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産学協同実践的 IT 教育訓練計画概要:高知工科大学
産学協同実践的 IT 教育訓練計画概要:高知工科大学 <今回の事業で実施する教育訓練の概要> 講座名 「ソフトウェア工学」 講座の目的・特徴 本講座は、現在の大学のカリキュラムでは学習が難しい、実践的なソフトウェア工学 の修得を目的とする。講義は、座学と演習で構成され、座学は大学の教授が担当 し、演習は IT 企業のエンジニアが担当することにより、世の中の実状に即した教育 を実現する。また、講義の最初と最後に IT スキル標準に準拠したテストを受験する ことにより、学生が、学力の向上度合いや世の中の水準との関係を定量的に把握 できるようにしている。 修得できるスキル • ソフトウェア工学についての概要知識 • システム提案書、設計書の書き方、レビュー方法、品質保証方法 到達目標 • ソフトウェア開発プロセスを理解し、演習を通して各プロセスを一通り経験する。 • その結果、基本的な設計スキル、レビュースキル、品質保証スキルを身につけ る。 ITスキル標準 との対応 職種 : アプリケーションスペシャリスト 受講対象者 • 募集対象:情報システム工学科3、4年生、修士1年生から合計90名 • 履修の前提となる必須科目:なし • 事前の履修が望ましい科目:オペレーティングシステム 講座の位置付け 本講座は、情報システム工学科の計算機ソフトウェア専門科目で習得した内容の 総まとめとして位置づけられる。 実施形態 情報システム工学科における正規科目(平成 16 年度後期選択科目:計算機ソフト ウェア専門科目)の一つとして実施する。 開講日程 12/8(木)・12/11(土)・12/22(水)・1/12(水)・1/19(水)・1/26(水)・2/2(水): 3・4・5 限 (3 限:13:10∼14:40・4 限:14:50∼16:20・5 限:16:30∼18:00) 講師所属・氏名・ 業務実績等 専門分野 : 業務システム 高知工科大学 情報システム工学科 教授 鶴保征城 - NTT ソフトウェア研究所 所長 - NTT データ 常務取締役 - NTT ソフトウェア(株) 社長 - 情報処理学会 会長 - IPA ソフトウェア・エンジニアリング・センター 所長 NTT ソフトウェア(株) ESBG コンサルティングユニット チーフエキスパート 駒谷昇一 - 立教大学等 非常勤講師 - 情報処理学会 一般情報処理教育委員会 幹事 - ITSS ユーザー協会 スキル定義ワーキンググループ 主査 単位数 「ソフトウェア工学」:2 単位 1 <教育訓練内容・スケジュール> 回 日 時限 内容 講師 講義:ITSS(IT スキル標準)、EPM(Empirical Project Monitor) 鶴保征城 講義:ソフトウェア工学(概論) 講義:演習の進め方 1 12/8 (水) 3・4・5 限 について 駒谷昇一 講義:要求分析の方法 演習:グループ分けおよびグループテーマの決定 講義:外部設計の方法 2 12/11 (土) 2・3・4 限 講義:CVSの使い方 (同上) 演習:CVSの環境設定 演習:外部設計 3 4 5 12/22 (水) 1/12 (水) 1/19 (水) 講義:レビューの方法、内部設計の方法 3・4・5 限 講義:ソフトウェア工学(開発工程) (同上) 演習:システム提案書、開発計画書のレビュー、内部設計 3・4・5 限 講義:プログラム開発の方法 演習:プログラム開発およびレビュー (同上) 講義;ソフトウェア産業論 3・4・5 限 講義:プログラム試験の方法 (同上) 演習:プログラム試験およびレビュー 講義:品質評価 6 1/26 (水) 3・4・5 限 講義:ITSSスキル診断結果の紹介、EPM のモニタリング結果 演習:開発したプログラムの評価 (同上) 演習:グループごとに品質見解を含む成果発表(前半) 7 8 1/31 (月) 2/1 (火) 3限 演習:グループごとに品質見解を含む成果発表(後半) (同上) 5限 試験(学力) (同上) 2 <教材・課題・評価方法> • 講義テキストは、講師がパワーポイントで作成したものを用いる。 使用教材 課題 • 演習用サンプルプログラムは、講師がJavaで作成したものを用いる。 • 成果物の管理には、サポートスタッフが作成した CVS を用いる。 • POS システム、CRM システム等の具体的なシステム開発演習を通して、ソフトウェ ア開発のライフサイクルを経験する。 • 毎回、工程ごとの課題を指示し、次回の講義時に提出してレビューを行う。 評価方法 出席状況(30 点)、課題の達成状況(40 点)、および、最終試験(30 点)の結果から、 総計 60 点以上を合格とする。 • 学生の質問に対しては、講師(鶴保、駒谷)がメールで対応する。 • サポートスタッフとして、以下の4名が対応する。 サポート体制 その他留意点 演習環境構築:高知工科大学 演習環境構築:高知工科大学 演習環境運用:高知工科大学 講義進行補助:サイバー創研 講師 博士2年生 修士1年生 社員 特になし。 <今後の教育訓練導入・展開計画> 次年度以降の 教育訓練展開予定 • 高知工科大学では、次年度以降も、この科目を継続して開講する予定である。 • 次年度には、本教育訓練の成果を出版物としてまとめ、他大学への展開を容易 にする。 • 他大学にも、科目の導入を働きかける。 • 今回の成果を出版物にまとめ、演習を指導できるより多くの IT エンジニアを確保 することにより、他大学への普及を図る。IT エンジニアについては、経験豊富な シニアを再教育することにより確保する。 次年度以降の 産学連携推進計画 • IT エンジニアとソフトウェア工学を教える大学教員の連携を容易とするコンソーシ アムを作り、成果の普及促進を図る。 • IPA の IT スキル標準やエンピリカルソフトウェア工学を推進している EASE プロジ ェクトの EPM も組み込んだ講義の普及を図る。そのために、IPA や EASE プロジ ェクトとも、結果のフィードバックや、適用先候補等の情報交換を行っていく。 • 上記は、本計画の提案代表者であるサイバー創研が中心となって推進する。 教育訓練導入・ 展開責任者 高知工科大学 情報システム工学科 科長・教授 島村和典 (その他の大学 株式会社サイバー創研 BB アプリケーション技術部長 黒田幸明) 3