Comments
Description
Transcript
家庭用燃料電池に関する意識調査結果(2008年3月
定置用燃料電池大規模実証事業 家庭用燃料電池に関する意識調査結果 家庭用燃料電池を使用されている方の意識に関するアンケート調査 2008年3月 (財)新エネルギー財団 計画本部 燃料電池部 無断転載を禁じます 1 1.調査概要 ■目的 本事業で家庭用燃料電池を設置し、実際にお使いいただいている 方に対して、家庭用燃料電池の使用面の感想や評価等をアンケート 方式で回答いただき、今後の普及促進の一助とします。 ■方法 各設置者への郵送調査 (本事業に参画している実施者(エネルギー供給会社)が発信・回収) ■対象 H17年度第1期、第2期、H18年度交付の全1257サイト(全サイト) ■期間 平成19年10月1日∼10月31日 ■回収率 回収率 64% (804票回収) 2 2.アンケート結果 ■回答者像(1) 家庭用燃料電池の 燃料の種類 設置されている 地域の分布 0.4% 0.1% 2.1% 0.5% 2.1% 9.2% 4.5% 5.6% n=804 46.8% 16.7% 12.6% 北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 沖縄 無回答 5.3% n=804 47.4% 46.8% 都市ガス LPG 灯油 無回答 関東、近畿、中部地域の回答者が今回は多数を占めます。また回答いただいた家庭用 燃料電池の燃料は、LPG47.4%、都市ガス46.8%、灯油5.3%でした。 3 2.アンケート結果 ■回答者像(2) 家族の人数 住居面積(㎡) 0.7% .4% 11.4% 5.6%00.2% 10.1% 18.7% n=804 21.0% 32.6% 1人 2人 3人 4人 5人 6人 7人以上 無回答 5.0% 4.0% 4.6% 1.5% 8.5% 9.1% 18.0% n=804 12.3% 13.6% 22.8% 50㎡以下 50㎡超75㎡以下 75㎡超100㎡以下 100㎡超125㎡以下 125㎡超150㎡以下 150㎡超175㎡以下 175㎡超200㎡以下 200㎡超250㎡以下 250㎡超300㎡以下 300㎡超 無回答 家族人数の構成は、3人から5人の世帯が70%以上占めるが、1人世帯のところもあり、 7人以上の世帯も5%程度ありました。(今回ご回答いただいた1家族の世帯人数は、 平均で4.2人。)また、住居面積も50m2以下の家庭から300m2超の家庭まで様々でした。 このように幅広い範囲の家庭に燃料電池が設置され、運転されました。 4 2.アンケート結果 ■設置の理由 設置の理由 (%) (複数回答) 0 10 20 30 40 50 60 64.6 63.3 地球温暖化防止に役に立つため 省エネルギーとなるため 59.1 54.7 先進的であるため 家庭で発電ができるため 50.2 光熱費の削減ができるため 40.7 エネルギー供給事業者のすすめ 10.3 6.3 住宅の購入または改築を行うため 給湯器を買い換えるためため 6.1 6.0 容易に設置できるため お湯を多く使いたいため 5.3 5.1 近所の話題になるため 子供の教育になるため 電気を多く使いたいため 住宅メーカーのすすめ 既に住居の一設備となっていた 2.9 2.9 0.4 10.6 その他 無回答 70 0.5 設置の理由として、 「地球温暖化防止に役にたつため」 「省エネルギーとなるため」 「先進的であるため」が上位3位を占めています。 5 2.アンケート結果 ■使用した感想(1) 意識の変化について 地球温暖化防止に関して 省エネルギーに関して 0.5% 0.6% 16.2% 15.5% 意識が大変高まった 意識は高まった 少し高まった 特に変化はない 無回答 n=804 24.9% 42.9% 15.5% 15.9% 意識が大変高まった 意識は高まった 少し高まった 特に変化はない 無回答 n=804 26.2% 41.7% 燃料電池使用後の意識の変化を、省エネルギー性(一次エネルギー使用量削減)と 地球温暖化防止(CO2ガス排出削減)の面で回答していただきました。 両評価項目とも「意識が大変高まった」「意識は高まった」の回答が6割程度であり、 「少し高まった」までを含めると8割以上の回答となりました。 6 2.アンケート結果 ■使用した感想(2) 行動の変化について (複数回答) (%) 0 10 20 30 40 50 60 57.6 52.7 お湯は従来と変わらない使用 電気は従来と変わらない使用 計画的にお湯を使うようになった お湯をたくさん使うようになった 発電に合わせたライフスタイルを送るようになった 家庭外でも省エネ活動をするようになった 特に行動上の変化はない 近所の人に話しかけられることが増えた 家庭での会話が増えた お湯を節約するようになった 計画的に電気を使うようになった 電気をたくさん使うようになった その他 無回答 80 69.7 リモコンや操作パネルをよく見るようになった 電気を節約するようになった 70 25.7 21.0 20.8 14.3 12.6 12.3 11.1 9.6 9.3 7.8 3.9 2.6 0.0 家庭用燃料電池使用後の行動の変化の特徴として、「リモコンや操作パネルをよく見る ようになった」が最も多く69.7%の回答がありました。 7 2.アンケート結果 ■使用した感想(3) 最大の魅力 (複数回答) (%) 0 10 20 30 40 50 地球温暖化防止に役立つ 家庭で発電ができる 先進的なシステム 48.5 47.6 46.4 光熱費の削減 省エネルギーである 地球環境にやさしい 24.4 省エネを意識した生活ができる 17.9 15.0 音が静かで振動も小さい お湯がたっぷり使える 子供の教育のためになる 光熱費の管理がしやすい 近所の話題になる 豊かな生活がおくれる 電気がたっぷり使える その他 無回答 70 62.7 60.4 55.5 55.0 電気とお湯の両方が作れる 子供たちの未来を考えている 60 9.6 6.5 5.8 5.2 3.9 3.1 2.1 2.1 家庭用燃料電池を使用して最大の魅力と思われるものについて伺ったところ、「電気とお 湯の両方が作れる」「地球温暖化防止に役立つ」という回答の次に、「家庭で発電できる」こ とに魅力を感じている方が、55.5%いました。 8 2.アンケート結果 ■使用した感想(4) 「家庭用燃料電池」の運転性能面について 運転性能面に関する、現状の満足度 3.0% 1.2% 10.7% 30.0% 18.7% n=804 満足 やや満足 どちらともいえない あまり満足していない 満足していない 無回答 36.4% 家庭用燃料電池の運転性能面(「省エネルギー性」「地球温暖化防止」等)に関する、 現状の満足度は、66.4%の方に高い評価となりました。 9 2.アンケート結果 ■使用した感想(5) 「家庭用燃料電池」の運転性能面について 省エネルギー性について 地球温暖化防止について 0.6% 0.2% 2.9% 5.8% 9.7% 13.8% 30.3% n=804 36.8% 実感している 少しは実感している どちらともいえない あまり実感していない 実感していない わからない 無回答 4.5% 7.0% 22.0% 10.9% n=804 14.7% 40.7% 実感している 少しは実感している どちらともいえない あまり実感していない 実感していない わからない 無回答 この燃料電池の運転性能の面を、省エネルギー性(一次エネルギー使用量削減)、 地球温暖化防止(CO2ガス排出削減)の項目で評価すると、「実感している」「少しは 実感している」の回答が60%以上でした。 10 2.アンケート結果 ■使用した感想(7) 「家庭用燃料電池」の運転性能面について 家庭用燃料電池を勧めたいと思うか no. 1 5.8% 4.2% 26.5% 11.1% n=804 30.1% 22.3% そう思う ややそう思う どちらともいえない あまりそう思わない そう思わない 無回答 2 勧めたい点 (自由意見を集約して記載) 地球環境にやさしい・よい,エコ,環境性, 環境負荷の低減 省エネルギーである,エネルギーを有効に利 用している 記入数 (n) 92 87 3 光熱費の削減 73 4 地球温暖化防止に役立つ,CO2削減に貢献し ている 62 5 家庭で発電ができる 50 6 電気とお湯の両方が作れる 36 7 先進的なシステム,先進性,先進技術 24 家庭用燃料電池の運転性能面を通じて、家庭用燃料電池を勧めたいと思うかをおたず ねしたところ、 「そう思う」「ややそう思う」が合わせて48.8%で、「どちらともいえない」が 30.1%でした。 11 2.アンケート結果 ■実用面について(1) リモコン(操作パネル)について リモコンの使いやすさについて リモコンの見やすさについて 2.7% 3.0% 8.7% 6.2% n=804 35.4% 53.1% 使いやすい どちらともいえない 使いにくい 無回答 29.0% n=804 61.8% 見やすい どちらともいえない 見にくい 無回答 リモコン(操作パネル)の 使いやすさ と 見やすさ についてお聞きしたところ、い ずれの項目とも「使いやすい」「見やすい」の回答が50%以上となりました。 家庭用燃料電池を毎日使用している人との接点であるリモコンの使いやすさは、 家庭用燃料電池システム(機器)の使いやすさ(親しみやすさ)と結びついている ものと思われます。 12 2.アンケート結果 ■実用面について(2) リモコン(操作パネル)について よく使ったり見たりする機能 (よく使う1位) リモコンや操作パネルを 見る回数(回/日) (%) 0 10 15 20 9.6 給湯温度設定 21.4% 5.2% 3.0% n=560 46.6% 1回以下 2∼3回 4∼5回 6∼7回 8∼10回 11回以上 その他 無回答 7.8 積算発電電力量 使用電力量表示 35 11.3 風呂自動 7.1% 30 16.7 貯湯状況 0.9% 25 31.2 現在の発電電力 0.4% 15.4% 5 5.5 1.9 風呂温度設定 1.9 現在の購入電力 1.7 追い焚き 1.7 1.1 発電開始予定時刻 1.0 省エネ指数表示 0.9 発電設定 0.7 発電時間表示 お湯はり予定表示 0.6 電気予報表示 0.4 給湯使用量表示 0.4 風呂水位 0.2 燃料電池排熱量表示 0.1 積算購入電力量 無回答 5.2 リモコン(操作パネル)を1日に見る回数を尋ねたところ、1回以下の回答が21%程 度ありましたが、「2∼3回」「4∼5回」を合わせた回答は60%以上でした。また、よく 使ったり見たりする機能では、「現在の発電電力」が最も多く、次に「貯湯状況」となっ 13 ていることから、家庭で電気とお湯を作ることに対する興味の高さが伺えます。 2.アンケート結果 ■実用面について(3) 経済性について 設置後の光熱費について 設置後の光熱費について、 現状の満足度 5.3% 8.6% 20.6% 10.3% n=804 9.3% 27.7% 18.0% 8.0% 安くなった やや安くなった あまり変わらない やや高くなった 高くなった わからない 無回答 3.6% 18.5% 19.2% n=804 29.5% 満足 やや満足 どちらともいえない あまり満足していない 満足していない 無回答 21.3% 燃料電池設置後の電気料金と燃料料金(ガス料金等)を合わせた光熱費については、 「安くなった」「やや安くなった」と回答した方が約半数ほどでした。 また、これの満足度に関して伺ったところ、ほぼ同等の比率で「満足」「やや満足」の 回答がありました。 14 2.アンケート結果 ■実用面について(4) 購入価格について(選択方式) n=804 (%) (%) 0 10 20 30 32.6 購入する おそらく購入する 27.0 22.4 迷う おそらく購入しない 購入しない 無回答 40 7.3 50 60 0 70 購入する おそらく購入する 10 20 60万円 60 70 0 おそらく購入する 7.1 迷う 無回答 50 購入する 迷う 19.8 10 20 40.3 120万円 40 50 60 1.6 8.1 23.6 56.8 購入しない 無回答 8.7 30 0.4 おそらく購入しない 21.5 購入しない 3.4 (%) 40 2.6 おそらく購入しない 7.3 30 9.5 180万円 今後新たに、家庭用燃料電池の購入を検討する場合について、3つの価格(180万円、 120万円、60万円)の選択肢を設け、それぞれの価格について購入のご意向を回答し てもらいました。 180万円、120万円では「購入しない」が最も多かったですが、60万円の場合では「購 入する」が最も多く、「おそらく購入する」までを含めると6割近い回答結果となりました。 15 70 2.アンケート結果 ■課題について 不満な点 改善すべき点 について(自由記述方式) 記入数(n) 0 10 20 30 40 50 60 80 90 100 75 信頼性が低い(故障が多い) 55 設備が大きい 48 経済性(光熱費)が十分でない 44 運転音・振動音が大きいと感じる 41 学習運転方法に不満 災害・停電時に利用したい 37 発電量が少ない 36 自分でも運転・設定したい 70 28 家庭用燃料電池に対する 不満な点 改善してもらいたい点については、「信頼性が 低い(故障が多い)」「設備が大きい」「経済性(光熱費)が十分でない」が挙げられて いますが、これらについては、現在 メーカーやエネルギー会社等において検討や改 善が進められています。 16 3.まとめ ■総合満足度について 3.9% 6.0% 20.0% 満足 やや満足 どちらともいえない あまり満足していない 満足していない 無回答 10.4% n=804 17.7% 42.0% 全体の6割以上の方は、家庭用燃料電池を実際に使用して、良好な使用感の評価を しています。 良好な評価となった背景は、「省エネルギー性」、「地球温暖化防止」や「経済性」に 対する実感の反映とともに「家庭で発電ができる」ことに対する満足度があげられま す。 17