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地方税財政改革について

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地方税財政改革について
地方税財政改革について
~歳出・歳入一体改革~
平成18年7月
宮崎県財政課
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1.歳出・歳入一体改革に向けた基本的考え方
1 我が国財政の現状
○我が国の財政は、古今東西稀に見る非常に厳しい状況
(国債残高は542兆円。税収の約12倍の水準。第二次世界大戦末期に匹敵)
(国・地方の長期債務残高がGDP比150%超)
○新規国債と借換債を合わせて、国債発行額が140兆円規模(税収の約3倍)
2 財政健全化の目標の基本的考え方
○政府においては、2010年代初頭における国・地方を合わせたプライマリーバラ
ンス黒字化を目標(「骨太の方針」等)
○今後5年間(2007~2011年度)を「財政改革集中期間」と位置付け、歳出・歳
入一体改革を実施
○膨大な収支ギャップを歳出・歳入いずれかで埋めることは非現実的
→ 歳出削減だけでプライマリーバランスを黒字化しようとすると、
2011年に18%、2015年に32%の削減が必要
→ 歳入増だけでプライマリーバランスを黒字化しようとすると、
消費税率換算で2011年に+6%、2015年に+11%の引き上げが必要
1
2.基礎的財政収支(プライマリーバランス)とは
○基礎的財政収支(プライマリーバランス)とは、「借金を除く税収等の歳入」から
「過去の借入に対する元利払いを除いた歳出」を差し引いた財政収支のこと。
○プライマリーバランスが、赤字ならば債務残高が増大し、黒字ならば債務残高
が減少する。
<改革後>
<現 状>
歳入
公債金収入
歳出
利払費・
債務償還費
歳入
公債金収入
(新たな債務の増加)
一般歳出等
債務償還費
(過去の債務の減少)
利払費
赤字
税収等
歳出
税収等
一般歳出等
2
3. 国・地方を合わせたプライマリーバランス(PB) の推移
歳入
歳出
PB黒字
+2.8%
歳入
PB赤字
▲4.6%
社会保障
4.3%
税収等
22.7%
その他
15.7%
平成2年度
(GDP約439兆円)
税収等
19.0%
歳出
社会保障
5.7%
その他
17.9%
平成12年度
(GDP約503兆円)
※歳入は公債金収入を、歳出には債務償還費、利払費を含まない
GDP比
歳入
PB赤字
▲3.9%
税収等
17.6%
歳出
社会保障
6.4%
その他
15.2%
平成16年度
(GDP約496兆円)
3
4.国・地方を合わせた歳出・歳入一体改革の全体像1
<2011年度自然体>
2006年度
2011年度
歳入
歳出
自然体
社会保障
31.1兆円
39.9兆円
人件費
30.1兆円
35.0兆円
公共投資
18.8兆円
21.7兆円
その他
27.3兆円
31.6兆円
合計
要対応額
107.3兆円
128.2兆円
公債金収入
利払費・
債務償還費
16.5兆円
程度
赤字
税収等
一般歳出等
128.2
兆円
16.5兆円
程度
4
4.国・地方を合わせた歳出・歳入一体改革の全体像2
歳出削減
11.4~14.3兆円
歳出削減分
財源不足額合計
公共事業
3.9~5.6兆円
兆円
16.5
人件費
2.6兆円
社会保障
1.6兆円
その他
3.3~4.5兆円
増税分
増税?
2.2~5.1兆円
公共事業関係費▲3%~▲1%
地方単独事業(投資的経費)▲3%~▲1%
国・地方の公務員の定員純減など
雇用保険、生活保護の国庫負担見直し
ODAの削減継続、文教関連予算の見直し等
消費税の引き上げ?
5
5.歳出・歳入一体改革のうち地方財政関係
○地方公務員人件費は、5年間で国と同程度の定員純減(▲5.7%)
○投資的経費は、国の公共事業と同じ(対前年度比▲3%~▲1%)
○一般行政経費は、2006年度と同程度の水準。
○地方交付税の現行法定率は堅持する。
○過去3年間、毎年1兆円近く削減してきた地方交付税等(一般会計ベース)につい
て、地方に安心感を持って中期的に予見可能性のある財政運営を行ってもらえる
よう、地方交付税の現行水準、地方の財政収支の状況、国の一般会計予算の状
況、地方財源不足に係る最近10年間ほどの国による対応等を踏まえ、適切に対
処する。
○これにより、上記の歳出削減努力等とあわせ、安定的な財政運営に必要となる地
方税、地方交付税等の一般財源の総額を確保する。
○地方交付税の配分に当たっては、行政改革に積極的に努力している団体や地方
税収の伸びがあまり期待できない団体に特段の配慮を行う。
○地方分権の関係法令の一括した見直し等により国と地方の役割分担の見直しを
進める。
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6.地方財政計画と国の予算の関係
交付税特会
国の一般会計
(歳入)79.7兆円
国の一般会計
(歳出)79.7兆円
地方交付税
14.6兆円
国税
45.9兆円
国債費
18.8兆円
交付税
(入口ベース)
一般会計より
14.6兆円
繰越分1.3
借入等1.7
交付税
(出口ベース)
地方交付税
15.9兆円
地方財政計画
(歳入)83.2兆円
地方財政計画
(歳出)83.2兆円
地方交付税
15.9兆円
給与関係
22.6兆円
地方税
34.9兆円
一般行政
経費
25.2兆円
国庫支出金
10.2兆円
投資的
経費
16.9兆円
利払い等
法定5税分(12.5兆円)
公債金
30.0兆円
その他3.8
その他
46.3兆円
一般会計加算(1.2兆円)
特例交付金(0.8兆円)
地方債
10.8兆円
その他
11.4兆円
公債費
13.3兆円
その他5.2
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