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Roadmap for Harmonization of Clinical

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Roadmap for Harmonization of Clinical
Special Report
Roadmap for Harmonization of Clinical Laboratory Measurement
Procedures
W. Greg Miller1,*, Gary L. Myers2, Mary Lou Gantzer3, Stephen E. Kahn4, E. Ralf Schönbrunner5,
Linda M. Thienpont6, David M. Bunk7, Robert H. Christenson8, John H. Eckfeldt9, Stanley F. Lo10, C.
Micha Nübling11 and Catharine M. Sturgeon12
1
Virginia Commonwealth University, Richmond, VA;
AACC, Washington;
3
Siemens Healthcare Diagnostics, Newark, DE;
4
Loyola University Health System, Maywood, IL;
5
Life Technologies, Benicia, CA;
6
Ghent University, Ghent, Belgium;
7
National Institute of Standards and Technology, Gaithersburg, MD;
8
University of Maryland, Baltimore, MD;
9
University of Minnesota, Minneapolis, MN;
10
Medical College of Wisconsin, Milwaukee, WI;
11
Paul-Ehrlich Institut, Langen, Germany;
12
Royal Infirmary of Edinburgh, Edinburgh, UK.
2
*
Address correspondence to this author at: P.O. Box 980286; Richmond, VA 23298-0286. Fax 804-8280353; e-mail [email protected].
Clinical Chemistry 2011:57:1108-1117
臨床検査基準分析法ハーモナイゼーションのためのロードマップ
概要
疾病診断や患者管理のための臨床ガイドラインを適切に利用するためには、臨床検査測定操作法
(CLMP)が異なっていても、得られる結果は臨床的に意味のある範囲内で同等でなければならない。
検査結果が標準化されていない場合や、ハーモナイゼーション(調和化)されていない場合は、同一
の臨床試料から異なる測定結果が得られるかもしれない。不幸にも、いくつかのガイドラインは、
様々な操作法で得られる測定結果に違いが生じる可能性があることを考慮せずに、特定の測定操作
法で得られた分析結果に基づいている。 このような場合、異なる臨床研究調査からのデータの集積
や、適切な臨床実践ガイドラインの作成には不備な点があるであろう。検査結果が標準化されてい
ない、あるいは調和化されていないという認識が不足していると、臨床的、財政的、規制的、技術
的に誤った決定に結びつくかもしれない。
CLMPの標準化は、一次標準物質(純物質)が存在し(あるいは)基準分析法(RMP)が開発されている
いくつかの測定対象物に対して遂行されている。しかしながら、RMPが利用できない測定対象物の
臨床検査操作法を調和化することは困難である。それは、測定対象物の定義や分析特異性が不十分
1
であったり、標準物質の互換性への配慮が不適当であったり、調和化用の系統的アプローチが欠如
しているためである。これらの問題に対処するために、臨床的重要性および技術的実現可能性に基
づいて、調和化すべき測定対象物の選定や優先順位の決定を行い、特定の測定対象物の調和化プロ
セスの技術的実施を管理するための、系統的アプローチを可能にする基盤を整備しなければならな
い。
2010年10月にAACCは会議を招集し、より上位の基準分析法(RMP)が存在せず13、また、そのような
基準法が開発される可能性が低い検査値についてのハーモナイゼーション(調和化)を改善する方
法を取り上げた。会議参加者は、この記事のオンライン版補足データ内、補足データファイルに掲
載されている(http://www.clinchem.org/content/vol57/issue8)。 そのような検査例としては、甲状腺
刺激ホルモン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、前立腺特異抗原、トロポニンI、ナトリウム利
尿ペプチド、癌胎児性抗原、黄体形成ホルモン、水酸化ビタミンDビタマー、EBウィルス、BKウィ
ルスがあるが、それらはすべて複雑な分子構造をもち、多くの場合、様々な病態生理的条件下で変
化する密接な関連分子をもっている。会議の主要目的は、このようなタイプの測定対象物において、
臨床検査結果を調和化するための組織・技術プロセスについて、コンセンサスを得ることであった。
測定対象物という用語は、測定されること意図した量を意味する。この報告書では、臨床的に重要
なコンポーネントが十分に解明されていない場合は、測定対象物という用語には複数の分子構造も
含まれている。
様々な検査室で異なる測定操作法を使用しても、与えられた測定量の結果は、臨床的に意味のある
範囲内で数値上同等でなければならない。「標準化された」という用語は、ある測定量についての
結果が等価で、さらに、より上位の一次(純物質)標準物質および(または)RMPによってその結果が国
際単位系(SI)に帰すことができる場合に使用される。「調和化された」という用語は、標準物質への
回帰、あるいは全方法間平均への合致のような統一方法による結果が等価であるが、より上位の一
次標準物質もRMPも存在しない場合に一般に使用される。
標準化あるいは調和化された検査結果に基づいて作成された臨床実践ガイドラインは、質の高いケ
アに寄与し、医療費全体を下げるかもしれない。検査結果が標準化も調和化もされていない場合は、
同じ臨床試料であっても異なる数値の結果が得られるかもしれない。残念ながら、いくつかの臨床
実践ガイドラインは、様々な臨床検査測定操作法(CLMP)間に違いが生じる可能性があることを考慮
せず、特定のCLMPでの検査結果による診断や治療を基準として用いている。 これでは、標準化や
調和化された検査結果を欠くため、異なる臨床研究調査からのデータの集積や適切な臨床実践ガイ
ドラインの作成には欠陥があるであろう。臨床医や研究者は、検査値がCLMP間でどの程度変動す
るかを知らない可能性があり、それにより、臨床実践ガイドラインの効果的な使用が妨げられ、患
者のケアにおける潜在的なエラーの源が作り上げられる。検査結果が標準化も調和化もされていな
いという認識の欠如は、臨床的、財政的、規制的、技術的に、誤った決定に結びつく可能性がある。
臨床検査室では概して、ある測定対象物がしばらくの間利用され、臨床診療や臨床実践ガイドライ
ンの適応時に欠点があると認識されてから、初めて調和化の試みが始まるということが経験されて
きた。一貫性のある検査結果に基づく統一臨床実践ガイドラインの開発および適用を可能にするた
めには、調和化の重要性をより広め、示していかなければならない。アメリカ医学研究所の報告書1
では、安全、適時、効率的、効果的、公正、患者中心というヘルスケアのための6つの目標を規定し
た。 これらの目標は、調和化プロセスの目的にとって優れた手本となっている。
検査結果のトレーサビリティ
2
今日、標準化および調和化は、国際標準化機構(ISO)の標準17511に述べられているトレーサビリテ
ィ原則に基づいており、基準体系として5つのカテゴリーを含んでいる(表 1)(2, 3)。 カテゴリー1、2
および3の測定対象物の校正トレーサビリティは、RMPの利用可能性に基づく。これらのカテゴリ
ーに属する測定対象物の標準化に取り組んだり、測定対象物用の標準物質やRMPを開発したりする
ためには十分に確立された操作手順がある。例えば、IFCCやJoint Committee for Traceability in
Laboratory Medicine (JCTLM)は、これらのカテゴリーのトレーサビリティの国際的実現を促進した(4,
5)。可能であれば、RMPを使用してSIへの校正トレーサビリティを確立することが望ましい。標準
化における広範囲に及ぶ世界的な努力の結果、カテゴリー1、2および3はこの報告書の中では取り上
げない。
表1
ISO 17511:基準体系のための2003カテゴリー
ISOトレーサビリティカテゴリー4には、値付けのためのプロトコルを備えた1つ以上の標準物質が
キャリブレーションに利用可能であるが、RMPが存在しない測定対象物が含まれる。カテゴリー5
には、RMPもキャリブレーション用の標準物質も利用できない測定対象物が含まれている。カテゴ
リー4および5の測定対象物に対処することは、技術的により難しかった(6)。これらのカテゴリーの
調和化のために実行された有効な手順は、これまでほとんどなかった(7)。
カテゴリー1のいくつかの測定対象物と同様に、カテゴリー4で標準物質へのトレーサビリティが成
功した例の一つに、IRMM(Institute for Reference Materials and Measurements)からのヒト血清中の
ERM(European Reference Materials)/IFCC-DA470kタンパク質がある。それは試料中の12 測定対象物の
調和化を改善するために有効に使用されてきた(8)。しかしながら、カテゴリー4 の測定対象物に利
用可能な現在の標準物質の多くは、臨床試料との互換性が有効でなく、また、そのような試料への
トレーサビリティを備えたCLMPはいくつかの測定対象物で調和させられていない患者試料結果を
生むことが示された(9–12)。
カテゴリー4の標準物質には、交換調製品(新しいロット)で対象物質に関連する分子種に相対量の違
いがあったり、前の標準物質とは異なるマトリックス特性をもっていたりするかもしれないという
潜在的な制約がある。これらの制約により、表示濃度や臨床試料との互換性において、ロット間の
不一致の可能性が生じる(13)。
重要な技術的制限は、カテゴリー4の測定対象物のために開発された既存の標準物質の多くが、臨床
試料との互換性が検証されていないということであり、また、調査されたなかには互換性がないこ
とが示されたものがある。従って、臨床検査室、体外診断薬(IVD)メーカーおよび医療サービス提供
3
者のニーズをよりよく満たすために、現行法の修正が必要である。さらに、カテゴリー5 測定対象
物の調和化には、コンセンサスが得られる手順が必要である。
ISOのカテゴリー4および5の測定対象物の調和化の試み
測定対象物の定義
臨床的関心のある測定対象物がはっきりと定義されていない場合、ISOのカテゴリー4および5では、
不均一な分析物の測定が技術的な問題の1つとなる。 例えば、トロポニンI(14)やHCG(15)は異なる
臨床症状で異なる分子構造を持つ。 従って、それらの構造に特異的な測定操作法を開発することが
できるよう、臨床的に関心のある構造を明らかにする必要がある。HCGで試みられたような詳細な
研究(15)が、調和化すべきあらゆる複合測定対象物について行われることが望ましい。場合によっ
ては、特定の臨床症状について適切な分析特異性を得るため、複数の測定操作法が必要かもしれな
い。臨床的に重要な分子構造が明確に同定されるまで、調和化ができない測定対象物があり得るこ
とを認識しておかなければならない。
測定対象物に対する分析特異性
CLMPが異なれば、分析特異性(例えば抗体によって認識されるエピトープ)が異なるかもしれない。
調和化には、臨床的に最も重要な分子構造に対する特異性を高めるため、新しいCLMPの開発や既
存CLMPの修正が必要かもしれない。複合蛋白質混合物の測定に取り組むための潜在的アプローチ
が提案されており(16、 17)、そのような測定対象物の調和化に向けた技術的な計画を立てる場合に
考慮されなければならない。 技術的な進歩によってより特異的な測定操作法が可能になれば、測定
対象物によっては調和化が可能になるかもしれないことを認識すべきである。
標準物質の互換性
1967年にRadinは、様々なCLMPから生じる測定結果の調和化を達成するため、常用参照標準物質へ
の校正トレーサビリティを提案した(18)。当時は、互換性のない標準物質を使用した場合のマトリ
ックス関連バイアスの可能性は正しく認識されていなかった。その後、様々なCLMPから生じる測
定結果の調和化の評価や校正トレーサビリティにおいて、互換性のある標準物質だけを使用するこ
との重要性が認識された(2, 19–21)。
互換性とは、代表的な個々の患者試料からなるパネルと標準物質との両方に対し、2つ以上の測定操
作法間で、臨床的に意味のある範囲内で同様の数値関係を示すことができるという、標準物質の特
性である(3, 19, 20)。 互換性の概念を図 1に示す。これは、標準物質と患者試料の測定値における数
的関係の同等性を実証するためのいくつかのアプローチのうちの1つを示している(22)。図1Aは、患
者試料と同様に、2つの測定操作法において同じ数値的関係を持ち互換性のある標準物質での測定結
果を示す。互換性のある標準物質に帰すことができるルーチンCLMPのキャリブレーションは、患
者試料の測定結果を調和化している。図 1Bは、互換性のない標準物質は患者試料に比べ、異なる数
値的関係を持っていることを示している。
4
図1 個々の臨床試料パネルと標準物質の測定結果の互換性の概念。(A)、患者試料パネルと同様に、
2つの測定操作法において同じ数値の関係を示す互換性のある標準物質での結果。(B)、患者試料と
は異なり、2つの測定操作法において異なる数的関係を示す、互換性のない標準物質での結果
互換性のない標準物質は、患者試料のように測定操作法間で同じ数的関係がないため、校正トレー
サビリティに使用できない。互換性のない標準物質への校正トレーサビリティの確立は、キャリブ
レーションでの違いが生じ、異なるCLMPによる測定結果間に非調和化が生じる(19, 23, 24)。 最近
まで、二次標準物質の互換性を検証することは一般的ではなかったが、現在ではこの互換性検証の
重要性は認識されている(2, 19–21, 22)。CLMPでは妨害物質あるいは目的とする測定対象物以外の
分子構造物による影響を受け、分析特異性が不足するため、分析方法による測定結果の不一貫性が
引き起こされうる。さらに、分析特異性の不足により、いくつかのCLMP間では標準物質が互換性
を示さなくなるかもしれない。
非互換性は以下の点に起因している、(1)試料がヒト由来であっても生じる、測定準備中の試料マト
リックスの変性や取り扱い方、(2)非変性形として期待されたものとは異なる測定値を示す、測定対
象物の変性形、 (3)精製ステップに起因する臨床的に重要な構造物の除去(2, 25)。「マトリックス関
連バイアス」や「マトリックス効果」 という用語は、測定操作法間に存在するキャリブレーション
の違いではなく、標準物質の非互換性によって引き起こされるバイアスの要素について言及するた
めに使用される。
調和化への系統的アプローチの提案
調和化が必要とされる測定対象物を同定し、臨床的重要性や技術的可能性に基づいて測定対象物の
優先順位を定め、調和化活動の実施を体系化するためには、調和化への系統的アプローチが開発さ
れなければならない。そのプロセスは、可能な場合、より上位の標準物質および(または)RMPによ
るSIへの標準化が、ISOのカテゴリー1、2、3の測定対象物では好ましいアプローチであるという認
識をもって行わなければならない。RMPが利用できない場合、ここで取り上げたようなISOのカテ
ゴリー4および5の測定対象物のための調和化アプローチが必要である。
調和化すべき測定対象物の優先順位
Standards for Reporting of Diagnostic Accuracy (STARD)モデルに基づき(26)、詳細な評価を行って、す
5
べての関連情報を確実に利用可能できるようにするため、測定対象物の優先順位チェックリストが
提案されている。 オンライン・表S2は「ドメイン」と「エレメント」と呼ばれる副見出しを示して
いる。これらは質問形式で書かれており、各ドメインの評価に役立つ。各ドメインについて、重み
付けの高低は単に合計ポイントを修正することにより適応できるかもしれない。スコア範囲により
優先順位を高・中・低に分けることで、順位に関係なく最優先すべき測定対象物について積極的に
調和化を進めることができるであろう。
調和化の臨床的必要性の確立
臨床検査の必要性はしばしば、国際的なコンセンサスに基づくものではなく、むしろ一部地域や国
の経験に基づくか、あるいは局所的に(例えば、組織内の経験に基づいて)生じてきた。 治療方針
が検査値の微小変化に基づく場合、例えば、救急部の診断のためのトロポニンの使用(14)、スクリ
ーニング用前立腺特異抗原(10, 27)、あるいはC型肝炎ウィルス量モニタリング(28)など、臨床に基
づく分析性能の規格化は非常に重大である。検査結果に基づいた患者モニタリングのためには、臨
床的に関連性がある濃度変化を起こすものを決定することが必要である(29)。検査が臨床実践の中
でどのように使用されるかを意識することは、許容できるCLMP間変動に関する臨床規格化の必須
条件である。適切に設計されたコンピューターシミュレーション研究により、CLMP関連の相違が
検査結果の臨床的解釈にどの程度影響するかについて、貴重な見識を得ることが可能である(27. 30)。
臨床検査の許容できるバイアスおよび不正確さを決めるための階層的アプローチが、図2に要約さ
れている(31)。 臨床の検査データに基づいた許容総誤差(TEa)は、そのような決定にとって理想的で
あるが、しばしば利用できない。臨床的見解は価値があるかもしれないが、臨床シナリオの不適当
なプレゼンテーションや分析条件によって制限されるかもしれない。理想的には、STARD基準を満
たす研究に由来した生物学的変動についてのデータにより(26)、TEaの有用な定義が可能になるかも
しれない。 適切に定義された場合、個体内生理的変動(CVi)に関するデータが、参照群中の「典型
的な」個人に見られる不規則的平均変動の目安を提供する(32)。 有用なものにするためには、健常
群と疾患群でのCViを知っておく必要がある。生物学的変動に関する既存データは十分に強固では
ないかもしれないし(33, 34)、十分に疾患群を表わしていないかもしれない。 従って、CViに基づい
た根拠のレベルは可変であり、また、このアプローチの全面的な調整法はない。派生したCViにお
いては、不確かさの一因となる実質的非特異性がCLMPに存在し得る測定対象物では、生物学的変
動を決定するのがより難しい。健康と疾患との状態識別に適用可能なデータは有用かもしれない。
最後に、他のデータが利用可能でない場合、専門組織や専門委員会からの提案に基づいたアプロー
チが規定の測定対象物のTEaを確立するために使用される。
6
図2 ケニーらが提案した分析法開発の調和化基準のシェーマ(31)。 TEaは、様々な測定操作法から
の結果を一致させるために、許容バイアスや不正確さから求められた
CLMPの現在の分析性能の評価
調和化ステータスを評価するための情報源は次の通りである:
•
•
•
•
十分に特徴づけられた患者試料パネルを使用し、ピア・レビューされた科学的な出版物、
熟達度試験(PT)/外部精度評価(EQA)スキームによって提供されている互換性がある試料
を使用した、検査室間比較、
市販のために規定認証の一部として提出または実施された独立した報告書や調査書、
市販後の調査からの報告書。
これらの情報源はすべて様々な制限を受け、また、ある程度までは、単一時点での性能の推定のみ
が可能である。科学的出版物では報告されたデータが妥当であることを保証するために吟味されな
ければならない。つまり、よい実験計画に従ったか、特に患者試料の数および質、そして、使用さ
7
れたCLMPの数に関して、である。診断精度の研究用ガイドラインであるSTARDに含まれている患
者および分析的な考察は(26)、公表された報告書の評価によい指針になる。 臨床患者からのパネル
試料が使用された研究データはとても信頼できるであろう。試料が臨床患者試料と互換性があり(19,
20, 23–25, 35–37)、臨床的に適切な濃度の場合に限り、PT/EQAスキームおよび他の検査室間比較か
らのデータは使用することができる。 互換性のないPT/EQA試料からのデータは誤解を招きやすい
情報を提供するであろう。規定の承認審査方式の一部として提出されたデータは、ルーチンの臨床
検査で遭遇するものよりも、臨床検査変数用としてより厳密に制限された状況下で得られた可能性
がある。一方、市販後調査は一般に個々のユーザからの報告書に依存しており、代表的でないかも
しれない。
測定対象物の調和化のための一般的アプローチ
調和化への取り組み内容は測定対象物によって変わるであろう。 図 3は測定対象物に特有なプロト
コル開発のための一般的なフレームワークを示している。利用可能な測定操作法比較データおよび
測定対象物に関する物理化学的な情報はすべて、測定対象物の定義や、方法間で得られた不一致の
根本的な原因を同定するために収集されるべきである。適切なデータが利用できない場合、調和化
ステータスの実験的評価が行なわれなければならない。
図3 臨床検査結果の調和化(同等性)を評価し、達成するための一般的な過程
すべてのCLMPの評価は、健康な人々、病気の人々、および測定値に影響を及ぼすかもしれない病
理学的条件をもつ人々からの個々のパネル試料を用いて行なわれるべきである。評価には2つの主要
目的がある:測定値の現在の一致度合を評価すること、そして調和化が実現可能かどうか実験的に
判断すること、である。 便宜と効率上、適度に測定期間にわたって健康な人や病気の個人からの試
8
料は、評価に含まれるべきである。測定対象物によっては健常人には存在しなかったり(例えば薬)、
あるいは、非常に異なる濃度であったり、健常人と罹患者で異なる分子構造で存在したりするため、
適切なパネル試料には相当な割合で罹患者から集められることが必要かもしれない。健常者と罹患
者からの試料を含むことにより、健常状態と疾病状態で存在する測定対象物の物理化学的な差異の
同定が促進されるであろう。患者のパネル試料は、理想的には利用可能なすべてのCLMPにおいて、
スプリット試料の比較の中で使用されるであろう。この評価はさらに、その測定対象物について、
既存のより上位の標準物質の互換性を評価し、かつ将来的な調和化の取り組みの中で使用される標
準物質候補を評価する機会を提供する。測定対象物に対して標準物質候補が必要とされる場合、最
初のスプリット試料の評価に含まれるように、前もって準備することが望ましい。
評価研究からのデータは次に示すような適切な統計アプローチにより評価されるべきである:
•
•
•
回帰直線、差分値プロット、回帰直線のまわりのデータの散らばり具合、および他の適
切な統計パラメーターの評価を含む、各測定操作法からの結果のペア比較、
全測定操作法トリム平均との比較、
任意に選択された比較測定操作法との比較。
測定対象物は生化学的に不均一であり、様々なCLMPが異なる測定対象物を測定しているため(例え
ばCLMP間での異常値の過度な散らばりや出現頻度によって示されるように)、その評価は測定結果
の同等性を得ようとする試みが恐らく成功しないことを実証するかもしれない。測定対象物の異な
る分子形態が健常人や罹患者からの異なった試料に存在するので、この状況が起こるかもしれない。
そのような状況では、臨床的関心のある測定対象物は、その分子の不均一性に基づいて再定義する
必要があるかもしれないし、CLMPの特異性は測定値の再定義に関して再評価されなければならな
いかもしれない。あるいは、調和化が成功する前に、いくつかのCLMPは再設計されなければなら
ないかもしれない。異なるCLMPに一貫した数値関係があることを評価結果が示せば、調和化の取
り組みは技術的に達成可能であろう。
測定結果に非同等性が見られる場合、臨床試料に生じる影響量(例えば、妨害物質や別の分子形態な
ど)の調査が行なわれるべきである。十分によく特徴づけられていない測定対象物については、なぜ
CLMP結果に同等性がないかを理解するために追加実験が必要かもしれない。この調査は、測定対
象物のより明確な特性記述に結びつき、互換性のある標準物質や、恐らく比較測定操作法、あるい
はRMPの開発において役立つであろう。
評価により技術的に調和化が達成できることが示された場合、様々な援助が必要であろう。ヒト由
来のパネル試料は、CLMPを再校正するために必要であろう。ほとんどの場合、この「校正」パネ
ル試料は、評価研究で使用されるパネル試料と同じであり、評価パネルからのデータは再校正に使
用することができる。したがって、最初の実験設計には、調和化を目的としたフォローアップ再校
正に必要な各メーカーの自家製キャリブレータやコントロールについての集積データを含むことが
勧められる。メーカーの製品キャリブレータの値付け手順に役立ち、許容できる互換性があるかど
うか調査するために、臨床試料プールや他の標準物質候補も評価プロトコルに含まれるべきである。
妨害物質や他の影響量が測定パネルに存在している可能性がある場合、校正パネル用の洗練された
収集プロトコルやスプット試料研究が必要な例があるかもしれない。臨床的に必要な範囲内で
CLMP結果の同等性を達成するには、再校正用の校正パネルの分析データ比較に使用できる統計的
に有効な方法が開発さるべきである(12)。測定単位の違いが誤った臨床的解釈に結びつくかもしれ
ないので、報告される測定結果の単位を調和させることにも取り組むべきである。
9
調和化プロジェクトでの情報は、公に利用可能なデータリポジトリで保持されるべきである。その
情報には、測定対象物の物理化学的な特性や、パネル試料の準備に使用され、評価研究や調和化研
究で得られた測定結果の非等価性の理解にとって重要かもしれない個人の臨床データ、そして、ス
プリット試料の比較データおよびその評価が含まれる。
調和化の維持
調和化の有効性の監視調査は、互換性のある試料を使用するPT/EQAプログラムによって最もよく成
し遂げられる。 調和化の達成度の評価基準は、一般的に臨床での使用に必要なTEaのバイアスコン
ポーネントに基づくであろう。メーカーと臨床検査室は、利用可能であれば互換性のある試料を使
用するプログラムに少なくとも年に一度は参加すべきである。PT/EQA供給者は、可能なであれば常
に、互換性のある試料を使用するプログラムを開発すべきである。これらの試料の濃度は臨床的に
適合する範囲をカバーし、臨床的意義の高い決定ポイントに焦点を当てるべきである。カテゴリー4
と5の測定対象物にはRMPがないので、全操作法のトリム平均として目標値が確立できるであろう
(12, 16)。徐々にばらつきが縮小され、目標に到達すれば、そのこと自体が調和化の改善を示すため、
測定結果のばらつきに基づいた許容基準は、もう一つの選択肢である。もしすべてのプログラムか
らのデータが公に利用可能であり、より容易に比較できれば、互換性のある試料を使用するPT/EQA
スキームによるデータは強化されるであろう。データには、使用される試料の互換性やデータの解
釈の仕方に関する明瞭なガイダンス、およびそのデータに関する注意書きを伴うべきである。
互換性のあるPT/EQA試料は、単一ドナーの試料から、あるいは患者試料のプールとしてしばしば調
製される。単一ドナーを使用すると、特殊なドナーの試料では、内因性(例えば、ヒト抗マウス抗
体)、あるいは外因性(例えばドナーが偶然とっている薬)の異常な影響量が含まれている可能性があ
り、それらがCLMPでの測定結果に様々な様式で影響を与えるかもしれないという危険が伴う。単
一サブタイプや遺伝子型の核酸試料が必要な場合、プール試料は分子生物学的検査には適さないか
もしれないことを認識しておくことが重要である。
メーカーは、特定の測定対象物用に開発された調和化プログラムへのトレーサビリティを維持する
ために、内部校正手順を支援するリソースを必要とする。1つ以上の互換性のある標準物質および
(または)患者パネル試料が、調和化プログラムの技術的実施の一環として作成される可能性がある。
多くの場合、CLMPの適応性を保証するために、標準物質は、測定対象物や干渉物質として関心の
ある分子構造を含め、明確な特徴を持っている必要がある。このような標準物質の継続的な生産お
よび保証は調和化プログラムを維持するのに必要である。
メーカー向けの構造化された認証プロセスは調和化を実証するのに有用かもしれない。そのような
プログラムは、概してPT/EQAと同様に機能するが、確立された基準への適合認証を通常行っている、
全国組織あるいは国際組織によって組織されている。また、前節で述べたリソースを使用してメー
カー自身が証明を行うことも可能である。どのようなタイプの認証プログラムにおいても、CLMP
調和化を実証するデータや試料の互換性は、再検討できるよう、公に入手可能でなければならない。
調和化の基盤
調和化を達成するのに必要な複雑なプロセスは、十分に定義された操作法、分かりやすいオペレー
ション、すべての利害関係者との有効なコミュニケーション、国際的な関与および協力へのコンセ
ンサスアプローチを備えた基盤が必要である。 測定対象物の調和化を遂行するために提案されたプ
ロセスの略図を図 4に示す。調和化監視団体(Harmonization Oversight Group)と呼ばれる組織が、
検討材料としての測定対象物候補の受け取り、測定対象物の優先順位の決定、種々の測定対象物に
対する調和化計画の遂行の監視、およびすべての利害関係者とのコミュニケーションを含むプロセ
スを管理している。測定対象物に関する情報や調和化の必要性に関する他の情報は、臨床の組織、
10
検査室組織、IVDメーカー、政府または取り締まり機関、ジャーナルエディターおよび研究組織が
提供する。公に利用可能なリポジトリは、現在と過去の調和化の取り組みに関する情報を含むべき
である。
図4 測定対象物の調和化を管理するための一般的なアプローチの概略
調和化監視団体は、調和化すべき測定対象物の優先順位リストを作成すべきである。あるグループ
が既に測定対象物に取り組んでいる場合、取り組みの重複を回避するために、その団体はその仕事
を参照すべきである。測定対象物が取り組まれていない場合、測定対象物の臨床的重要性を評価し、
臨床的必要性と現在の実践の間のギャップを評価し、その測定対象物を調和させる技術的可能性を
評価するため、測定対象物の臨床的使用や検査測定のエキスパートで構成された専門ワークグルー
プ(Specialty Work Group)を設置するべきである。
調和化を達成することが技術的に実現可能である、最優先の測定対象物については、測定対象物の
調和化に臨床的、経済的関心をもつ団体から財政支援を募ることができる。一旦資金調達が保証さ
れたならば、調和化推進団体(Harmonization Implementation Group)が調和化活動を推進する。この
グループの構成は臨床ユーザ、検査室技術者、IVD産業専門家、規制エキスパートおよび患者代表
を含むべきである。調和化推進団体は、調和化を達成するためのCLMP合意基準、技術的な計画、
11
必要とされる標準物質、および実施手順を開発する。このグループは、さらに調和化達成調査のプ
ロセスが開発されていることを確認する。
重要な目的は、作成されたすべての新しい標準物質および調和化のために確立されたすべてのプロ
セスが文献中で文書化され、JCTLMのエキスパートのグループによって調査され、JCTLM品質シス
テムに一致したとき、JCTLMリストにつながるようにすることである。JCTLMリストは、IVDメー
カーにとって、規定された必要条件を満たし、かつ標準物質や調和化プロセスにトレースすること
ができるキャリブレーションを備えた、IVD製品の販売を可能にするのに重要である(38)。 再校正
に関連したあらゆる規定上のハードルを取り扱うために、規制機関は調和化プロセスに従事してい
なければならない。IVDメーカーは、CLMPの再校正関連の財政負担に直面するが、その調和化関連
の財務コストは利益に見合ったもの違いない。
調和化プロセスの実施には、国際的な臨床・医療組織、IVDメーカー、臨床検査室、計測学検査室、
標準化団体および規制機関の参画が必要である。長期的な達成は、患者ケアの改善に尽力し、特定
の測定対象物の調和化遂行に必要な財源を備えた、利益関係者間の協調に依存する。CLMP間の一
致が乏しいことによる患者ケアへの影響、調和化の利益および報告される測定値におけるあらゆる
変更について、検査室と医学界に情報を提供しなければならない。結果解釈の変更に関わる医師を
教育する臨床オピニオン・リーダーの早期参画は、検査結果の調和化の適切な遂行を保証するのに
特に重要である。
(訳者:臼井
真一)
Acknowledgments:
The authors are grateful to NIST, Gaithersburg, MD, for graciously hosting the conference at their facility. We
thank Dr. Willie May and Donna Kimball for their assistance in coordinating use of the NIST facilities. We
also thank Jean Rhame and Vince Stine at AACC for organizing the conference logistics. We also appreciate
thoughtful review of the manuscript by the following conference participants: Chris Burns, National Institute
for Biological Standards and Control; Angela Caliendo, Emory University; Michael Flessner, National
Kidney Disease Education Program; Neil Greenberg, Ortho Clinical Diagnostics; Alexander Katayev,
Laboratory Corporation of America; Jeong-Ho Kim, Korean Society for Laboratory Medicine; William
Koch, US Pharmacopeia; Julie Lin, American Society of Nephrology; Curt Rohlfing, National
Glycohemoglobin Standardization Program; William Rosner, the Endocrine Society; Heinz Schimmel,
Institute for Reference Materials and Measurements; Lothar Siekmann, University of Bonn; and David
Wood, WHO.
脚注
13
Nonstandard abbreviations:RMP, reference measurement procedure; HCG, human chorionic
gonadotropin; SI, International System of Units (Système International d'Unités); CLMP, clinical
laboratory measurement procedure; ISO, International Organization for Standardization; JCTLM, Joint
Committee for Traceability in Laboratory Medicine; IVD, in vitro diagnostics; STARD, Standards for
Reporting of Diagnostic Accuracy; TEa, total allowable error; CVi, within-subject biological variation, PT,
proficiency testing; EQA, external quality assessment. RFN1RFN1
Author Contributions: All authors confirmed they have contributed to the intellectual content of this paper
and have met the following 3 requirements: (a) significant contributions to the conception and design,
acquisition of data, or analysis and interpretation of data; (b) drafting or revising the article for intellectual
content; and (c) final approval of the published article.
12
Authors' Disclosures or Potential Conflicts of Interest: Upon manuscript submission, all authors
completed the Disclosures of Potential Conflict of Interest form. Potential conflicts of interest:
Employment or Leadership: W.G. Miller, Clinical Chemistry, AACC, and CLSI; G.L. Myers, AACC,
IFCC Scientific Division, and Diagnostic Marketing Association; S.F. Lo, National Academy of Clinical
Biochemistry.
Consultant or Advisory Role: G.L. Myers, NIH Office of Dietary Supplements; S.F. Lo, College of
American Pathologists.
Stock Ownership: E.R. Schönbrunner, Life Technologies.
Honoraria: G.L. Myers, NIH Office of Dietary Supplements.
Research Funding: None declared.
Expert Testimony: None declared.
Other Remuneration: Abbott Laboratories, ARUP Laboratories, Beckman Coulter, Beckon, Dickinson and
Company, Denka Seiken, Life Technologies, Ortho-Clinical Diagnostics, Quest Diagnostics, SeraCare Life
Sciences, and Wako Pure Chemical Industries provided financial support to AACC for the conference.
Role of Sponsor: The funding organizations played no role in the design of study, choice of enrolled patients,
review and interpretation of data, or preparation or approval of manuscript.
Received for publication February 24, 2011. Accepted for publication May 13, 2011.
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