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境 北九州市の環境と 国際協力への取り組み 北九州市の沿革
Kitakyushu & its Surroundings 2010.3.10 東北大学 北九州市の環境と 境 国際協力への取り組み (財)北九州国際技術協力協会 KITA環境協力センター 所長 中薗 哲 New Kitakyushu y Airport Dokai Bay Dokai--Bay Dokai 北九州市の沿革 z z z z z z z 1901年八幡製鉄所建設(日本の近代化の牽引 車となる) 1945年戦後の復興と公害の発生 1969年スモッグ警報と公害対策の本格化 1975年環境基準達成 1980年KITA設立 年 設立 1990年グローバル500受賞 2008年環境モデル都市に政府認定 Wakamatsu Tobata 1901 1st Industrial Revolution in Japan Yahata Yahata Steel Works 1 公害克服にむけた関係者の取り組み Tobata District in 1950s 市民の取組み 企業の視察 パートナー シップ 自治体の取組み 企業の取組み 環境モニタリングや環境インフラ整備 省エネ型生産工程や公害防止機器整備 公害克服の制度や技術(行政) 公害防止協定の締結 工場への立ち入り検査 公害監視センターでの大気モニタリング 下水処理場の整備 大学教授による講義 公害克服の制度や技術(企業) 電気集塵機 脱硫設備 排水処理施設 “クリーナープロダクション技術" 2 北九州の公害の克服 1960年代 現 在 (財)北九州国際技術協力協会((KITA (財)北九州国際技術協力協会 KITA)) Kitakyushu International Techno echno--Cooperative Association ¾ ¾ ¾ ¾ 設立年月日:1980年7月14日 北九州青年会議所、北九州商工会議所、西日本工業倶楽部等の産業団体 と、北九州市及び福岡県が出資して設立 理事長 河野 拓夫 活動 産業技術及び環境保全技術(所謂、持続可能な開発技術)を必要とする 国々に技術移転 ・国際研修 ・専門家派遣 ・技術交流 ・調査・情報 ・国際コンサルティング ・国際親善交流 協力機関 200を超える企業、大学・研究機関、行政機関、市民・NGOが協力 KITAの事業実施経過 1980年 (財)北九州国際研修協会(KITA)設立 JICA集団研修コース第1回研修員受け入れ 1989年 JICA九州国際センター開所 1990年 北九州市がUNEP(国際環境計画)から「グローバル500」を受賞 環境国際協力の充実強化を検討 1992年 (財)北九州国際技術協力協会に改称 KITA生産性協力センター及びKITA環境協力センターが発足 1993年 大連・北九州技術交流セミナー開催、企業診断実施(専門家派遣 業務・技術交流業務の本格的開始) 1994年 韓国中小企業技術者研修受入れ(JICA以外の研修受入れ開始) 3 環境国際協力の拠点と支援体制 KITAの事業概要 受入研修 (独)国際協力機構 九州国際センター 調査・情報収集 • 研修カリキュラムの開発/実施 途上国からの研修生受入 • 持続可能な発展の調査・情報 • 研修の効果的実施 • 海外特定地域の環境問題発掘 海 特定地域 境 発掘 • 帰国研修員とのネットワーク 専門家派遣 KITA 地方研究機関 3 コンサルティング • 専門家の派遣 • コンサルタントの確保 コンサルタントの確保,,登録 登録,,養成 • 派遣人材の体制整備 • プロジェクトの発掘・事前計画・実施 国際機関等 9 事業所等 174 自治体 7 • 海外派遣経験者の有効活用 技術交流 • 海外都市間情報ネットワークの構築 • 関係機関とのネットワーク構築 公益法人等 10 国際親善交流 • 親善交流プログラムの企画 • ホームビジットの実施 教育機関・大学12 専門学校 4 • シンポジュウム、セミナー展示会の開 催 「アジアの環境人材育成拠点」の形成 公害克服で蓄積した技術や人材 【研修員の受け入れ状況】 (財)北九州国際技術協力協会 途上国からの研修生受入・専門家派遣 『環境NPO』のはしり 北九州市に対する国際的評価 1985 OECD(経済協力開発機構)の「環境の状況報告書」で表記 (昭和60) 昭和60) 「緑のまち・北九州市」“Gray city to green city”(灰色のまちから緑のまちへ) 1990 国連環境計画から受賞 「グロ 「グローバル500」(日本自治体初) バル500」(日本自治体初) (平成2) 1992 リオ・サミットで受賞 「国連地方自治体表彰」(世界12都市) (平成4) 2000 国連ESCAP環境大臣会議で採択 (平成12) 平成12) 「クリーンな環境のための北九州イニシアティブ」 2001 北九州市長が中国政府から「国家友誼賞」を受賞 (平成13) 平成13) 2002 (平成14) 平成14) ヨハネスブルグ・サミットで受賞 「地球サミット2002持続可能な開発表彰」(世界で2人) ヨハネスブルグ・サミットの実施計画に明記 「クリーンな環境のための北九州イニシアティブ」 4 北九州イニシアティブ・ネットワーク (18カ国62都市) 都市ネットワークをベースとした環境協力の推進 東アジア経済交流推進機構 大連市 (平成16年) 天津市 仁川市 蔚山市 煙台市 青島市 釜山市 福岡市 下関市 下関市 北九州市 国連ESCAP環境と開発に関する 閣僚会議(2000) ■国連機関による都市ネットワーク 18カ国 62都市 ■経緯 2000年 第4回「国連ESCAP環境と開発に関する閣僚会議」で本市 の環境改善とそれを生かした環境国際協力の成果が認め られ「北九州イニシアティブ」が採択 2001年 北九州イニシアティブ・ネットワーク発足 ■活動内容 パイロットプロジェクト、テーマ別セミナー、ベストプラク ティスの収集・分析など ■活動領域 大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理(3Rを含む)など ■事務局 地球環境戦略研究機関(IGES)北九州事務所 ■事業 情報交換、パイロットプロジェクト、政策分析の支援 2005年開催の第5回「環境と開発に関する閣僚会議」で、 その成果が認められ、5年間延長が決定 バタンガス市 ホーチミン市 ごみ減量化32%達成 (タイ・ノンタブリ市) 燃焼効率改善プロジェクト (モンゴル・ウランバール) アジア環境協力都市 ネットワーク(1997年) スラバヤ市 写真提供:ESCAP インドネシアにおける環境国際協力事業 Technical Advise for Tafu Factories ペナン島市 スマラン市 写真提供:ノンタブリ市 セブ市 フィリッピンにおける フィリッピンに おける環境国際 環境国際協力 協力事業 事業 River Clean up Activity by elementary school students Assistance for Cleaner Production Introduction 19 Assistance for Environmental Monitoring 20 5 ごみの減量化・資源化の推進 フィリッピンにおける環境協力事業 <北九州市一般廃棄物処理基本計画> River Clean up Activity 基本理念 「リサイクル型」から「循環型」に発展 期 間 2000年度~2010年度の10年計画 目 標 ・リデュース・リユースにより、市内で発生する ごみ量を5% ・リサイクル率の引き上げ(13%⇒25%) Media Forum by 400 Participants 平成15年度 25万3216t CLEAR Youth (Cebu) & Kitakyushu ↓ -Metro Cebu Citizens -NGOs 実施後一年間 19万0046t ごみ減量化 25%達成 21 -Students from Kitakyushu 北九州エコタウン事業の背景と概要 北九州市のごみ処理施設 実証研究エリア全景 生分解性プラスチック 九州工業大学 実証研究施設 日明工場 日明粗大ごみ資源化センタ 別 館 福岡大学資源 循環・環境制御 システム研究所 若松区 おから・食品残さ 発泡スチロール 医療用具 第2期整備エリア ペットボトル 日明かんびん資源化センタ 都市高速道路 背景 エコタウン事業の進捗状況 ■1901年 官営八幡製鐵所が開設 ・以後100年の間、「ものづくり」の街として発展 ■研究施設数 ■60年代 激甚な公害を経験 ・市民・企業・行政が一体となって公害克服⇒「北九州方式」 市民 企業 行政が 体とな て公害克服⇒「北九州方式 八幡東区 九州自動車道 日明リサイクルプラザ 市民・企業・行政の ネットワーク形成 響灘地区の優位性 「資源循環型社会」の到来 地域資源を生かした地域戦略 新門司工場 17 ■事業化施設数 25 これまでの事業効果 ■80年代~ 環境国際協力の推進 技術・人材・ノウハウの蓄積 充実した産業インフラ 小倉南区 皇后崎工場 建設混合 廃棄物 建設混合廃棄物 門司区 小倉北区 本城かんびん資源化センタ 北九州市 エコタウンセンター PCB処理施設 複合中核 (溶融炉) 響リサイクル団地 地元中小・ベンチャー 響リサイクル団地 家電 OA機器 自動車リサイクル 自動車 蛍光管 戸畑区 本城リサイクルプラザ 八幡西区 総合環境コンビナート・響リサイクル団地全景 新日鐵北九州環境技術センター 福岡県リサイクル総合研究センター 実証試験地 廃棄物研究施設 日明積出基地 響灘西地区廃棄物処分場 剪定枝リサイクル ■投資額:約523億円(PCB事業を除く) (市:59億円、国等:106億円、民間:358億円) ・広大な土地 ・最終処分場 ■従事者数:約1,200人(非常勤含む) ・産業集積地に近接 ■視察者数:延べ約49万人(H10~H18.3) ・物流インフラ整備 など 【H18.4月現在】 エコタウン事業(1期:平成9年~、2期:平成14年~) <環境保全政策と産業振興政策の統合>資源循環型社会の先導的な役割を果たす 6 北九州エコタウンにおける相互連携 複合中核施設からの電力供給 電力 連携を実施中 連携の試験中 技術的には可能 フレコンバック フロン 残さ ハーネス ハーネス パソコンのCRT 北九州エコタウン受電協同組合 総合環境 コンビナート (中小企業等協同組合法に基づき設立) IC基盤 蛍光管 廃油・ 廃プラ 蛍光管 木片 各リサイクル工場 蛍光管 パソコン 発泡スチロール 発泡スチロ ル 廃プラ(PP) シュレッダーダスト等の 産業廃棄物、フロン 電力供給 約4500KW 木屑 木チップ PSの塊 木製パレット 空き缶 木製パレット 溶融物(スラグ・メタル) の再資源化 発泡スチロール ゲージ板 ※現状では、シュレッダ -ダストは埋立処分 スロットの蛍光管 残さ処理 エリア内企業 事務所の蛍光管 木枠 複合中核施設(直接溶融炉) 2期計画 エリア 残さ処理 ■処理能力:320t/日 ■発電出力:14000KW フロン ン ハーネス・ エンジン トナー カートリッジ 洞海湾地区 燃料 バイオ ディーゼル 燃料 IC基盤 メタノール 廃油・ 廃プラ (※自家消費分は約3300KW) エリア内企業 重機の燃料 (ELV,OA,高野) PCB処理施設 電力供給 約4500KW 市民の理解と信頼 市民の皆さんの不安感、不信感、不快感の払拭を目指して 不良パーツ(PP) エリア内企業 トナーカートリッジ 響リサイクル団地 エリア内企業 廃プラスチック (自動車、トナーカートリッジ パチンコ) 実証研究エリア エリア内企業 ダンボール・事務用紙 (トナーカートリッジ、建廃、蛍光管、 空き缶、パチンコ、自動車、PCリユース) H17年4月現在 環境ミュージアム ~市民の環境学習・交流の総合拠点~ 工場見学 自動車リサイクル工場 工場見学 ●全てのエコタウン企業の 見学が可能 OA機器リサイクル工場 ペットボトルリサイクル工場 エコタウンセンターでの展示・説明 [建物外観] [環境ボ [環境ボランティアの活動] 活動] ●見学は市民優先 ■市民 約70名のボランティアが活動中 ●毎週火・木曜は、 市内の学校の優先日 ■機能 公害克服の歴史や地球環境問題など8つのゾーンで環境情報を発信 ●申込は、 エコタウンセンターまで ■設備 最新の環境技術を駆使した環境配慮設備 (リサイクル素材、太陽光利用、氷蓄熱空調、ビオトープ、窒素酸化物吸収ブロックなど) ■開館 平成14年4月 7 北九州エコライフステージ事業 環境首都創造に向けた取り組み ~市民が主役の環境活動~ ○環境首都創造会議での議論 ・委員:34名(産学民官) ・期間:2004年3月~10月 ・全体会議4回、部会10回等 [エコスタイルタウンの様子] [環境団体による展示・環境学習] 環境首都創造フォーラム ■市民が主体的に環境活動に取り組むための舞台を設定。 ■これまでの事業 年度 期間 2004 10月3日~11月14日 テーマ 環境首都・北九州 (2003年10 12月) (2003年10、12月) 行事 全体参加者 73 約25万人 2005 10月1日~11月30日 さあ環境首都をはじめよう 54 約30万人 2006 10月3日~11月14日 ゴミを減らそう!温暖化から地 球を守ろう! 96 約43万人 2007 10月1日~11月30日 温暖化から地球を守ろう 158 約46万人 地球温暖化の防止 平成18年に「北九州市地球温暖化対策地域推進計画」を策定し、 約70のプロジェクトを実施中 <CO2排出削減目標>計画目標年度2010年度 家庭部門(世帯あたり) ○環境首都創造に関する 意見募集 ・期間:2003年4~12月 ・1000件以上の応募 環境首都づくり宣言 (2004年10月9日) 中国における循環型都市協力の 実施(中国・青島市・天津市) 2002年比10%の削減 業務部門(床面積あたり) 運輸部門(自動車一台あたり) (2005年実績では、基 準年比+2.9%) 事業スキーム(イメージ) 再生可能エネルギーの普及 菜の花プロジェクト 首相官邸での覚書交換 平成19年度は、青島市と共同で、実施可能性調査を行い青島市で実施され ている廃家電リサイクル事業について、現地調査を行い、リサイクルを高度化 するための技術導入等の可能性を検討すると共に、行政職員の人材育成、 成果発表セミナーを実施。 平成20年度は、新たに天津市とも日中循環型都市協力事業を実施 8 環境モデル都市への取組のアプローチ 環境モデル都市 アジアの持続可能な開発 ストック型 都市構造 低炭素技術等の移転 日本政府は、世界に誇れる先駆的な環境対策に 取り組む「環境モデル都市」を選定 次世代 産業構造 日本全国から北九州市など6都市が選ばれた 環境力 豊かな 暮らし アジア 低炭素化 センター アジア都市 北九州市の取り組み 環境学習・活動 CO2の市内分排出量を2050年には5年度比で半減 都市間の環境外交を実践し「低炭素化センター」を設け、 CO2削減に協力 長寿命で省エネ型の「低炭素200年街区」整備 北九州市 CO2削減目標 アジアにおける低炭素社会の実現 チェラビンスク 鉄鋼スラグ処理 アジア低炭素化 センター フフホト 天津 大連 天津 青島 北九州市 企業 市民 低炭素化の取組みの 総合化 移転コーディネート ご静聴ありがとうございました 研究機関 都市間外交での橋渡し カンボジア 行政 ホーチミン エコタウン建設協力(中国) バンコク セブ 国際協力スキーム メダン スラバヤ バリ アジアの都市間環境協力ネットワーク (都市間環境外交) 水道事業 生ごみ堆肥化 9