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行動論政治学成立史 - 香川大学 法学部・法学研究科

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行動論政治学成立史 - 香川大学 法学部・法学研究科
政治システム論
22年度
第一章
行動論政治学成立史
第一章 参考書
中谷義和『アメリカ政治学序説』(2005年)
セイデルマン『アメリカ政治学の形成』(1987年)
山川雄己『アメリカ政治学研究』(1977年 )
森脇俊雅『現代政治学』(2006年)
第一節
第一項
第二項
第三項
第四項
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アメリカの場合
成立への経緯
行動論政治学とはなにか
トルーマンの政治過程論
ミシガン学派の投票行動論
第二節 政治学方法論-政治老年学の場合を
手がかりに(省略の予定)
第一項
第二項
第三項
第四項
第五項
第六項
問題現象の認識
問題現象の発展
先行研究の把握
データの収集と分析
仮説
追試
政治システム論
1
第一項 成立への経緯
第二次世界大戦→科学技術=
人文・社会科学諸分野の研究
者も戦争遂行に協力し,参加
人文・社会科学分野の研究者たちは
強い危機感=団結して政府関係機関
に働きかけ・・・人文・社会科学分野
の意義や研究助成の必要性を説い
行動論政治学の展開
た
行動論政治学は
NSFは1950年に正式に設立
①学際的統一運動
(政治学は独立した研究助成の学問
②研究助成をめざす運動
分野として扱われず)・・・
❒基礎概念
①論理実証主義=プラグマティ
❒公共政策の論争的問題
ズムとの結合
❒科学的客観性に乏しい
②国立科学財団(National
☝
Science Foundation:NSF)構
想
(『アメリカ政治学研究』)
政治学者自身の自己批判例・・・
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◇真の科学的研究としての実績を示す
努力=政治学の科学化をめざす運動
◇社会科学研究評議会(SSRC)
§「政治行動委員会」委員長:デ
ヴィッド・トルーマン
§「比較政治委員会」(委員長:
ゲイブリエル・アーモンド)
◇NSFにおいては1966年度に至り,独
立した研究助成の分野として認可
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第二項 行動論政治学とはなにか
イーストンの説明=行動論について

セイデルマン(省略⇒)
の厳密な定義や確固たる研究方向

行動論は統治の現象を観察された,
は必ずしも確立されているわけでは
そして観察されうる人々の行動という
ないが,・・・
見地から説明しようする研究方法
(1)規則性

(2)立証性
行動論は「形式理論」によって方向付
けられた体系的な研究志向
(3)技術

(4)数量化
行動論は経験主義的方法に主要な
力点を据える研究
(5)価値

(6)体系化
行動論は経験主義的な説明と道徳的
な評価との間の明確な区別
(7)純粋科学
(8)統合
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第三項 トルーマンの政治過程論
人間は集団生活のなかで見出される
人間の集団を単位として政治は検討
担互作用
社会集団
共
有
態
度
利
益
◇彼の背景 アメリカ的多元社会
産業革命による工業化の推進は分業の発達を生みだす
労働組合⇒集団がそれぞれの利益の増進をめざして活
動⇒対立・競争・衝突
§批判=セオドア・ローウィ(利益団体自由主義と呼び,
それは特定の利益団体の特権化を招き,.多くの市民の
権利が侵害される状況をもたらし,民主主義の衰退を招
いている)=依法的民主主義
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第二項 ミシガン学派の投票行動論
❏1940年代の投票行動研究
◙世論調査のデータ・・・ギャラップ社=親戚の女性が選挙に立候補・・・
選挙予測の依頼が殺到
◙コロンビア大学応用社会調査研究所・・・有権者の所属するする社会集
団の影響力
❏1952年と1956年アメリカ大統領選挙の投票行動のデータ⇒政党帰
属意識の重要性(『アメリカの投票者』)
(1)有権者のほとんどが政党に対する帰属意識
(2)社会化によって形成
(3) ほぼ一生を通じてその政党に対する帰属意識
(4)少数の人が帰属意識を変える
⇓
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①政党帰属意識が弱いあるいは欠如
②家庭もしくは自己の最初の帰属⇔成人してからの準拠集団
のそれ
③大規模な政治的・経済的・社会的・変革
(5) 政党への心理的近さ・・・感情の強さ
(6)帰属の程度が強ければ強いほど・・・
Exp.地域住民は地方政党組織(マシーン)の日常活動によく家
族連れで参加
❏政党支持が変わる場合
◙1930年代の大恐慌とニューディール改革
北部の労働者はもともとの共和党支持を変えて民主党支持=南部の保
守的な農民層☚「ニューディール連合」(大恐慌とニューディール改革を
契機に政党支持態度の大規模な変動が起こった)
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ミシガン学派の影響
政治的社会化研究-例 メリアムのシガゴに
おける市民教育
個人がいかにして特定の政党との
一体感をもつようになるのか,どの
ようにしてある政治的価値観をもつ
ようになるのかの実証的研究
ミシガン学派への批判
1970年代ころより政党の役割や影響力が低下
§何故⇦予備選挙の普及
§テレビを利用した選挙運動の普及
§選挙民の間の政党支持態度の低下
「政治不信が1958年と72年の間に顕著に
増加した⇦ウォーターゲート事件政党支持態度に
代わって台頭してきたのが,侯補者個人への注目
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第八節 政治学方法論-政治老年学の場合を手
がかりに
❒世代論から政治老
年学と,再び世代を
統一して老年・世代
論を構築するまでの
歩み
❒問題現象の認識,問題現
象の発展,先行研究の把握,
データの収集と分析,仮説,
追試
第一項 問題現象の認識
2001年から02年まで
⑧「サーベイデータにみる世代別争点意識:2001年参
院選の分析」『香川法学』22(3/4)
⑨「団塊』の世代の争点関心とそのあとに続く世代:明
るい選挙推進協会のデータから」『香川法学』21(2),
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第二項 問題現象の発展
団塊世代を研究☞第
一に日本の一番の大
『現代のエスプリ』
きな年齢階層として時
代を代表してきた
人々の世代的存在理
由,第二に中高年に
達したその人々が老
⑦神江,伸介「政治老
い始めるのでおいて
年学の方向性」『現代
ゆく場合の過去との
のエスプリ』
同一性・違いを明らか
(430),85~
にする必要,第三に
94,2003/5(ISSN0
団塊世代の結末は私
4352165)(至文堂
自身の結末でありそ
〔編〕/至文堂),
の老い始めから老い
終わりのストーリーを
描くことは私自身のた
政治的世代論と政治老
め
年学との違い
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世代論
から政
治老年
学への
転換
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第一に,研究に幅に関係しており,団塊の世代僅かに3年前
をカバーするだけだが,政治老年学は65歳以上の全ての人
をカバーする 第二に,政治的影響を受ける源が,退職前の
人々に較べ,それぞれ違う。
第三に,種々の面で傾向が落ち目となる。政治態度でもこれ
が観察されるのか。
第四に,政治老年学ではこのことがライフサイクルの面でい
える
第五に,現代国家の福祉活動が最も集中して現れる
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第三項 先行研究の把握
❒外国の文献
☞http://www.aarp.
org/research/agelin
e/
❒国内の
研究
第四項 データの収集と分析
Ⅰ 二次データの
収集と分析
Ⅱ 自分のデータ
を収集し分析
Ⅰ 明推協の衆議院・参
院選のデータ
変数
①投票と棄権
③投票選択の経緯
④選挙啓発への参
加と接触
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③「福祉と政治不満とニューシニア」『季刊社会保障研究』
41(1),45~56,2005/Sum.(ISSN03873064)(国立社会
保障・人口問題研究所編/国立社会保障・人口問題研究所)
⑩『政治老年学序説』(2005年)
④「高松市の新しい政治階層としてのニューシニア」『香川法
学』24(2),98-70,20040920,
⑤「少子高齢社会における高齢者の党派行動:明推協のプー
ルデータ等より」『香川法学』24(1),
⑥「少子高齢社会における高齢者の参加行動:明推協のプール
データより」『香川法学』23(1/2),
Ⅱ 自分データを収集し分析をしたものが,三木町の調査で
ある。
①神江,伸介; 堤,英敬「高齢社会有権者の社会参加と政治参
加--香川県三木町2005年の場合」『香川法学』25(3・4),
②神江,伸介; 堤,英敬「地域社会におけるエイジング基本調査
コードブック(制度領域調査)」『香川法学』25(3・4),
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第五項 仮説
①参加:一般の政治意識と同じ死ぬまで作用する変数と,
あるところで作用が有効でなくなる=不活発化変数がある,
②超高齢型政治意識が存在する
③高齢期には党派・満足感が問題となる
④職業は,…長い間その人に影響を与えるようにかわった。
⑤戦争期に絡んだ世代の影響が存在…
第六項 追試
①再編成の時間的なスパンは30年ごとに訪れるというアメリ
カの研究者(Beck)の学説との再会があったこと,
②戦後派はその意味で団塊の世代を含む30年間に広がり,
以前の戦中派,以後の戦無派と日本は三つの世代に分けられ
る,
③そこで終戦時に20-29歳のものと,戦後に生まれたものと
の政治態度の一致を見たこと,その世代的な固定性は,一定
の枠内でライフサイクルの影響を受けることを見出した
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