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091102第6回 社内ベンチャー体験記(農工大)
社内ベンチャー体験記と 米国ベンチャーのサクセスストーリー 付:『『国際人のグローバルリテラシー 付: 国際人のグローバルリテラシー』』 『ベンチャー魂の系譜 ベンチャー魂の系譜』』 2009年 2009 年10 10月 月23 23日 日 麻生川静男 [email protected] 京都大学 産官学連携センター イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門 目次 PartⅠ:社内ベンチャー - ニューロに出会う(ベンチャー・HNC社) - 社内ベンチャーの立ち上げ(失敗と成功) - ビジネスが軌道にのる - データマイニングプロジェクトの実績 PartⅡ:社内ベンチャー成功のこつ - 社内ベンチャーのメリット・デメリット - 社内ベンチャーの人選のこつ・成功と失敗の岐路 PartⅢ:ケーススタディ・HNC社 (省略) 付 『国際人のグローバルリテラシー』、 『ベンチャー魂の系譜』) [mot2.ppt] Ver1.1 2 ニューロに出会う(ベンチャー・HNC社) 1988年 1988 年 NECの中央研究所に勤務していた弟がニューロを研究 参考文献を教えてもらう 1989年夏 1989 年夏 文献を頼りにニューロのプログラムを自作する デモ用として文字認識ソフトを自作 1989年 1989 年10 10月 月 米ニューロベンチャーの雄・HNC社が日本進出を計画 日本での提携会社を探している中で、住友重機械が候補に 名乗りでる。ライトウェルも協力する。 1990 1990年 年3月 HNC社と住友重機械、ライトウェルの三社で国内における ニューロアプリケーション開発合意 HNC HNC社 社 創 業:1985年(1995年NASDAQへ上場、HNCSoft) 創業者:Dr.Robert Hecht-Nielsen,Todd Gutshow 経営者:Robert North,Michael Thiemann 事業分野: 1.ニューロ技術を応用した画像認識(砂漠の戦車の自動認識) 2.手書き文字認識(小切手の数字認識) 3.データマイニング分野 4.クレジットカード不正利用検出 5.その他(家屋の資産算定、文章の意味検索システムなど) 3 [mot2.ppt] Ver1.1 社内ベンチャーの立ち上げ(失敗と成功) ニューロツールを核とした単体ビジネス 1990 1990年~ 年~1992 1992年 年 ニューロツール開発・販売 当初は学術関係、エンジニアリング系の研究者向けに販売 展示会への出展、専門雑誌広告の出稿などで認知度向上を図る 【 失敗 】 ツールブームに乗り遅れた。ブームは1987年から1991年初頭まで 日本市場への対応が遅れた。Windows3.1の日米市場の差 ツール単体では売上が伸びない。大量販売に不向きな製品 【 成功 】 ツールの適用分野が広く、多方面の業界との付き合いが広がる ニューロだけでなく、統計解析との組み合わせが有効と判明 ビジネス分野にニューロを適用した会社・事例が少なく、目立つ [mot2.ppt] Ver1.1 4 ビジネスが軌道にのる ニューロと統計解析を合わせて データマイニングビジネスを展開 1993 1993年~ 年~2000 2000年 年 ニューロ技術を核とし、統計技術も加えたデータマイニングビジネス データベースマーケティングとリスク管理に集中 (通販業界+クレジットカード業界) 業界のトップクラスの会社での実績を続々と構築 【 成功要因 】 Horizontal ToolからVertical Applicationへのビジネスモデル転換 シーズ志向からニーズ志向への転換 特化した業界の業界知識、業界人脈を構築 客先の問題解決のための全体システム提案 (部分的ソリューション提供からトータルソリューション提供へ) [mot2.ppt] Ver1.1 5 データマイニングとは 『隠れた有用な情報を データの山の中から発掘する』 (日経インテリジェントシステム [mot2.ppt] Ver1.1 6 別冊 1992夏号) データマイニングプロジェクトの実績 No. 用途 モデル対象 概要 会社名 データ提供者 12 流通 販売数量予測 各商品のテスト販売時の販売数量と商品及び、カタロ グデータから本番販売時の各商品の販売数を予測す るモデル ニッセン 13 クレジット与信 入会審査 個品割賦の申し込みに対する認可・却下の判定を行う モデル オリコ 14 自社の通販顧客に対しキャッシングサービスを提供す る際の与信リスクの予測を行う ニッセン 15 大型商品の個品割賦の申し込み者に対する与信リス クの予測を行う ニッセン 16 自動車のローンの申し込み審査を行う オリコ、ニッサン、 ホンダ 17 汎用クレジットカードの入会審査を行うモデル クレディセゾン 18 途上与信 汎用カード利用客に対してその利用実績、支払実績、 外部情報をベースに不良顧客を見つける クレディセゾン マイカル 19 不正検知 盗難、偽造カードによる紛失届前の不正使用の検知 JCB 20 債権管理 不良化債権の督促行為の優先順位付けによる経費 削減、適切な担当アサイン クレディセゾン [mot2.ppt] Ver1.1 7 PartⅡ:社内ベンチャー成功のこつ 社内ベンチャーのメリット・デメリット 【 メリット 】 イニシャルコストが低く押さえられる 既存営業チャネルがつかえる 専門家(法務、経理、財務、特許など)の意見が集めやすい 会社組織設立に関わる雑務が少ない 顧客企業からの親会社に対する信頼感がある 社内から人材を集めやすい 【 デメリット 】 ビジネス展開に対する決定に時間がかかる(干渉、他部門とのバランス) 思い切った投資(資金、人)が出来ない 集まった社員のモチベーションの維持・向上が困難 資本政策(持ち株の分配、オプションの付与)が困難 [mot2.ppt] Ver1.1 8 社内ベンチャーの人選のこつ・成功と失敗の岐路 【 人選 】 リーダー 前向き、明るい、粘りより機転。 ビジネス全般を自分の言葉で語れる。 サブリーダー 粘り、社内調整、頼りにされる、責任感、こぼれ球ひろい。 大黒柱 課員 チャレンジ精神、不特定多数に対する不特定の仕事。 相手に好かれる女性を半分近く採用する。 不適正な人はどしどし換える。 【 成功と失敗の岐路 】 ビジネスモデル バーティカルアプリケーション、戦略的思考シナリオ。 狡兎三窟 スター誕生 業界で目立つ工夫、若手の抜擢、女子のスター育成。 失敗は度外視し、成功を評価する(減点法は不可) 先頭の雁 特定業界を攻めるときは業界のトップ企業を狙う。 その為の人脈作り、話題づくり、積極的にセミナー開催 [mot2.ppt] Ver1.1 9 ケーススタディ HNC社 国際人のグローバルリテラシー 今後ヤングエグゼクティブが国際人として生きていくのに必要な文 化理解をゼミ形式で学ぶ。3名のパネラーと聴講学生とのパネル ディスカッションによるディスカッション形式 議論のテーマ(一部) 欧米 中世ヨーロッパの生活、自由について、科学技術の発達 欧米 アングロサクソンの誤解、現代のグローバリゼーションの問題 点 日本 科学技術の発達、江戸末期・明治初期の西洋人の記録 イスラム イスラムの社会・文化、イスラムの科学、イスラムと西洋 中国 哲学、仏教、歴史、科学技術の発達、 中国 庶民生活、現代中国の諸問題 韓国、インド、東南アジア・南米 歴史、社会、日本との関連 教育方針 グローバルビジネスの根源をなす文化背景を気づかせる教育をする。 グローバル拠点で多様な文化背景をもった人たちを統率できるリー ダーを育成する 文明を別個に学ぶのではなく、複眼的視点で包括的にとらえる。 議論のテーマは、古今東西の歴史、宗教、哲学、科学技術史、など の文理統合した幅広い分野を対象とする [mot2.ppt] Ver1.1 11 ベンチャー魂の系譜 ベンチャー魂(冒険家・起業家精神)に溢れた人たちの生き方や行 動の基本理念をゼミ形式で学ぶ。3名のパネラーと聴講学生とのパ ネルディスカッションによるディスカッション形式 議論のテーマ(一部) [mot2.ppt] Ver1.1 命懸け、古代の東西交流、世界中、至らざる所なしの探検家 自由、それはベンチャー魂の源泉、死と隣り合わせの求道 鎖国時代、開かれた世界への情熱、限りなき知の探検、言語に魅せ られた辞書作り 江戸、明治、昭和のベンチャー、アメリカ活力の源泉、ベンチャー魂 急成長する中国・インドのベンチャー ベンチャー陰の立役者・ベンチャーキャピタリスト群像 対象分野 -- 未知な物事に取り組む、新規に事業を起こす、そう いったイノベイティブな行動を起こすのをここではベンチャー魂と総 称する。 時代背景 -- 過去の歴史的事実から、時代背景、文化背景を超越 したベンチャー魂がもつ共通の精神構造を学ぶ。 地域的な広がり --世界中から、ベンチャー魂にあふれる人達を考 察の対象にする。 12