現時点での到達内容
現時点での到達点として、本交流会では、上記の高知県四万十川・仁
淀川流域における先進取組事例の視察内容について報告する予定であ
る。事例の一つである「特定非営利活動法人 NPO84(はちよん)プロ
ジェクト」
(2011 年設立)は、県内の人工林の利活用とともに、県の森
林面積率 84%という数値をブランド化することで、林業が持ちうる新
たな価値創造と循環的経済の生成の重要性を訴えている。また、行政、
森林組合、教育機関、地元の事業者等との連携も活発に行われており、
中山間地の再生と活性化を考えるうえで極めて示唆に富む活動事例で
ある。
急速な高度経済成長によって荒廃の一途を辿った日本の中山間地につ
聴講者へ一言
いて、その深刻な現状と再生に向けた多角的取組に関心を抱いてもらえ
ることを期待している。
12
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会④
―
12 月 11 日(火)七限(19:40~21:10)@志学館 123
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
地域コミュニティを想う会
地域コミュニティを想う会の研究活動報告
地域、コミュニティ、コレクティブハウス
本研究会では今年度、コミュニティの成立要件を明らかにする研究蓄
積の一端として、2つのプロジェクトに取り組んだ。
第一に、「コミュニティづくりコーディネーターについて学ぶプロジ
ェクト」である。
現代の都市部で有効に機能するコミュニティには、コミュニティ形成
を仕掛けるコーディネーター的な人材が必要不可欠であろう。プロジェ
クト1では、この人材の役割や属性について明らかにするために、今ま
さにこの役割を担っている人々のケーススタディを行った。
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
第二に、「コレクティブハウスづくり実践プロジェクト」である。
前述のような環境下において、重要であると考えられるのは、人々が
生活の一部を共有する「場」の設計の仕方であろう。プロジェクト2で
は「コ・ハウジング」について考え、私たち自身がコレクティブハウス
を実際に作ろうとする経験を通じて、生じる課題、乗り越える方法、あ
るいは乗り越え得ないのか、ということを検証する。
来年度の地域コミュニティを想う会のメンバーも募集しています。
聴講者へ一言
興味のある方はぜひお越しください。
13
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会④
―
12 月 11 日(火)七限(19:40~21:10)@志学館 123
現代文化研究会
研究会名
発表テーマ
ヲタの分析がこんなに社会学なわけがない
発表内容のキーワード
ポピュラー文化、オタク
ヲタと非ヲタを取り込んだまま放送終了した「魔法少女まどか★マギカ」
複雑になるオタククラスタ
引用される批評関係者
調査へと投入される大学院生
発表内容
収集される調査票と明らかになる謎
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
ついに集う 潜在変数として組み込まれた概念たち
果たして「魔法少女まどか★マギカ」の物語はどこへ続くのか
次回
さぁて
院生研究会交流会
聴講者へ一言
新現代文化研究会
この次もサービス サービスゥ
調査にご協力いただいた方々、誠にありがとうございました。
14
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会④
―
12 月 11 日(火)七限(19:40~21:10)@志学館 123
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
東アジア交流研究会
留学生の語りを通して、東アジアの交流を見つめる。
東アジア、留学生、理解・交流、歴史・領土問題、ナショナリズム
私たち東アジア交流研究会は、本学に在籍する中国、韓国などの東ア
ジアからの留学生を対象に、インタビュー調査を行い、日本に対する意
識や日本での経験などの様々な語りから、東アジアの交流情況について
研究するものである。特に、今日リージョナルな多様性重視を掲げ、東
アジア間での多文化理解や多文化交流の重要性が盛んに叫ばれている
なか、理念と実態との乖離が如何なるものであるかについて、批判的な
視座から検討を行っている。
現時点では、外国人(特にアジアの留学生)であることの「壁」とい
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
った語りをもとに、「玄関と居間」の関係に見られるような、異質なも
のへの差別や排除といった実態について理解を深めている。また、メデ
ィアの報道姿勢や政治的、外交的な問題情況を含め、包括的な議論も展
開している。現在、日本と中国、韓国との間に生じている、領土問題や
歴史問題などの摩擦によって、東アジア情勢は深刻(危機的)な様相を
呈している。この非友好的関係に加え、対立構造の深化によって、両国
のナショナリズムが台頭し、差別意識を伴った排外主義が強まれば、東
アジア内での多くの損失的影響があるものと私たちは推測している。
このような問題に対する解決策は、非常に困難で、道程の長いもので
ある。しかし、問題を放置することは、更なる危機的情況を招きかねな
い。そのため、私たちは、長期的な視野に立ちつつ、今後、各国間の交
流による社会的相互作用の必要性が、より一層要求されてくるものであ
ろうと認識している。東アジアの交流を深め、お互いへの真なる「理解」
と「共有」を進めていくべき時代にあると主張したい。
「わかった」から「理解」へ
聴講者へ一言
15
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会⑤
―
12 月 12 日(水)五限(16:20~17:50)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
介護問題研究会
介護保険法および改正介護保険法の検証と問題点
介護保険法(制度)
2000(平成 12)年、社会全体で高齢者を支える仕組みとして創設さ
れた「介護保険法」も、2006(平成 18)年には、今後の急速な高齢化
の進展を見据え、制度全般について見直しが行われ、介護予防を重視し
た仕組みになった。2011(平成 23)年、高齢者が要介護状態になって
も、可能な限り住み慣れた地域において継続して生活できるよう、介護、
医療、生活支援サービス、住まいが切れ目なく提供される、「地域包括
ケアシステム」の実現に向け、
「改正介護保険法」が成立された。
しかし、介護保険法施行から今日まで、とくに低所得の高齢者が、介
発表内容
護保険サービスから排除される傾向や、介護労働者の劣悪な労働条件や
A)活動紹介・B)現時点で到達し
過重労働は、介護保険サービスの質の低下や介護事故等サービス利用者
ている内容
の安全と生命を脅かし兼ねないものである。
本研究会では、これらのことを基盤に置き、改正介護保険法の内容、
その問題点について検証を行ってきた。
聴講者へ一言
16
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会⑤
―
12 月 12 日(水)五限(16:20~17:50)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
医療福祉社会学研究会
各人の研究課題と医療福祉政策的課題の接点
胃瘻、介護保険制度、死生学
本研究会は、各人の研究報告と、共通する問題関心と背景となる社
会・制度的課題について議論をすることを目的としている。
第1回目の研究会では、「日本の胃瘻の歴史―広がりと揺らぎに着目
して―」について報告を受けて、胃瘻を造設している患者を受け入れて
いる施設の現状に注目し、以下の議論を進めた。
その中で特別養護老人ホームの実情や介護保険制度が導入されて以
後、福祉現場がどのように変化したか話しあった。介護保険制度の導入
は介護現場に大きな変化をもたらした。具体的には、介護保険制度が導
発表内容
入される前に平均要介護度が 3.1 だったものが、4.0 になり重症化が明
A)活動紹介・B)現時点で到達し
らかであった。しかし、職員の配置基準は変わらず、明らかに介護職員
ている内容
の業務は劣悪になった現状がある。また、雇用の際して派遣職員の導入
がはじまり、正規職員は過重労働を余儀なくされている。その結果、職
員の負担が高まる中で、仕事のやりがいや喜びが見いだしにくくなり、
介護の質の問題も浮上している。
こうした議論を深める中で、制度の問題点が明確になり、各人の研究
に対し有益な示唆を得ることができた。
各種制度的概要を基にして、発表をさせていただきたいと思います。
聴講者へ一言
宜しくお願い致します。
17
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
―
分科会⑤
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12 月 12 日(水)五限(16:20~17:50)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
ソーシャルワーク研究会
介護現場における「自立支援」とは―「生活リハビリ」の実践を手掛かりに―
自立支援 生活リハビリ
本研究会では、ソーシャルワークの「専門性」が何かを追求すること
を通して福祉とは何かを考え、また福祉現場で働く意味を「専門性」を
キーワードにしながら明らかにすることを目的として研究活動を行っ
ている。
そして、ソーシャルワークの「専門性」の一側面として、生活を全体
として捉えるという視点を有しながら「自立支援」を行っていくことが
あるのではないかと考えた。しかし介護の現場における「自立支援」が、
生活全体を鑑みたものには必ずしもなっていないことも多い。
発表内容
本報告では、社会福祉において「生活」がどのようにとらえられてき
A)活動紹介・B)現時点で到達し
たのかということと、介護保険制度において「自立支援」がどのような
ている内容
ものとして考えられてきたのかを確認したうえで、「生活リハビリ」と
いうコンセプトで活動を行っているデイサービスセンターの事例を手
掛かりに、介護現場における「自立支援」の一つの可能性について示す。
まだまだ道半ばではありますが、福祉専攻の方はもちろん、そうでない
聴講者へ一言
方からもご意見を頂ければと思います。よろしくお願いします。
18
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑤
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12 月 12 日(水)五限(16:20~17:50)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
韓国メディア研究会
メディアの信頼性、動画共有サイト利用に関する日韓比較調査結果報告
日韓比較、メディア、信頼性、動画共有サイト
A)私たちの研究会では、去年から引き続き、韓国メディアについて書
かれた文献の輪読や、メンバーが携わっている韓国メディアに関する研
究報告や、韓国メディアの現状レポートなどを中心に活動している。今
年度は、社会学研究科のグローバル・プロジェクト(GP)に参加して
いるメンバーが本研究会に参加しているため、プロジェクトにおいて本
年度日韓で実施した量的調査の分析結果について共有し、理解を深めて
いる。また、今年 12 月に行われる韓国大統領選挙は、メディアとの関
連という文脈においても注目すべき出来事であるため、大統領選挙終了
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
後、検証し、報告を行う予定である。
B)グローバル・プロジェクトを通し、メディアの信頼性、および動画
共有サイト利用について、今年度 8 月にインターネット調査を行い、日
韓各 1000 人程度をサンプルとしたデータ収集を行った。先行研究から
導き出した仮説をもとに、SPSS を用いた多変量解析を行い、その結果
および考察まで到達している。
メディア利用研究、メディア全般、国際比較研究、量的調査、韓国に興
聴講者へ一言
味がある方、ぜひ聞きにきてください。
19
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑥
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12 月 12 日(水)六限(18:00~19:30)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
余暇観研究会
国際観光都市「京都」への新たなまなざし
京都の観光資源、中国人のインバウンド観光、戦後の杉植林政策、
A)京都・観光をテーマとして各自が興味を持っている内容についての
報告、自由討論を行い理解を深めるという活動を行う。
活動内容詳細は以下。
第 1 回 10/15(月) 活動方針の決定
第 2 回 11/22(木)
第 3 回 12/1(土)
中国人の訪日観光の実態
大文字登山、森林の荒廃状況の把握
第 4 回(予定) 12/6(木) 活動のまとめ・発表準備
B)現時点の到達内容
発表内容
「中国人が観光地としての京都をどうとらえているのか」と「京都近隣
A)活動紹介・B)現時点で到達し
の山の荒廃状況の把握」の 2 点に絞り考察を深めてきた。第一点目につ
ている内容
いては、中国人にとっての京都の観光地としての魅力は、実際はあまり
高くないことがインタビューなどから明らかになりつつある。寺社につ
いては中国によりスケールと歴史の古いものがあり、日本への期待は新
しい街や買い物により魅力を感じることによる。日本人の京都への思い
入れが強い、あるいは、強すぎるために正確に中国人一般が京都をどう
思っているのかとらえきれていない可能性がある。第二点目について
は、山科―大文字―鹿ケ谷の山歩きにより、大文字山の山科側の杉林の
荒廃状況及び、京都市内側のブナが被害にあっていることの理解に至っ
た。
今回の発表では2つの視点からの現時点での考察結果の提示を行う。
国際観光都市「京都」を考える上での新たな視点を提示します。
聴講者へ一言
20
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑥
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12 月 12 日(水)六限(18:00~19:30)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
FCL研究会
家族ケアに対する役割意識と「働くこと」の意味変容過程
WLB、WFC、ジェンダー
A)活動紹介
本研究会では、家族、労働、ジェンダーなどを中心に、現代社会に生じ
る諸問題について多角的検討を加えている。研究会の構成メンバーは、
性別役割分業意識と家事労働、ケアワーカーのメンタルヘルス、ワー
ク・ライフ・バランスなど家族や労働の結節点を中心的テーマとしてお
り、各構成員の研究成果の報告とそれに対する議論を研究会で行ってい
る。
B)到報告内容
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
日本では、2007 年に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス、
以下 WLB と略す)憲章」が制定されたように、仕事と家庭(家事や育
児・介護など)の両立が求められている。しかしながら、WLB を実現
するためには、個人の抱える仕事役割と家庭役割間の葛藤(ワーク・フ
ァミリー・コンフリクト、以下 WFC と略す)に対処しなければならな
い。本報告では、仕事役割と家庭役割間に葛藤を抱える個人が、どのよ
うに役割に対する意味づけを変容し、再定義していくのかというプロセ
スは十分に明らかにされていない。そこで、本報告では就労している(あ
るいは就労を希望している)母親がいかにして「働くこと」と「母親で
あること」という役割の再定義を行い、役割間葛藤の解消を図るのかと
いうプロセスを明らかにすることを目的とする。本報告では、京都障害
児放課後ネットワーク「障害児家族就労促進調査・研究事業」(独立行
政法人福祉医療機構「社会福祉振興助成事業」,2010)で得られた「障
害児家族介護離職インタビュー調査」のデータをもとに分析を行う。
労働、ケア、家族などの問題に興味のある方、ぜひ気軽に聴きにきてく
聴講者へ一言
ださい。
21
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑥
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12 月 12 日(水)六限(18:00~19:30)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
子ども・若者論研究会
若者を対象とする各自の研究経過報告
若者、大学生ボランティア、PBL、協同実践
A)活動紹介
週に 1 回、木曜日午前に各自持ち回りで一人ずつ若者の育ちや変容に関
する修士論文の研究に関する報告をおこない、検討する。
各自の研究テーマは以下の通りである。
「社会科学における PBL の実践のための授業形態の分類と概念整理に
ついての研究」
「生活保護家庭の子どもを対象とする学習支援で活動する大学生ボラ
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ンティアの意識に関する研究」
「ひきこもり支援における地域協同実践の可能性に関する研究」
ている内容
B)現時点での到達点
これまでに週 1 度ずつ 5 回の研究会を行い、各自の研究を充実させてい
る。研究会では、特に、各自が持つフィールド調査を議論、検討する形
で行われた。
今後の予定としては、週に 1 回の報告・検討を重ね、年末に修論追い込
み合宿を予定している。
がんばります。
聴講者へ一言
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2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑥
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12 月 12 日(水)六限(18:00~19:30)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
暴力論研究会
社会の諸相における暴力の発露と反応
―コンフリクトとエスカレーションの過程分析
コンフリクト、エスカレーション、ランドル・コリンズ、いじめ
本研究会は、スポーツ、社会問題に対する社会的反作用、学校教育、
戦争体験の記憶に関する分野を対象として、暴力の生成と人々の対応に
ついて、研究を行ってきた。
本年度、各メンバーの報告を行い、各々の現状と課題を討論している。
① 大津市のいじめ事件をデータとして、報道される事件に対する過剰
な反応を連鎖的に示す状態であるエスカレーションとコンフリクトの
過程を分析する。
発表内容
② 学校での暴力に対して教育委員会が行う対応に着目し、資料や関係
A)活動紹介・B)現時点で到達し
者の話を基に、教職員組合や保護者、生徒等の受け止め方をまとめる。
ている内容
③ スペクテイタースポーツが実施される暴力的な内容を含む表現と消
費について、暴力を含む興行が娯楽とされる実相の一側面に迫る。
④ 旧日本軍の暴力性を従軍体験者が語ったライフストーリーについ
て、個人が持つ戦争の記憶に着目して社会とのつながりを記述する。
今後はさらに議論を行い、スポーツ、学校、戦争体験の各分野で暴力
生成と対応の相違、社会問題に対する社会的反作用に着目して、現状と
理論がつながる部分を考察していく。
なお、報告会では時間的な制約上、①について発表する。
聴講者へ一言
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2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑦
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12 月 12 日(水)七限(19:40~21:10)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
スポーツ文化理論研究会
戦後日本におけるスポーツメディア文化の一研究―サッカー雑誌の戦後史
スポーツを“読む”文化、戦後史、雑誌、読者共同体
A)本研究会は、主にメンバーの個々の研究についての発表、および討
議を中心に活動している。それと併せて、各自の問題関心に基づいた現
代社会に関する理論書を輪読し、そこで得た知見をそれぞれの研究へと
応用できるように検討している。
B)今回は、その中から戦後の日本社会におけるスポーツメディア文化
をテーマとした発表を行う。近年、スポーツ観戦はテレビで“見る”も
のとして自明視されているが、その一方で戦後のスポーツとメディアの
発表内容
関係を考えるにあたってスポーツを“読む”文化が見落とされているの
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ではないか。こうした問題意識の下、本研究ではサッカー雑誌を分析対
ている内容
象とし、そのメディア的な機能を考察する。戦後の日本社会において、
当初サッカーがマイナースポーツとされていた時代、ファンは雑誌を通
して交流し、そこには読者共同体のようなものが醸成されていたのでは
ないかというのが、本研究の見取り図である。
聴講者へ一言
24
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑦
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12 月 12 日(水)七限(19:40~21:10)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
社会文化研究会
イデオロギーとしての技術と科学
イデオロギー
科学と技術 ハーバーマス
A)文献購読と議論
B)近代と、それ以前の時代を区分するメルクマールの一つは、
「科学」
であろう。医療技術、情報通信技術…
科学を基礎とした、「技術」の
発展により、それまでには想像することさえできなかった数々のことが
実現されるようになった。しかしながら、そうした技術発展の一方で、
発表内容
公害や原発、飽くなき「合理性」の要請など、それまでには無かった問
A)活動紹介・B)現時点で到達し
題も現れてきた。一方で、人びとの生活を豊かにし、そして、また一方
ている内容
で、人びとの生活をおびやかす「科学技術」のありかた。こうした近代
科学に関連する社会問題の根源を、J.ハーバーマスは、技術ではなく、
「科学という考え方」そのものに内在するものとしてとらえた。そして、
「科学」を捨て去ることではなく、「科学」を刷新することでこそ、こ
の解決を図ろうとしたのである。本発表では、ハーバーマスのこうした
解決の方向性が明確にうちだされたテキストである、「イデオロギーと
しての技術と科学」をとりあげる。
「可能な限り分かり易く、明確に!」をモットーに、明確な発表をした
聴講者へ一言
いと思います。理論や思想が苦手という方こそ、是非お越し下さい。
25
2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑦
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12 月 12 日(水)七限(19:40~21:10)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
読む会
私と(準)古典
――自身の研究と古典とのつながり
発表内容のキーワード
社会階層, 階級意識, 家族, 育児
A)活動紹介
本研究会の目的は、自身の研究領域以外の研究領域における過去の先行
研究あるところの古典的研究に対する理解を深め、他領域における知識的
造詣を深めることである。自身の研究分野の先行研究は熟知しているが、
他領域になると先行研究をフォローできていない領域の細分化状況が存在
する。そのため共通理解が得られず学際的研究が行えない。この状況は社
会という事象を扱う上で避けねばならぬ問題であろう。以上のことを鑑み、
本研究会では過去の研究蓄積とりわけ古典と位置付けられているような研
究を取り上げ、輪読を行う。
発表内容
A)活動紹介・B)現時点で到達し
ている内容
B)現時点で到達している内容
本研究会ではこれまで以下の(準)古典を取り上げ議論してきた。
●Beck, E. M., et al. 'Stratification in a Dual Economy: A Sectoral
Model of Earnings Determination.' American Sociological Review 43
(1978):704-20.
●Becker, Gary. A Treatise on the Family. Cambridge: Harvard
University Press, 1981, ch. 2 ('Division of Labor in Households and
Families'), ch. 5 ('The Demand for Children').
●RONALD RINDFUSS, JAMES PALMORE, LARRY BUMPASS
''Analyzing Birth Intervals: Implications for Demographic Theory
and Data Collection''
●Laumann, Edward O., and R. Senter. 'Subjective Social Distance,
Occupational Stratification, and Forms of Status and Class
Consciousness.' American Journal of Sociology 81 (1976):1304- 38.
時間が足りず質問ができなかった方は、「読む会」まで来てください。
聴講者へ一言
一緒に理解を深めましょう!
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2012 年度院生研究交流会実行委員会/産業社会学会院生委員会
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分科会⑦
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12 月 12 日(水)七限(19:40~21:10)@志学館 141
研究会名
発表テーマ
発表内容のキーワード
正義論研究会
ロールズを読む 〜ロールズ、セン、ブルデューの財、資本概念に見る社会的基本財
〜
ロールズ、『正義論』
、アマルティア・セン、ブルデュー
私たちは、ロールズの『正義論』を読むなかで、社会的基本財 primary
social goods の箇所に注目した。なぜならば、この概念が、現代の貧困や不
平等の問題を検討する上で重要かつ影響のあるものと考えたからである。ロ
ールズは、公正な社会の根本的問題である、公正な分配に関して、所得など
の経済的財のみならず、権利や自由、自尊心の社会的基礎など様々な財が
分配されることの必要性を提起した。この議論は、昨今の社会学理論が経済
的資本以外の財に注目していることと重なり合う。例えば社会的資本に注目
していることはその一例であろう。本報告は、社会的基本財を理解し、報告者
発表内容
の研究テーマとの関連に基づきながら行う。まず、センとロールズのアプロー
A)活動紹介・B)現時点で到達し
チを検討し、また一方でピエール・ブルデューの様々な資本概念を検討す
ている内容
る。これらの議論を参考にすることで、財や資本の不平等の問題に社会学理
論が切り開いた新しい問題設定を検討できるだろう。
頑張ります。
聴講者へ一言
27
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