...

図書室通信 23号

by user

on
Category: Documents
21

views

Report

Comments

Transcript

図書室通信 23号
図書 室 の 本 を紹 介 し ま す ( 古典はどうですか)。
平成 24年 9月
図書室通信
№23
図書 館 教 育部
図 書室 で の マ ナ ー (図 書室では「静かにする 」は、当たり前!)
図書室は、どんなところか…。図書室には、たくさんの本があります。み
ん な の リ ク エ ス ト に 応 え て 揃 え た 本 も あ り ま す 。「 本 が 好 き 」、「 読 み た い 」
と い う 人 、「 と り あ え ず 本 を 見 て み よ う か な 」 と い う 人 、 い ろ ん な 人 が 本 を
目 当 て に や っ て 来 ます 。
本 を 目 当て に やって 来ます 。決して 、お し ゃべ りにく るの では あ り ませ ん 。
お い かけ っ こや ふ ざけ 合いに 来 るの ではあ り ませ ん。
一生懸命に本を読んでいる人がたくさんいます。けれども、その横で普通
に し ゃべ っ てい る 人も い ます 。
図書室は、本に出会うところ、本を読むところです。もう一度、図書室が
ど ん な 場 所か 考 えて み まし ょ う 。
おしゃべりなら図書室とは別の場所で!本来、図書室は静かな場所です。
み んな で 本 に 集中 で き る 環 境 をつ くって い きま しょう 。
また、みんなが出て行った後、図書委員の人達がイスを片付けたり、本を
整えたりしてくれています。これも、使った人がきちんとするのが当たり前
です。きちんとしてくれる人もいますが、まだまだ他人の好意に甘えている
人 も いま す 。
み んな で 使 う 公共 の 場所 は 、 みん なで大 切に使 ってい きま しょう 。
図書室にある古典は、どれも平易な文章になっていてとても読みやすいです。古典に
ふれることで昔の人のものの考え方や生活の様子などもわかっておもしろいと思いま
す。読んでみると今とあまりかわらないところもあって、そこが日本らしさとして感じ
られるかもしれません。また、新しい視点も得られるかもしれません。
受 験 生 の 3年 生 は 、 必 ず と い っ て い い ほ ど に 古 典 の 問 題 が 出 題 さ れ ま す 。 だ か ら 、 た
くさんの古典にふれることをおすすめします。
堤 中 納 言物 語
ていちゅうなごんものがたりではありません。つつみちゅうなごんものがたりと
読みます。平安から鎌倉時代にかけて成立した物語です。十編ほどの短編がはいっ
てあり、中でも有名なのは「虫愛ずる姫君」です。毛虫に並々な
らない魅力を感じ、当時、大人の女性の決め事であった、※眉を
抜いたりお歯黒をするなどの身だしなみも全くやろうとしない型
破りな姫君が主人公として出てきます。
この姫君のものの考え方は、現代にもの通じるものがあります。
周りの人達の様子と比べながら読むとおもしろいかもしれません。
※ 当 時 は 、 大 人 に 仲 間 入 り ( 12~ 13歳 ) し た 女 性 は 、 眉 毛 を 抜 い て 、 眉 墨
で眉をかいていたのです。また、歯黒という、鉄片を酒や酢に入れて酸化さ
せ た 液 で 歯 を黒 く 染 め て い た ので す ( あ く ま で も 昔の 話 で す )。
南 総 里 見八 犬 伝
図 書 室 の 本を 紹 介 しま す 。
5年 3 組 リ ョウタ 組
石 田衣 良
とことん前向き、涙もろくて純情で、でも根っから「いまどき」の男子で
もある若き小学校教師、中道良太が地方都市の名門公立小学校を舞台に縦横
無尽の大活躍を繰り広げます。いじめもDVもパワハラも少年犯罪も、あっ
という間に解決……したりはしないけれど、子どもと同じ目線で悩み苦しみ
あがきながら、どうしようもない現実にすこしずつ風穴を開けてゆくリョウ
タ の 姿 は 、 私 た ち に 勇 気 を 与 え て く れ ま す 。 20世 紀 の 古 典 「 坊 ち ゃ ん 」 の 、
誰も書きえな かった正統的後継作が 100年後のいま、ここ に誕生!!
(webKADOKAWAより )
あ の「 池 袋 ウ エ ス ト パ ー ク 」の 石 田 衣 良 初 の 新 聞 連 載 小 説 で す 。
「池袋…」のような話からは想像できないような、さわやかな話
です。主人公は、茶髪にネックレス、と、外見はいまどきの青年
風でありながら、涙もろくて熱血でまっすぐで、自分を丸ごと出
し て 人 に ぶ つ か っ て い く こ と を 恐 れ な い 中 道 良 太 25歳 。
読み終わった後には、必ず元気が出てきます。そして、少しば
かりの感動が…。
図書室にあるので、興味がある人は、ぜひ手にとってみて下さ
い。
滝沢 馬 琴
江戸時代に書かれた読本です。仁。義・礼・智・信・孝・悌。
南総里見家の伏姫の胎内から八方に飛び散った八個の玉に記され
た八つの文字。その玉を持って生まれ出た八人の勇士が、運命の
糸に引き寄せられるように出会い、ともに戦い、また別れていく
話です。
こ の 物 語 、 完 結 ま で に 約 28年 か か っ て い ま す 。 ま た 、 全 106冊 に
も及ぶ大作なのです。
本書には、そののちの物語の概略は載っていますが、興味をも
っ た 人 は 、 原 文 の 106冊 に 挑 戦 し て み て は ど う で し ょ う か 。
雨月物語
上 田秋 成
江戸時代に書かれた怪異小説です。そこには幽霊が出てきたり、
夢の中でコイになって湖を泳ぎ回ったり、不思議な話が9編あり
ます。
「 菊 の や く そ く ( 菊 花 の 約 )」 で は 、 城 主 に 城 に 閉 じ 込 め ら れ た
赤穴宗右衛門が友だちの左門との約束を守るために自ら命を絶っ
て、幽霊になって会いに来きます。単なる怖い怪談話ではなく、
そこには、秋成が考えた、人としての在り方が色濃く描かれてい
ます。
怪談話が好きな人は、この古典も読んでみてはどうでしょうか。
朝読書の読破カードも少しずつ出てきています。朝読書の時間を有効に使って、たく
さん出して下さい。
Fly UP