...

大学を中心とした基礎研究の推進のあり方について

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

大学を中心とした基礎研究の推進のあり方について
第27回研究開発小委員会
資料4
大学を中心とした基礎研究の推進のあり方について
1.基礎研究への資源配分を巡る状況
第2期科学技術基本計画においては、『競争的資金を活用し世界の先頭に立っている
米国を参考とし、第2期基本計画の期間中に競争的資金の倍増を目指す』とされた。そ
の結果、当初目標には至らなかったものの、第2期期間中に競争的資金は1.6倍の増加
となった。
第3期科学技術基本計画においては、
『研究者の研究費の選択の幅と自由度を拡大し、
競争的な研究開発環境の形成に貢献する科学研究費補助金等の競争的資金は、引き続
き拡充を目指す』とする一方、『…教育研究の基盤を支える基盤的資金は確実に措置
する』とされた。その上で、『政府研究開発投資全体の拡充を図る中で、基盤的資金
と競争的資金の有効な組合せを検討する。』ともされており、政府研究開発投資に占
めるそれぞれの最適な組合せについて検討することとなっている。
(1)基礎研究に係る政府研究開発投資の構造変化
総合科学技術会議が毎年度の資源配分方針の対象としている科学技術関係予算
(政府による科学技術関係予算のうち地方公共団体分や補正予算分を除いたもの)
は 約 3.5 兆 円 で あ り 、 平 成 13 年 度 以 降 、 ほ ぼ 横 ば い で 推 移 し て い る 。
同 予 算 は 、1)大 学 等 の 基 盤 的 経 費 、科 学 研 究 費 補 助 金 等 の 基 礎 研 究 、2)政 策 課 題
対 応 型 研 究 開 発( 8 分 野 )、3)シ ス テ ム 改 革 等 、の 3 つ に 分 類 さ れ て お り 、1)に つ い
て は 、 近 年 、 約 1.5 兆 円 で 推 移 し て い る ( 図 1)。
1
図 1 ステージ別予算の推移(当初予算)
※ H20 予 算 、H21 予 算 案 に つ い て は 社 会 資 本 整 備 特 別 会 計( 道 路 整 備 勘 定 )を 除 い て 暫 定 的 に 集 計
※ H17 年 度 以 前 の 予 算 に つ い て は 、 H18 年 度 以 降 の 集 計 手 法 を 用 い て 推 定
※ 個 々 の 事 業 の 分 野 へ の 帰 属 ・ 分 類 は 、各 年 度 に お け る 基 準 に 基 づ く た め 、年 度 に よ り 異 な る も の
も含まれる
出典:内閣府資料をもとに経済産業省作成
国立大学法人化後の財政政策は、「一律・機械的に配分している機関補助を削減し、
より政策効果の期待できる競争的なメカニズムに移行させていく」(財務省ホームペ
ージより)ことを基本としており、近年、基盤的資金から競争的資金・重点配分資金
へのシフトが進んでいる。
機関補助という観点では、国大に対して国立大学運営費交付金、私大に対して私立
大学等経常費補助金が措置され、前者については、法人化に際し一定の算定ルールに
基づく効率化係数が中期計画期間の 6 年間を通じて一律にかけられている。ただし、
国立大学運営費交付金には、機関補助として一律削減される経常経費と、予算効率化
の例外として増額されている重点配分資金「特別教育研究経費」があることに留意が
必要である(図 2)。
ここで、競争的資金とは、科学研究費補助金(H20年度1,932億円、以下「科研費」
と言う。)、JST戦略創造研究事業(同488億円)、厚生労働科学研究費補助金(同423億
円)など総合科学技術会議に競争的資金として登録され、科学技術基本計画に基づき
2
予算拡充がうたわれている提案公募型の研究予算である。
他方、ここで重点配分資金と呼ぶものは、競争的資金として登録されていない文部
科学省の大学教育研究支援予算で、基本的に事業毎に行政裁量的に措置されるもので
ある。
重点配分資金には、上記の運営費交付金の内数である特別教育研究経費(790 億円)
の他に、各種教育支援プログラムからなる国公私立を通じた大学教育改革支援予算
(680 億円)があり(表 1 下段参照)、近年、科研費や特別教育研究経費以上の伸率で
増えている。
図2
国立大学法人運営費交付金の推移
3
表1
国立大学法人化以降の予算シフトの状況
H20 予算
経常費補助
96
476億円
3,248億円
100
14億円
※1
107
49億円
680億円
151
230億円
1,932億円
106
102億円
JST戦略創造研究事業
488億円
105
25億円
厚生労働科学研究費補助金
428億円
113
49億円
国大運営費交付金のうち特別教育研究経費
国公私立を通じた大学教育改革支援
競争的資金
H16 比増 減 額
11,023億円 ※ 1
国大運営費交付金で特別教育研究経費以外
私立大学等経常費補助金
重点配分資金
H16 比 増 減 率
科学研究費補助金
(※1
※2
790億円
※2
特別教育研究経費の内訳はH19予算から組替え
競争的資金379億円(21世紀COE+グローバルCOE)含む)
H16
3,124
1,997
1,505
36,727
<16年度>・ 特色ある大学教育等支援プログラム(特色GP)
・ 現代的教育ニーズ支援プログラム(現代GP)
・ 専門職大学院支援プログラム
・ 21世紀COEプログラム
<17年度>・ 魅力ある大学院教育イニシアティブ
・ 質の高い教員養成プログラム(教員養成GP)
・ 派遣型高度人材育成(長期インターン)プラン
・ 医療人教育支援プログラム
<18年度>・ ITスペシャリスト育成プログラム
<19年度>・ 社会人学び直しニーズ対応プログラム
・ 新社会ニーズ学生支援プログラム
・ グローバルCOEプログラム
・ 大学院教育改革支援プログラム
・ ものづくり技術者育成支援事業
・ サービスイノベーション人材育成プログラム
・ がんプロフェッショナル養成プラン
<20年度>・ 質の高い大学教育推進プログラム
・ 大学教育の国際化加速プログラム
・ 産学連携による実践型人材育成事業
・ 戦略的大学連携支援事業
・ 大学病院連携型高度医療人養成推進事業
H17
3,267
3,000
1,800
38,171
3,000
550
130
750
H18
3,477
4,590
1,620
37,800
4,200
923
247
1,293
630
出典:財務省発表・文部科学省発表予算関連資料より経済産業省が作成
4
H19
3,097
5,088
1,312
22,016
1,229
−
234
1,305
798
1,760
1,590
15,758
3,501
150
150
1,400
H20
−
−
1,355
3,905
−
−
−
855
828
1,960
1,620
33,986
5,070
−
−
1,900
8,582
1,966
733
3,000
1,500
これらの基礎研究に係る政府研究開発投資の民間企業による評価であるが、経済産
業省が企業に対し行ったアンケート・インタビューでは、交付金の減少により大学が
本来行うべき教育や基礎研究が行えなくなるのではないかとの懸念がある一方、競争
的資金の拡充により、競争原理の更なる導入を希望する声もみられる。
(企業の声)
基礎科学分野は競争的研究資金をさらに拡充させ、大学間の競争原理を働かせるこ
とで活性化させる必要がある。
科研費やグローバル COE の領域研究を戦略的に見直すとともに、基礎研究といえ
ども、国家の技術戦略の方向性に沿った基盤技術力の強化・深堀と、産業技術への
貢献が明確に謳われるべき。
大学への交付金が減らされて、社会への還元が要求されるようになっているが、本
来、大学は基礎研究と教育をしっかりやるべきと考えている。
最近の大学の傾向として、やや開発に重点が置かれすぎており、基礎科学的な部分
が弱いとの印象を受ける。開発と基礎の両立が重要。例えば、鉱山の開発をするに
しても、日本の大学から鉱山学科が消滅したことにより、新入社員が大学でベーシ
ックな知識を得ておらず、若い人材がいないので自前で育てるしかない。
大学は研究機関であるとともに、人材育成機関でもある。科研費をとらないと人材
育成もできないという現状は問題。
流行の技術に投資が偏りすぎている。みんな流行に流れ、基盤技術の研究者がいな
くなっている。
5
(2)大学への資金配分の現状
1)基盤的資金
図3は国立大学運営費交付金の配分状況、図4は私立大学経常費補助金の配分状況で
ある。
交付金額
(億円)
東京国際大学
酪農学園大学
聖徳大学
日本女子大学
愛知工業大学
東京経済大学
大東文化大学
天理大学
武蔵野大学
大阪電気通信大学
京都精華大学
神戸学院大学
北海学園大学
立命館アジア太平洋大学
佛教大学
拓殖大学
玉川大学
成蹊大学
立正大学
川崎医科大学
東京薬科大学
獨協大学
甲南大学
日本福祉大学
明治学院大学
九州産業大学
桜美林大学
神奈川工科大学
高知工科大学
千葉工業大学
大阪産業大学
東北学院大学
駒澤大学
北海道医療大学
愛知大学
武庫川女子大学
東京歯科大学
岡山理科大学
南山大学
金沢医科大学
工学院大学
愛知医科大学
京都産業大学
国士舘大学
大阪工業大学
学習院大学
徳島文理大学
関東学院大学
明星大学
武蔵工業大学
大阪医科大学
愛知学院大学
東京農業大学
中部大学
帝京大学
創価大学
専修大学
兵庫医科大学
金沢工業大学
芝浦工業大学
名城大学
杏林大学
東京電機大学
関西医科大学
神奈川大学
藤田保健衛生大学
岩手医科大学
立教大学
獨協医科大学
東洋大学
東京医科大学
龍谷大学
青山学院大学
上智大学
東邦大学
聖マリアンナ医科大学
埼玉医科大学
自治医科大学
日本医科大学
久留米大学
関西学院大学
法政大学
関西大学
同志社大学
中央大学
東京女子医科大学
東京理科大学
東京慈恵会医科大学
福岡大学
明治大学
順天堂大学
昭和大学
北里大学
立命館大学
近畿大学
東海大学
慶應義塾大学
早稲田大学
日本大学
0
・私学の3割が定員割れ
・私学の1/4が消費支出が帰属収
入を超過
60
理系大学・大学院
800
300
私立大学経常費補助金の配分状況
図4
平均(5.7憶)以上は122校
その他404校は平均以下
20
6
文系大学・大学院
・下位62校は平均
(122億)以下
400
私立大学経常費補助金の配分状況
<H19年実績、総額3003億、全526校のうち100校>
上位10校で全体の21%
その他516校で79%
100
愛知教育大学
小樽商科大学
鹿屋体育大学
総合研究大学院大学
政策研究大学院大学
大阪外国語大学
北見工業大学
奈良教育大学
筑波技術大学
帯広畜産大学
宮城教育大学
東京外国語大学
室蘭工業大学
上越教育大学
滋賀大学
鳴門教育大学
福島大学
奈良女子大学
兵庫教育大学
豊橋技術料学大学
長岡技術科学大学
福岡教育大学
和歌山大学
京都教育大学
お茶の水女子大学
京都工芸繊維大学
旭川医科大学
東京芸術大学
名古屋工業大学
浜松医科大学
北陸先端科学技術大学院大学
滋賀医科大学
九州工業大学
電気通信大学
奈良先端科学技術大学院大学
東京港洋大学
一橋大学
宇都宮大学
東京農工大学
大阪教育大学
埼玉大学
北海道教育大学
岩手大学
茨城大学
東京学芸大学
横浜国立大学
大分大学
秋田大学
宮崎大学
山梨大学
高知大学
福井大学
島根大学
静岡大学
香川大学
弘前大学
佐賀大学
山形大学
鳥取大学
三重大学
群馬大学
山口大学
富山大学
琉球大学
愛媛大学
岐阜大学
徳島大学
長崎大学
信州大学
金沢大学
熊本大学
鹿児島大学
東京医科歯科大学
千葉大学
岡山大学
新潟大学
東京工業大学
神戸大学
広島大学
名古屋大学
筑波大学
北海道大学
九州大学
大阪大学
東北大学
京都大学
東京大学
0
国立大学運営費交付金の配分状況
900
旧7帝大
総合大学
・上位10校で全体の43%
・その他77校で6割弱
500
<H18年実績、総額1兆600億、全87校>
・7帝国大で全体の34%
・その他83校で7割弱
700
国立大学運営費交付金の配分状況
図3
600
200
100
出 典 :「国 立 大 学 の財 務 」(国 立 大 学 財 務 ・経 営 センターH19 年 度 版 )を基 に経 済 産 業 省 作 成
120
億円
80
40
出 典 :日 本 私 立 学 校 振 興 ・共 済 事 業 団 ホームページ情 報 を基 に経 済 産 業 省 作 成
国立大学運営費交付金に関し特定の大学への集中の度合いについて、法人化された
平成 16 年度からの集中度の推移を見ると 1、旧7帝大が占める比率は 34%で変化がな
く、全 87 校に係る HHI 2は、265(H16 年度)
271(H17 年度)
266(H18 年度)
→265(H19 年度)と推移している。つまり、運営費交付金には特別教育研究経費によ
る重点配分予算が含まれる中で、配分構造全体で特段の集中度は高まっていない。
私立大学等経常費補助金についてH14∼19 年度の推移を見ると、学校数が 13%増え
る一方で、補助金総額は 7%増となっており、1 校当たりの平均補助金額では 5%減と
なっている。また、上位 10 校の配分シェアは 22%(H14 年度)→21%(H19 年度)とわず
かに減少し集中度は高まっておらず、学校数の増加分だけ分布の裾野が広がっている
ことがうかがえる。
ただし、私立大学においては国の期間補助への依存度は高くなく、全収入における
国庫等補助の割合は国立大学の 54%に対し、私立大学は 12%と、基盤的資金の国庫依
存度は低い。(図 5)
図5
国立
大学
54%【44%】※
10% 7% 7%
〈0.3兆円〉
〈1.6兆円〉
国庫等
補助
私立 12%
【11%】
大学 〈0.6
兆円〉
国立・私立の収入構造比較
受託研究
・寄付金
授業料等
54%
〈3.0兆円〉
その他
収入
3 10%
%
22%
〈0.6兆円〉
病院
収入
22%
〈1.2兆円〉
(※:【】内は、競争的資金を除いた場合の比率)
(出所)
・国公 立大 学の収入のうち国 立大 学への政 府 補
助以 外は、「平 成18年 度 学校 基 本調 査 報告 書:
学校 経 費調 査」
・国立 大学 への政 府補 助(運 営 費 交付 金・施 設 整
備費)、国公 私を通じた教 育支 援 (国公 私別の配
分が不 明のため大 学別は未 計上 ・補助 率に未 計
上)及び奨 学金 補 助は H17 年 度 予算
・競争 的資 金は国公 私 別の H17 年度 配 分実 績 比
率(総 合科 学 技術 会 議調べ)で H17 年度 競 争的
資金 予 算額 を按 分 。
・私立 大学の収 入は「平 成18年 度今 日の私 学 財
政」(帰 属収 入)
・委託・寄付 等 、その他 収入については、一 部政
府からの委 託等 含む。
H16・17・H18 年度は各大学法人決算ベース、H19 年度は予算ベース(出所:文部科学
省 HP)。H17 年 10 月に合併した富山大学、富山医科薬科大学、高岡短期大学については、
H16 年度は1校として合算し、H17 年度は統合後の富山大学決算が半年分であるため2倍
して代替値とした。
2 寡占度指数(Herfindahl-Hirschman Index)。全ての大学の運営費交付金における占有率
の 2 乗の和で表される。1 校独占で 10,000 となり、10,000 に近づくほど寡占度が高い。
1
7
図 6 は、教員当たりの配分特性を概観するために、図 3 に常勤教員数を付加すると
ともに、旧帝大、総合大学、理系大学・大学院、文系大学・大学院の分類をしたもの
である。
図6
交付金額
(億円)
大学法人特性別の交付金額と教員数
総合大学
単科系大学・大学院
教員数
(人)
900
4,500
800
4,000
700
旧帝大
その他総合大学
理系大学・大学院
文系大学・大学院
常勤教員数
旧帝大
600
500
400
2,500
1,500
理系大学・
大学院
200
100
文系大学・
大学院
愛知教育大学
小樽商科大学
鹿屋体育大学
総合研究大学院大学
政策研究大学院大学
大阪外国語大学
奈良教育大学
宮城教育大学
東京外国語大学
上越教育大学
滋賀大学
鳴門教育大学
兵庫教育大学
福岡教育大学
京都教育大学
東京芸術大学
一橋大学
大阪教育大学
北海道教育大学
東京学芸大学
北見工業大学
筑波技術大学
帯広畜産大学
室蘭工業大学
豊橋技術料学大学
長岡技術科学大学
京都工芸繊維大学
旭川医科大学
名古屋工業大学
浜松医科大学
北陸先端科学技術大学院大学
滋賀医科大学
九州工業大学
電気通信大学
奈良先端科学技術大学院大学
東京港洋大学
東京農工大学
東京医科歯科大学
東京工業大学
福島大学
奈良女子大学
和歌山大学
お茶の水女子大学
宇都宮大学
埼玉大学
岩手大学
茨城大学
横浜国立大学
大分大学
秋田大学
宮崎大学
山梨大学
高知大学
福井大学
島根大学
静岡大学
香川大学
弘前大学
佐賀大学
山形大学
鳥取大学
三重大学
群馬大学
山口大学
富山大学
琉球大学
愛媛大学
岐阜大学
徳島大学
長崎大学
信州大学
金沢大学
熊本大学
鹿児島大学
千葉大学
岡山大学
新潟大学
神戸大学
広島大学
筑波大学
名古屋大学
北海道大学
九州大学
大阪大学
東北大学
京都大学
東京大学
0
3,000
2,000
その他総合大学
300
3,500
1,000
500
0
出典:「国立大学の財務」(国立大学財務・経営センターH19 年度版)を基に作成
図 6 をもとに、それぞれの分類ごとに教員 1 人当たりの交付金額を単純計算すると、
総合大学については、
<総合大学>
旧 7 帝国大学
:19百万円/人
その他総合大学
:16百万円/人
となり、理系比率の高い旧7帝国大学はその他の総合大学に比べ1人当たり交付金額
が大きい。理工系は試験研究のための固定費・変動費とも文系に対し割高になるため
で、理系学科が充実し、附属研究所も多い旧7帝国大学は、その他総合大学より教員
1人当たりの交付金が多くなっている。
<単科系大学>
理系大学・大学院
:19百万円/人
文系大学・大学院
:18百万円/人
8
単科系大学については、大学の維持管理に係る最低限の費用があるため総合大学よ
りも教員1人当たりの交付金額が大きくなる傾向にあるが、その上で文系に比べ理系
大学において教員1人当たりの交付金額が大きくなっている。
9
2)競争的資金
○競争的研究資金の配分と集中度
総合科学技術会議が集計する競争的資金は、現在 4,766 億円(H19 年度予算)であ
る。この中で、科研費、戦略創造研究、厚生科研費を中心に、大学には、競争的資金
全体の 78%前後が配分されている 3。
競争的資金の半分を占める科研費を見てみると、図 8 に示すとおり、全体で 1,100
以上の機関に配分されている中で、競争の結果として、東大・京大の 2 校に全体の 2
割、旧 7 帝大で全体の 4 割、上位 10 校で全体の半分が配分されており、集中度の高い
配分構造となっている。過去 5 年間の推移を遡ると、旧 7 帝大が全体に占める比率は、
44%(H16 年度)
41%(H17 年度)
43%(H18 年度)→40%(H19 年度)→41%
(H20 年度)と推移しており傾向としての集中化は見受けられない。
図8
億円
2,000
1,500
科学研究費補助金の機関別配分状況
東大・京大で全体額の20%
科学研究費補助金の配分状況
<H20年実績、総額1840億円、全1149機関中の100機関掲載>
7帝国大で全体額の41%
国立大学
1,000
研究機関
上位10機関で全体額の48%
私立大学
公立大学
500
その他1049機関に全体額の17%を配分
岩手医科大学
北陸先端科学技術大学院大学
お茶の水女子大学
核融合科学研究所
大学共同利用機関法人自然科学研究 機構 ︵
共通 施設 ︶
宇都宮大学
関西大学
大分大学
分子科学研究所
昭和大学
香川大学
岩手大学
久留米大学
玉川大学
東京外国語大学
佐賀大学
北里大学
秋田大学
法政大学
浜松医科大学
中央大学
豊橋技術科学大学
島根大学
電気通信大学
生理学研究所
高知大学
︵
財︶
癌研究会
順天堂大学
独立行政法人宇宙航空研究開発機構
山梨大学
弘前大学
長岡技術科学大学
宮崎大学
近畿大学
埼玉大学
同志社大学
琉球大学
鳥取大学
茨城大学
東海大学
兵庫県立大学
名古屋工業大学
山形大学
札幌医科大学
福井大学
独立行政法人海洋研究開発機構
京都府立医科大学
国立天文台
独立行政法人日本原子力研究開発機 構
名古屋市立大学
三重大学
岐阜大学
国立情報学研究所
横浜市立大学
横浜国立大学
︵
財︶
東京都医学研究機構
立命館大学
東京理科大学
富山大学
一橋大学
独立行政法人物質・
材料研究機構
九州工業大学
静岡大学
鹿児島大学
山口大学
基礎生物学研究所
日本大学
大阪府立大学
国立遺伝学研究所
首都大学東京
大阪市立大学
群馬大学
信州大学
愛媛大学
長崎大学
奈良先端科学技術大学院大学
独立行政法人産業技術総合研究所
新潟大学
徳島大学
東京農工大学
大学共同利用機関法人高エネルギー加 速器研 究機構
熊本大学
金沢大学
東京医科歯科大学
千葉大学
岡山大学
早稲田大学
慶應義塾大学
広島大学
神戸大学
筑波大学
独立行政法人理化学研究所
東京工業大学
九州大学
北海道大学
名古屋大学
大阪大学
東北大学
京都大学
東京大学
0
(出所) 文部科学省ホームページ情報を基に作成
既出の図 4(国大交付金)・図 5(私大補助金)と図 8(科研費)にある資金配分の
集中度を比較する。各々の上位 10 校への資金配分が各々の総額に占める割合は、科研
費:5 割>国大交付金:4 割>私大補助金:2 割、となっている。競争的資金である科
研費が、最も集中度が高くなっている。
3
出典:総合科学技術会議第6回基本政策専門調査会(H19 年 6 月 7 日)資料 1-2
10
このような配分構造については、次のように整理できる。
①
公的研究へのファンディングの在り方に関する両翼の考え方として、設備費が大
きいため重複排除して集中投資することが効率的なテーマと、萌芽段階の基礎的研
究で投資単位は小さくとも多様な可能性に分散投資することが効果的なテーマがあ
る。このような視点に立つと、代表的な競争的資金である科研費の図 8 が、基盤的
経費の図 4、5 より坂の変化が急な“L字”型になるのは、ある程度合理的なものとも
言える。なお、いわゆる“ビッグサイエンス”は通常前者に当たり、いわゆる“スモー
ルサイエンス”は後者に当たるが、“ビッグサイエンス”については、科研費ではなく
運営費交付金・特別教育研究経費により国立大学共同利用機構中心に重点投資され
ている部分が大きいことを念頭に置く必要がある。
②
旧 7 帝大など獲得シェアの大きい大学は、研究を遂行する人材面・設備面で、そ
の他大学より本来的な競争優位を有している。そのため、客観的にピアレビューを
行った結果として高い評価を得て資金配分は集中することとなる。しかしながら、
イノベーションには累積研究投資に比例しない側面があること、飛躍的な知の創造
の可能性はあらゆる研究に存在していること、著名ではない大学にもテーマにより
卓越した研究者が潜在しえること等から、図表 8 の裾野に広がる多様性の中から生
まれる研究成果に的確に光を当てることも重要である。
①②から導き出されることは、財政的制約がある中で資金の配分が“L字”型となるこ
とはある程度合理的であるものの、裾野に広がる可能性をいかに拾い上げるかが重要
であるということである。言うまでもないが重要なのは採択時の審査であり、科研費
においては個々のテーマ採択を決するピアレビューの質が集中投資・多様な投資の何
れの場合も生命線であるということである。つまり、2 つの異なる評価基準
ⅰ)最
もポテンシャルの高い人や組織に選択・集中すべき研究、ⅱ)実績や著名度に引きずら
れることなく飛躍的な知を生む可能性を引き上げる研究
これら双方の次元におい
て卓越した研究・研究者に対し、ピアレビューによる適切な配分が行われることが重
要である。科研費に限らず競争的資金においてはピアレビューによる採択審査をする
ものが多数を占めており、まさにピアレビューの質がサイエンスの質を決めていると
いえる。
科研費に代表される競争的資金に係る評価であるが、経済産業省が企業に対し行っ
たアンケート・インタビューでは、競争的資金制度の更なる改善、とりわけピアレビ
ューアの多様化・質の向上を行うべきとの意見が多い。
(企業の声)
ピアレビューアーの選定において、固定的メンバーと第三者的なメンバー(産業界、
受益者など)の組み合わせで、柔軟性を持たせるべき。
目利き人材の確保につきる。
11
レビューシステムの強化が競争的資金制度の公平性・透明性・納得性の確保のため
には最重要だと考える。
審査過程や結果の透明性の確保。
米国では成果が上がりにくい、リスキーな技術にも予算が多く投下されており、新
技術を生み出す源泉となっている。5個に1つぐらいしか成果が出ないようなリス
キーな技術にも予算枠が必要。
競争的資金を投入するべき領域の技術や市場動向、社会情勢などに対する目利き役
の獲得や育成強化の方策が並行して議論されないと、真の制度改革の成果はおぼつ
かない。
評価が高い研究テーマについては、大きな研究プロジェクトへと発展させるステッ
プアップ制を整備することが、インセンティブの向上に有効。
若手研究者を育てる工夫も必要。日本では競争的資金は著名な研究者に配分される
色が強いため、有名な先生についている研究者には資金が回ってくるが、そうでは
ない研究者には回ってこない。米国では、競争的資金の間接費は大学が召し上げて
再配分しており、大学自身が若い先生を育てる仕組みになっている。
競争的資金も、流行の技術ではなく本当に必要な領域を議論して配分すべきではな
いか。採択の際の目利き能力にも疑問。結果として、お金を集めるのが得意な先生
に資金が集まるが、必ずしも優秀とは限らない。
12
2.今後の方向性
(1)基盤的資金から競争的資金等への財政シフトの検証
国立大学について、基盤的資金が減少しグローバルCOE等の重点配分資金や競争的
研究資金へのシフトが進んでいる。これは改革へのインセンティブを付与する財政政
策として重要であるが、競争的資金獲得に成功しない国大では、これまで基盤的に配
分されていた教育研究費が限界的水準にまで減っている実情が散見されている。
第3期科学技術基本計画において基盤的資金と競争的資金の有効な組み合わせが検
討事項とされている様に、その方針が明確化されることが期待される。特に産業界か
らの問題指摘の多い課題として、学術論文での評価が得られにくい成熟技術に係る学
術領域は基盤的資金に依拠せざるを得ないが、基礎産業に必須の学術領域講座の確保
に対してどう取り組むか明確化されることが求められる。
また、国立大学法人の第1期中期計画期間(H16∼H21年度)の評価が進行中である
が、その評価結果が第2期中期計画における資源配分に適切に反映され、効果的なPDCA
機能が発揮されることが重要である。
(2)集中投資と多様な投資の適切なバランスと連携
基礎研究には、集中投資と多様な投資の両方が欠かせない。集中投資により大型試
験研究施設等ナショナルセンターを整備する一方、多様な投資により様々な研究ラボ
の活動が促進されるが、その間の連携がきわめて重要である。ナノテクノロジー分野
の研究のように、大型研究開発拠点と多様な研究ラボとを適切なネットワークによっ
てつなぎ、オールジャパンでの研究協力体制を構築することが重要である。このよう
に、集中投資と多様な投資のバランスのみならず、それらの連携が円滑に行われて初
めて効率的な基礎研究投資が実現されるものである。
(3)ピアレビュー等採択審査の質の向上
ボトムアップ型の科学研究においては、競争的資金配分時のピアレビュー等の採択
審査の質がその国の科学の質を左右すると言っても過言ではない。ピアレビューシス
テムの先進国である米国においては、“safe science”にとどまりがちなピアレビュー
の欠点を補う新しいレビュー方法も取り入れられている。そのような先駆的取組も思
慮しつつ、ピアレビューに限らず、基礎研究の質の向上のために研究資金配分制度に
おける採択審査の改革が求められる。
13
(コラム:ピアレビュー審査による弱点とその克服への取り組み)
近年米国では、非連続な知の創出のために、ピアレビューによるテーマ発掘の限界
を補完する競争的研究プログラムが NIH、NSF 等で導入されている。いわゆるハイリ
スク・リサーチへの対応で、ピアレビューによらず洞察力ある個人の責任でテーマ選
定を行う等の取組がなされている。我が国においても、この課題に対する競争的資金
配分機関における新たな対応 4が期待されているところである。
なお、日本国内では、科研費の研究成果を事後評価し、資源配分に反映すべきとい
う議論がある。この点に関して米国のピアレビューの在り方論では、対極の議論があ
ることに留意が必要である。つまり、不確実性の高い基礎研究の成果を最大化するた
めには、研究者の提案内容の独創性を評価するピアレビュー(事前評価)の的確性こ
そが最も重要であり、研究活動の結果として、当初の成果が挙がらなかったとしても、
そのことを余り重視すべきではないということである。結果を重視することは、予め
成果が出やすい難易度の低い研究テーマを提案するような動機付けを研究者コミュニ
ティーに与えてしまい、独創的な研究への挑戦がなされにくい環境形成をしてしまう
という問題である。また、革新的な研究に一度失敗したことを烙印的に評価(過重に
次の提案の評価に反映)すると、失敗から重要な洞察を得て再挑戦する有効性を活か
せない環境形成がなされてしまうという問題もある。
では、どのようにピアレビューによる競争的研究の成果管理を行うのかについては、
米国のピアレビューシステムでは、ポートフォリオ的にリスク管理するマネジメント
の枠組みが組み込まれていることに注目すべきである。すなわち、Program Director
(PD)は、いわゆるファンドマネージャー的に一定期間・一定額の研究費をまかされ、
それを多様な研究テーマに配分する中でトータルとしての研究成果が問われるという
ことである。個々の研究テーマのピアレビューにおいては、PD が自己の専門知識と学
界人脈を駆使して的確なレビューチームを組み、応募テーマの中から最良テーマを厳
選し革新的な成果を追い求めていくものであり、それら複数の研究群総体としての成
果により、PD としての人事的評価・任される金額の増減等が決まるということである。
出典:経済産業研究所
ポリシーディスカッションペーパー(土井、2007 年 8 月)より抜粋
第 3 期科学技術基本計画(第3章2(3)①)及び総合科学技術会議基本政策推進専門調査
会報告(平成 19 年 6 月 14 日)「競争的資金の拡充と制度改革の推進について」第 3 章(3)
参照。
4
14
(コラム:日本の大学の国際的ポジション)
国際的な大学ランキング“THE TIMES ;World University Rankings”では、世界トッ
プ 200 大学の半分を英米系が占める中、2008 年においては日本は 10 校(シェア 5%)
がランクインしている。
世界主要大学のランキングの推移
2004年
ランク
1
2
3
4
5
6
7
8
・
10
・
12
・
16
17
18
・
・
21
22
・
・
27
・
29
30
・
・
39
41
・
47
・
51
・
・
62
・
69
・
・
・
・
・
・
119
・
・
・
・
・
・
・
・
・
153
・
・
167
・
・
・
・
2005年
大学名
ランク
ハーバード大学(米)
UCバークレー校(米)
マサチューセッツ工科大学(米)
カルフォルニア工科大学(米)
オックスフォード大学(英)
ケンブリッジ大学(英)
スタンフォード大学(米)
イェール大学(米)
・
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)
・
東京大学(日本)
・
オーストラリア国立大学(豪州)
北京大学(中国)
シンガポール国立大学(シンガポール)
・
・
マクギル大学(加)
メルボルン大学(豪州)
・
・
Ecole Polytechnique(仏)
・
京都大学(日本)
Ecole Normale Supérieure(仏)
・
・
香港大学(香港)
インド工科大学(インド)
・
ハイデルベルグ大学(独)
・
東京工業大学(日本)
・
・
清華大学(中国)
・
大阪大学(日本)
・
・
・
・
・
・
ソウル国立大学(韓)
・
・
・
・
・
・
・
・
・
東北大学(日本)
・
・
名古屋大学(日本)
・
・
・
・
日本の大学
・
1
2
3
4
5
6
7
・
・
10
・
・
15
16
・
・
19
・
21
22
23
24
24
・
・
31
・
・
・
41
・
45
・
50
・
・
62
・
・
・
93
・
99
・
105
・
・
・
・
・
129
・
136
2006年
大学名
ハーバード大学(米)
マサチューセッツ工科大学(米)
ケンブリッジ大学(英)
オックスフォード大学(英)
スタンフォード大学(米)
UCバークレー校(米)
イェール大学(米)
・
・
Ecole Polytechnique(仏)
・
・
北京大学(中国)
東京大学(日本)
・
・
メルボルン大学(豪州)
・
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)
シンガポール国立大学(シンガポール)
オーストラリア国立大学(豪州)
マクギル大学(加)
Ecole Normale Supérieure(仏)
・
・
京都大学(日本)
・
・
・
香港大学(香港)
・
ハイデルベルグ大学(独)
・
インド工科大学(インド)
・
・
清華大学(中国)
・
・
・
ソウル国立大学(韓)
・
東京工業大学(日本)
・
大阪大学(日本)
・
・
・
・
名古屋大学(日本)
・
東北大学(日本)
147 広島大学(日本)
・
・
157 北海道大学(日本)
・
・
172 神戸大学(日本)
・
・
198 昭和大学(日本)
・
・
アジアの大学
ランク
1
2
3
4
4
6
・
・
・
・
・
14
・
16
・
18
19
19
21
22
・
24
・
28
29
・
33
・
37
・
・
・
・
・
57
58
・
63
・
70
・
・
・
・
・
118
120
・
128
128
・
133
・
・
・
・
158
・
168
・
181
・
・
2007年
大学名
ハーバード大学(米)
ケンブリッジ大学(英)
オックスフォード大学(英)
マサチューセッツ工科大学(米)
イェール大学(米)
スタンフォード大学(米)
・
・
・
・
・
北京大学(中国)
・
オーストラリア国立大学(豪州)
・
Ecole Normale Supérieure(仏)
シンガポール国立大学(シンガポール)
東京大学(日本)
マクギル大学(加)
メルボルン大学(豪州)
・
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)
・
清華大学(中国)
京都大学(日本)
・
香港大学(香港)
・
Ecole Polytechnique(仏)
・
・
・
・
・
インド工科大学(インド)
ハイデルベルグ大学(独)
・
ソウル国立大学(韓)
・
大阪大学(日本)
・
・
・
・
・
東京工業大学(日本)
慶応義塾大学(日本)
・
九州大学(日本)
名古屋大学(日本)
・
北海道大学(日本)
・
・
・
・
早稲田大学(日本)
・
東北大学(日本)
・
神戸大学(日本)
・
・
ランク
1
2
2
2
5
6
7
・
・
・
12
・
・
16
17
18
・
・
・
・
・
25
26
27
28
・
33
・
36
・
40
42
46
・
51
・
・
60
・
・
・
・
90
・
102
・
・
・
・
・
112
・
136
・
・
151
・
161
・
180
・
197
・
カリフォルニア工科大学(米)
・
・
・
マクギル大学(加)
・
・
オーストラリア国立大学(豪州)
東京大学(日本)
香港大学(香港)
・
・
・
・
・
京都大学(日本)
Ecole Normale Supérieure(仏)
メルボルン大学(豪州)
Ecole Polytechnique(仏)
・
シンガポール国立大学(シンガポール)
・
北京大学(中国)
・
清華大学(中国)
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)
大阪大学(日本)
・
ソウル国立大学(韓)
・
・
ハイデルベルグ大学(独)
・
・
・
・
東京工業大学(日本)
・
東北大学(日本)
・
・
・
・
名古屋大学(日本)
・
九州大学(日本)
・
・
北海道大学(日本)
・
慶応大学(日本)
・
早稲田大学(日本)
・
神戸大学(日本)
・
英・米の大学
※2007年より評価方法が変更になっているため、2004年∼2006年と2007年∼2008年とを比較するには注意が必要である
出典:THE TIMES ;World University Rankings
15
2008年
大学名
ハーバード大学(米)
イェール大学(米)
ケンブリッジ大学(英)
オックスフォード大学(英)
ロンドン帝国大(英)
プリンストン大(米)
その他
ランク
1
2
3
4
5
6
・
・
・
・
・
・
・
16
・
19
19
・
24
25
26
・
28
・
30
・
34
・
・
・
・
44
・
50
50
・
56
57
・
61
・
・
・
・
・
・
112
・
120
・
・
・
・
154
・
158
・
174
・
180
・
199
大学名
ハーバード大学(米)
イェール大学(米)
ケンブリッジ大学(英)
オックスフォード大学(英)
カリフォルニア工科大学(米)
ロンドン帝国大(英)
・
・
・
・
・
・
・
オーストラリア国立大学(豪州)
・
東京大学(日本)
マクギル大学(加)
・
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)
京都大学(日本)
香港大学(香港)
・
Ecole Normale Supérieure(仏)
・
シンガポール国立大学(シンガポール)
・
Ecole Polytechnique(仏)
・
・
・
・
大阪大学(日本)
・
北京大学(中国)
ソウル国立大学(韓)
・
清華大学(中国)
ハイデルベルグ大学(独)
・
東京工業大学(日本)
・
・
・
・
・
・
東北大学(日本)
・
名古屋大学(日本)
・
・
・
・
インド工科大学(インド)
・
九州大学(日本)
・
北海道大学(日本)
・
早稲田大学(日本)
・
神戸大学(日本)
Fly UP