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Introduction SLA (Sinus Lateral Approach) System 4 ラテラルウィンドウテクニックは、上顎洞側壁よりアプローチする方法です。開窓した ところから上顎洞内に自家骨や骨移植材を填入するために、シュナイダー膜を拳上します。 SLA Kit は、従来の開窓法より、より簡易に、かつ安全・迅速に、ラテラルから開窓できるようにデ ザインされた、新しい手術器具です。 SLA Kit にはいくつかのユニークな特徴があります。大きなフラップ、開窓、ストレートハンドピー スやラウンドバー使用の難しさ、動脈からの出血、膜の裂開、腫脹および疼痛といった従来のラテラ ルアプローチでのさまざまな問題を、この SLA Kit では解決できると期待されます。LS-Reamer と C-Reamer は、このシステムで重要なテーパー形状のリーマーであり、ドリリングによって起こる膜の 裂開を避けることができます。 この器具の使用方法は、他のテクニックと比較して、より簡易でかつ安心して使用することができま す。クレスタルアプローチでは膜を裂開させてしまう可能性のある残存骨高径の薄い症例では、このキッ トを使用することで全てのリスクが解決されます。加えて、SLA kit は最小限のフラップで済みます。 SLA kit Introduction ▶ SLA Kit では、フラップも少なくて済みます。 2. 大きなウィンドウになってしまうことへの恐れ 3. ストレートハンドピースとラウンドバーを使用することの負担 ▶ストレートハンドピースまたはラウンドバーを使用する必要はなく、また開窓時の膜へのダメー System ▶大きなウィンドウを作らずに、安全なアプローチが可能です。 (Sinus Lateral Approach) 1. 広範囲にわたるフラップをすることの負担 SLA SLA テクニックで、これまでのサイナス−ラテラルアプローチの 7つの負担を解決します。 ジを最小限に抑えられます。 4. 開窓時の動脈からの出血の不安 ▶動脈の有無に関わらず、状態を確認しながら手術を行うことができるので、安全です。 5. 開窓時の膜を裂開してしまうことへの恐れ ▶リーマーの特殊なブレード構造により、膜へのダメージのリスクを最小限にします。 6. 広範囲にわたる手術による腫脹や疼痛 ▶手術時間や範囲を最小限に出来ますので、腫脹や疼痛はかなり減少します。 7. 膜を拳上することへの不安 ▶独自に開発した3種類のエレベーター器具により、安全にかつ効果的に膜を拳上することができ ます。 SLA Kit はこれらの負担・不安などを解消するために開発された製品です。 SLA kit 5 SLA kit Composition SLA Elevator LS-Reamer (Sinus Lateral Approach) System C-Guide 6 C-Reamer SLA kit SLA kit Components SLA 1.C-Guide Diameter ( ø ) 5.5mm 6.5mm System Diameter (Sinus Lateral Approach) C-Guide は、C-Reamer を使用する際の正確な位置決めと回転時のすべり防 止のために、C-Reamer の前に使うガイドドリルです。 2.C-Reamer C-Reamer は、側壁にウィンドウを形成し、かつディスク形状の骨ブロック を削りだすことができるドリルです。 Length Diameter(ø) 5.5mm 6.5mm Length(mm) 1.5mm 3.0mm Diameter 3.LS-Reamer LS-Reamer は、側壁にウィンドウを形成するためのもので、安全性を重視し てデザインされたドリルです。 Length Diameter(ø) 4.5mm 5.5mm Length(mm) 2.0mm 3.5mm 6.5mm Diameter 4.Elevater Elevater は、安全に膜を拳上するために、理想 的な角度と長さを検討し開発された器具です。 Code SLA kit 7 SLA kit Components SLA 1.LS-Reamer (Sinus Lateral Approach) SLA Kit には、用途に応じて使い分けることができる 2 種類のリーマー(LS-Reamer と C-Reamer) が入っています。LS-Reamer は、骨ブロックを作らずに、側壁を貫通させるドリルです。 この器具も、上顎洞膜を裂開させないようにデザインされています。 System ◆ LS-Reamer の特徴と利点 1.LS-Reamer は円柱形状でテーパーがかかっているため、Stopper を使用せずにドリリング深さをコン トロールできるようにデザインされています。 2.LS-Reamer をハンドピースに装着し、十分な注水の下、2,000 ∼ 10,000rpm の高速回転で使用す ることができます。 3.LS-Reamer の溝の部分にはボーンチップが入っていきますので、それが膜を裂開させないよう保護 することになります。 4. 動脈や中隔等を確認しながらドリリングしていくことができるので、安全な手術を行うことができ ます。 8 SLA kit SLA kit Components SLA 2.C-Reamer と C-Guide ができ、またリーマーの進行方向への急激な動きを制限することができます。 スピーディーにかつ迅速な手術ができるようにデザインされた器具です。 (Sinus Lateral Approach) 中空でテーパー形状になっている C-Reamer は、側壁からディスク形状の骨ブロックを削りだすこと System C-Reamer C-Guide ◆ C-Reamer の特徴と利点 1.C-Reamer にて削りだしたディスク形状の骨ブロックは、穿孔したウィンドウを覆うものとしても使 用できます。 2. 円柱形状でテーパーのかかった C-Reamer は、Stopper を使用しなくてもドリリング深さをコント ロールできます。 3.C-Reamer の刃先は、先端部分と側面部分についています。そのため、高い切削効率でドリリングす ることができます。通常、C-Reamer は 2,000rpm で使用します。 骨ブロックが C-Reamer の中空部に入りこまないようにするために、ある程度ドリリングが進んだ ら、あとはエレベーターを使って側壁から取り出すことをお勧めします。 4.C-Reamer の側面には 4 つ穴が開けられていて、ドリリング時にオーバーヒートしないために注水 で冷却できる構造になっています。 ◆ C-Guide の特徴と利点 1.C-Guide をガイドドリルとして使用すると、C-Reamer のドリリング位置を正確に決めることができ、 またドリリング時のすべり防止になります。 SLA kit 9 SLA kit Components SLA (Sinus Lateral Approach) 3.Elevator 最適な角度と長さを検討し開発した 3 種類のエレベーター器具により、安全にかつ効果的に膜を拳 上することができます。これらは、器具に刻印された数字の順番で使用していきます。 1.Elevator 1 Elevator 1 は、穿孔後に近心・遠心の膜の拳上に、最初に使う器具としてデザインされています。 System 2.Elevator 2 Elevator 2 には二つの機能があります。この器具の一端は、L 字形状になっており、側壁の低位部か ら上顎洞膜を剝離できるようにデザインされています。反対の端は、違う形状をしており、中間から 後部にかけての上顎洞底から上顎洞膜を剝離できるようにデザインされています。 3.Elevator 3 Elevator 3 は、残りの部分と上顎洞内の深部の膜を剝離できるようにデザインされています。 10 SLA kit SLA kit Components もし、それ以上の骨の厚みのある部位をドリリングする場合には、最初にφ 6.5mm で長さが 3.0mm の C-Reamer を使って、2 ∼ 3mm の厚みの骨ブロックを削り出します。骨ノミまたは骨膜剥離子を使っ て上記の骨ブロックを取り出した後に、φ 4.5mm の LS-Reamer にて上顎洞まで穿孔していきます。 (Sinus Lateral Approach) LS & C-Reamer は、最大 3.5mm の深さまで側壁をドリリングできるようにデザインされています。 SLA LS-Reamer および C-Reamer の両方を使用する症例 System Procedure 1.X 線写真(パノラマ等)を撮り、残存骨の骨高径を調べておきます。 細部の構造や動脈の状態および側壁の厚みを診るためには、CT 画像を得る必要があります。 2.SLA Kit は、1 ∼ 4mm の残存骨高径の症例、クレスタルアプローチでは膜の裂開の可能性があるよ うな症例、凸状の上顎洞底の症例または多くのインプラントを埋入する症例に適応です。 3. 大きなフラップをしなくても、必要最小限のフラップサイズと垂直切開だけで済みます。インプラ ント埋入フラップレス手術でのアプローチの場合には、半月状の切開で十分です。 4.LS-Reamer は、動脈からの出血に注意する必要がある時や、ドリリング方向にセプタムがある場合、 またはいくつかの穴をオーバーラップさせて開窓する場合に使用できます。 5.C-Reamer の主要な目的は、側壁からディスク状の骨ブロックを取り出すことで、そのブロック は開窓した穴を最後に覆うものとして使用できます。もし、骨ブロックが必要ない場合には、LSReamer を使用することをお勧めします。 SLA kit 11 Procedure SLA 6.SLA Kit にて開窓する部位の選択には、膜の裂開を避けるためと効率的に膜を拳上するために、で (Sinus Lateral Approach) きるだけ前下方の部位を選択します。 7 . 側 壁 に 最 初 に ド リ リ ン グ す る 位 置 決 め を す る た め に、 等 速 コ ン ト ラ ア ン グ ル で 5,000 ∼ 10,000rpm で行います。リーマーを 20:1 のコントラアングルに装着する場合には、安定させる ためにしっかりとハンドピースを握り、最大 2,000rpm でドリリングします。 8.LS-Reamer を使用する時は、側壁を完全に貫通するまでドリリングします。この時、 ボーンシー System ルド という、骨の薄い層が LS-Reamer と膜の間に形成され、これにより LS-Reamer が直接膜と接 触せずに、ドリリング時の膜の裂開のリスクが無くなります。 9.C-Reamer は、上顎洞膜と接触した際でも安全であるようにデザインされています。 しかし、C-Reamer は先端に刃が付いているので、LS-Reamer と比べると安全度は下がります。側 壁が 3mm 以上の厚みがある場合には、骨ノミや骨膜剥離子をてこの力を利用して、骨ブロックを 取り出すことができます。残りの部分は、LS-Reamer を使って最後まで貫通させます。 10. 上記リーマーを使って上顎洞まで貫通したら、Elevator1 ∼ 3 を順番に使って、膜を剥離します。 11. 骨を填入し、インプラントを埋入します。 12 SLA kit Case Reports System 2. 開窓を行うのに必要最低限のフラップを行う。 (Sinus Lateral Approach) 1.#15,16 と #26 の残存骨高径は約 2 ∼ 3mm。6 本のイン SLA Case1. (Residual bone height of 2 ∼ 3mm) プラントを埋入する。 3.LS-Reamer を使って、#26 の皮質骨上部を穿孔する。薄い骨シールドが最後に形成されますので、それが膜と器具とを隔てる。 4.LS-Reamer を使って、#16 の皮質骨も同様に穿孔する。 SLA kit 13 Case Reports SLA (Sinus Lateral Approach) System 14 5. 膜を拳上した後、骨を填入していく。 SLA kit Case Reports SLA Case2. (Simultaneous 3 ∼ 4 fixtures placement) (Sinus Lateral Approach) System 1.X 線像から、左右上顎の残存骨高径は 1 ∼ 3mm である。2 本を抜歯して、4 本のインプラントを右上顎、3 本のインプラントを 左上顎に埋入する。 2. 上顎の残存する 2 本の歯を抜歯する。フラップして、側壁に穿孔する。 3.C-Reamer を使って、2,000 ∼ 5,000rpm で十分な注水を行いながら、側壁に穿孔する。 SLA kit 15 Case Reports SLA (Sinus Lateral Approach) System 4. エレベーターを使って、骨ブロックを取り出します。このディスク状の骨ブロックを、縫合前に、穿孔したところを覆うものと して使用します。 5. 頬側の近遠心方向から膜を拳上するのに、Elevator1 を使用する。 6.Elevator2 の一端の L 形状を利用して、上顎洞膜の頬側低位部を剝離した。 16 SLA kit Case Reports SLA (Sinus Lateral Approach) System 7.Elevator2 の L 字形状の反対端で、下方から近心、後方へと膜を剝離していく。 8.Elevator3 を使って、その他の部位の膜の拳上を完了する。 9. 骨を填入していく。 SLA kit 17 Case Reports SLA (Sinus Lateral Approach) System 10. ドリリングの後、フィクスチャーを埋入する。 11. 骨の填入を完了させ、初期の段階で取り出していたディスク状の骨ブロックで骨孔を覆い、最後に縫合をして終了した。 12. パノラマ像から、骨移植が成功しているのが分かる。同じ方法で、左上顎に 3 本のインプラントを埋入した。 18 SLA kit ※本資料は、フォレスト・ワン社の監修・作成です。 ●販売元 C 2015 HAKUHO CO., Ltd. All right reserved. HAK0272 ○ ●輸入販売元