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蛋白質核酸酵素:赤血球細胞の分化増殖因子

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蛋白質核酸酵素:赤血球細胞の分化増殖因子
チンの構造・機能・代謝-佐々木隆造・上田正次
特 異 な機 能 を も つに 至 った成 熟 血 液 細胞 に は一 定 の寿 命 が あ る の で,
生体はつねに細胞
を 供給 しつ づ け な けれ ば な ら な い。 成 熟細 胞 の 供給 は, 未 分 化 な 幹 細 胞 が 分 化 増 殖 す る こ
とに よ り達 成 され,
供 給 の 速 度 は お もに 分 化 増 殖 因 子 の 濃 度 に よ り調 節 さ れ て い る 。 赤 血
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球 の生 産 を調 節 す る 最 も重 要 な 因子 は, エ リス ロ ポエ チ ン (Ep)
あ る。 最 近Epお
と呼 ば れ る 糖 蛋 白 質 で
よび そ の遺 伝子 が単 離 さ れ, 構 造 が 明 ら か に な った 。Epの
作 用 機 構,
代 謝に 関 す る 研究 が行 な わ れつ つ あ り, 動 物に お け る各 組 織へ の酸 素 供 給 シス テ ム の 全 貌
が 明 らかに さ れ よ うと して い る。
は じめ に
血 液 中 には 赤 血 球, 顆 粒 球, 単 球 (組 織 で
マ ク ロ フ ァー ジに な る) , 血 小 板,
る。 図1に 示 す 幹 細 胞 や 前駆 細 胞 は 顕 微 鏡 で同 定 す る こ
リ ンパ球 な ど の細 胞
とが で き るわ け で は な い。
が存 在 し, 特 異 な生 物 機 能 を発 揮 して い る。 これ らの成
1961年,
Till と McCulloch^<2)>は 致 死 量 の放 射 線 を照
熟血 液 細胞 に は一 定 の寿 命 が あ り, しか も 自 己複 製 能 が
射 した マ ウ ス に正 常 マ ウス の骨 髄 細 胞 を 与 え る と脾 臓 に
な い の で 生体 は命 あ るか ぎ り成 熟 細 胞 を補 給 す る。 た と
肉眼 で認 め うる コ ロニー が形 成 さ れ る こ と, この コ ロ ニ
ー を形 成 す る細 胞 は 自 己複 製 能 と多系 列 へ の 分 化 能 を も
え ば, ヒ トの赤 血 球 の寿 命 は約120日
あ た り約0.8%の
で あ る の で, 1日
つ こ と を 発 見 し, 幹 細 胞
赤血 球 が 死 滅 す る こ とに な り, 約2×
(CFU-S
; colony-forming
10^<11>個
の 赤血 球 が 毎 日形 成 さ れ ね ば な らな い。 こ の よ う
units-spleen)
な成 熟 血 液 細 胞 の補 給 は 造 血 組 織 中 で の未 分 化 な血 液 幹
に軟 寒 天 や メ チ ル セ ル ロー ス を使 う半 固 型培 地 中 で 細 胞
細 胞 (hemopoietic
stem cell) の分 化 増 殖 に よる (図1)。
の存 在 と そ の ア ッセ イ法 を示 した 。 の ち
を培 養 す る方 法 が 開 発 さ れ た (総説 文 献3を 参 照)。 造
成 体 で は骨 髄 が 主 要 な 造 血 組 織 で あ るが, マ ウ ス の よ
血 組 織 の細 胞 を こ の よ うな培 地 中 で増 殖 因 子 (後 述) の
うな小 動 物 で は脾 臓 も重 要 な造 血 組 織 で あ る。 胎 児 期 は
存 在 下 で培 養 す る と, 未 分 化 な細 胞 は増 殖 分 化 し, 成 熟
肝 臓 で造 血 が 行 なわ れ る。 造 血 組 織 中 の最 も未 分 化 な多
細 胞 に近 い細 胞 か ら な る コ ロニ ー を 形成 す る。 コ ロ ニ ー
能 性 幹 細 胞 (pluripotent stem
の性 格 か ら コ ロ ニ ー の 由来 した前 駆 細 胞 を知 る こ とが で
cell) は 自己 複 製 能 とす
べ て の血 液 細 胞 に分 化 す る能 力 を もつ 。 ひ とた び 分 化 の
き る。 図1のCFU
方 向 に運 命 づけ られ た 幹 細 胞 (committed
な前 駆 細 胞 を示 した も の で あ り, CFU-Mix
stem cell) は,
(colony-forming
units) は この よ う
は多分化能
増 殖 を く り返 しなが ら分 化 す る。 こ の過 程 で 幹 細 胞 の特
を もつ 幹 細 胞 を, BFU-EやCFU-Xは
徴 で あ る 自己 複 製 能 と多 系 列 へ の 分 化 能 は 漸 次 低 下 し,
前 駆 細 胞 を示 す 。CFU-Mix
や が て特 定 の系 列 の細 胞 のみ に分 化 し うる前 駆 細 胞 とな
potentialな 分 化 能 を もつ 前 駆 細 胞 が 存 在 す る が, 省 略
Ryuzo
Sasaki,
Faculty
Masatsugu
of
京 都 大 学 農 学 部 食 品 工 学 科
Agriculture,
Ueda,
University,
雪 印乳 業 生 物 科 学 研 究所
Brand Milk Products
Growth Factors
Kyoto
(〒606
京 都 市 左 京 区 北 白 川)
Kyoto
(〒329-05
Co., Ltd., Shimotsuga-gun,
606,
[Department
of
特定 の 系 列 の
とCFU-Xと
Food
Science
の間 に oligo
and
Technology,
Japan]
栃 木 県 下 都 賀 郡 石 橋 町)
Tochigi
[Research
Institute
of
Life
Science,
Snow
329-05, Japan]
in Erythropoiesis
Key【赤
word
血 球細 胞 の 分 化 】 【エ リス ロポ エ チ ン】 【分 化増 殖 因子 】
2345
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14
蛋 白 質
核 酸
図1.
文 献1を
mixture
参 考 に した 。CFU
factor,
IL
酸 球),
Meg
: interleukin,
血
液
: colony-forming
(混 合 コ ロ ニ ー の 意),
sinophil(好
酵 素
G
BPA
胞
の
units,
: granulocyte
: megakaryocyte
細
Vol. 33
分
化
(巨 核 球),
して あ る。
増
BFU
E
殖
過
(1988)
程
: burst-forming
(顆 粒 球),
: burst-promoting
No. 13
M
: monocyte
: erythroid
activity,
Ep
units,
S : spleen,
(単 球) /macrophage,
(赤 血 球),
CSF
Mix
Eo
:
: eo
: colony-stimulating
: erythropoietin。
した 場 合 は 赤血 球 の 生産 が亢 進 す る。 こ の よ うな造 血 過
こ の よ うな 培 養 系 を利 用 して 造 血 過 程 に 関 与 す る多 数
程 の 制 御 は お もに 増殖 因子 の濃 度 で調 節 され る と考 え ら
の 分化 増 殖 因 子 が 明 らか に な った (図1)^<4,5)>。CSF (col
れ て お り, これ らの 因 子 の 代謝 を 制御 す る機 構 を解 明す
ony-stimulating
factor)
な る 名 称 は 半 固 型 培地 中 で の
る こ とが 重 要 で あ る。 ま た 特 定 の系 列 の前 駆 細 胞 の量 も
コ ロニ ー形 成 を 促 進 す る因 子 とい う意 味 に 由 来す る。 こ
造 血 速 度 に関 係 が あ る と考 え られ る。 した が っ て, (2)
れ らの な か に は, も と も と リンパ 球 に 作用 す る 因子 と し
で述 べ る前 駆 細 胞 の供 給 を支 配す る幹 細 胞 の動 員機 構 も
て発 見 さ れ た も の で, 骨 髄 系 細 胞 に も 作 用 す る こ とが
造 血 速 度 と深 い 関 係 が あ ろ う。
明 らか に な った も の が あ る。 た とえばIL-3
(multi-
(2)
幹 細 胞 の 自己 複 製 と分 化
幹 細胞 が 自己複 製 す
CSF)^<6)>は幹 細 胞 を含 む 分 化 の 初 期 段 階 に あ る 細 胞 に作
るか 分 化 の方 向 に 向 か うか, さ らに分 化 の方 向 に 向 か っ
用 し^<7)>,
IL-4^<8)>は肥 満 細 胞 の 増 殖 因 子 と して^<9,10)>,
IL-
た 細 胞 が ど の系 列 の 前 駆 細 胞 に な るか は, ま った く ラ ン
5^<11)>は
好 酸 球 の分 化 因 子 と して^<12)>,
IL-6^<13)>はIL-3と の
ダ ム であ る とす る stochastic model^<3,15)>が
提 唱 され て
共 同 因 子 と して 作 用 す る^<14)>。
な お図1に 示 した 因 子 の作
い る。 幹 細 胞 の側 に分 化 決 定 の素 因 が あ り, 幹 細 胞 の 動
用 点 は in vitro
態 の方 向性 につ いて は 環 境 因 子 は 関 与 しな い とす る考 え
実 験 で観 察 され た 結 果 に基 づ く場 合 も
多 く, in vivo で の意 義 が確 立 され て い な い物 質 も あ る。
血 液 細 胞 に関 して 活発 な研 究対 象 とな っ て い る点 を あ
げ れ ば, 以 下 の よ うな もの に な ろ う。
(1)
で は正 しい と思 わ れ る。
しか し in vivo では 種 々 の タ イ プの 細 胞 か らな る間質 細
胞 の ネ ッ トワー ク中 で造血 が 起 こ って い る。 した が って
造血 の過 程 は環 境 の変 化
細 胞-細 胞 間 の相 互 作 用 な ど造 血 環 境 に よ り 幹 細 胞 の 動
に応 じて変 動 す る。 た とえ ば, 出血 に よ り赤 血 球 が 減 少
態 が 左右 さ れ る とす る考 えが あ り^<16)>,
さ らに 詳 しい研 究
2346
造 血速度の調節機構
で あ る。 こ の考 えは in vitro
赤 血 球 細 胞 の 分 化 増 殖 因 子
が 必 要 で あ る。 また 造血 の初 期 過 程 に 関 与す る 因子 の標
15
トでは7日 間 (マ ウ スで は2日 間) の 培 養 で8∼50個
的 細 胞 の位 置 づ け, 因 子の 作 用 機 構 に 関 す る研 究 もた い
細 胞 か らな る赤 芽 球 コ ロ ニ ーが 形 成 され, BPA
へ ん重 要 で あ る。
promotingactivity)
(3)
前駆細胞の分化増殖機構
前 駆 細 胞 が そ の系 列
を 共 存 させ た 場 合, 14日 間 (マ ウ
スで は7日 間) の培 養 で100∼5,000個
の細 胞 か ら な る
に 特 異 的 な生 物 機 能 を 獲 得 す る分 子 機 構 で あ り, 換 言 す
大 型 の 赤 芽 球 コ ロ ニ ーが 形成 され る。Epの
れ ば各 系 列 に特 異 的 に 作 用 す る因 子 の 作 用 機 構 で あ る。
胞 をCFU-E,
(4)
成熟血液細胞の機能の発現機構
赤 血 球 の酸 素
BPAの
BFU-EはCFU-Eよ
の
(burst
作 用 す る細
作 用 す る細 胞 をBFU-Eと
呼ぶ。
り未 分 化 な 細 胞 で あ る。赤 血 球 系
運 搬 の機 構 な どは 最 も よ く理 解 され て い るが, 他 の 細胞
の 細 胞 で形 態 的 に 同 定 し うるの はCFU-Eよ
が そ の機 能 を発 現 す る分 子 機 構 は まだ まだ 不 明 な 点 が 多
熟 した 前 赤 芽 球 か らで あ る。 こ の段 階 か ら グ ロ ビ ンの合
い。
成 が 開 始 され, や が て核 を 失 い 網 状 赤 血 球 とな り, 血 流
(5)
白血 病 細 胞
いず れ か の分 化 段 階 にあ る血 液 細,
胞 が分 化 能 を失 っ て, 永 遠 の増 殖 能 を 獲 得 した もの が 白
中 に 放 出 され る。BFU-Eは
りさ ら に成
骨 髄 中 だ け で な く末 梢 血 中
に も存 在 す る。
血 病 細 胞 で あ り, こ の細 胞 に関 す る研 究 に よ って 細 胞 の
癌 化 の機 構 を うか が うこ とが で き るだ け でな く, 正 常 細
1. BFU-Eに
胞 の分 化 に 関 して多 くの知 見 を得 る こ とが で き る^<17)>。
BPAと
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(6)
造 血 を統 御 す る因 子
図1に 示 した 因 子 のほ か
作用する因子
は奇 妙 な名 称 で あ るが, 要 す る にEpと
の共
存 下 で大 型 の赤 芽 球 コ ロニ ー (バ ー ス トコ ロ ニー) を 形
に もま だ ま だ 未知 の 因子 が 存 在 す る可 能 性 が あ る。 あ る
成 させ る物 質 をす べ てBPAと
い は既 知 の 因子 で造 血 過 程 へ の影 響 が 調 べ られ て い な い
を 示 す 物 質 の存 在 は 再 生 不 良性 貧 血 患 者 尿^<19)>を
は じめ,
も の もあ ろ う。 また 今 ま では 促 進 因 子 につ いて ば か り述
多 数 の起 源 に認 め られ て い る^<20)>。
べ て きた が, 抑 制 方 向 に作 用 す る 因子 の存 在 は 充 分 予 想
され る こ とで あ り, これ か ら の研 究 が 期 待 され る^<18)>。
以下, 本稿 で は赤 血 球 の生 産 に 関与 す る 因子,
エ リス ロポ エ チ ン (Ep)
(3)
と くに
を 中心 に して, 前 述 の (1)
と
との 観 点 か ら赤 血 球 生 産 の過 程 を概 説 す る。
呼 ん で きた 。BPA活
表1は 精 製 単 離 され たBPAお
よびEp様
性
活 性 を もつ
物 質 を ま とめ た も の で あ る。 以 下 に述 べ る よ うに赤 血 球
細 胞 の分 化 増 殖 因 子 と して生 理 的 意 義 が あ るか ど うか 疑
わ しい物 質 も多 いが, 分 化 機 構 を研 究 す る うえ で は 興 味
あ る材 料 で あ る。IL-3は
前 述 の よ うにBFU-Eに
作用
す る の み で な く, 幹 細 胞 へ の 作 用 も 含 め て multi-CSF
I.
赤 血 球 細 胞 の分 化 と増 殖 因子
の性 格 を もつ 。IL-3はT細
胞 に よ り 生産 され る と され
て い るが, T細 胞 を欠 く ヌー ドマ ウス の造 血 に は 異 常 は
赤血 球 系 細胞 の分 化 ・成 熟 は図1に 示 す よ うな過 程 で
な い。 造 血 組 織 の 間 質 細胞 がIL-3を
生産 して い る可 能
起 こ る。 メチ ル セ ル ロー ス を含 む 半 固 型 培 地 中 で造 血 組
性 もあ るが, 今 の と ころ そ の よ うな結 果 は 得 られ て い な
織 の細 胞 を培 養す る と, Epの
い。IL-3の
み を存 在 され た 場 合, ヒ
表1.
造血 過 程 に お け る意 義 を 明 らか に す る には,
赤 血 球 の 分 化 増 殖 因 子
2347
16
蛋 白 質
核 酸
酵 素
Vol. 33
Moか
No. 13
(1988)
ら単 離 され た もの で あ り, CFU-Eだ
BFU-Eに
け でな く
も作 用 す る^<29)>。
の ち に こ の物 質 は 金 属 プ ロ テ
ア ー ゼ の 組 織 型 阻 害蛋 白質 と 同一 で あ る こ とが わ か っ
た^<30)>。
またEDFは
フ レ ン ド白血 病 細 胞 の赤 芽 球 系 へ の
再 分 化 を誘 導 す る物 質 と して発 見 され^<41)>,
構 造 的 には 卵
胞 刺 激 ホル モ ンの 分泌 を抑 制 す る蛋 白質 で あ る イ ン ヒ ビ
ンの β鎖 の ダ イマ ー で あ り, 卵 胞 刺 激 ホ ル モ ンの放 出 を
促 進 す る蛋 白質 であ るFRP
(FSH-releasing
と同 一 物 で あ る ら しい^<41,42)>。EPAやEDFが
protein)
赤血球細
胞 の 分 化 増 殖 過 程 に お い て 生理 的 意 義 の あ る 因子 で あ る
か ど うか 不 明 で あ るが, そ の作 用 機構 は興 味 あ る と ころ
で あ る。
図2.
BPAの
ヒ ト末 梢 血 中 のBFU-Eを
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型 培 地 で14日
作 用^<19)>
II.
エ リス ロポ エ チ ン
メチ ル セ ル ロー ス を 含 む 半 固
間 培 養 し, 形 成 され た バ ース トコ ロ ニ ー (赤
芽 球 コ ロニ ー) を 計 測 した 。 ● : 貧 血 患 者 尿 よ り 精 製 した
BPA添
加, ○ : BPA無
添加。
今 ま での と ころ, 赤血 球 の 形成 過 程 で生 理 的意 義 が確
立 され て い る のはEpの
み で あ る。Epは,
半 固型 培 地
に よ る コ ロ ニ ー形 成 法 が 開発 され る よ りず っ と以前 に そ
さ らに研 究 が 必 要 で あ る。 表1のBFU-Eに
作 用 す る物
質 の なか で興 味 あ る の は, ヒ トリ ンパ 球 の細 胞 膜 よ り単
離 され たBPAで
あ る^<31)>。
造 血 組 織 中 で の 細胞 間情 報 伝
図2は
ヒ ト尿 中 よ り部 分 精 製 したBPAの
もBFU-E由
Ep
(200m
うに, 成 体 で はEpは
ヒ ト末 梢 血
お もに 腎 で 生 産 され る。腎 性 貧 血
な どの場 合 を 除 い て, 血 液 中 の ヘ モ グ ロ ビ ン含量 と血 中
Epレ
達 を担 当 す る物 質 で あ る可 能 性 が あ る。
中BFU-Eへ
の 存 在 が 予 測 され て い た 因子 で あ る^<43)>。
あ とで述 べ る よ
ベ ル との 間 に は きれ い な逆 相 関 関 係 が あ り^<44)>,
Ep
が成 熟 赤血 球 の供 給 量 を 制御 す る最 も重 要 な 因子 と考 え
の作 用 を調 べ た もの で あ る^<19)>。Epの
みで
られ て い る。 した が ってEpの
来 の コ ロ ニー が 形成 さ れ るが, 高 濃 度 の
に お け る酸 素 供給 の統 御 機構 を理 解 す るた め に重 要 で あ
unit/ml) を 必 要 とす る。BPAを
と, 生 理 的 濃 度 に近 いEp量
(∼20m
共 存 させ る
unit/ml)
で コロ
ニ ー の形 成 が 見 られ る。 ま た コ ロニ ー の数 はBPAの
存
る。 またEpは
代 謝 に関 す る研 究 は動 物
グ ロ ビ ン遺 伝 子 の発 現 を誘 導 す る。 グ ロ
ビ ン遺 伝 子 の構 造 は よ くわ か っ て い る の で, Epの
作用
機 構 を 研 究 す る こ とに よ り遺 伝 子 の発 現 機 構 を 明 らか に
在 しな い場 合 の2倍 以 上 に な り, コロ ニ ー のサ イ ズ も大
す る こ とが で き る。 さ らにEpは
き くな る。 こ の こ とは末 梢 血 中 のBFU-Eに
造 血 剤 と して 有 効 で あ るの で, バ イ オ テ クノ ロジ ー の 格
は 分 化 の段
階 の異 な る2種 類 の細 胞 集 団が あ る こ とを 示 して い る。
Epに
は反 応 しな い よ り未 分 化 なBFU-Eと,
好 の 標 的 とな って い る。
少 し分 化
が 進 行 し高 濃 度 のEpに
反 応 し うる よ うに な ったBFU-
1.
Eと が 存 在 し, BPAは
こ の両 者 に作 用 す る と考 え て い
Epは
る。BFU-Eに
作 用 してEpに
化 させ る こ とがBPAの
腎性 貧 血 な ど に対 す る
感 受 性 の 高 い 細 胞 へ と分
作 用 であ ろ う。 この過 程 でEp
エ リス ロ ポエ チ ンの 構 造
お も に 腎 で 生産 され る。Epの 生 産 を制 御 す る最
も重 要 な 要 因 は 腎 に お け る酸 素分 圧 で あ る。 貧 血 に な る
と酸 素 分 圧 の低 下 が 腎 細 胞 で 認識 され, Epの
受 容 体 数 の変 化 あ る い は親 和 力 な ど受 容 体 の質 的 変 化 が
昇 す る。 した が らて, Ep生
起 こ る こ とが 考 え られ るが, 今 の とこ ろ ま った くわ か ら
は 一 般 に血 中Ep濃
な い。 そ の理 由 は, 均 一 なBFU-Eを
ルは ヒ トで20m
大 量 に調 製 す る こ
とが 不 可 能 だ か ら で あ る。
貧 血 で は1,000倍
生産が上
産 細 胞 に異 常 の な い貧 血 で
度 が上 昇 す る。Epの
血 中正 常 レベ
unit/ml^<44,45)>前
後 であ るが, 再 生 不 良 性
に も上 昇 す る こ とが あ る。幹細 胞 に近
い細 胞 あ る い は造 血 環 境 が 異 常 に な った た め に, すべ て
2.
CFU-Eに
CFU-Eに
EpLA,
2348
EDFな
の 血 液 細 胞 量 が 低 下 して い る のが 再 生 不 良 性 貧血 で あ
作 用 す る 因子
作 用 す る物 質 と して はEPA,
どが あ る (表1)。EPAは
Ep,
IGF-I,
ヒ トT細 胞 株
る。 こ の よ うな場 合, Epが
生 産 され て もそ れ に応 答 す
る細 胞 が存 在 しな いた め に 貧 血 が 回復 せ ず, 生 体 はEp
赤 血球
細 胞 の 分 化 増 殖 因 子
17
生 産 に 利 用 して い る発 現ベ ク ター を 示
す 。遺 伝 子 は5個
の エ キ ソンか らな る。
現 在 の ところ 転 写 の開 始 点 は は っ き りわ
か っ て い な い し, 真 核 細 胞 遺 伝 子 に よ く
見 られ る プ ロモ ー タ ー配 列
クス, CCAATボ
C-rich
(ATAボ
ッ クス, -100周
ッ
辺の
領 域) は見 い だ さ れ て い な い^<34)>。
マ ウス の場 合 に は こ の よ うな配 列 の存 在
が 指 摘 され て い る^<48)>。
ヒ トのEp遺
伝子
は第7番
目の染 色 体 上 に あ る^<36)>。mRNA
は193個
の ア ミノ酸 を コー ドす る こ とが
で きる が, そ の うち27個
は シ グナ ル ペ
プ チ ドと して除 去 さ れ るの で, 成 熟 した
Ep蛋
白質 は166個
の ア ミノ酸 か らな る。
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4個 の シス テ イ ン (7, 29, 33, 161番
目) が存 在 す るが, ヒ トの 場 合, 7∼161,
29∼33間
でS-S結
合 が 形 成 され て い
る^<48)>。Epの
分 子 量 は18,398と
計算 さ
れ, 電 気 泳動 で 得 られ た 分 子 量 が35,000
で あ り, 糖 含 量の 多 い 蛋 白質 で あ る 。
Epは
アス パ ラギ ン結 合 型 糖 鎖 が 結 合 し
うる配列
(Asn-x-Ser/Thr)
を3ヵ
所
(24, 38, 83番
目) も っ て い る。 尿 よ り
単 離 したEpお
よび 組 換 えEpの
糖 鎖の
分 析 が 行 な わ れ て い る^<50∼53)>。
糖 鎖 がEpの
活 性 と ど の よ うな関 係 を
も って い るか は 明 らか で は な い。 大 腸 菌
で 生 産 したEpは,
A
図3.
ヒ トEpの
構 造 と 生 産
: 遺伝 子 の 構 造^<34)>。
ボ ッ クス は エ キ ソン を 示 し, 黒 い ボ ッ クス は 蛋 白 質 を コ
ー ドす る 部 分 。
B
: mRNAの
C : Epの
D
発 現 に必 須 では な い ら しい。 筆 者 らは,
構 造^<34)>。
ア ミノ酸 配 列^<34)>。-27∼-1は
シ グナ ル ペ プチ ド。*印
図3に 示 す よ うな ウイ ル スLTR
は糖鎖の結
合する部位。
: 筆 者 らの 使 用 して い るEp発 現 ベ ク ター^<37)>。LTR: long terminal
Neo^r : ネ オ マ イ シ ン耐 性 遺伝 子 。
弱 いな が ら も活 性 が
あ る といわ れ て お り, 糖 鎖 の存 在 は活 性
terminal repeat) 中 に 含 まれ る プ ロモ ー
repeat,
タ ー に よ りEpの
遺 伝 子 を転 写 さ せ るベ
クタ ー を利 用 して, BHK
を 生 産 しっ づ け た 結 果, 血 中Epレ
ベ ルが 上 昇 す る こ と
に な る。 こ の一 部 が 尿 に 排泄 さ れ る場 合 が あ る。
1977年, 貧血 患 者 尿 よ りは じめ てEpが
kidney),
ψ2細 胞 な どでEpの
上 清 を集 めEpに
筆 者 ら^<33,46)>も
モ ノ ク ロー ン抗 体^<47)>を
利 用 した 簡 単 で 高 収
精 製 法 で約50%の
率 な単 離 法 を開 発 した 。 分 子 量 的35Kの
図4で,
り, 糖 鎖 の 占め る 割 合 は40∼50%に
cDNAお
よび 遺 伝 子 は ヒ ト^<34,35)>,
マ ウス^<48,49)>で
ク ロー ニ
ング され,
図3は
もな る。Epの
ヒ ト組 換 え 恥
ヒ トEpの
か ら類 推 したEp蛋
が 生 産 され てい る^<34∼37)>。
遺 伝 子 構 造 の概 略, cDNAの
構造
白質 の ア ミノ酸 配 列, 筆 者 らがEp
(baby hamster
生 産 を試 み た^<37)>。
培養
対 す るモ ノ ク ロ ー ン抗 体 カ ラ ム, セ フ
単 離 さ れ た^<32)>。 ァデ ック スG-100,
糖 蛋 白質 で あ
(long
ヒ ドロキ シ アパ タイ トの3段
収 率 でEpを
尿 か ら得 られ たEpが2つ
階 の
単 離 し う る (図4)。
の バ ン ドに な る のは,
シ ア ル酸 の含 量 の ちが い に よ る もの で あ る^<33)>。
単 離 され たEpの
生 物 活性 お よび 糖 含量 を 表2に 示
す 。 尿 由来 のEp
(r-Ep-B)
(u-Ep)
とBHK細
とは in vitro, in vivo
い が, ψ2由 来 のEp
(r-Ep-ψ)
胞 由 来 のEp
活 性 と もに 大 差 は な
は in vitro
活性は高
2349
18
蛋 白 質
核 酸
酵 素
Vol. 33
No.
13
いことはシアル
造 がEpの
(1988)
酸 の 問題 だ け では 説 明 で きず, 糖 鎖 の構
生 物 活 性 に 影 響 す る こ とを 示 して い る。r-
Ep-ψ の 糖 鎖 の構 造 を 解 析 し, r-Ep-B,
比 較 す る必 要 が あ る。 な お表2の
u-Epの
それ と
結果 は, 組 換 え型 糖 蛋
白質 を 生 産 す る場 合 に は, 宿 主 細胞 に よっ て付 加 され る
糖鎖 が 異 な る可能 性 が あ る こ とを示 して い る。
組 換 え 型Epが
腎性 貧 血 患 者 や 貧血 動物 を 使 っ て,
貧血 治療 剤 と して の 効 果 が あ る こ と は 確 認 さ れ て い
る^<53,54)>。
2. エ リス ロポ エ チ ンの 作 用
A.
エ リス ロポ エ チ ンの 受 容 体
Epも
他 の増 殖 因子 と同様 に, Epに
特 異的 な受 容 体 へ
の結 合 を 介 して そ の作 用 を 発 現 す る と 予期 され て い た
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が,
Krantz
と Goldwasser
は 尿 か ら 単離 したEpを
NaB^3H_4で 処 理 し, 糖鎖 を^3Hで
ラベ ル したEpを
て フレ ン ドウイ ル ス に 感 染 した マ ウ ス脾 細 胞 にEp特
図4.
単 離 したEpのSDSポ
リア ク リル ア ミ ドゲ ル
電 気 泳 動 分 析^<37)>
1 : 尿Ep,
2 : BHK
細 胞 生 産 組 換 えEp,
3 : ψ2細
使っ
異
的 受 容 体 が 存 在 す る こ とを 示 した^<55)>。^3Hで
標 識 したEp
胞生
産 組 換 えEp。
を 使 用 した 理 由 は, ^<125>IでEp塗
標 識 す る と 生物 活 性
が 消 失 す る と 考 え られ て いた た め で あ る。 しか し, ^3H
で は 高 比 活 性 の標 識Epを
得 る こ とが で きず, あ ま り研
く, in vivo 活 性 は低 い。 ま た どの場 合 で も シ アル酸 を
究 が 進 展 しな か った が, 組 換 え 型Epが
除 去 す る と, in vitro の活 性 は上 昇 し, in vivo
に な り, さ らに 生 物 活 性 を 保 持 した^<125>I-Epを作 る こ と
は ま っ た くな くな る。表2で
の活性
わ か る よ うに, 糖組 成 に つ
い て の 明 らか な 特 徴 は, r-EP-ψ
い こ とで あ った 。 どのEpで
の シ アル 酸 含 量 が 低
もで き る よ うに な った 結 果, Epと
使用 で きる よ う
受 容 体 との相 互作 用
あ るい は 受 容 体 の 同 定 に 関 す る成 果 が 報 告 され た^<56∼63)>。
も シ アル 酸 を 除去 す る と,
標 的 細 胞 と して利 用 され て い る のは, マ ウ ス, ラ ッ トの
ア シ ア ロ糖 蛋 白質 が 肝 で
胎 児 肝 細 胞, フ レ ン ドウ イル ス感 染 あ るい は フ ェ ニル ヒ
認 識 され, す み や か に血 中 よ り消 失 した た め と考 え られ
ドラ ジ ン投 与 に よ り貧血 に した マ ウ ス脾 細 胞, フ レン ド
る。r-Ep-ψ
白血 病 細 胞 株 で あ る。
in vivo活 性 が な くな る の は,
の in vivo
活 性 が 低 い の は, シ ア ル酸 含 量
が 低 く, 肝 で 認 識 され る糖 鎖 (ガ ラ ク トー ス残 基?)
が
図5は マ ウ ス胎 児 肝 細 胞 へ の^<125>I-Epの結 合 を 解 析 し
露 出 して い るた め に, 血 中 の 寿 命 が 短 い こ とに よ る ので
た も の であ り, 表3は 筆 者 ら の結 果 を ま とめ た もの で あ
あ ろ う。in vitro
る^<57,64)>。Scatchard
プ ロ ッ トは 二 相 性 が 見 られ, 親 和 力
の活 性 は シア ル酸 を 除去 す る と増 加 す
る傾 向 に あ るが, 脱 シ ア ル化r-Ep-ψ
の 活 性 が と くに高
表2.
u-Ep
2350
: ヒ ト尿Ep,
r-Ep-B
: BHK細
の 異 な る結 合 部 位 が 存 在 す る こ とを示 して い る。 マ ウ ス
天 然 型 と組 換 え 型 ヒ トEpの
胞 生 産 組 換 えEp,
r-Ep-ψ
比 較^<37)>
: ψ2細 胞 生 産組 換 えEp。
赤 血 球 細 胞 の 分 化 増 殖 因 子
19
る赤 血 球 系 細 胞 を 含 ん で お り, 親 和 性 の 異 な る受 容 体 を
もつ 細 胞 が混 在 して い る可能 性 もあ る。 また Scatchard
プ ロ ッ トが直 線 性 を示 す報 告^<56,63)>も
あ り, こ の問 題 は さ
らに検 討 す る必 要 が あ る。 胎 児 の生 長 と と も に肝 細 胞 あ
た りの受 容 体 数 が低 下 す るの は (表3),
Epの
受容体 を
最 も多 くもつ と考 え られ て い るCFU-E^<59)>の 含 量 が 低 下
す るた め で あ る^<64)>。
フ レ ン ド白血 病 細 胞 株 で あ るTSA
8は ジ メチ ル ス ル ホ キ シ ドに よ り分 化 の方 向 に誘 導 され
る。 誘 導剤 は細 胞 あ た りのEp受
容 体 数 を増 加 させ, 増
加 す るの は高 親 和 性 部 位 で あ る (表3)^<57)>。
図6は 受容 体 を 同 定 す るた め に 行 な った 実 験 結 果 を示
して い る。^<125>I-Epをマ ウ ス胎 児 肝 細 胞 に結 合 させ た の
ち, 架橋 剤処 理 に よ り形 成 され た^<125>I-Epと受 容 体 との
共 有 結 合物 を, SDSポ
リア ク リル ア ミ ドゲ ル電 気 泳 動 で
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解 析 した 。 還 元 条 件 の電 気 泳 動 で は分 子量 約120Kと
140Kと
の2本 の バ ン ドが 検 出 され た (図6A)。
非還
元 条 件 では, これ ら のバ ン ドは見 られ ず, 分 子 量250K
の と ころ に バ ン ドが 見 られ た (図6B)。
図5.
Epと
マ ウス 胎 児 肝 細 胞 との 結 合^<57,65)>
縦 軸 は^<125>I-Epの 特 異 的 結 合 を 示 す 。15℃ で4時
させ た 。 挿 入 図 は Scatchard
プ ロ ッ トを 示 す 。
間反応
受 容 体 は 異 な る 分 子 量 を もつ,
これ は, Epの
2本 の ポ リペ プ チ ドが
S-S結 合 で つ な が った 構 造 で あ る こ とを示 唆し て い る。
しか し, 非 還 元 条 件 下 の電 気 泳 動 で は放 射 能 の 多 くは ゲ
白 血 病 細 胞 株 で も 同様 な こ とが 見 られ る の で, お のお の
ル 中 に 移 動 しえ な い高 分 子 部 分 に検 出 され, 分 子量250
の 細 胞 が 高 親 和 性 部 位, 低 親 和 性 部 位 を も って い る と考
Kの バ ン ドは 非 特 異 的 な も の で あ る可 能 性 を否 定 で き な
え て い る。 た だ し組 織 か ら得 られ る細 胞 標 品 は, 赤 血 球
い。 非 還 元 条 件 下 で も分 子 量120Kと140Kの2本
系 以外 の細 胞 を含 む こ とは もち ろ ん, 分 化 の段 階 の 異 な
バ ン ドが 存 在 す る との報 告 も あ り^<56,58)>,
2本のバ
表3.
37℃
FVA
TSA8
Epと
の
ン ドが
標 的 細 胞 と の 結 合^<57,65)>
の 実 験 は 低 濃 度 の^<125>I-Epを 使 った も ので あ り, 親 和 力 の異 な る受 容 体 の存 在 を 否 定 す る もの で は な い^<57)>。
: 貧 血 を ひ き起 こす フ レ ン ドウ ィル ス, PHZ
: フ ェ ニ ル ヒ ドラ ジ ン, DMSO
: ジ メチ ル ス ル ポ キ シ ド,
: フ レン ド白血 病 細 胞株 。
2351
20
蛋 白 質
核 酸
酵 素
Vol. 33
No. 13
(1988)
起 こす ウ イルス で トラ ンス ホ ー ムし た細 胞 か らEpに
応
答 す る細 胞 株 が 得 られ て い る^<56,69)>。
一 方 で は, 本 来 の標
的 細 胞 を 精 製 す る こ とが試 み られ て い る。 赤血 球 生 産 を
抑 制 す る薬 剤 の投 与 と瀉血 に よ り, マ ウス 脾臓 にCFUEを 蓄 積 させ る。 つ い で, CFU-Eを
特殊 な ロー タ ー
(エル トリエ ー タ ー) を 利用し た遠心 と パ ー コール濃 度
勾 配遠心 とに よ り分 離し た^<70)>。こ
の方法 に よれば1匹の
マ ウ スか ら80∼100%の
純 度 のCFU-Eが10^6個
得
られ る とい う。 も う1つの 方 法 で は, 貧血 を ひ き起 こす
フ レ ン ドウ イ ル スを 感 染 させ, CFU-Eを
蓄積 したマ ウ
ス脾 臓 細 胞 を ウ シ血 清 アル ブ ミンの濃 度 勾 配 中 で沈 降 さ
せ, CFU-Eを
精製 して い る^<71)>。こ
の方 法 で は,
マ ウスか ら10^8個
のEpに
1匹 の
応 答 す る比較 的均 一 な細 胞
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を得 る こ とが で き る。
今まで の ところ, Epシ
一 した 見 解 は な い 。Epに
グナル の伝 達 機構に つ い て統
よ り誘 導 さ れ る現 象 と して報
告 され た も の を列 挙 す る と, Ca^<2+>の
取込 み 促進^<72)>,
アデ
ニ ル酸 シ クラ ーゼの活 性 化^<73)>,
機 能 の 判 明 して い な い 膜
図6.
マ ウス 胎 児 肝 細 胞 のEp受
容 体 の 同 定^<57)>
^<
125>I-Epを 細 胞 へ 結 合 させ た の ち , 架 橋 剤 (DSS : disuc
cinimidylsuberate)
に よ り共 有 結 合 で 連 結 され た^<125>I-Ep受 容 体 複 合 体 を 形 成 させ た 。複 合体 を Triton
X-100に
より
溶 解 し, SDSポ
リア ク リル ア ミ ドゲ ル 電 気 泳 動 で 解 析 した 。
A : 還 元 条 件 下 で の 電 気 泳 動, B : 非 還 元 条 件 下 で の 電
気 泳 動 。(+)
: ^<125>I-Epと
細 胞 とを イ ンキ ュベ ー トす る と き
に 過 剰 の 非 標 識Epを
与 え た 場 合, (-) : 与 え な い 場 合 。B
の レーン1,
2, 3, 4, 5, は 架 橋 剤DSSの
濃 度 が0,
0.1,
0.2,
0.4,
0.4mMで
あ る。Bの
矢 印は ゲ ル 中 に移 動 しない
高 分 子 化 合 物 お よ び分 子 量約250Kの
成 分 を 示す。
蛋 白質 の脱 リン酸 化^<69)>,
ア ラキ ドン酸 が リポ オ キ シゲ ナ
ー ゼ系 で代 謝 され た 場 合 の産物 の増 加^<74)>が
あ る。
精 製 した マ ウ スCFU-Eを
用 い た実 験 で は^<75)>,
Epの 添
加 後 に まず 全RNA合
成 が 増 加 し, 4時 間 ぐ らい の 遅 れ
で グ ロ ビ ンmRNAの
合 成 が 開 始 され る。 グ ロ ビ ン遺 伝
子 の5'キ ャ ップ部 位 付 近 の クロ マ チ ン構 造 は, DNase
に高 感 受 性 で あ るが, 感 受 性 はEpの
I
添 加 前後 で は変 化
しな い。 また, グ ロ ビ ン遺 伝 子 の 上 流 に あ る シ トシ ンの
メチ ル化 もEpの
添 加 前 後 で変 化 が 認 め られ ず, この よ
存 在 す る理 由 も 含 め て これか らの研 究 課 題 で あ る。 ヒ ト
うな ク ロマ チ ン構 造 や 遺 伝 子 上 の 変 化 は, CFU-Eよ
のEp受
未 分 化 な細 胞 で起 こ って い る ら しい 。 興 味 あ る現 象 と し
容 体 に つ いて は, 細 胞 供 給 が 困 難 で あ り研 究 が
な か った が, 最 近Ep受
Epの
容 体 を もつ 細 胞 株 が 得 られ た 。
受 容 体 へ の親 和 力 お よび 受 容 体 の分 子 サ イ ズ に関
ては,
グ ロ ビ ンmRNAが
mRNAの5'キ
部 位 に 対 応 す る 転 写 産 物,
る^<65,66)>。
RNAが
B.
Epは
エ リス ロ ポ エ チ ンの 作 用機 構
標 的 細 胞 で あ るCFU-B周
は じめ, 赤 血 球 に 特 異 的 な蛋 白質 の蓄 積 で あ る^<67,68)>。
こ
の種 の研 究が 進 歩 す る必 要条 件 は, Epの
純 品が 自 由 に
基対上流
い わ ゆ る ア ッ プ ス ト リー ム
蓄 積 す る こ とで あ る^<76)>。
こ のRNAは
点 で不 均 一 で あ るが, ポ リ (A)
辺 の 細胞 に 作用 し
て, そ の増 殖 と分 化 とを ひ き起 こす 。 分 化 は グロ ビ ンを
入 手 し うる こ と, Epに
合 成 され る前 に, グロ ビ ン
ャ ッ プ 部 位 よ り50∼300塩
して マ ウ スや ラ ッ トの場 合 に類 似 した結 果 が 得 られ て い
り
サ イ ズの
が 結 合 して い る。 グ ロ
ビ ン遺 伝 子 の 発 現 とな ん らか の 関 係 が あ るか も しれ な
い。
Epシ
グ ナ ル の伝 達 機 構 と 赤 血 球 特 異 遺 伝 子 の発 現 誘
導 機 構 をむ す びつ け る知 見 は, 今 の ところ な い。Epは
応 答 して増 殖 と分 化 をす る比 較
細 胞 の増 殖 を とも なわ ず に グ ロ ビ ン遺 伝 子 の 発 現 を 誘 導
的 均 一 な細 胞 集 団 を得 られ るこ とで あ る。 前 者 の問 題 は
す る こ とが で き る の で^<75∼77)>,
増殖 と分 化 を誘 起 す るに 必
前 項 で述 べ た よ う に解 決 した が, 細胞 の 問題 は完 全 に解
要 な細 胞 内変 化 を分 離 して考 え る必 要 が あ るか も しれ な
決 したわ け で は な い。 本 来 の 標 的 細 胞 の 性格 か らずれ て
い。
い る危 険 性 もあ るが, 細 胞 株 を利 用 す るの が こ の種 の研
究 に と って最 も容 易 な こ とで あ る。 マ ウス に貧 血 を ひ き
2352
赤 血 球 細 胞 の 分 化 増 殖 因 子
3.
エ リス ロ ポ エチ ンの代 謝
成 体 で の お もなEp生
あ る のか, これ か ら の研 究 課 題 で あ る。
産 部位 は 腎臓 で あ るが, 肝 臓 で
も作 られ る^<78)>。
胎 児期 に はEpは
臓 の どの細 胞 がEpを
肝臓 で 生産 され る。腎
生 産 して い るか につ い て は, 尿 細
管 上 皮 細胞, 糸球 体 上 皮 細 胞, 糸球 体 血 管 間 膜 細 胞 (メ
腎 に おけ るEp生
産 の制 御 機 構 を研 究 す る方 法 と して
は, 環 流 臓 器^<78)>,
培 養 腎 細 胞^<84)>,
Ep生
られ て い る。Ep生
産 の促 進 は,
産細 胞 株^<85)>が
用い
プ ロ ス タ グ ラ ン ジ ンを
経 由す る ア デ ニ ル酸 シ ク ラー ゼ の 活 性 化 に よ る とす るモ
サ ンギ ウ ム細胞) な ど諸 説 が あ り未 確 定 で あ った 。 これ
デ ル が提 出 され て い る^<78)>。
酸 素分 圧 の 変 化 を 検 知 す る機
ら はEpに
構, お よび これ に関 与 す る物 質 (O_2セ ンサ ー) に つ い
対 す る抗 体 やEpの
れ た 結 果 で あ る。Epが
す な わ ちEpが
生物 活 性 を利 用 して得 ら
血 漿 中 や尿 に排 泄 され る こ と,
生産 に は直 接 関 与 して い な い細
胞 を 生 産 細 胞 と 見 誤 る 可 能 性 が あ る。 最 近,
cRNAを
Epの
るEp生
使 った in situ ハ イ ブ リダ イゼ ー シ ョ ン法 に よ
産 細胞 の 検 索 が行 なわ れ, 貧 血 マ ウス の 腎 の
Ep生
て は, な に もわ か っ て い な い 。
生合 成 後 に移 動 す るこ とを考 え る と, こ
れ らの 方 法 論 ではEpの
Database Center for Life Science Online Service
21
お わ りに
機 能 面 か ら血 液 細胞 を 大 き く分 類 す る な ら
ば, 生 体 防御 に 関与 す る細胞 (リ ンパ 球, マ クロ フ ァ ー
ジ, 顆 粒 球),
血 液 の凝 固 に 関 与 す る血 小 板,
酸素運搬
産 細 胞 は, 皮 質 中 の 尿 細 管 とそ れ を と りま く毛 細
を 行 な う赤血 球 に 分 類 され よ う。 幹 細 胞 や 分 化 の初 期 過
血 管 との間 に存 在 す る間 質 細 胞, あ るい は毛 細血 管 の 内
程 に あ る細胞 は 分 化 の 多 能 性 を 保 持 して い る の で, こ の
皮 細 胞 で あ る と報 告 され て い る^<79)>。
周 辺 だ け に 分 化 や 増 殖 に 関 して決 定 的 な制 御 機 構 を も う
Epの
生 産 を 制 御 す る最 も重 要 な環 境 因子 は, 酸 素 分
け てお くこ とは, た い へ ん な 混 乱 を招 く こ とに な ろ う。
圧 で あ る。 貧 血 な ど に よ る酸 素 供 給 量 の低下 は 腎 細 胞 で
た とえ ば, 感 染 な どに よ り生 体 防 御 に必 要 な細 胞 が動 員
検 知 され, Epの
され る際 に, 赤 血 球 ま で増 加 して は 困 る。 した が って,
生 産 が亢 進 し, 赤 血 球 生 産 が 促 進 され
生 合 成 促 進 は, 転 写 の レベ ル で行
機 能 の異 な る細 胞 の供 給 は独 立 して コ ン トロ ール す る機
な わ れ て い る^<80,81)>。
も う1つ の環 境 因 子 は 食 餌 蛋 白質 で
る。 貧 血 に よるEpの
構 が 必 要 で あ り, 特 定 の系 列 に分 化 が 方 向 づ け られ た あ
あ る。 ラ ッ トに無 蛋 白質 食 を与 え る と血 中Epレ
ベ ルが
との過 程 で成 熟 細 胞 の供 給 量 を 制御 す る工 夫 が な され て
低 下 す る^<82,83)>。
こ の低 下 速 度 を解 析 した 結 果 は, 無 蛋 白
い る。Epは
質 食 を与 え る とす みや か にEpの
節 はEpに
示 唆 した。 す なわ ち, Epの
生産が停止す ることを
生 産 を制 御 す る シ グ ナ ル は
こ の代 表 例 で あ り, 大 ま か な 赤血 球 量 の 調
よ り支 配 され て い る。
こ こで解 説 した よ うに, 組 換 え 型Epが
使 用 可 能 とな
酸 素分 圧 だ け で な く, 食 餌 蛋 白質 に 由来 す る物 質 も シ グ
り, Epに
ナ ル とな るこ とを意 味 す る (図7)。Ep産
未 解 決 な点 が 多 い。 グ ロ ビ ン遺 伝 子 の 構 造 は 非 常 に よ く
る酸 素 分 圧 はEp産
生 部 位 にお け
生 を制 御 す る第 一義 的 シ グ ナ ル で あ
関 す る研 究 はた いへ ん進 歩 した が, まだ まだ
わ か っ て い なが ら, Epの
作 用 と グ ロ ビ ン遺 伝 子 の発 現
る が, それ だ け で は不 充 分 で あ り, 食 餌 蛋 白質 由来 の シ
とを結 びつ け る も の は な に も な い。 均 一 な 標 的 細 胞 を 簡
グナ ル との共 同作 業 に よ り, Epの
単 に調 製 す る方 法 論 の開 発 が必 要 であ る。Epの
適 正 レベ ルが 維 持 さ
れ る と考 え て い る。 食 餌 蛋 白質 由来 の シ グ ナ ルが なん で
につ い て も未 知 の 点が 多 い。 種 々の 化 合 物 がEpの
生合成
生合
成 に影 響 す る こ とが 報 告 され て い るが^<78)>,
これ らがEp
生 産 細 胞 に直 接 作 用 す る の か, 間 接 的 に作 用 す る のか わ
か っ て い な い。Ep遺
伝 子 の転 写 は, 酸 素 分 圧 に よ り制
御 され て い る こ とが ほ ぼ確 実 に な って い る^<79∼81)>。Epの
遺 伝 子 を使 っ て, 酸 素 分 圧 に応 答 して 転 写 に影 響 を与 え
るDNA領
域 の 検 索 が これ か ら行 なわ れ るで あ ろ う。 腎
細 胞 が 酸 素供 給 量 の変 化 を 検 知 す る機 構 の研 究 も, Ep
の 代謝 を考 え る うえ で重 要 で あ る。
実用 的 な面 で は, 組 換 え型 血 液 細 胞 増 殖 因 子 が 医 薬 と
して利 用 され る 日が く る こ と は 確 実 で あ る。 最 終 的 に
は, これ らの 因 子 は組 換 えDNAの
図7.
赤 血 球生 産 の コ ン トロー ル
点 線 の 矢 印 は, 食 餌 蛋 白 質 に 由来 す る未 知 の シ グ ナ ル
を示す。
産 物 で は な く, も っ
と簡 単 な ペ プ チ ドや低 分 子 化 合 物 で代 替 し うる可 能 性 が
あ り, 第2世 代 の 増殖 因 子 を め ざ して の研 究 も必 要 で あ
22
蛋 白 質
核 酸
酵 素
Vol. 33
No. 13
ろ う。 こ のた め に は, これ ら の増 殖 因 子 の受 容 体 構 造 の
R.,
研 究 も重 要 で あ る。 現 在 の とこ ろ, M-CSF
I.
場 合 を 除 い て,
(CSF-1)
の
23)
受 容 体 の単 離 に成 功 して い な い。
Johnson,
G.:
K.
献
T.,
Watson,
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Steitz,
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logyof
the
Hopkins,
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II,
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Dexter,
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