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画面の向こうに人がいる - 和歌山県ホームページ
人権学習パンフレット『画面の向こうに人がいる』 このパンフレットは、保護者や、子どもにかかわる地域の方々を対象として、人権につい ての認識を深めることを目的に作成した学習教材第5作です。今回は、「インターネットと 人権」をテーマに作成しました。 インターネットは、電子メールによる情報交換やホームページによる情報発信などに代表 されるように、誰でも自由に情報の受・発信ができ、世界と瞬時につながることができる便 利な機能を持っています。しかし、その一方で他人への誹謗・中傷、差別を助長する表現、 子どもたちへの有害な情報、少年犯罪者の実名や顔写真の掲載、個人情報の流出等、人権侵 害やプライバシーの侵害に関わる多くの問題が発生しています。また、子どもたちの間でも、 パソコンや携帯電話から、ネット上の掲示板やブログなどに悪口や人を傷つける言葉を書き 込んだり、メールを送ったりして、けんかやいじめに発展するなど、子どもの人権を脅かす 深刻な問題も起こっています。 このパンフレットは、「インターネット上の人権侵害」について、その現状及び特性を理 解し、その解決にむけて家庭においても、取り組めるようになることをねらいとした学習教 材です。また、学習者が対話等を通じて互いに学び合うことができるように、ワークショッ プ(参加体験型学習)形式で作成しています。単に読み物資料としての活用にとどめること なく、ファシリテーター(進行役)を中心に、絵や日常生活の中の事例をもとに考え、互い の意見を出し合い、主体的な学びを深められることを期待しています。 保護者学級や保護者会、PTAの人権研修会、地域における人権研修会や地区別懇談会等 で御活用ください。 なお、学校における人権学習の際にも、参考にしていただけるものと考えています。 ◇パンフレットの活用にあたって パンフレットの活用にあたって 以下にワークシートの展開例を掲載していますので、参考にしてください。 学習を始める前に、アイスブレイキングを行い、グループ(5~6人程度)づくりをし ておきましょう。 なお、アイスブレイキングについては、H.P「学習の前にアイスブレイキング」を参 考にしましょう。(保護者学級等において、参加者どおしが良く知っている場合は、省略 しても構いません。) また、ワークに入る前に、必ず「ルール」を確認しておきましょう。(具体的なルール については、人権学習パンフレット第4作の「すべての人がつながるために」の使い方説 明を参照しましょう。) -1- ○1頁~2頁の①「インターネットで世界をひろげる」の展開例 時間 10分 活 動 留 意 点 ○配役を決め、1頁~2頁5行ま ○グループの中で、父、母、兄、妹、祖父 での会話を読む。 役を決め、会話文を読んでもらいましょ う。 ○2人ずつ組になって、①「イ ○自分が体験したことや、聞いたことなど ンターネットで世界がひろが をできるだけ多く出して話し合ってもら る」でワークをする。 いましょう。 ○話し合った内容を発表する。 ○い くつ か のグ ル ープ に、 話し 合わ れた ことを発表してもらいましょう。インタ ーネットが、私たちの日常生活をはじめ、 学校・仕事等とかかわって様々な場面で 大きな存在となっていることを2頁のグ ラフも参照しながら確認しておくとよい でしょう。 ○3頁の②「インターネットの利用による問題点」の展開例 時間 20分 活 動 留 意 点 ○そ れ ぞ れ の 配 役 が 、 2 頁 後 ○予め、ホワイトボード等に「インターネ 半4行の会話を読んだ後、② ットの利用による問題点」と板書し、学 「インターネットの利用によ 習のテーマを確認しておきましょう。 る問題点」でワークをする。 ○各人が3頁の『絵』 (イラスト) ○まわりの人と相談しないで各人で見つけ を手がかりに人権に関わる「出 考えるよう伝えましょう。 来事」を見つける。 ○グループで各人が見つけた「出 ○司会者、記録者、代表者を決めてもらい、 来事」について考えた意見を 後で、代表者に発表してもらうことを伝 -2- 話し合う。 えておきましょう。 ○話し合われた意見を、模造紙の左半分に まとめてもらいましょう。 ○各グループが順番にまとめた ○発表された意見の中で主なものをふりか ことを発表する。 えりのために板書しておきましょう。 ○4頁~5頁の③「インターネットによる人権侵害」の展開例 時間 20分 活 動 留 意 点 ○そ れ ぞ れ の 配 役 が 、 4 頁 の 会話を読む。 ○グループで、③「インターネ ○話し合いの中で、それぞれの人権侵害に ット上の人権侵害」でワーク ついての感想等も出し合い、模造紙の右 をする。 半分にまとめてもらうよう伝えましょう。 ○4頁の具体的な書き込み事例 ○インターネット上の人権侵害とかかわっ を見て、どのような人権侵害 て、自分自身の体験や聞いたことなど意 が起こっているか話し合う。 見があれば出してもらうことで、話し合 いを深めましょう。 ○各グループでまとめたことを ○いくつかのグループに発表してもらい、 発表する。 インターネット上で人権侵害が起こって いる現状について確認しましょう。 ※学習のまとめにつなげられるよう、出さ れた意見を板書しておくとよいでしょう。 ○6頁~7頁の展開例 時間 10分 活 動 ○そ れ ぞ れ の 配 役 が 、 6 頁 の 留 意 点 ○ファシリテーターが法律一覧を読み、イ -3- 会話を読んだ後、7頁の法律 ンターネットによる人権侵害を防ぐため 一覧の説明を聞く。 の法律が出されていることや、和歌山県 で「ネット安全パトロール」事業の取組 が行われていることを確認しておきまし ょう。 ○8頁の④「インターネット社会とこれから」の展開例 時間 20分 活 動 留 意 点 ○そ れ ぞ れ の 配 役 が 、 8 頁 の 会話を読む。 ○グループで、④「インターネ ○グループで保護者や地域の大人として、 ット社会とこれから」でワー できることを、話し合ってもらいましょ クをする。 う。 ※まとめた意見を記入する用紙を各グルー プに配布しておくとよいでしょう。 ○各グループが順番にまとめた ○インターネット上の人権侵害について、 今後、どのように対処していけば良い 意見を発表する。 かなど、出された意見をファシリテー ターがまとめましょう。 ※板書しておいた意見を活用しながらまと めていくとよいでしょう。 ○ インターネットの世界においても、 画面の向こうに、自分と同様に人権の ある他者の存在を意識することが大切 であることを確認しましょう。 -4-