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グリーンエネルギーをめぐる現状について

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グリーンエネルギーをめぐる現状について
資料3
グリーンエネルギーをめぐる現状について
平 成 2 0 年 2 月 8 日
経済産業省資源エネルギー庁
省エネルギー・新エネルギー部
新エネルギーを取り巻く最近の状況
METI 経済産業省
1.気候変動問題への我が国の対応
①長期戦略(美しい星50−Cool Earth50(2007年5月24日))
・世界全体の排出量を現状から2050年までに半減
・「革新的技術の開発」と「低炭素社会づくり」
②短期戦略(京都議定書の目標達成)
・京都議定書第1約束期間の開始(2008∼2012年)
・我が国の温室効果ガス6%削減実現に向けた「目標達成計画」の見直し(本年度中)
2.米国やEUの新エネルギー導入に関する取組
①米 国
・今後10年間でガソリン消費を20%削減する「Twenty in Ten」 イニシアティブを提案
・再生可能エネルギーと原子力の利用拡大、高度な電池技術や次世代の自動車・トラックに向けた
再生可能燃料の技術開発への継続投資
②E U
○欧州委より、本年1月、「エネルギー・気候変動パッケージ」をEU各国に提案
・2020年におけるEU各国の最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー利用比率の義務
目標値を規定(例:ドイツ 18%、英国 15%、フランス 23%、etc)
・2020年時点の各国の輸送セクターにおけるバイオ燃料の比率を10%以上とする義務目標値を
規定
1
新エネルギーの導入実績と導入目標
METI 経済産業省
我が国の2005年度における新エネルギー導入実績は、発電分野で約331万kl(対1次エネルギー
供給比0.6%)、熱利用分野で約827万kl(対1次エネルギー供給比1.4%)となっている。
2005年度実績
2010年度目標
太陽光発電
35万kl
(142万kW)
118万kl
(482万kW)
風力発電
44万kl
(108万kW)
134万kl
(300万kW)
廃棄物発電+バイオマス発電
252万kl
(201万kW)
586万kl
(450万kW)
バイオマス熱利用
142万kl
308万kl(※1)
その他(※2)
687万kl
764万kl
1,160万kl
(2.0%)
1,910万kl
(3%程度)
総合計
(第1次エネルギー総供給比)
※上記発電分野及び熱分野の各内訳は、目標達成にあたっての目安である。
※1 輸送用燃料におけるバイオマス由来燃料(50万kl)を含む。
※2 「その他」には、「太陽熱利用」、「廃棄物熱利用」、「未利用エネルギー」、「黒液・廃材等」が含まれる。
「黒液・廃材等」はバイオマスの1つであり、発電として利用される分を一部含む。
「黒液・廃材等」の導入量は、エネルギーモデルにおける紙パの生産水準に依存するため、モデルで内生的に試算する。
2
欧州・米国・日本における再生可能エネルギー等の割合
METI 経済産業省
我が国の再生可能エネルギーの導入量は、2005年で5.1%と、他国に比べて遜色のな
い状況であるが、諸外国は意欲的な目標を掲げている。
○各国・地域の一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギー等の割合(2005年)
35%
29.6%
30%
26.0%
23.7%
25%
24.3%
20%
15%
10%
6.6%
6.9%
4.7%
5%
6.0%
5.7%
5.1%
1.7%
0%
27
EU
イギ
リス
ドイ
ツ
フラ
ンス
イタ
リア
ス
ー
ウェ
デン
フ
ラ
ィン
ンド
ラト
ビア
オ
ト
ース
リア
アメ
リカ
日
本
<資料>日本:経済産業省調べ
米国:Annual Energy Review 2005
ドイツ:Renewable Energy Sources in figures national and international development Jan 2007
イギリス:Digest of United Kingdom Energy Statics 2007
EU他:欧州委運輸・エネルギー総局 EUROPEAN ENERGY AND TRANSPORT
3
新エネルギーについて
METI 経済産業省
新エネルギーとは、再生可能エネルギーのうち、太陽光・風力・バイオマス等を変換し
て得られるエネルギーのこと。
再生可能エネルギー
新エネルギー
太陽光発電
風力発電
バイオマス発電
中小規模水力発電
地熱発電
太陽熱利用
バイオマス熱利用
雪氷熱利用
海水熱・河川熱
その他の水熱源利用
大規模水力発電
発電分野
熱利用分野
資料:総合エネルギー調査会新エネルギー部会「中間報告(18年11月)」を基に作成。
4
グリーン電力の電源
【風 力】
出典:資源エネルギー庁『日本のエネルギー2007』
METI 経済産業省
【太陽光】
【中小水力】
出典:新エネルギー財団『第11回新エネ大賞』
出典:資源エネルギー庁『日本のエネルギー2007』
【バイオマス】
出典:NEDO『バイオマス等未活用エネルギー実証試験』
【地熱】
出典:資源エネルギー庁『日本のエネルギー2007』
5
グリーン電力証書の考え方
METI 経済産業省
グリーン電力証書とは、グリーンエネルギーから得られた電気を、電気そのものと環境付加価値
とに切り離し、環境付加価値を証書(グリーン電力証書)の形で電力需要家が保有することで、グリ
ーンエネルギーによる電気(グリーン電力)とみなすもの。
グリーンエネルギーからの電気
電力
需要家
電気
=
+
電気
そのもの
グリーン
電力証書
=
+
環境
付加価値
グリーン
電力証書
グリーンエネルギーによる
電気とみなせる
グリーン電力
6
グリーン電力証書制度について
METI 経済産業省
グリーン電力証書制度とは、電力需要家が使用電力量に応じてグリーン電力証書を購
入し、その資金がグリーン電力発電事業者に提供されることにより、グリーン電力の普及
拡大を支援する仕組み。
環境付加価値の取引
認証機関
グリーン電力証書
証書代金
通常の電力
取引
仲介団体
電力会社 A
電力会社 B
資金
通常の電力の
販売、取引
グリーン電力発電
事業者
電力需要家
認証
通常の電力の取引
7
グリーン電力認証機構により認証されたグリーン電力の発電電力量
METI 経済産業省
グリーン電力認証機構により認証されたグリーン電力の発電電力量は、近年約
1億kWh(単年度)を超え、累積で約3.2億kWhにのぼる(2007年末現在)。
kWh
(kWh) 350,000,000
324,557,229
認証電力量
累計認証電力量
300,000,000
267,030,376
250,000,000
200,000,000
150,000,000
114,263,045
100,000,000
57,526,853
50,000,000
1,158,000
0
2001年度
2002年度
2003年度
2004年度
2005年度
2006年度
2007年
(4月∼12月)
出典:グリーン電力認証機構資料
8
グリーン電力証書の主な購入事業者(平成18年度)
METI 経済産業省
グリーン電力認証機構の発足当初(2001年11月)のグリーン電力証書の購入者は、 10社
程度であったが、2006年度末には100社以上に拡大。
購入量(万kWh)
順位
証書購入事業者
業種
1
ソニー(株)
電気機器
2
野村ホールディングス(株)
証券
3
アサヒビール(株)
食料品
257.9
4
(株)ホールネットワーク
劇場
202.6
5
セイコーエプソン(株)
電気機器
168.9
5
トヨタ自動車(株)
輸送用機器
168.9
5
日本ガイシ(株)
ガラス・土石製品
168.9
8
積水ハウス(株)
建設
9
富士ゼロックス(株)
電気機器
122.8
10
(株)リコー
電気機器
110
552.3
440
144
資料:グリーン電力認証機構資料を基に作成。業種は会社四季報を基に記載。
9
政府等におけるグリーン電力証書の主な活用例
METI 経済産業省
・洞爺湖サミットにおけるグリーン電力証書の活用
Ö 本年7月7日に開催される洞爺湖サミットの会場で用いられ
る電力をグリーン電力で賄う予定
・環境配慮契約法における入札参加資格の加点要因
・METI主催のイベント等における活用
Ö 冬の経済産業省ロビー展(1,000kWh)
Ö ENEX2008(10,000kWh(東京会場)、13,000kWh(大阪会
場))
Ö グリーンパワーキャンペーン(24,000kWh(予定))
10
グリーンパワーキャンペーンについて
METI 経済産業省
個人・家庭もターゲットにした新エネルギー需要創出キャン
ペーンを実施することで、グリーン電力証書をはじめとした新
エネルギー導入に対する参加意識を高め、新エネルギーの導入
を推進することを目的としたもの。
開催日:【フェスティバル】 2月21日∼22日
【フォーラム】2月22日
開催場所:東京国際フォーラム
主催:資源エネルギー庁
購入しているグリーン電力証書
【フォーラム】(2月22日)
【フェスティバル】(2月21日∼22日)
”開会挨拶
”基調講演
■ステージイベント
<2月21日>
21日>
” 開会挨拶
” オープニングセッション
y柏木孝夫(東京工業大学統合研究院 教授)
y末吉竹二郎(UNEP金融イニシアチブ特別顧問)
y茂木健一郎(脳科学者、理学博士、ソニーコンピュー
ターサイエンス研究所上席研究員)
”新エネ大賞表彰式
”パネルディスカッション
•コーディネーター:枝廣淳子(環境ジャーナリスト)
•パネラー(予定):
竹村真一(京都造形芸術大学教授)、飯田哲也
(環境エネルギー政策研究所所長)、小原昌(東
京都環境局環境政策部副参事)、冨田秀実(ソ
ニーCSR部部長、吉田由美子(生活クラブ生活
協同組合・東京理事長)、石川直樹(探検家・写
真家)
• 山地憲治(東京大学大学院工学系研究科教授)
• 遠藤健太郎(資源エネルギー庁RPS室長)
” 映画「不都合な真実」 上映
” トークセッション ・トーク&ライブ
<2月22日>
22日>
” 映画「不都合な真実」 上映
” グリーン電力事例発表
” トークセッション ・トーク&ライブ
■展示(主催者展示/企業等50社程度出展予定)
” グリーン電力関連展示、新エネ模型展示
” ソーラーパワートラックステージ
” 燃料電池自動車同乗試乗会
11
米国におけるグリーン電力証書(Renewable Energy Certificates (REC))制度
METI 経済産業省
米国では、CRS(非営利団体)が、「Green-e」というグリーン電力認証プログラムを実施(
Green-eが最大手)。
The Center of Resources Solutions (CRS)
Green-e
認定・監査
認定・監査
証書発行事業者※
証書発行事業者
家庭
認定・監査
証書発行事業者
販売
販売
企業等
・グリーン電力の認証
・証書発行事業者の認定
・証書発行事業者に対する監査 等
企業等
家庭
販売
企業等
※ Degrees GroupやGreen Tags等27団体等がGreen-e認証のRECを発行(2006年現在)。
家庭
12
Green-eのグリーン電力市場の推移
METI 経済産業省
Green-e認証のグリーン電力証書は近年急速に拡大し、2006年には88億kWh相当に
のぼる。
出典:Green-e ”The 2006 Green-e Energy Verification Report”(2007年)
13
米国環境保護庁によるGreen Power Partnershipについて
METI 経済産業省
米国環境保護庁は、主要企業等におけるグリーン電力の利用を推進するため、グリー
ン・パワー・パートナーシップというプログラムを展開。
•
1997年以降に建設された再生可能エネルギー源(風力、太陽光、地熱、バイオマス、
小規模水力)による電力を対象
•
800以上の加盟団体により、年間100億kWh以上のグリーン電力が購入され、約320
万トンのCO2排出量を抑制
•
四半期ごとに加盟団体のグリーン電力の購入量に関する情報が更新され、上位25
団体や小売や大学等のセクター別に上位10団体等をEPAのホームページへ掲載
※パートナーシップに加入するために最低限必要なグリーン電力購入量
年間電力消費量
グリーン電力購入量
100,000,001 kWh以上
年間電力消費量の2%
10,000,001 - 100,000,000 kWh
年間電力消費量の3%
1,000,001 - 10,000,000 kWh
年間電力消費量の6%
1,000,000 kWh以下
年間電力消費量の10%
14
米国におけるグリーン電力(RECを含む)の主な購入者 (2008年1月現在)
METI 経済産業省
購入量(kWh)
順位
企業名
業種
1
Intel Corporation
情報技術
1,302,040,000
2
PepsiCo
食品・飲料
1,105,045,154
3
U.S. Air Force
連邦政府
899,143,000
4
Wells Fargo & Company
銀行
550,000,000
5
Whole Foods Market
小売
509,104,786
6
The Pepsi Bottling Group, Inc.
食品・飲料
457,851,838
7
Johnson & Johnson
ヘルスケア
400,702,978
8
Cisco Systems, Inc.
情報技術
373,500,000
9
City of Dallas, TX
地方政府
333,659,840
10
HSBC North America
銀行
300,000,000
出典:米国EPA・Green Power Partnershipの
ホームページより作成
15
米国におけるグリーン電力証書の商品添付事例
METI 経済産業省
製品
企業名
スナック菓子
Lundberg Family Farms
繊維
Interface Fabrics, Inc.
茶
Choice Organic Teas
ワイン
Andrew Lane Cellars
サンダル、靴
Timberland
オリーブオイル
Harris Ranch, Napa Valley
衣服
prAna clothing
トマト
H2Gro Tomatoes
牛乳
Brand building
出典:Green-e資料
16
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