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輪講資料
担当者氏名:市原 健司
論文タイトル:The role of the map in a Web-GIS environment
著者名:Menno-Jan Kraak
Menno-Jan Kraak
http://www.itc.nl/personal/kraak/
エンスヘーデ (オランダ)
ITC(The International Institute for Geo-Information Science and Earth Observation)
Head of Department of Geo-Information Processing
1 Introduction
本論文では Web-GIS 環境における地図の役割について述べる.地図の役割,それは現実の抽象的な表現.
GIS は様々な地理空間的データを統合し,空間的な分析操作を可能にしたが,かつて GIS で作図された地図
は必ずしも適切ではなかった.それはスキル不足,およびパフォーマンス不足が原因.Web の普及は地図の
Function,Look,Dissemination という点で変革を起こした.それぞれ第 3 章∼第 5 章で論究する.
2 Trends in mapping
Web はダイナミックなプレゼンテーションとインタラクションを可能にした.データが豊富になるほど,
ユーザーフレンドリーなクエリと検索機能を必要とする.もはや地図は結果を表示するメディアだけにとどま
らず,地理空間情報を操作する過程で常に用いられている.
• Scientific Visualization.地理学以外の物理,化学といった領域において,
– 複雑な数値データなどをわかりやすく表示
– 対象をわかりやすく理解させる
– 見えないもの見づらいものを視覚化
• さらに非数値情報の Visualization へと拡大.
• 地図の役割も Exploratory Data Analysis(EDA) へ.
機能
Communication
→
Visual Thinking
対象
Public
→
Private
使用目的
Presentation
→
Exploration
データ
Known
→
Unknown
動機
multiple
→
single
1
このようなトレンドを受け,Scientific Visualization から手法を統合し,Geovisualization へ.International
Cartographic Association の Commission on Visualization and Virtual Environments を参照 (URL1).陳
腐になりがちだった既存のパラダイムにとらわれない新しい表現が可能に.
3 The function of the maps
Web によって地図の機能は拡張した.
• 地理空間データの操作,空間データ基盤:GSDI(Geospatial Data Infrastructure) を用いて
– 空間検索を行うサーチエンジンとしての機能 (図 1)
– 地図上でのプレビュー機能
• メタファーとしての機能
– 非空間情報を空間に結びつける Spatializations(Fabrikant 2000; Skupin and Buttenfield 1997)
図 1 Function of the map on the Web
利用者は特定の目的意識を持って利用し,インタラクティビティを期待している.ウェブマップの強みは
• デジタルマップを共有できること
• 拡大,縮小,パン,レイヤーのオンオフができること
• 問い合わせ可能なこと
• クリックでデータベースへアクセスできる
• 距離や面積の計測ができる
一方で,PDA やタブレット PC などによるモバイラビリティの向上と,情報更新の頻度の向上が期待されて
いる.
4 Look of the maps
旧来の地図をスキャンしてアップするだけでは,より多くの人の手に届く,文化的,歴史的資料として公開
されるという点でしか価値がない.マウスオーバーやシンボルのクリックによって様々な情報が引き出せるデ
ザイン.
2
ぼかし,フォーカス,透明度,影つきといった表現技法によって情報の曖昧さを表現したり,目立たせたい
所以外を抑制したり,3D 的な表現が可能になる.
新しい多様な表現のさらなる研究がされている.
図 2 Interactive map displaying Napoleon’s Campaign
5 The dissemination of maps
Web によって,いつでもどこでも地理空間データや地図を配布,入手することができる.しかし問題点も
ある.
• WebGIS 環境における技術的な要因
– インターネット接続の環境
– 回線のトラフィック
– data efficiency
– クライアントとサーバの性能
• 異なるソースを併せて使用できる保証がない
– 提供者の違い
– スケールの違い
– data density の違い
– 年代の違い
– サンプリング手法の違い
3
OGC(Open GIS Consortium) によって Web 環境における標準化を目指した Interoperability という取り
組み
• データ形式に GML(Geographic Markup Language) を用いる
– XML(eXtensible Markup Language) に基づく記述
– The British Ordnance Survey ではすでに GML を採用,各国も続いている
• 可視化に SVG(Scalable Vector Graphics) を用いる
– ウェブブラウザ上でグラフィクス (2 次元) が扱える
– 現在はプラグインが必要だが将来的には組み込みが期待される
– 異なるスタイルシートを用いるだけでデータの提供者が想像しなかった表現の地図をユーザ側で作
成できる
6 Maps in WebGIS
• プロダクト方面からのアプローチ
– ESRI の製品
– Geography Network からフリーソフトが配布されている
– National Atlas of the United States と
– Canadian Atlas は Web 上で自分用の地図が設定できる
– Canadian Geographic Website では自分用のインタラクティブな地図が設定できる
• アカデミックアプローチ
– Common GIS Project(Andrienko and Andrienko 1999) 主題図の自動作成の為の機能
– Geovista Studio(Takatsuka and Gahegan 2002)(図 3)
• モバイル
– 携帯電話,PDA,GPS,etc.
7 Conclutions
WebGIS 環境において,地図は一定の役割を持っている.特徴はインタラクティブでダイナミックなこと.
地理空間的な分析問題を解決に導く.伝統的な地図の役割に加え,発見的なビジュアルシンキングという新し
い役割を担う.ウェブでデータが得られ,地理情報を豊かにするのにも役立っている.モバイル機器,適切な
ソフトウェア,豊富なデータが入手可能になっていくなか,地図はどこでも,いつでも,様々な役割を果たす
ことができるようになる.
8 URL’s
URL1 http://kartoweb.itc.nl/icavis/index.html(原 文 で は http://www.geovista.psu.edu/
sites/icavis/)
URL2 http://www.itc.nl/personal/kraak/1812/Nap000.swf
4
図 3 Geovista Studio
URL3 http://www.opengis.org/
URL4 http://opengis.net/gml/01-029/GML2.html(リンク切れ)
URL5 http://www.w3.org/XML/
URL6 http://kartoWeb.itc.nl/top10nl/index2.htm
URL7 http://www.rational.com/uml/index.jsp
URL8 http://www.w3.org/TR/SVG/
URL9 http://www.w3.org/Style/CSS/
URL10 http://www.macromedia.com/software/flash/
URL11 http://maps.esri.com/
URL12 http://www.esri.com/software/internetmaps/visit_sites.html
URL13 http://www.geographynetwork.com/index.html
URL14 http://nationalatlas.gov/
URL15 http://atlas.gc.ca/site/english/index.html
URL16 http://www.nationalgeographic.com/maps/
URL17 http://commongis.jrc.it/summary.html
URL18 http://www.geovistastudio.psu.edu/jsp/index.jsp
URL19 http://www.geovistastudio.psu.edu/GeoViz/images/all_beans.gif
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