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第 1 回 岐阜市クリーンエネルギー検討会 議 事 録 -巻末11-1-

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第 1 回 岐阜市クリーンエネルギー検討会 議 事 録 -巻末11-1-
第1回
岐阜市クリーンエネルギー検討会
議
日
時:平成 22 年 7 月 6 日
場
所:岐阜市役所
参
委
事
録
10:00~12:00
加 者
員
岐阜大学
地域科学部 教授
長谷川 典 彦
岐阜大学
工学部 准教授
神 谷
浩 二
岐阜工業高等専門学校
電気情報工学科 講師
髙 野
浩 貴
地中熱利用促進協会
ゼネラルヒートポンプ工業株式会社
開発部 品質管理部 部長
柴
芳 郎
ESCO推進協議会
りゅうでん株式会社 代表取締役社長
松 田
英 文
岐阜市
自然共生部長
林
俊 郎
事務局
岐阜市 自然共生部 地球環境課
課 長
日比野 淳 二
岐阜市 自然共生部 地球環境課
副主幹
稲 川
哲 也
岐阜市 自然共生部 地球環境課
副主査
下 山
淳 二
岐阜市 自然共生部 地球環境課
副主査
見 留
好 宣
RE事業推進部
舟 橋
学
〃
検 崎
仁 美
塙
泰一郎
地質部 部長
香 田
明 彦
課長
戸 塚
雄 三
調査担当
国際航業株式会社 フロティア事業部
国際航業株式会社 岐阜営業所
株式会社帝国建設コンサルタント
-巻末11-1-
議 事 次 第
1. 開
会
挨拶 岐阜市自然共生部 部長
2. 議
題
(1) 岐阜市クリーンエネルギー検討会議委嘱について
(2) 岐阜市クリーンエネルギー検討会議役員選出
(3) 岐阜市クリーンエネルギー検討会議について
(4) クリーンエネルギーの活用調査事業について
1) 事業概要について
2) 事業計画について
3. その他
-巻末11-2-
<事業計画説明>
1.「岐阜駅周辺施設における太陽光発電導入可能性調査」
(1) 国際航業(検崎):資料に基づく説明
(2) 質疑応答
神谷副会長:検討に用いる気象条件は平均的な資料を用いるとのことであるが、気象条
件の変動は、どのように検討に反映されるのか。
国際航業(検崎):30年のアメダスによる平均値を整理して利用する。これはJISにおい
ても許諾された方法である。
長谷川会長:通常、屋根に設置しての利用が一般的であるが、庇など屋根以外の面積を
有効に活用されることも検討されたい。
事務局(日比野):公共施設の屋上利用が原則としている。
長谷川会長:発電量を稼ぐとすれば、屋根以外の面積を有効に活用されることも考えら
れたい。
林委員:公共施設での導入可能性に関する判断が計画されているが、調査の結果を用い
て近隣の他施設での導入可能性に関する適否判断が可能となる資料は得られる
か。
事務局(日比野):耐荷性の判断が必要であり、検討結果より個別の他施設における導入
可能性を評価することは困難である。
長谷川会長:発電量のみについて、目安をつけることは可能である。
松田委員:個別の耐荷性の判断は困難であるが、発電量についてはパネル毎に効率を含
めて目安が公表、利用されている。
事務局(日比野):太陽光発電施設については、市においても助成をしているので必要に
応じて発電量に関するアンケート等を実施することは可能である。
髙野委員:検討対象を明確化する必要がある。柱状変圧器までの系統連携が課題と考え
る。
国際航業(検崎):詳細設計までを予定していない。また、技術水準からみても系統連携
までの定量化した検討は困難と考える。
長谷川会長:発電量の試算結果によっては、検討が必要となる可能性がある。
事務局(日比野):定量化した検討が困難としても注意点としては明示をお願いする。
髙野委員:系統側への逆流が大きく、問題となることが多い。
-巻末11-3-
柴委員:岐阜市は日照時間が長く、日照強度も大きい。これによるヒートポンプでのメ
リットが大きい。このため、空調負荷を関連づけた評価をお願いしたい。
長谷川会長:屋根にパネルを設置することによる空調負荷の低減が見込める。
髙野委員:空調負荷の低減には鏡でも有用である。
長谷川会長:屋根にパネルを設置することは、屋上緑化や散水などと同様な効果を期待
することが出来る。
松田委員:「3次元モデルによるポテンシャル調査」では、パラペットや看板等建物以
外の付帯設備の影響を検討に加えられたい。
国際航業(舟橋):利用を予定するモデルは地図情報から作成する性質のものであるため、
室外機・看板は取り込むことはできない。モデルでの絞込みの後、現
地の詳細調査で対応する。
事務局(日比野):発電量についてシミュレーションモデルと実測の対比はできるか。
国際航業(検崎):対象が1箇所の場合は可能と考える。ただし、多数の箇所についての
対比は困難である。基本は目安として使う。
国際航業(舟橋):冬至のときの陰の長さは別業務にて検証した経緯を有している。
長谷川会長:熱(気温)により効率が低下することを懸念するため、シミュレーションモ
デルの評価の際にはこの点について検討をされたい。
国際航業(検崎):シミュレーションは日陰の問題を中心に考えており、いわば日当たり
の良い施設を抽出することを目的としています。このシミュレーショ
ンに発電量に対する気温等の影響を考慮することは困難である。発電
量は一般的に公開されている式などにより推算する。
2.「地中熱利用可能性調査」
(1) 帝国建設コンサルタント(香田):資料に基づく説明
(2) 質疑応答
柴委員:地下水利用として放流型と還元型がある。還元するとすれば水質に関する見極
めが必要である。還元してよいか、水質的に還元しないほうが良いものが含ま
れる場合には還元しないほうが良い。これに関する評価が必要である。放流す
る場合には、下水道料金の発生に注意する必要がある。放流する場合には、賦
存量(可能開発量)を明確にする必要がある。また、一部には還元しないで欲し
いとの要求を受けたこともある。
-巻末11-4-
水質はJRAのガイドライン(資料P14)の内、hpの場合、冷却水(循環式・循環水)
と対比する。クーリングタワーの水質を想定している。
腐食とスケールの傾向を見極める。
水質で腐食が問題となる際には、熱交換機が損傷を受ける。この場合、熱交換
機の内、プレート式交換機におけるロウ溶接された部分に損傷が起きるため、
腐食傾向がある場合は溶接の材質をステンレス等に変更する必要があり、コス
ト面で不利となる。
スケールが問題となる場合には熱交換機にスケールが堆積するため、直接水を
熱交換機に導入することは好ましくない。洗浄することもできるが問題が多い。
スケールが問題となる場合、分解が可能な熱交換器を入れる等の対策を要する。
これらを含めたcopの評価が必要となる。
ヒートポンプで建物全体を賄おうとする場合に必要水量を確保可能か、一般の
空調システムに対して削井コストを見込んだ回収期間が必要かを見込む必要が
ある。
帝国(香田):還元による周辺等への影響の定量化が技術的に困難なため、今回は放流型
を原則として検討する。既往の調査結果によれば、放流水の水質的に問題
となる兆候は見られていない。また、放流水による熱の影響も基底流量が
一定水準以上あるため、問題となる水準とはならない。ただし、普及とい
う観点からみて、単なる放流ではなく二次利用等を含めて総合的システム
を目指して検討を進めていく。
事務局(日比野):岐阜市では雨水分流方式を採用しており、冷却水の放流に対して料金
は徴収していない。ただし、還元方式も視野にいれながら調査を進め
て参ります。
長谷川会長:水質分析によるコストは生じるのか。
柴委員:コスト面では、還元する場合には還元井戸が必要となりコスト増が生じる。放
流に対して下水道料金が生じる場合には還元をしたほうが有利となる。放流に
対して下水道料金が生じない岐阜市の場合には、放流もしくは二次利用したほ
うがコスト的には有利となる。
神谷副会長:地中熱(地下水)を使うということは揚水を増やしたり、還元したりする。
これに対して、社会的に市民はどのように考えているのか地下水に関する
意識(社会的風土)などを補足的に整理、新たな井戸設置だけでなく既設井
戸の有効利用を検討されたい。このため、すでに収集されている情報を再
整理することを検討されたい。
長良川の機能だけでなく、山塊が寄与する地下水涵養量を既存資料のみで
-巻末11-5-
も再整理されたい。揚水する以上、住民は還元ではなく、フレッシュな水
を求めており、涵養保全について検討されたい。
事務局(日比野):還元に対する住民意識について、岐阜市は規模の大きな地下水汚染を
抱えています。一方、県庁所在地としては、飲用井戸が多く分布いた
します。その面から一端使った水を再度還元されることには抵抗が多
いかもしれません。
松田委員:地下水利用が前提となっているが、地下水位よりも上の熱利用は検討しなく
てもよいのか。
帝国(香田):市街地全体に地表下4~5mに地下水位が分布しており、その上位の熱利用
は困難と考えている。
林委員:地下水の適正利用を図っているのであるけれども、揚水量の増加を行政が助長
しすぎないかに懸念がある。
長谷川会長:既設の揚水が使用できれば良いけれども、使用後の水質の問題、使用後の
水温の問題を解決しなければならない。
長谷川会長、神谷副会長:普及に向けては人材と起業の育成を考えなければならない。
事務局(日比野):総務省からは正に人材と起業の育成を問題提起されており、ノウハウ
が継承できるような仕組み作りが求められています。組織作りに対し
て、委員の方々の助言を是非とも頂戴したい。
長谷川会長:2回目委員会で一定の水準の方針が出たところで、3回目でそのような議
論ができればよいと思います。
事務局(日比野):産官学に住民等を含めた組織づくりを考えていますので、御協力を賜
りますようお願いいたします。
長谷川会長:議事終了挨拶。
事務局(日比野):今後の予定説明
今回の議論を踏まえて詳細な計画を行い、調査を進めて参ります。
大略の10月頃、第2回検討会議開催、中間報告の予定、第3回検討会議開催、報告書
案を議題とする、議論で確定、事業展開の体制作りを含めた議論をお願いいたします。
また、チャレンジ25等のデータをお互いに活用しながら、業務を進めて参りたいと考
えております。
岐阜市自然共生部 部長
事務局 日比野
終了挨拶
閉会挨拶
-巻末11-6-
第 2 回 岐阜市クリーンエネルギー検討会議
1.日 時:平成 22 年 11 月 17 日
2.場
所:岐阜市消防本部6階
10:00~12:00
大会議室
3.参加者
○委
員
岐阜大学
工学部 准教授
神
谷 浩 二
地中熱利用促進協会
ゼネラルヒートポンプ工業株式会社
開発部 品質管理部 部長
岐阜工業高等専門学校
電気情報工学科 講師
髙
岐阜大学
地域科学部 教授
長谷川 典 彦
ESCO推進協議会
りゅうでん株式会社 代表取締役社長
松
岐阜市
自然共生部 部長
柴
芳 郎
野 浩 貴
田 英 文
林
俊 朗
【50音順】
○事務局
岐 阜 市 自 然 共 生 部 統 括 審 議 監
川
島 千日己
水 宜 子
〃
〃
次 長(兼)自 然 共 生 政 策 課 長
早
〃
〃
地 球 環 境 課 長
日比野 淳 二
〃
〃
地 球 環 境 課 副 主 幹
稲
川 哲 也
〃
〃
下
山 淳 二
船
橋
〃
副 主 査
○調査担当
国際航業株式会社 フロティア事業部 RE事業推進部長
〃
〃
RE事業推進部主任技師
検 崎
〃
〃
RE事業推進部技師
吉
〃
岐阜営業所
課長代理
岡
塙
(株)帝国建設コンサルタント コンサルタント本部 地質部 部長
学
仁
美
玲
泰一郎
香
田 明 彦
〃
〃
〃
課長
戸
塚 雄 三
〃
〃
〃
係長
高
木 康 成
-巻末11-7-
議 事 次 第
1. 開
会
挨拶 岐阜市自然共生部 部長
2. 議
題
○クリーンエネルギーの活用調査事業の進捗について
1)太陽光発電導入可能性調査について
2)地中熱利用可能性調査について
3. その他
-巻末11-8-
検討会議事録(要旨)
進行: 長谷川 会長
1.開会挨拶
岐阜市 自然共生部 林部長
2.議
題(クリーンエネルギーの活用調査事業の進捗について)
(1)事務局より依頼
本事業は総務省→岐阜県→岐阜市への委託業務であるため、業務で得られた成果は国
に帰属する。従ってデータの公表等を行う際には事前に事務局まで連絡をいただきたい。
2-1. 岐阜駅周辺施設における太陽光発電導入可能性調査
(1) 資料説明:国際航業(検崎)
(2) 質疑応答
林委員:太陽光発電をESCO事業として実施することは困難か。
国際航業(検崎):投資回収年の条件により太陽光発電のみによるESCO事業は困難と考え
る。
松田委員:一般的にも太陽光発電のみでESCO事業を行うことは困難と考える。
松田委員:系統連系における不具合などの情報を市は持ち合わせていないか。
事務局(日比野):聞いていない。
松田委員:一般住宅の場合、余剰電力を系統に流せないといったケースがある。この場
合電力会社との協議が必要だが、こうした問題は設置者から申告がないと判
明しない側面がある。公共施設に設置する場合も管理体制を検討する必要が
ある。
松田委員:鵜飼い大橋下では、植樹林が成長し、太陽光パネルが日陰となっていた。県
に確認したところ、発電量が半減していたそうである。設置後の維持管理も
非常に重要である。
事務局(日比野):設置数があまり多くないことから、トラブルが出ているといった報告
はされていない。実際に設置している柳小学校で電気料金を調べたが、
ほとんど売電されていない。自家消費を各施設で進めていく必要があ
り、管理体制については重要と考える。
松田委員:市で太陽光発電を有する小学校を保持しているとすると、週末などの休日に
は相当量の余剰電力が発生すると考えられる。
-巻末11-9-
事務局(稲川):小学校では休日に体育館などを市民に解放している。水銀灯による照明
が多用されているため、売電するほどの余剰電力は生じていないものと
考えられる。
神谷副会長:多くの公共施設に関する調査を行っているが、太陽光発電導入の優先順位
はどのように付与されるのか。
国際航業(検崎):資料1-1における図3-2に示したように、資料調査と現地踏査で物理的
判断を行った上で、PR効果、施設の電力消費量、パネル設置に要す
る耐荷性により判断する。
事務局(日比野):調査結果として、実施計画に反映可能な優先順位の整理が必要と考え
ている。市としては、PR効果も重要と考えており、その点も加味し
たい。
林委員:財政を含め、情勢的に市単独での事業化は困難と言わざるを得ない。実証事業
との組合せを考慮したとりまとめをお願いしたい。
事務局(日比野):国等の動向・方向性を見極めて、最終的なとりまとめを考える予定で
ある。
柴委員:ヒートポンプでは管理面等から設置後モニタリングを行っている。太陽光発電
ではどの程度のモニタリングがなされているのか。
事務局(日比野):文部科学省の補助を活用して設置した小中学校に関しては、発電量を
文部科学省に報告している。
松田委員:太陽光発電のモニタリングは容易であり、リアルタイムに発電量をモニタリ
ングすることも可能であるので、(設置の際)検討してはどうか。適切なモニ
タリングによりトラブルの発生も把握可能となる。
松田委員:巻末資料-6などをみると、実際とシミュレーションとは結果が異なるように
見える。
国際航業(検崎):確かにシミュレーションの結果と現地とは乖離がでる場合があるため、
参考データとして活用している。実際の設計を行う際には、現地調査
が不可欠となる。
2-2. 地中熱利用可能性調査
(1) 資料説明:帝国建設コンサルタント(香田)
(2) 質疑応答
柴委員:冷凍空調機器水質ガイドラインの基準項目に関する整理はなされているが、参
考項目に関するデータ整理は可能か。
-巻末11-10-
帝国(香田):既往資料による整理であり、可能な項目については今後整理していく。
柴委員:基準項目が全て適合になっても、参考項目で不適合となることがあるので可能
であれば整理されたい。特に、鉄や遊離炭酸については、熱交換器の腐食やス
ケールの問題にとって重要と考えている。遊離炭酸だけの問題であれば対策も
ある。しかし、動力が余分に必要となるなどの問題が生じる。
柴委員:資料のP.26にある夏~冬にかけて地下水温の上昇が不可解とのコメントがなさ
れた。しかし、地下水温におけるこのような変動は有り得る。地中温度は一般
的に当該地の年間平均気温に等しいとされている。地中温度は地表面の温度が
伝播したものであり、一般的にこの温度の伝搬に数ヶ月を要することは十分に
有り得る。このような地中温度の変動が地中熱利用に有利に働いていると言わ
れている。
長谷川会長:地下水の収支などから、どの程度揚水して良いのかが判明するのか。
柴委員:どの程度揚水して良いかは、どの程度の水位低下が許容されるかに依る。地盤
沈下などとの関係と地下水位のモニタリングの結果などから規定されることが
多い。
事務局(日比野):岐阜市内において地盤沈下に関する情報を報告してください。
帝国(香田):濃尾平野全域を対象とした東海三県地盤沈下調査会の地盤沈下観測点は、
沖積粘性土が厚く分布している国道21号線の南付近まで設置されている。
ただし、岐阜市街地は浅層部より礫質土を主体としているため、昔より地
盤沈下は存在しないとされており、地盤沈下観測地点は設置されていない。
神谷副会長:扇状地にあたる岐阜市街地での揚水量増加は、長良川からの誘発涵養を増
加させるだけで、大きな水位低下を生じることはないと考えている。
ただし、上流域で地下水を利用するものの責任として、下流側に相当する
羽島市や一宮市あたりの地下水位資料を検討しておく必要がある。
また、長良川等の河川改修に関する資料も併せて参考資料として整理され
ておくことが望ましい。
柴委員:ヒートポンプは熱を利用するため、熱源として利用した地下水を放流して川へ
戻すのであれば流量を減じることはない。
事務局(日比野):熱源として利用した地下水は、原則として水路に放流された後河川に
放流される。雑用水として利用された水は柳津町との境界にある南部
プラントで処理された後、河川に放流される。
松田委員:京町公園等のデータを見ると地下水温が地域毎にかなり変化している。ヒー
トポンプの導入する際には地域ごとに改めて個別の調査が必要になってくる
と思われる。
神谷副会長:1年以上のデータが無いので現段階では困難であるが、地下水の流動と水温
-巻末11-11-
の変動を照合することにより、河川の影響を把握することができる可能性
がある。
高野委員:地下水を利用することに限定しているが、現況で空気を利用して熱を取り出
す方法があるが、それについては検討対象としているのか。
柴委員:空気熱源のヒートポンプは効率がさほど良くなく、補助としてはなり得るが、
本格的な冷暖房で使うのは難しいため検討対象とはしていない。
松田委員:本検討会で設備導入の効果等の検討までを予定しているのか。
事務局(日比野):ある程度の施設規模を想定して、地中熱ヒートポンプ採用の可能性が
あるものについて実施に向けた検討を行う予定である。
長谷川会長:以上で議事を終了する。
3.閉会挨拶(今後の予定)
事務局(日比野):事業化の方向性を含めた成果物の原案を議題とする第3回検討会を平
成23年1月下旬に予定している。委員の方々には、御協力を賜ります
ようお願いする。
事務局(日比野):11月21日に“岐阜市丸ごと環境フェア”がじゅうろくプラザで開催
される。皆さんに関係のある“岐阜県主催次世代エネルギーセミナ
ー”もあるので、是非参加願います。
事務局(日比野):これで検討会議を閉会いたします。ありがとうございました。
以
-巻末11-12-
上
第 3 回 岐阜市クリーンエネルギー検討会議
1.日
時:平成 23 年 2 月 2 日
10:00~12:00
2.場
所:岐阜市役所北別館4002会議室
3.参加者
○委
員
岐阜大学
工学部 准教授
神
谷 浩 二
地中熱利用促進協会
ゼネラルヒートポンプ工業株式会社
開発部 品質管理部 部長
岐阜工業高等専門学校
電気情報工学科 講師
髙
岐阜大学
地域科学部 教授
長谷川 典 彦
岐阜市
自然共生部 部長
柴
芳 郎
野 浩 貴
林
俊 朗
【50音順】
○事務局
岐 阜 市 自 然 共 生 部 統 括 審 議 監
川
島 千日己
水 宜 子
〃
〃
次 長(兼)自 然 共 生 政 策 課 長
早
〃
〃
地 球 環 境 課 長
日比野 淳 二
〃
〃
地 球 環 境 課 副 主 幹
稲
川 哲 也
〃
〃
下
山 淳 二
国際航業株式会社 フロティア事業部 RE事業推進部長
船
橋
学
〃
〃
吉
岡
玲
〃
岐阜営業所
〃
副 主 査
○調査担当
RE事業推進部技師
課長代理
塙
(株)帝国建設コンサルタント コンサルタント本部 地質部 部長
泰一郎
香
田 明 彦
〃
〃
〃
課長
戸
塚 雄 三
〃
〃
〃
係長
高
木 康 成
-巻末11-13-
議 事 次 第
1. 開
会
挨拶 岐阜市自然共生部 部長
2. 議
題
○クリーンエネルギーの活用調査事業の進捗について
1)太陽光発電導入可能性調査について
2)地中熱利用可能性調査について
3. その他
-巻末11-14-
検討会議事録(要旨)
進行: 長谷川 会長
1.開会挨拶
岐阜市 自然共生部 林部長
2.議
題(クリーンエネルギーの活用調査事業の進捗について)
2-1. 岐阜駅周辺施設における太陽光発電導入可能性調査
(1) 資料説明:国際航業(船橋)
(2) 質疑応答
長谷川会長:今回モデルとして7施設について検討されているが、その他の施設におい
て検討される予定はあるか。
国際航業(船橋):今回の業務で整理させていただいております。
神谷副会長:P166の表の見方を教えていただきたい。概算工事費が岐阜駅西駐車場につ
いておかしいのではないか。
事務局(日比野):間違いであります。修正いたします。
神谷副会長:対象施設周辺の建物の整理や調査は行われているのか。例えば隣に高層ビ
ルが建つ可能性等がある。また、それを抑制できるシステムはあるのか。
国際航業(船橋):抑制できるシステムは今のところありません。今回の調査では200m四
方において建物をチェックし、シミレーションしており、将来的に建
物が予定されている場合は計算に含める事になるが、今回はそういう
情報は得られなかったため、既設の建物のみでシミュレーションして
いる。
長谷川会長:岐阜駅西駐車場は南隣は線路であり条件がいいですね。北隣の岐阜シティ
ータワー43の影響はないのですか。
国際航業(船橋):開発がほぼ終わっている地区なので、今存在する建物が大きく変わる
ことは無く、問題はないと考えている。岐阜シティータワー43の影響
も全くありません。
神谷副会長:太陽光発電システム導入の優先順位をつける項目の中で、環境学習効果が
あるが、学習というと子供たちが学習するというイメージがある。年
齢層等は考慮しているのか。
-巻末11-15-
国際航業(船橋):斎場等は考慮しているが、それ以外については考慮していない。
事務局(日比野):競輪場については清流国体の会場となる予定であるため、プラスの効
果は期待できると考えられる。
林部長:7施設の中に本郷小学校があるが、学習効果の点で他の学校施設はあがってこな
いのか。
国際航業(船橋):学校では太陽光を設置している事例があり、今回はそれ以外の施設を
対象に検討を進めたほうが、興味深い結果が得られると考える。
長谷川会長:パネルの寿命はどれくらいなのか。
国際航業(船橋):実際には不明であるが、10年くらいと言われている。
長谷川会長:太陽光発電システムは環境というよりPRへの影響が大きいと思われる。
高野委員:住民に目に見えて分かるような電光掲示板の設置等のPRも有効である。
長谷川会長:市では何か計画はあるのですか。
林部長:これから期待されているEVの急速充電器等を駐車場に設置することでPRできる。
太陽光発電で得られた電力を極力充電器に回せるように電球をLEDに
換えるなど節電も考えている。
国際航業(船橋):林部長が言われたとおり、駐車場の電球をLEDにするなど節電しつつ、
太陽光での電気を利用することにより二酸化炭素削減に有効な手段で
あることを報告書でもまとめている。
柴委員:蓄電池を入れる計画はないか。
国際航業(船橋):蓄電池を入れることにより工事費が大幅に上がってしまうため今回の
検討ではいれていない。
柴委員:余剰電力が出る可能性はないのですか。
国際航業(船橋):現在集計されている使用電力と比べても太陽光発電量は少ないため、
売電という状況にはほぼならないと考える。
2-2. 地中熱利用可能性調査
(1) 資料説明:帝国建設コンサルタント(香田)
(2) 質疑応答
神谷副会長:イニシャルコストのうちボーリング費用が3~4割ほどを占めている。ボー
リング費用を抑えればイニシャルコストを押さえられ、地下水を利用すること
に対する敬遠観も薄らぐと考えられる。既設井戸が利用できればボーリング費
-巻末11-16-
用が抑えられるので、既設井戸の利用可能性等も参考として入れてもいいので
はないか。
帝国(香田):地域によって地盤条件が異なるため、ボーリング費用を推定することが非
常に困難であるが、将来的に実用化する際には詳細に調査して検討していく必
要性があると考える。
神谷副会長:長良川の河川流量調査で1日当たり130万トンとあるが、これは地下水涵養
の下限値として見ることができるのか。安全側でどのくらい取水できるかとい
ったことを加味するといいのではないか。
帝国(香田):今回の流量観測は2回しか実施しておらず、この結果を下限値かどうかを推
定するのは現状では非常に困難である。精度を上げるためには、季節毎の調査
を今後も継続する必要性があると考える。
林部長:行政として地中熱利用を推進していく上で、既存の井戸を使うことを進めた方
がいいのか、または限界は不明であるが前向きに地下水利用を進めた方がいい
のか。
帝国(香田):限度に関しては社会的要因等を含んでくるため非常に難しいが、今回の調
査より地下水利用に関してはほぼ問題ないと考えており、前向きに進めていい
ものと考えている。市街地においてのシミュレーションでピンポイントでかな
りの量を汲み上げた場合も水位低下はほとんどないという結果も出ているため、
地下水に関しては十分なポテンシャルを持った地域であると言える。
柴委員:イニシャルコスト等は単純化して計算しているが、面積が大きくなると費用が
安くなるといったスケールメリット等はあるのか。
帝国(香田):資料を見ても分かるように床面積が大きくなるほどコストは高くなるが、
岐阜市街地は地下水が5m付近と浅いことに加え、透水性が非常に良いため、一
般的な地域ではボーリング深度50~100m程掘削する必要性があるのに対して、
岐阜市街地においては深度20m程の浅い井戸でかなりの量の汲み上げが可能であ
り、コスト的にも安くなる。地下水を利用するには非常に向いている地域であ
ると考える。
柴委員:P65の図4-3-2に示されている選定フローだが、水質のみで一概にこのようにな
るとは限らないので訂正されたい。
帝国(香田):訂正いたします。
長谷川会長:今回の調査で一番良い地域もしくは施設をあげていただけるともっといい
と思う。
帝国(香田):分かりました。
神谷副会長:過去の資料があればある地域の水位を10cm下げるにはどれくらい揚水すれ
ばいいのか逆算すれば分かる。よって、前もって地下水位を10cm下げると宣言
-巻末11-17-
して地下水を汲み上げれば住民の理解も得やすいのではないか。そういう方法
も一つあるのではないかと考える。ただし、そのためにはモニタリングをしっ
かりし、住民に公表する等が大切である。しかし、住民感情を考えるとやみく
もに地下水を使うより効果的であると思う。
帝国(香田):分かりました。
3.閉会挨拶(今後の予定)
事務局(日比野):今回議論した内容を極力反映した成果物を作成して下さい。得られ
た成果物を基に今後の事業展開を進めて行く予定でありますので、各
委員の先生方々には、御助言,御協力を賜りますようお願いする。
これで検討会議を閉会いたします。ありがとうございました。
以
-巻末11-18-
上
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