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資料3「実証実験に向けた考え方(II)」(PDF形式:2039KB)
(資料3) 実証実験に向けた考え方(Ⅱ) 平成21年2月 事務局 実証実験の目的 新たなサービス創出、産業創出を促進するために、汎用的な3次元空間参照系データ(世界測地系に準拠 したデータ)を利用した実証実験を行う。 実証実験のポイント ○3次元空間を介しての情報流通によって生まれるビジネスモデルの発展性 (例) 現状のナビゲーション・サービスは、建物(場所)へのアクセスが中心 → 3次元空間によって、”サービス”へのアクセスが増加する、など ○今後、普及可能なデバイスを用いて提供可能なサービスは何か? (新しいデバイス開発を目的とするわけではない。) ○他の事業者が類似の取組を実施するための課題の把握 1 実証実験に向けた論点 新産業・新サービスの創出を推進する観点から、多様な3次元空間が混在する都市部(人口集積地など) を中心に、空間参照系データベースの3次元化を図る。 ②どのようなフィールド(体 制など)で実施するか? (みなとみらい、丸の内、六本木など) 公共関係 地理情報データベース XXグループ 地理情報データベース 公共空間 3次元空間系参照 データベース 〇○駅地下街 地理情報データベース XXグループ 空間系参照デー タベース 〇○駅地下街 空間系参照デー タベース ①どのようなデバイス で実施するか? (携帯電話、BlackBerryなど) 移動支援サービス 情報提供サービス ピンポイント配送サービス ③どのようなサービス を想定するか? 2 【参考】想定されるデバイス 2007年出荷台数 モバイルPC(800万台) BlueTooth 無線LAN(WiFiなど) GPS IMES PND(60万台) GPS機能付携帯電話(3000万台) 無線LAN対応携帯電話(25万台) 携帯ゲーム機[無線LAN or GPS機能付](1000万台) 3 【参考】無線LAN搭載端末の状況と動向 Wi-Fiデバイス搭載の端末については、ノートPCやゲーム機端末を中心に、すでに約 7000万台普及。今後、小型無線LANモジュールの拡大により、デュアル携帯、デジカ メ、音楽プレーヤー等のCE機器へ拡大 スマートフォンとMIDを合わせた市場が2012年には1,800万台を超え、 スマートフォンとMID端末がその年の販売台数の約40%を占めると予想される (ROA 2008調べ) Wi-Fi対応機器,2012年には10億台へ Wi-Fiへの対応が最も進んでいるのは携帯電話。 2011年には,Wi-Fiチップ搭載機器の出荷台数で デュアル・モード携帯電話がノー ト・パソコンを抜いて1位になる見通し。 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20081007/316309/ 4 【参考】IMESと無線LAN (Place Engine)の比較 IMES 無線LAN(Place Engine) 設置装置 専用装置 既存の無線LAN AP 導入コスト 装置の設置費用が必要 周辺のAP情報を使うことができるので、コスト を抑えることが可能。APはバックボーン接続不 要で、電源のみの供給。 導入リードタイム さまざまな基準化が必要 クライアント側の電波許容値の保証 既存の無線LANクライアント/APを利用可能 なため位置測位基盤としては、即導入可能。 クライアント端末 携帯電話など、GPS搭載端末 無線LAN搭載のマルチデバイス (PC, ゲーム機器、デジタルカメラ、音楽プレー ヤー、スマートフォン、携帯電話など) 設置装置コスト 将来的に数千円程度と言われている 現状、安価なもので数千円程度 (専用ビーコン装置を安価に生産も可能) 屋内情報(フロア情報、空間の名前情報、屋内 標記) 標準化段階 ユーザー参加型システムで既にフロア情報の 実績有り。さらにB2Bで特定の空間に対して提 供できる名前などは専用サーバで利用可能。 誤差範囲 1送信機のカバレッジが最大誤差範囲 誤差範囲はAPの密度によって向上し、複数の AP導入により誤差を1台当たりの場合より抑え ることができる 測位可能なパラメータ 緯度経度、フロア情報、ビル名、部屋名 緯度経度、フロア情報、ビル名、部屋名、任意 の文字列は可能 5 データベースに関して整備する基盤について ○ 3次元化した地図である空間参照系DBと、店舗情報などの地理情報を持つ地理情報DBを整備。 ○ 建物の名称及び代表点の3次元座標をキーに、空間参照系DBと地理情報DBをマッチング。 一般ユーザ アプリケーション ナビゲーション 情報発信 防災 複数の測位技術を共通に処理 出来ることが望ましい 配送効率化 マーケティング ◆ 三次元地理空間情報のデータベース 世界測地系 (x,y,z) 及び 時刻(t) 空間参照系DB 建物がどこ(x,y,z)にあ るのか、建物の代表点 を定義 座標をキーとしたDBを構築す ることで、それぞれのDBを独 立に整備可能 地理情報DB その場所には何があるの か、位置に関連した情報 を定義 6 空間参照系データベースのイメージ(資料1で説明) ○ 2次元で表現されている地図の上に、建物の3次元地図を代表点の座標をキーに重ね合わせ。 ○ 3次元地図はCADデータから構築。 ○ 代表点の取り方や座標の振り方などの基本事項をフォーマットとして規程。 世界測地系(WGS84)をベース とした2次元地図 3次元地図 (CADデータ) 屋内データとのリンク 電子地図上に建物の CADデータを重ね合わせる z 店舗の中心点 ××号線 △△レストラン (建物の中心点からの 相対位置) ○○ビル 電 子 的 な 地 図 デ ー 建物の代表点 x y タ 代表点をキーに重ね合わせ 建物名称 ○○ビル 代表点の座標 (緯度、経度、高さ) 建物の形状(四隅の座標(1~4) (緯度、経度)、及び建物の高さ 座標の更新日時 YYYY/MM/DD/HH/MM/SS 店舗の名称 ××書店 建物名称 座標 代表点の座標 ○○レストラン (緯度、経度、高さ、更新時刻) (緯度、経度、高さ) 建物の形状(四隅の座標(1~4)) (緯度、経度)及び、建物の高さ 座標の更新日時 YYYY/MM/DD/HH/MM/SS 7 地理情報データベースのイメージ(資料2で説明) ○ 地理情報を容易かつ重層的に作成できるシステムの整備。 ○ 3次元座標(ID)をキーに地理情報データを容易に利用・登録ができるようになる環境を整備。 ○ 地理情報として、個々の商業ビルやビル内のレストラン等に3次元座標(数値のID)が付与されることによって、精緻 な情報を的確かつスピーディに検索・利用できるようになる。 空間参照系DB 3次元座標情報をキーとして場所に 係る情報を蓄積するDB 相互に連携 地理情報DB 【ビルのオーナー】 建物情報 名称 ○○ビル 座標 X,Y,Z,T 住所 東京都港区△△-□ アクセス ×××駅から東へ徒歩 5分 テナント 【書店利用者】 クチコミ情報 クチコミ情報 △△レストラン クチコミ情報 ××書店 店舗情報 【レストラン利用者】 【レストラン経営者】 名称 △△レストラン 名称 △△レストラン 座標 x,y,z,t 座標 x,y,z,t 住所 口コミ 情報 その他 東京都港区△△ ○○ビル 10F △△レストランのパスタは バリエーションが多い 住所 東京都港区△△ ○○ビル 10F アクセ ス ×××駅から東へ徒歩5分 営業時 間 11:00~22:00 店舗情報 【レストラン利用者】 名称 △△レストラン 座標 X,y,z,t 更新 日時 ○月×日□□時 住所 東京都港区△△-□ ○○ビル10階 特典 情報 9月1日は創業2周年 記念で1割引 名称 ××書店 座標 X2,y2,z2,t2 更新 日時 △月×日○○時 住所 東京都港区△△-□ ○○ビル1階 口コミ 情報 洋書の品揃えが豊富 【書店経営者】 名称 ××書店 座標 x2、y2、z2、t2 住所 東京都港区△△-□ ○○ビル1階 営業 時間 10:00-21:0 0 8 異種測位機能(無線LAN、IMES等)の信号の共通処理基盤(ミドルウェア)の整備イメージ ミドルレイヤの位置づけ アプリ層 専用アプリ NMEAアプリ ○ アプリ層との連携(配信基盤)の課題 1. NMEA(全米船舶用電子機器協会)の形式に対応したアプリケーション、 独自形式アプリケーション化の判断 2. データ書式とプロトコルの取り決め -位置情報(X,Y,Z)のフォーマット 測位情報を標準 に基づいて提供 -アプリ向け付帯情報の種別、フォーマット -情報提供時間間隔 配信情報基盤 3. 位置情報の推定補完 Middle Layer 位置情報基盤 ○ 測位層との連携(位置情報基盤)の課題 測位情報取り込み 必要に応じて変換 測位層 GPS IMES 無線 LAN 情報の連携 測位デバイスモジュールとの連携 (情報のフィードバック)の可能性 無線LAN方式にて取得した位置情報のGPSモ ジュールと連携することでGPS位置測位応答時 間の短縮の可能性がある。 1. 測位機器からの位置情報(X,Y,Z)(絶対座標値および相対値、測地系 情報、NMEA形式等)のデータ書式の変換による統一 2. 測位間隔(T,t)の違いによる補正・補完、提供間隔の取扱い 3. 付帯情報の取扱い、書式(フロア情報、建物名、区画・部屋名等の文 字列情報) 4. Z軸情報の取扱い、書式 5. 位置情報の有効期限、精度の書式と取扱い ※IMES、GPSは位置情報(X,Y,Z,T)を持つ。無線LAN方式では位 置情報(X,Y,t,付帯情報)を持つ。付帯情報等からZを推定。 (*)ニューメディア開発協会資料を活用 9 (参考)実証スケジュール 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 ・研究会の実施 ・高付加価値サービス創出に資する3次 元データベース構築手法のモデル化。 ・複数の3次元データベース連携の実 用性・利便性の検証。 ・データベースを活用したビジネスモデ ルの実証。 ・ミドルウェアの改良・実証 ・アプリケーションのビジネスモデル化 ・3次元データベース及び共通処理ミド ルウェアを組み合わせて活用したビ ジネスモデルの複数地域における実 証(成果の普及)。 ・複数の測位技術を処理できる共通処理 ミドルウェアの開発・実証 ・このミドルウェアを念頭に置いた各測位 技術のアプリケーション実証 10 (参考)実証スケジュール② 11 空間参照系データベースを活用した実証プロジェクトのイメージ(再掲) (例)3次元空間参照系データを用いた特定地域における屋内ナビゲーション ① △△エリアにおいて、複数の事業者(ビル管理者など)が参画して、それぞれのDBを構築・提供。 ② エリアを代表する事業者が複数のDBをリンクさせるポータルサイトを構築。 ③ ビル等の個別DBとこれらを束ねるポータルサイトにより、△△エリアの空間参照系データベースを形成。 ④ 当該ポータルサイトを通じて、各DBを用いたサービスアプリケーションを実証プロジェクトとして実際に運用して、その有効 性を検証。 一般ユーザ アプリケーション 情報発信 ナビゲーション 配送効率化 防災 マーケティング △△エリアでの空間参照系データベース △△エリアのポータルサイト インデックス インデックス インデックス リンク Aビルの 3次元空間データ 流通フォーマットを活用 リンク B駅の 3次元空間データ リンク Cビルの 3次元空間データ 12 個々の建物データ群を束ねるエリア毎のポータル構築の拡大 屋内を含む3次元空間情報を保有・提供する事業者が集まって構成するエリア毎のポータルサイトを通じた サービス提供を想定し、実証実験を実施。その後、実証実験の取組が他地域へ拡大することを想定。 ビルAの空間参照系と地 理情報のコミュニティ ビルBの空間参照系と 地理情報のコミュニティ 地域ポータルA 地下街Cの空間参照系と 地理情報のコミュニティ 様々な地域ポータルから情報を収集 13 実証実験(例)(第2回大西委員) 3次元データベースと屋内測位を使った“ドア・ツー・ドア ナビゲーション”の例 ・店舗の緯度経度(代表点) ・出入口の緯度経度 ・バリアフリー情報 ・駐車場情報 14 実証するのに適したアプリケーションの例(次回に議論) 民間事業者がビジネスに活用できるアプリケーション 屋外・屋内両用のコンシェルジェ・サービス • 屋外・屋内シームレスに必要なレコメンデーションを行うサービス 駐車場ピンポイント予約サービス • 屋内駐車場の現在空いているところを、ピンポイントに予約できるサービス エア・クーポン サービス • 屋内を回遊するだけで、ポイントがたまるサービス 公的なサービスとして活用できるアプリケーション など バリアフリー サービス 緊急時避難路通知サービス AED設置個所案内サービス 15