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GaN結晶成長技術の開発
第1回 窒化物半導体応用研究会 平成20年2月8日 GaN結晶成長技術の開発 半導体事業部 伊藤 統夫 第1回 窒化物半導体応用研究会 平成20年2月8日 講演内容 1.弊社の概要紹介 2.弊社における窒化物半導体事業への展開 3.知的クラスター創生事業での取り組み Si基板上 HEMT用GaN系エピ結晶成長技術開発 弊社社名変更について 2006年10月1日~ 持株会社制 主要事業会社 5社 非鉄金属精錬、資源開発 廃棄物処理、環境修復、 金 亜鉛 銅加工製品 メタル リサイクリング 電子材料、磁性材料、 半導体材料 主要製品:メタル粉、銀粉、 創 業 : 1884年9月18日 本社 : 東京都千代田区外神田4丁目14番1号 亜鉛粉、高純度Ga・In、 GaAsウエハ、LED 資本金 : 364億3600万円 従業員 : 3,500名 (グループ計) 窒化物系半導体 CEO 代表取締役会長 : 吉川 廣和 金属加工、めっき、回路基板 代表取締役社長 : 河野 正樹 熱処理技術 酸化銀 AlGaAs系 LED 産業廃棄物処理 熱処理製品 当社製品 高純度Ga 半導体事業部製品用途 GaAs系赤・赤外LED GaAsウェハ 用途製品 トランジスタ 赤外・赤 レーザー 伝送 赤外伝送モ ジュール DVD センサ 血液センサ 表示 表示板 携帯電話 ゲーム機 携帯電話 インクジェットプリンタ 信号・ランプ 当社の事業フロー 化合物半導体の流れ クルード原料 クルード原料 メタルズカンパニー EM カンパニー EMカンパニー リサイクル リサイクル 6-7N 6-7N 精錬所 精錬所 4N 4N ガリウム ガリウム 工場 工場 基板工場 基板工場 基板メーカー 基板メーカー LEDメーカー LED メーカー デバイスメーカー エピメーカー エピメーカー LED LED 工場 工場 部品メーカー 部品メーカー リサイクル 9 半導体事業の沿革 ・1978年(昭和53年) 高純度ガリウム精製開始 ・1982年(昭和57年) 半導体材料研究所設立 ・1985年(昭和60年) 基板工場建設 ・1988年(昭和63年) LED工場建設 ・1993年(平成 5年) 株式会社 同和半導体創立 (資本金3億円) ・1999年(平成11年) ガリウム工場100t/年に増強 ・2000年(平成12年) ISO9001取得 ・2004年(平成16年) ISO14000取得 ・2005年(平成17年) 第3研究棟建設 ・2007年(平成19年) 窒化物半導体工場竣工 窒化物半導体事業 への展開 GaN系半導体材料の特徴と用途 材料的特徴 用途 ・ワイドギャップ ・オプトデバイス ・高破壊電界 紫外、青、緑、赤、白色の発光デバイス ・大きな飽和速度 紫外線、ガスセンサ ・ヘテロ構造が作製可 ・大きなシートキャリア密度 ・電子デバイス 高周波・高出力・高温動作の電子デバイス ターゲットとした技術開発 Si基板上 HEMT用GaN系エピ結晶成長技術 GaN系電子デバイス素子構造 高電子移動度トランジスタ構造 (High Electron Mobility Transistor=HEMT) ソース電極 ゲート電極 ドレイン電極 20~30nm AlGaN層 2次元電子ガス (2DEG) 1~3μm GaNバッファー層 使用される材料 基板 Sapphire、SiC、Si GaN系デバイスの普及・・・ ・高品質、大口径、低価格 → Si基板の利用 GaN系エピ成長に使用される基板材料 基板材料 c-Sapphire 6H-SiC Si (111) 格子不整合率(%) (対GaN) 16.1 3.5 -17.0 線膨張係数(10-6/K) (GaN:a~ 5.5) a:7.5 c:8.5 4.2 2.59 熱伝導度 W/cm・K 0.3~0.5 3.0~3.8 1.5 コスト (単位面積) ○ × ◎ 使用基板サイズ (市販品) 2~4 2~3 3 ~ 6 ・・・ GaN系デバイスの普及・・・ ・高品質、大口径、低価格 → Si基板の利用 名古屋工業大学における 名古屋工業大学における GaN/Siへテロエピタキシャル技術 GaN/Siへテロエピタキシャル技術 HBI技術(高温バツファ-中間層技術) 従来技術 GaNデバイス層 GaNデバイス層 低温成長AlN緩衝層 気相反応 の制御 Si基板 GaN/AlN歪超格子 高温成長AlGaN/AlN 中間層 特願平11-84934 特願2006-76987 Si基板 100μm クラック メルトバックエッチング GaNデバイス層表面の劣化 高温AlN層の均一成長 →高品質GaNデバイス層 →高輝度LED、電子デバイス Si基板上のGaN系エピ成長 Si基板の特長 z 廉価 z 高品質、大口径化 z 導電性 z サファイアより熱伝導率が高い 問題点 GaによるSi基板のメルト バックエッチング AlGaN/AlN中間層 z z 熱膨張係数差によるクラック GaN/AlN多層膜 High quality 大口径化の特長 コスト低減 z 量産向き z 既存の生産ラインの利用 z Low quality GaN Sapphire サファイア基板上のGaN GaN Silicon シリコン基板上のGaN → Si基板の特長を活かし、問題点を克服・・・実用化へ前進 知的クラスターでの取り組み 極微センターの要素技術 MOCVD装置の応用 エピタキシャル膜の成長技 窒化物デバイスの試作 装置使用による評価、 改善点の指摘 エピタキシャル成長技術 ノウハウの技術移転 エピタキシャル膜付き 基板の開発 製品化・量産化 窒化物関連工場の建設 ‘06 A社 MOCVD装置の製造・販売 改良の改良・大型化 センサーチップ の供給、改善 B社 紫外線センサー の開発 センサーのパッケージ ・評価 デバイス用エピ 膜の供給 デバイス用エピ 膜の供給 ダイオード用エ ピ膜の供給 C社 D社 E社 高周波電子デバイス の開発 デバイスの試作・評価 高周波電子デバイス の開発 デバイスの試作・評価 高耐圧ダイオード の開発 デバイスの試作・評価 所在地 DOWAセミコンダクター秋田株式会社 秋田県秋田市 飯島字砂田一番地 名古屋 平成18、19年度 知的クラスター創成事業 担当テーマ Si基板上 HEMT用GaN系エピ結晶成長技術開発 AlGaN barrier layer GaN layer GaN/AlN multi layers AlGaN intermediate layer AlN initial layer 4 inch Si substrate ・エピ構造、成長技術開発 結晶性の優れたエピ → 耐圧などのデバイス特性向上 HEMT HEMTon onSi Si 名工大 名工大→ →DOWA移植時のエピ不良発生・・・① DOWA移植時のエピ不良発生・・・① Low quality GaN Silicon 100um 100um クラック発生 ・・・ エピ(GaN)と基板(Si)の熱膨張係数差 → エピ構造、成長条件の調整により解消 HEMT HEMTon onSi Si 名工大 名工大→ →DOWA移植時のエピ不良発生・・・② DOWA移植時のエピ不良発生・・・② 微分干渉光学顕微鏡写真 表面および断面鳥瞰SEM写真 ■ エピ表面ピットの発生(基板のほぼ全面) ・・・ SiとGaの反応? → エピ条件、装置運用管理方法改善により解消 4インチHEMT 4インチHEMTon onSiエピ基板 Siエピ基板 外観写真 外観写真 (DOWA製) (DOWA製) HEMT on Si Hall測定値・・・他の報告例との比較 Hall測定値・・・他の報告例との比較 Rsh = 200 Ω/sq at RT 4000 300 Ω/sq 3 2 Hall Mobility [x 10 cm /Vs] 5000 AlGaN/AlN/GaN on Si 3000 Ns=0.92x1013 cm-2 μ=1709 cm2/Vs 500 Ω/sq 2000 DOWA NIT AlGaN/GaN on Si 1000 Ns=0.90x1013 cm-2 μ=1663 cm2/Vs Rsh = 1200 Ω/sq 0 0.0 0.5 1.0 1.5 13 2 2DEG density [10 /cm ] 2.0 □ ○ : This work □ ○ : This work ■ : MOVPE-grown AlGaN/GaN on SiC: R. Gaska, et al.,Appl. Phys. Lett. 74, 287 (1999). ■ : MOVPE-grown AlGaN/GaN on SiC: R. Gaska, et al.,Appl. Phys. Lett. 74, 287 (1999). ◆ : MOVPE-grown AlGaN/AlN/GaN on SiC: L. Shen et al., IEEE EDL 22 (2001) 457. ◆ : MOVPE-grown AlGaN/AlN/GaN on SiC: L. Shen et al., IEEE EDL 22 (2001) 457. HEMT on Si デバイス特性向上へ向けての取り組み デバイス特性向上へ向けての取り組み AlGaN barrier layer GaN layer AlGaN barrier layer Buffer layers GaN layer Buffer layers Si substrate Si substrate ・エピ構造適正化、成長技術開発 トータル膜厚増 → 耐圧などのデバイス特性向上 パワーデバイス向け HEMT素子構造 ソース電極 ゲート電極 ドレイン電極 AlGaN層 耐圧↑ > 600~1000V GaNバッファ層へのリーク防止 ・厚み↑ 1μm → > 2μm ・・・・エピ構造の適正化 GaNバッファー層 → > 106Ωcm ・比抵抗↑ 基板 キャリア密度 不純物密度 格子欠陥密度 比抵抗の制御には、これらの 成因や挙動についての理解 が必要 窒化物半導体事業への展開 平成18、19年度 知的クラスター創成事業 ■ 担当テーマ Si基板上 HEMT用GaN系エピ結晶成長技術 エピタキシャル成長技術 ノウハウの技術移転 名古屋工業大学(江川研) ・ 耐圧・リーク電流低減 ・・・ 膜厚、膜質向上 独自の量産技術構築