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【広報誌】「神奈川県弁護士会新聞2016年4月号」
2月 日、関内ホール小ホールにて当会の臨時総 会が開催された。 統一名簿の創設と同名簿 となって、少年事件用の どもの権利委員会が中心 等の推薦等に関する会規 化を柱とする刑事弁護人 名簿﹂の創設と研修義務 か ら、﹁ 少 年 専 用 希 望 者 案が提出された。 も言及した修正 の当会の活動に ら法律相談以外 会名変更に伴って当新聞の 名称が変わりました。 への登載要件としての研 の改正が提案された。 は、市民と当会 が、執行部から 見が交わされた 原案、修正案 ともに活発に意 修受講の義務化について 一致で可決された。 提案につき、複数の賛 討論を重ねてきた。今般、 成意見が表明され、全会 必要な候補者数確保が見 込めるようになったこと との最初の接点 に﹁身近で利用しやすい 相談体制の充実など、更 により、市民へ 言及に絞ること い法律相談への となることの多 司法﹂の実現を目指すこ され、続いて原案が賛成 より一層身近で利用しやすい司法の 実現を目指す決議の件︵第3号議案︶ して新しい歴史を踏み出 当会が会名変更により ﹁神奈川県弁護士会﹂と のアピールを強めたいと 氏を講師に招き、憲法問 しかし、被疑者段階か ら少年審判まで同一の弁 結果、まず修正案が否決 とを決意することを趣旨 これに対し、出席者か 周年 すにあたり、今年 多数で可決された。 題シンポジウム﹁安保法 護士による一貫した援助 き込まれる可能性が高ま に、アメリカの戦争に巻 用を抑制し、非戦闘地域 おいて、自衛隊は武器使 性である。イラク派遣に 戦争への自衛隊派遣に関 柳澤氏が最も問題だと 考えているのが、自衛隊 従事していたために、任 場である関内ホール大ホ 関弁連︶が開催され、会 の見解が示された。 安全保障の行方について から、安保法制や日本の 講演では、専門家の見地 金となってしまう危険性 発の銃声﹂が戦争の引き り、自衛隊員の発した﹁一 の拡大である。これによ 発でも撃っていれば、戦 かった。しかし、仮に一 に起因する犠牲者は出な に直面しながらも、任務 その中では、戦争と抑 止とは裏表の関係にあ の向き合い方に関する話 なったが、自衛隊や日本 り、自衛隊が戦闘地域で 国民がテロの標的になる 武器弾薬使用を伴う後方 これにより、アメリカ を守れば抑止力が向上 り、抑止を重視すれば軍 を動機として作られたと し、戦争に巻き込まれる 可能性もまた高まってし 拡競争の危険を招くこ 言う。 ことは絶対にないとの安 まった。 があった。 倍首相の発言とは裏腹 支援に従事できるように 死者が出ていたであろう 柳澤氏は、安保法制は が高まってしまった。 日米防衛協力ガイドライ また、海外任務拡大も と言う。 講演後半では、戦争の ンの下、米軍を守ること 問題だと言う。これによ 原因や戦争に対する日本 ールは約520人の熱気 法 務遂行の中で様々な危険 において人道復興支援に ってしまった。 撃たなかった事実の重要 柳澤氏がイラク派遣で 得た教訓は、一発の弾も とする決議が提案された。 の説明がなされ、採決の 意見等はなく、全会一致 推薦や当番弁護士等の派 を保障するためには、少 わった経験を持つ安全保 から ﹁神奈川県弁護士会﹂ る提案がなされた。質問・ 遣には、成人被疑者・被 年事件について名簿を統 障の第一人者である。本 に変更されることに伴 告人と共通の国選弁護人 一することが望まれてい 催 当会、共催 日弁連・ 制 と 抑 止 力 の 正 体 ﹂︵ 主 希望者名簿や当番弁護士 た。加えて、付添人活動 95 で提案通り可決された。 名簿、少年事件特有の国 を担う弁護士の質の確保 条所定の武器等防護 4月1日より、当会の 弁護士会﹂の文言を﹁神 2月 日、元内閣官房 に包まれた。 柳澤氏は、元内閣官房 会 名 が﹁ 横 浜 弁 護 士 会 ﹂ 奈川県弁護士会﹂に改め 副長官補である柳澤協二 副長官補として、イラク 日本独自の国家像を ﹁安保法制と抑止力の正体﹂ ンターを中心とした法律 を迎える総合法律相談セ 30 い、当会会規中の﹁横浜 横浜弁護士会刑事弁護人等の推薦等 に関する会規︵会規第 号︶一部改 正の件︵第2号議案︶ 選付添人希望者名簿な いなかった。 ど、手続の各段階で異な そこで、当会では、子 も要請されていた。 る名簿が用いられ、各名 簿の登載者も統一されて 神奈川県のアウトライ ンと天秤をモチーフに 会(員 笠置 裕亮 ) 山山 ゆ り した神奈川県弁護士会 昨年はラグビーが衆目 を集めた▼W杯では日本 のロゴマークです。 代表が大健闘、深夜のテ レビ放映にもかかわらず 多 くの国 民 が一体 となり 綱紀委員会委員及 熱狂した。また試合中は び予備委員選任の 激しい攻防を繰り広げて も、試合終了と同時に敵 件︵第4号議案︶ 対関係も終了するラグビ 3月末に任期満了等と ー精神﹁ノーサイド﹂の なる綱紀委員会委員︵予 とおり、各国の代表選手 備委員を含む︶の後任を が試合後に互いの健闘を 選任するため、弁護士の 笑顔で讃え合う感動的な 姿が全世界に配信された 委員1名、学識者委員2 のも記憶に新しい▼国内 名、弁護士予備委員6名、 に目を向けると、京都の 学識者予備委員2名を会 名門校である伏見工業高 長が委嘱する提案がなさ 校が最後の花園を戦い、 れた。いずれの候補者に 散った。同校はかの有名 ついても、質問・意見等 なテレビドラマのモデル はなく、全会一致で可決 となった高 校であり、ド ラマの舞台は神奈川県、 された。 ︵会員 滝島 広子︶ ライバル校も県内に実在 する強豪校が想定されて いた▼その伏見工業高 と、戦争の原因としては 校、略して伏工は今春、 利益・恐怖・名誉がある 約 年の歴史を閉じ他校 が、今の日本には不戦の と合併、校名も変更され 条件が揃っており、これ た。同校OBや全国の高 をどう生かすかが問題で 校ラグビーファンは、伝 あること、米中は極めて 統ある校名が消滅する寂 微妙なバランスの上に立 しさを感じつつも、同 校 っており、日本が安保法 が新たな歴 史の第一歩を 踏み出すことに大きな期 制を行使することにメリ 待を寄せているようであ ットはないこと、日本の る▼さて2016年4 国土は狭いため戦場にな 月、当会は組合時代を含 っ た 場 合 の 影 響 は 大 き め136年の歴史と伝統 く、早期収拾、紛争拡大 を持つ横浜弁護士会から 防止を志向するしかない 神奈川県弁護士会に会名 変更された▼会名変更に こと等が語られた。 最後に、無駄な戦争を 至 る ま で 長 年 に わ た り しないために問われてい 様々な紆余曲折があった が、決まった以 上はノー るのは、日本という国の サイド、会員各自が神奈 国家像であり、日本にし 川県弁護士会の名の下に かできないことを追求す 一体 となり、新 たな 歴 史 べきではないかとの問い の第一歩 を踏み出 すこと かけで締めくくられた。 を期待して止まない。 ︵三橋 潔︶ 理事者側から見た議場風景 URL http://www. kanaben.or.jp/ 講演する柳澤協二氏 90 「横浜弁護士会」最後の会長となる 竹森裕子会長 発 行 所 神奈川県弁護士会 横浜市中区 日本大通9番地 ☎ 045 211 7707 憲法問題 シンポジウム 29 26 横浜弁護士会の会名変更に伴う関係 会規の整理に関する会規制定の件 ︵第1号議案︶ 神奈川県弁護士会 より一層身近で利用しやすい司法の実現へ これまで少年事件の弁 護人・付添人の候補者の 47 神奈川県弁護士会新聞 2 0 1 6 年 4 月 号( 第 3 3 9 号 ) (1) 臨時総会 開 催 らは前期執行部に残って が潜んでおり、見落とす けではないが、重要事項 に気が抜けないというわ て時間がかかる。すべて た。 も何とか総会を乗り越え た よ う だ が ⋮︶。 そ れ で になる︵体重は増えてい 相談するまでに追い詰め る。 を受けたりして大変であ ︵会則第 られた。しかし、ギリギ 30 き﹂も二人いることが当 ﹁佐藤﹂が二人、 ﹁まさゆ 副会長全員のイニシャ ルが﹁S﹂であることや、 が多いし個性も⋮。その ないが、常議員会は人数 かすこともできないでも ら何とか煙に巻いてごま 常議員会も緊張する。 理事者会の人数くらいな するための合宿である。 きことを洗い出して検討 できたので、今後やるべ ではない。やっと時間が を温泉に癒しに行ったの た。総会が終わった疲れ 初は特徴とされていた。 回せるものはないかと点 たことはないか、次期に になっている。やり残し くと残りの任期はわずか れた。それでもふと気づ 再び春になろうとして いる。会務にもだいぶ慣 ない。ただ、精一杯頑張 ちには何とも言いようが ては、当事者である私た どこまでできたかについ 出てこないものもある。 もあって簡単に解決策が 雑に絡み合っていること いします。 ⋮みなさんよろしくお願 た。会の今後については た。良い経験ができまし ありがとうございまし は言える。 ってきたということだけ ︵副会長 佐藤 裕︶ 常議員会 平成 年度 なった。 3月の常議員会終了を もって、私は議長退任と 安藤 肇 意思表示をして欲しかっ たのである。 に顕出させること、これ 対意見を極力明確に議場 すること、賛成意見・反 対象を明確に 対象と決議の いて、議論の じている。 も少なからずいた、と信 を理解してくれた常議員 が、現在、私は私の意図 疑問なしとはしない。だ 各回の議事を振り返るに 議事運営にお 私の狙いがどこまで各 議長として、 常議員に伝わったか、 今、 1年を振り 返るに、私は 議 長 一年間ありがとうございました 正・副議長退任挨拶 会員の皆さん。私たち く、そして、各問題は複 に執行部を任せてくれて 検作業が多くなる。 会、そして執行部に課 される課題はとても多 竹森執行部の仲間たち 竹森裕子会長 任期中に2度の捻挫を経て禁酒。どれだけ苦しかったことでしょう。禁酒が。 4月になったらたくさん飲みましょう。飲めるのは妹尾と佐藤︵裕︶だけですが。 佐藤正幸副会長 識を明確に把握したうえ とも信じている。 盛りするだろう。そのこ 長が工夫して議事を切り また、来年の常議員会 らのことに最大の配慮を は私とは違った有能な議 したつもりである。 で、問題に対して明確な 要するに、私は、議場 に参加して頂いた各常議 にて、各常議員が問題意 してくれた副議長に感謝 瞬たりとも気 と常議員の皆様、理事者 一年であった。安藤議長 金谷 達成 が抜けない。 の皆様に心から感謝申し 副議長 議長の﹁補佐﹂に徹しました をしたい。 員、及び議長をサポート 温厚な人物。会長より年上。そして、苦情や批判的問い合わせへの対応が秀逸。 まず、1年を通して、 子どもたちのような副会長がかわいいのか、理事者室に頻繁にお菓子を買ってき 常議員会に出席し、議事 てくれた。ごちそうさまでした。 杉本朗副会長 の発言は鋭いが、お菓子を選んでいる後ろ姿は緩い。 坂本正之副会長 見た目と違って慎重で繊細。各種の調整に尽力し、通常総会の準備では黙々と シナリオを作り、更には任期の最後にインフルエンザに罹患するなど、意外な一 面ばかりが目立った。他方で、焼肉の食べっぷりは見た目通り豪快である。 上げる。 新年度になり、新しく なることもたくさんある 言いたいこと 秘権ならぬ黙 が、当会の良き伝統を大 があっても黙 秘義務があ 切にし、当会の更なる発 妹尾孝之副会長 葉、岡山、長崎、上海と り、常に﹁議 展のため、何らかのお手 しかし、ある時皆が気づ い た。﹁ 今 期 の 副 会 長 で かくねぇか?﹂ きっちりとしていて、会計をやるために生まれてきたんじゃないかと思える人。 誰かが出席するので、理 支出についてのメリハリある対応のおかげで、何度か喜び何度か泣いた。でも振 長 に コ ソ コ ソ ﹂﹁ 理 事 者 場になることが予想され 安全な通常総会は勝負の 思っていたこと︵不祥事 当は坂本が少し標準より うになってしまった。本 ﹁弾除け﹂だのと言うよ 事者会では様々なお土産 にコソコソ﹂という役回 伝いができればと考えて そのため、会長が副会 4月に大変なのは予算 長の紹介をするときには なので、会計担当の妹尾 ﹁ボディーガード﹂だの 公約どおり?一年間、 安藤議長の補佐に徹し りで大変であったが、毎 いる。 り返れば方針は一貫していてよく考えられていたと思う。 回会議終了後にあり得な 大きいだけのはずなの 佐藤裕副会長 会に身を捧げる一方で、よそで愛を育んでいたというのが玉に瑕である。 たが、4月末日に事件が 冬は、臨時総会が2回 起きた。これにより安心 あり、今期にやりたいと を食べることができた。 た。副議長は副○長とは があり、議長はじめ皆様 以外は楽しく過ごしてい 異なり?﹁自分の担当議 に癒され、とても楽しい 正直でいい人。理事者室で人が起案をしていようとお構いなしに、どうでもい いことを話しかけるので、皆は楽しかったと思う。たぶん⋮迷惑だったかな。 一年間ありがとうござ 案 が 終 わ っ た か ら 安 心 ﹂ いくらいの激しい反省会 いました。 等ということは許され で、おかしな話である。 に坂本が忙殺されること 対策など︶はできた。 理事者会は議題が多く た。その準備のために主 27 ず、会議の終わりまで一 ためごまかしたところは 秋になると途端にイベ しっかりと突っ込まれ る。 恐ろしい会議である。 ントが増えた。前橋、千 リで何とかなった。 多くの知識とこだわりと緩さを同時に持っている人。体力派の多い当期執行部 夏には各期恒例らしい 合 宿 を 湯 河 原 で 開 催 し の中で、それでもきちんとできたのはその知識、考え方のおかげである。議論で と後日委員会からお叱り この執行部で活動した仲間たちについて紹介したい。 条第3項︶と 退任の挨拶としてこの一年間を振り返り、そして もらうなら誰にしようか 竹森執行部は難産だっ た。平成 年の年明けか 竹森執行部 退任のあいさつ 27 (2) 神奈川県弁護士会新聞 2 0 1 6 年 4 月 号( 第 3 3 9 号 ) 護された︵親権者からの あった。 り、児童相談所の組織・ 相 談 ︶、 ② 孫 が そ の 父 母 も言えるが、裏返すと、 の役割からすれば当然と 時保護することは、児相 った。 届く﹂有意義な研修であ さしく﹁かゆい所に手が 的確な説明がなされ、ま な回答例や手続について “真実 ”取 いきたいと改めて思いを強く った。 戦後 昭和 年5月から 年 9月まで、同分所の分所 長だった某大尉が多数の 俘虜虐待をしたり、部下 年と横浜軍事裁判 第7回 会員 られざるために、餓死し 間部 俊明 常に気を遣う﹁感心な男﹂ を失明した俘虜がいるこ 及び殴打のためその一眼 ってたたき殺されたこと 俘虜が被告人と衛兵によ いたこと、並びに2人の 待状況を詳細に知悉して 殴打しまたは衛兵等の虐 し、あるいは直接俘虜を 被告人は屢々営倉を巡視 虜の取締に随分苦心する た。このため被告は、俘 にその事実が現れ始め 口笛等日常の態度、表情 等間に志気高まり、 放歌、 か。﹁ 沖 縄 戦 後 は、 俘 虜 絞首刑に処せられたの 俘虜の食料調達に気を 遣う﹁感心な男﹂がなぜ、 えている﹂と語っている。 ことを今でもはっきり覚 くいやな気持ちであった た俘虜がいること、また、 だ っ た、﹁ 死 刑 に な り 全 と等を実名を挙げて記載 8回公判で語られた某大 い、俘虜等の食料につい ぶなどあらゆる苦心を払 買い出しに行き、市民の 離れた熊本市まで野菜の ㎞ し、被告人に対して厳重 佐の証言が重く迫ってく まりがけで分所より 処罰を要求していた。 る。沖縄戦後の大牟田分 ては、最善の努力をなし ようになった﹂という第 除するように申請した 米弁護人は、電報の証 野菜を収容所内に持ち運 拠力を否定し、これを排 疑惑を恐れて夜間密かに が、委員会︵裁判所︶は、 所︵ 俘 虜 数 1 7 5 0 人 ︶ の空気は、分所長の力を 超えて急激な変化を見せ 長に絞首刑を言い渡した。 ていたのである。 日、委員会は、もと分所 を決定した。同年2月 右電報を証拠とすること た﹂などの証言を引き出 した。 えて、第 検察側は、俘虜等が作 の虐待を許容したとして 成した 通の口供書に加 年に生 年1月、横 年4月、会長となっ 歳だった。 告人は、俘虜の食料に非 の担当者︵検事︶に、被 飛鳥田は、後年、事情 聴取にやってきた法務省 時、 である。この事件受任当 する直前に担当した事件 た。本件は、会長に就任 和 浜弁護士会に入会し、昭 まれ、大正 飛鳥田は、明治 は、昭和 年1月の臨時 る﹂と会員に訴え、当会 してやるよい機会であ 曹界のあり方を世界に示 であり、また、日本の法 ぬ﹂が、﹁日本国民のため﹂ 手弁当でやらねばなら し、 ﹁軍事裁判の弁護は、 起訴事件数の増加に直面 この裁判の後、当会会 回公判におい この事件の日本人弁護 人が飛鳥田喜一である。 長に就任した飛鳥田は、 て、同収容所に収容され ていたもと連合国俘虜連 隊長より送られた返電書 を法廷において朗読する ことで攻勢に出た。 給されず、衣料品も与え 内に監禁され、食事も支 ばであり、極寒中に営倉 以て殴打することしばし 棒その他あらゆる道具を 向こうすねにはさみ、棍 返電書は、被告人は、 し、一部期日の欠落はあ 俘虜を虐待し、竹の棒を 会社での俘虜虐待につ 弁護人は、弁護側申請 の証人から、被告人が、 記録を残している。 るが164頁に及ぶ傍聴 務局の担当者が毎回傍聴 回の公判を、終戦連絡事 法廷において行われた 昭和 年1月 日か ら、横浜地方裁判所3号 である。 起訴されたのが6号事件 945年2月頃、自ら泊 大牟田分所事件と飛鳥田喜一 三井鉱山株式会社三池炭 す﹂とつぶやいた。身内を亡 している。 70 続いて、横浜市西部児童 一時保護について講演が 相談所の髙岡俊雄氏よ 講演後、①身に覚えが ないのに子どもを一時保 2月 日、子どもの人 われた。 権相談の会員向け研修会 まず、藤田香織会員よ り、児童虐待の基礎知識 あった。 として、児童虐待と児童 について講演が行われ、 相談所に関する研修が行 事例についてパネルディ から虐待されている︵祖 児相の対応の原則とし て、﹁ c h i l d f i rst﹂がある。子ども スカッションを行った。 父母からの相談︶との2 の安全を最優先し、虐待 の事実が判明する前であ 弁護士、児相職員それ ぞれの視点から、具体的 親 権 者 か ら は、﹁ 身 に 覚 っても、調査のために一 えがないのに子どもを一 にてメール配信されま だきたい︵会員のみ貸出。 大牟田市内にある福岡 詳細は﹁当会研修会情報﹂ 俘虜収容所第 分所は、 非ともDVDをご覧いた 会となっているので、是 絶賛する、質の高い研修 当職のみならず、子ど 時保護された﹂と受け止 もの権利委員会委員達も められ、児相と対立する 場面も出てくる。 このような場面での児 相の対応や職員の苦労話 でき、また、一時保護所 など生の声を聞くことが の内部の様子をスライド 鉱に近く、同鉱山の労務 後にご主人に話を聞くと﹁で 取りを頭に入れるので精いっ 判時も、弁護人や検察のやり 事は難しく、神経を使う。公 た身にとって、正直、司法記 ここ十数年、企業や官庁な どの経済記事を書き続けてき ︵会員 松浦 ひとみ︶ 充足のために設けられた わが国最大の収容所であ す︶ 。 で知ることができたこと たって、ようやく、少しでは も、息子は帰ってこないんで は、非常に貴重な機会で あるが話せる気持ちになった 道を な報 ぱいで、まだ裁判内容の本質 を見極めるまでには至ってい ない。 ただ、今後も次々と大型裁 判が控える。なぜ、この判決 に至ったのか、そして、そも そもなぜ犯罪は起きてしまっ たのか。裁判から浮かび上が る〝真実〟を取りこぼすこと とのことだった。結果的に企 くす悲しみ、痛みを強く感じ なく、正確な報道につなげて それまでご夫妻ともふさぎが るできごととなった。 昭和21年度当会会長 飛鳥田喜一 80 12 業への賠償命令が下り、一つ 族に、 話を聞く機会があった。 故で息子さんを亡くされた遺 笹子トンネルの天井板崩落事 年末、2012年に発生した 大型裁判がある場合、事前 取材が重要になってくる。昨 いる。 きさを改めて思い知らされて 万人が暮らす﹁神奈川﹂の大 ていなかった。人口約900 れほど数多くあるとは想像し それにともなう大型裁判がこ が、県内発生の重大犯罪や、 く1年を迎えようとしている 昨年5月に東京経済部から 横浜総局勤務となり、まもな ∼子ども側と親側、双方の相談∼ の区切りにはなったが、判決 14 17 き、﹁ 常 に こ れ を 是 正 す 23 23 児童虐待と児童相談所 ちで、外との接触も難しい状 95 20 28 講演する児童相談所職員 髙岡俊雄氏(右) 連 る ﹂ た め に 行 動 し、﹁ 1 13 29 子どもの人権相談研修会 況だったが、事故から3年が ︵産経新聞 那須 慎一︶ る。 ︵次回へ続く︶ の決議を挙げることにな 総会で、戦犯弁護義務化 22 21 55 さず正 ぼ 確 りこ 載 19 21 神奈川県弁護士会新聞 2 0 1 6 年 4 月 号( 第 3 3 9 号 ) (3) 当会スポーツ法研究会 は、1月 日、シドニー 分のような選手を出さな ている。岡本元選手は自 ストにして、オリンピッ き、テコンドーの実演を した岡本依子元選手を招 られない、そんな迫力を であっても、ただでは居 常に明るいテコンドー現 変えようとしている。非 迎え、旧体質を根本から いる。弁護士が果たすべ は法の保護を必要として ておらず、スポーツ選手 スポーツ現場にはリー ガルマインドが行き届い きた。 場の未来を知ることがで 感じた。 在、岡本元選手は、全日 選手と法律家との間の 認識のギャップを感じた 場面だった。 は類をみない。 当会スポーツ法研究会 の事情により世界で戦う では、今後もスポーツの め、当会もこれに賛同し、 9月の日弁連全国一斉無 料法律相談会とは別に、 毎年2月にも相談会を実 施している。 神奈川県内の中小企業 は、2015年版中小企 業白書によると、県内企 万 社 の う ち、 ・7%を占めており、 業数約 ・8%に当たる約1 従業員数にすると、全体 の 70万人を中小企業が雇 用している。 ところが、日弁連の中 小企業に対する弁護士ニ 業に対し、法的サービス 行う点にある。受講生は の講義どおりの内容であ に﹁弁論は自由に!﹂と ︵会員 山本 紘太郎︶ 進 月 間 と 定 め て い る た 多かったようである。 般民事家事分野の相談が 業法務とはいえない、一 相続問題等、必ずしも企 摘されている。 い、との問題点も従来指 ずしも身につけていな 今回の相談内容は、詐 中小企業向け無料法律相 欺的取引による損害賠償 事弁護人として著名な高 メモを見ずに、すべてペ ていきたい。 2日間にわたり熱のこも 野隆弁護士をはじめ、日 弁護士︵第一東京弁護士 しかし、全日本テコン ドー協会は変わろうとし った研修が行われた。受 ーパーレスで実演する。 神奈川県経済を支え、 かつ県民の雇用と生活を 弁連の刑事弁護センター 講生 名のほか傍聴者も 会︶は﹁防具があっても ニーオリンピック銅メダ 怪我、現場の実情などの 講演では、テコンドー さて、岡本元選手ほど の歴史やルール、実演、 組織に振り回された選手 も務めている。 本テコンドー協会理事等 交えた講演を頂いた。現 ー女子 キロ級銅メダリ 危険﹂という認識を広め ーズ調査からは、中小企 ていると言う。確かに、 の提供が不十分であるこ 岡本依子元選手に聴くテコンドーの現場 き役割を認識させられる 2月 日、当会会館に おいて、当会︵弁護士業 とが明らかになっている。 いようにと組織内部に入 話があり、最後にはシド 当時の国内では肩を並 べる実績を持つ選手がい 有意義な講演だった。 務改革委員会︶主催で、 には、弁護士の側も、中 岡本元選手の鋭い回し蹴 ル ︵本物!︶が披露された。 ないにも関わらず、組織 現場の方を呼び、スポー 小企業法務のスキルを必 った。まだまだ体育会系 ことが危ぶまれていた。 請求、放置された寄託品 の上下関係が残る中、協 テコンドーの現場は、選 談会が行われた。神奈川 の処分、借地借家問題、 りなどの実演を見ると、 最近のテコンドーは防 具が進歩しており、比較 ツ分野における法律問題 県は毎年2月を中小企 被検体となった阿部新治 的安全な競技と述べる岡 手が競技に専念できる場 業・小規模企業活性化推 スポーツ分野にリーガルマインドを 本元選手。しかし、コー 所ではなかったのである。 を考え、業務にも活かし 郎 会 員︵ 格 闘 技 経 験 者 ︶ 会は弁護士を理事として ディネーターの大橋卓生 ク3大会連続出場を果た 研修が行われた。休日に り、受講生は固唾を飲ん 中小企業の場合は、事 業者ということで、相談 ﹃春はお別れの季節♪﹄ ですね。でも新たな出会 いの季節でもあります。 るのとは異なり、裁判員 う。手元の紙を読み上げ で見て、耳で聞いて分か かれるところである。目 らいという感想が多く聞 裁判員経験者からは、 弁護人の主張が分かりづ ているのかわかりにく 問題をどの弁護士が扱っ 企業側からも、経営上の 援策を強化していきたい。 てしまった自分に気付い 更に中小企業に対する支 体と連携しつつ、当会も される場合があり、また、 う、各種中小企業支援団 な気持ちをすっかり忘れ ける度に、春特有の新鮮 新入生・新社会人を見か で見入っていた。 研修の恥はかき捨て、各 研修では、冒頭陳述・ 主尋問・反対尋問・最終 にも聞いて伝わるような 支えている中小企業を法 毎年この時期、着慣れ ない制服やスーツを着た 弁論の4つのパートごと 話し方が自然とできるよ く、相談先を見つけにく する。最初は自分の姿を この実演はビデオカメ ラで撮影し、講師が講評 と今回で9回目という会 ている会員もおり︵なん 同じ研修を複数回受講し 立つことは間違いない。 デスク 三橋 潔 記 者 奥園 龍太郎 越川 純也 大河内万紀子 千歳 博信 滝島 広子 す。 を上げていこうと思いま 持ちを得られるよう感度 今年は桜の散る前に、 日常の風景から新鮮な気 ︵会員 佐藤 麻子︶ たりします。 的側面から支援できるよ に、それぞれ全体講義・ る裁判のために、このよ 見てショックを受ける 員もいた︶ 、﹁回数を経る る事案であった。 窓口によっては対象外と 実演・講師によるデモが うになる。 が、裁判員から自分がど ごとに上達している﹂と 人が思い思いの実演を行 から6名を招いた。 多く、関心の高さがうか がわれた。講師には、刑 行われた。題材は否認の のように見えているのか いという問題がある。更 基本的な事柄から、ケ ースセオリーの立て方、 が分かり、研修が終わる ◆相談時間 45分以内 平日 12:30∼15:30 16:00∼19:00 土日祝 10:30∼13:30 14:00∼17:00 ◆相談料金 5,000円(税込) もかかわらず、朝9時 99 うな実践形式の研修が役 尋問の組み立て方、書面 のことであった。 強盗致傷事件で、被害者 や図の示し方、視覚資料 頃には、立ち居振舞いが 家庭の法律相談 供述の信用性が問題とな の効果的な使い方に至る 行 わ れ た︵ 写 真 ︶。 ま さ まで、実践的な研修が行 劇的に改善する。 今後も継続的な研修の 研修の最後には、高野 実施が望まれる。 われた。 弁護士による最終弁論が ︵元会員 傳田 真梨絵︶ この研修の特徴は、講 師や受講生の前で実演を (離婚、相続、成年後見等) 2月 日・ 日、裁判 員裁判のための法廷技術 ∼弁論は自由に!∼ 20 電話予約/045(451)9648 毎日10:30∼19:00 インターネット予約 ひまわり相談ネット https://goo.gl/ymtUEz 19 21 分から夕方6時頃まで、 25 75 横浜駅東口家庭の法律相談センター 本物のオリンピック銅メダルを掲げる岡本依子元選手 30 オリンピック・テコンド 裁判員裁判のための法廷技術 67 20 27 研 修 ワークショップ 中小企業無料法律相談会 支援策の強化を 熱く自由な弁論を行う高野隆弁護士 (4) 神奈川県弁護士会新聞 2 0 1 6 年 4 月 号( 第 3 3 9 号 )