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総合金融情報システム"QUICK-10”

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総合金融情報システム"QUICK-10”
特集
金融情報システムの展開
∪.D.C.33る.7(100):る59.231.011.54:d81.322.022
総合金融情報システム"QUICK-10”
A
SYStem"QUICK-10”
HighlYVersatile.ComprehensiveFinancialRealtimelnformation
金融・資本市場は,世界的な諸規制の緩和・国際化・証券化傾向を背景に活
大倉健治*
正木
況を呈している。この市場では,「情報を刺するものが市場を制する+と言われ
隆*
+打gわざ0々〟和
7七ぬゐど
肋sα鬼才
7セね〝Ol帖ぬ乃α∂β
深作和彦**
励z〝ゐ戊0
るほど情報への依存度が大きく,速くて,信頼される情報が要求されている。
渡辺哲夫*
本稿は,このようなニーズを背景に,トレーディング・ディーリング業務に対
凡点dSβ々α
して強力に支援するために開発された総合金融情報システム"QUICK-10''のコ
ンセプトと,サービス内容の概要を紹介する。また,近い将来の総合金融情報
システムの取組みについて述べる。
山
緒
言
1980年代初めに米国で起きた金融革命は,世界各地に大き
レーディング・ディーリングが困難な時代になってきている。
な影響を与えた。我が国でも金融の自由化,国際化のテンポ
金融情報はスピードと正確さに加えて,それらの横断的な評
が一段と早まり,情報の重要性が高まっている。
価・分析が不可欠である。また,情報利用者にとって大量の
情報から意思決定に必要となる情報を抽出し,常時把握でき
昭和49年以来,株式会社QUICKでは株式,債券,外国為替
などの分野別の情報サービスを提供してきたが,金融業界の
ることも重要となる。
動向に合わせて,それらを統合,発展させた総合金融情報シ
このような背景をもとに,従来の株式関連情報を中心とす
ステムQUICK-10システムを実現した。このシステムは,情報
る「ビデオーⅡシステム+,外国為替情報を提供する「ビデオー
の質と量の面で世界に誇るシステムであり,業界注目のうち
昭和61年9月に無事稼動を迎え,その後も順次情報及び機能
Ⅹ300㌢ステム+,貴金属情報を提供する「ビデオーGOLDシス
の拡張を続けている。
どの個別情報サービスシステムを統合し,発展させた総合金
月
テム+,債券価格情報を中心とする「ビデオーBMシステム+な
融情報システム「QUICK-10システム+を開発した(図1参照)。
開発の背景
第一次の稼動は昭和61年9月であり,その後,情報サービ
昭和49年9月,株式会社QUICKでは「ビデオーⅠシステム+
スの帽と深さを順次拡大し続け,昭和62年11月にはインテリ
を開発し,株価を中心とする証券情報のサービスを開始した。
ジェントクラスタ端末のサービスを開始した。
それ以来,幾多の情報サービスを社会に送り出し,現在のサ
田
システムの概要
ービス端末は,国内をはじめ海外32都市に約2万5,000台設置
されている。
QUICK-10システムは,世界各国の取引所,ブローカー,デ
ィーラーなどから,証券・金利・外国為替・商品などの各種
一方,近年の金融の自由化,国際化に伴い,株式,債券,
外国為替に的を絞った個別の市場情報だけでは,効率的なト
ビデオーⅠⅠシステム
ビデオーX300システム
市況情報を入力する。また,日本経済新聞社の取材によるニ
株 式 情 報
外国為替情報
総合金融情報
続合化
ビデオーGOLDシステム
ビデオーBMシステム
図I
システム
0UICK-10
貴金属情報
◇エンドユーザー
のディーリング
トレーディング
支援
債 券 情 報
QUICK-10システムでの統合化の背景
QUICK一柑システムは,QUICKの既存システムを統合化
し,発展させた総合金融情報システムである。
*株式会社QUICKシステム開発総部
**
日立製作所大森ソフトウエア工場
67
274
日立評論
VOし.70
No.3(1988-3)
ユース情報などを取り込み,独自の加工と編集を施す。本シ
ステムは,これらの金融情報をリアルタイムでユーザーに提
供し,主にトレーディング・ディーリング業務を支援する各
OS(VOS3/ESl)
種の機能を備えた高度かつ総合的な情報サービスシステムで
SCP(通信制御プログラム)
ある。本システムを構成するハードウェア,ソフトウェアと
システム機能の概要,及び特長について以下に記述する。
OSL(オンライン業務サポート)
8
中央システムの構成
ットワークなど,システムを構成するすべての領域に,様々
の高信頼度技術と高性能技術を盛り込んでいる。
システム構成については,以下の点を考慮し設計した。中央
ハードウェア構成を図2に,ソフトウェア構成を図3に示す。
(1)高信頼性の実現
バックアップBUP
基本要件を実現するため,ハードウェア,ソフトウェア,ネ
(オンライン業務処理プログラム)
スシステムであり,高度の信頼性・各種安全性の確保と,高
処理能力の具備が基本的なシステム要件となっている。この
大阪証券取引所情報入力CUP
東京証券取引所情報入力CU2
マスタCUP
QUICK-10システムは,公共性が高く,大規模な情報サービ
注:略語説明
システム障害時の社会的影響が極めて大きいことに対処す
るため,次の高信頼度技法を採用している。
(a)中央システムの構成は,ホットスタンバイ方式を適用。
(b)主要な入力情報処理は,デュアル処理方式を採用。
(c)主要装置の二重化・オンラインファイルの二重化
VOS3/ESl(virtual-StOrageOperatingSystem3/ExtendedSystem
Productl)
OS(Operati[gSystem)
SCP(SpecialCommunicationcontroIProgram)
OSL(0nli[e S]PPOrt Library)
C〕P(Communicatio[UserProgram)
BUP(BatchUser
Program)
(d)通信制御処理装置については,共通の予備機を設置。
図3
(e)CSC(集中切替装置)による切替操作時間の短縮
採用L,業務プログラムはマルチ空間化を行い,信頼性,開発効率化を
東京証券取引所・
大阪証券取引所
モデムインタフェース
スイッチ
入出力システム
通信制御プログラムには専用プログラムを
考慮Lている。
(f)マルチ空間による業務処理プログラムの分割
主要
ソフトウェア構成
H-8633-3
×2台
H-6915-3
通信制御
装置
×1台
半導体
記憶装置
HITAC
M-680H
X2台
H-8598≠22
×2台
H-8598-12
H-8633-3
×14台
中央処理装置
HITAC
通信制御
装置
ー
ザ
ー
端
末
磁気ディスク
M-680H
64Mバイート
モデムインタフェーススイッチ
ユ
×2台
H-6915-3
×1台
H-8598-22
H汀AC
M-680H
64Mバイト
H-8598-12
×2台
×2台
l
H-8488-AlO
H
-8633-3×
4台
×12台
磁気テープ
†
CSC(集中切替装置)
図2
中央ハードウェア構成
図っている。
68
は,予備機を示す。
注:⊂]
中央ハードウェア構成は,ホットスタンバイ方式を採用L,主要装置の二重化及びオンラインファイルの二重化を
総合金融情報システム"Q〕lCK一灯●
(g)画面・銘柄提供停止など,機能縮退方式の採用
スタンドアロン形端末は,情報の加工,編集及び画面制御
をすべて中央コンピュータで処理するものである。クラスタ
(2)高処理能力の実現
形端末は,スタンドアロン形端末の持つ機能のほか,中央コ
本システムがサポートするサービス端末数の第一次目標は,
約5,000台である。システムの性格上,大量のデータを即時処
理する必要があり,高処理能力を達成するため次の方式を採
ンピュータから転送されるディジタル情報を,自ら蓄積,加
工,編集及び画面制御を行い,従来の中央処理の負荷分散を
用した。
行っている。中央・端末システムの情報の流れを図4に示す。
問い合わせとしては,中央コンピュータに対して行うものと,
M-680Hの適用
(a)中央処理装置として超大形機HITAC
(b)アクセス頻度の高いオンライン業務ファイルに,高速
クラスタ形端末のTCE(TeminalControIEquipment)に対
の半導体記憶装置を採用
して行うものがある。また,情報の変化に応じて,自動的に
(C)オーバヘッド削減策として,以下の項目を実施
表示画面を変える自動更新についても,中央コンピュータが
(i)SCP(専用通信制御プログラム)の採用
直接行うものと,中央コンピュータからの変化情報に応じて
(ii)証券,指数,外国為替などの主要情報の共通メモリ常
端末自ら行うものがある。
駐化
(2)マルチスクリーンの採用
任iカ端末用の出力用バッファキューのインメモリ化
サービス画面を図5に示すような3フィールドに分割し,
(iv)端末での新規グラフコマンドのサポートとともに,専
株式,金利,債券,金融先物,外国為替,貴金属の各市場全
用グラフ描画プログラムの開発
体の市況情報に加えて,個別銘柄の変動も1台の端末で同時
(d)インテリジェントクラスタ形端末採用による負荷分散
に把握できるように工夫した。端末としては,これらを容易
に実現させるため,画面の部分的な消去及び書込みができる
端末システムの構成
B
275
ように新しいコマンドを開発した。
(3)自動更新機能の大幅採用
QUICK-10端末システムは,サポート機取運用機能を十分
株式,為替の価格情報をはじめユーザーの連絡情報などは,
考慮し,専用システムを設計開発した。開発に当たっての考
え方を以下に列挙する。
端末ユーザーの問合せ操作なしに,最新の変化情報を表示す
(1)専用端末システムの段階開発
る自動更新機能を大幅に採用した。特に,クラスタ端末では,
グラフィックの
短期間でのシステム稼動を目指し,カラー
各種市況情報の変化情報をより早く得ることが重要となる。
専用端末はスタンドアロン形を先行開発し,次いでインテリ
これを実現するために,数値データなどの4ビット符号化,
ジェントクラスタ形端末を開発した。
2進表現を積極的に進めるとともに,頻度の高い熟語の符号
中央コンピュータ
「■■‖ ̄ ̄ ̄ ̄…
①
cE
「
l
l
l
=′②
l
l
l
ll
l
ll
l
ll
l
ll
l
■l
t
l
CE
l
l
l
l
ll
l
ll
l
l
ll
ll
l
ll
l
l
l
l
;蔓④
!
l
スタンドアロン端末システム
(D中央問合せ
②中央自動更新
③端末折返し聞合せ
④端末自動更新
+______________________________+
ll
::
;l
③l
cE
「 ̄ ̄「正吉 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖ ̄ ̄ ̄ ̄…… ̄ ̄… ̄1
l
l
l
l
l
l
l
ll
ll
l
毒…量
l
ll
l
ll
毒壬口
呈;ミ≡②
lミミ1;:
■lヽノ
l
l
ディスク
l
l
l
L......-.........
中央・端末システムの情報の流れ
①;
l
=
l
ll
l
l
l
■王
川J
l
I
CE
l
・;
ll
\ノ
l
l
l
l
l
リ
図4
l
l
ディスク
クラス タ端末シ ステム
l
注:略語説明
TCE(TerminalCo〔trOほquipme[t)
CE(ControIEquipment)
TCEは情報の蓄積・加工・編集を行い,負荷の分散,問合せ応答時間の短緬に有効である。
69
276
日立評論
VOL,70
No.3(1988-3)
田2慧.こぅ。2〕2票(ワ。小2荒。133。〕瑞雲5↓(1。∃1)+・1モ軍票
立
Tl190(別1〕1220〔1413〕1170〔954〕1220′l-〔14]1〕
.Ⅳ写ら
4367〔1115〕
+60
・日
・新日鉄
M1
・ソニー
7イ
・東
ールド
42ら〔う0〔り
427〔91〕7)d21〔951)
42小り4]1)
†5030〔■〕24)50日0〔1412〕4ワワ0(954〕50701〔1451)十150
電
丁
・大成建
・石川島
丁
熊山こ叩1〕う6ワ(923)ヨ51(1100〕96即(1422)
丁
ら謂〔906〕628(906)621(う39〕ら261・〔142日)十10
・松 下
・平和不
・トヨヲ
Lフィールド
丁
□
+ヨ
2113.う(1117二l
帥70〔9-〕3)60う0〔ワ07〕6010(1054)的70†〔14]1)
+70
+7
2100(白50)2140(ワ54)2100(650〕2140†〔1402)
+10
T1650(900〕16日0(909)1650(900)1ら60↑(1432)†20
T
柑00〔904〕18]0(1426)1日00(904)1日20J(1429)†20
NElO
tO391(1112)
416.1(1115)
76う(1117〕
905(1115)
977(1412二)
126(1113〕
184(111与〕
ニュース見出し 日経ニュース(政治・経済)
p.10/10
N40う0◇次期参院選は現行制度で・自民調査会
ぐ+41〕別◇建設相、土地収容法見直しに慎重姿勢
上+4092◇政調会長、農産物は補正予算で紋清一-8品目の自由化対策で
M2
フイ
-ルド
①
-
卜川0う3◇24日に予算問題で与野党党首会談
卜J4094◇東京円、午前終値は132円73毒美
◇米ソ1NF交渉代表、機内で条約仮調印
l+409ら◇山口県知事選、平井氏が4選出馬へ
卜+4097◇邦銀への外国人預金、円高で急増一一前年比3.4倍の1100億ト、、J【
H409日◇農相、首相訪米前の訪米を示唆-一市場開放で
卜14099◇〆‡シ]日本大便絶占拠、8日草月まで続ご
NlO50◇大証株式先物概況・13時10分
I
INMSOO2
誓う-ルド[
QUlぐKINS22日52.08†265.56
3
図5
QUICK-10端末のマルチスクリーン構成
2
4
①のニュース・市況速報フィールドは,リアルタ
イム自動更新で,世界の重要なニュース,市況速報の問合せコードと見出しを表示する。②の情報連
絡入力通知フィールドは,情報関連機能を用いて伝達された情報の問合せコードを自動更新で表示する。
③の操作モニタ・操作メッセージフィールドは,問合せ操作のモニタ表示やエラーメッセージなどを表
示する。④のインデックスフィールドは,株式指標又は外国為替指標を表示する。
化なども行うことによって,文字データで転送するのと比べ
て7割の削減を可能とし,回線を有効に使用している。
(4)クイックレスポンスの実現
実現した。
田
システムの機能と特長
株式,上場債,外国為替,先物及び指数などの最新基本銘
金融業界では,様々な事象が互いに連鎖しており,あらゆ
柄価格情報をクラスタ端末に蓄積し,端末内での折返しサー
る金融情報を網羅し,かつ的確,迅速に提供する必要がある。
ビスによってレスポンス時間の大幅短縮を図っている。また,
更に,ディーリング業務を強力に支援するための情報は,連
グラフ表示については,証券用グラフに適した専用コマンド
続性,相互関連性,国際性を充実させることが不可欠である。
を新規に開発し,転送データ量も,従来のコマンドを使用し
6.1サービス情報
QUICK-10システムでの情報の関連を図6に示す。サービス
た場合と比べ約令こすることができた。また,このコマンドを
使用するために,専用のグラフ作成パッケージを開発した。
情報には次のようなものがある。
これは,描画データを一度に与えられるインタフェースを持
(1)ニュース,共通情報
っており,オーバヘッドの削減を図っている。
(5)クラスタ形端末のマップ機能充実
サービス画面の変更及び追加を行う場合,中央コンピュー
タで制御している場合は,一括して変更できるが,クラスタ
形端末で編集している画面については工夫が必要となる。
ジャンル別ニュース見出しと本文,国内・海外の株式,債
券,金融先物,短期金融,外国為替,貴金属の市況,指数情
報や統計情報,指標グラフなど(図7)。
(2)株式(国内)情報
上場株式価格・市況速報・指数・信用残・決算・財務・値
QUICK-10では,フィールドの属性定義といった一般的なもの
上がり・値下がりなどのランキング情報,ヒストリカル情報,
のほか,フィールドの編集方法,付加文字,小数点位置定義
など,数多くの機能を充実させ画面変更を可能としている。
各種チャート情報,店頭株式情報など。
(6)操作性の向上
情報量の豊富さからくる使い勝手の劣化を回避し,端末操
(3)上場債(国内)情報
上場債価格・CB(転換社債),WB(新株引受権付き債券)価
格・市況速報・指数のようなランキング情報,ヒストリカル
作をより簡単にするため,ファンクション機能キーを付加し
情報,チャート情報など。
た問合せ専用の小形キーボードを開発した。
(4)金融先物情報
(7)端末利用者に対するサービス機能の充実
国内取引所上場銘柄,為替,指数などの主要情報に対して,
上場先物商品価格・市況速報の指数やヒストリカル情報,
チャート情報など。
あらかじめ価格変動監視値を入力しておき,そのリミット値
(5)短期金融情報
に達したとき,ユーザーに通知するリミットマインダ機能を
サポートした。また,ユーザーごとに使用頻度の高い問合せ
コール・手形レート,CD(譲渡可能定期預金)などの国内金
利,海外金利,ヒストリカル情報など。
パターンを登録し,短縮コードでリクエストする機能などを
(6)外国為替情報
70
総合金融情報システム■■Q川CK-10''277
国 内 証
品
海外株式,指数,先物情報など
引 所
海外証券取
商
東京証券取引所・大阪証券取引所・地方取引所株価情報,先物情報など
引 所
券 取
引
取
所
貴金属,商品情報など
証
融
金
会
社
債券店頭気配情報
券
証
会
社
バンクオファ情報,債券店頭気配情報,連絡情報
行
銀
端末
0・∪-CKネットワーク
券
0
+ド形
貸借取引情報
CKンン
券 業 協 会
日 本 証
M祁印
0・∪-CK・10システム
債券指標,標準気配など
インタバンク出来値情報,金利情報など
短
資
会
社
加工,蓄積,編集
貴金属情報
地金・貴金属会社
日 本 経
ニュース,決算,財務情報
済 新 聞 社
HITAC
M-680H
X2台
店頭株式,バンクオフア,内部算出情報など
0UIC
K他システム
0UICK-10
クラスタ形端末
センター情報収集情報,統計情報など
Q〕lCKセンター入力端末
ユーザー連絡情報
0し=CK-10端末入力
図6
QUICK-10システム情報関連図
QUICK一川システムはあらゆる金融情報を網羅L,かつ的確・迅速にユーザー端末に提供するシステムである。
回HEワ
ニユース見出し日経ニュース(政治・経済)
P.9/11
ト+仙日1こ二′\米大紙筒「8日に新しい言葉披完+
rl・141〕呂2くJ虚言議員懇か総会、代表に加藤民ら
ト+4ロ白3く)〉63年厚子算に農産物12品目対策・農相
ト+舶別く〉米、SS20の写真再提出を要求-一調印は予定通り
卜+抑巳5く〉米川F交渉代裏、条約文持ちワシニ・しヘリ
十+如鮎、〇米ソ外相、首脳会談の進め方で協議
卜一札B7◇ら2年度の転作実施率102モ指に-一秋田・大阪は目標下回る
卜+40日白◇新雇用基本計画策定を首相了承
N40日う◇英首相「ソ連害三己長は会談に楽観的+-】米大統領に伝える
N4090◇次期参院選は現行制度で・自民調査会
卸売蘭百雷訂石
【ワシントン7日=清水記者】
レーガン米大統領は7日午前、ゴ
ルバチョフ・ソ連共産党書記長と
会談を終えたばかりのサツチー\7一
記長との会談が「有益なものだっ
た+とし、レーガン大統領に「書
喜己長は米ソ首脳会談に楽観的だつ
た+と報告したという。
美首相と電話で約15分間話し占い
_,英ソ芸談の結果や米ソ首脳芸話、
の見通しなどについて意見文擁し
た。フィツツワオーター大統領朝
道程当補佐官によればサ:ノチャー
首相はこのなかでコルパテヨフ害
NlOら8◇≪大証≫合同鉄が上場兼高個
NUTOO]
NMSOO2
QUICK
図7
ニュース見出しとニュース本文の表示例
NMSOO2
NS22ワ48.34
†3〔11.82
上の画面にニュース見出しを,下の画面にニ
ュース本文を次々に表示することができる。
内外のブローカーレート,インターバンク
オファレート,
市況のヒストリカル情報,チャート情報など(図8)。
(7)貴金属情報
国内外商品取引所,海外の貴金属価格,市況速報のヒスト
リカル情報,チャート情報など。
は)海外株式情報
北米株・欧州株・豪州株の価格や指数,ヒストリカル情報
など。
(9)店頭債券情報
国内店義憤の価格,活況銘柄※),日本証券業協会が集計・発
※)活況銘柄:国内店頭債市場で活発に取引されている銘柄で,主要ディーラーとQUICKで選定する銘柄を言う0
71
278
日立評論
VOL.70
No.3(1988-3)
くRM口lJNT〉
S
u
ON
6日ワ1(12:00)
TN
SN〔12/11)
1u(12/17)
くSPOT〉
()RLり2/10)
77(14:ヨヨ)
しT l∃2_
′-ヽ
「くJ
「くJ
41.Oロー41.5D
79.0【l(14:]2)
「くJ
ン川
79.PD-79.5D
116D(10:47)
4 シり
■ヽ■ノ
132.77(14:0日〕
DRILY CHRRT
同日00
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( DLR/YEN
ら.1D一ら.5D
「- りん
ヽ■ノ
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41.4D(14:32〕
132.75(1Jl:24)
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4M(4/11)
O 〔 qノ nU 7
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6M(6/10〕
「くJ
H
6.2D〔14:訓)
1M〔1/11)
2M(2/10)
3M(3/10)
+〔)_1∠1
∩〕
〔し]OD〔1コ:l〕l二l二)
口.日25:二l二l二し訓【トl二l.Tl〕D
二1
0.80D〔14:01:1
2.1■〕う::(0.ら5D-0.85t)〕
り′り
40∃6〔14:30)
ll〔.ロー116D
190D〔11:44)
].4]7乙(
l目9D-191[1
22日D(10:47二)
ヨ.42Jに(
22日ロー2こ唱【l
]50D〔11:5Jり
3.51〔-フ:
TOKYO)
SPロT
15D.
HIJ17.印
1侶.
れ。。・叫い。・・・・▼・0▼0小▼吋・+?・・・・い.
140.
〔10′′1〕
L1ココ.1〔l
l↓◆
十qoI一・占Ol¢I一小●●.中●一+
1コS.
し12ノ1二】
1こヨ】.
12/7
琳
椰 ̄福
図8
インターバンク出来値マージ画面と東京ドル・円スポットの日足チャートの表示例
各短資会社からのインターバンクレートのマージ画面を見ながら,東京ドル・円スポットの日足チ
ャート情報を対比して見ることができる。
□
H
L
L4
項値
L2+1
田244(1443)245244245
245246244・NTT
立
422425422・新日鉄
010080000・ソニー
電
う5596日955・大成建
623630622・石川島
下
130150130・松
660660650・平和不
030070030・東
}元
246(1445)
T210(14]6)220210220
T425(14]9)424425424
1210(1442)
T O70(1444)0日0070060
T O70(1440〕060070050
5070(1444)
6040(1443)
つL
O
425(1443)
[J
バ「
0
T968(1433)966965う66
965(1445〕
+4
T630(143日)62963062日
630(1Ji43)
2150(1443)
l 月「
0130〔1302)140
T660(1309)650660650
買 P
40
⊥-5・十
1う0220190・日
L3
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旦㌍上一誌[訂喜一書き呂謂歪去手荒賢遡
UORLD4SP□T
0
CURRENCIES
DしR/YEN
STG/DLR
lTOKYOFOR[×
(TYO)132.70-80(13:引)
BRNKOFTOKYO(TYO)132.75,85(14:3ワ)
MITS]8ISHI
(TYO)132.75-85(14:39)
8RNK肝T□KYO(HKG〕132.75-85(14:3日)
DLR/DMK
KOBRYRSHl
フJ
BRNKOF†□KYO(TYD)1.7965-75(13:34)
8RR〔LRYS8RNK(TYO)1.7945-55(10:53〕
DRII〔HIKRNGYO(TY□)1.7965-75(13:41)
F]JIBRNK
(TYO)1.7965-75(13:33)
DLR/S
(TYO)1.665シら5(14:22)
(TYロ)1.6665-68〔14:44)
HRTロRI‖
DRESDHERBRNK(TYO)1.6660-70(14:42〕
BRNKOFTOKYO(TYO)1.らG55-65〔11:54)
FR
]EDRHRRL8U
(TYD)1.3620-30(14:44)
SuISSBRNK
(TYロ)1.3〔.10-20(14:44)
BR州(OFTOKYO(TYO)1.3600-10(13:50)
SUMITOMOI】RNK(TY8)1.3590-30(12:44)
HlO59◇大証概況・1]時40分
QUICKINS22椚6.58
図9
銘柄登録画面例
+310.06
上の画面は,上場銘柄などを10銘柄・画面に登録できる。また下の画面
は,4通貨のスポットレートを各々4ディーラーに登録可能である。
表する公社債店頭指標気配,ヒストリカル情報,チャート情
報など。
ユース見出し画面など,主要画面は情報が変化するごとに自
動的に更新表示する機能である。また,通知機能的な自動更
6.2
新としては,ニュース・市況速報のタイトル,情報連絡の入
サービス機能
(1)銘柄登録機能
金融先物を含めた証券取引所情報を100銘柄(10銘柄・画面
力通知,あらかじめ設定したリミット値に対する通知なども
ある。
×10画面)を登録し,各ユーザーごとに一覧表示することを可
能とした。また,USドル,西独マルクなどのバンクオファ情
(3)情報連絡機能
報を,4通貨一覧,通貨別一覧画面にディーラー名で登録す
ての端末若しくは指定された端末に,自動更新か問合せで提
ることが可能である(図9)。
供する機能である。この情報連絡機能には,そのほか次に述
(2)自動更新表示機能
べるような機能も持っている(一部昭和63年春サポート)。
(a)画面作成機能
銘柄登録機能により登録された画面,銘柄別株価画面,ニ
72
各端末などから入力された画面情報を加工・編集し,すべ
総合金融情報システム``QuCK-10”279
ユーザーが独自の画面を作成し,ユーザー情報を各端末
から入力し,出力指定端末で自動更新及び問合せで見るこ
(5)情報項目比較機能
とを可能とする。
のほか,次に述べるようにユーザーが任意に選択し,比較し
(b)入力通知機能
て利用する機能がある。
分割画面による各種画面の比較,銘柄登録画面の一覧比較
情報連絡が入力されたことを通知する機能である。通知
(a)銘柄指定による2銘柄かい(希)離グラフ作成機能
情報の一覧表示画面も提供している。
(り
システムで規定した債券の銘柄の中から,端末利用者が
任意の2銘柄を選択し,図川に示すような2銘柄かい離グ
ヒストリカル画面作成機能
ラフを作成する機能である。
ユーザーが定義した画面でヒストリカル情報を蓄積し,
加工・編集する。
(b)銘柄指定による利回り格差分析表示機能
(a)と同様の銘柄の範囲で,端末利用者が任意に9銘柄を
(d)計算機能
債券の単利単価換算をデータ入力時に行い表示する機能
選択し,図‖に示すような利回り格差分析表を作成する機
である。
能である。債券のスプレッド運用に有効である。
(e)複数画面入力機能
(C)項目指定による折れ線グラフ作成機能
利用者が指定する2種類の情報項目(例えば,上場株式銘
一つの情報連絡画面の項目を複数の画面に表示したり,
複数の画面の複数の項目を一つの情報連絡画面に表示した
柄とH経平均株価)の期間270日の折れ線グラフを作成する
りする機能である。
機能で,各種情報の動きを比較することができる。
(6)J/E変換機能(オプション)
(f)ヒストリカル情報抽出機能
情報連絡画面の項目からヒストリカル情報を抽出,蓄積
提供画面には,日本語・英語の表示モードがあり,J/E変換
する機能である。この機能により抽出されたヒストリカル
キーにより切替えを可能とした機能である。情報の国際化が
項目データは,後で述べるグラフ作成機能などで使用でき
進むなか,有効な手段と考える。
る形式となっている。
6.3
(g)共通入力機能
新商品サービスへの対応
激動する金融業界の中で新しい先物,オプションなどの金
融商品が続々と生まれ,これらの情報に対しても迅速に対応
連絡情報機能により入力されたユーザー情報は,QUICK
していかなければならない。すべてに対し,そのつど業務プ
のビデオーⅠシステム及び指標ボードシステムでも表示可能
とする機能である。
ログラムを開発することは困杜なことである。QUICK-10シス
(4)ピックアップ機能
テムでは,このような要求に対し機敏に対応できるような機
能を持っている。
システムで扱っているデータ項目の中から,ユーザーが自
先に述べた情報連絡機能,ピックアップ機能はその代表的
ら許される範囲の中で必要な情報を選択し,独自のフォーマ
なものであり,容易に画面作成や情報の収集から画面のマー
ット画面を定義でき,かつ問合せを可能とする機能である。
また,自分の必要な情報だけを一覧にして表示できる。本機
能は,先の情報連絡の機能と合わせて使用され,項目の自動
ジ表示などができる。その他,以下に述べるような機能もある。
(1)センタ計算機能
情報連絡機能によって入力されてくるデータをマージ処理
更新表示も可能としている。
A:利国<78>6.2%
B:利国<89>5.
1%
‖nX(弘一/レ1日)
1⊃1.亡L
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8
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7
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百崩両面頭前
QUICkl帖24520.口う
図10
2銘柄かい(轟)離グラフのイメージ図
ー61).7[!
東京証券取引所上場債の中から任意の2銘柄を
選択して,2銘柄間のかい離グラフを作成できる。
73
280
日立評論
利国
A
VO+.70
<13>
利国
<19>
利国
<23>
7.7%
利国
D
<41>
利国
巨
<52>
7.7%
利国
F
<46>
利付電
G
7,375
<ヤ.2>
6.2%
H
92/7
セ鉄道<278>
7.3%
7.172
88/6
7.462
†
←1.527
7.320
臥l利回り格差分析表のイメージ国
†
1.673
-
0.132
し226
0.082
E
-1.523
†
1.678
0,712
0.025
†
1.121
0.091
†0.323
0.037
0.043
←
←1.673
0.042
1.724
0.073
0.512
-
0.014
-1.324
←1.226
0.028
0.052
0.033
ー
0.016
0,051
-1.522
-1.614
-1.673
←1,366
0,025
0.088
D
0.028
0,088
0.045
6.990
-1,323
←1.373
←1.313
6.890
0.028
0.062
0.127
90/5
lリッキー<407>
,7.5%
0.112
7.250
†0.088
0.066
←1.214
←1.514
C
0.752
-
←1.623
88/9
7,192
0.033
0.123
7.040
SD.
←1.123
-1.273
6.890
-†指数
B
0,094
89/5
7.199
7.5%
←1.712
6,800
償還
利率平均直近
0.059
6.870
91/8
7.102
垂名柄
-1.683
90/2
6.998
8.0%
A
89/5
7.112
7.2%
C
88/11
7,121(∋,760
6.1%
B
No.3(1988-3)
0.423
0.025
0.025
F
†
1.713
0.923
†1.012
G
←1.427
0.072
†1.123
0.015
0.051
-
0.431
H
←1.714
0.042
0.017
東京証券取引所の上場債の中から任意の9銘柄を登録することによって,利回り格差分析表を作成する
ことができる。債券のスプレッド運用に有効である。
し,高値・安値・平均値を算出し,画面サービスする機能で
ザーの独自の要求によるシステム構築も考慮していきたい。
ある。
更に,株式会社QUICKでは,一つのキーボードで異なる複数
(2)センタグラフ機能
の端末ビデオ装置を切り替え,操作を可能としたビデオスイ
QUICK-10システムで扱っているヒストリカルファイル,及
び情報連絡機能で説明したヒストリカル情報抽出機能によっ
て作成されたファイルを入力として,パラメータ指定により,
既製のグラフ画面を作成する機能である。
巳
ッチシステム(QUICK-VSシステム)を提供している。QUICK
-10の端末も組み込み可能としており,今後は,このような動
きが活発になると思われる。
8
結
言
総合金融情報システムの展望
QUICK-10システムは,総合金融情報システムの性格の上か
金融革命,コンピュータと通信技術の進展で,世界の金融
ら株式,上場債,外国為替,金利,貴金属のほかニュース情
市場は急速に狭くなってきた。現在の変動相場制時代では,
報など,幅広い情報を扱っている。これはややもすると,情
為替リスクも大きく,マネーは眠れない。ロンドン,ニュー
報利用者にとり操作性及びサービスの質の低下にも影響しが
ヨーク,シカゴ,シドニー,東京,ホンコン,シンガポール,
ちとなる。QUICK-10では,操作性については問合せの省略時
バーレーン,チューリッヒ,そしてロンドンと,24時間中巨
解釈機能の大幅採用,また端末の短縮コード登録機能や専用
額のマネーが世界の市場をめまぐるしく動いている。QUICK
キーボードで対応してきた。情報サービスの面では,システ
では,既に国際的な情報ネットワークを構築しているが,更
ムであらかじめ用意した画面だけでなく,利用者の要求に適
に,グローバルな規模の情報サービスシステムを展開する予
定であり,世界各国の取引所,ディーラーなどの最新の情報
した画面を作成できる機能や,リミットマインダ機能などの
メニューを備えてきた。また,自動更新機能の適用によって,
を迅速かつ確実に伝達し,24時間,グローバルトレーディン
知りたい情報と知らせたい情報を迅速かつ確実に伝達するこ
グ時代に対応していく考えである。
とを可能としている。
QUICK-10システムは,2ウェイコミュニケーションシステ
ムである。サービスネットワークを広げることによって,そ
れがl青報収集のために活用できる。これらの相乗効果により,
システムが発展していくことが考えられる。
また,トレーディング・ディーリングの発達に伴い,情報
の要求形態も情報提供システム側で用意した画面,情報だけ
でなく,利用者が任意に加工,表示したり,ポートフォーリ
オのリアルタイム評価が可能なシステムも必要となってくる。
公共的な立場で信頼の高い情報を提供する一方,個々のユー
74
QUICK-10システムは,今後も情報の拡大,意思決定の支援
機能の充実など,着実に展開を進めていく予定である。
終わりに,QUICK-10システムを構築するに当たって,種々
御指導・御協力をいただいた関係各位に対し,深く感謝の意
を表わす次第である。
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