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-1Taimata n- オクタン溶液 化学物質等安全性データシート 整理番号: TAR10XAM-2 会社名:株式会社高純度化学研究所 住 所:〒 350-0284 埼玉県坂戸市千代田 5-1-28 電 話:049(284)1511 FAX: 049(284)1351 担当部門:本社 品質保証部 作 成:平成17年05月30日 近藤 守厚 1 化学物質等及び会社情報 1.1 製品情報 製品名:(ターシャリーアミルイミド)トリス(ジメチルアミノ)タンタル n-オクタン溶液(0.05 モル/L) "Taimata" 純度 形状 備考 カタログ#:(品名記載なし) - 液体 1.2 会社情報 2 上部に記載 組成,成分情報 単一製品,混合物の区分:混合物 成分及び含有量 化学名 (ターシャリーアミルイミド)トリス (ジメチルアミノ)タンタル* n-オクタン 化学式 官報公示整理番号 化審 CAS# RTECS# EINECS TSCA 含有量 ** Ta[NC(CH3)2C2H5][N(CH3)2]3 新規化学物質 440081-38-9 登録なし 登録なし 登録なし 2.8%[0.05 mol(19.9g)/L ] C8H18 2-8 111-65-9 RG8400000 2038921 登録 97.2% * 以下の表中でタイマータ又は Taimata と略記する。 PRTR法 ** 溶質 Taimata の比重を 1 として算出。 非該当 3 危険有害性の要約 分類の名称:・引火性液体(消防法危険物第四類第一石油類該当) 危険性:・ 揮発性が大きく、引火しやすい。 ・ こぼれた物から可燃性蒸気が拡がる恐れがある。 有害性:・ 吸入、誤飲、経皮吸収などにより、中毒を起こすことがある。症状は麻酔作用 が知られている。 ・ 皮膚に対して脱脂作用がある。 環境影響:・水生生物に対し毒性が強く、水性環境に長期的害作用を与えうる。(ICSC;オクタン) -2Taimata n- オクタン溶液 4 応急措置 目に入った場合:・ 清浄な水で最低15分間眼を洗浄し、眼科医の手当を受ける。 ・ 洗眼の際、瞼を指でよく開いて、眼球・瞼の隅々まで水がゆき渡るようにする。 皮膚に着いた場合:・ 物質に触れた部分を多量の水を流しながら、石鹸を使ってよく落とす。 ・ 外観に変化が見られたり、痛みが続く場合は、医療処置を受ける手配をする。 吸入した場合:・ 被災者を空気の新鮮な所に移し、医療処置を受けさせる。 ・ 鼻をかませ、うがいをさせる。 飲み込んだ場合:・直ちに医療処置を受ける手配をする。 水でよく口の中をうがいをさせる。 5 火災時の措置 一般的注意:・ 消火の際には必ず保護具を着用する。 ・ 可能であれば容器を安全な場所に移す。不可能な場合は、容器、周囲に散水 して冷却する。 ・ 火災時、容器爆発の可能性がある。 消火方法:・ 初期火災には、粉末、炭酸ガス、乾燥砂等を用いる。 ・ 大規模火災には、泡消火剤等を用いて空気を遮断することが有効である。 ・ 棒状の水の使用は火災を拡大し危険な場合がある。 消火剤: ・ 粉末、炭酸ガス、泡、乾燥砂 6 漏出時の措置 一般的注意:・ 可能であれば漏れを止める。付近の着火源となる物を速やかに取り除く。 処理作業者に対する注意: ・ 屋内の場合処理が終わるまで充分に換気する。屋外では風上から作業する。 ・ 作業の際には保護具を着用し、飛沫の付着、蒸気の吸入を防ぐ。 環境影響に対する注意:・ もれ出た物質や希釈水が河川等に排出されないよう注意する。 もれ出た物の処理に対する注意: ・ 乾燥砂等に吸収させて掃き集め、密閉できる空容器に回収する。 7 取り扱い及び保管上の注意 取扱上の注意 *一般的注意:・ 本製品は閉鎖系での使用、不活性ガス雰囲気中での使用が想定されてい ます。製品を容器から取り出して扱う際には分解により刺激性ガスを発生する可 能性がありますので局所排気や保護具の使用により曝露を避けて下さい。 *作業者の暴露防止: ・ 適切な身体保護具を選んで着用し、局所排気装置を利用して作業者が物質に触 れないように、また物質の蒸気、粉塵を吸引しないようにする。 *火災や爆発の防止:・ 火気、加熱 衝撃 摩擦を避け、静電気 衝撃 火花等による着火 源の生じないようにする。 保管上の注意 *一般的注意:・ 熱源、火花、裸火から離れた、乾燥した冷所に保管する。 *混合貯蔵:・ 類を異にする危険物と同一の場所に貯蔵しない。(原則第四類のみを貯蔵、 例外あり。第二類) -3Taimata n- オクタン溶液 8 暴露防止及び保護措置 管理濃度:・ 作業環境評価基準(2005) 許容濃度: 下表参照(-は記載なしを示す) 機関名 規定なし。 産衛学会(2004) (A) (B) ppm mg/m3 300 1400 ACGIH (2002)TLV OSHA(1997)PEL TWA STEL TWA 成分名 記載品名 ppm ppm ppm mg/m3 n-オクタン n-オクタン - - 500 2350 オクタン 全異性体 300 (CH3)2NH * 10 18 5 15 10 18 (A)(B)は単位違いで同一値、 TLV,PEL;いずれも許容濃度、 TWA;時間加重平均値、 STEL;短時間曝露限界値 * 参考; Taimata の分解生成物 設備対策:・ 保護具 9 成分が湿気で加水分解するので、不活性ガス雰囲気で密閉された装置/機器中 で取り扱う。 ・ 漏洩時を想定し、局所排気ないし換気装置を準備する。 :・ 防毒マスク(有機ガス用),ゴーグル型保護眼鏡,保護手袋 物理的及び化学的性質 1)6) 注)指数以外の右肩付数は温度(゚ C) 成分の物性 物性項目\成分 外観等 分子量 融点 ゚ C 沸点 ゚ C 密度 (g/cm 3) 蒸気圧 溶解性 水 タイマータ n-オクタン 白色固体 398.3 36 61 ゚ C /13.3 Pa ** データなし データなし 不溶、分解 無色液体 114.2 -56.8 125.6 0.6986 25 1864 25 Pa 不溶 ** クラウジウス-クラペイロン式 log10 P = - 3233 / T + 10.79 危険性の指標:・ 引火点: 13 ゚ C ( n-オクタン) 可燃性:・ 燃焼する。揮発性が大きく引火しやすい。 酸化性:・ なし 10 安定性及び反応性 反応性: *混触危険:・ 酸化剤、ハロゲン 安定性:・ 不活性ガス雰囲気中室温保管で安定。 P: Pa, T: K -4Taimata n- オクタン溶液 11 有害性情報 有害性の指標(致死量,中毒量,刺激度): 致死量:・ オクタン 吸入 マウス LC = 13,500 ppm/30 min ~ 3 hr 3) ・ オクタン 吸入 ラット LC50 = 118g/m3/4hr 参考 ・ (CH 3)2 NH 経口 ラット LD 50= 698 mg/kg 2) 3) ・ (CH 3)2 NH 静脈 家兎 LD = 4,000 mg/kg 3) ・ (CH 3)2 NH 皮下 マウス LD = 2,000 mg/kg 3) 皮膚腐食性:・(オクタン)脱脂性皮膚炎等を起こす。 刺激性:・ 粘膜や上気道を刺激する。 感作性:・ 現在の所知見なし。 急性中毒:・ (オクタン)高濃度で麻酔作用がある 2) 4)。 ・ (オクタン)急性症状として、結膜炎、脱脂性皮膚炎、めまい、歩行失調、協同運 動障害、食欲不振、悪心を生ずる 3)。 ・ (オクタン)暴露症状には灼熱感、咳、喘鳴、喉頭炎、頻呼吸、頭痛、嘔気、嘔吐 などがある 1)。 ・ (オクタン)中枢神経機能を低下させる作用がある 8)。 ・ (CH 3)2 NH;高濃度蒸気に曝された動物では、眼、呼吸器の刺激症状が認め られた。また(CH 3)2 NH の致死濃度以下に暴露した動物では、気管支炎、肺 炎及び肺水腫がみられた 3)。 慢性中毒:・(CH 3)2 NH は動物実験で、肺の炎症性変化が見られた 3)。 癌原性:・ 日本産業衛生学会(2004), IARC(2002),NTP(2005), ACGIH(2002)に記載無し。 変異原性:・変異原性が認められた既存化学物質等(平成 16 年 8 月 27 日現在)に該当しない。 生殖毒性:・現在の所知見なし。 催奇形性:・現在の所知見なし。 12 環境影響情報 分解性:・ (オクタン)難分解性である。(既存化学物質安全性点検データ-経産省)。 ・ (Taimata)加水分解して Ta2O5 と ジメチルアミン、 t-アミルアミンを生じる。 蓄積性:・ (オクタン)高濃縮性でない。(既存化学物質安全性点検データ-経産省) 魚毒性:・ 現在の所知見なし。 オゾン層:・ フロン,ハロンでない。 海洋汚染:・ 有害液体物資 C類 (オクタン) 環境影響:・ (オクタン)水生生物に対し毒性が強く、水性環境に長期的害作用を与えうる。 (ICSC) 13 廃棄上の注意 廃棄方法:・ 専門の業者に委託する。 ・ スクラバーとバーナー付きの焼却炉で灯油で希釈して焼却する。 特別管理産業廃棄物:・ 廃油。 -5Taimata n- オクタン溶液 14 輸送上の注意 国連分類:クラス 3(引火性液体 P.G Ⅱ) 国連番号: 1993 輸出統計: 3824.90-0004 輸入統計: 3824.90-490 陸上輸送: 道路法:・ 危険物 水底トンネル等の通行制限物質 消防法:・危険物 第四類 引火性液体 第一石油類 非水溶性液体 指定数量:200 ç 毒物及び劇物取締法:・ 普通物(毒物や劇物に該当しない) 高圧ガス保安法:・ 該当せず 海上輸送 船舶安全法:・ 危険物 引火性液体類 品名: その他の引火性液体(他の危険性を有しないもの) 副次危険性等級:- 容器等級Ⅱ 積載場所 旅客船以外及び旅客が規定数以下の旅客船 甲板上/下; 旅客が規定数以上の旅客船 上/- 港則法:・ その他の危険物 引火性液体類 航空輸送 航空法:・爆発物等 輸送許容物件 引火性液体 品名:その他の引火性液体(他の危険性を有しないもの) 標札:G 等級2 15 適用法令 ◆規制条項 ・ 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律:◆新規化学物質 ・ 労働基準法:◆危険物 引火性の物 労働安全衛生法:◆名称通知対象物質(オクタン) ◆危険物(引火性の物) ◇表示物質、有機溶剤等に非該当 毒物及び劇物取締法:◇普通物(毒物や劇物に該当しない) 消防法:◆危険物(第四類 引火性液体 第一石油類) ・ 化学物質管理促進法(PRTR 法):非該当 道路法:◆危険物 通行制限物質 船舶安全法:◆危険物 引火性液体類 品名:オクタン 港則法:◆その他の危険物 引火性液体類 航空法:◆爆発物等 輸送許容物件 引火性液体 品名:オクタン ・ 外国為替及び外国貿易管理法 * 輸入貿易管理令:◇自由化品目 * 輸出貿易管理令:◆キャッチオール規制 16 項対象 船舶安全法:◆危険物 引火性液体類 品名:その他の引火性液体(他の危険性を有しないもの) 港則法:◆危険物 水反応可燃性物質 航空法:◆ 爆発物等 輸送許容物件 引火性液体類 品名:その他の引火性液体(他の危険性を有しないもの) ・ 外国為替及び外国貿易管理法 * 輸入貿易管理令:◇自由化品目 * 輸出貿易管理令:◆キャッチオール規制 16 項対象 ・ 環境基本法:環境基準 ◆大気(浮遊粒子物質) ◆水質(浮遊物質量 ,COD,BOD) ◇土壌(-) ・ 大気汚染防止法: ◆煤煙 ・ 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律:◇特定物質でない。 ・ 悪臭防止法: ◇悪臭物質に該当しない。 ・ 下水道法: ◇該当項目なし。 ・ 水質汚濁防止法: ◆排水基準(浮遊物質量 ,COD,BOD) ◇地下浸透規制(-) ・ 土壌汚染対策法:◇該当項目なし。 ・ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律:◆特別管理産業廃棄物:廃油 -6Taimata n- オクタン溶液 ・ ◇有害物質(-) 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律:◆海洋汚染物質に該当する。 ◆有害液体物質 C類物質等 16 その他 参考文献: 1) 安原、奥原、門倉 第 48 回応用物理学関係連合会予稿集 p.873,29p-YG-7(2001.3) 安原、奥原、門倉 第 62 回応用物理学関係連合会予稿集 p.660,14a-X-8 (2001.9) 2) R.E.Lenga; The Sigma-Aldrich Library of Chemical Safety Data 3) 後藤 稠ら,産業中毒便覧;医歯薬出版株式会社 4) データセンター編 化学品安全管理データブック;化学工業日報社 5) N.Irving Sax et. al.,Hazardous Chemicals Desk Reference: 藤原 鎮男 監訳;ザックス 有害物質データブック;丸善 6) 日本化学会編;化学便覧 基礎編 改訂 4 版;丸善 注意事項:・ 本情報は製品に対しての品質保証や安全保証をするものでなく、製品の危険, 有害性等に関する情報を提供するものです。また、注意事項は通常の取り扱いを対象 としたものであって、特別な取り扱いをする場合は、用途・用法に適した安全対策を お願いいたします。