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コンピュータの歴史
「情報科学概論」 映像1年 前期・選択 担当:浦谷 則好 http://uratani-n.com/info-science/ [email protected] 第9回 コンピュータの歴史 (汎用)コンピュータの種類 ※PDA:携帯情報端末 → タブレット端末やスマートフォンに吸収 日常生活の中のコンピュータ ※交通システム:速度の自動調整,自動運転も コンピュータ前史 コンピュータ:計算する機械/器械 ソロバン:中国で2世紀の終わり(漢時代)に発明 デジタル型計算機の原型 計算尺:イギリスで16世紀後半に発明 対数目盛 → 乗算除算を加減算で 計算精度を高められない アナログ計算機の原型 コンピュータの歴史(1) 手動計算機 パスカルの計算機(パスカリーナ) 1642年にフランスの パスカルが発明 歯車を使用 桁数分の歯車、 ケタ上げ機構も ライプニッツの計算機 1674年にドイツのライプニッツ が発明 歯車式だが乗除算も コンピュータの歴史(2) 自動計算機 バベッジの計算機 階差機関: 三角関数の解法を多項式計算で 解析機関 演算装置。記憶装置、 制御装置、入出力装置 (に相当する部分)から構成 プログラム内蔵型のアイデア → 現在のコンピュータへ 残念ながら未完成 コンピュータの歴史(3) ホレリスの計算機 バベッジのパンチカードのアイデアを使い、 カード上の穴の位置で制御する計算機を 開発(1887) 米国の国勢調査(1890) の統計処理に使われ 効果を実証(1/10に短縮) コンピュータ実用化第1号 コンピュータの歴史(4) ベル研のリレー式計算機 1940年完成。 MODEL I 2進法を採用 エイケンのMARK I 1944年 米国ハーバード大 学のエイケンがIBM社と 共同で完成 電気機械式計算機 スイッチ、リレー、回転軸など コンピュータの歴史(5) 第1世代 電子計算機 真空管により電子的に計算を実行(1946~1958) アタナソフのコンピュータ(ABCマシン) 1939年、アイオワ大学のアタナソフが学生のベリー とともに300本の真空管でアタナソフ・ベリー・コン ピュータ(ABCマシン)を完成 2進法を採用 世界初の電子計算機 入出力が不安定だったため実用化に至らず コンピュータの歴史(6) ENIAC 1946年 ペンシルバニア大学のエッカートと モークリーが完成 18000本の真空管を使用 配線によるプログラム 大砲の弾道計算に利用 10進法で計算 電子計算機の特許取得 →世界初の電子計算機と言われてきた コンピュータの歴史(7) EDSAC 1949年 英国ケンブリッジ大学のウィルクスらが 開発 世界初のプログラム内臓方式(EDVACのアイデア) EDVAC 1951年 エッカートとモークリーが開発 ノイマンがプログラム内臓方式を考案 コンピュータの歴史(8) UNIVAC-I 1950年 米国レミントンランド社が開発 世界初の商用コンピュータ 入出力装置に磁気テープ装置を採用 IBM701 1952年にIBM社が開発 世界初の科学技術用の商用コンピュータ 磁気テープ装置だけでなく磁気ドラム装置を採用 コンピュータの歴史(9) 第2世代 トランジスタを論理素子として使用 (1958~1963) FORTRAN 科学技術計算用 1957年発表 COBOL 事務処理用 1959年発表 USSC(1958) :初の半導体コンピュータ IBM7090(1958):科学技術計算 IBM1401(1959):事務処理計算 コンピュータの歴史(10) 第3世代 ICを論理素子として使用 (1964~1970) 小型、高速、高信頼性 IBMシステム/360 (1964年に発表) 初めての「汎用コンピュータ」 事務処理も科学技術計算も OSの概念の確立 このシステムで世界のコンピュータ市場を制覇 コンピュータの歴史(11) 第3.5世代 LSIを論理素子として使用 (1970~1980) OSが本格導入 IBMシステム/370 (1970年に発表) 仮想記憶 多重処理 → 仮想計算機 汎用コンピュータの基盤形成 CRAY-I : スーパーコンピュータ(1976) コンピュータの歴史(12) 第4世代 VLSIを論理素子として使用 (1980~ ) 磁気ディスク、カートリッジ型磁気テープが実用化 UNIXワークステーション パーソナルコンピュータ インターネットプロトコル(TCP/IP)公開 コンピュータの歴史(13) 第5世代? 1990~ 素子以外の何か?で特徴づけ 並列計算機、超並列計算機 CMOS → 低電力 RISC PCの家庭への普及 ネットワーク分散処理 PCの歴史(1) 1976年 Steve Jobs(大学生)とSteve Wozniak(ヒューレッットパッカード社員)が Apple社を設立。初めてパーソナルコン ピュータを開発・販売。 第2号のAppleⅡは 1年で35,000台を出荷。 IBM社が1981年に PC市場に参入。 PCの歴史(2) IBM PC CPU: Intel社の8088(4.77MHz)を採用 拡張カード形式でシリアルポートなどを追加 OS: MS-DOS(Microsoft社と共同開発) 1983年 PC/XT, 1984年 PC/ATを発表 業界標準(デファクトスタンダード)を獲得 オープンアーキテクチャを採用 市場のリーダーシップを取るための戦略 安価な互換機が市場に → 市場のシェア低下に PCの歴史(3) Microsoft と Intel がPC市場のリーダーに Windows3.1(1992)がPC環境の標準の地位獲得 80386(1985年) Pentium(1989年) PCの発展 Windows 95, Windows 98, Windows XP(2001), Windows 7(2009) Pentium Ⅱ/Ⅲ/4, Core 2, Core i7/i5 カラープリンタ、CD-R → Blu-ray Disc 日本のコンピュータ史(1) ETL Mark I 1952年 通産省工業技術院電気試験所が開発 真空管の信頼度が低く試作機どまり FACOM-100 1954年 富士通信機製造が開発・販売 4500のリレー;入力は紙テープ FUJIC 1956年完成 富士写真フィルムの岡崎文次 日本初の電子計算機 1700本の真空管 日本のコンピュータ史(2) ETL Mark IV 1957年 通産省工業技術院電気試験所が開発 トランジスタ式 MUSASINO-1 1957年 日本電信電話公社(現NTT)が開発 パラメトロン式 パラメトロン: フェライトコア 磁石とコイルの組み合わせで 周波数の振動を励起させる素子 日本のPCの歴史 ひらがな漢字交じり文を表示できるように独自路線 NEC PC-8001 国産PC第一号(1979年10月) CPU:μPD780C(Z80Aコンパチブル) PC9801 NECが1982年に発売 漢字表示が可能に 1992年コンパック社・日本IBMが低価格DOS/V機販売 1993年Windows3.1日本語版販売→海外市場と同一に 次回(第10回:6/23)の予定 演算装置 記憶装置 入出力機器