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環境報告書 - JOGMEC

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環境報告書 - JOGMEC
環境報告書
Environmental Report
本 部
〒105-0001 東京都港区虎ノ門 2 丁目 10 番 1 号 虎ノ門ツインビルディング
TEL.03-6758-8000 FAX.03-6758-8008
技術センター
〒261-0025 千葉県千葉市美浜区浜田1丁目2番2号
TEL.043-276-9212 FAX.043-276-4061
金属資源技術研究所 〒017-0202 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山宇古館9番地3
TEL.0186-29-3829 FAX.0186-29-3849
URL. http://www.jogmec.go.jp/
*この報告書は、
古紙配合率 100%再生紙及びベジタブルインクを使用しています。また、
印刷工程で有害廃液を出さない水なし印刷方式で印刷しています。
2015
環境報告書
Environmental Report
C
O
N
2015
T
E
N
T
S
理事長メッセージ ………………………………… 2
HSEマネジメントシステム …………………… 3
JOGMEC の事業概要 ……………………………… 5
Activity
出融資・債務保証と環境保全 ................. 7
地質構造等調査と環境保全 ................. 8
石油・天然ガス技術開発と環境保全 ................. 9
海洋鉱物資源開発と環境保全 ................. 11
金属技術開発と環境保全 ................. 11
国家石油・石油ガス備蓄と環境保全 ................. 13
レアメタル備蓄と環境保全 ................. 15
備蓄の地域とのコミュニケーションと防災訓練 ................. 16
鉱害防止と環境保全 ................. 17
鉱害防止技術と環境保全 ................. 19
編集方針
独 立行政法人石油天 然ガス・
金属鉱物資源機 構(JOGMEC)
は、近年の世界的な環 境保全意
識の高まり、
更には2005年4月に
施行された
「環境情報の提供の促
進等による特定事業等の環境に
配慮した事業活動の促 進に関す
る法律」
(以下、環境配慮促進法)
を踏まえ、2006年から環境報告
書を作成し、当機 構の地 球 環 境
保全に向けた方針・マネジメント
体制及び環境保全技術開発の状
況等の取り組みを中心に報告して
います。
鉱害防止支援の地域との
報告対象組織
コミュニケーションと災害訓練 ................. 20
本報告書は、
独立行政法人石油天
然ガス・金属鉱物資源機構(海外事
務所を除く)
を報告対象としています。
なお、
「オフィス活動における環境パ
フォーマンス」
の集計範囲は本部及び
技術センターです。
資源保有国政府等への技術支援 ................. 21
石炭資源開発と環境保全 ................. 23
地熱資源開発と環境保全 ................. 25
Performance
情報提供事業と環境保全 ................. 27
地球温暖化防止対策 ................. 28
環境パフォーマンス ................. 29
報告対象期間
2014年4月1日~2015年3月31日
参考にしたガイドライン
環 境 省「 環 境 報 告ガイドライン
(2012年版)
」
発行月
2015年9月
本報告書は、
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構の過去と現在の事実だけでなく、
将来に関する予測・予想・計画等も
記載しています。これらの予測・予想・計画は、記述した時点で入手できた情報に基づいた仮定ないし判断であり、これらには不確
免責事項
実性が含まれています。
従って、
将来の事業活動の結果や将来に惹起する事象が本報告書に記載した予測・予想・計画とは異なっ
たものとなる恐れがあります。
当機構は、
このような事態への責任を負いません。
読者の皆様には、
以上をご承知いただくようお願い申し上げます。
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理事長メッセージ
資源・エネルギーの安定供給、そして
ー環境保全に努めています。
世界の資源市場では、昨今のアジア地域を中心とする新興国の経
済成長の鈍化や、探鉱・開発に係る技術の進展により、特に原油に
おいては北米におけるシェールオイル等の非在来型資源の台頭がみ
られ、短期的な変動はあるものの、2010年台前半の高止まりの価
格水準から大きく下落しました。また、地政学的リスクの高まり、
資源ナショナリズムの隆盛や投機資金の流入等がもたらす不確実性
によって、資源・エネルギーを取り巻く国際情勢の変化の速度と振
幅は増大しています。そのような状況を受け日本国内において、東
日本大震災以降、電力向けの液化天然ガス(LNG)輸入量増加に
より生じた多額の貿易赤字は縮小傾向にあるものの、引き続き石炭・
地熱を含めた資源・エネルギーの総合的かつ多角的な戦略が求めら
れています。
一方で、資源・エネルギーの開発事業は、環境へのリスクを伴い
ます。JOGMECは、石油・天然ガス、石炭、地熱、金属鉱物資源
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構
の安定的供給確保のため、出融資・債務保証、地質構造等調査、技
術開発、備蓄、鉱害防止等様々な業務を実施するにあたり、地球環
理事長 河野 博文
境への一層の配慮が我々に与えられた社会的役割と考え、様々な取
り組みを行っています。
石油・天然ガス資源の分野では、二酸化炭素の大気中への排出抑制に寄与する増進回収技術について、アブダ
ビで共同研究、ベトナムでは技術協力を実施しています。平成26年度には、JOGMECの債務保証対象であるパ
プアニューギニアのLNGプロジェクトで生産・出荷が開始され、環境負荷の低いエネルギーであるLNGの供給
源多角化に貢献しています。さらに環境対策技術開発として、原油生産に伴い発生する随伴水の処理技術や、そ
れに含まれる放射性物質管理技術、また、生産された油ガスからのCO2の分離技術についても引き続き開発を続
けています。
石炭資源の分野では、日本に無煙炭を供給しているベトナム石炭・鉱物産業グループ(VINACOMIN)の要請
を受け、石炭開発に伴い形成されたずり山の緑化事業を実施し、高い評価を得ています。
地熱資源の分野では、秋田県湯沢市において、約20年ぶりとなる大規模地熱発電事業を債務保証対象事業と
して採択いたしました。また、地熱資源開発に向けた支援制度説明会や事業会社との意見交換を全国で実施し、
平成26年度には継続事業を含め23件の助成金事業を採択しています。JOGMECは、引き続きCO2排出量が少
なくクリーンな再生可能エネルギーとして期待されている地熱資源の開発を継続していきます。
金属鉱物資源の分野では、リサイクル銅製錬における電力使用量削減を目指す銅電解精製技術の開発や、民間
企業や大学と共同でレアメタル回収の研究を実施し、環境負荷の低減や資源の有効利用を目指しています。また、
休廃止鉱山の鉱害防止業務においては、旧松尾鉱山の坑廃水中和処理施設の安全かつ着実な運営管理を33年間
継続しており、長年にわたり北上川の水質保全に貢献しています。
JOGMECでは、資源・エネルギー開発支援と並行して、資源国の人材育成を目的とした技術者研修事業や政
府関係者等に対する情報提供、鉱害政策アドバイザーの派遣等を通じて環境に配慮した資源開発の促進に寄与す
る国際的な協力も進めています。こうした人的交流による技術力向上や情報交換は、資源国との関係強化のみな
らず、資源開発における環境負荷の低減につながります。また、JOGMECでは、自らの環境保全に関する取り
組みに対する客観的評価を受けるため、国際認証機関から環境に関する国際基準であるISO14001の認証を受
けています。今後も認証を維持しつつ常に継続的改善を図り、環境に配慮して事業を実施してまいります。
この報告書は、JOGMECの環境保全等への取り組み内容をまとめたものであり、この機会に皆様にJOGMEC
の環境保全活動についてご理解頂きたいと思います。
ス・
C)
意
月に
の促
境に
関す
法)
報告
境
ント
の状
して
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境パ
及び
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HSE マネジメントシステム
環境配慮方針、計画及びその取組み体制
ー HSE マネジメントシステム
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
HSE方針
HSE方針
JOGMECは、我が国の資源・エネルギ-安全保障を確
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構
理事長
保するため、石油・天然ガス・石炭・地熱・金属鉱物
平成25年4月18日
4. 情報の公開
利害関係者と相互理解を築くため、本方針、HSEマネジメントシステムの運用結果等を公開し
ます。
資源の探鉱・開発支援、石油・石油ガス・希少金属鉱
3. 方針の周知と教育訓練
(1) 本方針を役職員等に周知し、方針の実行を確実にします。
(2) 教育訓練の実施により、役職員等にHSE活動に関する役割と責任を自覚させ、HSEに関
する意識の向上と主体的なHSE活動への参加を促し、効率的なHSEマネジメントシステム
の運用を目指します。
産物の備蓄、鉱害防止支援等の事業を推進しています。
2. 自主管理と関連企業との協働による負荷の低減
(1) HSEマネジメントシステムの継続的改善と同システムに基づく活動の実施により、事業や
業務に内在するHSEリスクを低減し、環境汚染、人身事故等を防止します。また、事故が
発生した際は、迅速かつ的確な対応が可能となるよう、緊急時対応計画を整備します。
(2) 環境維持に貢献するため、天然ガスの有効利用に関する調査・研究を継続します。
(3) 出融資・債務保証先、業務委託先等に対し、本方針に従い事業活動・作業が実施される
よう要請し、ともに取り組みます。
JOGMECでは、これらの事業が労働安全衛生・環境
(Health Safety Environment)に関する著しいリスク
1. 法規制の遵守
HSEに関する法規制とその他の要求事項を遵守すると共に、業界のベストプラクティスに基づ
き自主基準を設定します。
を内在していることを認識し、人身事故、健康障害、
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「資源機構」という。)は、我が国の資源・エ
ネルギー安全保障を確保するため、石油・天然ガス、石炭、地熱、金属鉱物の探鉱・開発支援、
石油・石油ガス・希少金属の備蓄、鉱害防止支援等の事業を推進しています。資源機構では、こ
れらの事業が労働安全衛生・環境(以下「HSE」という。)に関する著しいリスクを内在していること
を認識し、人身事故、健康障害、環境汚染等の回避のため、直接業務のみならず、出融資・債務
保証先等の企業が実施する間接事業についてもこれらの企業と協働してリスクを低減します。
環境汚染等の回避のため、直接業務のみならず、出融
資・債務保証先等の企業が実施する間接事業について
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構HSE方針
も、これら企業と協働してリスクの低減を図っていま
す。
Recycled Paper
所属:
氏名:
なお、
HSE方針は、ホームページに掲載されるだけで
なく、この方針が記載されたHSEカ-ドを全職員が保
HSEカード
有することで、方針の徹底、浸透が図られています。
部門別目的・目標
部門別目的・目標
HSEカード
所属:
氏名:
Recycled Paper
HSEマネジメントシステム(HSEMS)
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以
下「資源機構」という。)は、我が国の資源・エネル
ギー安全保障を確保するため、石油・天然ガス、石炭、
地熱、金属鉱物の探鉱・開発支援、石油・石油ガス・
希少金属の備蓄、鉱害防止支援等の事業を推進して
います。資源機構では、
これらの事業が労働安全衛生・
環境(以下「HSE」という。
)に関する著しいリスク
を内在していることを認識し、人身事故、健康障害、
環境汚染等の回避のため、直接業務のみならず、出
融資・債務保証先等の企業が実施する間接事業につ
いてもこれらの企業と協働してリスクを低減します。
1. 法規制の遵守
HSEに関する法規制とその他の要求事項を遵守する
と共に、業界のベストプラクティスに基づき自主基
準を設定します。
2. 自主管理と関連企業との協働による負荷の低減
(1)HSEマネジメントシステムの継続的改善と同
システムに基づく活動の実施により、事業や
業務に内在するHSEリスクを低減し、環境汚
染、人身事故等を防止します。また、事故が
発生した際は、迅速かつ的確な対応が可能と
なるよう、緊急時対応計画を整備します。
(2)環境維持に貢献するため、天然ガスの有効利
用に関する調査・研究を継続します。
(3)出融資・債務保証先、業務委託先等に対し、
本方針に従い事業活動・作業が実施されるよ
う要請し、ともに取り組みます。
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構HSE方針
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「資源機構」という。)は、我が国の資源・エ
ネルギー安全保障を確保するため、石油・天然ガス、石炭、地熱、金属鉱物の探鉱・開発支援、
石油・石油ガス・希少金属の備蓄、鉱害防止支援等の事業を推進しています。資源機構では、こ
れらの事業が労働安全衛生・環境(以下「HSE」という。)に関する著しいリスクを内在していること
を認識し、人身事故、健康障害、環境汚染等の回避のため、直接業務のみならず、出融資・債務
保証先等の企業が実施する間接事業についてもこれらの企業と協働してリスクを低減します。
JOGMECは、環境の国際規格ISO14001と、労働安全
衛生の国際規格OHSAS18001のそれぞれの認証を取得
1. 法規制の遵守
HSEに関する法規制とその他の要求事項を遵守すると共に、業界のベストプラクティスに基づ
き自主基準を設定します。
2. 自主管理と関連企業との協働による負荷の低減
(1) HSEマネジメントシステムの継続的改善と同システムに基づく活動の実施により、事業や
業務に内在するHSEリスクを低減し、環境汚染、人身事故等を防止します。また、事故が
発生した際は、迅速かつ的確な対応が可能となるよう、緊急時対応計画を整備します。
(2) 環境維持に貢献するため、天然ガスの有効利用に関する調査・研究を継続します。
(3) 出融資・債務保証先、業務委託先等に対し、本方針に従い事業活動・作業が実施される
よう要請し、ともに取り組みます。
し、二つを統合したHSEMSとして運用しており、環
境物品調達の推進、電力や紙使用料の削減、健康増進、
3. 方針の周知と教育訓練
(1) 本方針を役職員等に周知し、方針の実行を確実にします。
(2) 教育訓練の実施により、役職員等にHSE活動に関する役割と責任を自覚させ、HSEに関
する意識の向上と主体的なHSE活動への参加を促し、効率的なHSEマネジメントシステム
の運用を目指します。
職場環境改善等をはじめ、石油、天然ガス、石炭、地
熱、金属鉱物資源の探鉱・開発、備蓄、鉱害防止支援
3. 方針の周知と教育訓練
(1)本方針を役職員等に周知し、方針の実行を確
実にします。
(2)教育訓練の実施により、役職員等にHSE活動
に関する役割と責任を自覚させ、HSEに関す
る意識の向上と主体的なHSE活動への参加を
促し、効率的なHSEマネジメントシステムの
運用を目指します。
4. 情報の公開
利害関係者と相互理解を築くため、本方針、HSEマネジメントシステムの運用結果等を公開し
ます。
事業におけるHSEリスクの低減に至るまで、役職員が
平成25年4月18日
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構
理事長
一体となって取り組んでいます。
4. 情報の公開
利害関係者と相互理解を築くため、本方針、HSEマ
ネジメントシステムの運用結果等を公開します。
平成25年4月18日
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構
理事長
ISO14001/OHSAS18001認証取得
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環境報告書2015
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HSEマネジメント体制と主な役割
HSE教育
理事長
●HSE方針の策定
●必要な経営資源(人材、設備、資金、技術等)の準備
と配置
●HSE監査結果等に基づくHSEMSの見直し
JOGMECは、毎年、HSE教育研修を実施しています。
教育研修は、役職員に対し自覚を促す "一般研修�
HSE監査員
HSE管理責任者
HSE推進事務局
と、特定業務の実施に必要とされる知識・技法をテ
●「 H S E 監 査 年 間 計
画」に基づくHSE監
査の実施
●理事長へのHSE監
査結果の報告
●HSEMSの継続的改
善を目的とする被
監査部に対する改
善提案
●HSEMS構築・維持・
運用
●「 H S E M S マ ニ ュ ア
ル」
の作成
●一般研修及び認定
研修の実施
●「 H S E 監 査 年 間 計
画」
の作成
●HSE活動全般の事
務及び監査の運営
にかかわる事務の
とりまとめ
●組織横断的なHSEプ
ロジェクトの実施
-マとする "特別研修�、そしてHSE活動をサポ-ト
するために必要とされる知識・技法をテ-マとする
"認定研修� の3つから構成されています。
"一般研修� は、HSEMSの要求事項、HSE方針及び
部長
HSEリーダー
●「部門目的・目標マネジ
メントプログラム」
の作
成
●所管部に関連する手順
書の承認
●特別研修の実施
●所管部のHSE活動の実
施・維持・管理
●所管部に関連する手順
書の作成
●所管部のHSE活動に関
する部長の全般的な補
佐
手順書を順守することの重要性、各人の業務改善がも
たらすHSE活動の利点、緊急事態への対応等で、年1
回以上実施しています。
2014年度(平成26年度)における研修の実施状況
は次のとおりです。
本部(22部)
技術センター(2部)
2014年度(平成26年度) 研修実施状況
環境配慮計画
JOGMECは、HSEマネジメントシステムのなかで、事
業にかかわる環境配慮計画を策定しており、2005年度
(平成17年度)から地球温暖化、天然資源の枯渇、廃
棄物の増加による汚染等に対応するため、本部及び技
術センタ-において電気使用量の削減、紙使用料の削
減、分別及びリサイクル推進による廃棄物削減を推進
区分
研修名
実施日
受講者数
訓練
防災訓練(本部)
5/28
11/18
365名
372名
訓練
防災訓練(TRC)
11/18
113名
研修
海外安全教育セミナー
(本部)
12/24
2/5
22名
26名
研修
海外安全教育セミナー
(TRC)
1/30
10名
研修
HSE内部監査員
養成研修
10/9
15名
しています。
また、JOGMECでは、"国等による環境物品等の調達の
推進等に関する法律" に基づき、できる限り環境への負
荷の少ない物品等の調達に努めています。
項目
目標
対策
省エネルギ
ーの推進
電気使用量の削減
●PCモニターのスイッチオフ
●昼休みの消灯
●不要な照明等のスイッチオフ
●空調温度コントロール
省資源推進
紙使用量削減
●PCプリンター・コピー機での両面利用促進
●不要なプリントアウト削減
●情報提供資料のメールマガジン化
ゴミの削減・ 分別及びリサイクル推進 ●HSEパトロールの実施
リサイクル による廃棄物削減
●分別を明示した紙をゴミ箱へ表示
環境物品調
達・管理
調達目標の達成
●物品等の購買時に環境物品等の調達
の徹底
●調達方針の作成及び調達実績の公表
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JOGMECの事業概要
石油・天然ガス、
石炭、
地熱、
金属鉱物資源の安定供給の
確保を通じ、
国民生活や産業活動に貢献しています。
独 立 行 政 法 人 石 油 天 然 ガ ス・ 金 属 鉱 物 資 源 機 構
海外事務所等
(JOGMEC = J a p a n O i l , G a s a n d M e t a l s N a t i o n a l
Corporation)は、2004年2月29日に設立された、我が国
の資源・エネルギー政策の実施機関です。
石油・天然ガス、石炭、地熱、金属鉱物資源の安定供
給を確保・維持するため、JOGMECは様々な活動を行っ
ロンドン
ています。
バンクーバー
ヒューストン
JOGMECの概要
組織名 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
設 立 2004年2月29日
所在地 【本部】
〒105-0001
東京都港区虎ノ門二丁目10番1号
TEL 03-6758-8000
FAX 03-6758-8008
【技術センター】
〒261-0025
千葉県千葉市美浜区浜田一丁目2番2号
TEL 043-276-9212
FAX 043-276-4061
【金属資源技術研究所】
〒017-0202
秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山古館9番地3
TEL 0186-29-3829
FAX 0186-29-3849
資本金 6997億円(2015年4月1日現在)
役員数 10人(2015年4月1日現在)
職員数 542人(2015年4月1日現在)
ワシントン
メキシコ
リマ
ボツ
セン
サンチャゴ
国内事務所等
北海道
金属資源技術研究所
秋田
東北
ロゴマークについて
JOGMECの表記は、当機構の英名(Japan
Oil, Gas and Metals National Corporation)
の頭文字を組み合わせています。
シンボルマークは地球をモチーフ
世界規模で地質構造調査・探査を行っているこ
とをデザインコンセプトとして開発しています。
3つの形は石油・ガス・金属鉱物資源を表現
地球全体の一部をトリミングして、大きな地
球の存在を創造しています。
3つのカラーは「自然」
「大地」
「誠実」を表現
「グリーン」
「オレンジ」
「ブルー」の3色で表
現しています。
5
七尾
福井
九州支部
福島
上五島
白島
九州
柏 崎テストフ
本部
倉敷
波方
菊間
串木野
志布志
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神栖
技術センタ
の
。
JOGMECの業務概要
モスクワ
ドン
北京
中東
ジャカルタ
シドニー
ボツワナ・地質リモート
センシングセンター
苫小牧東部
北海道
資源技術研究所
むつ小川原
久慈
松尾管理事務所
秋田
東北
柏 崎テストフィールド
本部
本部
神栖
技術センター
技術センター
金属資源技術研究所
国家石油備蓄基地事務所
国家石油ガス備蓄基地事務所
鉱害防止支援・地熱開発事務所
松尾管理事務所
柏崎テストフィールド
九州支部
(ア)海外及び本邦周辺の海域における石油等の探鉱及び採取、
海外における可燃性天然ガスの液化、海外における石炭
の探鉱、本邦における地熱の探査並びに海外及び本邦周
辺の海域における金属鉱物の探鉱並びに採掘及びこれに
附属する選鉱、製錬その他の事業に必要な資金を供給す
るための出資
(イ)金属鉱物の探鉱に必要な資金の貸付
(ウ)海外における石油等の探鉱及び採取、可燃性天然ガスの
液化並びに石炭の採掘及びこれに附属する選炭その他の
事業、本邦における地熱の採取並びに海外における金属
鉱物の採掘及びこれに附属する選鉱、製錬その他の事業
に必要な資金に係る債務の保証
(エ)海外における石油等及び金属鉱物の探鉱をする権利その
他これに類する権利の取得
(オ)石油等の探鉱及び採取に係る技術に関する指導並びに当
該技術の海外における実証、石炭の採掘等に係る技術に
関する指導及び当該技術の実証、地熱の探査に係る技術
に関する指導及び当該技術の実証並びに金属鉱物の探
鉱、採掘、選鉱及び製錬に係る技術に関する実証
(カ)石油等及び石炭の探鉱、地熱の探査並びに金属鉱物の探
鉱に必要な地質構造の調査
(キ)海外における石炭の探鉱に必要な地質構造の調査その他
石炭資源の開発に必要な調査、本邦における地熱の探査
に必要な地質構造の調査及び海外における金属鉱物の探
鉱に必要な地質構造の調査に必要な資金に充てるための
助成金の交付
(ク)海外における石炭資源の開発、本邦における地熱資源の
開発及び海外における金属鉱物資源の開発に関する情報
又は資料の収集及び提供
(ケ)金属鉱物の探鉱及びこれに必要な地質構造の調査に必要
な船舶の貸付
(コ)国の委託を受けて行う国家備蓄石油及び国家備蓄施設の
管理
(サ)前記の業務に関連して行う石油の取得、保有及び譲渡
(シ)石油の備蓄の増強に必要な資金の貸付並びに石油の備蓄
の増強に必要な施設の設置に必要な資金の出資及び貸付
(ス)金属鉱産物(レアメタル)の備蓄
(セ)金属鉱業等による鉱害防止のために必要な資金の貸付け
(ソ)鉱害防止積立金の管理
(タ)鉱害防止事業基金への拠出金受入れ及びその運用並びに
鉱害防止事業の費用の支払
(チ)金属鉱業等による鉱害の防止のための調査及び指導
(ツ)地方公共団体の委託を受けて行う金属鉱業等が終了した
後の坑廃水処理施設の運営
(テ)上記の業務に附帯する業務
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出融資・債務保証と環境保全
JOGMECは、探鉱出融資(※)、開発債務保証等により、
民間プロジェクトを支援していますが、支援事業の採択
発生した場合を想定し、迅速・適確な対応計画が準備さ
れていること等を確認しています。
においては、技術面と資金面の審査のみならず、HSEの
JOGMECの石油部門において、2010年度(平成22年度)
観点からも審査を行っています。
に、より環境保全を重視した基準に見直した後、2014
JOGMECは、自ら事業を実施する立場にはありません
年度(平成26年度)は出資対象事業4件(5社)、債務保
が、その事業に付随する人身事故や環境汚染及び健康障
証対象事業1件を採択しました。
害といったリスクの回避に努めることが出融資や債務保
また、JOGMECの金属部門においては、2014年度、国
証を行う組織の責務であると考えています。
内探鉱資金及び海外探鉱資金に対する融資3件、鉱害防
このHSE審査では、
(1)法令が遵守されること、(2)
HSEに関する事故や災害の未然防止のために適切な探
鉱・開発計画が策定されていること、(3)事故や災害が
止資金及び鉱害負担金に対する融資4件を採択しました。
(※:融資による支援は国内及び海外における金属資源探鉱資
金、国内における鉱害防止資金、鉱害負担金資金につい
てのみ実施)
●平成26年度採択プロジェクト
(平成27年3月31日現在)
英国探鉱案件(石油等)
カナダシェールガス開発案件(天然ガス)
メキシコ合衆国探鉱案件(亜鉛・鉛)
日本探鉱案件(金)
カタール探鉱案件(天然ガス等)
マレーシア探鉱案件(石油等・2件)
オーストラリア探鉱案件(鉄)
探鉱出資
探鉱融資
債務保証
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地質構造等調査と環境保全
JOGMECの金属部門においては、海外の鉱山公社、企
業等と共同で金属資源の賦存状況を調査し、調査成果を
日本企業に引き継ぐジョイントベンチャー調査(JV調査)
により、調査に起因する環境汚染等を防止すると共に、
労働安全衛生の確保に努めています。
石油・天然ガス部門における海外地質構造調査、国内
や、鉱区等を保有する日本企業等と共同で調査し、調査
基礎調査等においては、(1)組織が責任を持ち、環境
結果が有望である場合は日本企業にその事業を引き継ぐ
保全および労働安全衛生の確保に努めることが必要であ
海外地質構造調査を実施しています。2014年度(平成26
り、(2)当該事業においては、HSEマネジメント能力の
年度)は、JV調査等をアルゼンチン、ペルー、メキシコ、
高いコントラクターを適正に管理することがリスクの低
ウズベキスタン、フィリピン、ボツワナ、南アフリカ、
減に有効である、という考えのもと、HSEマネジメント
オーストラリア、アメリカ及びカナダなど21ヶ国/ 36
能力を考慮したコントラクターの選定を行うとともに、
地域において実施し、また、海外地質構造調査をペルー、
地震探査/坑井掘削に関するオペレ-ショナルポリシ-
ラオス、オーストラリアにおいて実施しました。これら
等を含む「探査部HSEマネジメントシステム」を内部に
の調査の実施に当たっては、HSEマネジメントシステム
構築しています。
物理探査船(セーシェル)
海外地質構造調査(セーシェル)
現地調査状況(ペルー)
海外地質構造調査(ケニア)
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石油・天然ガス技術開発と環境保全
二酸化炭素排出抑制に貢献し原油生産量を増加さ
せる「原油回収率向上技術(EOR)」の適用
天然放射性物質(NORM)評価・マネジメント
技術開発
石油開発において、油層が持つ自然のエネルギーを利
天然温泉に放射能泉があるように、石油・天然ガスの
用した一次回収では、地下の石油は5 ~ 25%程度しか地
生産流体(主に随伴水)に自然起源の放射性物質NORM
上に回収されません。
(Naturally Occurring Radioactive Material)が含まれる
今日、大規模な油田を発見するのは益々困難になり、
また油田の探鉱・開発費用も大幅に上昇しているなか、
ことはめずらしくありません。
地下の水が介在して地表で観測されるNORMは、放射
既存油田の貯留層内に流体を圧入することで原油回収率
線物質のうち水に溶けるラジウムが主因であると考えら
を向上させる技術「原油回収率向上技術(EOR=Enhanced
れます。油田・ガス田においてラジウムは、マグネシウ
Oil Recovery)」が世界的に期待を集めています。
ムやカルシウムと同じように随伴水に溶けて地上に運ば
JOGMECは1970年代から先駆的にこのEOR技術に注
れ、ガス・油・水を分離するセパレータやそれらを分岐
目し技術開発に取り組んでおり、このなかでも圧入流
するマニホールドや配管等、地上設備の内壁でスケール
体に二酸化炭素(CO2)を用いる原油回収率向上技術
として付着することがあります。スケールを取り除く頻
(CO2EOR)は高い原油回収率が期待されるとともに、多
度が十分でない場合には、NORMが濃集して放射線管理
量のCO2を地中に封じ込めることも可能であることか
区域として管理しなければならないレベルにまで放射能
ら、大気中へのCO2排出抑制、ひいては地球温暖化防止
濃度が高くなることもあります。また、タンク等のオイ
にも寄与する技術としての側面もあります。
ルスラッジでも放射能濃度が高くなる場合があります。
また、原油回収率向上技術で使用する二酸化炭素の調
JOGMECでは産油国・産ガス国の操業現場を対象に、
達・確保のための技術として、これまで発電所等から大
NORMの調査と評価、そして、対策までを含めた共同研
気中に排出されてきた二酸化炭素を分離・回収する技術
究を実施してきました。その経験を踏まえて、実用的な
を、JOGMECの二酸化炭素を用いる原油回収率向上技術
NORMマネジメントを構築するための動向調査や日本独
に適用する試みを行っています。
自の技術開発を進めています。
JOGMECでは、2010年にアブダビ沖合いの大規模海洋
平成25年度からは国立研究開発法人宇宙航空研究開
油田を対象に産油国国営石油会社とともにCO2EORの適
発機構(JAXA)の元で三菱重工業株式会社が開発・製
用化調査を開始しアブダビから高い評価を得ています。
品化したガンマ線カメラ(ASTROCAM7000HS)を更に
また、2012年からベトナム国営石油会社とベトナム海上
改 良 し てNORMを 可 視
油田においても、CO2による原油生産量の増加とCO2の
化する開発に着手しま
地下貯蔵の両者を目指す調査も実施しています。
した。
この開発に成功すれ
発電所等
CO₂分離
圧入
ば、 油 ガ ス 田 に お け る
NORMの 調 査 を、 広 範
囲 に、 高 精 度 に、 し か
パイプライン
輸送
も、 短 期 間 で 実 施 で き
るようになることから、
EOR
より質の高い日本発の
NORMマ ネ ジ メ ン ト が
油層
CO2EOR イメージ図
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構築できると期待され
ています。
三菱重工業のガンマ線カメラ
“ASTROCAM7000HS”
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膜型CO2分離技術
二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)等の温室効果ガスは、
実際のシステムでは、図に示されるような外観の細管
油ガス田からも大気中に放出されています。CO2とCH4
を数百本束ねたモジュール構造の設備を考案していま
を効率よく分離できれば、ガスのアップグレーディン
す。CHA型ゼオライト膜は無機材料であり、上記の分子
グとともに、CO2は有価物質として有効利用でき、温室
ふるい効果で分離ができ、しかも均一な緻密薄膜に結晶
効果ガスの削減にも貢献すると考えられます。そこで、
化されているため有機材料の膜に比べCO2分離性能及び
JOGMECは平成25年度から、千代田化工建設株式会社と
CO2透過係数が高く、耐久性に優れていると考えられま
三菱化学株式会社と共同で、油ガス田向けに低コストで
す。今後は、千代田化工建設株式会社、及び三菱化学株
CO2とCH4を効率的に分離できるCO2分離膜及び膜分離
式会社と共に小規模実証試験を通してCO2分離技術を確
システムの開発に取り組んでいます。
立し、海外の産油国等における現地実証により、石油・
また、本開発では、無機セラミックスのゼオライト
(アルミ
(Al)とケイ素
(Si)と酸素
(O)の化合物(アルミノ
天然ガス分野における環境負荷を低減可能な、日本の最
先端技術となるように取り組んでまいります。
ケイ酸塩)のなかで、規則的な細孔構造を持ち、その細
孔径が数Åである結晶の総称でもあり、分子ふるい、イ
オン交換材料、触媒、吸着材料として利用されていま
す)を適用したCO2分離膜を用いて天然ガス中に含まれ
CO2 , CH4
るCO2ガスを分離する技術です。石油ガス事業分野にお
いて、天然ガスを燃料或いは化学原料として使う場合、
その中に含まれるCO2は使用上好ましくなく、天然ガス
の効率的利用を目的とした冒頭に述べたガスのアップグ
レーディングのためにはCO2量を減らす事が求められま
す。ガスからCO2を分離除去するには、吸収法、吸着法、
ゼオライト膜
CH4
CO2
多孔質基材
膜エレメントとガス分離処理の模式図
ふるい分けなど種々の技術が使われますが、ここで開発
する技術はゼオライトの均一な細孔構造に起因する分子
ふるい効果を利用する技術です。天然ガスの主成分であ
るCH4分子とCO2分子の大きさの違いに着目し、目の大
きさを均一に調整した篩(ふるい)に当たる均一な細孔
を持つゼオライトを利用することで、原料ガスと分離後
のCO2ガスの圧力差を利用してCO2分離を行います。こ
の技術では、多孔質アルミナ上にゼオライト膜で形成し
たCO2分離膜を結晶成長させる構造を取っています。
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海洋鉱物資源開発と環境保全
有望な海洋鉱物資源「海底熱水鉱床」
金属技術開発と環境保全
レアメタルのリサイクル技術開発
海底熱水鉱床とは、海底から噴出した熱水に含まれ
レアメタルは、耐熱、耐食、磁性、蛍光等の機能的特性
ていた銅、鉛、亜鉛、金、銀等の金属が海底に沈澱し
を活かし、様々な製品に使用される31種類の金属の総称で
て形成された多金属硫化物鉱床のことです。沖縄海域
す。特に自動車、電子・電気機器、精密機械等などの小型
及び伊豆・小笠原海域等の我が国経済水域内で鉱床が
化・高性能化に不可欠の材料であり、その資源安定供給は
発見されており、これらは分布水深が700m ~ 1,600m
日本経済の国際競争力の発展・維持に欠かすことができま
と比較的浅いことから、国内資源としての開発が期待
せん。 また、環境・省エネルギー関連技術や製品などにお
されています。
いて、機能性素材として重要な役割を果たすことが期待さ
海底熱水鉱床を開発する際には、近年の環境保全意
れています。
識の高まりを踏まえ、環境に対する十分な配慮が必要
JOGMECでは使用済み製品からレアメタルを回収する技
です。しかし、海底熱水鉱床の開発は世界的にもまだ
術の開発を行っています。使用済みの小型電子・電気機器
事業化例がなく、海底の鉱石を環境に配慮しつつ採掘
からの各種レアメタルの回収、超硬工具スクラップからの
する具体的な技術が確立していないのが現状です。
タングステン、コバルト等の回収、希土類研磨材や廃蛍光
JOGMECでは、環境に配慮した海洋鉱物資源開発を目
体からのイットリウム、ユーロピウム等の回収などの技術
指しており、現在、海底熱水鉱床の資源ポテンシャル
開発を通じ、限りある資源の有効利用を目指しています。
調査、開発技術の検討と同時に、環境調査と環境影響
評価手法や環境保全策の検討を行っています。
海底熱水鉱床と環境保全策
超硬工具スクラップからのタングステンの回収
超硬工具とは、超硬合金を用いた切削工具、耐摩工具、
JOGMECでは、鉱床開発時に開発対象としない区域の
鉱山土木工具などで、主な原料はレアメタルであるタ
設定も視野に入れ、海底熱水鉱床周辺の生物生息分布
ングステン、コバルトなどです。従来の超硬工具から
や生物群集の遺伝的関係を調べ、生態系の規模やつな
のタングステンの回収技術は、様々な処理を多数繰り
がりを考慮した環境保全策を検討しています。さらに、
返す、エネルギー使用量や化学薬品使用量などの環境
採鉱場所の選定、採鉱・揚鉱システムの設計、選鉱尾
負荷が大きいプロセスです。そのため日本国内ではリ
鉱の廃棄場所など、開発段階で発生する様々な課題に
サイクルコストが大きく、国内で発生した超硬工具ス
対して、環境への影響を可能な限り回避・低減化する
クラップの多くが、海外に持ち出されてリサイクルさ
視点からの検討を重視し、国際的にも通用する環境保
れているのが現状です。
全策の立案を目指します。
JOGMECは、超硬工具からタングステンを低コストで
また、海底熱水鉱床等の調査のために平成24年2月に
回収できる新たなタングステン回収プロセスの技術開
就航した海洋資源調査船「白嶺」は、電気推進システ
発を2007年度(平成19年度)から実施しました。2009
ム等を利用して燃料消費やCO2、NOx排出を抑えるとと
年度(平成21年度)からは、研究委託先企業の工場内
もにバラスト水処理装置など海洋環境保護の国際条約
に設置したパイロットプラントを用いた実証試験を開
に対応した最新設備を導入しています。
始し、新技術の有効性と経済性を確認して、平成22年
度で事業を完了しました。研究委託先企業がこの技術
を利用した新た
なタングステン
リサイクル事業
を実施していま
す。
海底熱水鉱床採掘に伴う環境影響概念図
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超硬工具チップスクラップ
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使用済み小型電子・電気機器からのレアメタルの回収
研磨材や廃蛍光体からのレアメタルの回収
携帯電話やポータブルオーディオ機器、デジタルカメ
液晶テレビやハードディスクなどの製造工程におい
ラなどの小型電子・電気機器には銅やアルミなどのベー
て、ガラスパネル表面の精密研磨処理にレアアース(セ
スメタル、金・銀・白金などの貴金属、タンタル・イン
リウムなど)酸化物を主体とした研磨材が大量に使用
ジウム・レアアースなどのレアメタルが高品位で含まれ
されています。また液晶ディスプレイや、省エネルギ
ています。これらの機器は家電リサイクル法の対象外で、
ー性の高さから普及が進んでいる省エネ型蛍光ランプ
一部は回収・リサイクルされていますが、大部分は家庭
に使用される蛍光体には、イットリウム、ユーロピウム、
から廃棄物として捨てられ、埋立処分されています。ま
テルビウムなどのレアアースが使用されています。
たリサイクルされている場合でも、価値の高い貴金属等
こうしたレアアースの資源は、中国の埋蔵量が世界全
だけが回収され、回収に手間とコストがかかるレアメタ
体の約3割、生産量については約9割以上を占めており、
ルの多くは捨てられているのが現状です。
我が国はレアアース供給の大部分を中国に依存してい
JOGMECでは、平成19年度から22年度まで、こうい
る状況です。中国はレアアースについて外資による採掘
った使用済み小型電子・電気機器からのレアメタルの回
禁止、輸出税の引き上げ、輸出許可数量の削減等の輸出
収技術の研究開発を行いました。その結果、効率的で環
抑制策を展開しています。これらの政策によるレアアー
境負荷の少ないレアメタルの回収を可能にする方策とし
スの供給制限は我が国の経済活動に多大な影響を及ぼ
て、まず機器を機械的に分解し、比重や磁性などの物理
す恐れがあり、実際に2010年秋には輸入障害が発生し
的な性質の違いを利用してレアメタル含有部品を選択的
ました。この状況を少しでも緩和するために、レアアー
に抽出した上で、化学的な分離抽出を行う技術が確立さ
スの効率的なリサイクル技術の確立が望まれています。
れました。
JOGMECは、これまで技術的・経済的に抽出が困難で
さらに、
「使用済小型電子機器等の再資源化に関する
あったレアアース含有使用済製品について、その再生
法律」が成立したことを受けて、JOGMECは平成24年度
処理やレアメタルを回収・再利用する技術の研究開発
から、廃小型家電製品からタンタルとコバルトを経済的
を、2008年度(平成20年度)から2012年度(平成24年度)
に回収できるリサイクル技術の開発に着手しました。
まで実施しました。具体的には、使用済セリウム系ガラ
ス研磨材の再生処理、廃蛍光体からのイットリウム等の
レアアース元素の分離抽出などの技術を確立しました。
この技術を利用した廃蛍光ランプからのレアアースリ
サイクル事業が福岡県で行われています。
基板脱離・部品剥離実証試験装置
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国家石油・石油ガス備蓄と環境保全
エネルギ−の安定供給を支える石油、石油ガス備蓄施設。
そこでは、さまざまな環境配慮がなされています。
石油の国家備蓄量は、2015年3月末現在4,782万kl(製品換算)、我が国の消費量の117日分であり、JOGMECは日本全
国10箇所の石油備蓄基地を管理しています。
また、国家石油ガス備蓄基地についても、2005年に七尾基地、福島基地、神栖基地が完成し、我が国の国家石油
ガス備蓄事業が本格的に始まり、2012年度には倉敷基地、波方基地が完成し、全国5箇所の備蓄基地で150万tを貯蔵で
きる施設が整備されました。
石油ガスの国家備蓄量は2015年3月末現在95.2万t、我が国の輸入量の31.7日分となっています。
国家石油備蓄基地の環境配慮
イメージ
フローティングルーフ
グランドフレアー
原油備蓄タンクの中に揮発性有機化合物(Volatile
国家石油備蓄基地では、建設時から洋上備蓄基地と地下備
Organic Compounds:VOC)の 層 が で き な い よ う に、
蓄基地を対象に、VOC排出ゼロをめざして、
「グランドフレ
原油量の増減に伴ってタンクの屋根部分が上下する「フ
アー」を設置しています。グランドフレアーとは、地上置き
ローティングルーフ」を採用しています。
の円筒状の炉で、余剰ガスを集めて有機化合物が放出しない
ように燃焼させる設備であり、騒音や輻射熱を抑えられる構
造となっています。
フローティングルーフ
グランドフレアー
防油堤、オイルフェンス等
油回収船
設備の健全性を維持するために、タンクをはじめと
近隣海域への油流出時に、効率良く流出油を回収
する設備の定期的な安全点検を実施しています。また、
する油回収船を配備し、万一の事態に備えています。
万一油が流出した際でも周辺に環境負担を与えないよ
う、
タンクからの漏油を基地内で受け止める中仕切り堤・
流出油等防止堤と、海域への油流出を想定して、油を囲
防油堤
い込むオイルフェンスを配備しています。
油回収船
オイルフェンス
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国家石油ガス備蓄基地の環境配慮
1.環境に優しい石油ガス
石油ガスは酸性雨の原因となるSOx(硫黄酸化物)の排出が殆どないこと、地球温 暖 化の原因といわれてい
るCO2(二酸化炭素)の排出量も少ないことから地球に優しいクリーンエネルギーとして注目されています。
JOGMECは、全国5箇所にある国家石油ガス備蓄基地において、国家石油ガス備蓄基地の管理事業を行っています。
2.国家石油ガス備蓄基地の管理と環境保全
国家石油ガス備蓄基地では計器室において全タンクおよび基地内設備を集中監視し、異常発生時には速やか
に対応するために、監視カメラ・ガス検知器・火災報知器・地震計および散水装置・緊急遮断装置・防液堤等
を設けています。更に、消火訓練や非常事態を想定した防災訓練を繰り返し行うことにより、安全防災体制を
維持しています。なお、国家石油ガス備蓄基地は、騒音・振動の恐れもなく、基地外周部に植栽を配置した環境に適
した施設です。
七尾国家石油ガス備蓄基地
倉敷国家石油ガス備蓄基地
福島国家石油ガス備蓄基地
神栖国家石油ガス備蓄基地
波方国家石油ガス備蓄基地
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レアメタル備蓄と環境保全
レアメタル備蓄の環境配慮
JOGMECは、政情不安な国への偏在性が高く供給リス
クの高いレアメタルを国家備蓄倉庫で保管しています。
これらの鉱種は鉄鋼・電子・自動車・その他先端産業
に必要不可欠な鉱種です。
供給途絶時や需給逼迫時には、これらを放出・売却す
ることで供給の安定確保を目的としており、これまでに
21回の売却を実施しています。
レアメタル国家備蓄倉庫では、構内作業等によって生
じる構内の砂塵及び金属微粉が、雨水等によって公共水
域へ流出するのを防止するため、構内2箇所に沈殿槽を
設置し、水の汚れを沈殿・除去した後に上澄液を外部へ
排水しています。
この様な体制を維持・管理するために、定期的に水質
検査を実施しています。
また、沈殿槽の下層部に溜まった汚泥は、事業廃棄物
とともに「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」による
産業廃棄物として、適切に管理しています。
レアメタル国家備蓄倉庫
備蓄物資
随時、回収し適正処理
レアメタル国家備蓄倉庫の環境配慮
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備蓄の地域とのコミュニケーションと防災訓練
地域とのコミュニケーション
国家石油・石油ガス備蓄基地では、地元住民とのコミュ
ニケーションを大切にしています。
■石油コンビナート等総合防災訓練
むつ小川原基地(7月)、上五島基地(8月)、白島基地(10
月)、串木野基地(10月)、志布志基地(10月)
■排出油防除訓練
苫小牧東部基地(9月、10月)、むつ小川原基地(7月)、
秋田基地(5月、7月)、久慈基地(4月、7月、8月)、福
井基地(5月、11月)、菊間基地(10月)、白島基地(6月、
10月)、上五島基地(8月)、串木野基地(6月、10月)、
志布志基地(2月)
町民見学会(上五島基地)
防災訓練
国家石油・石油ガス備蓄基地では、地域の関係機関と
合同で、火災や漏洩などの災害の防止に向けた、様々な
訓練を行っています。
流出油回収訓練及び放水拡散処理訓練(菊間基地)
石油コンビナート等総合防災訓練のほか、排出油防除
訓練や大容量泡放射システム実機運用訓練等の各種訓練
を各基地にて実施しています。
■大容量泡放射システム実機運用訓練
苫小牧東部基地(7月、9月)、むつ小川原基地(6月、
10月)、秋田基地(4月、6月、10月)、福井基地(10月)、
菊間基地(7月)、志布志基地(9月、11月)
大型化学高所放水車による消火放水訓練
大容量泡放射システムによる放水訓練(秋田基地)
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鉱害防止と環境保全
鉱害防止対策のための「発生源対策」と「坑廃水処理」
金属鉱山では主として硫化鉱物を採掘するため、閉山
後も採掘跡に黄鉄鉱や黄銅鉱、閃亜鉛鉱、方鉛鉱等の鉱
物が残り、これらが地下水や空気中の酸素と反応し、重
金属を含んだ酸性の坑廃水を発生することがあります。
これらを防止する鉱害防止対策は、大きく「発生源対
策」と「坑廃水処理」の2つに分けられます。
JOGMECは、鉱害防止実施者の依頼に応じ、坑廃水に
よる環境負荷をおさえるため、発生源対策として、鉱害
また、鉱業活動によって発生する廃石(ズリ)等の集
発生場所の周辺で水質の改善や水量の減少を図る坑道耐
積場においては、雨水等によってズリに含まれる有害重
圧密閉や露天掘跡・集積場の整形・覆土・植栽等の工事
金属等が溶出し、鉱害の発生源となるほか、ズリ自体の
を技術面で支援します。
流出や風による飛散等も問題となることがあります。
また、岩手県にある旧松尾鉱山では、JOGMECが県の
委託を受け、坑廃水中和処理施設の運営管理業務を行っ
ています。
鉱害発生源対策と坑廃水処理
整形・覆土・植栽、山腹水路工事
坑道耐圧密閉
浸透水の削減、水質改善、堆積物及び
土砂等の流出防止、景観改善
止水、減水、水質改善
露天掘採掘跡
坑内水
休廃止鉱山
発生源対策
集積場
坑内採掘跡
集積場浸透水
対策工事前
対策工事後
坑廃水処理施設
放流
集積場、採掘跡
中和沈殿物
坑廃水処理
上澄水
利水
中和処理
酸性坑廃水の中和処理、
カドミウム・
ヒ素等の重金属の除去
旧松尾鉱山新中和処理施設
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休廃止鉱山への調査指導・調査設計・工事支援、運営管理
調査指導
工事支援
JOGMECは、鉱害防止の専門性に乏しい鉱害防止実施
JOGMECは、鉱害防止実施者が実施する休廃止鉱山の
者の依頼に応じ、個々の休廃止鉱山ごとに鉱害の現況調
鉱害防止工事の施工現場において、技術的な助言や施工
査や鉱害防止対策の必要性の判断、対策内容の提言等を
前・後の水質状況のモニタリング等を行っています。
行っています。
またJOGMECは、鉱害防止事業にかかわる関係組織を
施設運営管理
対象に、鉱害防止対策に関する情報提供や技術指導等を
行っています。
JOGMECは、岩手県八幡平市にある旧松尾鉱山新中和
処理施設の運営管理業務を岩手県から受託し、安全かつ
確実な坑廃水処理を33年間継続しており、長年にわた
り北上川の水質保全に貢献しています。また、災害時の
調査設計
JOGMECは、鉱害防止実施者が鉱害防止対策工事を行
う際、
対策の基本方針に基づく技術的な調査解析を行い、
対応に万全を期するため緊急時対応訓練等も実施してい
ます。
具体的な対策工法の提案や設計図書の基礎資料などを作
成しています。
○平成26年度鉱害防止支援対象鉱山位置図
尾太鉱山
北海道鉱害防止支援・地熱開発事務所
金属資源技術研究所
満沢鉱山
×
松尾鉱山
○
×○
高旭鉱山
西吾妻鉱山
○
×
×
幌別硫黄鉱山
×
×
×
×
○
×
×
松尾鉱山
松尾管理事務所
尾花沢鉱山
東北鉱害防止支援・地熱開発事務所
伊達鉱山
赤山鉱山
精進川鉱山
赤山鉱山
・・・調査指導
鉱害防止対策の基本方針策定等
○
・・・調査設計
鉱害防止工事の実施設計
×
×
九州鉱害防止支援・地熱開発事務所
土呂久鉱山
布計鉱山
・・・工事支援
鉱害防止工事の施工に関する助言等
・・・運営・管理
旧松尾鉱山新中和処理施設の運営・管理(岩手県からの受託)
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鉱害防止技術と環境保全
鉱害防止のための技術開発
パッシブ・トリートメント(自然力活用型坑廃水処理)の調査研究
現行の坑廃水処理(アクティブ・トリートメント)で
パッシブ・トリートメントの調査研究
先導的調査研究
2014年度は、人工湿地方式のパッシブトリートメント
は薬剤、電力、管理人員を常時必要としていますが、パ
技術への適用を想定した、植物による休廃止鉱山坑廃水
ッシブ・トリートメントはこれらを極力必要としないメ
中の重金属吸着能力の検証についての調査研究を実施し
図①
ンテナンスフリーに近い水処理技術です。この技術を坑
廃水処理に活用することで、処理費用の大幅な削減が期
待できます。
堆積場
ました。
水耕栽培方式による室内試験および坑廃水処理施設内
での現地試験を行い、多様な栽培環境における植物の重
パッシブ・トリートメントの特徴は、微生物によって
金属集積能力を評価しました。
金属を沈殿除去しやすい状態に変えたり、植物によって
河
川
金属を吸収するなど、自然の浄化機能を利用することに
透過性
反応壁
あります。
汚染浸透水
坑廃水水質改善調査
鉱山の坑内採掘空洞のうち、水で満たされていない空
処理水
JOGMECでは、微生物を活性化させる条件等の調査研究
不透水層
洞部分に、中和殿物、建設残土及びセメントをベースと
に取り組み、パッシブ・トリートメント技術の現場導入
する充填材を充填することによって坑内水の水量減少、
を目指しています。2014年度は、酸性坑廃水に対する屋
水質良化、坑内空洞の安定化、殿物処理費の低減を目指
透過性反応壁(Permeable Reactive Barrier)
す技術開発を実施しました。
外実証試験をスタートさせました。
図②
2014年度は、最適な配合となる充填材の開発、坑道
空間の形状や空洞量等を把握するための坑内空間調査お
よび実証試験設計やモニタリング方法の検討を行いまし
た。
休廃止鉱山
河
川
坑廃水
処理水
セメント
中和殿物
降雨
混合
沈殿槽
好気湿地
嫌気湿地
充填
材料
鉱床
人工湿地(Wetland)
パッシブ・トリートメントの概念図
残土等
坑内水
(坑水処理施設へ)
プラグ
地下水
坑道
坑廃水水質改善調査概念図
酸性坑廃水を対象とする屋外実証試験
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鉱害防止支援の地域とのコミュニケーションと災害訓練
鉱害防止支援業務に係る地域とのコミュニケーションと災害訓練
(例:旧松尾鉱山新中和処理施設)
地域とのコミュニケーション
植樹活動
災害訓練
災害訓練の目的
旧松尾鉱山跡地(17頁参照)では鉱山活動によって
JOGMECでは、災害や事故が発生した場合の迅速かつ
失ってしまった植生を取り戻すため、現地NPO法人や盛
的確な対応を図るため、「旧松尾鉱山新中和処理施設に
岡森林管理署などが中心となり、2002年より植樹活動
係る災害・事故等対応マニュアル」を作成しています。
が行なわれています。JOGMECや岩手県はこれまでこれ
また、災害時の対応及び連絡体制を点検・整備すること
らの植樹活動に参加し協力してきました。
を目的に、災害を想定した訓練を毎年実施しています。
最近では地元だけでなく、盛岡市周辺までの広範囲に
わたって市民参加が呼びかけられています。
小さな苗木が大きな森に戻るまでにはまだ多くの時間
災害訓練の概要
近年、日本各地で竜巻や落雷、大雨に伴う災害が頻発し
と手間がかかりますが、植生が取り戻されることにより、
ており、中和処理施設でも落雷や強風による建物の破損な
地下浸透水が減り、ひいては坑廃水量の減少につながる
どが発生していることを踏まえ、落雷による停電、原水送
重要な取り組みです。
水ポンプ室の火災、負傷者、非常用発電機の停止といった
状況を想定し、中和処理設備の稼働不能による中和剤(炭
酸カルシウム)直接投入までの手順を確認する実地訓練を
実施しました。また、消火活動訓練、負傷者搬送訓練、災
害情報の伝達、災害対策本部設置等の関係機関も含めた行
動訓練を併せて実施しました。
植樹活動
処理施設見学者
処理施設には年間1,000名程度の見学者が来訪します。
負傷者搬送訓練
地元あるいは東北圏内の小・中・高等学校や大学の生徒
や先生方、地域の老人クラブ、テレビ・新聞・雑誌等の
成果と今後の方針
メディア関係者、北上川流域の環境NPO法人、国内外の
今回の災害訓練では、発生頻度の高い“気象災害”がも
鉱山関連技術者など様々な人達です。坑廃水やpHにつ
たらす複数のトラブルを想定し、災害時の落ち着いた行
いて知らなかった人達も、まず旧松尾鉱山から流出する
動に結び付ける事を目的に、複雑な対処手順を確認し、
坑廃水の水量の多さ、処理施設の大きさに驚き、現在は
消防署の協力のもと、実際の消防車および救急車を使っ
鮭が遡上する北上川が、かつては魚が住めなかった川だ
た訓練も経験することができました。
と知り驚くのです。
次年度以降も中和処理施設の無事故運転の継続のた
め、様々なケースを想定することで、中和処理施設の安
全かつ確実な運営管理に繋がる訓練を継続して行きます。
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資源保有国政府等への技術支援
資源保有国における環境に調和した持続的な鉱業活動に寄与するとともに、我が国の資源権益
確保を側面支援しています。
資源保有国への情報提供
鉱害防止分野において資源保有国と協力関係をより強化するため、2014年度は新規開催国であるマダガスカルを含め、
3カ国の政府機関と鉱害防止セミナーを開催しました。
開催国
実施時期
開催テーマ
相手国政府機関
マダガスカル
2014年8月
マダガスカル鉱業セクターの持続可
能な鉱物資源開発
戦略的資源担当大統領府
ラオス
2014年11月
鉱山地域の環境管理に関するワーク
ショップ
エネルギー鉱山省
ペルー
2015年2月
日本・ペルー鉱害対策セミナー
エネルギー鉱山省
マダガスカルにおけるセミナーの状況
ペルーにおけるセミナーの状況
ラオスにおけるワークショップの参加者
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鉱害政策アドバイザー派遣等
資源保有国政府機関等が取り組む課題について提言や支援等を行う観点から、ペルーにおいては、2008年12月に
同国エネルギー鉱山省(MEM)と締結した鉱害政策アドバイザー派遣に関するMOUに基づき、2009年4月より鉱山
環境分野の専門家を派遣しています。当初2011年3月までの派遣期間でしたが、アドバイザーの各種支援を高く評
価した同国政府からの派遣期間の延長要請を受け、2016年3月まで派遣期間を延長することになりました。
また、鉱害など環境負荷が発生している地域の現況把握及び対策助言等のため、ペルー及びラオスにおいて現地
調査を実施するとともに、政府職員等の実務能力向上(現地調査の方法や取得データの解析評価手法などの習得)
のため、ペルー MEM職員等(8名)、ラオスエネルギー鉱山省職員等(10名)に対してOJTを実施し、技術移転を行
いました。
さらには、日本の鉱山環境保全技術やその適用事例を習得してもらうため、ペルー・エネルギー鉱山省の職員3名
を研修員として日本に受け入れ、坑廃水処理場(旧松尾鉱山新中和処理施設)等において現地研修を実施しました。
ペルーアドバイザー派遣延長に合意
ラオス現地調査の様子
シンノ副大臣(右)とJOGMEC安達理事(左)
ペルー政府職員のOJTの様子
ペルー政府職員の受入研修(日本)の様子
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石炭資源開発と環境保全
JOGMECの石炭部門では、我が国への石炭の安定供給及び産炭国との重層的関係の維持向上を
図るため、産炭国からの要請に基づき、我が国の環境対策調査等の関連調査技術を用いて産炭
国と共同調査を実施する、産炭国共同基礎調査を行いました。
■ベトナムにおけるズリ山(堆積場)の緑化事業
JOGMECでは平成24年度より、ベトナム石炭・鉱物産
業グループ(VINACOMIN)の要請を受け、石炭生産に
材育成を通じて環境技術の向上を図り、もって産炭国に
おける石炭鉱業の健全な発展と環境問題解決を支援して
います。
伴う環境負荷低減調査(酸性土壌改質、緑化)を実施し
ました。
<平成25・26年度調査概要>
ベトナムでは石炭生産量の増加に伴い、石炭開発に起
・ベトナム(ヌイベオ炭鉱)にて、同国初となる※客土
因する多くの環境問題が発生しており、また、ベトナム
種子吹付工法の適応性を評価し、施工技術の技術移転
の産炭地はユネスコ世界自然遺産に指定されているクア
を行いました。
ンニン省のハロン湾の景勝地に面しており、石炭生産活
※植生にとって必要な有効土壌が少ない岩片等に適用されるも
ので、一般的に法面に敷設した植生ネット(金網類・繊維類)
に、土・種子・肥料・土壌改良材等を粘性スラリー状態にし
て吹付する工法
動に伴って発生する様々な環境問題を解決することが持
続可能な石炭開発を進める上で重要課題となっています。
本事業は我が国が保有する斜面緑化・環境修復技術の
・ま た、平成26年度は同工法の吹付種子や吹付状況等
うち、石炭採掘跡地の再生に適し且つ、経済性、持続性、
に関する評価を実施し、VINACOMINに対して、ベト
汎用性に優れた緑化工法の評価・分析を行いベトナム側
ナムに適した同工法条件や緑化工法に関する提言を行
に提案するとともに、ベトナムの環境専門家に対する人
いました。
プロジェクト関係位置図
ハノイ
ヌイベオ
炭鉱
ハロン湾
課題
・岩石が多い
・土壌不足
・急傾斜
・ガリー侵食
・酸性土壌
・大規模緑化
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客土種子吹付工法
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<客土種子吹付工法の流れ>
客土種子吹付機の準備
注水作業
吹付原料の混合作業
吹付作業
吹付機の操作作業
安全ロープ設置作業
<同工法の効果>
平成25年10月時点
平成26年11月時点
平成26年8月時点
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地熱資源開発と環境保全
JOGMEC地熱部門においては、発電において二酸化炭素の排出量が少なく、再生可能エネルギー
として期待される地熱資源の開発を促進するため、
「地熱資源開発調査事業費助成金交付事業」
、
「地熱資源探査資金出資/地熱資源開発資金債務保証」の支援業務を実施しています。また、
地熱資源ポテンシャル調査のため広域の空中物理探査を自ら実施しています。
地熱発電のしくみ
「地熱資源開発調査事業費助成金交付事業」について
坑井掘削用のリグ
は、地熱発電を目的とした地熱資源開発の取り組みを促
進するため、地熱資源開発事業者、もしくは地元の地熱
「地熱資源開発資金債務保証」については、探査(地
関係法人が行う地表調査事業や坑井調査事業等の実施に
熱貯留層評価)終了後の地熱発電所の建設に必要な坑井
必要な経費に対し、助成金の交付を行っています。平成
の掘削、パイプライン敷設、発電設備等にかかる資金調
26年度については地熱資源開発事業者で15件、地元
達について、プロジェクト会社が金融機関から開発資金
の地熱関係法人で8件の合計23件を採択しています。
融資を受けるに際し、機構はその債務の保証を行う支援
当該助成金の交付にあたっては、これらの助成事業者に
を行っています。平成25年度は2件、平成26年度は
対し自然公園法、温泉法、森林法等の環境の保全に関す
1件の債務保証採択を行いました。この採択にあたって
る法令を順守させるとともに、必要な許認可の取得につ
は、開発事業の技術的審査、経済性審査のほか、労働安
いても条件付けています。また、助成事業者は環境の保
全衛生・環境負荷低減のための汚染対策、自然環境の保
全を図るため、必要に応じ環境モニタリングを実施し、
全・社会環境への配慮等に関する審査・評価も行ってい
環境と調和した地熱資源開発調査に努めています。
ます。
企 業
出資
JOGMEC
(債務保証)
プロジェクト会社
債務保証
金融機関等
開発資金融資
環境モニタリングの様子
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債務保証スキーム
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<採択案件(H26助成金・債務保証(建設中))>
地熱資源ポテンシャル調査については、ヘリコプター
を実施しています。調査の実施にあたっては、当該地域
を利用した最新の空中物理探査手法による広域調査を平
に生息する希少猛禽類の繁殖活動に重大な影響を与える
成25年度から開始しています。わが国には地熱資源の
ことがないように配慮しています。また、本調査がヘリ
有望地域が多く存在しているなか、新たな有望地域を発
コプターを利用した空中からの探査手法であるため、地
掘するため、九州の「くじゅう」
「霧島」の2地域で、
表上の環境に改変をともなう必要がないことからも、自
また秋田県、岩手県にまたがる八幡平地域において調査
然・環境保全に特に配慮した調査手法です。
空中物理探査の概念図
探査機材を搭載したヘリコプター
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情報提供事業と環境保全
資 源 産 業 は、 環 境 や 社 会 に 大 き な 負 荷や 影 響 を 与
え る 可 能 性 が 高 い こ と か ら、 他 産 業 に も 増 し て、 環
境への配慮や持続可能な開発に関する取り組みが必
須 で あ り、 関 連 企 業 の 社 会 的 責 任(Corporate Social
Responsibility:CSR)に基づく対応が求められています。
このためJOGMECでは、資源産業界の国際的な組織及
び資源関連企業における持続可能な開発への自主的な取
り組みや、企業の社会的責任に関する主要活動等につき
動向調査を行い、報告書・パンフレットの発行、環境問
題を含む資源・エネルギーに係る講演会等を開催し、資
源産業における環境問題への取り組みの重要性について
啓発・普及を図っています。
また、鉱害防止対策技術、新たな環境対応技術開発の
現状、金属資源のリサイクル、JOGMECが取り組んだ技
術的成果の発表会開催や、内外講師による鉱害環境情報
交換会を開催しています。
資源・エネルギーに係る講演会
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鉱害環境情報交換会 平成26年7月実施
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地球温暖化防止対策
2014年度(平成26年度)環境物品等の調達実績について
2014 年度(平成 26 年度)における環境物品等の調達実績概要は以下のとおりです。
1.特定調達物品の調達状況
概ね達成されましたが、一部目標値の 100% を達成できなかった物品もあります。
2.特定調達物品以外の環境物品等の調達状況
特定調達物品等以外の物品等についても各種文房具等についてエコマーク等の認証を得たものを積極的に調達す
るよう努力してきました。
3.その他環境への配慮等
納入業者に対する仕様書等に可能な限り環境物品等の指定を記載するようにしました。
4.評価
特定調達物品等の調達については、業務遂行上の仕様等を考慮した結果やむを得ず環境物品等を調達できず、目
標値の 100%を達成できなかった物品もありますが、概観としては概ね良好な結果が得られたと思われます。
平成 27 年度についてはさらに目標に近づけるよう努力を重ねる所存です。
分野
品目例
左の品目のうち
調達実施品目数
全品目数
特定調達物品等の 判断基準より高い
調達目標(100%) 水準を満足する
達成品目数
調達実施品目数
紙類
コピー用紙、プリンター用塗工紙、カラー印刷用紙
7
5
5
2
文具類
シャープペン、ボールペン、消しゴム、粘着テープ
83
53
53
33
机、棚、収納用什器、ホワイトボード
10
5
5
0
OA機器
コピー機、複合機、プリンター、スキャナー
19
14
14
5
移動電話
携帯電話、PHS
2
1
1
0
オフィス家具等
家電製品
照明
自動車等
作業服
防災備蓄用品
冷蔵庫、テレビ、電子レンジ
6
3
3
1
蛍光灯照明器具、LED照明器具、蛍光ランプ
5
2
2
0
低燃費ガソリン車、ハイブリッド自動車
5
1
1
0
3
3
3
1
10
2
2
0
制服、作業服、帽子
ペットボトル飲料水、アルファ化米
公共工事
アスファルト混合物、路盤材
67
10
10
0
役務
印刷、輸配送、クリーニング
18
11
9
3
消火器、作業手袋、その他繊維製品
32
5
5
1
267
115
113
46
その他
合計
・各品目とも、特定調達物品の調達目標は原則100%です。
・目標を達成できなかった理由は、「機能、性能上の必要性のため」等です。
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環境パフォーマンス
オフィス活動における環境パフォーマンス
HSE目的・目標達成
(2013年度(平成25年度))
項目
(2014年度(平成26年度))
HS1
安全確保
主管
目的(到達点)
資源探査部
金属資源探査業務における
リスク回避・低減
金属資
理体制
企画調整部、金属環境事業部
石炭資産管理部、希少金属備蓄部
海外出張者向け安全教育/内
部コミュニケーション活発
化
安全管理体制の整備
出張時
安全意
現地調
意識向
安全に
地熱部
国内/海外出張時の緊急事態
への適切な対応
緊急時
電気使用量
H25年度
3,717,403kwh
H26年度
3,705,799kwh
紙使用量
H25年度
29,647kg
H26年度
29,962kg
HS2
衛生管理
監事室、監査室、総務部、評価部
経理部、調査部、企画調整部
事業推進部、探査部
物探船グループ、金属企画部
資源探査部、金属資源技術部
備蓄企画部、石油備蓄部
石油ガス備蓄部、希少金属備蓄部
地熱部、金属環境事業部
金属ファイナンス部、技術部
石炭開発部、石炭資産管理部、
管理・研修部
健康増進・業務効率化
HSE1
緊急時対応
監事室、監査室、総務部、評価部
企画調整部、石油ガス備蓄部
石炭開発部、金属環境事業部
物探船グループ、技術部
安全管理体制の整備
緊急時対応連絡・対応体制
の強化
緊急時対応計画の運用
防火・
緊急時
直し
緊急時
組み
管理・研修部
緊急時の来館者対応
来館者
徹底
金属環境事業部
BCPを意識した緊急対応及
び訓練
緊急時
組み
基準例
○不要な電気のスイッチオフ基準
退出・外出時のPC電源オフ、離席時のモニター電源オフ、
スクリーンセーバーの差し控えなどOA機器等の電気使用
量を抑制しています。
「NO!残
減
有給休
また、昼休みの消灯、残業時の照明は必要箇所だけとす
るよう対策を図っています。
○空調温度設定基準
夏、冬には衣類の調整を行いつつ、省エネルギー・省資
源対策推進会議が推奨する室内温度を管理標準として執務
スペースの適切な温度設定をこまめに管理しています。
○ゴミ分別基準
室内から出るゴミの量を少なくすべく努めつつ、ゴミの
HSE3
TRC研究
室管理
技術部
TRC研究室におけるHSEリ
スクの回避・低減
実験室
対応の
HSE5
環境管理
金属資源技術部、備蓄企画部
職場環境の整備・改善
執務ス
適な業
HSE7
地球環境保
全対応計画
調査部、石油備蓄部
地球環境問題への理解増進
エネルギー使用の抑制
定期刊
の地球
関連レ
電力の
分別を図り、リサイクルの促進を図っています。
○紙使用基準
会議等で使用する紙量はきちんと管理するとともに、パ
ワーポイントの利用によって紙量の減少に努めています。
また両面印刷を原則とし、内部利用、個人保有文書等は
使用済み用紙の裏面印刷をするよう努めています。
○整理整頓基準
執務スペースの整理はもとより、事故防止のために
蛸足配線の禁止、裏紙回収箱の複写機等周りへの設置な
どを行っています。
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点)
今年度目標
対策(手段)
実施状況
おける
金属資源探査現地調査の安全管
理体制・環境配慮の強化
⑴金属資源調査実施ガイドライン、安全管理計画書に基づく安全に配
慮した現地調査の実施
⑵現地調査出張時における安着報告、不測事態の報告等の情報共有
⑶ガ イドライン及び現地鉱業法等に基づく環境に配慮した現地調査、
環境影響調査の実施
⑷現地調査出張時における緊急連絡体制テスト実施及び結果の検証
⑸現地調査を行う可能性のある全ての職員において応急救護法未修得
者と対象とした教育訓練の実施
不測の事態の対応時について、安全管理計画やHSE行動基準に基づ
いた迅速な対応ができた。応急救護品の欠品、消費期限等の確認を
行い、適宜、補充等を行った。応急救護講習に関しては、対象者全
員が受講することができた。緊急連絡体制テストについても不測の
事態を想定し実施、情報が正しい経路で迅速に報告された。
教育/内
ン活発
出張時の安全に関する取組み、
安全意識向上
現地調査等における職員の安全
意識向上
安全に関する取組み
安全管理計画書、緊急時連絡体制図などの整備。外部講師による海外
安全セミナー研修参加を促す。インターネット等での海外出張先の現
状の把握に努める。出張時のヒヤリハット事例等を出張報告・会議連
絡会等で報告、情報共有を図る。
機構内共有のインフォメーションに掲示された情報を部内にリマイ
ンドするとともに、注意すべき事項等を部内会議で共有。また、安
全管理の呼びかけを行い、各職員の安全意識の向上に努めた。事前
の安全管理計画書、緊急時連絡体制図の作成、回付が徹底されており、
安全確保に寄与している。
緊急時の連絡体制の整備の徹底
出張時の十分な安全感知や交通法規遵守の意識向上、緊急時連絡体制
の整備を周知し、職員の出張時の安全確保を徹底する。
部内会議等で緊急時の連絡体制や、想定されるリスクを周知、緊急
事態への適切な対応が行える態勢を構築。緊急時の連絡体制図が出
張前に作成されていることを確認、緊急時連絡体制図の作成は徹底
されている。
「NO!残業デー」超過勤務の削
減
有給休暇の取得促進
総務部人事課の管轄の下、各HSEリーダー、衛生委員会の協力を得て、
部内会議・メール等で周知徹底を行う。超過勤務および休暇取得の適
切な管理を行う
各部、週に1回「NO!残業デー」を設定。メールやデスクネッツを用
いて部内に周知徹底するほか、管理職に対し、部下への声掛け、ス
ケジュールの調整を依頼。衛生委員会資料の回覧などにより、継続
的に超過勤務実績および休暇取得の周知を行った。
防火・防災に対する取組み
緊急時対応連絡・対応体制の見
直し
緊急時の適切な対応に関する取
組み
防火・防災意識の向上、組織改編等に伴う自衛消防隊の見直し、任務
の確認。防災関連用品在庫の再点検と職員への周知。緊急連絡体制図
の作成・変更および、夜間・休日の連絡体制を定期的に確認。防災訓
練への積極的な参加。
組織改編や人事異動に伴い自衛消防隊を再編成、その内容及び、各
担当の役割を職員に周知し、
防災意識の向上に貢献。衛生委員会にて、
AEDの設置場所等の見直しを行い、設置場所の周知を行う。緊急連
絡体制図の作成、回付が徹底され、安全確保に寄与している。防災
訓練の参加をメール等で促し、積極的参加に努め、前回の参加人数
を上回った。
来館者への緊急避難経路の周知
徹底
職員及び来館者に対しての掲示物等の見直しにより、避難経路等をよ
り把握し易くする。
館内および、通勤バス車内の掲示物等を見直し、
「いつでも、誰でも」
わかりやすいように改善を行った。
対応及
緊急時の適切な対応に関する取
組み
国内事務所に関わる関係者間の連携及び外部等への正確な対応
国内事務所における差異が訓練通信訓練等の実施
本部BCPの周知及び避難訓練への参加
本部および国内事務所にて、通信訓練、避難訓練を実施。国内事務
所で発生した事故・事故誘因・不適合事例についてもHSE事務局に
確実に報告し、是正/予防措置を実施。
HSEリ
実験室・設備管理体制・来訪者
対応の見直し
⑴実験室来訪時の対応を見直し、周知
⑵部門固有手順書の見直し
部門固有手順書の見直し、更新作業を実施。実験室来訪時の対応を
他部署との調整協議のうえ、見学対応分担を決定。
善
執務スペースの整理整頓及び快
適な業務環境の確保
倉庫内専用部の整理整頓、高所の荷物、資料の有無をチェック
衛生委員の協力の下、定期的に倉庫内を巡回、定期的な会議、メール
での啓蒙により、机・座席周辺の整理整頓及び、家具、事務機器の正
しい設置を周知
不要な書類の廃棄等による倉庫、書棚のスペース確保
裏紙利用の促進、コピー用紙使用実績表の作成を行い、メール等で
の啓蒙活動を実施。部内で各キャビネット、倉庫内の資料を不要な
文書の廃棄を実施、適切なスペースを確保に努めた
倉庫内専用部の整理整頓を行い、高所の荷物、資料の有無のチェッ
クを行い、会議、メール等での周知を実施。
解増進
制
定期刊行物及びウェブサイトへ
の地球環境問題
関連レポートの掲載
電力の削減、節電意識向上
地球問題への理解増進に資するレポートの定期刊行物及びウェブサイ
ト掲載を通じ、読者に対し働きかけを行う
照明の適時点灯、不要時間帯・場所の消灯
パソコンモニタの離席時オフ、省電力設定の推奨、その他節電に関す
る情報を適宜部内に提供
昼食時の完全消灯、使用していない会議室、不要時間帯・場所の消
灯を実施、使用電力の削減、節電意識向上に努めた。化石燃料の中
でCO2排出量の少ない天然ガスについて論じた多数の調査レポート
と、金属資源分野においても環境技術等に関するレポートを定期刊
行物に掲載。
急事態
化
応体制
用
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環境報告書
Environmental Report
本 部
〒105-0001 東京都港区虎ノ門 2 丁目 10 番 1 号 虎ノ門ツインビルディング
TEL.03-6758-8000 FAX.03-6758-8008
技術センター
〒261-0025 千葉県千葉市美浜区浜田1丁目2番2号
TEL.043-276-9212 FAX.043-276-4061
金属資源技術研究所 〒017-0202 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山宇古館9番地3
TEL.0186-29-3829 FAX.0186-29-3849
URL. http://www.jogmec.go.jp/
*この報告書は、
古紙配合率 100%再生紙及びベジタブルインクを使用しています。また、
印刷工程で有害廃液を出さない水なし印刷方式で印刷しています。
2015
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