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原木ナメコ - 和歌山県ホームページ

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原木ナメコ - 和歌山県ホームページ
木の国森の資源の活かし方<技術指針N0.4>
ナメコは腐朽菌で、木材の高分子〔セルロー
ス・リダニン〕を分解L生長します。そのため、
シイタケやヒラタケなどと同様に人工栽培が
容易に出来ます。
野生のナメコは北海道、木・り・│・│、四国、九り・│・│の主
にプナ帯に分布し、プナやトチノキ、カエデな
どの落葉広葉樹の倒木や切り株に発生します。
ナメコはヌメリのある代表的なきのこで、
みそ汁やおろし和えなどとして、昔から日本
で食べられています。
栽培方法は原木栽培と菌床栽培があり、一
般に市販されているものは、菌床栽培品で、原
木栽培品の方が傘が大きくヌメリがありおい
しいです。
〈ナメコ>
学名:Pholiota
namekQ(T.lt・)S.lt・et
真菌門一担子菌亜門一帽菌亜綱−
ハラタケ目−モエギタケ科−スギタケ罵
ここでは主にヒノキ間伐材の原木栽培の方法を解説Lますが、
広葉樹でも適用することが出来ます。
作業内容
12月1月2月3月4月5月6月 7月8月9月10月11月12月1月
原木伐採
玉切
植菌
仮伏せ
←
本伏せ
発生
穏菌の種類:
・稲駒菌とオガコ菌があります。
一種腕菌は弾頭型や円柱型があり、植涸Lやすいのが利点です。
・オガコ菌は福駒蘭よりも活着がよいのが11』点ですが、植韻孔に蓋
をしなければならないなど手間がかかります。
・早生・申生・晩生などの種類によりて発生温度や│吻期が異なります。
注意事項:
・和韻を濃。入したらすぐに植韻した方がよい。やむをえず補習出来
ない場合は10℃以下の所に保存します。
・和韻は種子と追い、木材やオガコなどの養分を食べながら生きて
いるので、長い期間保存したりすると死んでしまいます。また魔境
の変化に一いので注意して'ドさい。
翌ll
lmai in lmsi
皿12月∼3月中旬
原木の伐採は植菌の前に行い、ナメ=判iシイタケなど他の栽培き
のこより高い含水率を好むため、伐採直後でも植菌が可能です。
原木は怪が10−30cm程度のものを選び、伐採後は長さをlm程度
に玉切りし管理しやすいようにします。ただし原木が植菌までに乾
きすぎないように注意しましょう。
原木に適している樹種はサクラ、クリ、コナラ、ミズナラ、トチノ
キなどの広i樹で、ヒノキからも発生します。
四月∼月中旬
40個を目安にドリルで千鳥にあけます。ドリルの径は種
駒によりますがそれぞれの径に合わせ、種駒の長さに対
し1Cnl程度深く掘ります。空間を設けることで菌のまわ
りを早めます。
次に種駒を入れ金づちで打ち込みます。
□⊇j]j回生]回二]植菌
∩目口図
駒菌を使用する場合は原本1m、径10cmに対し、30−
4月末
仮伏せの目的は、楠菌した菌を原木に活着させることです。活着
させるためには湿度を高くし、10℃−20℃ぐらいに管理して下さ
い。ただし害菌が繁殖する25℃以上にならないように通気をよくし
てドさい。
仮伏せの方法は、植菌したホダ木を井桁に組み、排水の良い場所
に設賑します。適度な湿度と温度を保つために上から寒冷紗や落ち
葉などをかけてドさい。降雨がない場合は週に2同程度長時間散水
して下さい。
ヱ4月末∼発生まで
本伏せは原本に菌をまん俎させます。ナメコは特に湿気を好み、
│-│の当たらないひんやりした沢沿いや川べりの林内に伏せるよう
にします。乾燥気味の箇所では原木を半一分まで埋め、寒冷紗を掛け
さらにヒノキの葉やわらを│こから被せます。
ナメコは、傘喜の膜が破れる直前に収穫すると丸くて見
栄えの良いきのこが採れ、諸が完全に破れたときに収穫す
ると傘の闇いた味の良いきのこが採れます。
傘が開きすぎたり、ヒダがサビ色を帯ぴてきたら採取適
揖が退ぎています。
発生後は、過乾燥を防ぐためホダ木の枕をはずし、癩冷
紗を掛けたまま伏せておきます。
収穫はハサミなどで採ると石突きがきれいにとれるの
でナメコの洗浄が容易に出東ます。手で採取すると樹皮が
剥げるので原木の寿命が短くなります。
販売は100gの袋詰めが一般的で、水切りを十分に行う
のが重要です。
原水栽培に害虫はつきものです。害虫を少なくするには
ホダ場をきれいにしたり、通気を良くしたりして下さい。
また、きのこに害虫が付く場合もあるので、きのこが発生
Lたら早く収穫して下さい。特にナメクジはキノ=コ摺が大
好きです。
ホダ木に害菌が付いた場合、放置するとまん延する可能
性があるため、すぐにそのホダ木を処分して下さい。
ヒノキ間伐材による栽培試算
loO本当たり3年間の粗収益は52、0ao円で、自家労賃29、3oo円、利潤
は900円となります。
収量を増やすには、ナメコ栽培に有効な広葉樹を混合して栽培す
るほうが良いでしょう。
生産晋
原木代100本
種菌代3500駒
機械器具・諸材料
出荷費用
自家労賃
伐採玉切、植菌、伏
せ込み、ホダ場管
理、収穫、包装出荷
組収益
o円
9800円
生きのこ販売
合 計
52000円
52000円
4200円
7800円
29,300円
利 潤
合 計
51100円
粗収益一生産昔
※ホタ木100本あたり3年間試算で、原木代は間伐予定の立木として無料。
※機械器具経費はチェーンソー償却費等、諸材料はドリルの刃等。
※種菌代は1、400円/500個、自家労賃は1,000円/時間。
※収量は3シーズンで26kg、販売価格2,000円/kg。
900円
f!四!!・
林業試験場では、間代打を有効に利用するためヒノキ間伐材を活
用したナメコ原木栽培の研究を行ったので紹介します。
表1原木環境及び種菌別の発生量調査
本数
場所 樹種 状態 原木採取場所 種菌
01
0
1
A(早生)
発生量(g)
径10・m換算
平均直径平均材稽
一一−
(cm)
【ms】in,s年度2c06年度2007匈童1冰癩り発生量
-
0.0087
11.5
0.0104
ヒノキ
01
0
1
B(早生)
一
A(早生)
生
古座川
乾
中辺路
10.7
11.2
2020
B(早生)
一
A(早生)
サクラ
B(早生)
所況日
場状
地菌
験験
帽。
合計
109
99
B(早生)
一
A(早生)
01
0
1
中辺路
(温川)
-
688 1、223
0.0093
0.0077
00090
00098
-
12.9
132
00131
1475
695
-
961
203
1157
893
731
2410
-
5542
0.0137
12,705
100
1501
454
214
499
263
184
万作
10.5
中辺路
1056
374
262
129
6916
463
3383
236
383
9370
23,850
4,687
10.726
565
1734
スギ・ヒノキ遠交赫
1本あたりの発生量
2004年S月
極ln・m、價さlm(籾種ロ.oa79ma)当たりに撞算L各原木ごとに笈出している.発生・lis年間の総量とtil.
発生期間
2cos年度(平成11年¶1月3日一平威la年2月2日3
2006年度【平成IS年11月S日一平成¶9年¶月4日】
屈07年度(平盛l1年11月2日−平成l9年12月21日)
I。│」辺銘の試験地では2004年の3JIに植繭L、本
600
500
伏せを行いました。翌年の秋にはナメコが発生し
400
3年間の発生iaを調査しまLた(表1)。
(g)300
ナメコの適木であるサクラとヒノキ原木の生
200
ロヒノキ
材、2ヶ月間乾」燥させた乾燥材と比i咬したところ、
・サクラ
100
0
サクラ原木の収量が多く。生原木は5割で乾燥原
生原木と比較 乾燥原木と比較
木は4害│』の収ilcしかありませんでLた〔図1〕。
図1樹種別発生量
またヒノキの生原木と乾燥原木の収aを比較
したところ、初年度では生原木の方が収量が多
5
0
2
0
0
咄
・ヒノキ生
000
5
11
した方が良いことがわかりましたほ12)。
2
く、それ以降は収一瓦が変わらなかったので、ヒノ
キ原木でナメコを栽培する│勲は牛の原木に核・薗
・ヒノキ乾
量に差がでたため、注意する必唇があります。
500
本研究では市販されている種蘭によりて発生
2005年度2006年度2007年度
図2原木状態別発生量
参考資料
「キノコ栽培全利・」
「図解・家庭でできるキノコつくり」
「2006年改版きのこ年鑑」
大森清ダ戸小出所志
大貫敬二
(株)特渥信仰
200](削)農山漁村文化協会
1986(社)農山漁村文化協会
2006(株)プランツワールド
和歌山県農林水産総合技術センター林業試験場
〒649-2103和歌山県西牟婁郡上富田町生馬1504-1
TEL0739(47)2468
FAX0739(47)4116
HPアドレスhttp://www.prefwakayama.lgjp/prefg/070109/gaiyou/006/006.htm
発行:平成20年3月
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