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W I N N I N G I N C O L O R アニュアルレポート2003 2003年3月期 会社概要 リコーは、OA機器の世界的なリーディングカンパニーです。 当社は、その製品ラインアップとして、複写機、マルチファンクションおよびその他のプリンター、 ファクシミリ、パーソナルコンピューター、CD-Recordable/CD-ReWritable(追記型CD/書換え型CD) およびDVD+ReWritable (書換え型DVD) ドライブ・メディアを展開し、その関連消耗品およびサービ スを提供しています。また、デジタルカメラ、先進の半導体事業も推進しています。 さらに現在、お客様の業務効率化やコスト削減を実現する包括的なドキュメントソリューショ ンまでを提供する企業として、世界規模でその地位を築いています。 リコーグループは国内133社、海外262社の関連会社および関係会社で構成され、従業員数は 74,600人を数えます。 業績ハイライト 株式会社リコーおよび連結子会社 2003年および2002年3月31日終了事業年度 単位:百万円 単位:千米ドル 増減率 2002年 3月期 2003年 3月期 2003年 3月期 2003/2002 ¥1,672,340 902,655 769,685 61,614 ¥ 1,738,358 896,022 842,336 72,513 $ 14,731,847 7,593,407 7,138,440 614,517 3.9 % -0.7 9.4 17.7 ¥ ¥ $ 0.85 0.82 0.12 13.1 % 17.4 16.7 $ 15,973,915 5,572,153 2.8 % 3.9 3月期 会計年度: 売上高 国内 海外 当期純利益 1株当たり(円およびドル): 1株当たり当期純利益 基本的 希薄化後 1株当たり現金配当金 88.27 82.46 12.00 99.79 96.81 14.00 会計年度末: 総資産 株主資本 ¥1,832,928 633,020 ¥ 1,884,922 657,514 Contents 株主・顧客の皆様へ 1 Winning in Color 6 サステイナブル・マネージメントを目指して 8 営業の概況 10 財務セクション 17 国内および海外主要関連会社 54 役員一覧 55 企業の概要 56 ※本資料に関する注意事項 本資料に記載されているリコーの計画・見通しのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関す る見通しであり、これらは現時点で入手可能な情報から得られたリコーの経営者の判断に基づいてお ります。 株主・顧客の皆様へ 記録的な業績 リコーグループの2003年3月期の業績は引き続き堅調に推移し、9期連続の増収、11 期連続の増益を達成しました。それぞれが過去最高を記録した背景には、カラーマル や高速モノクロMFPの好調な販売があります。あわせ チファンクションプリンター (MFP) て、モノクロ機に匹敵する速度と低価格性を実現したカラーレーザープリンターを新規 投入し、国内外で大成功を収めたことも貢献しました。業績好調の主な要因として、 この他にプリンティングソリューションを挙げることができます。全世界規模で広 がる販売網とサポート体制を活用し、お客様にトータルプリンティングコストを最適化 する提案を行うことによって、世界各地で大手顧客層の増大に成功しました。 業績の詳細 売上高は3.9%増加して過去最高の1兆7,383億円 (147億3,200万米ドル) となり、9期連 続の増収を記録しました。為替の影響を除く実質伸び率は2.7%となります。 国内では、全般的な景気低迷により当期も困難な事業運営を強いられましたが、 MFPやレーザープリンターなどプリンティングシステムの売上増により減収幅を抑制する ことができました。ソリューションビジネスでは、特にユースウエアやドキュメントマネ ジメントの分野で大きく売上を伸ばしています。その一方でアナログ複写機、パーソ ナルコンピューター、サーバー、計量器の需要は低調でした。この結果、国内売上高は 0.7%減の8,960億円(75億9,300万米ドル)となりました。売上高全体に占める国内売上の 割合は2.5ポイント減の51.5%となっています。 これに対して、海外での販売状況は、はるかに好調でした。海外売上高は9.4%増の 8,423億円(71億3,800万米ドル)に達しています。主力のデジタル複写機の売上が着実に 伸びたのに加えて、 プリンティングシステムの売上が欧米で目覚しい増加を示しました。 光ディスクおよび半導体事業の売上も好調でした。為替の影響を除くと、海外売上高 の実質伸び率は6.8%となります。また売上高に占める海外売上の割合は2.5ポイント 増の48.5%でした。 (11億3,300万米ドル) となりました。この増益には高付 営業利益は3.1%増の1,336億円 加価値機種の増加とコスト削減努力が大いに寄与しています。 (6億1,500万米ドル) となり、これも過去最高を記録 当期純利益は17.7%増の725億円 (0.85米ドル) でした。潜在株式調 しました。1株当たり当期純利益は13.1%増の99.79円 売上高/売上高当期純利益率 (単位:10億円/%) 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 当期純利益 (単位:10億円) 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 1 整後1株当たり当期純利益は17.4%増の96.81円 (0.82米ドル) となっています。 株主・顧客の皆様へ 株主資本当期純利益率は2002年3月期の10.4%から11.2%まで上昇しました。 引き続き株主利益の拡大を追求してまいりますが、その一環として配当金を3年連 (0.12米ドル) とさせていただきました。 続で増配し、14円00銭 2003年3月末現在の総資産は、前年比2.8%増の1兆8,849億円(159億7,400万米ドル)と (99億5,000万米ドル) でした。 なりました。また負債合計は前年比2.2%増の1兆1,741億円 (55億7,200万米ドル) となりました。 資本合計は3.9%増の6,575億円 (15億7,400万米ドル) 営業活動から得たネットキャッシュは806億円増加し、1,857億円 でした。これは当期純利益や減価償却費の増加と、サプライチェーンマネジメント強化 の結果としての在庫低減によるものです。 投資活動に使用したネットキャッシュは、生産ライン新設のための設備投資の増加や (8億3,200万米ドル) となりました。 債券投資の増額の影響により167億円増加し、981億円 この結果、営業活動および投資活動により獲得したフリーキャッシュ・フローは、前 (7億4,200万米ドル) となりました。 年比638億円増加して875億円 ( 5億 財務活動によるキャッシュフローは、前年度の362億円の収入に対して671億円 6,900万米ドル)の支払いとなりました。これはグループ資金の効率的活用を進め、有 利子負債の削減に努めた結果を反映するものです。支出には、支払配当金の101億円 と自己株式取得価額172億円 (1億4,600万米ドル) を含んでいます。 (8,600 万米ドル) これらの結果、現金および現金等価物の期末残高は前年比190億円増加し、1,892億円 となりました。 (16億400万米ドル) 積極的な戦略 昨年は第14次中期経営計画の遂行により、収益基盤の拡大を引き続き推し進めまし た。この中期経営計画では、近年明らかになってきた以下の傾向に焦点を当てていま す。第1にお客様が一段と生産性の向上を求めるようになったこと。第2点は、カラー 文書の利用が増加し、処理すべき情報量が増大したことが挙げられます。 この中期経営計画には、3つの基本戦略が含まれていますが、いずれも、リコーが獲 得するトータルドキュメントボリュームの増大を通じて、収益基盤の拡大を促進するも のです。 第1の戦略は、モノクロ製品からカラー機種への転換です。リコーでは価格をモノク ロ機と同程度に抑えた省スペース型カラー機種のラインアップを拡充しつつあります 1株当たり当期純利益 株主資本/株主資本当期純利益率 (単位:円) (単位:10億円/%) 総資産/総資産税引前利益率 (単位:10億円/%) 基本 希薄化後 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 2 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 代表取締役会長 浜田広(右) 、代表取締役社長兼CEO兼COO 桜井正光 3 株主・顧客の皆様へ が、これによってカラー機への新たな需要を創出し、新規市場を獲得することが可能 になります。昨年当社は、モノクロ機並みの速度と価格でカラー印刷が可能な高速カ (海外名称:Aficio AP3800C) シリーズにより、国内 ラーレーザプリンターIPSiO Color 8000 外の市場でトップクラスのシェアを獲得しました。また一般事業所向けMFPとして発売 (海外名称:Aficio 1224C/1232C) が、国内カラー複写機市場での したimagio Neo C240/C320 シェア拡大に貢献しました。 第2の戦略は、高速機の売上拡大です。価格競争力があり維持費が安く、信頼性を さらに向上させた機種の投入により、リコーの提供する高速機がお客様に広く受け入 (海外名称: れられることを目指しています。例えばデジタル複写機imagio MF105Pro Aficio 1050)は、その低価格性と堅実な性能により国内外で好評を博しました。この製 品は大量のコピーを必要とするお客様に高い評価をいただいております。第3の戦略 は、プリンティングソリューションの強化です。複写機やプリンターのトータルプリント コストを最適化する方法をお客様に提案することにより、ハードウエアの売上拡大と、 それに伴って獲得するトータルドキュメントボリュームの増大が可能になります。昨年、 特に欧米市場では、世界的なサービスおよびサポート網を活用して複写機とプリンター にかかるトータルプリントコストを最適化する提案を行い、各地で大手顧客数を着実に 増大させました。 組織の発展 昨年の特記事項の一つには、理光 (中国) 投資有限公司の設立が挙げられます。こ の持ち株会社は、将来有望な中国市場における事業拡大をその活動目的としていま す。すでに中国では今日までに十分な成果を挙げていますが、この新会社は販売、 生産、開発の統合による事業拡大戦略を推進します。 リコーは最高の競争力を有するハードウエアやソフトウエ ア、サービスを提供する「世界一のものづくり企業」を目指し、 技術力の強化に精力を傾けています。特に重点的に取り組ん でいるのが、次世代の高速カラー画像機器の開発や、オフィ ス機器の手軽な接続と簡単な操作を可能にするハードウエア とソフトウエアの設計・開発です。 株価の推移 (単位:円) 1999年 3月期 4 2000年 3月期 2001年 3月期 2002年 3月期 2003年 3月期 また環境にやさしい製品の提供にも力を注いでいます。昨年は基礎技術の発展を 支援するため、中央研究所内に4つの研究所を設置しました。この中にはフォトニクス 研究所と環境技術研究が含まれています。加えて、ソフトウエア研究開発本部の中に も新しい研究所を立ち上げました。さらに、コスト競争力のある製品を提供しつつ戦 略統合を可能にするため、グループの発展と設計開発力の強化を進める一環として、 東北リコー株式会社を100%子会化することも決定しました。 昨年はコーポレートガバナンスの領域でも改革を行っています。この取り組みは、製 品とサービスを通してだけでなく、株主の皆様や当社が活動している地域の利益に貢 献することにおいても、価値を提供しなければならないという信念に基づくものです。 近年、執行役員制の導入で各部門への権限委譲を進めました。現在当社には2名の 社外取締役を含む16名の取締役が、リコーグループ経営上の重要な決定に携わってい ます。また、現在2名の外部監査役を含む4名の監査役が、監査室による独自の内部監 査と法定監査を監督しています。 2003年度当社ではさらに企業の社会的責任を果たすために、CSR室(CSR:Corporate Social Responsibility)を設置しました。この部署はまた、環境、機密保持、法令順守問 題を取り扱う他の部署とも連携して活動します。 さらなる価値の増大を目指して 当社の目標は「世界一のものづくり企業」です。その実現のため、デジタルネット ワーキングを簡素化し使い勝手のよさと優れた生産性をもたらす技術革新への取り組 みとお客様の満足度を最優先する経営を通して、新たな価値を提供する努力を続け ています。 「環境経営」は依然として当社の中心的使命であり、収益性を犠牲にする ことなく環境問題の解決に貢献することを目指しています。また経費の絞込みによ り低コストで競争力の高い経営構造を実現し、デフレ環境下でさ らに効率的な経営を行うことを目標としています。 これらの取り組みにより、今後も一層の増収・増益を図ってま (www.ricoh. いります。この進捗状況は、当社のIRウェブサイト co.jp/ir/)などを通じて報告してまいります。 皆様からの変わらぬ厚いご支援とご声援に心より感謝申し上げ ます。2004年3月期が、リコーにとってさらなる発展の年となる よう努力してまいります。 2003年6月26日 代表取締役会長 浜田広 代表取締役社長兼CEO兼COO 桜井正光 5 以前から、オフィスでは文書のカラー 可能となる各種の技術開発に率先して取り 化を求める声が高まってきていましたが、 組んできた理由です。低価格のカラー機を カラー化は高価でなかなか手が届きません 開発することでマーケットシェアを拡大す でした。近年、手ごろな価格のカラーディ るだけでなく、お客様に大きな価値をもた スプレーが登場し、インターネットが急速 らす新しいカラー出力市場を創出し、その に普及した結果、情報の伝達にカラー化は 市場で優位に立つことが可能となります。 不可欠となってきました。 それを考えると、 それは同時にトータルドキュメントボリュ 文書のカラー化の現状は、まだ不満足とい ームを増加させることとなり、リコーの収 わざるを得ません。 益を一段と高いレベルに引き上げることと カラーの製品とカラー印刷物がモノク WINNING IN COLOR なるでしょう。 ロと同程度の価格となり、さらに速度の点 リコーは、カラープリンティングを手ご でもモノクロ機と同等となったらどうなる ろな価格で提供するMFP imagio Neo C240/ でしょうか。カラー化へ移行しない理由は C320(海外名称:Aficio 1224C/1232C)シリ なくなるのではないでしょうか。そして、 ーズの投入により、この目標に向かって大 大量のカラー文書がプリントされることに きく前進しました。この製品はリコー独自 なるでしょう。 の垂直給紙設計により、カラー機であって これこそがリコーが多くのオフィス もモノクロ機なみのコンパクトなスタイル シーンで必要なときにカラーの出力が を実現しました。このimagio Neo C240/C320 imagio Neo C240/C320 imagio Neo C240/C320 (海外名称:Aficio 1224C/ 1232C)シリーズは、コピー、プリンター、スキャナー、 ファックスの機能を集約したMFP。カラーの有効性をお 求め安い価格で提供することで、他の製品を大きく引き 離しています。マウスをクリックする、あるいはボタン を押すだけで、カラーページを文書の中にシームレスで 加えることができます。 6 にもしっかり応えていきます。モノクロ Ri10 Ri10は、画像処理のために開発されたミドルウエアLSI。単体で全てのコピーの 画像機能を処理することができる世界初のチップです。演算速度は一秒間に25 7万回。これはパソコンに使われているCPUの10倍以上に相当します。Ri10は カラーシステム開発のコストと時間を削減し、リコーの最新のモデル、imagio Neo C240/C320(Aficio 1224C/1232C)シリーズにも使われています。 PPCの最上位に位置するのが、オンデマン ドプリンティングステーション、imagio Neo 1050Pro(海外名称:Aficio 2105) です。 このモデルは毎分105枚という驚異的な高 速出力が可能です。さらに2台連結すれば、 処理スピードは 2 倍となり、超大量プリン トにも対応します。 前述のとおり、リコーのカラー戦略の中 心は直販、サポート、サービス体制にあり ます。近年、海外のオフィス機器販売会社 シリーズやその他の高速・省スペースMFP、 その他の新技術としては、IPSiO Color 数社を買収するなど、海外での体制を強 レーザープリンター、デジタル複写機は、 化したきたため、今日では世界中のお客 手作業なしに仕上げを行うことを可能にし 8000(海外名称:Aficio AP3800)に搭載され たリコー独自の 4 連タンデムドラムプリン トシステムがあります。この技術では、1 回のプロセスで 4 色を連続してプリントす ます。リコーはこうして国内のカラー市場 ることが可能になりました。 とが可能となります。このネットワークの お客様の速度へのご要望を満たし、カラー ページをシームレスに文書の中へ統合し、 さまに最高のソリューションを提供できる 体制が整いました。このネットワークのお かげで、お客様の真のニーズも把握するこ オフィス機器の究極の目標は、ゼロメン 全社員、全事業が一丸となってサービスに テナンスです。リコーはMFP機にモジュラ 取り組んでいます。こうして収集された情 リコーは、どのようにカラー機を一般の ーユニットを採用することで、この実現に 報は開発部門にフィードバックされ、さら お客様のオフィスでもご利用いただけるも 一歩近づきました。このモジュールは、簡 に優れた新製品の開発を可能にしていま のとしたのでしょうか。ソリューションを 単に手早く交換できるため、作業中断時間 す。また、同じく重要な事として、グロー 提供する企業として傑出した存在になると を最小限に抑えることが可能です。お客様 バルネットワークによるカラーおよびモノ いう目標に向かって、リコーが躍進するこ にとっても、リコーにとっても、将来、カ クロソリューションの提供があげられま とが出来た理由は、二つあります。第1が ラー化が主流となることはほぼ間違いあり す。これは、お客様がプリントコストを削 他に類を見ない世界的な販売、 技術、 第2は、 ませんが、一方でモノクロソリューション 減しながら効率を高めることを実現する サポート、サービスの体制です。 の世界も忘れるわけにはいきません。 実際、 システムや業務改善の提案です。こうした 技術的な観点では、リコーが開発した技 モノクロプリントは、大量の文書をプリン アプローチにより、近年、多くの大手のお 術の中で、最も重要なものの一つが、単体 トする多くのお客様にとって、依然として 客様を新規に獲得することができました。 であらゆる複写機の画像処理ができる世界 最適な方法であり、リコーはこうした需要 また、カラー化が成功の鍵であると認識さ の一角を占め、海外市場でも順調にその成 果を収めつつあります。 初のチップ、Ri10です。この画像処理専 (機種や機能別 用ミドルウエアLSIは、ASIC を使 の特殊仕様で設計されたカスタムLSI) れたお客様から今後さらに imagio Neo 1050Pro imagio Neo 1050Pro (Aficio 用するのに比べて、開発効率を劇的に向上 2105)は、リコーのカラー製品群 させます。Ri10は、画像処理効率を大幅に を補完するモノクロシステム。 常にプリントが要求される作業 改善し、使用するソフトウエアを変更する 環境や、ネットワーク化された企 ことで、さまざまな処理機能が実現できま 業内のグループウエア、集中コピー す。Ri10は、カラーシステムの開発に必要な システム、コピーサービスをサポー 時間とコストを削減しました。Ri10は、リコ ーが新たに開発した主要機種に搭載されて います。 多くの契約が見込まれます。 トします。毎分105枚の高速コピ ー・プリントが可能。あらゆる作業 に必要とされる究極の柔軟性を提供 します。 7 サステイナブル・マネージメントは、リ 会社」部門の第6位にランキングされまし コーの事業のあらゆる側面で中心となる考 た。2003年5月には、サステイナブル・マネ え方です。それははまず、リコーの環境保 ージメントを国際的に達成した企業に与え 全に対する確固たる取り組みによって知る られる「WEC ゴールドメダル」が授与 ことができるでしょう。 されました。このメダルは世界環境センタ リコーは、企業倫理から地域社会との 密接な協力関係におよぶあらゆる分野で、 は世界で19番目の受賞となりました。これ 良き企業市民であろうと努力しております は、環境保全と持続可能な発展に対して世 が、サステイナブル・マネージメントはそ 界的に卓越したリーダーシップを発揮して うした活動の基礎にもなっています。また いることに対して表彰されたもので、リコー この企業姿勢は、最終的にビジネス上の利 の信念と活動原理が認められたものでした。 益にもかなうものです。 サステイナブル・ マネージメントを 目指して 日本においては、 「環境経営」に関する サステイナブル・マネージメントを追求 報告書 (当社ホームページhttp://www.ricoh. する活動の協調を図るため、当年度には を新設しました。この組織はリコーグルー co.jp/ecology/e-/report/index.htmlで英語版 PDFファイルをダウンロードしていただけ ます) が、2003年初頭に「第6回環境レポー プ内の関連活動を監督し、全事業、全従業 ト大賞優秀賞」を受賞しました。これは地 員に価値観の共有を促進することによって 球・人間環境フォーラムが主催し、環境省 企業価値の拡大を目指すものです。CSR室 の後援を受けて実施したものです。 さらに、 は直接社長に報告を行い、環境、機密保持、 日本工業新聞社主催の「第12回地球環境大 法令順守などに関わる他の組織と緊密な連 賞」では、グランプリを受賞しました。 CSR室(CSR:Company Social Responsibility) 携の下で活動します。 当社は今後もサステイナブル・マネージ リコーグループの企業責任に対する全社 メントに注力し、その発展に努めてまいり 的な取り組みは、 国際的に知られています。 ます。こうした取り組みの1つに、グロー 例えば2002 年には、企業の社会的責任を バル・コンパクトへの参加があります。国 格付けしているドイツのエコム社 (Oekom 連のアナン事務総長が提唱するこの発議 Research)からは、OA機器と家庭用電子機 器メーカー分野で世界第1位に選ばれまし た。ファイナンシャルタイムズ紙が2002年 は、人権、労働、環境などあらゆる分野に に実施した「世界で最も尊敬される企業」 企業の数は、全世界で約1000社に上ります。 という調査では、 「環境保全活動に優れた 8 ーが毎年選定している栄誉ある賞で、当社 わたって9つの原則を制定しています。グ ローバル・コンパクトへの参加に同意した 「世界で最も尊敬される企業」 2003年1月20日付けファイナンシャルタイムズ 紙は、世界中のCEOを対象にして行ったアンケー ト結果を公開しました。この調査によりリコーは、 「世界で最も尊敬される企業」の「環境保全活動 に優れた会社」部門で第6位にランキングされま した。 2003年「WECゴールドメダル」受賞 2003年5月、リコーはサステイナブル・マネージ メントを国際的に達成したとして、世界環境センタ ーによりその年の第19番目の「WECゴールドメダ ル」を贈られるという栄誉に浴しました。国連環境計 画 (UNEP) 事務局長Dr.Klaus Toepfer氏と桜井社長。 オーストラリアの 潅木林再生事業に協力 香港の植林事業に協力 オーストラリア、シドニーの西約50kmのところに 活動への参加を通じて、香港特別行政府や環境NGO あるWarrimoo Public Schoolでは、生徒が周辺の と緊密に協力しながら、公園内の山火事跡に約1万 潅木地を再生させる活動に主導的な役割を果たして 本の樹木と潅木を植林するプログラムに参加してい います。リコーオーストラリアはこの活動に資金協 ます。 リコー香港は資金援助と従業員によるボランティア 力しています。 9 営業の概況 事 務 機 器 事 業 画 像 ソ リ ュ ー シ ョ 画像ソリューションは、デジタルPPC・ ン 英国ウォーウィック大学の印刷センター、ウォーウィ ックプリントが頼りとするのは、分速105枚の速度 画像ソリューション売上高 カラーPPC・印刷機・FAX等の機器お で複写・プリントが可能な6台のAficio 1105です。 (単位:10億円) よび関連消耗品・サービス等からな る「デジタル画像」と、アナログPPC・ 当期の概況 ジアゾ等の機器および関連消耗品・ グ製品からネットワーク対応が可能なデジ サービス・サーマルペーパー等からな タル製品への移行を推進させたことを反映 画像ソリューションの売上高は、アナロ (72億 し、前年比8.0% 減少して8,597 億円 る「その他画像」で構成されています。 8,500万米ドル)となりました。同分野の正 味売上高全体に占める割合は6.3ポイント 減少して、49.5%となりました。 ■デジタル画像 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 10 デジタルPPCでは、継続 的に新製品を投入して、 普及機のAficio 1013、 米国フロリダ州にある大手不動産管理会社で同州最 大の土地所有者でもあるSt. Joe Companyが選択し たのは、Ricoh Fax4410NFでした。その最新のネ ットワーク連携機能には、「カラースキャンto Email」 、IPファクス、ネットワークファクス送信機能 が含まれています。 独国ドルトムントを本拠とするクローズド型資産ファ リコーイタリアおよび子会社のRicoh Point Torino ンドおよび船舶所有権の発行大手会社Dr. Peters は、イタリア屈指のサッカーチーム、ユベントスに Groupは、Aficio 2105の高解像度を活用し、3万人 対して複数のAficio 1032を納入し、共同してドキ を超える株主へ送付する財務文書から報告書に至るあ ュメントマネジメントソリューションを提供してい らゆる文書の出力と仕上げに役立てています。 ます。 Aficio 1015から、高速デジタル機のimagio MF105 ProII(海外名称:Aficio 1105)まで 今期のトピック 商品のラインナップを強化しました。 imagio MF105 ProII(海外名称:Aficio 1105) は、その性能と価格、信頼性により、 デジタル複写機の販売数量は大幅に増 好評を博しました。国内ではリサイクル 加しましたが、国内の売上高は不況とプ 部品使用率の高い機種のラインナップを リンティングシステムへの移行によって減 拡張しました。新製品としてimagio MF 少しました。この結果、デジタル画像の 4570RCとimagio MF3570RCがあります。 (53 億 売上高は4.2% 減少し、6,269 億円 1,300万米ドル)となりました。 ■その他画像 アナログPPC からデジタ ル機やMFPへの移行を進めた結果、その他 (19 画像の売上は16.8%減少し、2,327億円 億7,200万米ドル) となりました。 今後の見通し 価格競争力と信頼性にすぐれた高速機 エネルギーとオートメーション分野の世界的大手企 を投入し、大量出力性能を必要とするお 業のイタリア子会社であるFoto ABBからは、いく 客様のニーズに応えていきます。 つかの地域拠点へのサプライヤーとして選定してい ただき、Aficioシリーズ約200台を受注しました。 11 営業の概況 オーストラリアン・キャピタル・テリトリー政府向けにコンピューターおよびテレコミュニケーションのイン ソーシングを担当する政府系機関インタクト(本部キャンベラ)からは、リース期間が終了した順に今後3年 間で700台のMFPと複写機を段階的に導入いただいています。 ネ ッ ト ワ ー ク I / O( I N P U T / O U T P U T )シ ス テ ム ネットワークI/O (Input/Output) システムは、マルチファンクションプリンター ・レーザープリンター等の機器および関連消耗品・サービス・関連ソフト (MFP) 等からなる「プリンティングシステム」と、光ディスク応用商品およびシステ ム・スキャナー等からなる「その他I/Oシステム」で構成されています。 当期の概況 ネットワークI/Oシステム売上高 (単位:10億円) ディスク関連製品がこの業績拡大に大き 当分野の売上高は34.6%増加し、4,633億 く貢献しました。この結果、当分野の売 となりました。売 円 (39億2,600万米ドル) 上高は21.2%増加し、545億円 (4億6,200万 上高全体に占める割合は6.1ポイント増の 米ドル) となりました。 26.7%でした。 ■プリンティングシステム カラー化、高速 当期のトピック 化、ネットワーク化へのニーズに対応し ■プリンティングシステム デジタルカラー た新機種の投入で売上拡大を達成しまし MFP やカラーレーザープリンターの販売 MFPの新シリーズimagio Neo C240および C320 (海外名称:Aficio 1224Cおよび1232C) の2種類投入したことで、一般オフィスの 数量の伸びを反映し、36.6% 増の4,088 億 ユーザーにモノクロからカラーへの移行を となりました。 円 (34億6,400万米ドル) 促進しました。好評の理由としては、そ ■その他I/Oシステム DVD+RWドライブへ の省スペース設計、後処理に関する多様 の需要が大幅に増加し、CD-R/RWを含む光 なオプション機能、優れたコストパフォ た。プリンティングシステムの売上高は 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 12 米国フロリダ州ジャックソンビルの DiscoverTec, Inc.は、技術支援事業 用に、グラフィックデザインやウェブ デザイン、ウェブホスティングやサー バーカスタマイゼーションといった画 像サポートを提供するため、カラーレ ーザープリンターAficio CL5000を 選択しました。 米国フロリダ州フェルナンディナビー チのナッソー郡保安官事務所の捜査部 門では、フルカラープリントと複写機 能に加えスキャニングとファックス機 能も備える、Aficio 1232Cを選択し ていただきました。 13 製品の提供でお応えしています。また書 仏国クルブボアにあるOtis France本社では、高速 また、IPSiO CX8200(海外名称:Aficio き換え型のDVD+RWに加え、ライトワンス カラーレーザープリンターAficio AP 3800Cを含 CL7000)、IPSiO CX7200、IPSiO Color 6500 (国内名称:Aficio CL5000) など、最新鋭機 型のDVD+Rディスク対応したMP5125Aド ンス全土の事業所では160台のAficio複写機が稼動 ライブは、全世界で好評を博し、各地域 しています。 で大きな市場シェアを獲得しています。 による総合的なアウトプットソリューショ ーマンスなどを挙げることができます。 種の投入によりカラーレーザープリンター の売上も増大しました。 高速モノクロ機種に関しては2機種のオ む約10台のAficioが使用されています。またフラ ンの提供を目指しています。 今後の見通し その他のI/O ソリューションとしては、 ンデマンド・プリンティングマシーン、 今後も多様なデジタル・ネットワーク需 imagio Neo 1050Pro(海外名称:Aficio 2105) (海外名称:Aficio 2090) とimagio Neo 900Pro 要に応えるべく、プリンティングシステム DVD+RW/+Rフォーマットに対応した高速 ドライブを投入しパソコンとAV の世界の のラインナップを引き続き強化していきま 融合を図ることで、さらに多くのお客様 が売上の伸びに貢献しました。また高速 す。高速カラー機種およびモノクロ機種 に訴求してまいります。 (海 デジタル複合機のimagio Neo 751と601 シリーズも好評 外名称:Aficio 1075と1060) リコーMP5125Aドライブは、映画全編など、映 を博しました。 像主体のデータを記憶することのできるDVD+RW ■その他I/Oシステム 動画などの大容量 やDVD+Rへの記録と書き換えが可能です。CD- データのハンドリングや、パソコンとAV の 世界をシームレスに統合する、リムーバル の大容量メディアのニーズが高まっていま す。こうしたニーズに対しリコーは、DVD- ROMドライブやDVDビデオプレーヤーとの 互換性や高速で操作性に優れたDVD+RW 14 RWにも対応しています。 営業の概況 リコーのサーバー用ソフトウェアGlobalScanは、ハ ードコピーを電子的な加工、管理、配布が連携する 技術プラットフォームです。文書が集中するオフィ 米国アーカンソー州リトルロックに本拠を置く、顧客・情報管理ソリューションの大手Acxiom Corporation ス環境に適し、既存のメールインフラストラクチャ は、リコーのGlobalScanを利用してAficio MFPをスキャナーとして使い、デジタル文書を社内ネットワーク ーと容易に統合可能で、作業グループの生産性を大 内で配布しています。 幅に向上させます。 ネットワークシステムソリューションは、パソコン、サーバー、ネットワーク・シ ステム、ネットワーク関連ソフト、アプリケーションソフトおよびサービス・サポー ト等で構成されています。 ネ ッ ト ワ ー ク シ ス テ ム ソ リ ュ ー シ ョ ン ーションのための文書管理ソフトウエアが 当期の概況 リコーは、お客様のTCO を最小化する ユースウエアやドキュメントマネジメント ソフトウエア、その他のソリューション事 ネットワークシステム ソリューション売上高 (単位:10億円) きました。 情報セキュリティー事業も強化し、電子 業の売上を大きく伸ばしました。一方で、 文書の原本性を確保するためのサーバー 企業のIT 支出削減の影響を受け、当期の ソフトウエアTrustyCabinet UX V1は、ITセ パソコンとサーバーの売上高は減少して キュリティに関する標準規格JIS X5070の います。結果として、当分野の売上高は 認証を受けています。 4.6%減少し、1,974億円(16億7,300万米ド 北米ではMFPを利用して紙文書の電子 ル) となりました。売上高全体にこの分野 化を促進するソフトウェアGlobalScanを開 の占める割合は11.3%と、前年比1.1ポイン 発し、大手企業のお客様に採用いただい ト減少しました。 ております。 今期のトピック 今後の見通し 個人文書管理ソフトウェアRidoc 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 画像機器とともにお客様に好評をいただ Desk ソリューション事業強化の一環としてネ 2000 、操作性を強化した大規模オフィス 向け文書管理ソフトウエアRidoc Document Server Pro(Ver. 2)、Ridoc Document Systemの ットワーク機器と連携したソフトウェア開 発を継続し、最適なシステムをお客様に提 案してまいります。 ウェブブラウザ用ポータルソフトウエア Ridoc Web Navigator等、ドキュメントソリュ 15 営業の概況 1チップコーダーRB5C633は、静止画像圧縮方式 R5313Bシリーズは、GSM等の携帯電話マルチパ の新国際標準であるJPEG2000に完全準拠してい ワー電源システム用ICで、全7系統のレギュレータそ ます。リアルタイムで画像圧縮・伸張が可能です。 れぞれに異なる出力電圧を設定することができます。 その他事業は、半導体事業、カメラ事 業、計量機器事業、リース事業、物流 Caplio G3は324万画素のデジタルカ メラで、ズームは3倍、レリーズタイ 事業などで構成されています。 +Rコントローラ、OA機器を開発する中で 培われた技術に基づく画像デジタルLSI は、それぞれの市場で高いシェアを確保 しています。 カメラ事業は、デジタルカメラを中心に ムラグは0.14秒。シャッターチャン スを逃しません。 事業を展開しています。1995 年にデジタ ルカメラ分野に参入し、現在はビジネスモ そ の 他 事 業 デルを中心に商品を展開しています。そ の好例が、デジタルカメラの弱点だったレ リーズタイムラグの長さを克服し、銀塩カ メラの性能と肩を並べたCaplio 当期の概況 G3シリー ズです。当社の幅広いラインナップにはア 当分野の売上高は16.5% 増の2,177 億円 ウトドア用の防水デジタルカメラやGPS対 で、売上高全体に占 (18億4,500万米ドル) 応機種など、個性的な製品がそろってい める割合は1.3ポイント増加して12.5%とな ます。 りました。 当期において国内の半導体産業の景気 その他事業売上高 半導体事業では、デジタル製品のキー 続しました。リース事業などは堅調な伸 デバイスの開発に注力するとともに、外 びを記録しましたが、不需要期にある計 部販売用製品では電源IC、および画像処理 量機器の売上は減少しました。 今期のトピック 半導体事業は大きく2つの分野で構成さ れています。第1は自社OA機器向けのデジ タルLSI事業です。この事業は機器開発部 門と緊密に連携してMFPやプリンター向け に最新の画像処理用LSIを開発し、当社の オフィスソリューションを支えています。 第2の分野は低消費電力の電源IC や 2 次電 池制御IC、リアルタイムクロックIC、携帯電 話用アナログLSIなどの外部販売事業です。 16 やPC周辺分野向けLSIなどのアプリケーシ ョン専用のLSIに集中し、さらなる成長を (単位:10億円) 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 今後の見通し は回復に転じ、欧州等の地域は好調を持 さらにPCインターフェースLSIやDVD+RW/ 目指しまキ。デジタルカメラ事業では製品 ラインナップを強化し、ソリューション事 業の売上拡大を目指します。 財務セクション 経営陣による財務状況と業績の検討および分析 18 主要な経営指標等の推移 24 連結貸借対照表 26 連結損益計算書 28 連結資本および剰余金計算書 29 連結キャッシュ・フロー計算書 30 連結財務諸表注記 31 監査報告書 53 国内および海外主要関連会社 54 役員一覧 55 企業の概要 56 17 経営陣による財務状況と業績の検討および分析 ● 売上高 一方海外においては、米州では景気減速や中東情勢緊迫化等の影響が 2003年3月期のリコーの連結売上高は 17,383億円(147億3,200万米ドル) ありましたが、売上は堅調に推移しました。また景気が安定した欧州や と前期比 3.9 %の増加となり、9期連続増収となりました。なお、当期の その他の地域では引き続き好調に推移しました。 米ドルおよびユーロに対する平均円レートはそれぞれ 121.96 円(前期比 製品群別に見ると、主力のデジタル機器の売上が順調に増加したことに 3.14 円の円高)、121.00 円(同 10.40 円の円安)となり、これらの為替変動 加え、重点分野であるプリンティングシステムの売上が特に欧米地域で 影響を除くと連結売上高は前期比 2.7%の増加となります。 増加しました。また光ディスク事業や半導体事業が好調を維持しました。 売上高の状況について、国内においては MFP(マルチファンクションプ 結果として、海外売上高は前期比9.4%増加し 8,423億円(71億3,800万米ド リンター)やレーザープリンター等のプリンティングシステムが販売を伸 ル)となりました。なお、為替変動の影響を除くと 6.8% の増加となりま ばしました。またユースウェアやドキュメントマネジメント等のソリュ す。海外売上高の連結売上高に占める構成比率は 48.5 %となり、前期比 ーションビジネスも好調に推移しました。一方、MFP への移行を進めて で 2.5%増加しました。 いる単機能のアナログ機器や国内 IT 需要の低迷等によるパソコン・サー バーの売上が減少しました。また計量器事業において不需要期の影響に よる売上の減少があり、国内売上高全体では前期比 0.7%減少し 8,960億円 ● 売上総利益については、前期比 6.5 %増加し 7,453 億円(63 億 1,700 万米 (75億9,300万米ドル)となりました。なお、国内売上高の連結売上高に占 める構成比率は前期比 2.5%減少し 51.5%となりました。 営業利益 ドル)となりました。MFP やレーザープリンター等の利益貢献度の高い 事業別売上高 2002 年 3 月期 単位:百万円 事務機器事業: 画像ソリューション ネットワークI/O(Input/Output)システム ネットワークシステムソリューション その他事業 合計 2003 年 3 月期 売上高 構成比率(%) 55.8% 20.6 12.4 11.2 100.0% ¥ 934,180 344,247 206,962 186,951 ¥1,672,340 単位:百万円 ¥ 859,713 463,379 197,482 217,784 ¥1,738,358 構成比率(%) 49.5% 26.7 11.3 12.5 100.0% 単位:千米ドル $ 7,285,703 3,926,941 1,673,576 1,845,627 $14,731,847 地域別売上高 2003 年 3 月期 2002 年 3 月期 単位:百万円 日本 米州 欧州 その他地域 合計 18 ¥ 902,655 341,747 311,312 116,626 ¥1,672,340 売上高 構成比率(%) 54.0% 20.4 18.6 7.0 100.0% 単位:百万円 ¥ 896,022 343,940 354,477 143,919 ¥1,738,358 売上高 構成比率(%) 51.5% 19.8 20.4 8.3 100.0% 単位:千米ドル $ 7,593,407 2,914,746 3,004,042 1,219,652 $14,731,847 高付加価値商品の売上が国内外で増加したこと、また継続的に実施した 日本においては、景気やIT需要の低迷、パソコン・サーバー等の コストダウン活動の効果が現れたことに加え、対ユーロ円安の為替影響 販売低迷から売上が減少しましたが、海外においては、特に欧州やそ がありました。計量器事業における一部製品の品質不具合対策の費用が の他地域で売上を伸ばしました。米州は景気低下や中東情勢緊迫化等 発生しましたが、前期に比べ売上総利益は増加しました。販売費及び一 の影響による需要低迷や対米ドルでの円高の影響がありましたが、販 般管理費では、研究開発や基幹システム開発等の戦略的費用が増加し、 売網の整備・強化を進めたことにより堅調に推移しました。 前期比7.3%増加し 6,116億円(51億8,400万米ドル)となりました。以上の 結果、営業利益は前期比 3.1 %増加の 1,336 億円(11 億 3,300 万米ドル)と 以上の結果、事務機器全体の売上高は前期比 2.4%増加し 15,205億円 (128億8,600万米ドル)となりました。 なりました。 画像ソリューション ■ デジタル画像分野では、デジタルPPCにおいて 普及層「imagio MF1340/1540シリーズ(海外名: Aficio 1013/1015)」か 税引前利益 ら高速デジタル機「imagio Neo 1050Pro(海外名:Aficio 2105)」までの 営業外損益では、金融市場低迷により受取利息や受取配当金が減少し 商品ラインアップを強化し、継続的に新製品を投入しました。当分 ましたが、為替差損の減少や日本、米州および欧州における地域別キャ 野の国内全体の売上高は、需要低迷やプリンティングシステムへの ッシュマネジメント強化による有利子負債の圧縮および支払利息の削減 移行等により前期に比べ減少しました。一方海外においては、FAX等 を進めました。なお、有価証券の時価評価は規定に則り適切に実施して の売上が減少しましたが、特に欧州とその他の地域でデジタル PPC おります。結果として、税引前利益は 1,234億円(10億4,600万米ドル)と の販売量が増加しました。結果として、デジタル画像全体の売上高 前期比 8.4%の増加となりました。 は前期比 4.2%の減少となりました。その他画像分野ではアナログ機 ● 器からデジタル機器または MFP への移行を進めており、その他画像 全体の売上高は前期比 16.8 %の減少となりました。以上のとおり、 当期純利益 画像ソリューション分野ではリコーの展開する戦略を反映し、全体 税金については、外形標準課税の導入決定や国内特定株式以外の受取 の売上高は、前期比 8.0 %減少し 8,597 億円(72 億 8,500 万米ドル)と 配当金の益金不参入率の引下げ等に対応して、繰延税金資産及び負債を なりました。なお、当分野売上高の連結売上高に占める構成比率は 見直しました。少数株主持分損益では計量器事業関連会社における損失 前期比 6.3%減少し 49.5%となりました。 ● 発生の影響を反映しております。以上の結果、当期純利益は前期比 17.7%増加し 725億円(6億1,500万米ドル)と 11期連続増益となり、9期 ネットワークI/O (Input/Output) システム ■ プリンティングシステム 連続で最高益を更新しました。当期の配当金については、1株当たり 14 分野では、高速化、ネットワーク化そしてカラー化に対応した新製 円00銭(0.12米ドル)となります。 品を投入し、お客様のニーズに対応したプリンティング機器の拡販 を進めました。 MFPでは「imagio Neo 750/600シリーズ(海外名:Aficio 1075/1060)」 セグメント情報 や「imagio MF105ProII(海外名: Aficio 1050)」、またレーザープリン ■製品分野別売上高 ターでは「IPSiO Color6000/7100」(国内)や「AP 3800C」(海外)が販 1. 事務機器 売量を伸ばしました。 ● リコーでは、お客様の TDV(トータルドキュメントボリューム)の管理 結果として、プリンティングシステム全体の売上高は前期比 を支援するために、お客様のトータルプリンティングコストを最適化 36.6 %増加しました。その他 I/O システム分野では、光ディスク新規 する提案をしております。これを実現する戦略として、単機能のアナ 格DVDへの移行期にあたり、国内では前年に販売を伸ばしたCD-R/RW ログ機器のデジタル化、ネットワーク化およびカラー化、高速化への の影響等から前年同期に比べ売上が減少しました。海外では特に米 対応を進めております。 州への DVD やその他地域への CD-R/RW の出荷が好調に推移しました。 その結果、特に MFP やレーザープリンター等のプリンティングシス これによりその他I/O システム全体の売上高は前期比 21.2 %の増加と テムが大きく販売量を伸ばし、ユースウェアやソフトウェア等のソリ なりました。以上の結果、重点分野として戦略を展開したネットワ ューションビジネスの売上も増加しました。 ークI/Oシステム全体の売上高は、前期比 34.6%増加し 4,633億円(39 19 億 2,700 万米ドル)となりました。なお、当分野売上高の連結売上高 ネットワーク化、カラー化および高速化というお客様のニーズの変 に占める構成比率は前期比 6.1%増加し 26.7%となりました。 化に対応して、プリンティングシステム分野に注力し、大手顧客層へ の販売強化に努めました。加えて光ディスク新規格DVDの販売が好調に 推移し、米州全体での売上高は前期比 0.6%増加し 3,439億円(29億1,500 ネットワークシステムソリューション ■ お客様のトータルプリンティ ングコストの最適化を支援するため、ユースウェアやドキュメント 万米ドル)となりました。なお、対米ドルでの円高の影響を除くと、 マネジメント、ソフトウェア等のソリューションビジネスを強化し 米州全体の売上高は前期比 3.2%の増加となります。 ており、その売上は国内外で増加しております。一方、国内市場の IT 投資抑制等の影響からパソコン・サーバー等の売上減少が前期よ 3. 欧州 欧州地域の景気は比較的安定しており、デジタルPPCやプリンティン り続いております。 グシステムの売上が増加しました。継続して販売網やブランドを各々 2. その他事業 強化し、欧州地域での複写機器トップシェアを引き続き維持しており その他事業の売上高は前期に比べ 16.5 %増加し 2,177 億円(18 億 ます。対ユーロでの円安影響もあり、結果として欧州地域全体の売上 4,600百万米ドル)となりました。中でも半導体事業は国内で業績回復 高は前期比 13.9%増加し 3,544億円(30億400万米ドル)となりました。 傾向にあり、海外では欧州やその他地域で好調に推移しました。加え てリース等の他事業も順調に売上を伸ばしました。一方、不需要期の 4. その他 影響を受け計量器事業の売上は前期に比べ減少しました。 中華圏、アジア等のその他地域では、事務機器におけるデジタル化、 ネットワーク化、そしてカラー化への移行が本格化し始め、デジタル ■所在地別売上高 PPCやプリンティングシステムの売上が前期に比べ増加しました。また 1. 日本 光ディスクの需要も継続的に増加し、半導体も好調を維持しておりま 国内景気は依然として厳しい状況が続いておりますが、お客様のニ す。生産面においては、全世界への供給量増加に対応して生産量が増 ーズに対応した商品戦略や販売戦略を進めたことにより、MFP やプリ 加しております。 ンター等のプリンティングシステムの売上は前期に比べ増加しました。 結果として、その他地域全体の売上高は前期比 23.4%増加し 1,439億 またユースウェアやドキュメントマネジメント等のソリューション 円(12 億 2,000 万米ドル)となりました。なお、今後の有望な市場であ ビジネスも、お客様のニーズをとらえ売上は好調に推移しました。一 る中国大陸への事業強化をより一層進めるために上海に地域統括拠点 方、MFP やカラー機器への移行を進めているアナログ機器の売上が減 を設けました。生産・販売・サービスの各機能の一体化を進め、顧客 少したほか、IT 不況の影響によりパソコン・サーバーの売上が減少し 接点力をさらに強化し、収益体質の強化に努めてまいります。 ました。 その他の事業については、不需要期の影響により計量器事業の売上 が減少しましたが、半導体事業は前期より需要が回復傾向にあります。 ● 財政状態 結果として、国内売上高は前期比 0.7 %減少し 8,960 億円(75 億 9,300 資産について、運用有価証券の満期償還に伴い現金及び現金等価物が 万米ドル)となりました。国内売上高の連結売上高に占める構成比率 前期末比で増加しました。売上債権は国内および米州を中心に減少、た は 2.5%減少し 51.5%となりました。 な卸資産は SCM(サプライチェーンマネジメント)活動等の効果から国 内外で減少と資産圧縮に努めました。有形固定資産は設備投資を減価償 2. 米州 米国の景気減速や中東情勢緊迫化、競合激化の中、北米市場を中心 に販売網の整備・強化を進めました。 却の範囲内で実施し減少となりました。投資その他の資産は、リース 債権等が国内を中心に増加し、また投資有価証券の購入や繰延税金資 産の増加等により増加しました。結果として、資産合計は前期末比 519 億円増加し 18,849億円(159億7,400万米ドル)となりました。 20 単位:百万円 長期債務 (キャピタルリース債務と基準書第 133 号に基づく公正価値の調整除く) 平均支払 金利 1.35% 0.21 1.61 社債 ミディアムタームノート 借入金 合計 償還期限 計 ¥154,910 24,000 212,595 ¥391,505 2004 年 ¥14,910 9,000 29,096 ¥53,006 2005 年 2006 年 ¥10,000 ¥ 40,000 12,000 3,000 62,860 82,286 ¥84,860 ¥125,286 2007 年 ¥45,000 — 10,809 ¥55,809 2008 年 ¥10,000 — 17,110 ¥27,110 2009 年以降 公正価値 ¥35,000 ¥160,124 24,028 — 10,434 212,757 ¥45,434 ¥396,909 単位:千米ドル 償還期限 平均支払 金利 計 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年以降 公正価値 1.35% $1,312,797 $126,356 $84,746 $ 338,983 $381,356 $84,746 $296,610 $1,356,983 0.21 203,389 76,271 101,695 25,423 — — — 203,627 1.61 1,801,653 246,576 532,712 697,339 91,602 145,000 88,424 1,803,025 $3,317,839 $449,203 $719,153 $1,061,745 $472,958 $229,746 $385,034 $3,363,635 社債 ミディアムタームノート 借入金 合計 単位:百万円 金利スワップ 償還期限 想定元本 単位:百万 スワップの種類 平均受取 金利 ¥ 59,179 受取変動金利/支払固定金利 0.08% 79,000 受取固定金利/支払変動金利 1.98 US$ 20 受取変動金利/支払変動金利 7.36% 平均支払 金利 0.36% 0.11 1.96% 計 ¥59,179 79,000 ¥ 2,404 2004 年 2005 年 2006 年 ¥ 229 18,000 ¥ — ¥ 4,950 17,000 ¥ 2,404 ¥52,000 19,000 ¥ — 2007 年 ¥2,000 1,000 ¥ — 2008 年 ¥ — 6,000 ¥ — 2009 年以降 ¥ — 18,000 ¥ — 公正価値 ¥3,961 (206) ¥ 230 単位:千米ドル 償還期限 想定元本 単位:百万 ¥ スワップの種類 平均受取 金利 59,179 受取変動金利/支払固定金利 0.08% 79,000 受取固定金利/支払変動金利 1.98 US$ 20 受取変動金利/支払変動金利 7.36% 平均支払 金利 0.36% 0.11 1.96% 計 2004 年 2005 年 2006 年 $501,517 $ 1,941 $ 41,949 $440,678 669,491 152,542 144,068 161,017 $ 20,373 $ — $ 20,373 $ — 2007 年 2008 年 $16,949 8,475 $ — $ 2009 年以降 — $ — 50,847 152,542 $ — $ — 公正価値 $33,568 (1,746) $ 1,949 21 負債について、仕入債務は前期末比で増加しました。有利子負債は転 デジタル PPC、MFP、レーザープリンター等のデジタル・ネットワーク機 換社債の償還および転換行使があり、また借入削減に努めたことにより 器および競争力を維持・強化するための生産設備の投資に充当されまし 減少しました。また、その他の流動負債も増加し、退職給付債務は増加 た。 しました。結果として、負債合計は前期末比 252 億円増加し 11,741 億円 (99億5,000万米ドル)となりました。 それらに加え、購買、会計、知財管理といった管理業務用の情報シス テムにも投資しました。 資本について、資本金および資本剰余金は転換社債の転換により各々 2003年3月期においては、新しい会計および知財管理のシステムの構築 増加し、その他の包括利益累計額は主に年金債務調整勘定の増加により に着手しました。2004 年 3 月期の設備投資額は、750 億円を予定しており 減少しました。 ます。 結果として、資本合計は前期末比 244 億円増加し 6,575 億円(55 億 7,200 万米ドル)となりました。 ● 主要な経営指標 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期の主要な財務指標は以下 ● キャッシュ・フロー のとおりです。 営業活動によるキャッシュ・フローの収入は、増加した当期純利益や 2001 年 3 月期 減価償却費に加え、売上債権回収や在庫削減等によりリース債権の増加 売上高利益率 を吸収し、前期に比べ 806 億円増加し 1,857 億円(15 億 7,400 万米ドル)と 株主資本利益率 なりました。 流動比率 投資活動によるキャッシュ・フローの支出は、新製品生産ライン増強 等への設備投資と債券運用の増加により、前期に比べ 167 億円増加し 981 有利子負債・資本比率 インタレスト・カバレッジレシオ 3.5% 9.7% 1.00 0.97 14.5 2002 年 3 月期 3.7% 10.4% 1.30 0.89 16.3 2003 年 3 月期 4.2% 11.2% 1.40 0.74 20.1 億円(8億3,200万米ドル)となりました。 以上の結果、営業活動および投資活動によるキャッシュ・フローの合 市場リスク 計であるフリー・キャッシュ・フローは、前期に比べ 638 億円増加し 875 ● 億円(7億4,200万米ドル)の収入となりました。 ■市場リスクの可能性 財務活動によるキャッシュ・フローは、前期は 362億円の収入でしたが、 リコーは、主に為替相場の変動や市場金利リスクの変動により、外 短期借入から長期借入への借り換えを進めるとともにグループ間の資金 貨建の債務や資産および負債に影響を及ぼす市場リスクにさらされて の有効活用を進め、有利子負債の削減に努めた結果、671 億円(5 億 6,900 おります。さらに、株価変動リスクにもさらされております。通常の 万米ドル)の支出となりました。なおこの支出には配当金の支払 101億円 事業において発生するこれらのリスクを管理するため、カウンターパ (8,600 万米ドル)および自己株式取得のための支出 172 億円(1 億 4,600 万 ーティーの信用やヘッジの手続きについての要件を含めた規定および 米ドル)が含まれております。 以上の結果、当期末の現金および現金等価物は前期末に比べ 190億円増 加し 1,892億円(16億400万米ドル)となりました。 標準に則り、ヘッジ取引を行なっております。リコーは、投機や収益 と目的とした金融派生商品は保有および実行しておりません。 リコーは、これらのリスクやその他の潜在的リスクによる影響を回 避するために設定された規定および標準に則り、金融派生商品の市場 価値を照会して、定期的にこれらの市場リスクを評価しております。 ● 設備投資 最近の評価によれば、リコーは、2003 年3月期において当分野において 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期の設備投資額はそれぞれ 重大な損失を被る可能性はないと考えておりますし、2003 年3月31日に 733 億円、756 億円、739 億円(6 億 2,700 万米ドル)でした。その大半は、 22 おいて、市場リスクに重要な量的変化はありませんでした。 為替予約 単位:百万円 平均契約レート US$/¥ EUR/¥ 120.41 125.67 契約額 単位:千米ドル 見積公正価値 ¥ 1,204 14,238 契約額 ¥ 3 (418) 見積公正価値 $ 10,203 120,661 $ 25 (3,542) 通常の事業において、リコーは非財務的、非数量的リスクにもさら 債務額を超過する金額に限られます。リコーでは信頼できる格付の金融 されております。これらのリスクは、主に信用リスクや法的リスクで 機関とのみ取引しており、取引先を分散させることにより信用リスクの あります。これらのリスクは、各表には反映されておりません。 集中を最小化しております。従って、リコーは金融派生商品の信用に関 する重大な損失の発生はないものと考えております。 ■外国為替リスク 通常の事業の一環として、リコーは、外貨建の貨幣性資産および負 ■株価リスク 債に対する外国為替リスクの影響を軽減するために外国為替予約を利 リコーが所有している有価証券の一部分は、市場価格の変動に基づく 用しています。通常の事業活動に係る外国為替予約は一般的に6ヵ月 株価リスクにさらされています。それらの有価証券は、様々な日本の株 以内に決済され、一方財務活動に係る外国為替予約については、その 式から構成されています。リコーでは、流動性が高くリスクの低いもの 対象となる資産および負債の満期日と同時に決済されます。 を投資対象としております。 リコーの外国為替の影響を受けやすい主な金融派生商品の概要につ いては上記のとおりです。外国為替予約に関して、想定元本、加重平 2003年3月31日現在の売却可能有価証券の償還期別の残高とその公正価 値は以下のとおりです。 均レートと見積公正価値を示しています。これらの想定元本は、契約 単位:百万円 上の支払金額を算定するために用いられる名目上の元本です。 社債 1 年以内 ■市場金利リスク 1 年超 5 年以内 通常の事業の一環として、リコーは市場金利リスクの軽減や未払債 株式 務の金利特性を平準化するために金利スワップ契約を締結しています。 投資信託 * 金利スワップは主に、名目元本交換のない契約期間内の固定金利と変 動金利の交換によるものです。 単位:千米ドル 取得価額 公正価値 取得価額 公正価値 ¥ 107 45,020 6,328 9,459 ¥60,914 ¥ 107 44,830 10,957 8,815 ¥64,709 $ 907 381,525 53,628 80,161 $516,221 $ 907 379,915 92,856 74,704 $548,382 合計 * 投資信託は市場性のある債券および株式からなります。 市場金利変動の影響を受けやすいリコーの主な金利スワップと借入 債務の概要は、21 頁のとおりです。借入債務に関しては、元本返済予 定、加重平均金利と公正価値を示しています。金利スワップに関して は、満期期限別の想定元本、加重平均金利と公正価値を示しています。 想定元本は支払金額を算定するために用いられる名目上の元本です。 ■信用リスク リコーはカウンターパーティーによる金融派生商品における契約不履 行から生じる信用リスクにもさらされています。しかし、これらの債務 不履行による信用リスクは、カウンターパーティーの債務額がリコーの 23 主要な経営指標等の推移 株式会社リコーおよび連結子会社 3 月 31 日に終了した事業年度 会計年度: 売上高 売上原価 販売費および一般管理費 法人税等、少数株主持分損益および持分法による投資損益調整前当期純利益 法人税等 当期純利益 1994 年 3 月期 1995 年 3 月期 ¥ 968,318 605,958 326,352 26,167 18,233 9,520 ¥1,020,296 628,071 339,891 41,674 24,931 18,593 44,928 49,155 45,437 44,960 設備投資 減価償却費 1 株当たり(円およびドル): 1 株当たり当期純利益 基本的 希薄化後 1 株当たり現金配当金 会計年度末: 総資産 長期債務 株主資本 運転資金 ¥ ¥1,238,275 337,592 349,945 116,108 24 ¥ ¥ 849 561 28.54 26.43 10.00 ¥1,320,617 386,535 377,840 142,021 1.0% 2.7 売上高当期純利益率 株主資本当期純利益率 株価の推移(円およびドル) : 最高株価 最低株価 14.61 14.47 10.00 1.8% 5.1 ¥ 1,020 726 単位:百万円 単位:千米ドル 1996 年 3 月期 1997 年 3 月期 1998 年 3 月期 1999 年 3 月期 2000 年 3 月期 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥1,113,030 683,406 374,246 51,020 28,251 21,869 ¥1,316,072 772,238 460,471 66,905 39,864 28,922 ¥1,403,348 838,440 475,201 68,428 40,210 30,131 ¥1,425,999 857,423 495,029 53,054 24,555 30,655 ¥1,447,157 867,148 491,088 70,393 28,363 41,928 ¥1,538,262 924,893 508,264 97,765 43,512 53,228 ¥1,672,340 972,394 570,251 113,950 51,147 61,614 ¥1,738,358 993,009 611,695 123,470 51,984 72,513 $14,731,847 8,415,330 5,183,856 1,046,356 440,542 614,517 48,828 46,430 78,666 51,000 94,117 61,971 70,469 67,456 58,356 61,946 73,329 62,142 75,676 73,782 73,956 76,551 626,746 648,737 ¥ 33.55 31.21 10.00 ¥1,508,519 411,023 401,471 139,163 ¥ ¥1,644,896 386,918 422,923 77,527 2.0% 5.6 ¥ 1,230 650 44.16 38.95 11.00 ¥ ¥1,660,496 295,536 475,005 31,681 2.2% 7.0 ¥ 1,530 1,050 44.97 41.35 11.50 ¥ ¥1,628,017 344,580 487,459 176,161 1,900 1,270 ¥ ¥ 1,634 969 60.61 56.06 11.00 ¥1,543,320 307,962 541,506 187,553 2.1% 6.4 2.1% 6.7 ¥ 44.33 40.94 11.00 ¥ ¥1,704,791 217,743 556,728 (29) 2.9% 8.1 ¥ 2,525 1,078 76.85 71.02 11.50 ¥ ¥1,832,928 332,995 633,020 197,967 3.5% 9.7 ¥ 2,495 1,627 88.27 82.46 12.00 ¥ ¥1,884,922 345,902 657,514 233,930 3.7% 10.4 ¥ 2,735 1,563 99.79 96.81 14.00 $ $15,973,915 2,931,373 5,572,153 1,982,458 4.2% 11.2 ¥ 2,470 1,637 0.85 0.82 0.12 — — $ 20.93 13.87 25 連結貸借対照表 株式会社リコーおよび連結子会社 2002 年および 2003 年 3 月 31 日現在 資産の部 流動資産: 現金および現金等価物 定期預金 有価証券 売上債権― 受取手形 売掛金 控除―貸倒引当金 たな卸資産― 製商品 仕掛品および原材料 繰延税金等 流動資産合計 有形固定資産: 土地 建物および構築物 機械装置および器具備品 建設仮勘定 控除―減価償却累計額 投資その他の資産: リース債権等 投資有価証券 関連会社に対する投資および貸付金 営業権 その他の無形固定資産 その他の投資その他の資産 添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部です。 26 単位:千米ドル 単位:百万円 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥ 170,172 12,478 22,935 ¥ 189,243 11,087 107 $ 1,603,754 93,958 907 85,269 376,073 (18,943) 76,022 359,769 (17,849) 644,254 3,048,890 (151,263) 116,435 45,741 53,508 863,668 102,164 43,887 58,083 822,513 865,796 371,924 492,229 6,970,449 44,542 202,581 663,723 2,969 913,815 (654,435) 259,380 42,990 204,606 660,458 6,540 914,594 (665,842) 248,752 364,322 1,733,949 5,597,102 55,424 7,750,797 (5,642,729) 2,108,068 447,829 28,886 47,434 29,687 37,598 118,446 709,880 ¥1,832,928 476,293 71,973 45,791 28,109 40,020 151,471 813,657 ¥1,884,922 4,036,381 609,941 388,059 238,212 339,153 1,283,652 6,895,398 $15,973,915 単位:千米ドル 単位:百万円 負債および資本の部 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 流動負債: 短期借入金 一年以内返済長期債務 仕入債務― 支払手形 買掛金 未払法人税等 未払費用等 流動負債合計 固定負債: 長期債務 退職給付債務 長期繰延税金 少数株主持分 ¥ 161,094 67,314 ¥ 84,478 54,235 $ 715,915 459,619 35,481 242,272 33,356 126,184 665,701 32,943 247,855 42,393 126,679 588,583 279,178 2,100,466 359,263 1,073,550 4,987,991 332,995 119,572 30,592 483,159 51,048 345,902 209,011 30,653 585,566 53,259 2,931,373 1,771,280 259,771 4,962,424 451,347 120,461 135,364 1,147,153 171,628 385,741 (44,376) 186,521 434,748 (94,733) 1,580,686 3,684,305 (802,822) (434) 633,020 ¥1,832,928 (4,386) 657,514 ¥1,884,922 (37,169) 5,572,153 $15,973,915 契約債務および偶発債務(注記 16) 資本の部: 資本金―普通株式: 2002 年 3 月期―授権株式数 1,000,000,000 株 2003 年 3 月期―授権株式数 993,000,000 株 発行済株式総数 2002 年 3 月 31 日現在― 727,278,256 株および 727,086,738 株 2003 年 3 月 31 日現在― 744,912,078 株および 742,608,635 株 資本剰余金 利益剰余金 その他の包括利益(損失)累計額 自己株式―取得価額: 2002 年 3 月 31 日現在― 191,518 株 2003 年 3 月 31 日現在― 2,303,443 株 資本合計 27 連結損益計算書 株式会社リコーおよび連結子会社 2001 年、2002 年および 2003 年 3 月 31 日に終了した事業年度 売上高 売上原価 売上総利益 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥1,538,262 924,893 613,369 ¥1,672,340 972,394 699,946 ¥1,738,358 993,009 745,349 $14,731,847 8,415,330 6,316,517 508,264 105,105 570,251 129,695 611,695 133,654 5,183,856 1,132,661 (8,045) 7,787 (3,490) 11,088 7,340 (4,753) 8,233 5,732 6,533 15,745 97,765 113,950 53,506 (9,994) 43,512 52,365 (1,218) 51,147 54,253 3,123 2,098 ¥ 53,228 62,803 3,080 1,891 ¥ 61,614 販売費および一般管理費 営業利益 その他の(収益)費用: 受取利息および配当金 支払利息 為替差損益,純額 その他の費用,純額 合計 法人税等、少数株主持分損益および持分法による投資損益調整前 当期純利益 法人税等: 当期税額 繰延税金 合計 少数株主持分損益および持分法による投資損益調整前当期純利益 少数株主持分損益 持分法による投資損益 当期純利益 単位:千米ドル 単位:百万円 2001 年 3 月期 (31,966) 58,076 4,797 55,398 86,305 (3,772) 6,853 566 6,537 10,184 1,046,356 123,470 ¥ 63,183 (11,199) 51,984 535,449 (94,907) 440,542 71,486 1,376 2,403 72,513 605,814 11,661 20,364 614,517 $ 単位:円 1株当たりの指標: 1株当たり当期純利益: 基本的 希薄化後 ¥ 76.85 71.02 11.50 ¥ 88.27 82.46 12.00 ¥ ¥ 99.79 96.81 14.00 $ $ 0.85 0.82 0.12 1株当たり現金配当金 ¥ ADR(米国預託証券)、1ADR= 原株式 5 株: 1 ADR 当たり当期純利益: 基本的 希薄化後 ¥ 384.25 355.10 ¥ 441.35 412.30 ¥ 498.95 484.05 $ 4.23 4.10 1 ADR 当たり現金配当金 ¥ ¥ ¥ 70.00 $ 0.59 添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部です。 28 57.50 ¥ 単位:米ドル 60.00 連結資本および剰余金計算書 株式会社リコーおよび連結子会社 2001 年、2002 年および 2003 年 3 月 31 日に終了した事業年度 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥103,112 ¥103,434 ¥120,461 $1,020,856 322 ¥103,434 17,027 ¥120,461 14,903 ¥135,364 126,297 $1,147,153 ¥154,314 321 ¥154,635 ¥154,635 16,993 ¥171,628 ¥171,628 14,893 ¥186,521 $1,454,474 126,212 $1,580,686 ¥287,182 53,228 (7,963) — ¥332,447 ¥332,447 61,614 (8,320) — ¥385,741 ¥385,741 72,513 (10,178) (13,328) ¥434,748 $3,268,991 614,517 (86,254) (112,949) $3,684,305 ¥ (3,102) (1,740) (6,967) — (21,979) ¥(33,788) ¥(33,788) 6,516 (766) (207) (16,131) ¥(44,376) ¥ (44,376) 1,007 (1,984) 29 (49,409) ¥ (94,733) $ (376,068) 8,534 (16,814) 246 (418,720) $ (802,822) — ¥ ¥ $ — — — — (1,083) 649 — ¥ (434) (17,280) — 13,328 ¥ (4,386) (146,440) — 112,949 $ (37,169) ¥ 61,614 (10,588) ¥ 51,026 ¥ 72,513 (50,357) ¥ 22,156 $ 614,517 (426,754) $ 187,763 2001 年 3 月期 資本金: 期首残高 転換社債の転換: 2001 年 3 月期― 672,625 株 2002 年 3 月期― 34,522,672 株 2003 年 3 月期― 24,633,822 株 期末残高 資本剰余金: 期首残高 転換社債の転換 期末残高 利益剰余金: 期首残高 当期純利益 配当金 自己株式の消却: 2003 年 3 月期― 7,000,000 株 期末残高 その他の包括利益(損失)累計額: 期首残高 換算修正 未実現有価証券評価益(損) 未実現デリバティブ評価益(損) 年金債務調整勘定 期末残高 自己株式: 期首残高 自己株式の取得: 2002 年 3 月期― 446,928 株 2003 年 3 月期― 9,111,925 株 自己株式の売却: 2002 年 3 月期― 自己株式の消却: 2003 年 3 月期― 269,000 株 7,000,000 株 期末残高 包括利益(損失): 当期純利益 税効果調整後その他の包括利益(損失) 当期包括利益 単位:千米ドル 単位:百万円 ¥ 53,228 (30,686) ¥ 22,542 — (434) (3,678) 添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部です。 29 連結キャッシュ・フロー計算書 株式会社リコーおよび連結子会社 2001 年、2002 年および 2003 年 3 月 31 日に終了した事業年度 単位:千米ドル 単位:百万円 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥ 53,228 ¥ 61,614 ¥ 72,513 62,142 (1,056) (9,994) 2,223 73,782 (1,260) (1,218) 1,665 76,551 (1,167) (9,289) 1,975 648,737 (9,890) (78,720) 16,737 (32,476) (7,167) (15,127) 16,235 27,310 1,667 5,743 102,728 (20,006) 21,194 (13,620) (19,535) (13,592) 8,374 7,740 105,138 22,176 14,983 (33,109) 5,632 11,173 7,806 16,498 185,742 187,932 126,975 (280,585) 47,729 94,686 66,153 139,814 1,574,085 1,120 (73,040) (23,395) 66,778 6,797 (28,103) (10,354) (60,197) 756 (75,231) (10,025) 24,568 (477) — (21,012) (81,421) 245 (71,984) (52,219) 24,513 944 — 302 (98,199) 2,076 (610,034) (442,534) 207,737 8,000 — 2,560 (832,195) 現金および現金等価物期末残高 33,183 (114,701) 5,565 — (2,990) (7,964) — (1,475) (88,382) 975 (44,876) 152,622 ¥ 107,746 71,075 (79,640) (39,414) 103,500 (10,000) (8,322) (1,054) 90 36,235 2,474 62,426 107,746 ¥170,172 58,194 (23,133) (73,393) 11,000 (11,723) (10,176) (17,281) (631) (67,143) (1,329) 19,071 170,172 ¥189,243 493,169 (196,042) (621,975) 93,220 (99,347) (86,237) (146,449) (5,347) (569,008) (11,263) 161,619 1,442,135 $1,603,754 補足情報: 年間支払額 支払利息 法人税等 ¥ 13,749 57,192 ¥ 9,418 53,129 ¥ 7,300 52,154 $ 営業活動によるキャッシュ・フロー: 当期純利益 営業活動による純増への調整 減価償却費 受取配当金控除後の持分法による投資損益 繰延税金繰入額 有形固定資産除売却損 資産および負債の増減 売上債権の減少 (増加) たな卸資産の減少(増加) リース債権等の増加 支払手形および買掛金の増加(減少) 未払法人税等および未払費用等の増加(減少) 退職給付債務の増加 その他 営業活動による純増額 投資活動によるキャッシュ・フロー: 有形固定資産の売却 有形固定資産の購入 有価証券の取得 有価証券の売却 定期預金の純増減 Lanier Worldwide, Inc.買収額(買収時の現金および現金等価物受入額控除後) その他 投資活動による純減額 財務活動によるキャッシュ・フロー: 長期債務による調達 長期債務の返済 短期借入金の純増減 社債発行による調達 社債の返済 配当金 自己株式の取得 その他 財務活動による純増減額 換算レートの変動に伴う影響額 現金および現金等価物の純増減額 現金および現金等価物期首残高 添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部です。 30 2003 年 3 月期 $ 614,517 61,864 441,983 連結財務諸表注記 株式会社リコーおよび連結子会社 1. 営業活動の内容 株式会社リコー(以下“当社”といいます)は1936年に設立され、日本 リコーはその製品を、主に日本国内外の販売会社を通じて販売しており 国東京を本社所在地としております。当社および重要な子会社(以下、連 ます。海外においてはリコーブランドのみならず、ゲステットナー、レニ 結グループを“リコー”といいます)は全世界において、事務機器を提供、 エおよびセービンといった他のブランドを有し、また販売しております。 サービスしております。この事務機器には複写機、ファクシミリ、情報機 リコーはその製品を主に日本の15工場およびアメリカ、イギリス、フラン 器、プリンターおよび関連消耗品を含みます。リコーはまた高技術の電子 スそして中国に位置する海外の7工場にて生産しております。 機器およびデジタル光学機器を取り扱っております。 2. 主要な会計方針 リコーの連結財務諸表は、米国で一般に公正妥当と認められた会計 基準に基づいて作成しております。重要な会計処理および報告の方針 を以下に要約しております。 契約には、設置作業以外に顧客との間に引受条項はありません。 サービス提供による収益は、一般的に機器を売上げたときに通常結ばれ る保守の契約に基づいて発生いたします。標準のサービス料金は対象とな る機器の種類別に設定されており、経験的に見積もられたサービス原価に (a) 表示の基礎 過去 3 ヵ年の当連結財務諸表は当社および国内会社の機能通貨である 利益を加算することにより決定しております。サービス価格の値引きはお こなわない方針です。固定的な基本料金と顧客の使用量に応じた変動料金 「円」で表示されております。2003年3月期の財務諸表の円から米ドルへの による保守サービスの収益は、顧客との契約に従い月々認識しております。 換算は、ニューヨーク連邦準備銀行の 2003 年3 月31 日の換算レートに基づ 保守契約の期間は5年間までですが、大部分の契約は顧客からの直前の通 いた1ドル=118円によりおこなわれており、日本国外の読者の便宜のため 知によりいつでも解約することが可能であります。 に行われております。 当社および国内子会社の帳簿は、日本の会計基準および会計慣行に基づ き記帳されており、海外子会社の帳簿は、その国の会計基準に基づき記帳 されております。 (d) 外貨換算 在外子会社財務諸表に係るすべての資産および負債は決算日現在の為替 相場により、収益および費用は、期中平均為替相場により円換算しており 当連結財務諸表には、アメリカ合衆国において一般に公正妥当と認めら ます。換算の結果生ずる差額は、連結貸借対照表の資本の部のその他の包 れた会計原則に準拠するために、これらの帳簿に記帳されていない必要な 括利益(損失)累計額に含めて表示しております。外貨建取引および外貨 修正をおこなっております。 建債権債務の換算から生じる為替差損益は、連結損益計算書の営業外損益 に含めております。 (b) 連結基準 当連結財務諸表には当社および子会社が含まれております。重要な影響 (e) 現金および現金等価物 力を行使し得る関連会社(20%∼50%所有会社)に対する投資勘定について リコーは2003年3月期より連結貸借対照表ならびに連結キャッシュ・フ は持分法を適用しております。連結会社間の債権・債務および連結会社間 ロー計算書における現金および現金等価物の範囲を変更いたしました。従 の取引は、連結上消去しております。また、連結決算日である3月31日よ 来、現金等価物には譲渡性預金および3ヶ月以内に満期が到来する定期預 り3ヶ月を超えない以前の日を決算日とした一部の子会社については、い 金等が含まれておりましたが、これらに加え、随時に現金化可能かつ価値 ずれもそれぞれの決算日の財務諸表を連結しており、連結決算日との間に 変動リスクの小さい短期保有の流動有価証券であるMMF(マネー・マネー 生じた重要な取引については、連結上必要な調整をおこなっております。 ジメント・ファンド)および FFF(フリー・ファイナンシャル・ファンド) を現金等価物として開示することといたしました。これらによる短期資金 (c) 収益の認識 リコーは、製品および関連消耗品の販売やサービスの提供に伴い、各々 運用が増加しており、その取扱いを現金等価物とすることでよりリコーの 財政状態およびキャッシュ・フローの状況を適正に表すものと考えており の基準に従って収益を認識しております。リコーの収益認識は、一般的に ます。 (1)取引を裏付ける確固たる証拠が存在すること、(2)製品が出荷され顧客 がそれを受領したまたはサービスが顧客に対して提供されたこと、(3)売価 が確定しているまたは確定し得るものであること、および(4)適切な回収可 ー計算書を修正再表示しております。この組替による影響額は2000年3月 能性が見込まれることの要件が満たされた時点でおこなっております。 リコーによる設置作業が必要な機器については、機器の設置が完了し顧 この変更に伴い、過年度の連結貸借対照表および連結キャッシュ・フロ 期末、2001年3月期末および2002年3月期末の連結貸借対照表および連結キ ャッシュ・フロー計算書において、現金および現金等価物が各々40,784百 万円、43,289百万円および27,664百万円増加し、有価証券が同額減少してお 客に受け渡した時点で収益を認識しております。機器販売による収益は、 ります。また2001年3月期末および2002年3月期の連結キャッシュ・フロー計 製品の種類やモデル別に設定された価格に基づいており、売上値引・割戻 算書において、投資活動における支出額が各々2,531百万円、15,629百万円 しは売上計上時点で売上から控除しております。返品は機器に欠陥があり 増加しております。 リコーの製品の品質要求に満たない場合に限り受け入れております。販売 31 (f) 金融派生商品およびヘッジ活動 (h) 有価証券 リコーは為替および金利に係る市場リスクを管理するために金融派生商 有価証券の会計処理は、米国財務会計基準審議会基準書第115号「負債 品を利用しております。しかし、グループ内規定に基づき、売買目的およ 及び持分証券への特定の投資の会計」に準拠しております。基準書第 115 び投機目的の金融派生商品は保有しておりません。リコーは2002年3月期 号は、負債有価証券および持分有価証券を満期保有有価証券、売買目的有 より米国財務会計基準審議会基準書第 133 号「金融派生商品及びヘッジ活 価証券および売却可能有価証券の3つに分類することを要求しております。 動に関する会計処理」ならびに基準書第 138 号「特定の金融派生商品及び 2002年3月31日および2003年3月31日現在、リコーの保有する負債有価証券 特定のヘッジ活動に関する会計処理(基準書第133号の改訂) 」に準拠して および持分有価証券は、すべて売却可能有価証券に分類されます。売却可 会計処理をおこなっております。これに基づきすべての金融派生商品を公 能有価証券は、未実現損益を反映した公正価額で評価し、税効果考慮後の 正価値で評価し、連結貸借対照表に計上しております。この基準を適用し 未実現利益および未実現損失の金額を未実現有価証券評価益(損)として たことによる累積的影響額として、関連税額控除後で純利益は66百万円減 資本の部のその他の包括利益(損失)累計額に含めて表示しております。 少し、その他包括利益(損失)は1,864百万円減少いたしました。 売却可能有価証券のうち一年以内に売却されると予想されるものについて リコーは金融派生商品の契約を締結する際に、基準書第133号に準拠し て、当該金融派生商品がヘッジ関係の一部として適格であるか否かの判定 は流動資産に分類しております。 売却可能有価証券の公正価額の減価が一時的でないと判断した場合は、 をおこなっております。一般的に金融派生商品は、(1)貸借対照表上に計上 その時点の公正価額まで評価の切り下げをおこない、当該切り下げ額を損 された資産または負債の公正価値の変動をヘッジするための公正価値ヘッ 益に計上しております。保有している売却可能有価証券に分類される有価 ジ、(2)貸借対照表上に計上された資産または負債に付随する受払いおよび 証券の公正価値の減価が一時的か否かの判断を、市場価格の下落の期間と 予測取引に関連するキャッシュ・フローの変動をヘッジするためのキャッ その程度、被投資会社の財政状態等の観点から定期的におこなっておりま シュ・フローヘッジ、または(3)外貨の公正価値またはキャッシュ・フロー す。公正価値が9ヶ月以上にわたって原価を下回っている場合は他の条件 をヘッジするための外貨ヘッジのいずれかとして指定されます。リコーは にかかわらず一時的でないと判断しております。有価証券の売却時の原価 リスク管理の目的や様々なヘッジ取引の戦略とあわせて、ヘッジ手段とヘ は、移動平均法による原価法により算出しております。 ッジ対象の関係について正式に文書化しております。このプロセスには、 公正価値ヘッジ、キャッシュ・フローヘッジまたは外貨ヘッジとして指定 投資有価証券に含まれる市場性のない株式は主として20%未満保有株式 であり、取得価額で表示しております。 されるすべての金融派生商品と、連結貸借対照表上の特定の資産および負 債または特定の確定契約あるいは予測取引との関連付けが含まれておりま す。外貨を含む公正価値ヘッジとして指定される金融派生商品については 時価評価され、金融派生商品の公正価値の変動による損益と、ヘッジ対象 (i) たな卸資産 たな卸資産は、主として、総平均法に基づく低価法により評価しており、 その原価には原材料費、労務費および製造間接費が含まれております。 の公正価値の変動による損益を相殺しております。外貨を含むキャッシ ュ・フローヘッジとして指定される金融派生商品については、ヘッジが有 (j) 有形固定資産 効である部分の公正価値の変動額をその他の包括利益(損失)累計額に含 有形固定資産の減価償却は、主として見積り耐用年数にわたる定率法を めて表示し、ヘッジされた取引が損益に影響を与える時点で損益に組替え 採用しております。海外子会社の大部分は定額法を採用しており、当該方 ております。キャッシュ・フローヘッジのヘッジの有効でない部分につい 法に基づく減価償却費の連結上に占める割合は約 41%であります。見積り ては直ちに損益に計上しております。ヘッジ会計の適用が指定されない金 耐用年数は主に建物および構築物が5年から50年、機械装置および器具備 融派生商品は公正価値で計上し、公正価値の変動額は当期の損益に計上し 品が2年から12年であります。 ております。 2001年3月期以前においては、資産・負債のヘッジにかかる損益はその 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期における平均償却率は、 以下のとおりであります。 資産・負債の貸借対照表系上額に含まれ、最終的に損益として認識されて おりました。確認した契約のヘッジおよび予想される取引のヘッジに関連 する損益は繰り延べられ、そのヘッジされた取引の発生時に損益もしくは 2001年3月期 建物および構築物 機械装置および器具備品 取引の計上全額の調整として認識されておりました。 (g) 貸倒引当金 貸倒引当金は、過去の貸倒実績および特定顧客の債権における回収可能 性に基づいて計上しております。また、債権に対する貸倒引当金の見積金 8.3% 40.6 8.1% 41.0 された建物および機械装置の取得原価および減価償却累計額が以下のとお り含まれております。 単位:百万円 に、延滞債権について特別に貸倒見積額を引当計上しております。落帳処 2002年3月期 取得原価 減価償却累計額 32 8.0% 36.6 2003 年 3 月期 2002年3月31日および2003年3月31日現在の有形固定資産には、米国財務 会計基準審議会基準書第13号に基づき、キャピタルリースとして資産計上 額は、現在の経済状況を考慮した過去の貸倒状況をもとに決定するととも 理については、回収不能となった時点でおこなっております。 2002年3月期 ¥6,578 3,965 2002年3月期 ¥7,339 4,036 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 $62,195 34,203 当該リース固定資産に係る最低支払リース料の合計およびキャピタルリ ースに基づく長期債務残高は、2003年3月31日現在各々4,676百万円(39,627 千米ドル)および4,237百万円(35,907千米ドル)であります。 (m) 法人税等 リコーは、資産負債法により法人税等を計算しております。繰延税金資 産および負債は、財務諸表上の資産および負債の計上額とそれらに対応す 通常の維持および補修に係る支出は発生時に費用として処理し、主要な る税務上の金額との差異、並びに税務上の繰越欠損金および繰越税額控除 取替および改良に係る支出は資産計上しております。固定資産を除却また に係る将来の税効果額に基づいて、認識されております。当該繰延税金資 は廃棄する時、当該取得原価と減価償却累計額は貸借対照表より除外して 産および負債は、それらの一時的差異および繰延べが解消あるいは実現す おります。 ると見込まれる年度の課税所得に対して適用されると見込まれる法定税率 (k) 営業権およびその他の無形固定資産 米国財務会計基準審議会は、2001年6月に基準書第141号「企業結合」お を使用して算出されております。税率変更による繰延税金資産および負債 への影響は、その税率変更に関する法律の制定日を含む年度の期間損益と して認識されることになります。 よび基準書第142号「営業権およびその他の無形固定資産」を公表しまし た。基準書第141号は企業結合についてパーチェス法でのみ会計処理する ことを要求しており、また企業結合により取得される無形固定資産の定義 を明確にしております。基準書第142号は営業権についてその償却を停止 (n) 試験研究費および広告宣伝費 研究開発および広告宣伝に係る支出は発生時に費用として計上しており ます。 し、原則として最低年1回の減損のテストをおこなうことを要求しており ます。また耐用年数の確定できる無形固定資産については、経済耐用年数 にわたって償却し、米国財務会計基準審議会基準書第144 号「長期性資産 の減損又は処分の会計処理」にしたがって減損の認識の要否を判定するこ (o) 発送運送費 顧客に対する商品の発送に係る支出は連結損益計算書上、販売費および 一般管理費に含まれております。 とを要求しております。耐用年数が確定できない無形固定資産は償却をお こなわず、代わりに耐用年数が明らかになるまで減損のテストをおこなう ことが要求されております。 (p) 長期性資産の減損又は処分 米国財務会計基準審議会は、2001年8月に基準書第144号「長期性資産の リコーは2003年3月期より基準書第141号および第142号を適用いたしま 減損又は処分の会計処理」を公表しました。同基準書は、基準書第121 号 した。2001年6月30日以前に企業結合により取得した営業権は2002年3月31 「長期性資産の減損および処分予定の長期性資産の会計処理」にて確立さ 日まで償却されております。基準書第142号は移行時における減損評価に れた、売却により処分予定の長期性資産に関する基本的規定に基づき、単 関連して、適用日現在における営業権に減損の兆候があるか否かについて 一の会計モデルを規定しております。また、同基準書は非継続事業として 評価をおこなうことを要求しております。このためリコーは報告単位を設 開示されるべき処分予定の事業の範囲を拡大しております。リコーは2003 定し、現存する営業権および無形資産を含むすべての資産及び負債を報告 年3月期より同基準書を適用しておりますが、リコーの連結財政状態およ 単位ごとに割り当てることで各報告単位の帳簿価額を決定すると共に、各 び経営成績への重要な影響はありませんでした。 報告単位の公正価値を決定いたしました。リコーは移行時の当該資産の減 基準書第144号は、長期性資産および耐用年数が確定できる無形固定資 損テストを2002年9月30日までに完了し、その結果いずれも公正価額が帳 産について、資産または資産グループの帳簿価額が回収できない可能性を 簿価額を上回っておりました。これにより営業権および耐用年数の確定で 示す状況に直面した場合、当該資産価値減損の認識の要否を検討すること きない無形固定資産の減損は認識しておりません。基準書第142号適用以 を要求しております。回収可能性の検討においては各資産または資産グル 前は、当社は企業結合により取得した会社の純資産評価額と買収に係る購 ープから得られる見積割引前将来キャッシュ・フローを見積り、それが当 入価額との差額は、原則として営業権として認識し、経済耐用年数により 該資産または資産グループの簿価を下回る場合には、資産価値の減損を認 20年以内で均等に償却しておりました。 識いたします。この認識は当該資産または資産グループの公正価値に基づ (l) 年金および退職給付債務 年金および退職一時金の費用および負債の測定は、米国財務会計基準審 議会基準書第87号「事業主の年金会計」に準拠しております。基準書第87 号に基づき、予測給付債務または年金資産の予測と実際の結果との差額は いて算定しております。処分予定の長期性資産は、帳簿価額または売却 に要する費用控除後の公正価値のうちいずれか低い価額で評価しており ます。 基準書第144号の適用以前においては、リコーは基準書第121号を適用し ておりました。 未認識純損失(利益)となります。未認識純損失(利益)は、期首時点に おける予測給付債務か年金資産の公正価値のいずれか大きい方の額の 10% (q) 1 株当たり利益 を超過する部分について、従業員の平均勤続年数にわたって償却し、純給 基本的1株当たり当期純利益は各算定期間の普通株式の加重平均発行済 付費用に含めております。年金会計に用いられる年金資産の長期期待収益 株式数に基づいて計算しております。希薄化後1株当たり当期純利益は基 率は過去の年金資産の長期利率に基づいて決定しております。割引率は、 本的1株当たり当期純利益の計算方法と類似しておりますが、加重平均発 現在入手可能でかつ給付期間にわたって入手可能と予想される、格付けの 行済株式数の算定において、転換社債のような潜在的普通株式同等物から 高い確定利付債の市場金利に基づいて決定しております。 もたらされる希薄化の影響を考慮しております。 33 (r) 非資金的取引 米国財務会計基準審議会は、2002年7月に基準書第146号「撤退または処 以下のキャッシュ・フローを伴わない取引が、キャッシュ・フロー計算 または処分活動に伴い発生する費用に係る負債は、適切な公正価値の見積 書より除外されております。 転換社債の転換額 キャピタルリース債務の 発生額 2001 年 3 月期における Lanier Worldwide, Inc.の資産 および負債 自己株式の消却 分活動に関連する費用の会計処理」を公表しました。同基準書は事業撤退 りができるのであればその発生時に認識することを要求しております。基 単位:百万円 単位:千米ドル 2001年3月期 2002年3月期 2003年3月期 2003 年 3 月期 準書第146 号の適用以前は、経営者が撤退計画を決定した時点で撤退費用 $278,856 に係る負債を認識しておりました。リコーは2002年12月31日より後に開始 ¥ 1,088 ¥35,620 ¥32,905 289 445 1,697 14,381 134,586 104,623 — — — — — — 13,328 — — 112,949 される撤退または処分活動に対して同基準書を適用しております。適用以 前の連結財務諸表の修正再表示は認められておりません。同基準書の適用 によりリコーの連結財政状態および経営成績に重要な影響を与えることは (s) 見積りの使用 ありません。 2002年11月に、米国発生問題専門委員会は発生問題専門委員会基準書0021号「複数の製品およびサービスの提供をおこなう場合の会計処理」につ いて最終的な合意に至りました。発生問題専門委員会基準書00-21号は、販 売者により提供される複数の製品およびサービスの収益認識についての解 当社の経営者は一般に公正妥当と認められる会計基準に従って連結財務 釈を提示しております。それによると、複数の製品またはサービスを含む 諸表を作成するにあたり、必要な仮定と見積りをおこなっており、それら 取引の収益を、いつ、どのように配賦するかについての見解が述べられて は資産、負債、収益および費用の計上金額、長期性資産の減損の認識、金 おります。この最終的な合意によりリコーの2003年7月1日以降の取引につ 融商品の時価ならびに偶発資産および偶発債務の開示情報に影響を与えて いて影響を受けます。リコーは2003年7月1日より発生問題専門委員会基準 おります。実際の結果とそれらの見積りは相違することが有り得ます。 書00-21号を適用する予定であります。同基準書の適用によりリコーの連結 当社は、連結財務諸表を作成するにあたり特に重要と考えられる仮定と 財政状態および経営成績に重要な影響を与えることはありません。 見積りを次の箇所においておこなっております。それらは収益の認識、貸 米国財務会計基準審議会は、2002年11月に解釈指針第45号「他社の債務 倒引当金の設定、長期性資産および営業権の減損認識、繰延税金資産の実 の間接的保証を含めた、保証に関する保証人の会計処理および保証の開 現可能性および年金会計の測定に係るものであります。 示−基準書第 5号、57号および107 号の解釈および解釈指針第 34号の廃止」 (t) 新会計基準 を公表しました。解釈指針第45号は、保証人の保証債務に関する開示につ いて詳細に説明しています。同解釈指針はまた、保証人が保証開始時点に 米国財務会計基準審議会は、2001年6月に基準書第143号「資産除却債務 おいて当該保証を公正価値で負債認識することを求めております。当初認 の会計」を公表しました。同基準書は有形の長期性資産の除却に関連する 識および当初測定についての指針は、2002 年 12 月 31 日以降に発行または 債務および資産除却に関連する費用についての会計処理と開示方法を規定 条件変更する保証について適用されております。同解釈指針の適用によ しております。リコーは 2004 年 3 月期より同基準書を適用いたしますが、 りリコーの連結財政状態および経営成績に重要な影響を与えることはあ 適用によりリコーの連結財政状態および経営成績に重要な影響を与えるこ りません。 とは予想しておりません。 米国財務会計基準審議会は、2003年1月に解釈指針第46号「変動持分事 米国財務会計基準審議会は、2002年4月に基準書第145号「基準書第4号、 業体の連結」を公表しました。解釈指針第46号によると、事業体について、 44号および64号の廃止、基準書第13号の改正および技術的修正」を公表し (1)その事業体にリスク資本として出資されている金額が劣後となる追加財 ました。基準書145号により、会計原則審議会意見書第30号に従って異常 務支援を受けずに事業をおこなっていくには不十分な場合、(2)その事業体 項目として区分される損益でない限りは、基準書第4号により規定されて の出資者が財務的支配の本質的な特徴を持っていない場合のいずれかを満 いた負債の消滅に係る損益を異常項目として区分するという規定が無効と たす場合に連結の要否が判断されます。リコーは現在そのような事業体へ なります。同基準書はまた、セール・リースバック取引に係る会計処理と、 の出資をおこなっていないため、解釈指針第46号の適用によりリコーの連 セール・リースバック取引と同じ経済的影響を持つリースの修正に係る会 結財政状態および経営成績に影響を与えることは予想しておりません。 計処理との不一致を解消するために、基準書第13号を一部修正しておりま す。基準書第145号は2002年5月16日以降生じる取引より適用となっており ます。適用によりリコーの連結財政状態および経営成績に影響を与えるこ とはありません。 34 (u) 組替再表示 過年度の連結財務諸表は、当年度の表示に合わせ一部組替再表示してお ります。 3. 買収 リコーは2001年1月にLanier Worldwide Inc.の株式を株式公開買付(TOB)によ 単位:円 2001 年 3 月期 り29,963百万円にて取得いたしました。この結果同社は当社の完全子会社 となり、全世界で主としてLANIERブランドを保ちつつ、当社事務機器製品 の販売をおこなうこととなりました。この取得はパーチェス法に基づいて 会計処理されております。取得価額はリコーの連結貸借対照表において、 有形・無形資産に配賦され、25,496百万円の営業権が認識されました。 買収後の同社の経営成績は、買収日から2001年3月31日までの2ヶ月間 1 株当たり当期純利益: ¥71.43 66.03 基本的 希薄化後 上記の損益の状況は、必ずしも当該年度の期首時点で買収がおこな われた場合の実際の内容を示すものではなく、また、今後生ずる状況 とそれ以降の年度において、当連結損益計算書に含まれております。 を示すものでもありません。 なお、買収が2001年3月期の期首に生じていたと仮定した場合の連結経 リコーは2002年12月にShanghai Ricoh Facsimile Co., Ltd.の持分の45%相当を 営成績の状況(非監査)は以下のとおりであります。 1,745百万円(14,788千米ドル)にて買い増しいたしました。この取得はパ 単位:百万円 ーチェス法に基づいて会計処理されており、その結果778百万円(6,593千 2001 年 3 月期 米ドル)の営業権を認識しております。 ¥1,624,036 49,474 売上高 当期純利益 4. リース債権等 2002年3月31日および2003年3月31日現在におけるリース債権等には、主 にリース債権および営業貸付金が含まれております。 また、リコーリース(株)は、国内においてその事業の一環として営業 貸付をおこなっております。その主な内容は国内における不動産を担保と 国内においては当社の連結子会社であるリコーリース(株)が、海外に する個人向けの住宅ローンであります。貸付期間は15年から30年で毎月返 おいては一部の連結子会社が主としてリコーの製品のリース事業をおこな 済されるものです。2002年3月31日および2003年3月31日現在における貸倒 っております。これらのリース取引は、そのほとんどが米国財務会計基準 引当金控除後の営業貸付金残高は、各々 48,975 百万円および 50,531 百万円 審議会基準書第13号に規定する販売型リースに該当いたします。販売型リ (428,229千米ドル)であります。 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期の貸付の状況は以下のと ースによる収益は、リース開始時に認識しております。 2002年3月31日および2003年3月31日現在におけるリース債権は以下のと おりであります。 おりであります。 単位:百万円 単位:百万円 2002 年 3 月期 最低支払リース料債権 未保証見積残存価額 未実現利益 貸倒引当金 リース債権(純額) ¥460,380 1,976 (50,576) (12,926) ¥398,854 単位:千米ドル 2003年3月期 2003年3月期 ¥486,165 2,209 (49,039) (13,573) ¥425,762 $4,120,042 18,720 (415,584) (115,025) $3,608,153 2001 年 3 月期 新規の貸付額 貸付金の回収額 ¥10,916 6,393 単位:千米ドル 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥8,638 7,554 ¥11,559 9,993 2003 年 3 月期 $97,958 84,686 リコーは証券化によりリース債権の売却をおこなっており、2001年3月 期および2002年3月期において各々175百万円、225百万円の証券売却益を 認識しました。2003年3月期に認識した証券売却益はありません。また、証 券化におけるサービスフィーはリコーにとって適切な報酬であるため、サ 2003年3月31日以降における最低支払リース料債権の回収予定は以下の ービス資産および負債は計上しておりません。リコーの留保した持分は、 とおりであります。 3 月 31 日に終了する各事業年度 2004年3月期 2005年3月期 2006年3月期 2007年3月期 2008年3月期 2009年3月期以降 計 投資家の持分より劣後しております。留保した持分の価値は、売却した資 単位:百万円 単位:千米ドル 産の貸倒れリスクおよび金利変動リスクの影響を受けます。投資家、およ ¥157,672 132,590 98,457 64,847 26,907 5,692 ¥486,165 $1,336,203 1,123,644 834,381 549,551 228,026 48,237 $4,120,042 び特定目的会社(SPE)は、債務者の債務不履行に際してリコーの他の資産に 対しての請求権は保有しておりません。 2002年3月期および2003年3月期における証券化によるリース債権の売却 時に留保した持分の公正価値の測定に使用した前提条件としての重要な経 済的仮定は以下のとおりであります。 予想貸倒率 割引率 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 0.75%–1.35% 0.89%–3.00% 0.75%–1.35% 0.89%–3.00% 35 留保した持分の公正価値の測定に使用した前提条件としての重要な経済的仮定が、前提条件に比べ10%または20%不利な方向に変動した場合、留保し た持分の公正価値へ与える影響は以下のとおりであります。 単位:百万円 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥10,596 $89,797 119 237 1,008 2,008 47 86 398 729 留保した持分権益の簿価(連結貸借対照表上のその他の投資その他の資産に含まれている) 予想貸倒率の変動: +10% +20% 割引率の変動: +10% +20% この仮説上のシナリオは期待される将来の市況を反映してはおらず、将 来の実績の予想として用いるべきではありません。公正価値の変動は、上 実際には、ある要件の変動は結果的に他の要件を変動させるため、感応度 は拡大または相殺されることがあります。 記の数値が示すように直線的ではない可能性があります。また、上記に示 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期における証券化によるリ した表では、留保した持分の公正価値における特定の前提条件の変動影響 ース債権の売却にともなう、特定目的会社(SPE)とのキャッシュ・フローの は、他の前提条件の変動は考慮せずに算出されております。しかしながら 受取および支払の概要は以下のとおりであります。 単位:千米ドル 単位:百万円 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥29,869 32 3,277 新規売却による受取 受取サービス業務手数料 未回収債権および不適格債権の買戻し ¥25,000 39 5,138 ¥ — 37 5,750 2003 年 3 月期 $ — 314 48,729 2002年3月31日および2003年3月31日現在の未回収および貸倒に関する金額、および管理されるすべての債権および証券化された債権の内容は以下のと おりであります。 単位:百万円 2003 年 3 月期 2002 年 3 月期 期日を 4 ヶ月以上 債権の元本 未回収元本 控除:証券化された債権 ポートフォリオ中に保有される債権 ¥491,791 ( 80,011) ¥411,780 経過した 債権の元本 ¥977 貸倒額 ¥3,937 債権の元本 ¥504,252 (64,917) ¥439,335 期日を 4 ヶ月以上 経過した 債権の元本 ¥1,175 貸倒額 ¥3,893 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 債権の元本 未回収元本 控除:証券化された債権 ポートフォリオ中に保有される債権 36 $4,273,322 (550,144) $3,723,178 期日を 4 ヶ月以上 経過した 債権の元本 $9,958 貸倒額 $32,992 5. 有価証券 2002年3月31日および2003年3月31日現在の有価証券および投資有価証券は以下のとおりであります。 有価証券 売却可能有価証券 投資有価証券 売却可能有価証券 市場性のない株式 単位:百万円 単位:千米ドル 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥22,935 ¥ 107 ¥23,337 5,549 ¥28,886 ¥64,602 7,371 ¥71,973 $ 907 $547,475 62,466 $609,941 2002年3月31日および2003年3月31日現在、売却可能有価証券に関する主な種類別有価証券の取得価額、未実現利益および未実現損失、公正価額は以下 のとおりであります。 単位:百万円 2003 年 3 月期 2002 年 3 月期 取得価額 有価証券 社債 その他 投資有価証券 株式 社債 その他 未実現利益 未実現損失 公正価額 取得価額 ¥ 21,338 404 ¥21,742 ¥1,205 — ¥1,205 ¥ 12 — ¥ 12 ¥22,531 404 ¥22,935 ¥ ¥ 7,457 20 10,612 ¥18,089 ¥6,025 6 205 ¥6,236 ¥469 — 519 ¥988 ¥13,013 26 10,298 ¥23,337 ¥ 6,328 45,020 9,459 ¥60,807 未実現利益 ¥ 107 — 107 ¥ ¥ — — — ¥5,148 5 10 ¥5,163 未実現損失 ¥ ¥ — — — 公正価額 ¥ ¥ 107 — 107 ¥10,957 44,830 8,815 ¥64,602 ¥ 519 195 654 ¥1,368 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 取得価額 有価証券 社債 その他 $ 投資有価証券 株式 社債 その他 907 — $907 $ 53,628 381,525 80,161 $515,314 未実現利益 未実現損失 $ $ $ — — — $43,627 42 85 $43,754 $ 公正価額 — $ — — $ 907 — 907 $ 4,399 $ 92,856 1,652 379,915 5,542 74,704 $11,593 $547,475 なお、当年度より MMF(マネー・マネージメント・ファンド)等の随 2003年3月31日現在、売却可能有価証券に含まれる負債証券の貸借対 時の現金化が可能な流動有価証券を現金等価物としております。過去 照表の区分に関わらない償還期限別の取得価額および公正価額は以下 分の数値は今回の変更にあわせて修正再表示しております。 (注記事項 のとおりであります。 2 (e) 参照) 上記のうち、投資有価証券のその他の主なものは、市場性のある債 券および株式からなる投資信託であります。 単位:百万円 取得価額 1年以内 1年超5年以内 ¥ 107 45,020 ¥45,127 公正価額 ¥ 107 44,830 ¥44,937 単位:千米ドル 取得価額 公正価額 $ 907 381,525 $382,432 $ 907 379,915 $380,822 37 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期における売却可能有価証 この有価証券拠出に係る会計処理は、米国財務会計基準審議会基準書第 券の売却額は、各々 66,778 百万円、 24,568 百万円および 24,513 百万円 125号「金融商品の譲渡及びサービスならびに負債の消滅の会計」に準拠 (207,737千米ドル)であります。 し、連結貸借対照表上の投資有価証券より拠出有価証券の公正価額分を減 2001年3月期の売却に伴う実現利益は2,898百万円であり、2002年3月期 額し、同額の年金債務を減額いたしました。これら有価証券拠出時の公正 および2003年3月期の実現利益は重要ではありません。また、2001年3月期、 価額は 20,760 百万円であります。この売却可能有価証券の未実現利益の 2002年3月期および2003年3月期の売却に伴う実現損失は重要ではありませ 13,095百万円は、連結貸借対照表上、その他の包括利益(損失)に含まれ ん。2002年3月期および2003年3月期の市場価値の下落が一時的であるとは認 ており、将来の受託者による証券売却の際においてのみ連結損益計算書に められない売却可能有価証券の評価損として、各々2,739百万および2,260百 反映されます。 万円(19,153千米ドル)が損益計算書に認識されております。 2000年3月、当社は売却可能有価証券のうち、子会社および関連会社株 式以外の株式の一部を、当社とは完全に独立した受託銀行によって管理・ 運営されている退職給付信託に拠出いたしました。 6. 関連会社に対する投資および貸付金 連結貸借対照表上の関連会社に対する投資および貸付金は、主に20%∼ 経営成績 50%所有の会社に対するものであります。 単位:百万円 これらの関連会社にはコカ・コーラウエストジャパン(株)が含まれてお り、その持分割合は21.1%であります。同社に対する投資株式の持分評価額 は2003年3月31日現在37,529百万円(318,042千米ドル)であり、当該評価額 で連結貸借対照表上に反映されております。同社の株式は証券取引所に上 場されており、2003年3月31日現在の時価総額は33,577百万円(284,551千米 ドル)であります。 また、上記以外の20%∼50%所有会社に対する投資株式および長期貸付金 2001 年 3 月期 売上高 原価および費用 当期純利益 ¥263,804 254,137 ¥ 9,667 単位:百万円 2002 年 3 月期 資産の部 流動資産 その他の資産 計 負債および資本の部 流動負債 その他の負債 資本の部 計 38 ¥122,974 141,148 ¥264,122 ¥ 41,852 13,972 208,298 ¥264,122 2003 年 3 月期 ¥124,156 139,357 ¥263,513 ¥ 40,954 13,176 209,383 ¥263,513 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 $1,052,169 1,180,992 $2,233,161 $ 347,068 111,661 1,774,432 $2,233,161 2003 年 3 月期 ¥288,992 ¥338,035 $2,864,703 277,950 327,139 2,772,364 ¥ 11,042 ¥ 10,896 $ 92,339 単位:百万円 2001 年 3 月期 関連会社の最近2 年間の財政状態および最近 3 年間の経営成績の概要は 財政状態 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 当社および連結子会社と関連会社との最近3年間の取引高ならびに過去 2年間の債権・債務残高は以下のとおりであります。 も同様に、持分評価額で連結貸借対照表上に反映されております。 以下のとおりであります。 2002 年 3 月期 取引高 売上高 仕入高 受取配当金 ¥20,952 13,673 1,008 2002 年 3 月期 ¥25,413 15,584 1,133 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 ¥26,510 19,808 1,236 2003 年 3 月期 $224,661 167,864 10,475 上記に係る未実現利益は連結財務諸表上消去されております。 単位:百万円 2002 年 3 月期 債権・債務残高 債権 債務 ¥8,513 2,858 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 ¥6,434 1,604 2003 年 3 月期 $54,525 13,593 2003年3月31日現在、利益剰余金に含まれる持分法を適用している20%か ら50%所有の関連会社の未分配利益は、38,913百万円(329,771千米ドル)で あります。 7. 営業権およびその他の無形固定資産 2002年3月31日および2003年3月31日現在における無形固定資産の内訳は以下のとおりであります。 単位:百万円 2002 年 3 月期 取得価額 償却無形固定資産 ソフトウェア 商標権および顧客リスト その他 償却累計額 ¥20,956 14,427 12,843 48,226 合計 非償却無形固定資産 ¥(7,315) (1,897) (3,217) (12,429) 2003 年 3 月期 純額 ¥13,641 12,530 9,626 35,797 取得価額 ¥31,764 13,463 13,633 58,860 償却累計額 純額 ¥(12,763) (3,217) (4,192) (20,172) ¥19,001 10,246 9,441 38,688 1,801 ¥37,598 無形固定資産合計 1,332 ¥40,020 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 取得価額 償却無形固定資産 ソフトウェア 商標権および顧客リスト その他 $269,186 114,094 115,534 498,814 合計 償却累計額 純額 $(108,161) (27,263) (35,525) (170,949) $161,025 86,831 80,009 327,865 11,288 $339,153 非償却無形固定資産 無形固定資産合計 2003年3月期の無形固定資産償却費は6,993百万円(59,263千米ドル)であ 2001年3月期および2002年3月期における営業権の償却を除いた当期純利 益、基本的および希薄化後の 1株当たり利益の調整後の金額は以下のとお ります。 また、2003年3月31日現在の連結貸借対照表に含まれる無形固定資産の、 りであります。 以降5年間の見積り償却費は以下のとおりであります。 3 月 31 日に終了する各事業年度 2004 年 3 月期 2005 年 3 月期 2006 年 3 月期 2007 年 3 月期 2008 年 3 月期 単位:百万円 ¥8,140 6,985 5,451 3,243 1,993 単位:百万円 単位:千米ドル $68,983 59,195 46,195 27,483 16,890 2003年3月期における営業権の帳簿価額の変動は以下のとおりでありま す。 単位:百万円 期首残高 営業権の取得 為替の影響 期末残高 ¥29,687 1,176 (2,754) ¥28,109 単位:千米ドル $251,585 9,966 (23,339) $238,212 当期純利益 当期純利益 加算:営業権償却費 調整後当期純利益 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 ¥53,228 736 53,964 ¥61,614 2,514 64,128 単位:円 1 株当たり情報 基本的 1 株当たり利益 加算:営業権償却費 調整後基本的 1 株当たり利益 希薄化後 1 株当たり利益 加算:営業権償却費 調整後希薄化後 1 株当たり利益 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 ¥ 76.85 1.06 77.91 ¥ 88.27 3.60 91.87 71.02 0.98 72.00 82.46 3.34 85.80 2003年3月31日現在、すべての営業権は事務機器事業セグメントに属し ております。 39 8. 法人税等 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期における税金等調整前当期純利益および法人税等の内訳は以下のとおりであります。 単位:百万円 2001 年 3 月期 税金等調整前当期純利益: 国内 海外 計 法人税等: 当期税額 国内 海外 小計 繰延税金 国内 海外 小計 計 単位:千米ドル 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥77,820 19,945 ¥97,765 ¥ 95,723 18,227 ¥113,950 ¥ 84,946 38,524 ¥123,470 $ 719,881 326,475 $1,046,356 ¥45,684 7,822 53,506 ¥ 43,564 8,801 52,365 ¥ 50,103 13,080 63,183 $ 424,602 110,847 535,449 (10,380) 386 (9,994) ¥43,512 (3,524) 2,306 (1,218) ¥ 51,147 (9,043) (2,156) (11,199) ¥ 51,984 (76,636) (18,271) (94,907) $ 440,542 法人税等の総額は以下の項目に配分されております。 単位:百万円 2001 年 3 月期 法人税等 資本の部: 外貨換算修正 未実現有価証券評価益(損) 未実現デリバティブ評価損 最小年金負債調整 計 当社および国内の連結子会社は、所得に対し法人税、住民税および事業 税の三つの税金が課されております。それぞれの税率は、法人税が 30%、 住民税がおよそ6%、損金に算入することのできる事業税がおよそ10%であ 単位:千米ドル 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥43,512 ¥51,147 ¥51,984 $ 440,542 (1,252) 629 — (15,818) ¥27,071 2,062 (582) (146) (11,760) ¥40,721 (826) (1,130) (9) (30,811) ¥19,208 (7,000) (9,576) (76) (261,110) $ 162,780 損金不算入の費用には、役員賞与および交際費が含まれております。 2003年3月の国内における税制改正により、標準法定税率は2004年4月1 日より約40%に引き下げられる見込みです。そのため、2004年3月31日以降 り、それらの合計である標準税率はおよそ42%であります。2001年3月期、 に実現あるいは解消が見込まれる一時的差異と繰延べに関連する将来の見 2002年3月期および2003年3月期における標準税率と実効税率との差異は以 積り税効果の計算においては、当該税率を使用しております。 下のとおりであります。 2002年3月31日および2003年3月31日現在、税効果会計による繰延税金の 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 標準税率 損金不算入の費用 子会社の繰越欠損金に係る 税効果未認識 繰越欠損金の使用に伴う 評価性引当金の取崩し 増加研究開発費に係る税額控除 税率変更の影響 その他 実効税率 40 42% 2 42% 1 42% 1 0 3 3 (2) (0) — 3 45% (0) (0) — (1) 45% (4) (1) 2 (1) 42% 主要な期間帰属差異項目および繰延税金評価引当金は以下のとおりであり ます。 単位:百万円 2002 年 3 月期 資産の部 未払費用 減価償却費 退職給付債務 繰越欠損金 その他 繰延税金資産総額 差引—評価引当金 繰延税金資産計 負債の部 販売型リース 外国子会社および関連会社の未分配利益 未実現有価証券評価益 その他 繰延税金負債計 繰延税金資産純額 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥ 17,866 4,640 41,523 19,080 28,222 111,331 (11,300) ¥100,031 ¥ 26,184 4,014 84,230 13,839 31,460 159,727 (9,193) ¥150,534 $ 221,898 34,017 713,814 117,280 266,610 1,353,619 (77,907) $1,275,712 ¥ (4,964) (12,291) (8,932) (9,757) ¥(35,944) ¥ 64,087 ¥ (7,112) (12,801) (8,957) (11,361) ¥ (40,231) ¥110,303 $ (60,271) (108,483) (75,907) (96,280) $ (340,941) $ 934,771 2002年3月31日および2003年3月31日現在の繰延税金資産純額は、貸借対照表の以下の項目に含まれております 単位:百万円 2002 年 3 月期 ¥ 35,508 59,732 (561) (30,592) ¥ 64,087 繰延税金等(流動資産) その他の投資その他の資産(固定資産) 未払費用等(流動負債) 長期繰延税金(固定負債) 繰延税金資産純額 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 $ 355,873 840,712 (2,043) (259,771) $ 934,771 ¥ 41,993 99,204 (241) (30,653) ¥110,303 繰延税金に対する評価引当金の純変動は、2001年3月期および2002年3月 能な期間における将来の課税所得見込みに基づき、リコーは 2003 年 3 月 期において各々 246 百万円、2,897 百万円増加し、2003 年 3 月期においては 31日現在の評価引当金控除後における控除可能な差異の効果は実現する可 2,107百万円(17,856千米ドル)減少しました。 能性が高いと考えております。繰延期間における将来の見積り課税所得が リコーは、繰延税金資産の実現可能性の評価については、繰延税金資産 の一部又は全部の実現する可能性が高いかどうかを考慮しております。最 終的な繰延税金資産の実現は、一時的差異が控除可能な期間における将来 減少した場合には、実現することのできる繰延税金資産の総額は減少する ことになります。 税務上、将来の課税所得と相殺可能な子会社の繰越欠損金は、2003 年 の課税所得の発生に依存します。リコーは、実現可能性の評価にあたり、 3月31日現在36,434百万円(308,763千米ドル)であります。このうち5年以 繰延税金負債の戻入れの予定、予想される将来の課税所得および税務戦略 内に繰越期限が到来するものは 26,225 百万円(222,246 千米ドル)であり、 を考慮しております。過去の課税所得の水準および繰延税金資産が控除可 それ以外の金額の大部分は無期限に繰越が可能であります。 9. 短期借入金 2002年3月31日および2003年3月31日現在における短期借入金の内訳は以下のとおりであります。 加重平均利率 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 銀行等よりの借入金 コマーシャルペーパー 1.3% 1.5 1.8% 0.9 単位:百万円 2002 年 3 月期 ¥103,784 57,310 ¥161,094 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥28,258 56,220 ¥84,478 $239,474 476,441 $715,915 41 当社及び一部の連結子会社は金融機関と借入枠ならびに当座貸越につい (5,202,407千米ドル)であり、そのうち各々194,658百万円および234,704百万 ての契約を締結しております。また当社及び一部の連結子会社はコマーシ 円(1,989,017千米ドル)は市場金利のコマーシャルペーパーに係るもので ャルペーパーならびにミディアムタームノートの発行プログラムを保有し あり、各々147,388百万円および144,280百万円(1,222,712千米ドル)は市場 ております。これらのクレジットラインの未使用融資残高は 2002 年3月31 金利のミディアムタームノートに係るものであります。 日現在および2003年3月31日現在、各々580,785百万円および613,884百万円 10. 長期債務 2002年3月31日および2003年3月31日現在の長期債務の内訳は以下のとおりであります。 転換価格 (1 株当たり) 単位:百万円 2002 年 3 月期 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥ $ 転換社債 (連結子会社による発行) ¥1,210.00 1,594.40 (連結子会社による発行) ミディアムタームノート 社債合計 — — — — — — 償還期限 2003 年 3 月 償還期限 2002 年 9 月 年利 2.075% 年利 0.87% 年利 1.34% 年利 0.9% 年利 1.1% 年利 1.17% 年利 0.73% 年利 0.7% 年利 2.1% 加重平均年利 0.21% 償還期限 2005 年 4 月 償還期限 2007 年 3 月 償還期限 2009 年 3 月 償還期限 2003 年 6 月 償還期限 2004 年 2 月 償還期限 2004 年 6 月 償還期限 2006 年 6 月 償還期限 2007 年 6 月 償還期限 2009 年 10 月 返済期限 2005 年迄 40,000 35,000 25,000 5,000 10,000 10,000 10,000 — 10,000 39,162 184,162 40,000 35,000 25,000 5,000 9,910 10,000 10,000 10,000 10,000 24,000 178,910 338,983 296,610 211,864 42,373 83,983 84,746 84,746 84,746 84,746 203,389 1,516,186 返済期限 2011 年迄 170,537 210,042 1,780,017 返済期限 2020 年迄 4,799 3,113 396,660 3,649 (67,314) ¥332,995 2,553 4,237 395,742 4,395 (54,235) ¥345,902 21,636 35,907 3,353,746 37,246 (459,619) $2,931,373 転換社債合計 社債 無担保普通社債 ¥ 29,886 4,163 34,049 年利 0.35% 年利 0.4% 無担保借入金 銀行および保険会社借入金 加重平均年利 1.62% 担保付借入金 銀行、保険会社および その他金融機関借入金 加重平均年利 1.45% キャピタルリース債務(注記 2(j)参照) 小計 基準書第 133 号に基づく公正価値の調整 差引—1 年以内返済長期債務 合計 2003年3月31日現在、担保付債務に対して担保に供している土地、建物 およびリース債権の合計は8,432百万円(71,458千米ドル)であります。 全ての普通社債は、各々の引受契約に規定されているいくつかの条件に 担保を定期預金と同様に現在および将来の債務に対する担保として扱える というものでありますが、当社は現在までそのような要請を受けたことは ありません。 2003年3月31日以降における長期債務の返済予定は以下のとおりであり より元本の100%でリコーの任意により償還できます。 普通社債には、引受契約に規定されている追加担保借入制限等いくつか ます。 の条件がありますが、リコーは2003年3月31日現在、それらの条件を遵守 しております。 3月31日に終了する各事業年度 単位:百万円 単位:千米ドル 行との一般契約に従っております。これは、合理的で相当な理由がある場 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年以降 合、銀行は借入金に対して追加的な担保を求めることができ、提出された 計 ¥ 54,482 85,966 125,776 56,027 27,236 46,255 ¥395,742 $ 461,712 728,525 1,065,898 474,805 230,814 391,992 $3,353,746 特定の借入契約においては、貸主は株主への通知に先立って貸主が査 閲・承認するために、(支払配当金を含めた)利益処分案の提出を求める ことができますが、当社は現在までそのような要請を受けたことはありま せん。 さらに、我が国の商慣行により、ほぼすべての銀行借入はそれぞれの銀 42 11. 退職年金制度および退職一時金制度 当社および一部の連結子会社の従業員は、様々な拠出型および非拠出型 られています。これらの拠出型および非拠出型の年金制度は政府の規制に の年金制度に加入しており、退職時に一時金または年金の支給を受ける資 したがって積み立てられております。年金資産は、主として債券および市 格を有しております。国内における調整年金制度は、公的年金である厚生 場性のある株式で運用されています。 年金保険を国に代わって運営管理し、一体として運用されております。 一時金および年金の金額は、通常、退職時の給与および勤続年数に基づ 2002年3月期および2003年3月期の確定給付制度の給付債務および年金資 産の変動は次のとおりであります。 いて決められております。上記の年金制度への拠出額は、賃金および給与 の一定の比率により年金数理計算され、将来の年金給付に備えて積み立て 単位:百万円 2002 年 3 月期 給付債務の変動 予測給付債務期首残高 勤務費用 利息費用 従業員拠出 制度改定の影響 数理計算上の損失 清算 支払給付 為替の影響 予測給付債務期末残高 年金資産の変動 年金資産公正価値期首残高 年金資産の実際収益 事業主拠出 従業員拠出 清算 支払給付 為替の影響 年金資産公正価値期末残高 積立状況 未認識純損失 未認識過去勤務債務 未認識移行時差異残高 正味認識額 連結貸借対照表上に認識される金額 前払給付費用 未払給付債務 無形固定資産 その他包括利益(損失)累計額に含まれる金額(税金調整前) 正味認識額 数理計算上の前提条件(加重平均) 割引率 給与水準の予想上昇率 年金資産の長期期待収益率 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥ 424,176 15,636 13,693 1,585 — 8,309 (3,005) (12,558) 4,726 ¥ 452,562 ¥ 452,562 16,943 14,292 1,105 (10,924) 64,852 (2,009) (13,197) (1,349) ¥ 522,275 $ 3,835,271 143,585 121,119 9,364 (92,576) 549,593 (17,026) (111,839) (11,432) $ 4,426,059 ¥ 274,323 (11,715) 12,680 1,585 (2,858) (9,767) 4,129 ¥ 268,377 ¥ 268,377 (36,838) 14,281 1,105 (1,636) (9,246) (697) ¥ 235,346 $ 2,274,381 (312,186) 121,026 9,364 (13,864) (78,356) (5,907) $ 1,994,458 ¥(184,185) 143,448 — (2,953) ¥ (43,690) ¥(286,929) 245,632 (10,081) (2,414) ¥ (53,792) $(2,431,601) 2,081,627 (85,432) (20,458) $ (455,864) ¥ ¥ $ 517 (1,762,271) 1,687 1,304,203 $ (455,864) 1,262 (113,685) — 68,733 ¥ (43,690) 61 (207,948) 199 153,896 ¥ (53,792) 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 3.3% 3.4% 4.8% 2.6% 3.4% 3.6% 43 2003年3月31日現在の予測給付債務の約88%は国内制度に係るものです。 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期の純給付費用は以下の 2002年3月期および2003年3月期における国内制度の割引率、給与水準の予 項目から構成されております。 想上昇率、年金資産の長期期待収益率の加重平均値は、各々 3.0%、3.3%、 4.4%および2.2%、3.4%、2.9%であります。 単位:百万円 2001 年 3 月期 勤務費用 利息費用 年金資産期待収益 償却額−純額 清算に係る一時費用 純給付費用 ¥15,449 11,706 (13,410) 1,123 — ¥14,868 2002 年 3 月期 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 ¥15,636 13,693 (13,031) 4,707 183 ¥21,188 ¥16,943 14,292 (9,763) 5,081 (35) ¥26,518 2003 年 3 月期 $143,585 121,119 (82,737) 43,059 (297) $224,729 リコーは、米国財務会計基準審議会基準書第87号に従い、2002年3月31 によって計算された年金資産を返上することが可能となりました。代行部 日および2003年3月31日現在で追加最小負債を計上いたしました。この追 分返上後には事業主は厚生年金基金に定期的に拠出をおこない、政府がす 加最小負債は、累積給付債務が制度資産の公正価値と追加最小負債計上前 べての給付義務を負うこととなります。会社の退職給付制度は確定給付年 の未払退職・年金費用の合計を超過する分であり、主に予定割引率の低下 金として独立して存続することになります。 および年金資産の運用損失により生じた期間年金費用の未認識分でありま リコーは厚生年金基金の代行部分について政府に返上することを決定い す。追加最小負債に対応する金額は未認識過去勤務債務の額を限度として たしました。代行部分と加算部分との分離にはいくつかの段階があります。 無形固定資産に計上され、未認識過去勤務債務を超える金額については税 リコーは、2003年1月に代行部分に係る従業員の将来勤務期間に関する給 効果を控除した金額を資本の部のその他の包括利益(損失)累計額に含め 付の支払義務免除の認可を受けました。リコーはさらに残りの手続きをお て計上しております。 追加最小負債を計上した年金制度の予測給付債務、累積給付債務および こなっており、年内には完了すると予想しております。リコーは代行部分 の返上について米国発生問題専門委員会基準書03-2号「日本の厚生年金基 年金資産の公正価値は、2002年3月31日現在、335,517百万円、280,930百万円、 金の代行部分返上の会計処理」に従って会計処理いたします。同基準書は、 および208,712百万円であり、2003年3月31日現在では、各々453,956百万円 この代行部分の返上という一連の分離行為を、退職給付債務とそれに関連 (3,847,085千米ドル) 、387,481百万円(3,283,737千米ドル) 、および218,058百 する年金資産の政府への返還が完了した時点で、米国財務会計基準審議会 万円(1,847,949千米ドル)となっております。 上記の年金制度に加入していない連結子会社の従業員と、当社の役員に 基準書第88号「確定給付年金制度の清算と縮小および退職給付に係る事業 主の会計処理」に基づく清算取引の完了として会計処理することを要求し ついては、退職一時金制度を採用しております。また役員への支払につい ております。したがって2003年3月31日現在のリコーの連結財務諸表にお ては、株主総会の承認が必要となります。 いては代行部分の返上による影響は反映されておりません。代行部分の返 上記のように、国内の厚生年金制度は厚生年金保険制度の一部を国に代 上によるリコーの連結財務諸表への最終的な影響は、返還の日における退 わって運営する代行部分とリコー独自で設計した加算部分から構成されて 職給付債務と返還する年金資産によって確定いたします。現時点における おり、厚生年金保険料のうち代行部分に係る保険料の国への支払を免除さ 返上される退職給付債務と年金資産に基づく見積りによると、代行返上に れておりました。年金資産は一体のポートフォリオとして運用管理されて よってリコーの財政状態および経営成績に重要な影響を与えないと予想し おり、国の代行部分と会社の退職給付制度の部分とに分離されておりませ ております。しかしながら、返上される退職給付債務および年金資産の変 ん。2003 年3月31日現在、厚生年金制度における予測給付債務に占める代 動によっては最終的な影響が大きく相違することがあり得ます。 行部分の割合はおよそ39%であります。2001年6月に国内において確定給付 企業年金法が公布され、事業主は代行部分の退職給付債務すべてと、政府 12. 資本勘定 我が国における商法の規定により、当社および国内連結子会社において 中間期における配当金は、各事業年度終了後の株主による承認または各 は現金配当等の利益処分として支出する金額の最低10%は利益準備金とし 中間期終了後の取締役会の承認によりおこなわれます。配当金の支払いは て積み立てられます。積立てが要求されるのは資本準備金と利益準備金の 各事業年度末あるいは各中間期末の株主名簿に基づきなされます。2003年 合計額が資本金の25%に達するまでとなります。利益剰余金に含まれてい 6月26日に開催された株主総会において、2003年3月31日現在の株主に対し る利益準備金の金額は、2002 年 3 月 31 日現在および 2003 年 3 月 31 日現在、 5,198百万円(44,051千米ドル)の配当金(1株当たり7円)の支払いを実施す 各々16,815百万円および16,903百万円(143,246千米ドル)であり、配当金と る旨の決議を採択いたしました。当該配当金の決議は2003年3月31日現在の しての支払いには制限があります。 44 連結財務諸表には反映されておりません。 我が国における商法の規定により、発行された株式の発行価額総額の 2 日に開かれた株主総会において、2003年6月26日の次期定時株主総会での 分の1以上を資本金として処理することが要求されています。この規定に 決議までの間に普通株式8百万株、取得価額の総額20,000百万円を限度とし 従って、当社では転換社債の株式の転換額は資本金および資本準備金へ組 て自己株式を取得する旨の決議を採択いたしました。この決議に従い、当 社は2003 年3月期において8百万株の自社普通株式を取得し、7百万株を消 2003年3月31日現在、当社の配当可能な利益剰余金の残高は268,687百万 却いたしました。この消却により、2003 年 3 月期において 13,328 百万円 円(2,277,008千米ドル)であります。 (112,949千米ドル)の利益剰余金が減少しております。 み入れております。 我が国における商法の規定により、自己株式は、株主総会の承認を受け た限度まで取締役会の決議により取得することができます。2002年6月27 13. その他の包括利益(損失) その他の包括利益(損失)に含まれる税効果調整額は以下のとおりであります。 単位:百万円 税効果調整前 税効果 税効果調整後 2001 年 3 月期: 換算修正累計額 未実現有価証券評価益(損) 当期発生未実現評価益(損) 控除:当期実現損益の当期純利益への組替修正額 合計未実現評価益(損) 年金債務調整勘定 その他の包括利益(損失) ¥ (2,992) ¥ 1,252 ¥ (1,740) (3,440) (2,898) (6,338) (37,797) ¥ (47,127) (1,842) 1,213 (629) 15,818 ¥ 16,441 (5,282) (1,685) (6,967) (21,979) ¥ (30,686) ¥ 8,578 ¥ (2,062) ¥ (4,212) 2,864 (1,348) 1,781 (1,199) 582 (2,431) 1,665 (766) (3,206) 2,061 792 (353) (27,891) ¥ (21,014) 1,342 (871) (325) 146 11,760 ¥ 10,426 (1,864) 1,190 467 (207) (16,131) ¥ (10,588) ¥ ¥ ¥ 2002 年 3 月期: 換算修正累計額 未実現有価証券評価益(損) 当期発生未実現評価益(損) 控除:当期実現損益の当期純利益への組替修正額 合計 未実現評価損益(損) 未実現デリバティブ評価損 会計原則変更による累積的影響額 当期発生未実現評価損益(損) 控除:当期実現損益の当期純利益への組替修正額 合計 未実現評価損益(損) 年金債務調整勘定 その他の包括利益(損失) 6,516 2003年3月期: 換算修正累計額 未実現有価証券評価益(損) 当期発生未実現評価益(損) 控除:当期実現損益の当期純利益への組替修正額 合計 未実現評価損益(損) 未実現デリバティブ評価損 当期発生未実現評価損益(損) 控除:当期実現損益の当期純利益への組替修正額 合計 未実現評価損益(損) 年金債務調整勘定 その他の包括利益(損失) 181 826 1,007 (5,348) 2,234 (3,114) 2,065 (935) 1,130 (3,283) 1,299 (1,984) (634) 654 20 (80,220) ¥(83,133) 277 (268) 9 30,811 ¥32,776 (357) 386 29 (49,409) ¥ (50,357) 45 単位:千米ドル 税効果調整前 税効果 税効果調整後 2003 年 3 月期 $ 換算修正累計額 未実現有価証券評価益(損) 当期発生未実現評価益(損) 控除:当期実現損益の当期純利益への組替修正額 合計 未実現評価損益(損) 未実現デリバティブ評価損 当期発生未実現評価損益(損) 控除:当期実現損益の当期純利益への組替修正額 合計 未実現評価損益(損) 年金債務調整勘定 その他の包括利益(損失) $ 8,534 1,534 $ 7,000 (45,322) 18,932 (26,390) 17,500 (7,924) 9,576 (27,822) 11,008 (16,814) (5,373) 5,542 169 (679,830) $(704,517) 2,348 (2,271) 77 261,110 $277,763 (3,025) 3,271 246 (418,720) $(426,754) その他の包括利益(損失)累計額の変動額は以下のとおりであります。 単位:百万円 換算修正累計額 未実現有価 証券評価益 未実現デリバティブ 評価損 年金債務 調整勘定 その他の包括利益 (損失)累計額 2001 年 3 月期 期首残高 当期変動額 期末残高 ¥ (19,801) (1,740) ¥ (21,541) ¥ 18,299 (6,967) ¥ 11,332 ¥ ¥ (1,600) (21,979) ¥ (23,579) ¥ ¥ (21,541) — 6,516 ¥ (15,025) ¥ 11,332 — (766) ¥ 10,566 ¥ — (1,864) 1,657 ¥ (207) ¥ (23,579) — (16,131) ¥ (39,710) ¥ (33,788) (1,864) (8,724) ¥ (44,376) ¥ (15,025) 1,007 ¥ (14,018) ¥ 10,566 (1,984) ¥ 8,582 ¥ (207) 29 ¥ (178) ¥ (39,710) (49,409) ¥ (89,119) ¥ (44,376) (50,357) ¥ (94,733) $(336,526) (418,720) $(755,246) $(376,068) (426,754) $(802,822) ¥ — — — (3,102) (30,686) ¥ (33,788) 2002 年 3 月期 期首残高 会計原則変更による累積的影響額 当期変動額 期末残高 2003 年 3 月期 期首残高 当期変動額 期末残高 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 期首残高 当期変動額 期末残高 46 $(127,331) 8,534 $(118,797) $ 89,543 (16,814) $ 72,729 $(1,754) 246 $(1,508) 14. 一株当たり情報 連結損益計算書に表示した1株当たり現金配当金は、当該年度において支払われた配当金に基づいて計算しております。 基本的および希薄化後1株当たり当期純利益の、計算上の分子および分母の調整は以下のとおりであります。 単位:千株 2001 年 3 月期 加重平均発行済普通株式数 希薄化効果のある証券の影響 転換社債 年利 1.8% 償還期限 2002 年 3 月 年利 1.5% 償還期限 2002 年 3 月 年利 0.35% 償還期限 2003 年 3 月 希薄化後発行済普通株式数 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 692,617 698,025 726,660 1,636 33,070 24,703 752,026 997 28,195 24,699 751,916 — — 23,250 749,910 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥53,228 ¥61,614 ¥72,513 $614,517 14 295 119 (249) ¥53,407 10 258 119 — ¥62,001 — — 86 — ¥72,599 — — 729 — $615,246 単位:円 普通株式株主に帰属する当期純利益 希薄化効果のある証券の影響 転換社債 年利 1.8%、償還期限 2002 年 3 月 年利 1.5%、償還期限 2002 年 3 月 年利 0.35%、償還期限 2003 年 3 月 その他 希薄化後当期純利益 単位:千米ドル 単位:米ドル 単位:円 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 1 株当たり当期純利益 基本的 希薄化後 ¥ 76.85 71.02 ¥ 88.27 82.46 ¥ 99.79 96.81 $ 0.85 0.82 15. 金融派生商品 リスク管理方針 リコーは資産および負債の管理、および保全に関連して金融派生商品を 利用しております。 リコーの金融派生商品の利用は、グループ内規定に基づき、資産および 金利リスク管理 リコーは借入債務に対して金利および元本の公正価値またはキャッ シュ・フローの変動リスクを軽減する目的で金利スワップ契約を締結し ております。 負債を保全する目的でおこなっており、売買目的・投機目的またはレバレ ッジ効果のある金融派生商品は保有しておりません。 すべての金融派生商品は、取引相手方の不履行による信用リスクにさら 公正価値ヘッジ 公正価値ヘッジとして指定される金融派生商品および関連するヘッジ対 されております。しかしながら格付の高い金融機関と取引をしているため、 象の公正価値の変動額は連結損益計算書上に営業外損益として計上されて そのような不履行の可能性は低いと考えております。さらに、取引先を分 散することにより、信用リスクの集中を最小化しております。 おります。ヘッジ対象の借入債務の期間と金利スワップ契約の期間が一致 しているため、2002年3月期および2003年3月期においてヘッジの効果が有 効でないものまたはヘッジの有効性の評価から除外されたものから生じた 外国為替レートリスク管理 純損益はありません。 リコーは国際的に事業をおこなっており、外貨建の資産および負債を 保有しております。それらに対する外国為替レートの変動リスクを軽減 することを目的として外国為替予約等ならびに通貨オプションを締結し ております。 キャッシュ・フローヘッジ キャッシュ・フローヘッジとして指定される金融派生商品の公正価値の 変動額は連結貸借対照表上にその他の包括利益(損失)累計額として計上 47 されており、ヘッジ対象となる借入債務などの金利支払いがされる時点で ヘッジ会計の適用が指定されない金融派生商品 連結損益計算書上の損益に組み替えられます。ヘッジ対象の借入債務の期 ヘッジ会計の適用が指定されない金融派生商品は、外貨建資産・負債に 間と金利スワップ契約の期間が一致しているため、2002年3月期および2003 対する外国為替レートの変動リスク軽減を目的として利用しております。 年3月期においてヘッジの効果が有効でないものまたはヘッジの有効性の それらの公正価値の変動額は連結損益計算書上に営業外損益として計上さ 評価から除外されたものから生じた純損益はありません。なお2003年3月 れております。 31日現在のその他の包括利益(損失)累計額のうち、今後12ヶ月以内に損 益に認識されると見込まれる金額は約149百万円(1,263千米ドル) (損)で あります。 16. 契約債務および偶発債務 有形固定資産およびその他の資産の購入に係る既契約額は、2003年3月 期および2003年3月期において各々39,956百万円、46,426百万円および50,218 31日現在2,234百万円(18,932千米ドル)であります。 百万円(425,576千米ドル)であります。 また、従業員の住宅ローン保証による偶発債務は、2003年3月31日現在 2003年3月31日現在、特許等に係る一般的な係争はありますが、当該係 461百万円(3,907千米ドル)であります。 争から生ずる最終的債務が仮に発生した場合においても、財政状態および 経営成績に重要な影響を与えるものではありません。 主として解約可能なオペレーティング・リース契約に基づいて賃借して いる事務所および機械装置等に対する賃借料は、2001年3月期、2002年3月 17. 金融商品の時価情報の開示 (a) 現金および現金等価物、定期預金、売上債権、支払手形および買掛 金に対して適用される期末借入金利を用いて割り引いた現在価値に基づい 金、短期借入金、一年以内返済長期債務、未払費用 て算定しております。 これらの勘定は短期間で決済されるので、その連結貸借対照表計上額は (e) 金利スワップ 時価に近似しております。 金利スワップの時価は、金融機関より入手した見積価格に基づいて算定 (b) 有価証券および投資有価証券 しております。 有価証券および投資有価証券の時価は、主に市場価格に基づいて算定し (f) 為替予約等 ております。 為替予約等(ヘッジ目的の契約)の時価は、金融機関より入手した見積 (c) 営業貸付金 価格に基づいて算定しております。 営業貸付金の時価は、類似の満期日の貸付金に対して適用される期末貸 (g) 通貨オプション 付金利を用いて算出した将来のキャッシュ・フローの現在価値に基づいて 通貨オプションの時価は、金融機関より入手した見積価格に基づいて算 算定しております。 定しております。 2002年3月31日および2003年3月31日現在における金融商品の連結貸借対 (d)長期債務 長期債務の時価は、取引所の相場による価格に基づいて算定するか、あ 照表計上額および時価は以下のとおりであります。 るいは、借入ごとに将来のキャッシュ・フローから、類似の満期日の借入 単位:百万円 2002 年 3 月期 計上金額 有価証券・投資有価証券 営業貸付金 長期債務 金利スワップ:純額(△は貸方) 為替予約等:純額(△は貸方) 通貨オプション:純額(△は貸方) ¥ 51,821 48,975 (332,995) 4,081 (8,304) (314) 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 見積時価 計上金額 ¥ 51,821 49,319 (337,670) 4,081 (8,304) (314) ¥ 72,080 50,531 (345,902) 3,985 (594) (466) 見積時価 ¥ 72,080 50,783 (351,305) 3,985 (594) (466) 2003 年 3 月期 計上金額 見積時価 $ 610,847 428,229 (2,931,373) 33,771 (5,034) (3,949) $ 610,847 430,364 (2,977,161) 33,771 (5,034) (3,949) 見積時価の前提について 時価の見積りについては特定のある一時点で、利用可能な市場情報およ び当該金融商品に関する情報に基づいて算定しております。これらの見積 りは実質的に当社がおこなっており、不確実な点および当社の判断を含ん 48 でおります。その為、想定している前提が変わることにより、この見積り 時価に重要な影響を及ぼす可能性があります。 18. セグメント情報 リコーにおけるオペレーティングセグメントは、通常当社の経営者によ り経営資源の配分の決定、業績の評価の目的に使用するために区分された 財務情報であります。セグメントの会計方針は注記 2の主要な会計方針に おける記載と概ね同一であります。 リコーのオペレーティングセグメン 品等の事務機器事業と、光学機器、半導体等を含むその他事業で構成され ております。 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期のオペレーティングセグ メント情報および地域別情報は以下のとおりであります。 トは複写機器および関連消耗品、通信・情報システム、ソリューション商 (a) オペレーティングセグメント情報 単位:百万円 2001 年 3 月期 売上高: 事務機器事業 その他事業 セグメント間取引 2002 年 3 月期 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥1,338,374 205,095 (5,207) ¥1,538,262 ¥1,485,389 190,815 (3,864) ¥1,672,340 ¥1,520,574 220,539 (2,755) ¥1,738,358 $12,886,220 1,868,975 (23,348) $14,731,847 ¥1,195,834 191,909 (5,218) 50,632 ¥1,433,157 ¥1,304,079 187,424 (3,893) 55,035 ¥1,542,645 ¥1,329,776 222,772 (2,726) 54,882 ¥1,604,704 $11,269,288 1,887,898 (23,102) 465,102 $13,599,186 ¥ 142,540 13,186 (50,621) ¥ 105,105 ¥ 181,310 3,391 (55,006) ¥ 129,695 ¥ 190,798 (2,233) (54,911) ¥ 133,654 $ 1,616,932 (18,924) (465,347) $ 1,132,661 その他の費用、純額 ¥ (7,340) ¥ (15,745) ¥ (10,184) $ 法人税等、少数株主持分損益および持分法による投資損益調整前当期純利益 ¥ 97,765 ¥ 113,950 ¥ 123,470 $ 1,046,356 合計 営業費用: 事務機器事業 その他事業 セグメント間取引 配賦不能費用 合計 営業利益: 事務機器事業 その他事業 セグメント間取引消去 合計 (86,305) 49 単位:百万円 2001 年 3 月期 総資産: 事務機器事業 その他事業 セグメント間取引消去 本社または全社的資産 合計 設備投資: 事務機器事業 その他事業 本社または全社的資産 合計 減価償却費: 事務機器事業 その他事業 本社または全社的資産 合計 2002 年 3 月期 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥1,179,499 180,164 (9,116) 354,244 ¥1,704,791 ¥1,219,723 185,158 (6,991) 435,038 ¥1,832,928 ¥1,198,706 176,296 (6,908) 516,828 ¥1,884,922 $10,158,525 1,494,034 (58,542) 4,379,898 $15,973,915 ¥ 61,836 10,235 1,258 ¥ 73,329 ¥ 68,513 5,633 1,530 ¥ 75,676 ¥ 65,720 7,213 1,023 ¥ 73,956 $ 556,949 61,127 8,670 $ 626,746 ¥ 52,908 7,598 1,636 ¥ 62,142 ¥ 64,426 7,448 1,908 ¥ 73,782 ¥ 60,687 6,917 1,954 ¥ 69,558 $ 514,297 58,619 16,559 $ 589,475 配賦不能費用は本社で発生する費用であります。 オペレーティングセグメント間の売上高は重要性がないので分離して表示しておりません。 本社または全社的資産に含まれる全社資産の主なものは、特定のセグメントに属さない現金および現金等価物、有価証券(投資有価証券)であります。 (b) 地域別情報 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期の顧客の所在地別売上高および地域別長期性資産残高は以下のとおりであります。 単位:百万円 2001 年 3 月期 売上高: 日本 米州 欧州 その他地域 合計 長期性資産: 日本 米州 欧州 その他地域 合計 2002 年 3 月期 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥ 930,433 252,698 247,449 107,682 ¥1,538,262 ¥ 902,655 341,747 311,312 116,626 ¥1,672,340 ¥ 896,022 343,940 354,477 143,919 ¥1,738,358 $ 7,593,407 2,914,746 3,004,042 1,219,652 $14,731,847 ¥ 244,506 70,809 37,557 12,694 ¥ 365,566 ¥ 257,752 77,269 38,320 12,897 ¥ 386,238 ¥ 251,214 71,850 34,062 11,742 ¥ 368,868 $ 2,128,932 608,898 288,661 99,509 $ 3,126,000 長期性資産に含まれる主なものは、土地・建物・設備等の有形固定資産、営業権、その他の無形固定資産等であります。 50 (c) 補足情報 以下に記載する情報は企業の所在地別セグメント情報であります。リコーは米国財務会計基準審議会基準書第131号「企業のセグメントおよび関連情 報に関する開示」に定められるセグメント情報の開示に加え、日本の証券取引法に定められる開示要求に従い、これらの情報を補足情報として記載して おります。 単位:百万円 2001 年 3 月期 売上高: 日本 外部顧客に対する売上高 セグメント間取引 2002 年 3 月期 単位:千米ドル 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥ 954,125 279,802 1,233,927 ¥ 938,946 309,745 1,248,691 ¥ 954,310 320,596 1,274,906 $ 8,087,373 2,716,915 10,804,288 252,029 4,470 256,499 338,016 8,937 346,953 333,935 5,620 339,555 2,829,958 47,627 2,877,585 254,548 3,246 257,794 309,086 4,265 313,351 352,943 3,019 355,962 2,991,042 25,585 3,016,627 77,560 39,571 117,131 (327,089) ¥1,538,262 86,292 60,655 146,947 (383,602) ¥1,672,340 97,170 72,664 169,834 (401,899) ¥1,738,358 823,474 615,797 1,439,271 (3,405,924) $14,731,847 ¥1,150,353 247,521 246,498 110,937 (322,152) ¥1,433,157 ¥1,142,522 335,521 301,152 139,874 (376,424) ¥1,542,645 ¥1,188,760 325,228 337,693 159,864 (406,841) ¥1,604,704 $ 10,074,237 2,756,169 2,861,805 1,354,780 (3,447,805) $13,599,186 ¥ 83,574 8,978 11,296 6,194 (4,937) ¥ 105,105 ¥ 106,169 11,432 12,199 7,073 (7,178) ¥ 129,695 ¥ 86,146 14,327 18,269 9,970 4,942 ¥ 133,654 $ 730,051 121,415 154,822 84,492 41,881 $ 1,132,661 その他の費用、純額 ¥ (7,340) ¥ (15,745) ¥ (10,184) $ 法人税等、少数株主持分損益および持分法による投資損益調整前当期純利益 ¥ 97,765 ¥ 113,950 ¥ 123,470 $ 1,046,356 ¥1,042,557 209,638 163,542 63,438 (128,628) 354,244 ¥1,704,791 ¥1,084,387 228,743 172,408 61,549 (149,197) 435,038 ¥1,832,928 ¥1,064,857 201,359 174,541 70,458 (143,121) 516,828 ¥1,884,922 $ 9,024,212 1,706,432 1,479,161 597,102 (1,212,890) 4,379,898 $15,973,915 合計 米州 外部顧客に対する売上高 セグメント間取引 合計 欧州 外部顧客に対する売上高 セグメント間取引 合計 その他地域 外部顧客に対する売上高 セグメント間取引 合計 セグメント間取引消去 合計 営業費用: 日本 米州 欧州 その他地域 セグメント間消去または配賦不能費用 合計 営業利益: 日本 米州 欧州 その他地域 セグメント間消去または配賦不能費用 合計 総資産: 日本 米州 欧州 その他地域 セグメント間消去 本社または全社的資産 合計 (86,305) 51 地域間の内部売上高は原価に利益を加算したものによっており、地域 別営業利益は売上高からその売上高に関連した費用を控除したものであ 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期において、連結売上高の 10%以上を占める重要な単一顧客はありません。 ります。 19. 補足的損益情報 2001年3月期、2002年3月期および2003年3月期における費用計上額は、以下のとおりであります。 単位:百万円 試験研究費 広告宣伝費 発送運送費 単位:千米ドル 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 2003 年 3 月期 2003 年 3 月期 ¥78,239 18,592 11,123 ¥80,799 16,868 13,332 ¥83,551 16,958 12,582 $708,059 143,712 106,627 20. 重要な後発事象 社を完全子会社とすることを決定し、2002年12月17日付けで株式交換契約 2003年4月1日であり、2003年3月31日現在で保有していた自己株式のうち、 2,239,533株(取得価額4,264百万円(36,136千米ドル))を割当交付いたしま を締結いたしました。契約に基づき東北リコー株式会社の普通株式1株に した。 当社と東北リコー株式会社は、株式交換により当社が東北リコー株式会 つき当社の普通株式 0.345 株を割当交付いたしました。株式交換の日は 52 独立監査人の監査報告書 株式会社リコー、株主および取締役会各位 私どもは、株式会社リコー (日本企業) およびその子会社の日本円表示による2002年およ び2003年3月31日現在の連結貸借対照表、および2003年3月31日に終了した3年間の各事業年 度の連結損益計算書および連結資本及び剰余金計算書ならびに連結キャッシュフロー計算 書について監査を実施した。これらの連結財務諸表は会社の経営者の責任のもとに作成さ れたものである。私どもの責任は、私どもの監査に基づいてこれらの財務諸表についての 意見を表明することにある。 私どもは、米国において一般に公正妥当と認められた監査基準に準拠して監査を実施し た。これらの監査基準は、財務諸表に重大な虚偽記載がないかどうかについての合理的な 確証を得るために、私どもが監査を計画し実施することを要求している。監査は財務諸表 における金額や開示の基礎となる証拠の試査による検証を含んでいる。監査はまた、経営 者が採用した会計原則および経営者が行った重要な見積りの検討、ならびに財務諸表全体 の表示に関する評価も含んでいる。私どもは、私どもの監査が私どもの意見表明のための 合理的な基礎を提供しているものと確信している。 私どもの意見によれば、上記の連結財務諸表は、すべての重要な点において、株式会社 リコーおよびその連結子会社の2002年および2003年3月31日現在の財政状態、ならびに2003 年3月31日に終了した3年間の各事業年度における経営成績およびキャッシュ・フローを米 国において一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して適性に表示している。 連結財務諸表注記2に記載のとおり、会社は現金等価物として扱われる短期投資の範囲 に関する方針を変更している。 また、連結財務諸表注記2に記載のとおり、会社とその子会社は2002年4月1日より米国 財務会計基準第142号「営業権およびその他の無形固定資産」を、2001年4月1日より米国財 務会計基準第133号「金融派生商品およびヘッジ活動に関する会計処理」を適用している。 2003年3月31日現在および2003年3月31日に終了した事業年度の連結財務諸表は、利用者 の利便のために、便宜的に米国ドルに換算されている。私どもは換算の再計算を実施し、 私どもの意見によれば、 日本円で表示されている連結財務諸表の米国ドルへの換算金額は、 連結財務諸表注記2に定めた方法に基づいて算出されている。 東京、日本 2003年4月30日 53 国内および海外主要関連会社 2003年3月31日現在 日本 グアテマラ 生産 メキシコ Lanier de Guatemala, S.A. Ricoh Mexicana, S.A. de C.V. 東北リコー (株) パナマ共和国 迫リコー (株) Lanier de Panama, S.A. リコー光学 (株) リコーユニテクノ (株) プエルトリコ リコーエレメックス (株) NRG Distribution Corporation リコー計器 (株) Lanier Puerto Rico, Inc. リコーマイクロエレクトロニクス (株) 米国 販売、その他 リコー東北 (株) リコー中部 (株) リコー関西 (株) リコー中国 (株) リコー九州 (株) 東京リコー (株) 大阪リコー (株) (株) エヌ・ビー・エス・リコー リコーテクノシステムズ (株) リコーリース (株) リコーロジスティクス (株) 米州 生産 メキシコ Ricoh Industrial de Mexico, S.A. de C.V. 米国 Ricoh Electronics, Inc. 販売、その他 アルゼンチン Ricoh Argentina S.A. ブラジル Gestetner do Brazil S.A. カナダ Ricoh Canada Inc. チリ Lanier de Chile, S.A. コロンビア Gestetner Colombia S.A. Lanier Colombia, S.A. コスタリカ Lanier de Costa Rica, S.A. ドミニカ共和国 Lanier Dominicana, S.A. エルサルバドル Lanier de El Salvador, S.A. de C.V. 54 Ricoh Corporation Ricoh Finance Corporation Ricoh Innovations, Inc. Ricoh Latin America, Inc. Savin Corporation Lanier Worldwide, Inc. ウルグアイ Gestetner Limitada Ricoh South America Distribution Center S.A. ベネズエラ Ricoh de Venezuela S.A. ヨーロッパ、アフリカ、およ び中近東 ドイツ Ricoh Deutschland GmbH NRG Deutschland GmbH Lanier Deutschland GmbH & Co. KG ガーンジー島 NRG International Limited ハンガリー Ricoh Hungary Kft. アイルランド NRG Ireland Limited イスラエル Gestetner (Israel) Limited イタリア Ricoh Italia S.p.A. NRG Italia S.p.A. Lanier Italia, S.p.A. オランダ Ricoh Europe B.V. Ricoh Nederland B.V. Ricoh Finance Nederland B.V. Kulk & Kramer Kantoorsystemen BV NRG Benelux BV Lanier CV ノルウェー Ricoh Norge A.S. 生産 フランス Ricoh Industrie France S.A. 英国 Ricoh UK Products Ltd. Ricoh Wellingborough Products Ltd. GR Advanced Materials Ltd. 販売、その他 オーストリア Ricoh Austria GmbH Gestetner BuromaschinenVerkaufsgesellschaft m.b.H Lanier Bürosysteme GmbH & Co. KG ベルギー Lanier Belgium N.V./S.A. NRG Belgium S.A. デンマーク NRG Scandinavia A/S フィンランド Ricoh Finland Oy フランス Ricoh France S.A. NRG France S.A. Rex-Rotary S.A. ポーランド Ricoh Polska Sp.zo.o. ロシア Mitsui-Ricoh CIS Ltd. 南アフリカ NRG Gestetner South Africa (Pty) Ltd. スペイン Ricoh España S.A. NRG Group Spain S.A. Lanier España S.A. スウェーデン NRG Scandinavia AB スイス Lanier (Schweiz) AG 英国 Ricoh UK Ltd. NRG Group PLC Midland Copying Consultants Limited NRG Group UK Limited Lanier United Kingdom Ltd. アジアおよびオセアニア 生産 中国 Ricoh Asia Industry (Shenzhen) Ltd. Ricoh Dianzhuang (Shenzhen) Electronics Co., Ltd. Ricoh International (Shanghai) Co., Ltd. Shanghai Ricoh Facsimile Co., Ltd. 韓国 Sindo Ricoh Co., Ltd. 台湾 Taiwan Ricoh Co., Ltd. 販売、その他 オーストラリア Ricoh Australia Pty, Ltd. Lanier (Australia) Pty. Ltd. Hanimex Pty, Limited Rabbit Photo Holdings Limited 中国 Ricoh China Co., Ltd. Ricoh Electronic Technology Ltd. (China) Ricoh Electronic Technology Ltd. (Beijing) 香港 Ricoh Hong Kong Ltd. Ricoh Asia Industry Ltd. Ricoh Component (H.K.) Ltd. インド Ricoh India Limited Gestetner (India) Limited マレーシア Ricoh Malaysia Sdn. Bhd. ニュージーランド Ricoh New Zealand Limited Hanimex (NZ) Limited Camera House Limited Viko New Zealand Limited フィリピン Ricoh Philippines, Inc. シンガポール Ricoh Asia Pacific Pte. Ltd. Ricoh Singapore Pte Ltd. Lanier Singapore Pte. Ltd. タイ Ricoh Thailand Ltd. 役員一覧 2003年6月26日現在 浜田 広 桜井正光 紙本治男 平川達男 代表取締役会長 代表取締役社長兼CEO兼COO 代表取締役副社長 代表取締役副社長 取締役会 代表取締役会長 浜田 広 代表取締役社長 桜井正光 監査役 古賀久昭 高松秀幸 松石献治 和田武彦 グループ執行役員 河路鎰夫 中村 高 井上雄二 Peter E. Hart 米山正已 Bernard Decugis 代表取締役副社長 紙本治男* 平川達男* 専務取締役 柴田直登* 遠藤紘一* 竹入昌美* 松本正幸* 常務取締役 橋本誠* 吉田勝美* 酒井 清* 近藤史朗* 富樫和男* 我妻一紀* 取締役 伊藤助成 執行役員 白幡洋一 後藤則久 上席執行役員 野中照元 坂巻資敏 小林悦雄 立神 汎 三浦善司 執行役員 畠中健二 國井秀子 谷口邦雄 小林 博 敦賀 博 長沢清人 海老 豊 松田洋男 安達 弘 沢 光司 (日本生命保険相互会社代表取締役会長) 三井信雄 (IGNITE GROUPマネージング・パートナー) *上席執行役員を兼務 55 企業の概要 株式会社リコー 本社事務所 〒107-8544 東京都港区南青山1丁目15番5号 Tel: 03-3479-3111(代表) Fax: 03-3403-1578 設立 1936年2月6日 授権株式数 993,000,000千株 発行済株式総数(2003年3月31日現在) 744,912,078株 上場証券取引所 東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、 アムステルダム、フランクフルト、パリ 独立監査人 KPMG 株式の名義書換え 中央三井信託銀行株式会社 〒105-8574 東京都港区芝三丁目33番1号 56 ADR(米国預託証券)預託銀行および名義書換え代理人 The Bank of New York 101 Barclay Street, 22 West New York, NY 10286, U.S.A. Tel: 212-815-2042 US toll free: 1-888-269-2377 Website: http://www.bankofny.com/adr アムステルダム上場 Nominee Amsterdam Stock Exchange GBC預託銀行および名義書換え代理人 Clearstream Banking Aktiengesellschaft Commerzbank Aktiengesellschaft パリ上場 Euroclear France Crédit Lyonnais Banque Nomura France RICOH CORPORATION 5 Dedrick Place, West Caldwell, New Jersey 07006, U.S.A. Tel: (1) 973-882-2000 Fax: (1) 973-882-2506 Website: http://www.ricoh-usa.com/ RICOH EUROPE B.V. Groenelaan 3, P.O. Box 114, 1186 AA Amstelveen, Netherlands Tel: (31) 20-5474111 Fax: (31) 20-5474154 Website: http://www.ricoh-europe.com/ RICOH ASIA PACIFIC PTE. LTD. #15-01/02 The Heeren, 260 Orchard Road, Singapore 238855 Tel: (65) 830-5888 Fax: (65) 830-5830 Website: http://www.ricoh.com.sg/ RICOH CHINA CO., LTD. 29/F., Lippo Plaza, No. 222 Huai Hai Zhong Road, Lu Wan District, Shanghai, China Tel: (86) 21-5396-6888 Fax: (86) 21-5396-5860 Website: http://www.ricoh.com.cn/ 株式会社リコー 〒107-8544 東京都港区南青山1丁目15番5号 リコービル Tel: 03-3479-3111(代表) Fax: 03-3403-1578 Website: http://www.ricoh.co.jp/ 0307