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認知症対応型共同生活介護(PDF:753KB)

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認知症対応型共同生活介護(PDF:753KB)
平成27年度
指定介護保険事業者のための
運営の手引き
(介護予防)認知症対応型共同生活介護
横須賀市 福祉部指導監査課
介護保険制度は、更新や新しい解釈が出ることが大変多い制度です。この手引
きは作成時点
でまとめていますが、今後変更も予想されますので、常に最新情報を入手する
ようにしてく
ださい。
目 次
1 人員基準
1
代表者
1
2
管理者
1
3
介護従事者
2
4
計画作成担当者
3
5
研修未受講者の配置について
3
6
管理者と計画作成担当者の兼務について
4
2
運営基準
1
内容及び手続の説明及び同意
5
2
サービス提供拒否の禁止
6
3
受給資格等の確認
6
4
要介護・要支援認定の申請に係る援助
6
5
入退居
6
6
サービス提供の記録
7
7
利用料等の受領
7
8
保険給付のための証明書の交付
9
9
介護等
9
10 社会生活上の便宜の提供等
9
11 認知症対応型共同生活介護計画の作成
10
12 指定認知症対応型共同生活介護の取扱方針
10
13 指定介護予防認知症対応型共同生活介護の取扱方針
11
14 利用者に関する市への通知
13
15 緊急時等の対応
13
16 管理者の責務
14
17 管理者の管理
14
18 運営規程
14
19 勤務体制の確保
14
20 定員の遵守
15
21 協力医療機関等
15
22 調査への協力等
15
23 非常災害対策
16
24 衛生管理等
15
25 掲示
16
26 秘密保持等
16
27 広告
17
28 居宅介護支援事業者・介護予防支援事業者に対する利益供与等の禁止
17
29 苦情処理
17
30 地域との連携等
17
31 事故発生時の対応
18
32 記録の整備
18
■手引きで使用する表記■
表 記
条 例
正 式 名 称
指定地域密着型サービスの事業の人員等に関する基準等を定める条例(平成24年条例第71号)
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員等に関する基準等を定める条例(平成24年条例第72号)
施行規則
指定地域密着型サービスの事業の人員等に関する基準等を定める条例施行規則(平成25年規則第45号)
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員等に関する基準等を定める条例施行規則(平成25年規則第46号)
条例解釈
指定地域密着型サービスの事業の人員等に関する基準等を定める条例等について(平成25年4月1日横福指第18号)
指定地域密着型サ介護予防ービスの事業の人員等に関する基準等を定める条例等について(平成25年4月1日横福指第26号)
1.条例の性格 〈条例解釈第1〉
◎ 条例は、指定地域密着型サービスの事業がその目的を達成するために必要な最低限
度の基準を定めたものであり、指定地域密着型サービス事業者は、常にその事業の
運営の向上に努めなければなりません。
● 指定地域密着型サービスの事業を行う者又は行おうとする者が満たすべき基準等を
満たさない場合には、指定地域密着型サービスの指定又は更新は受けられず、また、
基準に違反することが明らかになった場合には、
① 相当の期間を定めて基準を遵守するよう勧告を行い、
② 相当の期間内に勧告に従わなかったときは、事業者名、勧告に至った経緯、当該
勧告に対する対応等を公表し、
③ 正当な理由が無く、当該勧告に係る措置を採らなかったときは、相当の期間を定
めて当該勧告に係る措置を採るよう命令することができます(命令をした場合には
事業者名、命令に至った経緯等を公示しなければなりません)。
なお、③の命令に従わない場合には、当該指定を取り消すこと、又は取消しを行
う前に相当の期間を定めて指定の全部若しくは一部の効力を停止すること(不適正な
サービスが行われていることが判明した場合、当該サービスに関する介護報酬の請
求を停止させること)ができます。
● 次に掲げる場合には、基準に従った適正な運営ができなくなったものとして、直ち
に指定を取り消すこと又は指定の全部若しくは一部の効力を停止することができま
す。
① 次に掲げるときその他事業者が自己の利益を図るために基準に違反したとき
ア 指定地域密着型サービスの提供に際して利用者が負担すべき額の支払を適正に
受けなかったと
き
イ 居宅介護支援事業者又はその従業者に対し、利用者に対して特定の事業者によ
るサービスを利用させることの代償として、金品その他財産上の利益を供与し
たとき
ウ 居宅介護支援事業者又はその従業者から、事業所の退去者を紹介することの対
償として、金品その他の財産上の利益を収受したとき
② 利用者の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあるとき
③ その他①及び②に準ずる重大かつ明白な基準違反があったとき
2.指定地域密着型サービスの事業の一般原則 〈条例第3条〉
◎ 指定地域密着型サービス事業者は、利用者の意思及び人格を尊重して、常に利用者
の立場に立ったサービスの提供に努めなければなりません。
◎ 指定地域密着型サービス事業者は、指定地域密着型サービスの事業を運営するに当
たっては、地域との結び付きを重視し、市町村、地域包括支援センター、他の地域
密着型サービス事業者又は居宅サービス事業者その他の保健医療サービス及び福祉
サービスを提供する者との連携に努めなければなりません。
1
1
人員基準
代表者
ア ①又は②のいずれかの経験を有していること
① 以下の施設等において認知症である者の介護に従事した経験を有する者
特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、指定認知症対応型
共同生活介護事業所等の従業者若しくは訪問介護員等
② 以下のサービス等の提供を行う事業の経営に携わった経験を有する者
○保健医療サービス「医療機関や訪問看護ステーション等」
○福祉サービス「特別養護老人ホーム等」
イ横須賀市長が定める研修を修了していること
「認知症対応型サービス事業開設者研修」
○みなし措置
下記の研修修了者は、事業者の代表者として必要な研修を修了したものとみなされます。
(1) 実践者研修又は実践リーダー研修、認知症高齢者グループホーム管理者
研修(平成17年度実施のものに限る)
(2) 基礎課程又は専門課程
(3) 認知症介護指導者研修
(4) 認知症高齢者グループホーム開設予定者研修
2
管理者
ア 共同生活住居(ユニット)ごとに配置すること
イ 常勤専従であること
ただし、次の場合は、兼務が可能(ユニットの管理上支障がない場合に限る)
(ア) 当該共同生活住居の他の職務
(イ) 同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務
(ウ) 併設する小規模多機能型居宅介護事業所若しくは指定看護小規模多機能型居宅介護事業
所の職務
ウ 適切な指定認知症対応型共同生活介護を提供するために必要な知識及び経験を有すること
エ 特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、指定認知症対応型共
同生活介護事業所等の従業者又は訪問介護員等として、3年以上認知症である者の介護に従事
した経験を有すること
オ 横須賀市長が定める研修を修了していること
「認知症対応型サービス事業管理者研修」
1
○受講要件
上記研修を受講するには研修の申込時までに「認知症介護実践者研修(旧基礎課程を含
む)」を修了していること及び上記「エ」に記載の実務経験が必要です。
○みなし措置
平成18年3月以前から当該グループホームで管理者をしている方で、次の3つの要件すべ
てを満たしている者は、事業所の管理者として必要な研修を修了したものとみなされます。
1 以下のいずれにも該当する者
ア 平成18年3月31日までに「実践者研修」又は「基礎研修」を修了している者
イ
平成18年3月31日に、現に特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護
老人保健施設、指定認知症対応型共同生活介護事業所等の管理者の職務に従事してい
る者
2 認知症高齢者グループホーム管理者研修を修了している者
【注意】
管理者は、管理業務に支障がない場合、2以上の共同生活住居の管理者を兼務することが可能
です。
しかしながら、管理者が1の共同生活住居の計画作成担当者を兼務する場合には、当該共同生
活住居以外の職務(管理者を含む)に従事することができませんのでご注意ください。(この場
合には、人員基準欠如となり減算の対象となります。)
3
介護従業者
ア 介護従業者のうち、1以上の者は常勤とすること
イ 夜間及び深夜の時間帯以外の配置
共同生活住居ごとに利用者の数(※前年度の平均値)が3又はその端数を増すごとに、常勤
換算方法で1人以上配置すること(3:1)
※前年度の平均値の算出方法
前年度の全利用者の延べ数(入居日及び退去日のいずれも含む)を当該年度の日数で除して
得た数(小数点第2位以下を切り上げ)
人員基準を確認する上で必要となりますので、必ず毎年度作成し、人員配置が適切に行わ
れているかについて毎月確認を行ってください。
ウ 夜間及び深夜の時間帯の配置
共同生活住居ごとに夜間及び深夜の時間帯を通じて1以上の介護従業者を配置すること
○「夜間及び深夜の時間帯」の設定
事業所ごとに利用者の生活サイクルに応じて設定してください。
エ 小規模多機能型居宅介護事業所、看護小規模多機能型居宅介護事業所を併設する場合
員数を満たす介護従業者を置くほか、小規模多機能型居宅介護事業所の人員を満たす従業者
を置いている又は看護小規模多機能型居宅介護事業所の人員を満たす従業者を置いているとき
は、併設する小規模多機能型居宅介護事業所又は看護小規模多機能型居宅介護事業所の職務に
従事することができる
2
4
計画作成担当者
ア 共同生活住居ごとにおくこと
イ 保健医療サービス又は福祉サービスの利用に係る計画の作成に関し、知識及び経験を有する
者であること
ウ 横須賀市長が別に定める研修を修了していること
「認知症介護実践者研修」又は「実務者研修基礎課程」
エ 専らその職務に従事する者であること
ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該共同生活住居の他の職務(管理者含む)と
の兼務が可能(他の共同生活住居の職務は兼務できません。)
オ 計画作成担当者のうち少なくとも1人は介護支援専門員を持って充てなければ
ならない。
ただし、次の場合には介護支援専門員を置かないことができる
併設する小規模多機能型居宅介護事業所又は看護小規模多機能型居宅介護事業所の介護支援
専門員との連携により当該認知症対応型共同生活介護事業所の効果的な運営を期待することが
できる場合であって、利用者の処遇に支障がないとき
カ 介護支援専門員以外の計画作成担当者は、特別養護老人ホームの生活相談員や介護老人保健
施設の支援相談員その他の認知症である者の介護サービスに係る計画の作成に関し実務経験を
有すると認められる者をもって充てることができるものとする。
Q&A 3ページ Q5~Q8、7ページ Q5
5
研修未受講者の配置について
代表者、管理者、計画作成担当者としての資質を確保する観点から、本市が定める条例におい
て各種研修の修了者を配置することが人員基準上の要件として必要とされています。
従って、研修未修了者を配置した場合は、原則として減算対象(所定単位数の100分の70)と
なります。
しかしながら、職員の急な離職等、事前に研修を修了することが困難な場合も想定されること
から、このような場合には、必ず事前に指導監査課へ相談してください。
相談の際には、以下の内容についてお聞きしますので、ご準備をお願いします。
① 研修修了までの間、利用者の安全配慮に対する具体的な取り組む内容について説明をして
ください。
② 直近の研修会に必ず参加し、研修を修了することを確約してください。
※指導監査課に事前に相談せずに、研修未受講者を配置した場合には、監査の対象とし、不利益
処分の対象となる場合がありますので、ご承知おきください。
3
6
管理者と計画作成担当者の兼務について
ア
管理者については、管理上支障がない場合には、「当該共同生活住居の他の職務」及び「同
一事業所の他の共同生活住居」の管理者を兼務できます。
イ
計画作成担当者については、当該共同生活住居の他の職務を兼務できるものであって、他の
共同生活住居の職務を兼務できない。
上記ア、イより、複数の共同生活住居の管理者を兼務している者は、計画作成担当者を兼務す
ることは、不可となります。
Aユニット
Bユニット
ア
管理者
管理者
イ
ア
計画作成担当者
×
上記人員基準に適合していない事業所においては、平成29年3月31日までに適切な人
員配置をお願いします。
また、複数の共同生活住居の管理者と計画作成担当者を兼務している事業所が、兼務
関係の解消を目的として、「認知症対応型サービス実践者研修」又は「認知症対応サー
ビス管理者研修」を受講する場合には、横須賀市で当該研修受講希望者の推薦を行いま
す。
研修の受講案内については、随時メール等によりご案内します。
なお、平成29年4月1日以降、上記の人員基準に適合した人員配置を行わない場合に
は、人員基準違反として指導等の対象となり、場合により、人員基準欠如減算の対象と
なりますのでご注意ください。
4
2
運営基準
1
内容及び手続の説明及び同意(条例第129条(第10条)、予防条例第87条(第12
条))
○
サービスの提供の開始に際しては、あらかじめ、入居申込者又はその家族に対し、運営規程
の概要等の重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該サービスの提供について同意を
得なければなりません。
※ 「同意」は、利用者及び事業者の双方保護の立場から、書面によって確認することが望ま
しいものとされていますので、署名欄には、次のように記載してください。
重要事項について説明を行いました。
○年○月○日
説明者氏名 ○○ ○○ 印
重要事項について説明を受け、同意し、交付を受けました。
○年○月○日
利用者氏名 ○○ ○○ 印
【ポイント】
○ 重要事項を記した文書に記載していなければならないことは、
① 運営規程の概要(法人及び事業所概要、サービス内容、利用料、利用上の留意事項等)
② 従業者の職種、員数及び職務内容
③ 事故発生時の対応
④ 苦情処理の体制(苦情処理の流れや事業所担当、市・国保連などの相談・苦情窓口等)
⑤ その他運営に関する重要事項
ア 事業の運営についての重要事項に関する規程の概要
イ 協力医療機関の概要
ウ身体的拘束等を行う際の手続き
エ 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める事項
※ 重要事項を記した文書は、入居申込者が事業所を選択する上で必要不可欠なものです。常
に最新の情報を記載するようにしてください。
※ 重要事項を記した文書を説明した際には、説明年月日や説明者を記入してください。
※ 実際にサービスの提供を開始するにあたっては、利用申込者及びサービス事業者双方の保
護の立場から、別途契約書等によって契約内容を確認してください。
5
2
サービス提供拒否の禁止(条例第129条(第11条)、予防条例第87条(第13
条))
正当な理由なくサービスの提供を拒んではなりません。特に、要介護度や所得の多寡を理由
にサービスの提供を拒否することは禁止されています。
※ 提供を拒むことができる正当な理由とは、
・ すでに利用定員に達している
・ 利用申込者の居住地が市外である など
3
受給資格等の確認(条例第129条(第13条)、予防条例第87条(第15条))
○ サービス提供の開始に際し、その者の介護保険被保険者証によって、被保険者資格、要介護
認定・要支援認定の有無及び要介護・要支援認定の有効期間を確認しなければなりません。
○ 被保険者証に、認定審査会の意見が記載されているときは、これに配慮してサービスを提供
するよう努めなければなりません。
4 要介護・要支援認定の申請に係る援助(条例第129条(第14条)、予防条例第87
条(第16条))
○ 入居申込があった場合には、要介護・要支援認定の申請が既に行われているかどうかを確認
し、申請が行われていない場合は、入居申込者の意思を踏まえて、速やかに当該申請が行われ
るよう必要な援助を行わなければなりません。
○ 要介護・要支援認定の更新の申請が遅くとも要介護・要支援認定の有効期間満了日の30日
前には行われるよう、必要な援助を行わなければなりません。
5
入退居(条例第115条、予防条例76条)
○ 事業者は、主治医の診断書等の文書により入居申込者が認知症であることを確認してくださ
い。
【注意】認知症であることの確認について
認知症であることの確認については、医師の診断書により確認を行うことが望ましいと
考えますが、主治医意見書に「認知症」であることが確認できれば可とします。ただ
し、介護認定の認定調査票での確認は不可とします。
○ 利用申込者が、家族による入居契約締結の代理や援助が必要であると認められながら、これ
らが期待できない場合については、市町村とも連携し、成年後見制度や権利擁護に関する事業
等の活用を可能な限り図ってください。
○ 利用申込者に対し※自ら必要なサービスを提供することが困難であると認めた場合は、適切
な他の指定認知症対応型共同生活介護事業者、介護保険施設、病院又は診療所を紹介する等の
適切な措置を速やかに講じなければなりません。
※自ら必要なサービスを提供することが困難であると認めた場合とは
①利用対象者に該当しない場合(認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者)
6
②入院治療を要する者である場合
③利用者数が、既に定員に達している場合
○ 入居申込者の入居に際しては、その者の心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めてくださ
い。
○ 利用者の退居の際には、利用者及びその家族の希望を踏まえた上で、退居後の生活環境や介
護の継続性に配慮し、退居に必要な援助を行ってください。
○ 利用者の退居に際しては、利用者又はその家族に対し、適切な指導を行うとともに、指定居
宅介護支援事業者等への情報の提供及び地域包括支援センター又は保健医療サービスもしくは
福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めてください。
6
サービス提供の記録(条例第116条、予防条例第77条)
○ 入居に際しては、入居の年月日並びに入居している事業所の名称を、退居に際しては退居の
年月日を、利用者の被保険者証に記載しなければなりません。
○ サービスを提供した際には、提供した具体的なサービスの内容等を記録しなければなりませ
ん。
7
利用料等の受領(条例第117条、予防条例第78条)
○ 利用者負担額の支払いを受けなければなりません。
○ 法定代理受領サービスに該当しない指定(介護予防)認知症対応型共同生活介護を提供した際
に利用者から支払いを受ける利用料の額と、地域密着型介護(予防)サービス費用基準額との間
に、不合理な差額が生じないようにしなければなりません。
○ 次に掲げる費用の額の支払いを受けることが可能です。
① 食材料費
② 理美容代
③ おむつ代
④ その他の日常生活費(日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その
利用者等に負担させることが適当と認められるもの)
※「その他の日常生活費」の範囲について
【根拠】通所介護等における日常生活に要する費用の取扱いについて(老企54号)別紙(6)
ア 利用者の希望によって、身の回り品として日常生活に必要なものを事業者が提供する場合
に係る費用
一般的に要介護者等の日常生活に最低限必要と考えられる物品(例えば、歯ブラシや化粧
品、シャンプー、タオル等の個人用の日用品等)であって、利用者等の希望を確認した上で提
供されるもの。
イ 利用者等の希望によって、教養娯楽として日常生活に必要なものを事業者が提供する場合
に係る費用
事業者がサービス提供の一環として実施するクラブ活動や行事のために調達し、提供する材
料であって、利用者に負担させることが適当と認められるもの(習字、お花、絵画、刺繍等の
クラブ活動等の材料費)にかかる費用は、教養娯楽に要する費用「その他日常生活費」として
7
徴収することが可能です。
日常生活において通常必要となるものの具体例
①入れ歯用洗浄剤の購入費
入れ歯の洗浄剤は、歯ブラシや化粧品等の個人用の日常品等として徴収することがで
きます。
②褥瘡部保護のための包帯・ガーゼなど
医療にかかる費用については、利用者それぞれに医療保険が適用されます。医療保険
で保険給付の対象とならない治療に必要な包帯やガーゼは利用者からの徴収が可能で
す。
なお、一時的に必要となる常備薬やガーゼ等の消耗品については、事業者の負担で用
意する必要があります。
③通院にかかるバス代などの交通費の実費
通院にかかる交通費(駐車場代など)は、すべて利用者の実費負担にできます。
④寝具など(布団、シーツ、バスタオル、フェイスタオル)
寝具などは、一般的に、事業者が利用者に一律に提供するものではなく、利用者の日
常生活に最低限必要なものと考えられるため、利用者やその家族が負担すべきもので
す。
○ 事業者と利用者との契約によるもの
家賃、前払金、水道光熱費、管理費(共益費)などの支払いについては、事業者と利用者と
の契約によることとなります。合理的な積算根拠をもとに、適正な額を設定してください。
【共益費(管理費)】の考え方
共益費(管理費)とは、共同生活をおくるうえで、利用者が利益を受けていて、負担する
べき費用です。
(例)
建物の保守点検費用、共有部分の修繕積立金、設備修繕費、電気機器等(エアコン、電
気系統)の保守費用、エレベーター点検費用、ごみ処理費用等
【ポイント】
○ 利用者負担額を免除することは、介護保険制度の根幹を揺るがす行為であり、指定の取消等
を直ちに検討すべき重大な問題とされています。
○ 利用者から徴収する費用については、運営規程に明記しておかなければなりません。
○ 利用料金の変更にあたっては、事前に指導監査課へ相談し、利用料金等の変更届を提出して
ください。
○ 当該サービスの内容及び費用について、利用者又は家族に対し、あらかじめ説明を行い、利
用者の同意を得なければなりません(この場合も、同意は文書により行います)。
○ 領収書又は請求書には、サービスを提供した日や1割又は2割負担の算出根拠である請求単
位等、利用者にとって支払う利用料の内訳が分かるように区分して記載する必要があります。
8
8
保険給付のための証明書の交付(条例第129条(第23条)、予防条例第87条(第
24条))
○ 法定代理受領サービスに該当しない利用料の支払を受けた場合は、提供したサービスの内
容、費用の額その他必要と認められる事項を記載したサービス提供証明書を利用者に交付しな
ければなりません。
9
介護等(条例第120条、予防条例第90条)
○ 介護は、利用者の心身の状況に応じ、適切な技術をもって行わなければなりません。
○ 事業者は、利用者に対して、その利用者の負担により、当該共同生活住居における介護従業
者以外の者による介護を受けさせてはなりません。
○ 利用者の食事その他の家事等は、原則として利用者と介護従業者が共同で行うよう努めてく
ださい。
【ポイント】
①介護サービスの提供に当たっては、利用者の人格に十分に配慮しなければなりません。
②認知症対応型共同生活介護は、施設サービスに準じ、当該共同生活住居において完結する
内容であること。
③認知症対応型共同生活介護は、良好な人間関係に基づく家庭的な生活環境の中で日常生活
を送れるよう配慮してサービス提供を行ってください。
10 社会生活上の便宜の提供等(条例第121条、予防条例第91条)
○ 事業者は、利用者の趣味又は嗜好に応じた活動の支援に努めなければなりません。
○ 利用者が日常生活を営むのに必要な行政機関に対する手続等について、その者又はその家族
が行うことが困難である場合は、その者の同意を得て、代わって行わなければなりません。
○ 常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保する
よう努めなければなりません。
【ポイント】
①利用者が充実した日常生活を送り、利用者の精神的な安定、行動障害の減少及び認知症の
症状の進行を緩和するよう、利用者の趣味や嗜好を踏まえた支援を行うことが重要です。
②各種手続き等の支援については、その都度利用者等に同意を得た上で代行することが必要
です。特に金銭に関するものについては、書面等により事前に同意を得て、その都度本人
に確認を得ることが必要です。
③利用者とその家族との交流の機会を確保するにあたっては、面会の場所や時間等について
融通を図ることが必要です。
9
11 認知症対応型共同生活介護計画の作成(条例第119条)
○ 管理者は、計画作成担当者に認知症対応型共同生活介護計画(以下「サービス計画」とい
う。)の作成に関する業務を担当させます。
○ 計画作成担当者は、サービス計画の作成に当たっては、通所介護等の活用、地域における活
動への参加の機会の提供等により、利用者の多様な活動の確保に努めなければなりません。
○ 計画作成担当者は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、他の
介護従業者と協議の上、援助の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を
記載したサービス計画を作成しなければなりません。
○ 計画作成担当者は、サービス計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明
し、文書により利用者の同意を得なければなりません。
○ 計画作成担当者は、サービス計画を作成した際には、当該サービス計画を利用者に交付しな
ければなりません。
○ 計画作成担当者は、サービス計画の作成後、サービス計画の実施状況の把握を行い、必要に
応じてサービス計画の変更を行います。
○ 事業所において短期利用認知症対応型共同生活介護費を算定する場合で、居宅サービス計画
に基づきサービスを提供している事業者については、事業所において短期利用認知症対応型共
同生活介護費を算定する場合で、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が作成した居宅サービ
ス計画に基づきサービスを提供している事業者は、当該居宅サービス計画を作成している介護
支援専門員からサービス計画の提出を求められたら、協力するよう努めてください。
※ サービス計画書には、利用者等への説明、同意、交付が確認できるよう、次のような文章を
追加してください。
上記計画について説明を受け、同意し、交付を受けました。
○年○月○日
利用者氏名 ○○ ○○ 印
12 指定認知症対応型共同生活介護の取扱方針(条例第118条、予防条例第88条第
2項)
○ 利用者の認知症の症状の進行を緩和し、安心して日常生活を送ることができるよう、利用者
の心身の状況を踏まえ、妥当適切に行わなければなりません。
○ 利用者一人ひとりの人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って家庭的な環境の下で日
常生活を送ることができるよう配慮して行わなければなりません。
○ 認知症対応型共同生活介護計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行
わなければなりません。
○ 従業者は、サービス提供に当たっては懇切丁寧を旨とし、利用者又はその家族に対し、※サ
ービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行わなければなりません。
※サービス提供方法等とは、以下のもの等を指します。
①認知症対応型共同生活介護計画の目標及び内容
②行事及び日課
10
○ サービスの提供に当たっては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため
緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはいけません。
○ 身体的拘束等を行う場合、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむ
を得ない理由を記録しなければなりません。
○ 自らその提供するサービスの質の評価を行い、定期的に外部の者による評価を受けて、それ
らの結果を公表し、常にその改善を図らなければなりません。また、評価の実施を担保する観
点から、それらの結果を入居(申込)者及びその家族へ提供する方法や、インターネットを活
用する方法などにより、開示しなければなりません。
なお、自ら行う評価及び外部の者による評価に関する具体的な事項については、「指定地域
密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」第97 条第7 項等に規定する自己
評価・外部評価の実施等について(平成18 年10 月17 日老計第1017001 号)に定めるところ
によります。
【ポイント】
○ 認知症対応型共同生活介護計画は、利用者一人ひとりの状態に応じた個別の内容となって
いなければなりません。
○ 家族の同意を得ただけでは、身体的拘束等を行うことはできません。
○ 緊急やむを得ない場合とは、3要件(切迫性、非代替性、一時性)をすべて満たしている
ことを事業所全体で確認し、検討を行い、記録しなければなりません。
13 指定介護予防認知症対応型共同生活介護の取扱方針(予防条例第88、89条)
<基本取扱方針>
○ サービスは、利用者の介護予防に資するよう、その目標を設定し、計画的に行ってくださ
い。
○ 利用者ができる限り要介護状態とならないで自立した日常生活を営むことができるよう支援
することを常に意識してサービスの提供に当たらなければなりません。
○ 利用者がその有する能力を最大限活用することができるような方法によるサービスの提供に
努めることとし、利用者が有する能力を阻害する等の不適切なサービスを提供しないよう配慮
しなければなりません。
○ サービスの提供に当たり、利用者とのコミュニケーションを十分に図ることその他の様々な
方法により、利用者が主体的に事業に参加するよう適切な働きかけに努めてください。
【ポイント】
①サービスの提供にあたり、利用者ができる限り要介護状態にならないで自立した日常生活
を営むことができるよう支援を行ってください。
②サービスの提供にあたり、利用者の意欲が高まるようコミュニケーションの取り方等、
様々な工夫を凝らし、適切な働きかけを行うよう努めてください。
③利用者のできる能力を阻害するような不適切なサービス提供を行わないように配慮してく
ださい。
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④介護予防認知症対応型共同生活介護計画に定める目標の達成度合いや利用者の満足度等に
ついて事業所自身が評価を行い、その改善を図るよう努めることが必要です。
<具体的取扱方針>
○ サービス提供時の留意点
・ サービスの提供に当たっては、主治の医師又は歯科医師からの情報伝達を通じる等の適切な
方法により、利用者の心身の状況、その置かれている環境等利用者の日常生活全般の状況の的
確な把握を行ってください。
○ サービス計画の作成
・ 計画作成担当者は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、他の介護従業者と協
議の上(以下「サービス担当者会議等」という。)、サービスの目標、当該目標を達成するた
めの具体的なサービスの内容、サービスの提供を行う期間等を記載した計画を作成してくださ
い。
・ 計画作成担当者は、介護予防認知症対応型共同生活介護計画(以下「計画」という)の作成に当
たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければ
なりません。
・ 計画作成担当者は、計画を作成した際には、当該計画を利用者に交付しなければなりませ
ん。
・ 計画作成担当者は、他の介護従業者及び利用者が計画に基づき利用する他の指定介護予防サ
ービス等を行う者との連絡を継続的に行うことにより、計画に基づくサービスの提供の開始時
から、計画に記載したサービスの提供を行う期間が終了するまでに、少なくとも1回は、当該
計画の実施状況の把握(以下「モニタリング」という)を行うとともに、利用者の様態の変化等の
把握を行ってください。
・ 計画作成担当者は、モニタリングの結果を踏まえ、必要に応じて計画を変更してください。
【ポイント】
① 計画の作成に当たっては、主治医又は主治の歯科医師からの情報伝達等の適切な方法に
より、利用者の状況を把握・分析し、介護予防認知症対応型共同生活介護の提供によっ
て解決すべき問題状況を明らかにし(アセスメント)、これに基づき、支援の方向性や
目標を明確にし、提供するサービスの具体的内容、所要時間、日程等を明らかにするも
のとする。
② 計画の様式については、事業所ごとに定めるもので差し支えない。
③ 計画は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて作成すること。
④ 計画作成担当者は、計画の目標や内容等について、利用者又はその家族に、理解しやす
い方法で説明を行うとともに、その実施状況や評価についても説明を行うこと。
⑤ 計画作成担当者は、計画に定める計画期間が終了するまでに1回はモニタリングを行
い、利用者の計画に定める目標の達成状況の把握等を行い、当該モニタリングの結果に
より、解決すべき課題の変化が認められる場合等については、必要に応じて計画の変更
を行うこと。
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○ 計画作成にあたっての留意事項
・ 計画作成担当者は、計画の作成に当たっては、通所介護等の活用、地域における活動への参
加の機会の提供等により、利用者の多様な活動の確保に努めなければなりません。
・ 事業所において短期利用認知症対応型共同生活介護費を算定する場合で、居宅サービス計画
に基づきサービスを提供している事業者については、事業所において短期利用認知症対応型共
同生活介護費を算定する場合で、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が作成した居宅サービ
ス計画に基づきサービスを提供している事業者は、当該居宅サービス計画を作成している介護
支援専門員から認知症対応型共同生活介護計画の提出を求められたら、協力するよう努めてく
ださい。
【ポイント】
① 通所介護等の活用とは、介護保険給付の対象となる通所介護ではなく、当該指定介護予
防認知症対応型共同生活介護事業者と通所介護事業者との契約により、利用者に介護保
険給付の対象となる通所介護に準ずるサービスを提供するものである。
② 多様な活動とは、地域の特性や利用者の生活環境に応じたレクリエーション、行事、園
芸、農作業などの利用者の趣味又は嗜好に応じた活動等をいう。
○ サービス提供にあたっての留意事項
・ サービスの提供に当たっては、利用者一人ひとりの人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割
を持って家庭的な環境の下で日常生活を送ることができるよう配慮しなければなりません。
・ サービスの提供に当たっては、計画に基づき、利用者が日常生活を営むのに必要な支援を行
わなければなりません。
・ サービスの提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、
サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行わなければなりません。
14 利用者に関する市への通知(条例第129条(第29条)、予防条例第87条(第25
条))
○ 利用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、遅滞なく、意見を付してその旨を市に通知
しなければなりません。
① 正当な理由なしにサービスの利用に関する指示に従わないことにより、要介護・要支援状
態の程度を増進させたと認められるとき。
② 偽りその他不正な行為によって保険給付を受け、又は受けようとしたとき。
15 緊急時等の対応(条例第129条(第100条)、予防条例第87条(第57条))
サービスの提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速
やかに主治の医師又はあらかじめ事業者が定めた協力医療機関等への連絡を行うなどの必要な措
置を講じなければなりません。
【ポイント】
①緊急時に円滑な協力を得るため、協力医療機関等との間で必要な事項の取り決めをしておく
ことが重要です。
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16 管理者の責務(条例第129条(第73条)、予防条例第87条(第27条))
○ 管理者は、事業所の従業者の管理、利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他
の管理を一元的に行わなければなりません。
○ 管理者は、従業者に運営基準を遵守させるために必要な指揮命令を行います。
17 管理者の管理(条例第122条、予防条例第80条)
共同生活住居の管理者は、以下の施設等を管理する者であってはなりません。
(これらの施設等が同一敷地内にあり、共同生活住居の管理に支障がない場合には、この限りで
はありません。)
①介護保険施設
②指定居宅サービス
③指定地域密着型サービス
④指定介護予防サービス
⑤指定地域密着型介護予防サービス
⑥病院
⑦診療所
⑧社会福祉施設
18 運営規程(条例第123条、予防条例第81条)
次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければなりません。
①事業の目的、運営の方針(条例第118条及び予防条例第88条)
②従業者の職種、員数及び職務内容
③利用定員
④サービスの内容(条例第110条及び予防条例第71条、その他必要な内容)及び利用料その他
の費用の額
⑤入居に当たっての留意事項(条例第115条及び予防条例第76条、その他必要な事項)
⑥非常災害対策(条例第129条(103条)及び予防条例第87条(60条))
⑦その他運営に関する重要事項(身体的拘束を行う場合の手続き)
19 勤務体制の確保(条例第124条、予防条例第82条)
○ 利用者に対し、適切なサービスを提供することができるよう、従業者の勤務の体制を定めて
おかなければなりません(ユニットごとに、日々の勤務体制、常勤・非常勤の別、管理者との
兼務関係、夜間及び深夜の勤務担当者等を明確にしてください。)。
○ ユニットごとに常時1人以上の介護従業者を配置しなければなりません。
○ 夜間及び深夜の時間帯は、利用者の生活サイクルに応じて設定してください。
○ 従業者の資質向上のための研修の機会を確保しなければなりません。
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【ポイント】
○ 歴月毎に勤務表を作成し、勤務体制を確認してください。
○ 勤務表はユニットごとに作成してください。
○ 雇用契約書や辞令、有資格職の資格証の写しを事業所で保管してください。
○ 同一敷地内にある他サービスの事業所、施設等の職務を兼務する場合、職務別、サービス
に何時間勤務したか分かる勤務表を作成してください。
○ 研修は、事業所全体としての年間又は一定期間の研修計画を作成し、従業者に対して定期
的に研修を受講する機会を確保するよう努めてください。
20 定員の遵守(条例第125条、予防条例第83条)
災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合を除き、利用定員及び居室の定員を超えて入
居させてはなりません。
21 協力医療機関等(条例第126条、予防条例第84条)
○ あらかじめ協力医療機関及び協力歯科医療機関を定めておかなければなりません。
○ サービス提供体制の確保、夜間における緊急時の対応等のため、介護老人福祉施設、介護老
人保健施設、病院等との間の連携及び支援の体制を整えなければなりません。
【ポイント】
○ 協力医療機関及び協力歯科医療機関は、共同生活住居から近距離であることが望ましいとさ
れています。
○ 協力医療機関やバックアップ施設から利用者の入院や休日夜間等における対応について円滑
な協力を得るため、当該協力医療機関等との間であらかじめ必要な事項を取り決めておいてく
ださい。
22 調査への協力等(条例第129条(第105条)、予防条例第87条(第62条))
○ 事業者は、提供したサービスに関し、利用者の心身の状況を踏まえ、妥当適切に行われてい
るかどうかを確認するために市が行う調査に協力するとともに、市から指導又は助言を受けた
場合には、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければなりません。
○ 市は、利用者からの苦情がない場合にも、定期的又は随時に調査を行い、基準を満たさない
点などを把握した場合には、指導等を行います。
○ 事業者は、市が求めた場合、当該事業所の運営規程の概要や勤務体制、管理者及び介護支援
専門員等の資格や研修の履修状況、利用者が負担する料金等の情報について提出してくださ
い。さらに、事業者は、当該情報について自ら一般に公表するよう努めてください。
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23 非常災害対策(条例第129条(第103条)、予防条例第87条(第60条))
○ 非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備
し、それらを従業者及び利用者に周知するとともに、定期的に避難、救出その他必要な訓練を
行わなければなりません。
○ 訓練の実施に当たっては、地域住民の参加が得られるよう努めてください。
24 衛生管理等(条例第129条(第78条)、予防条例第87条(第32条))
○ 利用者の使用する施設、食器その他の設備又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努
め、又は衛生上必要な措置を講じなければなりません。
○ 事業所における感染症の発生又はまん延を防止するために必要な措置を講ずるよう努めてく
ださい。
【ポイント】
○ 必要に応じて保健所の助言、指導を求めるとともに、常に密接な連携を保ってください。
○ インフルエンザ、腸管出血性大腸菌感染症、レジオネラ症などの対策等については、その
発生及びまん延を防止するための措置等について、厚生労働省通知等が発出されているの
で、これに基づき、適切な措置を講じてください。
○ 空調設備等により施設内の適温の確保に努めてください。
○ 清潔区域と不潔区域の区分を常に意識し、清潔物と不潔物を混在させたり共用したりしな
いようにしてください(不適切な例:使用後のリネン、オムツや汚物等と未使用のリネンや
オムツ等の同一場所での保管、複数利用者での櫛やタオル等の共用など)。
25 掲示(条例第129条(第35条)、予防条例第87条(第33条))
事業所の見やすい場所に、運営規程の概要、介護従業者の勤務の体制、その他のサービスの選
択に資すると認められる重要事項を掲示しなければなりません。
26 秘密保持等(条例第129条(第36条)、予防条例第87条(第34条))
○ 従業者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしては
なりません。
○ 過去に従業者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の
秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければなりません。
○ サービス担当者会議等において利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、利用者の
家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておく必要があり
ます。
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27 広告(条例第129条(第37条)、予防条例第87条(第35条))
○ 事業所について広告をする場合は、その内容が虚偽又は誇大なものとなってはいけません。
28 居宅介護支援事業者・介護予防支援事業者に対する利益供与等の禁止(条例
第129条(第37条)、予防条例第87条(第35条))
○ 被保険者に当該事業所を紹介することの対償として、居宅介護支援事業者(介護予防支援事
業者)又はその従業者に対し、金品その他の財産上の利益を供与してはなりません。
○ 当該事業所からの退居者を紹介することの対償として、居宅介護支援事業者(介護予防支援
事業者)又はその従業者から、金品その他の財産上の利益を収受してはなりません。
29 苦情処理(条例第127条、予防条例第85条)
○ 提供したサービスに関する利用者及びその家族からの苦情に、迅速かつ適切に対応するため
に、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じてください。
※「必要な措置」とは、苦情を受け付けるための窓口を設置するほか、相談窓口、苦情処理の
体制及び手順等、当該事業所における苦情を処理するために講じる措置の概要について明ら
かにし、これを文書(重要事項説明書等)に記載し、利用者又はその家族にサービスの内容を
説明するとともに、事業所に掲示すること等です。
○ 苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければなりません。
○ 市が実施する実地指導や、国保連から苦情に係る調査・報告等を求められた場合は、協力す
るとともに、指導や助言を受けた場合には、適切に対応しなければなりません。
30 地域との連携等(条例第129条(第106条)、予防条例第87条(第63条))
○ 運営推進会議について
① 事業者は、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、市の職員又は当該事業所が所在す
る地域を管轄する地域包括支援センターの職員、認知症対応型共同生活介護に係る有識者等
により構成される「運営推進会議」を設置しなければなりません。
② 運営推進会議は、おおむね2月に1回以上、開催しなければなりません。
③ 運営推進会議に対しては、活動状況を報告して評価を受けるとともに、必要な要望や助言
等を聴いてください。
④ 事業者は、会議における報告、評価、要望、助言等についての記録を作成するとともに、
当該記録を公表しなければなりません。
⑤ 会議の結果を、横須賀市福祉部指導監査課に提出してください。
○ 地域住民やボランティア等との連携や協力等、地域との交流を図ってください。
○ 利用者からの苦情に関して、市町村等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の市町
村が実施する事業に協力するよう努めてください。
【ポイント】
○ 運営推進会議は、提供しているサービス内容等を明らかにし、事業所による「抱え込み」
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を防止し、地域に開かれたサービスとすることで、サービスの質の確保を図ることを目的と
して設置するものであり、各事業所が自ら設置することが求められます。
○ 運営推進会議の構成員となる「地域住民の代表者」には、町内会役員や民生委員、老人ク
ラブの代表などが想定されます。地域によって、住民活動の状況なども異なっていることか
ら、それぞれの地域の実情に応じて協力を依頼する団体等を選出し、運営推進会議の趣旨を
十分に説明し、納得していただいた上で活動してもらうようにしてください。
Q&A 6ページ Q1~Q4 8ページ Q8
31 事故発生時の対応(条例第129条(第41条)、予防条例第87条(第38条))
○ サービスの提供により事故が発生した場合は、市区町村、利用者の家族等に連絡を行うとと
もに、必要な措置を講じなければなりません。
○ 事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければなりません。
○ 事故が生じた際には、その原因を分析し、再発を防ぐための対策を講じてください。
○ 賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければなりません。
○ 事故報告書は、速やかに市(介護保険課給付係)に提出してください。
32 記録の整備(条例第128条、予防条例第86条)
○ 従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しなければなりません。
○ 利用者に対するサービスの提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間
保存しなければなりません。
① 認知症対応型共同生活介護計画
② 提供した具体的なサービスの内容等の記録
③ 身体的拘束等の態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由
の記録
④ 市への通知に係る記録(不正行為等により保険給付を受けようとした時等)
⑤ 苦情の内容等の記録
⑥ 事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
⑦ 運営推進会議の記録(報告、評価、要望、助言等)
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