Comments
Description
Transcript
5ページから13ページ(PDF:319KB)
中区域まちづくり考房「魅力創出グループ」 ◇マップのイメージ共有について 類似マップを集め比べたが、これといっ たものはなかなかない。思ったよりたい へん。ないものを形に表現するのは難 しいこと。今回のマップはいい見本。み んなでアイデア出してさらに工夫してい いものを期待してます。(横山) ■作成手順 ①地域の魅力資源の抽出 P6 みんなで話し合い、魅力資源を思 いつくまま様々に抽出する。 ⑥マップの構成 P11 ②まずは歩いてみよう ③テーマの設定 P8 地図を持ってみんなで散策・確認する。 ⑤見えてきた魅力資源 P9 ④再度歩いて確認しよう テーマに沿って魅力資源を整理し 絞り込み、地図に書き込んでいく。 ⑦マップの作成作業 用紙に合わせて地図の編 集、大枠をきめ割付を行 う。 P7 テーマに沿って再確認。写真の撮り なおしなどを行う。 P13 割付にそって写真や文章を構成 し、写真や図を決定していく。 P8 ⑧マップの完成 P14 印刷製本。 ⑨マップの活用方策 P16 「できた!」ついに完成。 パチパチ。 散策会等を実施し、活用方策をみん なで検討。マップ仲間を増やそう。 5 ふるさと魅力資源散策マップ作成の手引き ◇ワークショップの抽出作業 ワークショップ(参加型体験学習)方式 でメンバー各自が自分の意識の中にあ る魅力資源を小さなメモ用紙一枚一枚 にひとつずつ思いつくまま書き出して いき、出尽くしたところで項目毎にまと め、今後の方向性を話し合います。み んなで気負わずにやれば案外たくさん 抽出されます。(嶌田) 泉州に多いウバメガシの生垣 ①地域の魅力資源の抽出 広がる田園風景 地図を広げてみんなで地域の魅力 資源を抽出してみましょう。思い浮 かびませんか。 例えば、あなたが旅行から帰って きたとき、ふるさとに帰って来たと 思う場所や風景、また大切な人に地 域を案内するとしたらどこに行きま す か。思 い 出 の 場 所 や、美 し い と 思った風景などを抽出して下さい。 幼い頃の思い出や土のにおい、竹の サヤサヤ、せせらぎの音、夕日やお 正月に感じた柔らかな空気など。あ なたの思い出の場所など教えていた だけませんか。 例えば、 ・校区の歴史的資源などの建物 ・自然(草花、樹木、樹林、河川、 池、ホタル、カブトムシ、ウグイ ス等の生きもの) ・人物 ・お祭り ・芸術、音楽 ・文化財、史跡 …など 思いつくまま、できるだけ多く抽出 してみてください。 ○例−1歴史資源が豊富である「東陶器」校区の場合 東陶器の鎮守:陶荒田神社 校区が広いのでどう回るか最初は 戸惑いました。歩いてあちこち見て いるうちにどこの集落にもあるお地 蔵さんをピックアップしてみようと 思い、のべ3日間歩いて一人で調査 しました。数にするとお地蔵さんだ けでも40ぐらいありました。地図 で抜けているところもあるかもしれ ないけれど、まずはまとめてみまし た。地域を一人で回っていたので不 審がられることも多く、調査は何人 かのグループでやると効率的だと思 います。お地蔵さんを地図に落とし 込みながらあちこち歩いて私が東陶 器で見つけたものは、日常の地域活 動に携わる人などです。 あなたの地域にもありませんか。 ○例−2新しいまちの「福田」校区の場合 お地蔵さんを調査した資料があっ 福田小学校の校門花壇 たので、それを参考に地図に書き込 例えば小学校前にある西中自治会 みました。古い史跡や社寺は今と変 のパトロール小屋や花のボランティ わっていないか確認しました。東陶 アの管理する花壇などです。目に付 器と同様にお地蔵さんも記録しまし いたものを写真に撮り、地図に記載 たが、9ヵ所でそんなに多くありま し、まとめました。新しい福田のま せん。それに変わるものとして、地 ちにもいろいろの資源があることに 域の人たちの活動している場所や美 気が付きました。 しいと思える場所を見つけて写真を 撮りました。実際に歩いてみるとい 6 ろいろなものが発見できました。 あなたのまちはいかがですか。 中区域まちづくり考房「魅力創出グループ」 ◇東陶器校区のまち歩き ・子どものころ遊んだ場所、友達が住ん でいたところ、思い出のあるところを選 んで歩いてみたが、今は道路が舗装さ れ、昔の面影も少なかった。ちょっぴり 残念。まちは変わっていく。 (吉田) ②まずは地域を歩いてみよう 住み慣れたまちでも改めて歩いて いる多くの人々が見えてきます。農 みるとこれまでには気付かなかった 業に関わる人に話しかけてみると気 個性や新鮮な魅力がいっぱいあるこ さくな口調で、四季の変化や夕日の とに気が付きます。一度、メンバー 美しさなどを教えてくれます。街角 で地図と色ペンをもって地区を のお地蔵さんを管理している人やボ チェックしてみてください。 ランティアで街角の花壇を飾り、水 昔から残る家並みの美しさ、塀の 遣りする方々もいます。多くの人々 造りが現代風に変わっても、蔵があ が関わってまちの魅力が醸成されて り、まとまった農地も広がっていま いる。そんな地域の魅力は歩いてこ す。日常見慣れた風景ですが、じっ そ実感できるものです。まずは歩い くり観察してみるとそこに関わって て魅力を体感してください。 「陶器川水と緑の回廊」案内板 ○例−1東陶器校区の場合 残暑の9月、校区内を縦断する西 次代の魅力を感じた。校区内には細 高野街道を中心に回った。街道には い道が多く、日頃は不便だが見て回 お地蔵さんが多くあるが、どのお地 るには車が少なく丁度良い。長く住 蔵さんも美しい花が飾られ、大切に んでいるが、実際に歩いて回ったの されていて感心した。西高野街道は は初めて。車で通り過ぎる眺めとは 昔 参 道 と し て 福 町 周 辺 が 栄 え、旅 全く違う。歩くことでいろんな発見 館、映画館、官公庁などの繁華街を ができた。南部には、多くの田園風 形 成 し て い た。今 も 旧 家 が 沿 道 に 景も残る。時間や思い出を重ねてみ 残 っ て い る。近 年 新 興 住 宅 も 多 い ると風景はより豊かに見える。 兒山邸の長屋門(文化財) が、往時を偲ばせつつ活性化される ○例−2福田校区の場合 地蔵や社寺以外の資源は新しいもの ばかり。自信はなかったのですが、 メンバーと一緒に歩いてみると賛同 と賞賛をいただきました。評価が良 かった代表的なものは、 ○ビニールハウス−トマトを栽培。栽 培する作物や育てている人の思いを 聞くと見る風景も違ってきます。 ○大きな樹木−クスノキの巨木があり、 まちの長い歴史と姿を見続けてきた 生き証人。今も勧請縄を年1回作り、 張り替えてます。 ○銭湯の暖簾−裸の付き合いのコミュ ニケーションの場。風に揺れる暖簾 が懐かしい風情をとどめています。 ○街角花壇−花のボランティアなどに 支えられて四季を演出しています。 ○パトロール小屋 − 児童と地域の安 全を願い、いち早く取り組んだ青色 防犯パトロール隊。 落葉樹の美しい元酒屋さん 7 ふるさと魅力資源散策マップ作成の手引き ◇歩いてみると いつもの所も、テーマを持って歩くと、 あらためて、まちの良さを感じ、風景の 豊かさと、人の機微が伝わり、充ちたり た気持ちにさせてくれます。 (田邊) ③テーマ設定の考え方 西高野街道沿いのお地蔵さんと道標 地域を実際に歩いてみると想像し ふさわしいテーマが見えてきません ていたよりも様々な魅力資源が街の か。地域の人たちに伝えたいことや アチコチに見えてくるはずです。ま この地域を象徴的に特徴づけている ずは、散策したメンバーで①感想を 要素、驚きや新鮮な体験などを整理 述べ合ってください。次に②新たに す る う ち に取 り 上 げ るべ き 地 域 の 発 見 し た 魅力 や 個 性 を出 し 合 い ま テーマが見えてくるはずです。東陶 しょう。美しい風景や眺めだけでな 器と福田では、「お地蔵さん」でし く、吹き抜ける「風」、しんどかっ た。そして再度お地蔵さんや道標な た「坂道」など歩いて感じた魅力や どに着目して歩いて確認しようとい 新鮮な体験などを抽出します。そし うことになりました。 て③地域の特徴や個性について意見 交換してみてください。その地域に ④再度歩いて確認しよう 地図でまち歩きのルートを考えな がら、地形の起伏、資源、まちなみ、 お地蔵さんを調査するメンバー達 にお地蔵さんを記載したマップは見 たことがありません。 昔のまちの様子、地域で大切にされ そこで「お地蔵さんの百面相」とし ているもの、古いものでも大切にさ てその表情を捉えることをテーマに れてきた資源、新しい取り組みで地 歩いて見ました。その多様さに驚く 域の核になっているものなどをみん とともに穏やかな表情に心が洗われ なで確認しながら歩きました。 るようでした。一度近所のお地蔵さ 交通量が多く、危険な箇所も確認 んをズームアップしてみては・・・。 していきます。メンバーの声や感想 を聞きながら、あらためて歩いてみ お地蔵さんの百面相 ると、興味を持つ対象が人それぞれ 異なることに気が付きました。 「お地蔵さんの表情が面白い」「ど このお地蔵さんも花が飾られていて 今も地域で大切にされている」 「立っ ているのもあれば、座っているのも ある」などの声が聞かれました。確か 8 自転車も役立つアイテム 中区域まちづくり考房「魅力創出グループ」 ◇西高野街道と福田の賑わい 願成寺 西高野街道 今でも耳を澄ますと、多くの善男善女 があの旅篭の前を、そしてまんじゅう屋 さんの前を延々と列を成し、行き交 う姿が目に浮かんでまいります。 (北田) ⑤見えてきた魅力資源 歩いた後の例会で感想などを述べ 合いました。その中でみんなが共通 ・四季の花が咲く花壇 ・お寺の演奏会 して驚いたものや面白いと思ったも のとして以下のものがあります。 ・歴史的資源−「お地蔵さん」(特 に顔)、「西高野街道」 話し合っているうちに抽出した資 源を通して人の姿が見え隠れしてき ました。日常的に維持管理している ・花、緑−壁一面に花いっぱいの家 人や大切に世話している人たちの思 ・面白い資源−温室 いを伝えたい。そして少しでも励み ・自然−土地の起伏とその変化ある になれば。そんな思いから東陶器と 景観、眺めに対応した地名の由来 福田の魅力資源が絞り込まれていき ・農地−広がる田園、棚田 阿弥陀池から望む谷筋の段丘斜面林 ました。 ・大きな鳥小屋 ○大地の魅力−変化に富む地勢、広がる農地 まずは地図を見ているだけでは気 く、阿弥陀池を水源とする陶器川に 付かない、自然の地勢が創り出した 沿って谷筋がひだのように走り、西 魅力です。東陶器を歩いてみると起 北に下がっています。お地蔵さんが 伏があり、坂が多いのに気がつきま たくさん位置した西高野街道は、尾 す。ランドマークの陶荒田神社は、 根筋で、自転車で南側から走れば、 地域の中で最も高い所に鎮座してい ペダルを踏まなくても自然に下って ました。見野山からは市役所をはじ いきます。このように先人たちは土 め臨海部の紅白の煙突を見ることが 地の微妙な起伏を生かして土地利用 で き ま し た。 東 陶 器 は、 南 東 に 高 を展開していたのがわかります。 丘陵地を活かした棚田の田園風景 ○自然の魅力−天空を彩る緑のシルエットと四季 起伏のある自然の大地を特徴づけ 高台になるためです。谷筋を挟んだ るように樹林地や棚田が分布してい 西側の高台から向かいの東側高台を ます。東陶器では、阿弥陀池から下 見ると陶器城址や社寺の大きなクス に2つのため池があり、西へ陶器川 ノキが、背比べをするかのように天 が流れ、その谷筋の左右の斜面地に 空をモッコリした緑のシルエットで 樹林地(段丘林)が帯のように連続 構成しています。夕日や色づく稲穂 して残っています。高台に広がる農 と緑のコントラストは本当に美しい 地がほとんど畑なのは、この谷筋の 四季の景を演出しています。 陶器城址のクスノキが天空を彩る 9 ふるさと魅力資源散策マップ作成の手引き ◇お地蔵さん ときには村を守り、子どもの健やかな成 長を願い、ときにはあの童子のような柔 らかな笑顔で、心をいやしてくれるまち かどのお地蔵さん。いつまでも見守っ ていてね。(北田) ○街角の魅力−ひっそり微笑むお地蔵さん 生垣の中のお地蔵さん 集落内の路地や幹線道路から外れ 大切にされているのがわかります。 た旧街道を歩いてみると地域のアチ 様々な屋根の形やレンガ造り、民家 コチに地蔵堂や小さな祠が分布して の塀の中に位置しているのもありま います。お地蔵さんは、昔、外から す。この他集落や西高野街道の街角 の悪霊を守るサイノ神として村境に には、道標や常夜灯がありました。 置かれました。今も集落境に多いの 今も昔も街角を特徴づけ、ひっそ はこのためです。お堂の中を覗いて りと微笑みたたずむお地蔵さんや道 みるとその表情は豊かで様々なのに 標は、地域の歴史の証であり、守り 気がつきました。穏やかな表情は、 神です。一度ゆっくり眺めてみませ 私たちを癒してくれます。どこのお んか。街角には地域の文化が息づい 地蔵さんも花が飾られ、地域で今も てますよ。 ○誇りの魅力−いきいきと躍動する人々 草花を管理する地域ボランティア 地域資源を見つけていく中で、見 ンティアの方々が市外からも駆けつ えてきたのは、魅力的な資源や空間 け、維持管理をされています。街角 に は 、 そ こに 関 わ っ てい る 多 く の などを清掃している人たちや古樹や 人々がいるということでした。お地 銘木を管理している人、児童の安全 蔵さんには、花を飾り、管理してい を守るため、地域をパトロールして る人々がいました。四季を彩る花壇 いる人々もいます。こうした多くの には毎日水遣りや季節毎に植え替え 人に愛され、大切にされている空間 や苗を育てている方々がいます。古 や活動こそ誇りにすべき魅力資源で き長屋門も民家を愛する多くのボラ はないでしょうか。 ○時間の魅力−歴史の足跡とくらし 街角の常夜灯 陶器邑(とうきむら)は、堺最古 佇まいや風情が残り、往時に思いを の地。陶器を通じ古代の地域文化に 馳せたり、ゆかり人や、詠まれた俳 大いに関わる。旧村と新住民ともに 句などを重ね合わせることで、風景 進取の気性に富み、力を合わせ、何 は多様にそして豊穣になります。中 事にも前向き。大半が祭りが盛んで 区は、文化的遺産と新たな文化創造 神社やお寺も多い。かの有名な西高 に恵まれた地域です。時代という時 野街道が高野山へと続き、今でも過 間を重ね合わせてもう一度地域を見 ぎし日の賑わいを街角に忍ばせてい てみませんか。 る。古き土塀や長屋門にも歴史ある 10 中区域まちづくり考房「魅力創出グループ」 ◇西中自治会のパトロール小屋 登下校時の見守り隊の明るい声かけ で、挨拶できる児童も増え、パトロール 当番のおじいちゃん、おばあちゃんの 顔もいきいきしていますよ。(米山) ⑥マップ構成の考え方 抽出した魅力資源をいかにマップ ・特集として地蔵さんを取り上げ、 に書き込み、表現したい内容をどう 顔の表情がそれぞれ異なりユニー 構 成 し 、 歩い て み た くな る よ う な クで面白いので 41 すべて写真で マップにするためには構成をどのよ 表現することにし、あと 1 ヵ所は うにすべきかをみんなで検討し、工 皆さんに発見してもらおうと 夫しました。今回のマップでは次の 42?とする。 ように考えました。 ・大きさは A2 として 4 ツ折、表面 ・魅力資源 10 ヵ所を選びその写真 と解説を表面半分で構成する。 上部は表紙と特集、下部に魅力資 ・10 ヵ所にもれた魅力資源はマッ 源の写真と解説、裏面一面にマッ プの周りに小さい写真ではり付け プを配置する。 ワンポイントの説明文を付ける。 西中自治会のパトロール小屋 ○感動を表現する 地域で実際に見て感じたことを正 を眺望でき、安らぎや癒しを感じる 直 に 伝 え たい 。 感 動 を伝 え る こ と 午池周辺、休耕田を利用した300坪 で 、 マ ッ プを 臨 場 感 のあ る も の と 一面のコスモス畑、西高野街道のた し、心が通うマップとしたい。私た たずまいなど、驚きと感動を感じさ ちはそんな思いで、マップ作りをし せるスポットを取り上げ、その感動 ました。具体的には、お地蔵さんそ をできるだけ伝わるようにマップに れぞれのユニークな表情、幹周りが 写真、説明文、一口メモなど、表現 大きく背の高いクスノキ、江戸中期 を工夫し作成しています。 休耕田を利用した福田小学校前のコス モス畑(春はレンゲ畑となる) の長屋門、黒漆喰、ウバメガシの生 垣の風情あるまちなみ、堺の市街地 ○魅力資源に関わる人々を紹介 地域資源を通して見えてきた人々 方々、神社の境内を清掃している氏 を少しでも紹介したい。名前ではな 子の方々、自主的に音楽会を開いて く資源を通して何気なく関わりある いる方、旧家を守っておられる方… 人々の思いを伝えることはできない などでした。魅力資源をより魅力的 か。今回のマップづくりで見えてき に演出している人々を、その輪の広 たものは、お地蔵さんに花を供える がりを期待して、さりげなく紹介で 人、草花の維持管理をしている花の きるように工夫したつもりです。お ボランティア、家を花で飾っている 気づきになりませんでしたか。 四季を彩る花の住宅街 11 ふるさと魅力資源散策マップ作成の手引き ◇中区の地車祭り 昔からの伝統祭礼行事の一つに秋 祭りがあります。中区では百舌八幡 宮におけるふとん太鼓と、陶荒田・ 野々宮・蜂田神社・多治速比売神社 などを氏神とする地車(だんじり)祭り があります。昔は五穀豊穣祈願の祭 礼でしたが、今は町内イベントとして の地車祭りになっています。地域に おける交流が希薄になっている昨 今、地車祭りにより人の輪が広がり、 様々な人々の交流がなされ、地域力 向上に役立っています。 (嶌田) 黒漆喰と虫子窓 子育地蔵 ○地区の個性・特徴を表現する 地区の個性や特徴のひとつは、意 外性です。他地区の人などに見てい ただくとわりと簡単に見つかったり します。東陶器では、土地の起伏や 歴史資源の多さでした。新しいまち の福田では、地域に関わっている多 様な人々でした。これらは、東陶器 と福田地区を同時に調査したことで それぞれの地区の個性がより際立つ ような感じで把握することができま した。地区の特性や、ユニークな面 を見出すには、 ・あらためてまちの資源や価値を洗 い出す ・昔から伝わる歴史的遺産、文化遺 産、自然遺産の良さを知る ・今、自慢できるもの、他にないも のに気づく これらを組み合わせ、ポイントを まとめることにより、オンリーワン の個性や特徴が浮き彫りにされてき ます。 ○地区の活気(祭りや賑わい)を伝える 秋祭りのちょうちん 地図や活字では表現しづらいもの が、こうした非日常的な地域の活気 のひとつにまちの活気や賑わいなど や賑わいをテーマにマップ化するこ の雰囲気があります。特に祭りは、 とも可能です。地車にかける思いを 四季の風物詩でもあるとともに非日 曳 行 ル ー トや お 旅 所 など と と も に 常的な風景でもあります。秋の神社 マップとして表現してみる方法もあ の祭礼や中区でも盛んな地車やふと り ま す 。 クリ ス マ ス のイ ル ミ ネ ー ん太鼓などは、地域の人たちの熱意 ションや花の名所などのマップも面 とともに地域をハレの舞台として演 白そうです。見学者を伴いますので 出してくれる要素です。今回のマッ トラブルにならないような配慮も必 プでは特に大きく扱いませんでした 要ですが…。 ワンポイントアドバイス:専門的知識の調査方法 マップ作りで興味が沸いたテーマ や資源をより詳しく調べるには、次 の方法があります。より詳しい資料 などを作成する上でも便利です。一 度チャレンジしてみてください。 住職によるお寺の音楽会の説明 1)地域の郷土史家や古老に昔の話を丹 念に聞く 2)自治会活動、ボランティア活動、グ ループ活動などの取組みを聞く 12 3)昔の写真や古い地図、地域の歴史の 本を集める 4)神社やお寺を訪問し、昔の村の姿や 習慣を聞く 5)旧家の子孫に、旧い時代の賑わいや 生活を聞く 6)小中学校の記念誌や地域に関係した 刊行物から必要な情報を集める 7)何度もカメラとペンを持って歩く。 路傍や隠れた所に思わぬ発見が…。 中区域まちづくり考房「魅力創出グループ」 ◇構成作業について パソコンに少し慣れた人がいれば、 作業は簡単です。今回のマップで は、原稿を画像制作ソフトで作成し ています。(横山) マップのレイアウトと 採用する写真を決定 していく 見所 ⑦マップの作成作業 ○資源紹介の構成(案) 魅力創出グループでは、概ね次の手順で作業を行いました。 名称 1)ページ構成 ①陶荒田神社 (地域を守る総社、地域で一 番高いところに位置、龍の彫り 物は見事) ・マップの大きさを決め大まかに構成を考え決定していきます。 写真 ①今回のマップでは全体をA2用紙とし、四ツ折して A4とし、裏表4ぺージづつの計8ページで構成する ことにしました。 A4 A4 A2 ※概ね以下のような構成割付にしました。 表紙 P1 ・説明 ・呼びかけ ・特集 (テーマ) (印象付け) A4 P4 A4 P5 説明 魅力資源 表 P2 マップ P3 P6 裏 P7 一覧表で資源紹介 (周りに写真配置) ②各ページの主な内容を決め、 レイアウト案を作成。 ⇒ ③ページ毎に内容をつめます。写真や 利便施設ガイド 図も大まかに配置し、何を被写体とし た写真にするかも決めていきます。 2)役割分担 年間行事 ・決定したページ毎に執筆分担とデザイン担当を決めます。 ・マップは原図となるベースの地図を決め、掲載すべき内容を決定し、 項目毎に作成者を決め、同じ地図に落とし込みます。 イベント紹 介記事 3)写真の抽出 ・掲載する被写体写真毎に撮影した全ての写真から採用する写真をみんなで 見所 崇神天皇7年に素盞鳴命十世の孫、太田田根子 が天皇の命を受け大和の三輪大神をお祭りする神 主となった時、祖先の霊を祭るため、この陶邑の太 田森に社を建てたのが起源。主神の高魂命五世 の孫剱根命の子孫:荒田直が当社の祭祀を行っ ていたため、地名の陶と人名の荒田とを取って 名づけられた。 古代この辺りは、芽渟県大村郷と呼ばれ、丘 陵の連なる高地で、陶土と薪に恵まれ須恵器の 生産が盛んに行われた。近くの泉北ニュータウ ンを中心として和泉・大阪狭山市にまたがる一 帯に築かれた窯は約千基。当社の近くには陶器 千塚と呼ばれる程多くの古墳や窯跡が残ってい た。当地方の産土神としてまた陶器製造に携わ る守護神として知られる。 P 駐車場25台、WC、マップ 初詣や十日戎・子授祈願・ 安産祈願・初宮詣・七五三 詣・厄除祈願・交通安全祈 願などのお参りでにぎわう。 収穫感謝の秋祭りには近在 より境内一杯にだんじりが 宮入し、賑やかな活況を呈 す。昨年見学した○○さん は「すごい迫力でびっくり」 と驚いていました。 ◎毎年十日戎の福笹授与の時、福餅撒きが行われ、新春に 福と餅でとってもお得。商売繁盛間違いなし。 ※境内はとってもきれい。近所の人が毎朝清掃しています。 1月9∼11日:えびすさん 2月7日:子授け弁財天大 祭 4月3日:山田・太田社大 祭 10月10日:秋大祭 選び、決定していきます。イメージの写真がない場合は、撮り直します。 4)文字数に合わせる ・作成したレイアウト案(文字部分を四角の枠で表示)に基づき、割付をチェックし、文 字数に合わせて執筆者が文章を作成。デザイン担当がパソコンで案を作成します。 ・マップは、デザイン担当が書き込んだ地図を集め、パソコンで一枚にまとめます。 5)みんなでチェック ・みんなでチェックしあい、見やすさ、わかりやすさなどの精度を高め印刷原稿を仕上げ ていきます。(月1∼2回の会合で、ページ構成から原稿完成まで約4∼6ヵ月が目安です)。 マップ作成のため一部写真を取り直し 散策ルートを再度確認 13