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飯田市情報化基本計画2013(本文)(PDFファイル/1.7MB)
飯田市情報化基本計画 2013 飯 田 市 目 次 第1章 情報化基本計画の位置付け ··································· 1 1 目的 ······························································· 1 2 計画の位置づけ ····················································· 1 (1)基本目標…実現したい5つのまち ··································· 1 (2)基本目標実現のための主要な課題 ··································· 1 (3)後期基本計画策定の視点 ··········································· 1 (4)施策 92:情報共有の促進 ·········································· 1 (5)将来的な方向性として考慮すべき事項 ······························· 2 3 情報化基本計画の期間 ··············································· 2 4 情報化基本計画の推進に要する経費 ··································· 2 6 情報化基本計画の推進体制 ··········································· 3 第2章 1 飯田市の情報化の取組状況··································· 4 情報化に関する社会動向目的 ········································· 4 (1)情報化社会の始まり ··············································· 4 (2)インターネット時代の始まり ······································· 4 (3)ネット時代・個人単位時代への変遷 ································· 4 2 飯田市の情報化の取組 ··············································· 4 (1)経過年表(主なもの) ············································· 4 (2) 「テレトピア計画」から「飯田市情報化基本計画 2008」まで ··········· 4 3 情報化基本計画 2008 の取組状況 ······································ 5 (1)情報媒体を連携させた行政情報発信 ································· 5 (2) 「地域コミュニティサイト」の構築 ·································· 6 (3)ケーブルテレビによるデータ放送 ··································· 6 (4)新たな音声告知機器の導入による緊急情報伝達······················· 7 (5)デジタルアーカイブの構築 ········································· 7 4 地域情報化に関する課題 ············································· 8 (1)新しい媒体や技術・手法への対応 ··································· 8 (2)現有情報通信基盤の強化と効果的な活用 ····························· 8 (3)安全安心への対応 ··············································· 10 (4)情報格差への対応(「紙の市報」とのバランス)···················· 10 (5)デジタルアーカイブ(将来的な検討課題)························· 10 第3章 基本計画 2013 の取組 ······································ 11 1 基本的な考え方 ·················································· 11 (1)情報共有の推進のために ········································· 11 (2)地域社会の進行等のために ······································· 11 2 具体的な取組 ···················································· 12 (1)新しい媒体(メディア)や技術・手法への対応····················· 12 (2)現有情報通信基盤の強化と効果的な活用 ··························· 12 (3)安全安心の確保の取組 ··········································· 14 (4)教育に関する事項 ··············································· 15 (5)庁内ネットワーク及び行政情報システムの整備・活用··············· 15 第4章 その他の事項(計画を推進するにあたり) ··················· 17 1 環境や全体最適化に関する配慮事項 ································· 17 (1)環境に貢献する地域情報化の推進 ································· 17 (2)全体最適化の推進 ··············································· 17 2 ICTの活用による「にぎわい・活力」の創出······················· 17 (1)観光資源の有効活用 ············································· 17 (2)活力有る産業や市民生活のための支援 ····························· 18 (3)高等教育機関との連携強化(産学連携)の推進····················· 18 3 周辺市町村との情報連携に関する配慮事項 ··························· 18 (1)飯伊地域内での連携(地域コミュニティサイトの活用)············· 18 (2) 「三遠南信地域連携ビジョン」を意識した広域連携·················· 18 参考資料 1 用語解説 ························································· 19 2 「広報と情報化についてのアンケート」集計結果····················· 27 3 飯田市地域情報化推進本部設置要綱 ································· 48 4 飯田市地域情報化研究会設置要綱 ··································· 50 5 飯田市地域情報化研究会委員名簿他 ································· 51 第1章 情報化基本計画の位置付け 1.目的 この計画は、 「第 5 次飯田市基本構想基本計画」の「基本目標 ~文化経済自立都市を達成 するために実現したい5つのまち~」の達成と、 「基本目標実現のための主要な課題」の解決 に向けて、地域情報化を推進することで各政策・施策の推進を支えることを目的に策定しま す。 ICT(情報通信技術)を活用して、 「市民目線による情報の共有化(双方化)を図る」こと で「多様な主体との協働によるまちづくり」を推進します。 2.計画の位置づけ 本計画は、次の(1)(2) の達成及び解決に向けて、 (3)の視点をもって策定された後期計画 の「政策 9:市民と共に進める行政経営」に位置づき、特に(4)の推進を図るための実行計 画となります。 (1)基本目標…実現したい5つのまち ① さまざまな産業がいきづき地域経済が自立した元気なまち ② 地域で学び地域で育つ「地育力」でみんなが輝くまち ③ ともに支え合い 安心、安全に暮らせるまち ④ 豊かな自然、文化を活いかし、多様なライフスタイルが実現できるまち ⑤ みんなの思いでうごくまち (2)基本目標実現のための主要な課題 ① 進行する人口減少、少子化・高齢化への対応 ② 国・地方の財政難に伴う地域自立化への対応 ③ 地域コミュニティの活性化 ④ 地域災害への対応力強化 ⑤「環境」をすべての基本に据えながら (3)後期基本計画策定の視点 ① 21 世紀型戦略的地域づくり( 「リニア将来ビジョン」の地域将来像の実現に向けて) ② 産業づくり・人づくり・地域づくりによる総合的な取り組みの推進 ③ 安全・安心のまちづくり ④ 多様な主体による協働と広域的な見地からの政策立案 (4)施策 92:情報共有の促進 ○市役所から市民に情報を提供し、互いに市政全般に対する情報を共有すること。 1 (5)将来的な方向性として考慮すべき事項 ①リニア中央新幹線開通を見据えて 平成 39 年開通予定のリニア中央新幹線に向けて、 平成 22 年 11 月に南信州広域連合で策定 された「リニア将来ビジョン」が目指す都市像の実現を、ICT の活用面から検討します。 ②少子高齢化社会を迎えるに当たって 少子高齢化が進行する中で、様々な情報媒体を通じて、わかりやすく、必要な情報の共有 ができるよう検討します。 ○飯田市の状況(H24.4.1 現在): 高齢化率 28.5%、独居高齢者は 3,641 人、高齢世帯は 4,167 世帯 ○第 5 期高齢者福祉計画・介護保険事業計画では、H26 高齢化率の予測を 29.9%として います。 後期基本計画策定の視点 21 世紀型戦略的地域づくり 産業づくり・人づくり・ 地域づくりによる総合的 な取り組みの推進 安全・安心のまちづくり 多様な主体による協働と広域的 な見地からの政策立案 3.情報化基本計画の期間 この計画の対象期間は、平成 25 年度から平成 28 年度までの 4 年間としますが、状況の変 化等により必要に応じて見直しを行うこととします。 4.情報化基本計画の推進に要する経費 この計画の推進に要する経費は、既存事業の見直し等を行いつつ、現行の関連予算額と比 較して過大とならないようにします。 2 5.情報化基本計画の推進体制 この計画は、 「飯田市地域情報化推進本部設置要綱」及び「飯田市地域情報化研究会設置要綱」 に規定された以下の体制等を中心に推進します。 (1)飯田市地域情報化推進本部 飯田市の地域情報化を推進するために設置しており、本部長は市長です。 (2)最高情報統括責任者(CIO:Chief Information Officer) 市役所における情報システムに関する統括責任者で、副市長が担当しています。 (3)飯田市地域情報化研究会 飯田市の情報化を促進する計画を策定するにあたり、広く意見を聴取するために設置し ます。 (4)飯田市地域情報化推進本部専門部会 市役所の各業務部門における担当者により構成されます。 3 第2章 飯田市の情報化の取組状況 1.情報化に関する社会動向 (1)情報化社会の始まり 昭和の終わりから平成の初頭のオフィスオートメーション(OA)期末期にわたり、個人 で利用することを目的としたコンピュータ、いわゆるパソコンの普及が始まり、徐々にで はありますが情報通信技術(IT)の裾野が広がり始めました。 この時期は、飯田市においてもパソコンの導入が始まりましたが、ワープロが多数を占 めていました。 (2)インターネット時代の始まり 平成7年に「Windows95」が発売され、パソコンが急速に普及するとともに、インターネ ットの一般利用が始まりました。事務利用については一人1台体制が始まり、各家庭にパ ソコン等が普及し初めました。 ICT 情報通信技術の進展により、社会の各方面においてパソコン等の利用の幅が広がる とともに、コンピュータや通信回線の性能向上、大容量対応と低価格化が進み、普及に一 層の拍車がかかりました。※平成 15 年前後より「IT」→「ICT」と呼ばれるようになりました。 (3)ネット時代・個人単位時代への変遷 現在は、トラベルやショッピング、ゲーム等本格的なネットワークの時代となっていま す。また、従来は情報のやり取りは「集団(組織) 」対「集団(組織) 」が主流でしたが、 近年、急速に普及しているスマートフォン等の携帯端末や Facebook 等のソーシャルメディ ア(SNS)は「個人」単位での情報のやり取りを急速に拡大させています。 2.飯田市の情報化の取組の経過 (1)経過年表(主なもの) 平成 2 年 12 月 「テレトピア計画」策定 平成 9年 3月 「飯田市地域情報化計画ゼネラルプラン」策定 平成 12 年 12 月 「飯田市地域情報化基本計画」策定 平成 14 年 3 月 「テレトピア計画」見直し 平成 15 年 2 月 「飯田市情報化アクションプラン」策定 平成 21 年 1 月 飯田市情報化基本計画 2008 を策定 平成 21 年 10 月 メール配信システム稼働(定住自立圏協定締結自治体) 平成 22 年 4 月 南信州地域情報発信連携システム稼働(飯田市、喬木村) 平成 23 年 7 月 図書館ネットワークシステム稼働(飯田市、高森町、松川町) (2)「テレトピア計画」から「飯田市情報化基本計画 2008」まで 飯田市の地域情報化への取り組みは、平成2年度に策定した「飯田市テレトピア計画」 まで遡ります。この計画は「情報基盤を整備することで、地域の課題解決と発展に活かし 4 ていこう」という基本理念を有していました。地域の課題に対応するための手段として、 ①ケーブルテレビ、②オフトーク通信、③ISDN(総合サービスデジタル通信網) 、④コミュ ニティFM放送といった情報基盤の整備を目指すものでした。 その後、インターネットという大きな波が押し寄せてきたことから、平成 8 年度に「イ ンターネットの活用」を盛り込んだ「飯田市地域情報化計画ゼネラルプラン」を、同年ス タートの「第4次飯田市基本構想基本計画」のもとで策定しました。 平成 12 年度には「地域情報の充実によるコミュニティ活動の活性化」及び「地域産業の 情報化への対応支援」を計画目標として「飯田市地域情報化基本計画」を策定し、平成 15 年 2 月にはインターネット利用人口の増加など ICT の利用環境が劇的な変化をしている現 状を踏まえ、 「市民を主体とした個性豊かで持続可能な地域づくり」を目指して「飯田市情 報化アクションプラン」を策定しました。 平成 21 年 1 月には「飯田市情報化基本計画 2008」を策定し、情報化を推進することで 地域の課題解決と発展を図ることを目指しました。 3.情報化基本計画 2008 の取組状況 情報化基本計画 2008 では、最優先で取り組むべき次の5つの事項を「リーディングプロジェ クト」として推進してきました。 (1)情報媒体を連携させた行政情報発信 【目的・内容】 ○ 飯田市が発信する情報は、必ず公式ウェブサイトからも入手できるようにします。 ○ 飯田市が発信する情報は、広報紙、公式ウェブサイトのほか、ケーブルテレビ、コミュ ニティFM等から入手ができるようにし、重要な情報はその全ての媒体から入手可能に します。 ○ 飯田市の政策決定過程を含む、多くの行政情報を公開し発信することで、 「行政情報の 提供」から、市民の皆さんと「行政情報を共有」することを目指しました。 【現在の状況】 ○目的は概ね達成したが、課題が残りました。 5 ・公式ウェブサイトにおけるレイアウト統一や記事(データ)管理の一元化を目指し、 新たなシステム(CMS:Contents Management System)を導入し、各部課が随時情報を 掲載することが出来るようになる等の成果がありました。 ・システムの制約等により、①ケーブルテレビ、コミュニティFM等との連携において 不十分な部分がある、②公式ウェブサイトのほかに多数の飯田市関連のウェブサイト ができ、市民の皆さん等が情報を得るのに手間がかかる、③ソーシャルメディア(SNS) やスマートフォン等、新しい媒体への対応が遅れています。 (2)「地域コミュニティサイト」の構築 【目的・内容】 ○ 地域の各種団体等が手軽に情報発信できるシステム(地域コミュニティサイト)を、 運営主体に NPO 法人等の団体を想定し、構築します。 ○ 地域コミュニティサイトにおける情報は、インターネット上のみでなくケーブルテレ ビのデータ放送と連携して、テレビからも閲覧ができるようにします。 【現在の状況】 ○システムの構築はできましたが、課題が残りました。 ・南信州定住自立圏形成協定により、地域コミュニティサイト「南信州ぽぉたる」を構 築し、NPO 法人等が運営主体となり運用を開始しました。各種団体等が情報発信でき るとともに、インターネットが利用できない方へのケーブルテレビのデータ放送によ る情報提供が可能となりました。 ・データ管理・連携の一元化が不十分なため、①入力・更新等のメンテナンスが大変で あるとともに、その認知度・利用度は伸び悩んでおり、②ソーシャルメディア(SNS) やスマートフォン等、新しい媒体への対応が遅れています。 (3)ケーブルテレビによるデータ放送 【目的・内容】 ○ ケーブルテレビ会社と協力して、公式ウェブサイトや地域コミュニティサイトの情報 を、ケーブルテレビのデータ放送で見ることができるようにします。 ○ ケーブルテレビの加入促進やテレビのデジタル化対応を推進し、より多くの市民の方 がデータ放送を見ることができる環境づくりを進めます。 6 【現在の状況】 ○システムの構築はできましたが、課題が残りました。 ・公式ウェブサイト等のデータ放送連携システムを構築・運用開始をし、インターネッ トが利用できない方に対しても、公式ウェブサイトや地域コミュニティサイト「南信 州ぽぉたる」の情報をケーブルテレビによって提供することが可能となりました。 ・システムの制約等により、①表示できる内容に制限があることや、②連携している地 域コミュニティサイトの認知度・利用度は伸び悩んでいる、③入力・更新等のメンテ ナンスが大変であることもあり、掲載できる情報量が少ない現状にあります。 ・ケーブルテレビへの加入率は一定程度伸びましたが、高齢世帯の増加等により今後の 大幅な伸びは難しい状況にあります。 (4)新たな音声告知機器の導入による緊急情報伝達 【目的・内容】 ○ コミュニティFM会社と協力して、新たな音声告知媒体である「緊急地震速報専用受 信機」等を導入し、緊急地震速報を伝達する体制を整備するとともに、保育園・小中学 校・公民館・自治振興センター等の公共施設に設置します。高齢者等が行う当該機器の 設置に対しては、支援を行います。 ○ コミュニティFMの電波が到達しない区域では、ケーブルテレビの伝送線に接続して 使用する必要があるため、FM中継局の設置について検討を行います。 ○ 大規模災害発生時におけるコミュニティFM放送局の施設を使用した「臨時災害放送局」 について研究します。 【現在の状況】 ○目的は概ね達成しました。 ・コミュニティFMによる「緊急地震速報」サービスを開始しました。※「緊急地震速 報専用受信機」が必要です。 ・緊急告知FMラジオのほかに、ケーブルテレビ網を利用した「飯田市災害情報提供シ ステム」の音声告知サービス「安心ほっとライン」を開始しました。これにより、 「緊 急地震速報」 、 「防災行政無線」、 「ほっとらいん IIDA」の放送が聴けるようになりまし た。 ・メール配信システムを利用した「いいだ安全・安心メール」サービスを開始し、登録 をいただいた市民に対し無料で、「火災情報」、「災害情報」、「不審者情報」等を提供 できるようになりました。南信州定住自立圏協定により、締結町村全てで利用するこ とができ、登録者数・利用者数は順調に伸びました。 (5)デジタルアーカイブの構築 【目的・内容】 ○ 飯田市・飯伊地域の過去から現在までの様々な写真・地図・文献等をデジタルデータ に取り込み、保存するとともにインターネット等で公開し、地域情報の価値を高めます。 【現在の状況】 ○あまり進捗していない状況です。 ・デジタルアーカイブ化には多額の費用がかかるため、現状ではあまり進捗していない 7 状況です。 ・美術博物館、中央図書館、歴史研究所その他において、段階的に紙媒体等のデジタル 化を進めており、 「デジタルアーカイブ」の構築を目指して、そうしたデータを蓄積等 しています。 4.地域情報化に関する課題 これまで飯田市基本構想・基本計画が目指す「実現したい5つのまち」等への取組を推進・ 支援するため地域情報化を進めてきましたが、基本計画 2008 までの取組や社会動向等を踏ま えたとき、地域情報化に関する現段階における課題は次のとおりです。 (1)新しい媒体や技術・手法への対応 近年、ICT は急速な発展を遂げ、スマートフォンなど携帯端末等の通信機器の多機能・小 型化、通信回線の高速・大容量化が進み、インターネットの利用も急速に進んでいます。 新たなコミュニケーション手段であるソーシャルメディア(SNS)も急速に普及しており、 その影響力は無視できない状況であると考えられます。 「広報と情報化についてのアンケート」の「今後、地域の情報や市役所からの情報提供におい て充実した方が良い媒体」では、スマートフォン・携帯電話は 13.1%、ソーシャルメディア(SNS) は 7.2%になっています。特に 10-20 歳代ではスマートフォン・携帯電話は 18.4%、ソーシャルメ ディア(SNS)は 14.2%になっています。 ・スマートフォンなど携帯端末等やソーシャルメディア(SNS)の急速な普及により、情報の 受発信のあり方が激変していることを踏まえ、「双方向性」を含む新たな情報共有の形 態・手法について検討する必要があります。 ・次項の「(2) 現有情報通信基盤の強化と効果的な活用」においても、スマートフォンな ど携帯端末等やソーシャルメディア(SNS)等、新しい媒体やメディアへの対応を図る必要 があります。 (2)現有情報通信基盤の強化と効果的な活用 平成2年度に策定した「飯田市テレトピア計画」から今日まで、「情報基盤を整備するこ とで、地域の課題解決と発展に活かしていこう」という基本理念にて、ケーブルテレビをは じめコミュニティFM放送等の各情報基盤の整備を行ってきました。 このことにより情報基盤の全市的な「整備」は概ね完了しているため、今後はこの基盤を より有効に活用することが求められます。主な基盤等の課題は次のとおりです。 ①公式ウェブサイト等 現在、 飯田市関連のウェブサイトは飯田市公式ウェブサイトをはじめ 20 余の関連ウェブ サイト及び地域コミュニティサイト「南信州ぽぉたる」があり、市役所からの情報入手に 複数のウェブサイトを閲覧しなければならない場合があるなど、使い勝手における課題と 考えられます。 「広報と情報化についてのアンケート」の「今後、地域の情報や市役所からの情報提供 において充実した方が良い媒体」では、インターネットホームページは 18.7%なっていま す。特に 10-20 歳代ではインターネットホームページは 23.4%になっています。 8 ・システムの制約等を解消し(新たな基本設計によるシステムに更新し)、公式ウェブ サイトと飯田市関連のウェブサイトとの連携や統合を図るとともに、ケーブルテレビ やコミュニティFM等との連携を可能な限り改善する必要があります。 ・新たなシステムに更新するに当たっては、スマートフォン等やソーシャルメディア (SNS)など、新しい媒体への対応を図る必要があります。 ・地域コミュニティサイトは認知度を高め、各種団体等による情報掲載を充実させると ともに、運営体制について検討する必要があります。「広報と情報化についてのアン ケート」において、「南信州ぽぉたる」の認知度は 8.8%にとどまり、認知及び利用は 伸び悩んでいます。 ・システムへの入力・更新等を容易にするための改良を行うとともに、スマートフォン など携帯端末等やソーシャルメディア(SNS)、新しい媒体やメディアへの対応を図る 必要があります。 ②ケーブルテレビ 市内には竜西地区をエリアとして事業展開する民間会社 (株式会社飯田ケーブルテレビ) と、竜東・遠山地区をエリアとして運営する市営事業(飯田市ケーブルテレビ)がありま すが、高齢世帯の増加等により加入率の向上には限界もあります。 【参考:ケーブルテレビ加入率(平成 24 年 3 月 31 日現在)】 飯田ケーブルテレビ 43.9%、竜東ケーブルテレビ 53.1%、遠山ケーブルテレビ 100.0% ◎全体 約 50% ・ケーブルテレビ網の整備は全市展開がほぼ完了し、希望すれば加入できる環境となっ ており、「テレビ広報」をはじめ行政情報の提供に一定の役割を果たしています。た だし、データ放送連携システムの活用に関しては検討する必要があります。「広報と 情報化についてのアンケート」では、「データ放送又は飯田市の広報番組」を見てい る割合は 14.1%になっています。 ・飯田市(遠山郷及び竜東)ケーブルテレビの通信ケーブルや機材の耐用年数等も踏ま えて、加入状況の今後の推移を見極めつつ、将来的な経営のあり方等に関し検討する 必要があります。 ③コミュニティFM 平成 13 年にコミュニティFM放送(いいだエフエム・i ステーション)が開始されまし た。日常的な地域情報や行政情報の発信媒体として活用していますが、「広報と情報化に ついてのアンケート」では「いいだエフエム」を聴いている割合は 17.4%になっています。 防災面において「広報と情報化についてのアンケート」の「災害時の情報提供において 充実した方が良いもの」では、ラジオ(飯田FMを除く)は 16.8%、飯田エフエム放送(i ステーション)は 6.0%になっています。 ・ケーブルテレビと同様に地域情報の発信媒体となっており、「飯田市からのお知らせ」 をはじめ行政情報の提供に一定の役割を果たしていますが、認知度をさらに高める必 要があります。 ・大規模災害時における情報伝達手段として期待されるので、これが実際に機能するよ う検討する必要があります。 9 ④その他システム等 ・庁内ネットワーク及び行政情報システムは、庁内や市民のニーズに対応できるよう、 必要な各種改良を行う必要があります。 (3)安全安心への対応 東日本大震災において、情報システムや情報サービスは防災行政無線や緊急地震速報をは じめ極めて重要な「ライフライン」であり、情報伝達の重要性が改めて認識されました。 飯田・南信州地域は面積が広大で急峻な地形であり、情報伝達手段の確保や復旧は災害・ 防災面における重要事項です。 一方、ICT の進歩により私たちは多大な便利さを享受できる反面、個人情報の流出や情報 セキュリティの問題も発生しています。 「広報と情報化についてのアンケート」の災害時の情報提供において充実した方が良いも のでは、「防災無線(野外スピーカー)」が 33.4%、「スマートホン・携帯電話(災害伝言 ダイヤル含む)」が 17.7%になっています。市役所に望む行政サービスのうち「個人情報保 護や情報セキュリティ対策を確実に行う」は 8.2%になっています。 ・大規模災害時の情報伝達が安定して機能するよう、情報システムや情報サービスの保守 及び業務継続計画(BCP)等の対策を確実に行う必要があります。 ・個人情報の保護や情報セキュリティ対策はますます重要になっており、より一層の対策 を講じる必要があります。 (4)情報格差への対応(「紙の市報」とのバランス) ICT の進歩により新たなサービスが受けられる反面、様々な理由により ICT の恩恵を受け られない方々もいます。「広報と情報化についてのアンケート」の「今後、地域の情報や市 役所からの情報提供において充実した方が良い媒体」では、電子媒体による提供を希望する 世代別の状況は、10-20 歳代は 60.8%、30-40 歳代は 48.1%、50 歳代以上は 23.7%となってい ます。 一方、現時点では「紙媒体」による提供を希望している割合は 43.4%であるとともに、「イ ンターネットを利用していない」割合は 17.0%あります。アンケートの全体的な傾向として、 年齢が高くなるほど従来からの「紙媒体」中心の情報提供を望む率が高くなっています。 ・行政情報の提供手段は、「広報いいだ」や組合回覧などの紙媒体が圧倒的な支持を得て おり、これを引き続き維持・充実させる必要がある一方で、将来に向けては、若年・現 役層を中心に期待が高い電子媒体への対応を積極的に図り、バランスをとりながら軸足 を移していくことが必要です。 (5)デジタルアーカイブ(将来的な検討課題) 飯田・南信州地域は日本の伝統芸能の宝庫とも言われていますが、これらを資源として保 存し次世代へ引継ぐとともに、地域の魅力の発信として効果的な公開ができているかという 点において課題があります。 ・美術博物館その他においてデジタルデータの蓄積を進めているので、インターネット等 での公開について、段階的に取り組む必要があります。 10 第3章 基本計画 2013 の取組 1.基本的な考え方 (1)情報共有の推進のために 第5次基本構想において「多様な主体による協働のまちづくり」をまちづくりの基本理念 としており、そのためには「市役所から市民に情報を提供し、互いに市政全般に対する情報 を共有すること」が極めて重要です。 ICT の活用によって これを効果的に行うために、公式ウェブサイト等をはじめケーブルテ レビ、コミュニティFM、地域コミュニティサイトなど、これまでに構築してきた情報通信 基盤を効果的に活用するとともに、急速に普及するスマートフォンなど携帯端末等やソーシ ャルメディア(SNS)への対応を早急に行います。 これらの取組を推進し、 「広報いいだ」など紙媒体との組み合わせにより、多様な媒体から 正確な行政情報等を提供・共有できる環境を整えます。 多様な媒体からの情報提供及び共有イメージ 広 報 い い だ 飯 田 市 情報発信の 一元化を行 います。 情 報 連 携 公 式 ウ ェ ブ サ イ ト 双方化 双方化により、 情報共有を推 進します。 ・朝でも ・昼でも ・夜でも 双方化 何時でも 何処でも 紙媒体でも提供 ケーブルテレビ 様々な媒体から 同じ情報を得る ことを可能にし ます。 飯田エフエム ・通勤・通学中 ・家に居る時でも ・東京、大阪…な ど地域外でも ・海外でも 新聞・地域情報紙 (2)地域社会の振興等のために ICT は、産業・社会の変革・発展に広範かつ先導的な役割を果たし、その影響力はますま す大きくなっています。 地域においても、産業振興、学校教育・生涯学習、地域文化の継承・創造、医療・福祉の 向上などに ICT の積極的な活用を図っていきます。 11 2.具体的な取組 「広報と情報化についてのアンケート」の「今後、地域の情報や市役所からの情報提供にお いて充実した方が良い媒体」では、ウェブサイトやスマートフォン・携帯電話など新たな媒 体への期待が 40%を超えています。 新たな媒体への対応及び現有情報基盤(公式ウェブサイト、ケーブルテレビ及びコミュニ ティFM)との連携により、 「何時でも何処でも」 「必要な時に必要な情報を」容易に獲得(受 信)・発信することが可能となるように、次のとおり取り組んでいきます。 (1)新しい媒体(メディア)や技術・手法への対応 ①スマートフォン等の新しい情報機器への対応と活用 従来からの「紙媒体」 (広報いいだ、組合回覧等)を維持しつつ、若年層へのアプローチ を意識して、スマートフォンや携帯端末など新しい媒体(携帯情報端末)への対応を次の とおり行います。 ・次項「(2)③公式ウェブサイト等」における公式ウェブサイト(CMS)のリニューアル に併せて、「通勤・通学中」、 「家に居る時」及び「地域外」や場合によっては「海外」 など、何時でも何処でもスマートフォンや携帯端末から情報を得ることができるよう にします。 ・地域コミュニティサイト(南信州ぽぉたる)についても、順次同様の対応を検討しま す。 ・次項「(2)④その他のシステム」においても同様の取組も行います。 ②SNS(フェイスブック、ツイッターほか)等への対応と活用 ソーシャルメディアを有効に活用し、市内外への効果的な情報発信や、より多くの人々 との関係構築が行えるような環境を整備します。ただし、ソーシャルメディアの特性を踏 まえ、そのリスク対策を十分に行う必要があります。具体的な取組は次のとおりです。 ・次項「(2)③公式ウェブサイト等」における公式ウェブサイト(CMS)のリニューアル に併せて SNS との連携を図るとともに、地域コミュニティサイトについても順次同様 の対応を検討します。 ・平成 24 年 9 月に策定した「飯田市職員のソーシャルメディア利用に関するガイドライ ン」に沿って、リスク対策を十分に行いつつ活用を図ります。 (2)現有情報通信基盤の強化と効果的な運用 ①ケーブルテレビ ケーブルテレビ網の整備は全市展開がほぼ完了しているので、これを「地域情報ネット ワーク」として、より一層活用します。具体的な取組は次のとおりです。 ・加入率は約 50%であるため、引き続き加入促進の呼びかけを行います。 ・データ放送連携システムの掲載情報を増やすために、公式ウェブサイトや地域コミュ ニティサイト等との連携強化等を図ります。 ・オフトーク通信が担っていた音声告知サービスは、引き続き「ケーブルテレビの音声 告知機能」として継続します。 ・市営事業である飯田市(遠山郷及び竜東)ケーブルテレビの将来的な経営のあり方等 に関し、長期的なシミュレーション等を行いつつ、これが有効に継続されるよう検討 を行います。 12 ・ケーブルテレビ網を活用した(スマートフォン等にも対応する) 「Wi-Fi エリアの全市 的な展開」を研究します。 Wi-Fi とは: 無線でネットワークに接続する技術のことです。同じような意味として「無線 LAN」があります。 ・買物困難者に対する支援システムなど、ケーブルテレビの活用方法を研究します。 ②コミュニティFM ケーブルテレビと同様、地域を題材にした情報を発信しているコミュニティFMを活用 するために、次の取組を行います。 ・スマートフォンによって電波の届かない場所でもコミュニティ放送が聴取できるFM サイマル放送が開始されたことを踏まえ、認知度を高めるための検討や取組を行いま す。 FMサイマル放送について: 飯田エフエム放送ではインターネットを利用し、飯田エフエム放送と同じ内容を同時にスマート フォンにて聴くことができるサービスを平成 25 年 1 月 1 日より開始しました。 ・ケーブルテレビ会社と協力して、ケーブルテレビ網での再送信を行い、電波の届かな い区域でもコミュニティ放送が聴取できるよう聴取区域の拡大に努めます。 ・大規模災害が発生した場合に、コミュニティFMの施設を利用した「臨時災害放送局」 を開局した時の運用等について検討します。 ・地震等緊急時の情報伝達を迅速に行う「緊急地震速報専用受信機」の普及について検討 します。 ③公式ウェブサイト等 飯田市公式ウェブサイトのアクセス数は年間 60 万件を超えており、より充実させるこ とにより、一層の情報共有が図れます。具体的な取組は次のとおりです。 ・公式ウェブサイト(CMS)のリニューアルを行い、分散している飯田市関連のウェブサ イトとの統合化を図るとともに、他のウェブサイトやデータ放送及びコミュニティF M等との連携を可能な限り改良します。 公式ウェブサイトリニューアルの目指す姿(主なもの) 1.複数のサイトから発信されている飯田市の情報を統一 分野ごとに独自しているサイト(スペシャルコンテンツ)を統一することにより、閲覧者の「情 報のたらい回し」状態を解消し、欲する情報を発見しやすいようにします。 2.全ページをスマートフォンに対応させます。 3.トップページをシンプルで見やすい構成に変更 季節や大型イベントに応じ、写真や配色を変更するなど、視覚的に楽しみながら飯田市をアピー ルできるようなトップページを構築します。 4.アクセスランキング等を作成し検索機能を向上 アクセス解析等から閲覧が多い上位記事を表示することや、よくある問い合わせを表示すること で、頻繁に見られている情報を検索しやすくします。 5.アンケートや申込み機能を追加 (やらまいか提言を拡張させた機能として)公式ウェブサイトにアクセスすれば、いつでもどこ でもアンケートやイベント申込みを行える機能を構築します。 13 6.広報メディア間の連携強化 市が有する情報を、効率的に各メディアと連携して情報発信する機能を強化します。 (新たにコミ ュニティFMとの連携強化) 7.イベントカレンダーの充実 日付やイベントごとから閲覧できるような、見やすく検索しやすいカレンダー機能を構築します。 8.安全・安心メールとの自動連携 防災無線、自動配信メールと連動して、ウェブサイトでも火災情報等を閲覧できる機能を検討し ます。 9.庁内システムとの効果的な連携 庁内情報共有システム(グループウェア)と連携し、データ作成等の二度手間を減らすための機 能を検討します。 ・地域コミュニティサイト(南信州ぽぉたる)に対する認知度を高め掲載情報を充実さ せるため、関係団体との連携を強化するとともに、他のウェブサイトとの連携強化を 図ります。また、地域コミュニティサイトの運営体制及びシステムの入力・更新方法 の改良について検討します。 ④その他のシステム 現在運用中の「いいだ安全・安心メール」を、さらに多面的に活用するよう検討します。 ・ 「希望に応じた各種行政情報の自動配信(メールマガジン機能) 」システムの構築や「双 方向性を活かした市民モニター制度」システムの研究を行います。 (3)安全安心の確保の取組 東日本大震災の教訓を踏まえ、使用可能なあらゆる情報伝達の手段・媒体に関する検討 を行い、効果の高い手段等の導入を図ります。取組は次のとおりです。 ・大規模災害が発生した場合に、コミュニティFMの施設を利用した「臨時災害放送局」 を開局した時の運用等について検討します。【(2)②コミュニティFM放送の再掲】 (提供)信越総合通信局 14 「(1)①ケーブルテレビ」における「音声告知機能(ほっとライン IIDA)」をより一層活用 し、緊急時のきめ細かな情報提供(地区単位の情報ほか)を行えるように研究します。 「(1)①ケーブルテレビ」における「Wi-Fi エリアの全市的な展開」においては、 「児童・ 生徒の通学時の安全対策」など安心安全面での活用も研究します。 ・平成 22 年 4 月より運用を開始した「飯田下伊那診療情報連携システム」などを活用し、 地域医療の充実を目指します。 ・情報セキュリティ対策ツールを強化・充実するとともに、職員のスキルアップを図るな ど、個人情報保護の取り組みを強化します。 ・情報システムや情報サービスの「業務継続計画:BCP」の策定を行い、災害時等において も速やかに復旧が行えるようにします。 (4)教育に関する事項 文部科学省で作成した「教育の情報化に関する手引」に沿って、小中学校の教科指導にお ける ICT の活用、校務の情報化の推進等を図るための環境整備を行います。具体的には次の とおりです。 ・パソコン、サーバ及びネットワーク機器等の情報機器を適切に更新し、最新の ICT を活 用した教育が行えるようにします。 ・情報セキュリティ対策について、情報機器だけでなく運用管理面を含めて適切に行い、 安心して ICT を活用した教育が行えるようにします。 (5)庁内ネットワーク及び行政情報システムの整備・活用 ①各行政情報システムの整備と活用 「広報と情報化についてのアンケート」では市役所に望む行政サービスとして、 「諸証明の コンビニ交付・自動交付機設置」は 18.5%、 「インターネットによる行政手続き機能、公共 施設予約システム」は 14.1%となっています。具体的な取組は次のとおりです。 ・新たな行政情報システムとして「公共施設予約システム」、 「インターネットによる行 政手続き機能」 、「諸証明のコンビニ交付・自動交付機設置」の研究を行います。 【コンビニ交付イメージ】 15 ・近年、自治体にて導入が進み始めている「自治体クラウド(SaaS・ASP)」の研究を行 います。 ・行政事務の効率化やより高度で充実した行政サービスの提供を行うために、行政内部 の各種情報システムの構築、情報共有や一元化及び関連部局の連携強化を図ります。 対象システムは以下のとおりです。 住民情報システム、電子申請届出システム、文書管理システム、統合型地理情報シ ステム(GIS)、電子入札システム、庁内情報共有システム(グループウェア)等 ②庁内ネットワークの整備 関係機関とのネットワークを含む庁内ネットワークは、情報セキュリティ管理、コスト 及び環境に配慮しつつ、ICT 時代に対応した高速・大容量で安全な環境を整備します。具 体的な取組は次のとおりです。 ・行政情報ネットワーク(LGWAN)の安定運用に向けた対応を行います。 ・基幹系及び情報系ネットワークの高速化及び冗長化の検討を行います。 ・ファイアウォール(防火壁、Firewall)や DMZ(DeMilitarized Zone)等の機器や設 備の管理・更新において、セキュリティ対策等を適切・確実に行います。 ③新庁舎建設に合わせた情報化の対応 平成 26 年度に完成予定の新庁舎では、 フロアレイアウトの工夫に合わせて ICT を活用し、 便利でわかりやすいサービス提供が行えるように研究します。 「広報と情報化についてのアンケート」において市役所に望む行政サービスでは、窓口 (手続き)に関してが 39.6%になっています。具体的には次のとおりです。 ・ICT を活用した総合窓口(ワンストップサービス)の導入に向けた検討を行います。 ・「②庁内ネットワークの整備」における取組も併せて行います。 16 第4章 その他の事項(計画を推進するにあたり) 1.環境や全体最適化に関する配慮事項 (1)環境に貢献する地域情報化の推進 ・ICT を活用して、人の物理的な移動の削減やペーパーレス及び各業務の効率化を推進し ます。 ・環境省の「環境に配慮した OA 機器の調達に関するガイドライン」の準拠等により、環 境に配慮した地域情報化を推進します。 (2)全体最適化の推進 ・行政事務の全体最適化の見地から、ICT を積極的に活用した業務内容の見直し及び効率 化や既存の情報システムの運用経費縮減を行うとともに、個別業務ごとのシステム化で はなく、業務内容や組織の見直しを含めた合理的なシステムの研究を行います。 ・行政事務の全体最適化に当たっては、組織横断的な情報共有が重要なため、個人情報の 保護や情報セキュリティ対策及び各種法令等に対応した上で、行政部門全体として取り 組みます。 2.ICTの活用による「にぎわい・活力」の創出 (1)観光資源の有効活用 ・歴史、スポーツ、自然など、恵まれた観光資源を活用し、世界に向けた積極的な情報発 信や意見交換の場の整備を研究します。 ・エリア Wi-Fi、エリアワンセグ、セカイカメラ、デジタルサイネージの導入を研究し、 飯田を訪れた方への対応を検討します。 ・文化・芸術資源のデジタルアーカイブ化について、インターネット上での有効活用の研 究を行います。 17 (2)活力有る産業や市民生活のための支援 ・ケーブルテレビ、公式ウェブサイトや地域コミュニティサイト等の情報基盤や新しい媒 体を活用し、事業者等の情報化支援、企業誘致を促進するための情報基盤整備促進、農 水産物情報の充実、 「結いターンプロジェクト」等の人材誘導などを行い、活力ある地域 を目指します。 (3) 高等教育機関との連携強化及び地域教育の向上 ・ 「飯田女子短期大学」 「飯田コアカレッジ」 「飯田技術専門学校」等の高等教育機関と連携 を図っていきます。平成 23 年 1 月に設立された「学輪 IIDA」の各大学とも、必要に応 じて連携していきます。 ・地域の交流・教育の拠点となっている各地区公民館等において、ICT を利用した情報サ ービスが身近な仲間とともに受けられ、学びや議論の支援機能(情報交流拠点)となる ような環境整備について研究します。 3.周辺市町村との情報連携に関する配慮事項 (1)飯伊地域内での連携(地域コミュニティサイトの活用) 現在運用中の地域コミュニティサイト「南信州ぽぉたる」及びケーブルテレビのデータ 放送の見直しを行い、各地区まちづくり委員会の情報発信・連携や民間・企業情報を含め た「飯伊地域の情報発信・連携の交差点」となるような取組を行います。 (2)「三遠南信地域連携ビジョン」を意識した広域連携 ICT を活用し、三遠南信地域(愛知県の東三河地域、静岡県の遠州地域及び長野県の南 信州地域)の一体的な振興(交流)をより促進します。 18