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蛋白質核酸酵素:赤血球細胞の分化増殖因子
チンの構造・機能・代謝-佐々木隆造・上田正次 特 異 な機 能 を も つに 至 った成 熟 血 液 細胞 に は一 定 の寿 命 が あ る の で, 生体はつねに細胞 を 供給 しつ づ け な けれ ば な ら な い。 成 熟細 胞 の 供給 は, 未 分 化 な 幹 細 胞 が 分 化 増 殖 す る こ とに よ り達 成 され, 供 給 の 速 度 は お もに 分 化 増 殖 因 子 の 濃 度 に よ り調 節 さ れ て い る 。 赤 血 Database Center for Life Science Online Service 球 の生 産 を調 節 す る 最 も重 要 な 因子 は, エ リス ロ ポエ チ ン (Ep) あ る。 最 近Epお と呼 ば れ る 糖 蛋 白 質 で よび そ の遺 伝子 が単 離 さ れ, 構 造 が 明 ら か に な った 。Epの 作 用 機 構, 代 謝に 関 す る 研究 が行 な わ れつ つ あ り, 動 物に お け る各 組 織へ の酸 素 供 給 シス テ ム の 全 貌 が 明 らかに さ れ よ うと して い る。 は じめ に 血 液 中 には 赤 血 球, 顆 粒 球, 単 球 (組 織 で マ ク ロ フ ァー ジに な る) , 血 小 板, る。 図1に 示 す 幹 細 胞 や 前駆 細 胞 は 顕 微 鏡 で同 定 す る こ リ ンパ球 な ど の細 胞 とが で き るわ け で は な い。 が存 在 し, 特 異 な生 物 機 能 を発 揮 して い る。 これ らの成 1961年, Till と McCulloch^<2)>は 致 死 量 の放 射 線 を照 熟血 液 細胞 に は一 定 の寿 命 が あ り, しか も 自 己複 製 能 が 射 した マ ウ ス に正 常 マ ウス の骨 髄 細 胞 を 与 え る と脾 臓 に な い の で 生体 は命 あ るか ぎ り成 熟 細 胞 を補 給 す る。 た と 肉眼 で認 め うる コ ロニー が形 成 さ れ る こ と, この コ ロ ニ ー を形 成 す る細 胞 は 自 己複 製 能 と多系 列 へ の 分 化 能 を も え ば, ヒ トの赤 血 球 の寿 命 は約120日 あ た り約0.8%の で あ る の で, 1日 つ こ と を 発 見 し, 幹 細 胞 赤血 球 が 死 滅 す る こ とに な り, 約2× (CFU-S ; colony-forming 10^<11>個 の 赤血 球 が 毎 日形 成 さ れ ね ば な らな い。 こ の よ う units-spleen) な成 熟 血 液 細 胞 の補 給 は 造 血 組 織 中 で の未 分 化 な血 液 幹 に軟 寒 天 や メ チ ル セ ル ロー ス を使 う半 固 型培 地 中 で 細 胞 細 胞 (hemopoietic stem cell) の分 化 増 殖 に よる (図1)。 の存 在 と そ の ア ッセ イ法 を示 した 。 の ち を培 養 す る方 法 が 開 発 さ れ た (総説 文 献3を 参 照)。 造 成 体 で は骨 髄 が 主 要 な 造 血 組 織 で あ るが, マ ウ ス の よ 血 組 織 の細 胞 を こ の よ うな培 地 中 で増 殖 因 子 (後 述) の うな小 動 物 で は脾 臓 も重 要 な造 血 組 織 で あ る。 胎 児 期 は 存 在 下 で培 養 す る と, 未 分 化 な細 胞 は増 殖 分 化 し, 成 熟 肝 臓 で造 血 が 行 なわ れ る。 造 血 組 織 中 の最 も未 分 化 な多 細 胞 に近 い細 胞 か ら な る コ ロニ ー を 形成 す る。 コ ロ ニ ー 能 性 幹 細 胞 (pluripotent stem の性 格 か ら コ ロ ニ ー の 由来 した前 駆 細 胞 を知 る こ とが で cell) は 自己 複 製 能 とす べ て の血 液 細 胞 に分 化 す る能 力 を もつ 。 ひ とた び 分 化 の き る。 図1のCFU 方 向 に運 命 づけ られ た 幹 細 胞 (committed な前 駆 細 胞 を示 した も の で あ り, CFU-Mix stem cell) は, (colony-forming units) は この よ う は多分化能 増 殖 を く り返 しなが ら分 化 す る。 こ の過 程 で 幹 細 胞 の特 を もつ 幹 細 胞 を, BFU-EやCFU-Xは 徴 で あ る 自己 複 製 能 と多 系 列 へ の 分 化 能 は 漸 次 低 下 し, 前 駆 細 胞 を示 す 。CFU-Mix や が て特 定 の系 列 の細 胞 のみ に分 化 し うる前 駆 細 胞 とな potentialな 分 化 能 を もつ 前 駆 細 胞 が 存 在 す る が, 省 略 Ryuzo Sasaki, Faculty Masatsugu of 京 都 大 学 農 学 部 食 品 工 学 科 Agriculture, Ueda, University, 雪 印乳 業 生 物 科 学 研 究所 Brand Milk Products Growth Factors Kyoto (〒606 京 都 市 左 京 区 北 白 川) Kyoto (〒329-05 Co., Ltd., Shimotsuga-gun, 606, [Department of 特定 の 系 列 の とCFU-Xと Food Science の間 に oligo and Technology, Japan] 栃 木 県 下 都 賀 郡 石 橋 町) Tochigi [Research Institute of Life Science, Snow 329-05, Japan] in Erythropoiesis Key【赤 word 血 球細 胞 の 分 化 】 【エ リス ロポ エ チ ン】 【分 化増 殖 因子 】 2345 Database Center for Life Science Online Service 14 蛋 白 質 核 酸 図1. 文 献1を mixture 参 考 に した 。CFU factor, IL 酸 球), Meg : interleukin, 血 液 : colony-forming (混 合 コ ロ ニ ー の 意), sinophil(好 酵 素 G BPA 胞 の units, : granulocyte : megakaryocyte 細 Vol. 33 分 化 (巨 核 球), して あ る。 増 BFU E 殖 過 (1988) 程 : burst-forming (顆 粒 球), : burst-promoting No. 13 M : monocyte : erythroid activity, Ep units, S : spleen, (単 球) /macrophage, (赤 血 球), CSF Mix Eo : : eo : colony-stimulating : erythropoietin。 した 場 合 は 赤血 球 の 生産 が亢 進 す る。 こ の よ うな造 血 過 こ の よ うな 培 養 系 を利 用 して 造 血 過 程 に 関 与 す る多 数 程 の 制 御 は お もに 増殖 因子 の濃 度 で調 節 され る と考 え ら の 分化 増 殖 因 子 が 明 らか に な った (図1)^<4,5)>。CSF (col れ て お り, これ らの 因 子 の 代謝 を 制御 す る機 構 を解 明す ony-stimulating factor) な る 名 称 は 半 固 型 培地 中 で の る こ とが 重 要 で あ る。 ま た 特 定 の系 列 の前 駆 細 胞 の量 も コ ロニ ー形 成 を 促 進 す る因 子 とい う意 味 に 由 来す る。 こ 造 血 速 度 に関 係 が あ る と考 え られ る。 した が っ て, (2) れ らの な か に は, も と も と リンパ 球 に 作用 す る 因子 と し で述 べ る前 駆 細 胞 の供 給 を支 配す る幹 細 胞 の動 員機 構 も て発 見 さ れ た も の で, 骨 髄 系 細 胞 に も 作 用 す る こ とが 造 血 速 度 と深 い 関 係 が あ ろ う。 明 らか に な った も の が あ る。 た とえばIL-3 (multi- (2) 幹 細 胞 の 自己 複 製 と分 化 幹 細胞 が 自己複 製 す CSF)^<6)>は幹 細 胞 を含 む 分 化 の 初 期 段 階 に あ る 細 胞 に作 るか 分 化 の方 向 に 向 か うか, さ らに分 化 の方 向 に 向 か っ 用 し^<7)>, IL-4^<8)>は肥 満 細 胞 の 増 殖 因 子 と して^<9,10)>, IL- た 細 胞 が ど の系 列 の 前 駆 細 胞 に な るか は, ま った く ラ ン 5^<11)>は 好 酸 球 の分 化 因 子 と して^<12)>, IL-6^<13)>はIL-3と の ダ ム であ る とす る stochastic model^<3,15)>が 提 唱 され て 共 同 因 子 と して 作 用 す る^<14)>。 な お図1に 示 した 因 子 の作 い る。 幹 細 胞 の側 に分 化 決 定 の素 因 が あ り, 幹 細 胞 の 動 用 点 は in vitro 態 の方 向性 につ いて は 環 境 因 子 は 関 与 しな い とす る考 え 実 験 で観 察 され た 結 果 に基 づ く場 合 も 多 く, in vivo で の意 義 が確 立 され て い な い物 質 も あ る。 血 液 細 胞 に関 して 活発 な研 究対 象 とな っ て い る点 を あ げ れ ば, 以 下 の よ うな もの に な ろ う。 (1) で は正 しい と思 わ れ る。 しか し in vivo では 種 々 の タ イ プの 細 胞 か らな る間質 細 胞 の ネ ッ トワー ク中 で造血 が 起 こ って い る。 した が って 造血 の過 程 は環 境 の変 化 細 胞-細 胞 間 の相 互 作 用 な ど造 血 環 境 に よ り 幹 細 胞 の 動 に応 じて変 動 す る。 た とえ ば, 出血 に よ り赤 血 球 が 減 少 態 が 左右 さ れ る とす る考 えが あ り^<16)>, さ らに 詳 しい研 究 2346 造 血速度の調節機構 で あ る。 こ の考 えは in vitro 赤 血 球 細 胞 の 分 化 増 殖 因 子 が 必 要 で あ る。 また 造血 の初 期 過 程 に 関 与す る 因子 の標 15 トでは7日 間 (マ ウ スで は2日 間) の 培 養 で8∼50個 的 細 胞 の位 置 づ け, 因 子の 作 用 機 構 に 関 す る研 究 もた い 細 胞 か らな る赤 芽 球 コ ロ ニ ーが 形 成 され, BPA へ ん重 要 で あ る。 promotingactivity) (3) 前駆細胞の分化増殖機構 前 駆 細 胞 が そ の系 列 を 共 存 させ た 場 合, 14日 間 (マ ウ スで は7日 間) の培 養 で100∼5,000個 の細 胞 か ら な る に 特 異 的 な生 物 機 能 を 獲 得 す る分 子 機 構 で あ り, 換 言 す 大 型 の 赤 芽 球 コ ロ ニ ーが 形成 され る。Epの れ ば各 系 列 に特 異 的 に 作 用 す る因 子 の 作 用 機 構 で あ る。 胞 をCFU-E, (4) 成熟血液細胞の機能の発現機構 赤 血 球 の酸 素 BPAの BFU-EはCFU-Eよ の (burst 作 用 す る細 作 用 す る細 胞 をBFU-Eと 呼ぶ。 り未 分 化 な 細 胞 で あ る。赤 血 球 系 運 搬 の機 構 な どは 最 も よ く理 解 され て い るが, 他 の 細胞 の 細 胞 で形 態 的 に 同 定 し うるの はCFU-Eよ が そ の機 能 を発 現 す る分 子 機 構 は まだ まだ 不 明 な 点 が 多 熟 した 前 赤 芽 球 か らで あ る。 こ の段 階 か ら グ ロ ビ ンの合 い。 成 が 開 始 され, や が て核 を 失 い 網 状 赤 血 球 とな り, 血 流 (5) 白血 病 細 胞 いず れ か の分 化 段 階 にあ る血 液 細, 胞 が分 化 能 を失 っ て, 永 遠 の増 殖 能 を 獲 得 した もの が 白 中 に 放 出 され る。BFU-Eは りさ ら に成 骨 髄 中 だ け で な く末 梢 血 中 に も存 在 す る。 血 病 細 胞 で あ り, こ の細 胞 に関 す る研 究 に よ って 細 胞 の 癌 化 の機 構 を うか が うこ とが で き るだ け でな く, 正 常 細 1. BFU-Eに 胞 の分 化 に 関 して多 くの知 見 を得 る こ とが で き る^<17)>。 BPAと Database Center for Life Science Online Service (6) 造 血 を統 御 す る因 子 図1に 示 した 因 子 のほ か 作用する因子 は奇 妙 な名 称 で あ るが, 要 す る にEpと の共 存 下 で大 型 の赤 芽 球 コ ロニ ー (バ ー ス トコ ロ ニー) を 形 に もま だ ま だ 未知 の 因子 が 存 在 す る可 能 性 が あ る。 あ る 成 させ る物 質 をす べ てBPAと い は既 知 の 因子 で造 血 過 程 へ の影 響 が 調 べ られ て い な い を 示 す 物 質 の存 在 は 再 生 不 良性 貧 血 患 者 尿^<19)>を は じめ, も の もあ ろ う。 また 今 ま では 促 進 因 子 につ いて ば か り述 多 数 の起 源 に認 め られ て い る^<20)>。 べ て きた が, 抑 制 方 向 に作 用 す る 因子 の存 在 は 充 分 予 想 され る こ とで あ り, これ か ら の研 究 が 期 待 され る^<18)>。 以下, 本稿 で は赤 血 球 の生 産 に 関与 す る 因子, エ リス ロポ エ チ ン (Ep) (3) と くに を 中心 に して, 前 述 の (1) と との 観 点 か ら赤 血 球 生 産 の過 程 を概 説 す る。 呼 ん で きた 。BPA活 表1は 精 製 単 離 され たBPAお よびEp様 性 活 性 を もつ 物 質 を ま とめ た も の で あ る。 以 下 に述 べ る よ うに赤 血 球 細 胞 の分 化 増 殖 因 子 と して生 理 的 意 義 が あ るか ど うか 疑 わ しい物 質 も多 いが, 分 化 機 構 を研 究 す る うえ で は 興 味 あ る材 料 で あ る。IL-3は 前 述 の よ うにBFU-Eに 作用 す る の み で な く, 幹 細 胞 へ の 作 用 も 含 め て multi-CSF I. 赤 血 球 細 胞 の分 化 と増 殖 因子 の性 格 を もつ 。IL-3はT細 胞 に よ り 生産 され る と され て い るが, T細 胞 を欠 く ヌー ドマ ウス の造 血 に は 異 常 は 赤血 球 系 細胞 の分 化 ・成 熟 は図1に 示 す よ うな過 程 で な い。 造 血 組 織 の 間 質 細胞 がIL-3を 生産 して い る可 能 起 こ る。 メチ ル セ ル ロー ス を含 む 半 固 型 培 地 中 で造 血 組 性 もあ るが, 今 の と ころ そ の よ うな結 果 は 得 られ て い な 織 の細 胞 を培 養す る と, Epの い。IL-3の み を存 在 され た 場 合, ヒ 表1. 造血 過 程 に お け る意 義 を 明 らか に す る には, 赤 血 球 の 分 化 増 殖 因 子 2347 16 蛋 白 質 核 酸 酵 素 Vol. 33 Moか No. 13 (1988) ら単 離 され た もの で あ り, CFU-Eだ BFU-Eに け でな く も作 用 す る^<29)>。 の ち に こ の物 質 は 金 属 プ ロ テ ア ー ゼ の 組 織 型 阻 害蛋 白質 と 同一 で あ る こ とが わ か っ た^<30)>。 またEDFは フ レ ン ド白血 病 細 胞 の赤 芽 球 系 へ の 再 分 化 を誘 導 す る物 質 と して発 見 され^<41)>, 構 造 的 には 卵 胞 刺 激 ホル モ ンの 分泌 を抑 制 す る蛋 白質 で あ る イ ン ヒ ビ ンの β鎖 の ダ イマ ー で あ り, 卵 胞 刺 激 ホ ル モ ンの放 出 を 促 進 す る蛋 白質 であ るFRP (FSH-releasing と同 一 物 で あ る ら しい^<41,42)>。EPAやEDFが protein) 赤血球細 胞 の 分 化 増 殖 過 程 に お い て 生理 的 意 義 の あ る 因子 で あ る か ど うか 不 明 で あ るが, そ の作 用 機構 は興 味 あ る と ころ で あ る。 図2. BPAの ヒ ト末 梢 血 中 のBFU-Eを Database Center for Life Science Online Service 型 培 地 で14日 作 用^<19)> II. エ リス ロポ エ チ ン メチ ル セ ル ロー ス を 含 む 半 固 間 培 養 し, 形 成 され た バ ース トコ ロ ニ ー (赤 芽 球 コ ロニ ー) を 計 測 した 。 ● : 貧 血 患 者 尿 よ り 精 製 した BPA添 加, ○ : BPA無 添加。 今 ま での と ころ, 赤血 球 の 形成 過 程 で生 理 的意 義 が確 立 され て い る のはEpの み で あ る。Epは, 半 固型 培 地 に よ る コ ロ ニ ー形 成 法 が 開発 され る よ りず っ と以前 に そ さ らに研 究 が 必 要 で あ る。 表1のBFU-Eに 作 用 す る物 質 の なか で興 味 あ る の は, ヒ トリ ンパ 球 の細 胞 膜 よ り単 離 され たBPAで あ る^<31)>。 造 血 組 織 中 で の 細胞 間情 報 伝 図2は ヒ ト尿 中 よ り部 分 精 製 したBPAの もBFU-E由 Ep (200m うに, 成 体 で はEpは ヒ ト末 梢 血 お もに 腎 で 生 産 され る。腎 性 貧 血 な どの場 合 を 除 い て, 血 液 中 の ヘ モ グ ロ ビ ン含量 と血 中 Epレ 達 を担 当 す る物 質 で あ る可 能 性 が あ る。 中BFU-Eへ の 存 在 が 予 測 され て い た 因子 で あ る^<43)>。 あ とで述 べ る よ ベ ル との 間 に は きれ い な逆 相 関 関 係 が あ り^<44)>, Ep が成 熟 赤血 球 の供 給 量 を 制御 す る最 も重 要 な 因子 と考 え の作 用 を調 べ た もの で あ る^<19)>。Epの みで られ て い る。 した が ってEpの 来 の コ ロ ニー が 形成 さ れ るが, 高 濃 度 の に お け る酸 素 供給 の統 御 機構 を理 解 す るた め に重 要 で あ unit/ml) を 必 要 とす る。BPAを と, 生 理 的 濃 度 に近 いEp量 (∼20m 共 存 させ る unit/ml) で コロ ニ ー の形 成 が 見 られ る。 ま た コ ロニ ー の数 はBPAの 存 る。 またEpは 代 謝 に関 す る研 究 は動 物 グ ロ ビ ン遺 伝 子 の発 現 を誘 導 す る。 グ ロ ビ ン遺 伝 子 の構 造 は よ くわ か っ て い る の で, Epの 作用 機 構 を 研 究 す る こ とに よ り遺 伝 子 の発 現 機 構 を 明 らか に 在 しな い場 合 の2倍 以 上 に な り, コロ ニ ー のサ イ ズ も大 す る こ とが で き る。 さ らにEpは き くな る。 こ の こ とは末 梢 血 中 のBFU-Eに 造 血 剤 と して 有 効 で あ るの で, バ イ オ テ クノ ロジ ー の 格 は 分 化 の段 階 の異 な る2種 類 の細 胞 集 団が あ る こ とを 示 して い る。 Epに は反 応 しな い よ り未 分 化 なBFU-Eと, 好 の 標 的 とな って い る。 少 し分 化 が 進 行 し高 濃 度 のEpに 反 応 し うる よ うに な ったBFU- 1. Eと が 存 在 し, BPAは こ の両 者 に作 用 す る と考 え て い Epは る。BFU-Eに 作 用 してEpに 化 させ る こ とがBPAの 腎性 貧 血 な ど に対 す る 感 受 性 の 高 い 細 胞 へ と分 作 用 であ ろ う。 この過 程 でEp エ リス ロ ポエ チ ンの 構 造 お も に 腎 で 生産 され る。Epの 生 産 を制 御 す る最 も重 要 な 要 因 は 腎 に お け る酸 素分 圧 で あ る。 貧 血 に な る と酸 素 分 圧 の低 下 が 腎 細 胞 で 認識 され, Epの 受 容 体 数 の変 化 あ る い は親 和 力 な ど受 容 体 の質 的 変 化 が 昇 す る。 した が らて, Ep生 起 こ る こ とが 考 え られ るが, 今 の とこ ろ ま った くわ か ら は 一 般 に血 中Ep濃 な い。 そ の理 由 は, 均 一 なBFU-Eを ルは ヒ トで20m 大 量 に調 製 す る こ とが 不 可 能 だ か ら で あ る。 貧 血 で は1,000倍 生産が上 産 細 胞 に異 常 の な い貧 血 で 度 が上 昇 す る。Epの 血 中正 常 レベ unit/ml^<44,45)>前 後 であ るが, 再 生 不 良 性 に も上 昇 す る こ とが あ る。幹細 胞 に近 い細 胞 あ る い は造 血 環 境 が 異 常 に な った た め に, すべ て 2. CFU-Eに CFU-Eに EpLA, 2348 EDFな の 血 液 細 胞 量 が 低 下 して い る のが 再 生 不 良 性 貧血 で あ 作 用 す る 因子 作 用 す る物 質 と して はEPA, どが あ る (表1)。EPAは Ep, IGF-I, ヒ トT細 胞 株 る。 こ の よ うな場 合, Epが 生 産 され て もそ れ に応 答 す る細 胞 が存 在 しな いた め に 貧 血 が 回復 せ ず, 生 体 はEp 赤 血球 細 胞 の 分 化 増 殖 因 子 17 生 産 に 利 用 して い る発 現ベ ク ター を 示 す 。遺 伝 子 は5個 の エ キ ソンか らな る。 現 在 の ところ 転 写 の開 始 点 は は っ き りわ か っ て い な い し, 真 核 細 胞 遺 伝 子 に よ く 見 られ る プ ロモ ー タ ー配 列 クス, CCAATボ C-rich (ATAボ ッ クス, -100周 ッ 辺の 領 域) は見 い だ さ れ て い な い^<34)>。 マ ウス の場 合 に は こ の よ うな配 列 の存 在 が 指 摘 され て い る^<48)>。 ヒ トのEp遺 伝子 は第7番 目の染 色 体 上 に あ る^<36)>。mRNA は193個 の ア ミノ酸 を コー ドす る こ とが で きる が, そ の うち27個 は シ グナ ル ペ プ チ ドと して除 去 さ れ るの で, 成 熟 した Ep蛋 白質 は166個 の ア ミノ酸 か らな る。 Database Center for Life Science Online Service 4個 の シス テ イ ン (7, 29, 33, 161番 目) が存 在 す るが, ヒ トの 場 合, 7∼161, 29∼33間 でS-S結 合 が 形 成 され て い る^<48)>。Epの 分 子 量 は18,398と 計算 さ れ, 電 気 泳動 で 得 られ た 分 子 量 が35,000 で あ り, 糖 含 量の 多 い 蛋 白質 で あ る 。 Epは アス パ ラギ ン結 合 型 糖 鎖 が 結 合 し うる配列 (Asn-x-Ser/Thr) を3ヵ 所 (24, 38, 83番 目) も っ て い る。 尿 よ り 単 離 したEpお よび 組 換 えEpの 糖 鎖の 分 析 が 行 な わ れ て い る^<50∼53)>。 糖 鎖 がEpの 活 性 と ど の よ うな関 係 を も って い るか は 明 らか で は な い。 大 腸 菌 で 生 産 したEpは, A 図3. ヒ トEpの 構 造 と 生 産 : 遺伝 子 の 構 造^<34)>。 ボ ッ クス は エ キ ソン を 示 し, 黒 い ボ ッ クス は 蛋 白 質 を コ ー ドす る 部 分 。 B : mRNAの C : Epの D 発 現 に必 須 では な い ら しい。 筆 者 らは, 構 造^<34)>。 ア ミノ酸 配 列^<34)>。-27∼-1は シ グナ ル ペ プチ ド。*印 図3に 示 す よ うな ウイ ル スLTR は糖鎖の結 合する部位。 : 筆 者 らの 使 用 して い るEp発 現 ベ ク ター^<37)>。LTR: long terminal Neo^r : ネ オ マ イ シ ン耐 性 遺伝 子 。 弱 いな が ら も活 性 が あ る といわ れ て お り, 糖 鎖 の存 在 は活 性 terminal repeat) 中 に 含 まれ る プ ロモ ー repeat, タ ー に よ りEpの 遺 伝 子 を転 写 さ せ るベ クタ ー を利 用 して, BHK を 生 産 しっ づ け た 結 果, 血 中Epレ ベ ルが 上 昇 す る こ と に な る。 こ の一 部 が 尿 に 排泄 さ れ る場 合 が あ る。 1977年, 貧血 患 者 尿 よ りは じめ てEpが kidney), ψ2細 胞 な どでEpの 上 清 を集 めEpに 筆 者 ら^<33,46)>も モ ノ ク ロー ン抗 体^<47)>を 利 用 した 簡 単 で 高 収 精 製 法 で約50%の 率 な単 離 法 を開 発 した 。 分 子 量 的35Kの 図4で, り, 糖 鎖 の 占め る 割 合 は40∼50%に cDNAお よび 遺 伝 子 は ヒ ト^<34,35)>, マ ウス^<48,49)>で ク ロー ニ ング され, 図3は もな る。Epの ヒ ト組 換 え 恥 ヒ トEpの か ら類 推 したEp蛋 が 生 産 され てい る^<34∼37)>。 遺 伝 子 構 造 の概 略, cDNAの 構造 白質 の ア ミノ酸 配 列, 筆 者 らがEp (baby hamster 生 産 を試 み た^<37)>。 培養 対 す るモ ノ ク ロ ー ン抗 体 カ ラ ム, セ フ 単 離 さ れ た^<32)>。 ァデ ック スG-100, 糖 蛋 白質 で あ (long ヒ ドロキ シ アパ タイ トの3段 収 率 でEpを 尿 か ら得 られ たEpが2つ 階 の 単 離 し う る (図4)。 の バ ン ドに な る のは, シ ア ル酸 の含 量 の ちが い に よ る もの で あ る^<33)>。 単 離 され たEpの 生 物 活性 お よび 糖 含量 を 表2に 示 す 。 尿 由来 のEp (r-Ep-B) (u-Ep) とBHK細 とは in vitro, in vivo い が, ψ2由 来 のEp (r-Ep-ψ) 胞 由 来 のEp 活 性 と もに 大 差 は な は in vitro 活性は高 2349 18 蛋 白 質 核 酸 酵 素 Vol. 33 No. 13 いことはシアル 造 がEpの (1988) 酸 の 問題 だ け では 説 明 で きず, 糖 鎖 の構 生 物 活 性 に 影 響 す る こ とを 示 して い る。r- Ep-ψ の 糖 鎖 の構 造 を 解 析 し, r-Ep-B, 比 較 す る必 要 が あ る。 な お表2の u-Epの それ と 結果 は, 組 換 え型 糖 蛋 白質 を 生 産 す る場 合 に は, 宿 主 細胞 に よっ て付 加 され る 糖鎖 が 異 な る可能 性 が あ る こ とを示 して い る。 組 換 え 型Epが 腎性 貧 血 患 者 や 貧血 動物 を 使 っ て, 貧血 治療 剤 と して の 効 果 が あ る こ と は 確 認 さ れ て い る^<53,54)>。 2. エ リス ロポ エ チ ンの 作 用 A. エ リス ロポ エ チ ンの 受 容 体 Epも 他 の増 殖 因子 と同様 に, Epに 特 異的 な受 容 体 へ の結 合 を 介 して そ の作 用 を 発 現 す る と 予期 され て い た Database Center for Life Science Online Service が, Krantz と Goldwasser は 尿 か ら 単離 したEpを NaB^3H_4で 処 理 し, 糖鎖 を^3Hで ラベ ル したEpを て フレ ン ドウイ ル ス に 感 染 した マ ウ ス脾 細 胞 にEp特 図4. 単 離 したEpのSDSポ リア ク リル ア ミ ドゲ ル 電 気 泳 動 分 析^<37)> 1 : 尿Ep, 2 : BHK 細 胞 生 産 組 換 えEp, 3 : ψ2細 使っ 異 的 受 容 体 が 存 在 す る こ とを 示 した^<55)>。^3Hで 標 識 したEp 胞生 産 組 換 えEp。 を 使 用 した 理 由 は, ^<125>IでEp塗 標 識 す る と 生物 活 性 が 消 失 す る と 考 え られ て いた た め で あ る。 しか し, ^3H で は 高 比 活 性 の標 識Epを 得 る こ とが で きず, あ ま り研 く, in vivo 活 性 は低 い。 ま た どの場 合 で も シ アル酸 を 究 が 進 展 しな か った が, 組 換 え 型Epが 除 去 す る と, in vitro の活 性 は上 昇 し, in vivo に な り, さ らに 生 物 活 性 を 保 持 した^<125>I-Epを作 る こ と は ま っ た くな くな る。表2で の活性 わ か る よ うに, 糖組 成 に つ い て の 明 らか な 特 徴 は, r-EP-ψ い こ とで あ った 。 どのEpで の シ アル 酸 含 量 が 低 もで き る よ うに な った 結 果, Epと 使用 で きる よ う 受 容 体 との相 互作 用 あ るい は 受 容 体 の 同 定 に 関 す る成 果 が 報 告 され た^<56∼63)>。 も シ アル 酸 を 除去 す る と, 標 的 細 胞 と して利 用 され て い る のは, マ ウ ス, ラ ッ トの ア シ ア ロ糖 蛋 白質 が 肝 で 胎 児 肝 細 胞, フ レ ン ドウ イル ス感 染 あ るい は フ ェ ニル ヒ 認 識 され, す み や か に血 中 よ り消 失 した た め と考 え られ ドラ ジ ン投 与 に よ り貧血 に した マ ウ ス脾 細 胞, フ レン ド る。r-Ep-ψ 白血 病 細 胞 株 で あ る。 in vivo活 性 が な くな る の は, の in vivo 活 性 が 低 い の は, シ ア ル酸 含 量 が 低 く, 肝 で 認 識 され る糖 鎖 (ガ ラ ク トー ス残 基?) が 図5は マ ウ ス胎 児 肝 細 胞 へ の^<125>I-Epの結 合 を 解 析 し 露 出 して い るた め に, 血 中 の 寿 命 が 短 い こ とに よ る ので た も の であ り, 表3は 筆 者 ら の結 果 を ま とめ た もの で あ あ ろ う。in vitro る^<57,64)>。Scatchard プ ロ ッ トは 二 相 性 が 見 られ, 親 和 力 の活 性 は シア ル酸 を 除去 す る と増 加 す る傾 向 に あ るが, 脱 シ ア ル化r-Ep-ψ の 活 性 が と くに高 表2. u-Ep 2350 : ヒ ト尿Ep, r-Ep-B : BHK細 の 異 な る結 合 部 位 が 存 在 す る こ とを示 して い る。 マ ウ ス 天 然 型 と組 換 え 型 ヒ トEpの 胞 生 産 組 換 えEp, r-Ep-ψ 比 較^<37)> : ψ2細 胞 生 産組 換 えEp。 赤 血 球 細 胞 の 分 化 増 殖 因 子 19 る赤 血 球 系 細 胞 を 含 ん で お り, 親 和 性 の 異 な る受 容 体 を もつ 細 胞 が混 在 して い る可能 性 もあ る。 また Scatchard プ ロ ッ トが直 線 性 を示 す報 告^<56,63)>も あ り, こ の問 題 は さ らに検 討 す る必 要 が あ る。 胎 児 の生 長 と と も に肝 細 胞 あ た りの受 容 体 数 が低 下 す るの は (表3), Epの 受容体 を 最 も多 くもつ と考 え られ て い るCFU-E^<59)>の 含 量 が 低 下 す るた め で あ る^<64)>。 フ レ ン ド白血 病 細 胞 株 で あ るTSA 8は ジ メチ ル ス ル ホ キ シ ドに よ り分 化 の方 向 に誘 導 され る。 誘 導剤 は細 胞 あ た りのEp受 容 体 数 を増 加 させ, 増 加 す るの は高 親 和 性 部 位 で あ る (表3)^<57)>。 図6は 受容 体 を 同 定 す るた め に 行 な った 実 験 結 果 を示 して い る。^<125>I-Epをマ ウ ス胎 児 肝 細 胞 に結 合 させ た の ち, 架橋 剤処 理 に よ り形 成 され た^<125>I-Epと受 容 体 との 共 有 結 合物 を, SDSポ リア ク リル ア ミ ドゲ ル電 気 泳 動 で Database Center for Life Science Online Service 解 析 した 。 還 元 条 件 の電 気 泳 動 で は分 子量 約120Kと 140Kと の2本 の バ ン ドが 検 出 され た (図6A)。 非還 元 条 件 では, これ ら のバ ン ドは見 られ ず, 分 子 量250K の と ころ に バ ン ドが 見 られ た (図6B)。 図5. Epと マ ウス 胎 児 肝 細 胞 との 結 合^<57,65)> 縦 軸 は^<125>I-Epの 特 異 的 結 合 を 示 す 。15℃ で4時 させ た 。 挿 入 図 は Scatchard プ ロ ッ トを 示 す 。 間反応 受 容 体 は 異 な る 分 子 量 を もつ, これ は, Epの 2本 の ポ リペ プ チ ドが S-S結 合 で つ な が った 構 造 で あ る こ とを示 唆し て い る。 しか し, 非 還 元 条 件 下 の電 気 泳 動 で は放 射 能 の 多 くは ゲ 白 血 病 細 胞 株 で も 同様 な こ とが 見 られ る の で, お のお の ル 中 に 移 動 しえ な い高 分 子 部 分 に検 出 され, 分 子量250 の 細 胞 が 高 親 和 性 部 位, 低 親 和 性 部 位 を も って い る と考 Kの バ ン ドは 非 特 異 的 な も の で あ る可 能 性 を否 定 で き な え て い る。 た だ し組 織 か ら得 られ る細 胞 標 品 は, 赤 血 球 い。 非 還 元 条 件 下 で も分 子 量120Kと140Kの2本 系 以外 の細 胞 を含 む こ とは もち ろ ん, 分 化 の段 階 の 異 な バ ン ドが 存 在 す る との報 告 も あ り^<56,58)>, 2本のバ 表3. 37℃ FVA TSA8 Epと の ン ドが 標 的 細 胞 と の 結 合^<57,65)> の 実 験 は 低 濃 度 の^<125>I-Epを 使 った も ので あ り, 親 和 力 の異 な る受 容 体 の存 在 を 否 定 す る もの で は な い^<57)>。 : 貧 血 を ひ き起 こす フ レ ン ドウ ィル ス, PHZ : フ ェ ニ ル ヒ ドラ ジ ン, DMSO : ジ メチ ル ス ル ポ キ シ ド, : フ レン ド白血 病 細 胞株 。 2351 20 蛋 白 質 核 酸 酵 素 Vol. 33 No. 13 (1988) 起 こす ウ イルス で トラ ンス ホ ー ムし た細 胞 か らEpに 応 答 す る細 胞 株 が 得 られ て い る^<56,69)>。 一 方 で は, 本 来 の標 的 細 胞 を 精 製 す る こ とが試 み られ て い る。 赤血 球 生 産 を 抑 制 す る薬 剤 の投 与 と瀉血 に よ り, マ ウス 脾臓 にCFUEを 蓄 積 させ る。 つ い で, CFU-Eを 特殊 な ロー タ ー (エル トリエ ー タ ー) を 利用し た遠心 と パ ー コール濃 度 勾 配遠心 とに よ り分 離し た^<70)>。こ の方法 に よれば1匹の マ ウ スか ら80∼100%の 純 度 のCFU-Eが10^6個 得 られ る とい う。 も う1つの 方 法 で は, 貧血 を ひ き起 こす フ レ ン ドウ イ ル スを 感 染 させ, CFU-Eを 蓄積 したマ ウ ス脾 臓 細 胞 を ウ シ血 清 アル ブ ミンの濃 度 勾 配 中 で沈 降 さ せ, CFU-Eを 精製 して い る^<71)>。こ の方 法 で は, マ ウスか ら10^8個 のEpに 1匹 の 応 答 す る比較 的均 一 な細 胞 Database Center for Life Science Online Service を得 る こ とが で き る。 今まで の ところ, Epシ 一 した 見 解 は な い 。Epに グナル の伝 達 機構に つ い て統 よ り誘 導 さ れ る現 象 と して報 告 され た も の を列 挙 す る と, Ca^<2+>の 取込 み 促進^<72)>, アデ ニ ル酸 シ クラ ーゼの活 性 化^<73)>, 機 能 の 判 明 して い な い 膜 図6. マ ウス 胎 児 肝 細 胞 のEp受 容 体 の 同 定^<57)> ^< 125>I-Epを 細 胞 へ 結 合 させ た の ち , 架 橋 剤 (DSS : disuc cinimidylsuberate) に よ り共 有 結 合 で 連 結 され た^<125>I-Ep受 容 体 複 合 体 を 形 成 させ た 。複 合体 を Triton X-100に より 溶 解 し, SDSポ リア ク リル ア ミ ドゲ ル 電 気 泳 動 で 解 析 した 。 A : 還 元 条 件 下 で の 電 気 泳 動, B : 非 還 元 条 件 下 で の 電 気 泳 動 。(+) : ^<125>I-Epと 細 胞 とを イ ンキ ュベ ー トす る と き に 過 剰 の 非 標 識Epを 与 え た 場 合, (-) : 与 え な い 場 合 。B の レーン1, 2, 3, 4, 5, は 架 橋 剤DSSの 濃 度 が0, 0.1, 0.2, 0.4, 0.4mMで あ る。Bの 矢 印は ゲ ル 中 に移 動 しない 高 分 子 化 合 物 お よ び分 子 量約250Kの 成 分 を 示す。 蛋 白質 の脱 リン酸 化^<69)>, ア ラキ ドン酸 が リポ オ キ シゲ ナ ー ゼ系 で代 謝 され た 場 合 の産物 の増 加^<74)>が あ る。 精 製 した マ ウ スCFU-Eを 用 い た実 験 で は^<75)>, Epの 添 加 後 に まず 全RNA合 成 が 増 加 し, 4時 間 ぐ らい の 遅 れ で グ ロ ビ ンmRNAの 合 成 が 開 始 され る。 グ ロ ビ ン遺 伝 子 の5'キ ャ ップ部 位 付 近 の クロ マ チ ン構 造 は, DNase に高 感 受 性 で あ るが, 感 受 性 はEpの I 添 加 前後 で は変 化 しな い。 また, グ ロ ビ ン遺 伝 子 の 上 流 に あ る シ トシ ンの メチ ル化 もEpの 添 加 前 後 で変 化 が 認 め られ ず, この よ 存 在 す る理 由 も 含 め て これか らの研 究 課 題 で あ る。 ヒ ト うな ク ロマ チ ン構 造 や 遺 伝 子 上 の 変 化 は, CFU-Eよ のEp受 未 分 化 な細 胞 で起 こ って い る ら しい 。 興 味 あ る現 象 と し 容 体 に つ いて は, 細 胞 供 給 が 困 難 で あ り研 究 が な か った が, 最 近Ep受 Epの 容 体 を もつ 細 胞 株 が 得 られ た 。 受 容 体 へ の親 和 力 お よび 受 容 体 の分 子 サ イ ズ に関 ては, グ ロ ビ ンmRNAが mRNAの5'キ 部 位 に 対 応 す る 転 写 産 物, る^<65,66)>。 RNAが B. Epは エ リス ロ ポ エ チ ンの 作 用機 構 標 的 細 胞 で あ るCFU-B周 は じめ, 赤 血 球 に 特 異 的 な蛋 白質 の蓄 積 で あ る^<67,68)>。 こ の種 の研 究が 進 歩 す る必 要条 件 は, Epの 純 品が 自 由 に 基対上流 い わ ゆ る ア ッ プ ス ト リー ム 蓄 積 す る こ とで あ る^<76)>。 こ のRNAは 点 で不 均 一 で あ るが, ポ リ (A) 辺 の 細胞 に 作用 し て, そ の増 殖 と分 化 とを ひ き起 こす 。 分 化 は グロ ビ ンを 入 手 し うる こ と, Epに 合 成 され る前 に, グロ ビ ン ャ ッ プ 部 位 よ り50∼300塩 して マ ウ スや ラ ッ トの場 合 に類 似 した結 果 が 得 られ て い り サ イ ズの が 結 合 して い る。 グ ロ ビ ン遺 伝 子 の 発 現 とな ん らか の 関 係 が あ るか も しれ な い。 Epシ グ ナ ル の伝 達 機 構 と 赤 血 球 特 異 遺 伝 子 の発 現 誘 導 機 構 をむ す びつ け る知 見 は, 今 の ところ な い。Epは 応 答 して増 殖 と分 化 をす る比 較 細 胞 の増 殖 を とも なわ ず に グ ロ ビ ン遺 伝 子 の 発 現 を 誘 導 的 均 一 な細 胞 集 団 を得 られ るこ とで あ る。 前 者 の問 題 は す る こ とが で き る の で^<75∼77)>, 増殖 と分 化 を誘 起 す るに 必 前 項 で述 べ た よ う に解 決 した が, 細胞 の 問題 は完 全 に解 要 な細 胞 内変 化 を分 離 して考 え る必 要 が あ るか も しれ な 決 したわ け で は な い。 本 来 の 標 的 細 胞 の 性格 か らずれ て い。 い る危 険 性 もあ るが, 細 胞 株 を利 用 す るの が こ の種 の研 究 に と って最 も容 易 な こ とで あ る。 マ ウス に貧 血 を ひ き 2352 赤 血 球 細 胞 の 分 化 増 殖 因 子 3. エ リス ロ ポ エチ ンの代 謝 成 体 で の お もなEp生 あ る のか, これ か ら の研 究 課 題 で あ る。 産 部位 は 腎臓 で あ るが, 肝 臓 で も作 られ る^<78)>。 胎 児期 に はEpは 臓 の どの細 胞 がEpを 肝臓 で 生産 され る。腎 生 産 して い るか につ い て は, 尿 細 管 上 皮 細胞, 糸球 体 上 皮 細 胞, 糸球 体 血 管 間 膜 細 胞 (メ 腎 に おけ るEp生 産 の制 御 機 構 を研 究 す る方 法 と して は, 環 流 臓 器^<78)>, 培 養 腎 細 胞^<84)>, Ep生 られ て い る。Ep生 産 の促 進 は, 産細 胞 株^<85)>が 用い プ ロ ス タ グ ラ ン ジ ンを 経 由す る ア デ ニ ル酸 シ ク ラー ゼ の 活 性 化 に よ る とす るモ サ ンギ ウ ム細胞) な ど諸 説 が あ り未 確 定 で あ った 。 これ デ ル が提 出 され て い る^<78)>。 酸 素分 圧 の 変 化 を 検 知 す る機 ら はEpに 構, お よび これ に関 与 す る物 質 (O_2セ ンサ ー) に つ い 対 す る抗 体 やEpの れ た 結 果 で あ る。Epが す な わ ちEpが 生物 活 性 を利 用 して得 ら 血 漿 中 や尿 に排 泄 され る こ と, 生産 に は直 接 関 与 して い な い細 胞 を 生 産 細 胞 と 見 誤 る 可 能 性 が あ る。 最 近, cRNAを Epの るEp生 使 った in situ ハ イ ブ リダ イゼ ー シ ョ ン法 に よ 産 細胞 の 検 索 が行 なわ れ, 貧 血 マ ウス の 腎 の Ep生 て は, な に もわ か っ て い な い 。 生合 成 後 に移 動 す るこ とを考 え る と, こ れ らの 方 法 論 ではEpの Database Center for Life Science Online Service 21 お わ りに 機 能 面 か ら血 液 細胞 を 大 き く分 類 す る な ら ば, 生 体 防御 に 関与 す る細胞 (リ ンパ 球, マ クロ フ ァ ー ジ, 顆 粒 球), 血 液 の凝 固 に 関 与 す る血 小 板, 酸素運搬 産 細 胞 は, 皮 質 中 の 尿 細 管 とそ れ を と りま く毛 細 を 行 な う赤血 球 に 分 類 され よ う。 幹 細 胞 や 分 化 の初 期 過 血 管 との間 に存 在 す る間 質 細 胞, あ るい は毛 細血 管 の 内 程 に あ る細胞 は 分 化 の 多 能 性 を 保 持 して い る の で, こ の 皮 細 胞 で あ る と報 告 され て い る^<79)>。 周 辺 だ け に 分 化 や 増 殖 に 関 して決 定 的 な制 御 機 構 を も う Epの 生 産 を 制 御 す る最 も重 要 な環 境 因子 は, 酸 素 分 け てお くこ とは, た い へ ん な 混 乱 を招 く こ とに な ろ う。 圧 で あ る。 貧 血 な ど に よ る酸 素 供 給 量 の低下 は 腎 細 胞 で た とえ ば, 感 染 な どに よ り生 体 防 御 に必 要 な細 胞 が動 員 検 知 され, Epの され る際 に, 赤 血 球 ま で増 加 して は 困 る。 した が って, 生 産 が亢 進 し, 赤 血 球 生 産 が 促 進 され 生 合 成 促 進 は, 転 写 の レベ ル で行 機 能 の異 な る細 胞 の供 給 は独 立 して コ ン トロ ール す る機 な わ れ て い る^<80,81)>。 も う1つ の環 境 因 子 は 食 餌 蛋 白質 で る。 貧 血 に よるEpの 構 が 必 要 で あ り, 特 定 の系 列 に分 化 が 方 向 づ け られ た あ あ る。 ラ ッ トに無 蛋 白質 食 を与 え る と血 中Epレ ベ ルが との過 程 で成 熟 細 胞 の供 給 量 を 制御 す る工 夫 が な され て 低 下 す る^<82,83)>。 こ の低 下 速 度 を解 析 した 結 果 は, 無 蛋 白 い る。Epは 質 食 を与 え る とす みや か にEpの 節 はEpに 示 唆 した。 す なわ ち, Epの 生産が停止す ることを 生 産 を制 御 す る シ グ ナ ル は こ の代 表 例 で あ り, 大 ま か な 赤血 球 量 の 調 よ り支 配 され て い る。 こ こで解 説 した よ うに, 組 換 え 型Epが 使 用 可 能 とな 酸 素分 圧 だ け で な く, 食 餌 蛋 白質 に 由来 す る物 質 も シ グ り, Epに ナ ル とな るこ とを意 味 す る (図7)。Ep産 未 解 決 な点 が 多 い。 グ ロ ビ ン遺 伝 子 の 構 造 は 非 常 に よ く る酸 素 分 圧 はEp産 生 部 位 にお け 生 を制 御 す る第 一義 的 シ グ ナ ル で あ 関 す る研 究 はた いへ ん進 歩 した が, まだ まだ わ か っ て い なが ら, Epの 作 用 と グ ロ ビ ン遺 伝 子 の発 現 る が, それ だ け で は不 充 分 で あ り, 食 餌 蛋 白質 由来 の シ とを結 びつ け る も の は な に も な い。 均 一 な 標 的 細 胞 を 簡 グナ ル との共 同作 業 に よ り, Epの 単 に調 製 す る方 法 論 の開 発 が必 要 であ る。Epの 適 正 レベ ルが 維 持 さ れ る と考 え て い る。 食 餌 蛋 白質 由来 の シ グ ナ ルが なん で につ い て も未 知 の 点が 多 い。 種 々の 化 合 物 がEpの 生合成 生合 成 に影 響 す る こ とが 報 告 され て い るが^<78)>, これ らがEp 生 産 細 胞 に直 接 作 用 す る の か, 間 接 的 に作 用 す る のか わ か っ て い な い。Ep遺 伝 子 の転 写 は, 酸 素 分 圧 に よ り制 御 され て い る こ とが ほ ぼ確 実 に な って い る^<79∼81)>。Epの 遺 伝 子 を使 っ て, 酸 素 分 圧 に応 答 して 転 写 に影 響 を与 え るDNA領 域 の 検 索 が これ か ら行 なわ れ るで あ ろ う。 腎 細 胞 が 酸 素供 給 量 の変 化 を 検 知 す る機 構 の研 究 も, Ep の 代謝 を考 え る うえ で重 要 で あ る。 実用 的 な面 で は, 組 換 え型 血 液 細 胞 増 殖 因 子 が 医 薬 と して利 用 され る 日が く る こ と は 確 実 で あ る。 最 終 的 に は, これ らの 因 子 は組 換 えDNAの 図7. 赤 血 球生 産 の コ ン トロー ル 点 線 の 矢 印 は, 食 餌 蛋 白 質 に 由来 す る未 知 の シ グ ナ ル を示す。 産 物 で は な く, も っ と簡 単 な ペ プ チ ドや低 分 子 化 合 物 で代 替 し うる可 能 性 が あ り, 第2世 代 の 増殖 因 子 を め ざ して の研 究 も必 要 で あ 22 蛋 白 質 核 酸 酵 素 Vol. 33 No. 13 ろ う。 こ のた め に は, これ ら の増 殖 因 子 の受 容 体 構 造 の R., 研 究 も重 要 で あ る。 現 在 の とこ ろ, M-CSF I. 場 合 を 除 い て, (CSF-1) の 23) 受 容 体 の単 離 に成 功 して い な い。 Johnson, G.: K. 献 T., Watson, J. D., Steitz, J. A., logyof the Hopkins, Weiner, A. M.: Gene, vol. II, jamin/Cummings, 2) Till, McCulloch, 213-222 3•zOgawa, -I.: Database Center for Life Science Online Service A.: Yang, A. Clark, P. N., D., Nakahata, Dexter, Kamen, Rich, T. R.: M.: 26) Blood, TIBS, Science, 33, E., I., Van Liss, New 236, Ihle, 458-466 1229- J. N., Zant, G.: York F., Prystowsky, in Normal pp. 301-309, nick,D., Roehm, K.: Proc. 2065 M. and B., Alan N., Natl. T., R., Mosmann, Smith, Sci. (1987) Meyerson, C., Acad. Y., Kanakura, Nakano, tamura,Y.: T., J. USA, Arai, Tarni, 83, Fujita, S., Honjo, Med., 6, C. J., G. 83, G. B.: 437-440 165, 485-493 2061- 31) J., Ta T., Ki 32) 268-273 O'Garra, Proc. A., Natl. Warren, Acad. D. Sci. J., Hirai, Acad. Sci. USA, 6, Wong, Y., G. G., Ogawa, USA, 84, Clark, M.: S. C., Proc. 9035-9039 Natl. 139, 279-387 17) 仲野 徹 ・北 村 幸 彦 : 本 誌, 33, 1067-1071 18) 山 田 英 雄 ・ 吉 田 弥 太 郎 : 日 本 血 液 学 会 会 誌, 25, 312-316 Donahue, L., R. 47, E., 3-10 Gabrilove, J. 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