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いいとこ発見 夢づくり
東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が決定されました。子どもたちに明る
い希望の光を灯すビッグニュースとなりました。また、前年には、茨城国体も開催されます。
今後、様々な催し物の開催や外国人を始め多くの人々とふれあう機会が増えることが予
想されます。おもてなしの気持ちの醸成やコミュニケーション能力の育成など、体験活動
や新たな学習の充実として、学校教育と関連づけることが期待できます。
さて、このたび、今後5年間を計画期間とした「日立市学校教育振興プラン」を策定
しました。基本理念は、これまでの10年間に引き続き「確かな学びと豊かなこころ 未
来を拓く人づくり」を掲げています。今回のプランで目指す子どもの姿を、
「ひ:広い世
界にはばたく考える子」
「た:たくましく未来を切り拓く元気な子」
「ち:地域を愛し心豊
かに生きるやさしい子」と定め、次の五つを教育推進の柱としました。
○基礎・基本の定着と確かな学力を育む教育 ○子ども一人一人に寄り添い支える教
育 ○豊かな心と健やかな体を育む教育 ○次世代を担う力を磨き高める教育 ○安
全・安心な学習環境の充実
これらの教育を推進するために、みんなの合言葉「いいとこ発見 夢づくり」を掲げ
ました。子ども一人一人が、かけがえのないいのちの大切さを思い、よいところもそうで
ないところも丸ごとの自分を受け入れることができ、自信と誇りを高めるとともに、他の
人々を受け止め、認め合い、共に育っていける教育を目指したいと考えます。
「わかった!出来た!」や「明日も学校に行くのが楽しみ」の言葉は、子どもたち自身
の喜びであるとともに、日々努力を重ね教育活動に勤しんでおられる先生方の励みであ
ることと思います。
「すべては子どもたちのために」力を合わせて、未来を生きる子ども
たち一人一人の育ちを願い、先生方の益々のご活躍を期待しております。
平成26年4月
日立市教育委員会教育長 中山 俊恵
目 次
Ⅰ 日立市の学校教育目標 …………………………………………………………………………… 1
Ⅱ 日立市の学校教育の基本理念 ……………………………………………………………………
Ⅲ 学校教育指導の方針及び指導の重点 …………………………………………………………… 2
Ⅳ 学校教育推進の施策と期待する努力目標 ……………………………………………………… 3
Ⅴ ○いいとこ発見 夢づくり ……………………………………………………………………… 5
Ⅵ 本年度の努力事項
1 園・学校経営 …………………………………………………………………………………… 7
2 学年・学級経営 ………………………………………………………………………………… 8
3 幼稚園教育 9
4 基礎・基本の定着と確かな学力を育む教育
○ 各教科・外国語活動・総合的な学習の時間の指導の重点(小学校) ……………… 11
○ 各教科の重点(中学校)…………………………………………………………………… 14
5 子ども一人一人に寄り添い支える教育
○ 特別支援教育 ……………………………………………………………………………… 17
○ 生徒指導 ……………………………………………………………………………… 18
6 豊かな心と健やかな体を育む教育
○ 道徳教育 …………………………………………………………………………………… 19
○ 特別活動、学校図書館、人権教育、福祉教育、情操教育 …………………………… 20
○ 体力の向上、学校保健・学校安全、食に関する指導、性に関する指導 …………… 21
7 次世代を担う力を磨き高める教育
○ キャリア教育、国際理解教育、情報教育、環境教育 ………………………………… 22
8 安全・安心な学習環境の充実
○ 防災教育 …………………………………………………………………………………… 22
○ 通学路の安全対策について ……………………………………………………………… 26
Ⅶ 教職員の資質向上
○ 園・学校課題研究の推進 ………………………………………………………………… 27
○ 日立市学校訪問 …………………………………………………………………………… 28
Ⅷ 日立市教育研究所
○ 日立市教育研究 …………………………………………………………………………… 29
○ 日立の教職員研修 ………………………………………………………………………… 31
○ 日立市教育相談員の積極的な活用を …………………………………………………… 33
○ 日立市特別支援教育相談 園・学校支援体制図 ……………………………………… 34
Ⅸ 資料
○ 学習指導要領の確実な実施 ……………………………………………………………… 35
・言語活動の充実 ………………………………………………………………………… 36
・年間単元一覧表(算数・数学、理科、社会、外国語)……………………………… 37
・日立の英語教育9年間の構想とALT活用について ……………………………… 41
・授業の充実に関すること(授業の流れ) ……………………………………………… 43
・よりよい学習評価のために …………………………………………………………… 45
○ 日立市教育の実態
・全国学力・学習状況調査結果概要 …………………………………………………… 46
・学力向上委員会提言・学校訪問からとらえた各学校の取り組み ………………… 49
・長欠児童生徒推移と体力・運動能力調査平均値の比較 …………………………… 50
○ 生徒指導の機能を生かした授業づくり・学級づくり ………………………………… 51
○ 生徒指導参考資料 ………………………………………………………………………… 52
Ⅰ不登校児童生徒への対応 Ⅱいじめ問題への対応 Ⅲ 児童虐待への対応
○ 日立市いじめ防止基本方針について …………………………………………………… 58
○ 学校評価・学校評議員制度 ……………………………………………………………… 59
○ 部活動について …………………………………………………………………………… 60
○ 平成26年度日立市の主な事業 …………………………………………………………… 61
○ 日立市学校教育のあゆみ ………………………………………………………………… 64
○ 日立市の学校教育目標、日立市の学校教育の基本理念 ……………………………… 65
○ 「日立」の地名と市章について …………………………………………………………… 67
○ 日立市民の歌 ……………………………………………………………………………… 68
Ⅰ 日立市の学校教育目標(昭和46年制定)
1 たくましい体をつくる
To build a healthy body
2 科学する力を養う
To increase the ability to think scientifically
3 思いやりの心を培う
To cultivate a feeling of consideration for others
Ⅱ 日立市の学校教育の基本理念(平成26年制定)
HITACHI CITY'S BASIC EDUCATIONAL PHILOSOPHY
確かな学びと豊かな心 未来を拓く人づくり
目指す子どもの姿「ひたちっ子」
ひ 広い視野で世界にはばたく 考える子
た たくましい未来を切り拓く 元気な子
ち 地域を愛し心豊かに生きる やさしい子
※みんなの合言葉 「いいとこ発見 夢づくり」
◎ 日立市学校教育振興プラン(2014-2019)が、新たに策定されました。このプランは、今
後5年間を見据えた目指す子どもの姿と、それを具現化するための施策展開の方向性を明
確にし、優先して取り組む具体的な施策を示しています。
◎ このページの詳細については、資料編P65、66を参照してください。
−1−
Ⅲ 平成26年度
学校教育指導の方針
1 基礎・基本の定着と確かな学力を育む教育
○子どもたちの学ぶ意欲を高めながら、様々な問題を自主的に解決する能力を育む学習活動
の充実に努める。(わかる授業の展開)
○授業改善のための研修の充実等、教職員の指導力向上に努める。
○小中連携・一貫教育の推進、幼稚園・保育園、小学校、中学校の校種間連携を深め、教育
の連続性を考慮した教育活動の充実に努める。
○読書活動の推進とコミュニケーション能力の育成に努める。
○家庭・地域と連携しながら、様々な体験活動や特色ある教育活動の推進に努める。
2 子ども一人一人に寄り添い支える教育
○一人一人を大切にし、子どもの心に寄り添った教育の推進に努める。(݃ụชẟૅảỦਦ‫)ݰ‬
○特別な支援を必要とする子どもについて、保護者、教職員、地域、子どもたちなど、すべ
ての人に対する理解・啓発に努める。
○いじめ・不登校の未然防止と早期発見・早期解決に努める。
○不登校、発達障害、メンタルケア等、教育相談体制の充実に努める。
○特別な支援を必要とする子どもに、自立と社会参加する力の育成に努める。
3 社会の変化に対応した教育の推進
○自分のよさに気付き、自己肯定感を高め、未来を切り拓いていく力の育成に努める。
○命を大切にする心、他者を思いやる心、善悪の判断や規範意識等の道徳性を身につける
教育の充実に努める。
○文化・芸術を理解し、感動する心を養う体験活動に努める。
○幼児の発達・学びの連続性を踏まえた指導の充実に努める。
○国際社会に生きる日本人としての自覚と誇りを養い、郷土日立の歴史や伝統・文化を学び、
広く社会に貢献する力の育成に努める。
○学校での活動を通した体力向上、食生活などに必要な知識と習慣を身につけ、活用できる
力の育成に努める。(˳щ Ὁ ᢃѣᏡщỉӼɥ)
4 次世代を担う力を磨き高める教育
○自らが課題に立ち向かい、解決していくための生き抜く力の育成に努める。(੕ᆮႎ‫ܖ‬፼
ẅẅẅỉਖ਼ᡶ)
○勤労観・職業観を培い、生き方や進路選択、社会貢献等について考え、選択できる力の育
成に努める。
○情報機器を有効に活用して、自ら調べ学習を行い、プレゼンテーションができる、情報を
活用する能力の育成に努める。また、情報モラル教育などを通して、自分の健康の管理や
危険を見極める力の育成に努める。
○語学力やコミュニケーション能力を培い、主体的に行動するために必要な態度や能力の育
成に努める。
○科学的思考力の基礎となる理数教育の充実に努める。
5 安全・安心な学習環境の充実
○教育環境の変化に柔軟に対応し、ICT機器等の学習環境等の整備・充実に努める。
(јௐႎễᵧᵡᵲೞ֥ỉ෇ဇ)
○学校評議員制度、学校評価の充実を図り、地域に開かれ、信頼される学校運営に努める。
○地域の特性を踏まえ、地域の力やボランティアの力をいかした教育の充実に努める。
○自ら危険を回避する力や行動する力を養い、学校全体の防災力の向上に努める。
ỚỮễỉӳᚕᓶẅẐ ẟẟểẮႆᙸẅ‫ٹ‬ỀẪụẑ
−2−
Ⅳ 平成26年度 学校教育推進の施策と期待する努力目標
1 基礎・基本の定着と確かな学力を育む教育
○ 学ぶ意欲と確かな学力を高める
・学力向上の推進 ・教職員研修の充実 ・学習支援教員配置
・保護者負担軽減 ・幼小中連携推進 ・小中連携・一貫教育の推進
・教育ボランティア活用 ・家庭学習推進 ・TT・少人数指導の充実
○ 感性を磨き表現力を高める
・読書活動推進 ・コミュニケーション能力育成の重視
○ 自主性や資質・能力を高める
・体験学習の一層の推進 ・特色ある学校活動の推進
□各種学力調査の分析・活用(学校改善プランによる学力向上施策の推進)
□家庭学習の習慣化(家庭学習の手引きの活用)
□校内研究体制の充実(要請訪問の活用)
□教科担任制・TT・少人数指導の推進(年間指導計画への位置付け)
□副読本の活用(郷土資料や地域教材による副読本の活用)
□スタートカリキュラムの活用(幼小連携・交流の充実)
□小中連携・一貫教育の推進(学びの連続性を重視した教育課程の編成)
□地域人材の積極的活用(教育ボランティア、日立理科クラブ等)
□読書活動の推進(年間 小学生50冊、中学生30冊以上)
□体験学習・ボランティア活動の充実
◇授業がよくわかる(小国88.0%、中国80.0%、小算85.0%、中算80.0%:H30目標指数)
2 子ども一人一人に寄り添い支える教育
○ 自立と社会参加する力を養う
・学校生活支援の推進 ・特別支援教育体制強化
○ 寄り添い支える指導力を高める
・特別支援教育向上
○ 生徒指導を充実し、教育相談機能を高める
・教育相談の推進 ・いじめ不登校対策の推進 ・生徒指導力の向上
□生活指導員の効果的な活用
□特別支援教育の充実(校内支援体制、理解・啓発、個別の支援)
□教育相談体制の充実
□いじめ防止体制の確立(学校いじめ防止基本方針の策定)
□QUアンケートの分析活用(学級集団状態の確実な把握)
□校内生徒指導体制の整備
◇不登校率[30日以上]
(小学校0.20%、中学校2.40%:H30目標指数)
3 豊かな心と健やかな体を育む教育
○ 豊かな心を育む
・いいとこ発見夢づくり推進(みんなの合言葉)
・文化芸術体験学習推進 ・いのちの教育推進 ・人権教育推進
・道徳教育推進 ・幼児教育推進
○ 郷土日立を愛する心を育む
・郷土学習推進
○ 健康な体や体力を育む ・食育推進 ・健やかな体育成 ・保険体育指導の充実
−3−
□いいとこ発見 夢づくりの推進(未来パスポートの活用、保護者からのコメント記入)
□感動体験の推進
□芸術家等による体験活動の充実
□普通救命講習の充実(AED及び心肺蘇生法の知識・技能の習得機会の確保:全校)
□医師・助産師による授業の充実(いのちの教育の推進)
□薬物乱用・喫煙防止教室の充実
□人権教育の推進(人権教育全体計画・推進計画の作成及び実践:全校)
□道徳教育の充実
□幼児教育の推進(遊びを通した体験の充実)
□ふるさと教育の推進(小学校:ふるさと手帳の活用、中学校:いばらきっ子郷土検定参加)
□食育の推進
◇体力・運動能力調査におけるA+Bの割合(小学校60.0%、中学校70.0%:H30目標指数)
4 次世代を担う力を磨き高める教育
○ 社会の変化に対応する力を高める
・社会体験推進 ・情報教育推進 ・環境教育推進
○ 国際社会で活躍するための力を高める
・外国語教育推進 ・中学生海外短期留学支援 ・国際理解教育推進
○ 科学する力を高める
・科学教育推進
□キャリア教育の充実(職場体験学習の充実)
□情報モラル教育・ICT機器活用学習の充実(情報モラル教育・ICT機器活用の実践:全校)
□環境教育の充実(ESDの取り組み:全校、キッズISO参加校の拡大)
□外国語教育の充実
□国際理解教育の推進(中学生海外短期留学)
□科学教育の推進(科学の甲子園参加:全中学校、日立理科クラブの活用:全校)
◇夏休み自由研究の応募児童生徒数の割合(34.0%:H30目標指数)
5 安全・安心な学習環境の充実
○ 安全・安心で快適な学習環境の整備
・学習環境整備 ・通学路安全対策推進 ○ 地域に開かれ信頼される学習づくり
・地域連携推進 ・家庭連携推進 ○ 自ら考え、行動できる安全・防災教育
・防災教育推進
□授業や校務でのICT活用(ICTを活用した「わかる授業づくり」と校務の効率化:全校)
□地域に開かれた学校
□防災教育の推進(モデル校の成果を取り入れた学校防災教育計画の作成:全校)
◇ICT機器等の整備率(50.0%:H30目標指数)
◎ 施策は、日立学校教育振興プランの主な事業と事業内容からまとめました。
◇:学校教育振興プランに掲げた平成30年度の目標指数
(市内平均値で設定しているため、各学校それぞれ目標とする数値とは異なります。
)
−4−
○ いいとこ発見 夢づくり推進事業
目 的
自分のよさに気づき、自己肯定感を高めながら、自信をもって
未来を切り拓いていく子どもの育成
めざす
子ども像
☆自分のよさを見つけ、自ら考え意欲をもって学び続ける子
☆将来の夢や希望をもち、その実現に向かってがんばる子
☆ 学校は教育活動全体を通して…
◎ いいとこ発見の充実(自分のいいところに気づき、自信がもてるようにする。)
◎ 夢づくりの充実(今と将来が結びつき、生き方を考えていけるようにする。)
児童生徒の成功も失敗も含めて、それまでの努力を共感的な態度で丸ごと認め、自信をもたせる。
様々な場面で良さを認める
作品へのコメント
SGE等の活用
自己肯定感
【認められて、自信をもつ】
人間関係の育成
自己理解
(自分の役割を果たしながら、協力・協同していく)
【丸ごとの自分を受け入れる】
みんなの合言葉 「いいとこ発見 夢づくり」
夢をもつことは、未来を切り拓くエネルギーにもなります。
学校も家庭も地域も、お互いを認め合い、協力し合うことで、子どもたちがのびのびと
健やかに成長できる環境が整います。社会全体で子どもたちの教育に取り組むとともに、
すべての子どもたちが認め合いながら成長する姿を思い描き、「いいとこ発見 夢づくり」
を子どもたちや子どもに関わるすべての人々の合言葉として掲げました。
(「日立市学校教育振興プラン2014 ∼ 2019」より抜粋)
−5−
未来パスポートの活用
Ẕ ச ஹ ἣ Ἃ Ἧ Ὂ Ἒẕ
児童生徒が、
自分のよさ
(好きなこと、
得意なこと、
チャレンジしたこと、
役に立てたこと
等)
や、
将来への希望
(これからやりたいこと、
やってみたいこと)
を書きこんでいくツール。
・教師は、様々な場面で児童生徒のよさを認めて、将来への夢や希望を肯定的に捉える。
・児童生徒は、お互いに励まし合い、認め合い、高め合う。
未来パスポートへの記録
個別面談の時に
朝や帰りの会、学級活動の時間に
・保護者との連携 → 2学期末ごろ、未来パスポートを各家庭に返し、コメントをもらう。
未来パスポートの記録から、児童生徒は自分自身を振り返り、成長を実感する。
☆ 自己肯定感の高まり
いいところも、そうでないところも、丸ごとの自分を受け入れる。
どんなことでも、一生懸命やってみること、続けることの大き さを実感する。 自分のよさを生かしながら、社会とのつながりがもてる(生きる力を発揮)
「いいとこ発見 夢づくり」を進めるための視点
教師は…
□子どもに声をかけていますか。
□子どもとじっくり話し合う機会をもっていますか。
□子どもが努力したことに目を向けて、そこに至るまでの過程を認めていますか。
□子どもが自分で判断する機会を大切にしていますか。
□失敗しても、また挑戦すればいいという雰囲気を大切にしていますか。
□学級(学年)では、子ども一人一人が力を合わせることを大切にしていますか。
家庭は…
□お子さんと学校の話をしていますか。
□お子さんと将来の夢を語り合っていますか。
地域は…
□子どもたちに、登下校の見守りや地域行事で声をかけていますか。
−6−
Ⅵ 本年度の努力事項
1 園・学校経営
園長・校長の経営ビジョンのもと、組織の力を生かし、信頼される学校経営に努める
共 通
○ 教育目標の実現を目指したグランドデザインの作成・発信に努める。
(現状分析:学校の実態把握やSWOT分析、経営ビジョンの構想・具現化)
○ 幼稚園・保育園、小学校、中学校の校種間連携を深め、教育の連続性を考慮した教育活動
の充実に努める。(系統性を図った学習、発達段階に応じた指導、校種間の円滑な接続等)
○ 園長・校長の経営ビジョンに基づき、学校や地域の特色を生かしたカリキュラム開発の推
進に努める。(学校組織マネジメント)
○ 「いいとこ発見 夢づくり」の趣旨を理解し、幼児・児童生徒のよさを見出し、自信を持っ
て将来にはばたく子どもの育成に努める。(学年・学級づくり、「確かな学力」「豊かな心」
「健やかな体」の育成)
○ 学校課題研究や校内研修体制を充実させ、教職員の資質向上に努める。
(教員評価の活用、授業参観、相互参観による授業研究)
○ 保護者地域に信頼される開かれた学校づくりに努める。(積極的な情報発信、地域の人材・
教育力の活用、学校評価、服務規律の遵守)
○ 児童生徒の心に寄り添い、一人一人を大切にする教育に努める。(「いじめ防止基本方針」
の発信、いじめの早期発見・早期対応、人権意識の高揚、体罰の根絶)
コラム
情報化社会の中のおしゃべり
教育委員長 花田 和郎
携帯電話の進化が止まらない。社会の変化と共に情報伝達の方法も変化するのは仕方ない
が、相手の顔を意識しないでおしゃべりすることに違和感を感じる。相手の表情と言葉の抑
揚から相手を理解していくことに、その人との関係が深まると思うのだが。仕事が一段落し
たり、生きづまったりした時、顔を合わせながらのおしゃべりはメールや電話では味わえな
いものがある。話題は多岐にわたり、結論よりクルクルと話題が変わることがいい。その会
話から世情が分かったり、悩みの解決につながる場合もある。
このおしゃべりが苦手な子どもが増えてきているのではないか。思い切って「おしゃべり
タイム」を設け、自分達の話題を話し合わせてみてはどうだろうか。顔と顔を合わせておしゃ
べりすることが今の教育課題解決の一助につながるのではないかと思っている。
−7−
2 学年・学級経営
学年教員間の共通理解、連携・協力を図った学年経営の推進に努める
努力事項
⑴ 育成する幼児児童生徒の
具現化のための視点・内容
○園・学校の組織目標を踏まえた達成目標の設定
姿を明確にして、具体的な
○指導方針及び内容を明確にした学年経営案・保育計画の作
教育活動の実践に努める。
成
⑵ 教員の特長を活かし、学
○学年主任等のリーダーシップの発揮
校や教員の熱意が伝わる組
○誰が指導してもミニマムスタンダードを保証する教師集団
織的な学年経営に努める。
の育成
○家庭、地域社会との連携を密にした学年経営の展開
○幼児児童生徒理解、学力向上・生徒指導のための共通理解
と指導体制の確立
生徒指導の機能を生かし、一人一人を大切にする学級経営に努める
努力事項
⑴ 望ましい学級集団の実現
具現化のための視点・内容
○園・学校・学年経営をふまえた調和のとれた目標設定
を目指し、「居心地のよい
○指導方針び内容を明確にした学級経営案の作成
学級」づくりに努める。
○心の教育の推進(道徳、特別活動等の充実)
○潤いのある教室環境の整備
⑵ 幼児児童生徒を深く理解
○「未来パスポート」を活用した「いいとこ発見 夢づくり」
し、「信頼関係に支えられ
の推進(P6参照)
た学級づくり」に努める。
○好ましい人間関係の構築
○教育相談体制の確立と適切な指導・援助
○いじめや不登校の未然防止、早期発見・早期対応
(P52参照)
⑶ 家庭・地域からの信頼・
協力が得られる学級経営に
○家庭や地域社会(地域の人・物・事)と児童生徒をつなぐ
学級経営の確立
努める。
⑷ 経営改善に向け総合的・
○組織的・継続的評価に基づいた学級経営の改善・充実
客観的に評価を行い、課題
○各種学力診断検査、児童生徒理解調査等の結果の分析と活
の解決に努める。
用(QUアンケート)
−8−
3 幼稚園教育
義務教育及びその後の教育の基礎を培う
努力事項
具現化のための視点・内容
⑴ 幼児期の特性に配慮した
○発達や学びの連続性を踏まえた教育課程の工夫改善
教育課程や具体的な指導計
○指導のねらいや内容、環境の構成、教師の援助などを
画の改善・充実に努める。
明確にした指導計画の作成
⑵ 幼児の主体的な活動とし
○主体的な活動を引き出す環境構成の工夫
ての「遊び」を通した総合
・具体的な状況の変化を予測する
的な指導と評価の充実に努
○道徳性や規範意識の芽生えを培う活動の充実
める。
○よりよい保育を生み出すための評価の充実
・見取りと記録を評価に生かす
⑶ 小学校や保育所、他の幼
○配慮を要する幼児に対応した保育の充実
稚園と連携を強化し、家庭・
・関係諸機関との連携
地域との協力を深め、地域
○家庭との連携・協力を図った望ましい食習慣の育成
に開かれた幼稚園づくりに
○小学校への円滑な接続へ向けた、保育や授業参観、研究会
努める。
などの交流の充実及び教育課程の編成と実施
小学校:スタートカリキュラム
幼稚園:接続を意識したアプローチカリキュラムの作成
作成例「茨城の幼稚園教育第37号」P60∼61参照
幼稚園教育の基本 環境を通して行うもの
・幼児の主体的な活動を促し、幼児期にふさわしい生活が展開されるようにする
・遊びを通しての総合的な指導
・一人一人の特性に応じ、発達の課題に即した指導を行うようにする
教師は幼児との信頼関係を十分に築くこと
教師の役割(『幼稚園教育要領解説』より)
・活動の理解者・・・幼児の思いを大切に
・幼児との共同作業者・・・仲間として一緒に
・幼児と共鳴する者・・・一緒に感じる
・あこがれを形成するモデル・・・日々の言葉や行動する姿が大きく影響
・遊びの援助者・・・「学び」につながる支援を
学びの基礎力の育成・・・「学びの自立」「生活上の自立」「精神的な自立」
−9−
幼児教育と小学校教育の円滑な接続のために
健康 人間関係 環境 言葉 表現(幼稚園教育要領のねらい)
幼 稚 園 ・ 保 育 園
遊びをとおしての学び
・体を動かす ・リズム遊び ・絵をかく ・ごっこ遊びをする・読み聞かせを聞く など
*友だちとかかわる *友だちに説明する *順番にする *意見の対立と葛藤
*お互いを観察する *アイディアを出し合う *片付けをする など
〈活動例〉お店屋さんごっこ(ごっこ遊び) ‫ܖݱ‬ఄί ‫׎‬ᛖ Ὁ ምૠ Ὁ ᢊࣈ Ὁ ཎК෇ѣễỄὸ ỉ‫ܖ‬፼ồỉếễầụ
・相手に応じて、話す事柄を順序立て、ていねいな言葉との違いに気をつけて話す
ことができるようにする。
・ものの個数を数えることなどの活動をとおして、数の意味について理解し、数を
用いることができるようにする。
・自分の気持ちを上手に相手に伝えられるようにする。
・みんなでルールを決め、守ろうとする。
‫ܖݱ‬ఄλ‫ܖ‬ỆӼẬềỉỴἩἿὊἓ῍‫ܖݼ‬ЭỆ៲Ệ˄ẬẰẶềỖẲẟẮể῍
◎生活上の自立にむけて
・時間を意識して生活する ・身の回りのこと(衣服の着脱、所持品の片付けなど)
をできるようにする
◎学びの自立にむけて(人とのかかわりと物とのかかわり)
・自分からすすんであいさつ ・人の話を最後まで聞く ・ルールを守って遊ぶ
・試行錯誤しながら作品つくりを楽しむ ・物語などを想像しながら楽しむ
◎精神的な自立にむけて
・何にでも挑戦し、最後まであきらめずにがんばる ・誰とでもかかわって遊ぶ
− 10 −
4 基礎・基本の定着と確かな学力を育む教育
○各教科・外国語活動・総合的な学習の時間の指導の重点(小学校)
教科
努力事項及び具現化のための視点・内容
○ 単元を貫く言語活動を位置付けた授業を展開すること 例:読むこと
第1次(導入)
第2次(展開)
第3次(発展)
学習の見通しをもつ工夫 どのように改善するか
・ストーリー展開のおもし ・自分の選んだ本の好きな
を
○読む目的意識をもたせる
ろさや好きな場面や人物
・読み聞かせ(選書モデル)
の行動をみつけて読む
・紹介演示・課題設定
ところを紹介する
・本や場面を選んだわけを この言語活動には第2次の
・関連本の紹介など
考える
学習が重要
シリーズなどの並行読書
国 語
○ 具体的な授業作りの手順
⑴単元で付けたい力を見極める
・目の前の児童の実態を把握する(これまでの学習内容の実現状況から)
・年間指導計画の見通しのもと、取り上げる指導事項を明らかにする
・単元評価重点一覧表(マトリックス)を作成し活用する
⑵最適な言語活動を選ぶ
・付けたい力を身に付けるのにぴったりな言語活動を選ぶ
⑶児童の主体的な意識を生かす
「大好き」「お気に入り」「心に響く」「自分のこんな思いや考えを、この相手に
どうしても伝えたい」「この疑問についての情報をもっと知りたい」など
※児童の課題解決の過程を重視するとともに、単元の導入時に、目的意識や関心の
高まりを生むような工夫することが重要
※『小学校学習指導要領解説 国語編』付録4 各学年の目標及び内容の系統表の活用
○ 学校図書館を活用した読書活動の充実
○ 言語活動や資料活用を位置付けた問題解決的な学習の一層の充実
○ 地域素材・人材の積極的な活用
社 会
・『のびゆく日立』と『日立市社会科学習ノート』、『のびゆく日立映像資料』(3・4年生)
・食農教育応援事業(補助教材)(5年生)
・校外郷土学習(市内博物館等)、「租税教室」の開催等(6年生)
○ 「ふるさと大好き人づくり教育推進事業」
と社会科自由研究についての指導の充実
・市郷土博物館の積極的な活用(見学・出前授業・学習支援等)
・郷土室(郷土コーナー)の充実と活用
・学校ホームページにおける「地域自慢」コンテンツの作成及び発信
○ 「知識・技能の習得」と「数学的な思考力・判断力・表現力の育成」のバランスを重視
⑴「本時のねらい、課題、学習活動、まとめ、評価」の整合性を図った授業の展開
・言語活動の適切な位置付け ・学習の深まりにつながる発問の工夫
算 数
・適用練習の時間の確保 ・個に応じた指導の充実(具体的な支援策)
・自主的に学ぶ態度の育成(見通し・振り返り)
⑵小・中学校の関連性や系統性を踏まえた学習指導(P37 年間単元一覧表を参照)
⑶県の事業への積極的な取り組み
・「学びの広場サポートプラン」〈小学校4・5年生全員を対象〉
・「算数・数学博士チャレンジ道場」〈小学校5年生から中学校2年生を対象〉
(パズル的問題、単元ごとの評価問題)
− 11 −
教科
努力事項及び具現化のための視点・内容
理 科
○ 実感を伴った理解を深める理科学習の展開
・日常生活との関連を図った学習の工夫
・自ら問題を見出し、見通しをもって解決する授業の展開
・問題解決の能力を高める授業の工夫
[3年 比較、4年 要因抽出、5年 条件制御、6年 推論]
【問題解決の8つのステップ】
自然事象への働きかけ → 問題の把握・設定 → 予想・仮設の設定
→ 検証計画の立案 → 観察・実験 → 結果の整理 → 考察 → 結論の導出
Ḥσᡫỉʙ᪮ί ‫ܖ‬ỎỉኒወࣱẆ ‫ܤ‬μሥྸẆ ʴ஬ Ὁ ᝻૰ሁỉ෇ဇὸ ỆếẟềỊɶ‫ܖ‬ఄửӋༀ
生 活
○ 具体的な活動や体験を通して、気づきの質を高め、自立への基礎を養う指導の工夫改善
具体的な活動や体験(見る、聞く、触れる、作る、探す、育てる、遊ぶ)
⇒ 活動の楽しさや気付いたことを表現(言葉、絵、動作化)
・気付きの質を高める学習指導
ア 振り返り表現する機会の設定、 イ 伝え合い交流する場を工夫
ウ 試行錯誤や繰り返す活動を設定、エ 児童の多様性を生かす学習
・スタートカリキュラムの作成と活用(幼稚園との連携を図った入学当初の合科的な指導)
音 楽
○ 音楽のよさを感じ取り、思いや意図をもって表現したり音楽を味わって鑑賞した
りする力の育成
・思いや考えを表現に生かし、音楽に対する感性を高める学習活動の充実
・楽しく音楽にかかわりながら、基礎的な能力を身に付ける指導の工夫
・音楽の仕組みを聴き取る力やそれを生かした音楽づくりの指導の工夫
・子どものもっている創造性を引き出す指導の工夫(創作活動・楽器作り等)
・「ひたち生き生き百年塾」や地域人材の活用による指導の充実
・一人一人の学習の定着、深化を図るための評価の工夫
図画工作
○ 感性を働かせ、自分の思いやイメージを表現する力の育成
・[共通事項]を視点に、言語活動を取り入れながら育てようとする資質や能力を
育成するための指導計画の工夫改善
・体験を基にイメージを膨らませられるよう、他教科や行事に関連づけた題材配列
の工夫
・児童の思いやイメージを膨らませる素材の活用や用具・表現技法の選択等、多様
な表現ができる学習課題の設定
・地域の美術館等を活用し、感性を働かせるような体験や言語活動を取り入れた鑑
賞活動の工夫
・表現の過程に自己評価や相互評価(鑑賞)を適切に組み込んだ指導と評価の工夫
・安全確保、用具や設備の適切な使用への十分な配慮と環境構成の工夫
家 庭
○ 生活をよりよくしようとする実践的な態度を育てる指導の工夫改善
・中学校の内容との系統性や連続性を重視した題材構成の工夫と、学習の見通しを
もたせるガイダンスの設定
・家族の一員として、家庭生活を大切にする心情を育む活動の一層の充実
・食に関する指導や道徳の時間との関連を位置付けた指導計画の充実
・体験的な学習、問題解決的な学習と、言葉や図表を用いてまとめたり発表したり
する学習の工夫と充実
・事故防止に留意した用具等の取り扱いや定期点検と調理用具等の衛生管理
− 12 −
教科
努力事項及び具現化のための視点・内容
体 育
○ 学習内容の明確化を図り、運動量を確保できる体育学習の展開
・運動に親しませるとともに、基礎的・基本的な内容の確実な定着を図る体育学習
の展開
(「学校体育指導資料集」の活用(茨城県教育委員会HPよりダウンロード可能))
・技能習得と体力向上を図る体育学習の実践
・仲間と豊かにかかわり合う活動の場や資料の工夫
・体つくり運動の内容の改善と充実
○ 実践力に結びつく知識の習得と、それらを活用して積極的に考える場面を重視し
た保健学習の展開
外国語活動
○ 外国語を用いてコミュニケーションを図る楽しさや大切さを実感できる指導の工夫
・児童や地域の実態に応じ、ALTを効果的に活用した指導計画の作成
・授業のねらいと活動の流れを提示し、授業の見通しをもたせる
・学校全体で進める校内研修の充実と児童の興味・関心を高め、学習効果を向上さ
せる学習環境づくり(国際理解教室の整備等)
・中学校や近隣小学校との連携(相互授業参観、合同研修会、小・中学生との交流)
・担任による活動の見取りと振り返りカードの効果的な活用(指導と評価に生かす)
※ 総合的な学習の時間は、中学校のページに共通で掲載しています。
コラム
問題解決能力
教育委員 伊藤 吾子
学校内でのトラブル解決を先生と保護者がすることが多くなった気がする。誰かが怪我を
したらその遊びを禁止する。子供同士の諍いは先生が話を聞き、その判断で片方または双
方を注意する。更に連絡を受けた保護者が相手の保護者に電話で謝り、自分の子供を怒る。
おそらくは何かあるとすぐに学校側を責める保護者やマスコミなどがそうさせたのだろう
が・・・。
これでは子供たちは「大人がどうにかしてくれる」と自分達で解決法を考えることをしな
くなるし、大人から怒られてばかりなので、慣れてしまうか、逆に大人に反感を抱くように
なってしまうのではないか?
小学校低学年はともかく、高学年以上はできるだけ自分たちで問題を解決させるようには
できないだろうか?本当に危険なこと以外は○○禁止と大人が一方的に決めるのではなく、
児童会で討論し、ルールを決めるとか。子供同士の諍い(もちろんそれに気づくのは大人の
役目であるが)も大人が注意・指導するだけでなく、お互いにどうすればよかったのか、今
後どうしたらよいのか?を学級会など第三者の子供たちを交えて話し合わせるとか。
大人が決めたことを守らされるのと、自分たちで決めたことを守るのでは子供たちの意識
や責任が違うのではないか?
問題解決能力は生きていくのに非常に大切な力だ。トラブルが起こらないように大人が整
備しすぎず、トラブルが起こった時それをどう解決するかを考える力をつけさせたいと思う
のだが・・・。これには、冷静な判断と忍耐がいりますよね、先生にも保護者にも。
− 13 −
○各教科の指導の重点(中学校)
教科
努力事項及び具現化のための視点・内容
国 語
○ 単元を貫く課題解決的な活動を位置付けた授業の展開(P11 小学校国語参照)
・生徒が見通しをもって主体的に取り組む授業へ
・小学校での既習事項を活用した指導の位置付け
※『中学校学習指導要領解説 国語編』付録4 各学年の目標及び内容の系統表の活用を
・文章や資料を読んで考えたことをもとに書く力の育成
・古典に親しみ、我が国に伝わる言語文化について関心を広げたり深めたりする学
習の充実(古典作品の音読、朗読)
社 会
○ 基礎的・基本的な知識・概念・技能の確実な習得、それらを活用する力、課題を
探究する力を育てる学習過程の改善
○ 地域素材・人材を生かす教材開発と教材・教具等の整備
・『新郷土日立』、『日立市全図』の活用と指導計画への位置付け
・「租税教室」の開催、『自立と共生』『かしこい消費者になろう』等冊子の活用
・身近な地域(歴史・地理)と「よりよい社会を目指して」(公民)の指導計画の
改善充実
○ 「ふるさと大好き人づくり教育推進事業」と社会科自由研究についての指導の充実
・市郷土博物館の積極的な活用(見学・出前授業・学習支援等)
・郷土室(郷土コーナー)の充実と活用
数 学
○ 「「知識・技能の習得」と「数学的な思考力・判断力・表現力の育成」のバランスを重視
(1)「本時のねらい、課題、学習活動、まとめ、評価」の整合性を図った授業の展開
・言語活動の適切な位置付け ・学習の深まりにつながる発問の工夫 ・適用練習の時間の確保 ・個に応じた指導の充実(具体的な支援策)
・補充学習、発展学習の充実 ・自主的に学ぶ態度の育成(見通し・振り返り)
(2)小・中学校の関連性や系統性を踏まえた学習指導(P37 年間単元一覧表を参
(3)「資料の活用」領域におけるコンピュータの活用
(4)県の事業への積極的な取り組み
・「算数・数学博士チャレンジ道場」<小学校5年生から中学校2年生を対象>
(パズル的問題、単元ごとの評価問題)
理 科
○ 実感を伴った理解を深める科学的な理科学習の展開
・日常生活との関連を図った学習の工夫
・自ら課題を設定し、科学的に探究する授業の展開
[科学的:実証性、再現性、客観性]
・科学的な知識や根拠に基づき、論理的に説明する授業の充実
[共通]
※ 9年間の学習を見通し、小・中学校の系統性・連続性を図る(P39)
・魅力ある理科室・学習環境の整備
・安全管理の徹底(事前調査、予備実験、薬品管理、教材研究の充実)
・日立理科クラブ(理科室のおじさん、授業支援)や地域人材を活用した授業の工夫
・理科副読本の活用(わくわくサイエンス・日立の自然)
・小学校理科の観察・実験の手引き(文部科学省HPからダウンロード可)の活用
音 楽
○ 多様な音や音楽を感じ取り、創意工夫して表現したり味わって鑑賞したりする力
の育成
・音や音楽のよさや美しさなどを感じ取りながら思考・判断し表現する学習の充実
・楽しく音楽に関わりながら、基礎的な能力を身につける指導の工夫
・音楽に対するイメージや思い、意図などを、音楽に関する言葉を用いて相互に伝
え合う活動の充実
・我が国や郷土の伝統音楽(特に和楽器及び伝統的な歌唱)の指導の充実
・「ひたち生き生き百年塾」や地域人材の活用による指導の充実
・一人一人の学習の定着、深化を図るための評価の工夫
− 14 −
教科
努力事項及び具現化のための視点・内容
美 術
○ 感性を高め、自分なりの主題を基に思いやイメージを表現する力の育成
・学校を取り巻く環境や実態を踏まえた、描く活動、つくる活動及び鑑賞活動のバ
ランスがとれた指導計画の編成や系統的な題材の配列の工夫
・自分なりの主題を生み出し、形や色、素材からのイメージを膨らませる言語活動
の充実
・[共通事項]を視点にした、形や色、イメージ等、育てようとする資質や能力が
明確な題材の開発
・地域の美術館等を活用し、他者と関わるなど、言語活動を効果的に取り入れた鑑
賞活動の充実
・表現で学んだ知識や技能が鑑賞活動に生かされ、鑑賞で学んだ感じ方や見方が表
現活動に反映される指導の工夫(表現と鑑賞の一体化)
・表現の過程に自己評価や相互評価(鑑賞)を適切に組み込んだ指導と評価の工夫
保健体育
○ 運動の取り上げ方の弾力化と発達段階や系統性を踏まえた指導計画の改善・充実
・学習内容を明確にし「できること、分かること、多様にかかわること」をバラン
スよく組み込んだ体育学習の展開
・「学校体育指導資料集」(茨城県教育庁保健体育課)、副読本「体育実技」の活用
・基礎的・基本的な内容の確実な定着を図る、単元の指導と評価の計画の作成
・自ら技能習得と体力向上を図ることができる体育学習の実践
・水泳、体つくり運動の内容の改善・充実
・武道及びダンスの授業の充実と安全面への十分な配慮
○ 実践力に結びつく知識の習得と、それらを活用して積極的に考え、活動する場面
を重視した保健学習の展開
・課題解決的な学習や実験・実習等を取り入れた体験的な学習の実践
・心肺蘇生トレーニングキット(あっぱくんライト)の活用
技術家庭
○ よりよい生活者を育成するための指導の工夫改善
・中学校での3年間の学習の見通しを立てさせるガイダンス的な内容を設定し、
学ぶ楽しさや完成の喜びを味わい、一人一人のよさが発揮できるような題材や思
考を促す発問の工夫など意図的・計画的な授業展開の工夫
・ものづくりや衣食住に関する実践的・体験的な学習活動を重視した指導計画の充実
・道徳の時間との関連を位置付け、相互に効果を高め合う指導計画の工夫
・社会の変化に対応できる能力の育成(情報モラル・消費者教育・食育の推進・幼
児との交流など)
・学習環境の充実と定期的な保守・点検による安全・衛生管理や事故防止
外 国 語
○ 小中の円滑な接続と4技能を総合的に育成する指導法の工夫と改善
・各中学校における「CAN-DOリスト」の形での学習到達目標の設定と達成状況の
把握
・ペアワーク、グループワークなどの学習形態の工夫を通じて言語材料の確実な定着
・小学校外国語活動との円滑な接続(小学校と中学校で相互授業参観を行う)
・英語が使える喜びを実感させるためにALTの活用場面の工夫
・本時に目標に沿った帯活動(チャンツ、歌、ディクテーション、Q&A等)の工夫
【参考】
○ 全国学力・学習状況調査の調査問題を踏まえた授業アイデア例
http://www.nier.go.jp/jugyourei/index.htm
○ 平成25年度 全国・学力学習状況調査 解説資料
http://www.nier.go.jp/13chousa/13kaisetu.htm
○ 平成25年度 全国学力・学習状況調査 報告書
http://www.nier.go.jp/13chousakekkahoukoku/index.html
− 15 −
【小学校・中学校 共通】
努力事項及び具現化のための視点・内容
総 合 的 な 学 習 の 時 間
○全体計画、年間指導計画、単元の指導計画の見直し
・総合的な学習の時間の目標を踏まえ、各学校で定める目標及び内容、育てよう
とする資質や能力及び態度等の明確化
○探究的な学習としての充実
■日常生活や社会に
目を向け、児童が自
ら課題を設定する。
■探究の過程を経由する。
①課題の設定
②情報の収集
③整理・分析
④まとめ・表現
■自らの考えや課題
が新たに更新され、
探究の過程が繰り返
される。
○協同的な学習(他者と協同して課題を解決しようとする学習活動)としての充実
○体験活動と言語活動の充実
※「今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開(小学校編・中学校編)」
(H22.11文部科学省)の積極的な活用
コラム
先用後利
教育委員 森嶋 鎭一郎
「先用後利」とは「用を先にして利を後にするものは栄える」 ということで、先ずお客様
の満足を先に考え、企業の利益というものはお客様への満足をもたらした結果であるとい
う、顧客第一主義の考え方と思われます。これは江戸時代から続いた越中富山の置き薬商法
です。富山の薬売りは、お客さまに薬を預けた後、定期的に訪問して使った分だけの代金を
いただくという「先用後利」という商法を生み出して販路を広め、全国各地に多くの行商人
が足を運び家族の健康に一役かっていました。
中高年世代が持つ人生の悲哀をユーモラスに語る漫談家の綾小路きみまろさんは、無名で
下積みの時代に自身の漫談テープを高速道路の駐車場で休憩中の観光バスに無料で配りま
した。その後人気に火が付き、ライブCDは発売7年で100万枚を売り今日の人気を確立し
たそうです。これは、お客さまに薬を預けた後、使った分だけ代金をいただくというお客様
の満足を考える置き薬商法に通じるものと思います。さらに中高年の女性ファン層を絞り込
むという差別化にも成功を収めています。
学校経営においても無限の力を持っている子どもたちの「いいとこ発見 夢づくり」実現
に邁進し、20年、30年後に教師冥利にひたっていただきたいと思います。
− 16 −
5 子ども一人一人に寄り添い支える教育
○特別支援教育
一人一人の教育的ニーズを把握し、適切な指導や必要な支援の充実に努める
努力事項
⑴ 一人一人の教育的ニーズ
を的確にとらえ、適切な個
別の計画を作成・活用し、
指導の充実に努める。
具現化のための視点・内容
日立市
個別の
教育支
援計画
学校∼相談機関∼医療機関等を結ぶ計画です。
・相談機関や医療機関の利用者 場合に作成
します。
・保護者が作成を了解している
※市の統一形式があります。
〕
日立市
特別支援学級の教育課程
(普段の授業や指導案作成
個 別 の 校内の指導計画です。
指 導 計 ・特別支援学級在籍者 に作成します。
画
・通級指導教室利用者
・その他配慮の必要な子 ○○校 ※形式は自由です。
いかに具体的に書けるかがポイントで
す。「○○が○○回できる。」など
達成できればレベルを上げ、できない時
は引き続き挑戦するか、レベルを下げて
設定します。
時)の根拠となります。
⑵ 校内支援体制の充実を図
独りで抱え込まず、組織で対応しましょう。
り、全教職員の共通理解に
基づいた組織的な支援に努
める。
校内研修
講師依頼先
教育研究所または
日立特別支援学校
支援ツールの活用
校外研修
教育研究所主催夏季研修
日立特別支援学校主催
夏季研修
保護者の理解啓発
日立市こども発達相談
センター(電話予約)
0294-22-2525
関係者によるケース会議を気軽に
校内研修支援ツールをつくりました!
通常の学級の先生向け資料
『子どもサポートブック
CD-ROM付き。これさえあれば、特別支援
教育の校内研修はバッチリ!しかも簡単。
∼こんな子いませんか?
の
H25日立市教育研究所編
H26日立市教育研究所編
− 17 −
○生徒指導
児童生徒理解の深化を図り、社会的な資質や自主的・自律的な行動力の育成を目指す
生徒指導の機能を生かした指導と生徒指導体制の確立
○生徒指導の機能を生かした「学級づくり、授業づくり」の推進
P52「生徒指導の機能を生かした授業づくり・学級づくり」を参照
○全職員の共通理解のもと、緊密かつ連携のとれた指導体制の確立
○事例研修の充実による教職員の資質及び指導力の向上
○児童生徒の問題行動(いじめ、暴力行為、家出、性の逸脱行為等) や不登校に対
する未然防止と早期発見・早期対応
○保護者や地域社会、関係機関との情報連携及び行動連携の強化
○「日立市いじめ防止基本方針」の推進
○「児童生徒の健全育成に関する警察と学校との連絡制度」の活用
児童生徒理解の深化
○児童生徒と教員、児童生徒相互
の好ましい人間関係の構築を図
るためのかかわり方の工夫及び
内面的理解の努力(教育相談等
の実施)
○諸調査及び検査の実施とその効
果的な活用(生活アンケート、
QUアンケート等の心理検査)
社会的資質と自主的・自律的な行動力の育成
○児童生徒と教員の信頼関係の下、「ダメなこと
はダメ」の指導の徹底と自己抑制力の涵養
○各教科等の授業や授業以外のあらゆる場面での
児童生徒の自己指導能力(自ら正しく判断して
行動する力)の育成
○学校生活改善を目指した児童生徒の自主的な活
動の推進による基本的な生活習慣の定着及び規
範意識の高揚
◎参考資料
◎主な関係機関及び相談機関
「生徒指導リーフ」シリーズ
【 日立市内 】
(国立教育政策研究所)
◇日立市こども発達相談センター
Leaf.1 ◇日立市適応指導教室「ちゃれんじくらぶ」
生徒指導って、何?
◇日立市役所こども福祉課、 社会福祉課、 生活安全課、 女性青少年課
Leaf.2
◇茨城県県北教育事務所いじめ解消サポートセンター(生徒指導相談室)
「絆づくり」と
◇茨城県福祉相談センター中央児童相談所日立児童分室
「居場所づくり」
◇茨城県日立保健所
Leaf.3 ◇茨城県日立地区保護司会(日立地区更正保護サポートセンター)
発達障害と生徒指導
◇日立警察署(生活安全課・交通課・各交番)
Leaf.5
◇民生委員・主任児童委員
「教育的予防」と
【 日立市外 】
「治療的予防」
◇茨城県教育研修センター 子どもの教育相談
Leaf.6 ◇茨城県警察本部少年課少年サポートセンター
特別活動と生徒指導
− 18 −
6 豊かな心と健やかな体を育む教育
○道徳教育
道徳教育は何の
ために行うので
しょうか?
それは、人間としてよりよく生きるための道徳性を養うためです
○基本的な生活習慣や人間としてしてはならないことなど、社会
生活を送る上でもつべき最低限の規範意識
○自他の生命の尊重
○自分への信頼感や自信などの自尊感情
○他者への思いやり
○法やルールの意義やそれらを遵守することなどの意味を理解
し、主体的に判断し,適切に行動できる人間を育てること
○規範意識の芽生えを培うこと
各教科 外国語活動 道徳の時間
◇ 学校の組織的な道徳教育の推進のために
道徳教育の全体計画の充実を
作 成 の 手 順
具体的な道徳教育の重点目標を分かりやす
1
い言葉で設定する
重点目標のポイントにかかわる内容を明確
2
にする
3 道徳の内容を明確にする
道徳の内容にかかわる道徳の時間以外の指
4
導を明確にする
道徳の時間以外の指導の内容及び時期を明
5
確にする
総合的な学習の時間
特別活動
道徳教育の目標を受けて、校長の方針の下、
学校としてどのような児童生徒を育成するの
かを明確にすることがポイントです。
具 体 例
相手のことを思いやり、規範意識をもった
人間に育ってほしい
「思いやり」
「規範意識」
2−(2)4−(1)
生活科の公共施設の学習で規範意識を指導
するなど
別葉の作成と活用
◇ 道徳の時間の目標 『小学校学習指導要領』 第3章 道徳 第1 目標
道徳の時間においては、・・(中略)・・ 計画的、発展的な指導によってこれを補充、深化、
統合し、道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを深め、道徳的実践力を育成す
るものとする。 (下線は指導課)
⑴ 計画的、発展的な指導とは → 年間指導計画に基づいた授業を実施すること
熱心な先生です
ね。学級を思って
のことですが、し
かし、どのような
事 情 が あ っ て も、
年間指導計画を勝
手に変えてはいけ
ないのです。
道 徳 の 時 間 は、
道 徳 教 育 の「要」
であり、各教育活
動で行われる道徳
教育を補充、深化、
統合する時間でも
あることを忘れな
いでくださいね。
⑵ 補充・深化・統合とは
補充:道徳教育の不十分なところを補います
深化:道徳的価値をじっくり考え掘り下げます
統合:多用な道徳的体験のもつ意味や価値を関連づけてじっくり考えることにより、新し
い考え方を生み出します
各学校では、道徳教育推進教師を中心に、全教師が参画する協力体制を整えましょう
− 19 −
○豊かな心と健やかな体を育む教育 指導の重点
努力事項及び具現化のための視点・内容
特別活動
○ よりよい学級・学校生活を築くために意見をまとめる話し合い活動やきまりをつ
くって守る活動などの充実
・議題の選定、話し合いのルールづくり、計画委員会の活動計画などの充実による
話合い活動の活性化
○ 家庭・地域との連携や社会教育施設等の活用、JRC活動、自然体験・社会奉仕体
験・文化的体験活動・話合い活動・異年齢集団による活動を重視した内容の工夫改善
【小学校】
「ひたち大好きパスポート・ふるさと手帳」の活用
【中学校】 心ゆたかな体験学習事業、中学生社会体験事業(ひたちさんでぃチャレンジ)
学校図書館教育
○ 司書教諭等を中心に「学習・情報センター」「読書センター」としての機能の活
用を図り、児童生徒の主体的、意欲的な学習活動や読書活動を充実し、確かな情 報活用力と豊かな心の育成
・学校図書館全体計画・年間指導計画の見直しと改善
・司書教諭等を中核とした指導体制の確立
・学校図書館の機能を生かした課題解決学習の実践
・児童生徒の心の成長に望ましい図書資料の紹介活動を展開
・読書環境の整備・充実及び、公立図書館との連携(授業用図書館資料搬送サービスの活用)
人権教育
○ 人権教育推進計画及び年間指導計画の改善・充実と全校体制での推進
・人権感覚を身に付け、人権意識を育み、自他のよさを認め合える学級・学校経営の充実
○ 校内研修の実施と人権教育関係資料の積極的な活用
・人権教育実践事例集(市教育研究会人権教育研究部)や文部科学省・茨城県等の
資料
○ 学校と人権擁護機関及び社会教育機関との連携
・「人権教室」(市人権擁護委員協議会)の活用や人権に関わる講演会・シンポジ
ウムへの積極的な参加
福祉教育
○ 豊かな体験活動を通して、思いやりの心、助け合いの心を育て社会全体の意識を
重んじる児童生徒の育成
・福祉教育の現状や課題の明確化と教科等の指導計画への位置付け
・ボランティア活動、自然体験活動における福祉教育の推進(JRC活動等)
・家庭、地域社会、福祉関係機関との連携を密にした福祉教育の理解・啓発活動の
推進(ひたち生き生き百年塾、日立市社会福祉協議会等)
情操教育
○ 学校の教育活動全体を通して、身近な自然や動植物に親しみ、各種芸術、文化活
動等に積極的に参加することによって豊かな感覚や感性を高めるように努める
・家庭や地域社会の人々と共に心の触れ合いができるような文化的活動への積極的
な参加
・我が国や郷土の伝統文化に触れる活動の工夫
【幼稚園】豊かな感性を育てる多用な体験の重視
【小・中・特別支援学校】感動を呼び起こす学校生活の創造
体力の向上
○ 学校教育全体を通した体育・スポーツ活動の充実と体力の向上
・体力つくり推進委員会の充実、体力アップ推進プランに基づく実践
○ 児童生徒の体力向上への意識向上
・体力テストの結果の活用:実態把握と対応策の確立 本誌P50を参照
・体力テスト総合評価D及びEの児童生徒への支援
○ 積極的な外遊び・スポーツ活動の奨励
・「週3日、各1時間程度」の運動や外遊びの時間の確保
○ 泳力の向上
・25m以上泳げない児童・生徒への支援
− 20 −
学校保健・学校安全
努力事項及び具現化のための視点・内容
○ 学校保健計画・学校安全計画の見直しと積極的、計画的な実践
・喫煙・飲酒・薬物乱用防止教育の充実(防止教室の実施等)
・保護者、地域、関係機関との連携による学校保健(安全)委員会の活性化
○ 保険・安全管理の徹底
・事故防止のための、組織的・計画的な安全点検と適切な処置の実施
・健康観察、健康診断等実施後の個に応じた事後措置の徹底
・心身の健康に課題のある児童生徒の早期発見と個別指導の徹底
食に関する指導
○ 食に関する指導の全体計画及び年間指導計画の評価の改善・充実
○ 望ましい食習慣の形成を図るため、家庭、地域、関係機関との密接な連携・協力
○ 栄養教諭や学校栄養職員等を活用した授業の展開
○ ゆとりと潤いのある給食の時間の確保
・小学校50分、中学校45分
・学習教材の活用
「食生活を考えよう」
(文部科学省)
「未来へつなぐ食生活」(茨城県教育庁保健体育課)
性に関する指導
○ 全職員による性に関する指導の現状と課題の共有理解及び指導体制の確立
○ 児童生徒の心身の発達に応じた系統的、発展的な指導
・「いのちの教育」学年別指導計画に基づく実践
・小中学校における助産師、保健師、医師等を招いての「いのちの教育」の
推進
コラム
「ひかりと水」の織りなす偶然に
委員長職務代行者 上村 由美
「数億年ひかりと水は待ちまちて今わが前に娘在らしむ(本多 稜)」 この歌を読んだ時、ずいぶん前に亡くなった父のことを、ふと思い出しました。「こんな風
に思ってくれたのだろうなあ」。とても温かい気持ちになりました。
歌人の松村由利子さんは、
「子育てをうたう」の中でこの歌を次のように解説しています。
「原初の『ひかりと水』が長い歳月をかけて自分に『娘』という存在をもたらした、という
のです。(中略)子育ては、親にとって子ども時代を再体験することでもありますが、この
父親は三十八億年の生命の歴史をさかのぼり、厳粛な気持ちで新しい命が誕生した幸せをか
みしめているのです。生まれたばかりの赤ちゃんは、確かに地球の歴史上、最も先端に位置
する存在です。」
忙しい毎日の中で、子どもの成長を何か当たり前のように過ごしていると、日常の中の偶
然な出来事、例えば「縁」のようなものに厳粛な気持ちになったり、謙虚な気持ちを覚えた
りすることが少ないことに気づきます。しかし、年を重ねるからこそ、「ひかりと水」の織
りなす偶然に若い頃よりも少し敏感に反応することができるかもしれない、とも思います。
時代の先端に立つ子ども達と何を再体験するのか。その先に何を見るのか。なんだかわくわ
くしてきます。そして、父の存在しない世界にあって、父と同じ気持ちや体験を共有できる
「縁」を嬉しく思うこの頃です。
− 21 −
7 次世代を担う力を磨き高める教育 指導の重点
努力事項及び具現化のための視点・内容
キャリア教育
○ 児童生徒の発達段階に応じた、体系的・系統的なキャリア教育の推進
・キャリア教育の視点による教育活動の振り返り
・社会的・職業的自立に向けて自校で育成すべき能力や態度の重点化
・体験活動等の意義やねらいを十分に踏まえた事前及び事後活動の工夫・改善
・進路を主体的に選択する能力や態度を育成する指導の工夫
○ 中学生社会体験事業の充実
・県「TRIAL HANDBOOK」の積極的な活用
○ 「いいとこ発見 夢づくり推進事業」の推進
○ 家庭・地域との連携によるキャリア教育の充実
○ 小学校での職場見学や中学校での職場体験活動への理解・啓発
国際理解教育
○ 日本や郷土日立の文化・歴史を理解し、誇りに思う態度、他国の文化に触れ尊重
する態度の育成
・郷土の文化や歴史を取り上げた学習や伝統文化を受け継ぐ人々との体験的学習
・郷土日立の良さを英語で紹介する活動(Hitachi My Hometownの積極的な活用)
<参照>市イントラ>電子書庫>教育委員会>指導課>Hitachi My Hometown
○ コミュニケーション能力の育成
・日本語や英語で互いの考えや意見を伝え合う場の設定
○ 地域の教育力の積極的な活用と指導の充実
・地域に住む外国人や海外生活体験者との交流活動(ワールドキャラバンの活用)
情報教育
○ 教科等の目標を達成するわかりやすい授業づくりのための教師によるICT活用
の推進
・拡大提示(実物投影機、プロジェクター等)による発問・指示の明確化と学習内
容の確実な定着
・「情報教育活用事例集」(H20.3日立市教育研究所)や文部科学省等資料の活用
○ 情報モラル教育の一層の充実とICTを効果的に活用する指導力向上や情報セ
キュリティに関する研修の充実
○ 「日立市情報教育推進計画」(H19.3日立市教育委員会)に基づいた情報教育指
導計画の改善・充実
○ 庁内情報システム、校内LANを活用した情報共有など校務の情報化の推進
環境教育
○ 環境教育全体計画の作成(環境の3つの視点から「環境から」
「環境について」
「環
境のために」)
○ 自然体験や社会体験等を通して、環境に対する豊かな感受性の育成
・ 持 続 可 能 な 開 発 の た め の 教 育 の 推 進(ESD:Education for Sustainable Development)
(「環境教育指導資料(国立教育政策研究所)」
:国研のページからダウンロード可)
○ 関係機関との連携、家庭や地域社会と一体になった環境教育の推進
・キッズミッション(県子ども向け環境プログラム)
・キッズISO(環境教育プログラム:市の生活環境部環境政策課が窓口)
・県環境アドバイザー派遣事業の活用
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8 安心・安全な学習環境の充実
防災教育 ◎ 発達段階に応じた、危険を予測し回避できる能力と態度の育成
・緊急時に役立つ避難訓練の実施(火災、地震、津波、不審者、原子力事故等)
・地域・家庭と連携した防災訓練 ・発達段階に応じた全教育活動を通しての防災教育の推進
※ 学校安全資料の活用(「生きる力」を育む学校での安全教育)
※ 防災教育モデル校の自校化(災害時に自ら行動し、命を守ることができる子)
※ 防災士の資格取得(児童生徒を守れる教職員の育成)
実践的防災教育総合支援事業
教職員や児童生徒等の防災に関する意識の向上を図り、安全を確保するため、震
災の教訓を踏まえた防災に関する指導方法の開発・普及等を図るとともに、地域
の防災機関との連携体制を構築・教科していく。
モデル校 東小沢小学校、日立特別支援学校(県内市町村立学校8校、県立特別支援学校5校)
事業内容 ○ 防災に関する指導方法等の開発・普及等のための支援事業の実施
緊急地震速報受信システムを活用した避難訓練の実施
○ 学校防災アドバイザーの活用
○ 災害ボランテイア活動に関する講演
主な活動
東小沢小学校
日立特別支援
地区別の避難方法発表会
防災教室
地域と合同の避難訓練
(常陸太田インターへ)
緊急地震速報受信システムによる
避難訓練
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地域との連携による学校の防災力強化推進事業(県事業)
<学校防災における地域連携の重要性>
○学校の防災力を強化するうえで地域との連携は極めて重要であり、いざという時に円滑
に対応するためには、日頃から地域の組織や人材を活用した避難訓練や防災教室等を行
うなど、地域との連携体制を築いておくことが求められている。
目 的
めざす
子ども像
○地域との連携を通じて教職員
の防災に関する資質の向上及
び実践力の育成を図る。
○地域の課題に対応した防災教
災害時に自ら行動し、命
を守ることができる子
めざす学校
・地域像
3者による相互連携
取組の柱
○各学校における地域と連携した防災教育の取り組み(平成24年度∼平成26年度)
・学校防災連絡会議の設置
教職員や地域コミュニティ、PTAなどで構成し、地域及び学校の実情を踏まえた
避難訓練等を企画立案する。
・地域と連携した避難訓練や外部講師を活用した防災教室等の実施
○各学校の取り組みに対する日立市教育委員会の支援
〈日立市学校防災推進委員会の設置〉
・研修会の実施による教職員の防災に関する資質の向上及び実践力の育成
・地域と学校が連携した防災教育モデル事業の実施
<参考>地域と学校が連携した防災教育モデル事業(県事業:県内5地域指定)
【平成25年度モデル校】
(1)豊浦小学校
・地域コミュニティや学識経験者等と連携して、下校時の津波避難をテーマとして、
海岸部からの津波一時避難場所を調査するワークショップや、津波避難マップの作
成、避難訓練などを実施
(2)日高小学校
・地域コミュニティと連携して、防災キャンプとして、避難所設営・宿泊体験や防
災備蓄倉庫機材作動体験、地域の危険箇所調査などを実施
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【豊浦小学校】
○海岸部からの津波一時避難場所を調査するワークショップ(現地調査と地図づくり)
○海岸部からの津波避難訓練 ○ワークショップなどの成果の発表
【日高小学校】
○避難所設営・宿泊体験 ○防災備蓄倉庫機材作動体験
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○通学路の安全対策について
〈関係機関との連携による安全対策〉
平成24年度に相次いで登下校中の児童生徒等が巻き込まれる交通事故が起きたこと
を踏まえて国が示した「通学路における緊急合同安全点検実施要領」に準じ、関係機関
と連携・協働して、通学路の安全点検や安全確保を推進する。
◎安全対策実施のプロセス
ス
テ
ッ
プ
2
【合同点検等】
〔学校〕
ス
テ
ッ
プ
1
危険箇所の調査
PTA、地域コ
ミュニティなど
と連携して調査
〔通学路における合同点検会議〕
各学校及び関係機関による危険箇所にお
ける状況を協議し、対策メニュー案及び
担当する機関の割振りを決定
【関係機関等による調査及び検討】
関係機関
対策の実施(随時)
対策メニュー案
対策未定箇所における
の検討
学校対策案の検討
(庁外)国土交通省日立国道出張所、茨城県高萩工事事務所、日立警察署
(庁内)道路管理課、道路建設課、生活安全課、教育委員会学務課
○通学路に対する交通安全対策事例
ガードレール・ミラー・ポールの設置
道路交通環境の改善
関係機関と連携
グリーンベルト・外側線の路面表示
信号機・交通標識の設置
歩道の新設、補修、拡幅
する対策
交通指導の取締り
警察による速度取締り
スクールゾーンの指定
スクールゾーン指定表示による運転者への注
交通規制の実施
意喚起、通学時間帯における車両通行規制
交通安全教育の推進
体験型教室の実施
教 職 員、 交 通 ボ ラ ン テ ィ ア に 保 護 者、 ボ ラ ン テ ィ ア 等 に よ る 交 通 誘 導 及 び
学 校 を 中 心 と し よる保護活動
付き添いによる見守り活動
て対応する対策
通学路の変更
通学路の変更及び見直し
通学用安全保護具
反射材を用いた衣類
◎関係機関等における対策実施状況の把握
各関係機関における対策実施状況を教育委員会で集計把握し、その進捗について県保健体育
課等に報告する。
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Ⅶ 教職員の資質向上
園・学校課題研究の推進
◆各園・学校の教育活動における課題を明らかにし、共同して特色ある研究実践に努める。
・「学校力の向上」(同僚性の発揮された全校体制による組織的な取組) ・「教師力の向上」(意欲的な研究推進による教職員の資質向上)
・子どもの望ましい変容(子どもの学びの姿をとおして、教員が語り合う研修)
◆研究主題の立案(次の1234の手順で考えていくとよい。)
1 課題の明確化(実態把握) 主題設定の理由の骨子となる
○前年度の反省(学校評価や校内研修からの課題)や幼児・児童・生徒の
実態について具体的に取り上げる。
3 重点課題 研究主題につながる
○目標指向 「こういう幼児・児童・生徒に育てたい」
○課題解決指向 「ここが問題だから改善したい」
○開発指向 「新しい指導方法等を研究したい」
4 手立て サブテーマ・研究内容につながる
○研究仮説(見通し)の設定
○研究内容・方法の焦点化(授業レベルの手立て)
2 目指す幼児・児童・生徒像
検証の指標になる
検証
○観点 「何に着目するのか」
○場面 「どこで検証するのか」
○方法 「どのような検証方法を
用いるのか」
※【実行】しながら小刻みな【評価】を重ね、理由を明確にした【改善】(軌道修正)を
していくことも必要です。(小さなPDCAサイクルの導入)
学校課題研究推進における留意事項
○子どもや地域の実態を踏まえ、教育上の適切な配慮のもとに実施する
○実施した結果については、経過も含め、継続的・追跡的に記録する
○期待した成果があがらなかった事例や予期しなかった副次的な影響等についても客観性
をもって記述(分析により今後有効に活用しうる貴重な実証的資料に)
※「ワークショップ型校内研修」については、茨城県教育研修センターのホームページを参照 (茨城県教育研修センター>校内研修支援>校内研修の手引き)
http://www.center.ibk.ed.jp/contents/kounaiken/kounaiken_tebiki/kounaiken_tebiki.htm
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日 立 市 学 校 訪 問
1 市計画訪問
(1) 方 針
ア 学校経営全般に渡る状況を把握し、学校が教育課程及び課題等の解決に役立つよう指
導・助言をする。
イ 県及び本市の学校教育目標並びに学校教育指導の重点や本年度の努力事項が、各学校の
教育活動の中で具現化できるよう指導・助言をする。
ウ 訪問に当たっては、次の点を重点課題として指導・助言をする。
○幼稚園教育要領・学習指導要領の実施状況
○教育課程編成上の諸問題
○創意工夫を生かした特色ある学校づくり
○諸表簿の調査指導(指導要録、出席簿、健康診断票、年間指導計画、特別支援関係資料)
○学校環境の安全と整備状況(特に、特別教室、薬品・刃物類関係)
○年間指導計画、評価規準の見直しと評価方法の工夫・改善(小・中学校)
○学力の向上を目指した学習指導法の工夫・改善(小・中学校)
2 市生徒指導訪問
(1) 方 針
児童生徒の自己指導能力の育成を目指し、生徒指導に関する諸問題の解決を図り、実践に役
立つよう特に次の事項について研究協議を行い、指導助言をする。
ア 生徒指導の意義と基本的な考え方について
イ 児童生徒の内面の理解のあり方について
ウ 学業不振や集団生活不適応の児童生徒に対する指導の改善と充実について
エ 教育相談の基本的な考え方や実技研修の中における生かし方について
オ 家庭、地域や学校のもつ指導上の問題及び関係諸機関等との連携について
カ 児童生徒の問題行動に対するとらえ方の適切な援助指導について
3 特別支援教育訪問
(1) 方 針
発達障害を含む障害のある園児児童生徒の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行うた
め、特に次の事項について研究協議を行い、指導助言をする。
(例) ア 障害の理解と支援のあり方について
イ 指導計画の作成について(日立市個別の教育支援計画、個別の指導計画等)
ウ 校内支援体制について
エ 生活指導員の活用について
オ 関係機関との連携について
4 市要請訪問
(1) 方 針
学校、教育研究会等の要請により、課題解明や教員の資質向上のための指導・助言をする。
[要請の内容例] ア 教育課程 イ 学習指導 ウ 教材・教具の活用 エ 学年・学級経営 オ 学校課題研究 カ その他
5 臨時訪問
(1) 方 針
指導主事が臨時に学校を訪問し、個別の学校課題に対応する。
6 その他の訪問
○教育委員訪問(通年) ○教育長訪問(9 ∼ 10月頃) ○教育部長訪問(6 ∼ 7月頃)
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Ⅷ 教育機関
日 立 市 教 育 研 究 所
Ⅰ 運営方針
日立市の学校教育の充実・発展に寄与するため、教育課題についての先導的・実践的
な調査研究、教職員の資質向上のための研修、教育相談、教育情報の収集・提供等を行う。
Ⅱ 重点事項
○ 学校教育に関する専門的・技術的な事項の調査研究の充実
○ 教育専門職としての資質向上のための教員研修の充実
○ 幼児・児童生徒支援のための教育相談の充実
○ 教育情報の収集・提供の充実
Ⅲ 事業内容
1 調査研究に関する事業
今日的な教育課題に関する調査研究を実施し、学校の教育活動がより円滑に推進できるよ
う成果の普及に努める。
⑴ 教育課題解決のための専門的・技術的な調査研究
⑵ 児童生徒の学習・生活に関する意識や実態についての調査研究
⑶ 児童生徒理解のための教育的資料の作成や教育情報の収集と提供
⑷ 教育課題調査研究会議の設置
・調査研究員に委嘱した教員による今日的な教育課題についての実態調査
・本市教育の充実・発展を図る調査研究と報告書による学校や保護者への啓発
2 教職員の研修に関する事業
本市教育の充実・発展をめざして、教育実践上の課題解決のための研修と教育専門職とし
ての質・ 職能の向上を図る研修を実施する。
研 修 の 種 類
主 な 研 修 会
専門性を高める研修
・発達障害研修 ・教育相談研修
・授業力向上特別講演会 ・ICT活用研修
・指導力向上研修 ・教育論文研修
・教師力パワーアップ講座
特別研修
・教育講演会 ・一般教養研修
・教育懇話会
共催研修
・幼稚園教育研究部 ・市教育研究会専門部
保護者対象研修
・不登校に関する研修 ・発達障害に関する研修
教職員研修
職層や経験に応じた研修
・初任者研修 ・新任講師研修
・児童生徒理解研修 ・夕焼け研修
・学年経営研修
・特別支援教育理解研修
・転入教員研修
その他
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3 教育相談に関する事業
様々な悩みや心に問題をもつ幼児・児童生徒、保護者及び関係教職員に対する教育相談を
実施するとともに、不登校解消のための児童生徒への支援活動を行う。
(1)学校訪問相談
ア 面接相談 … 主に不登校や登校しぶりの児童生徒や保護者、教職員との面談
イ 家庭訪問 … 不登校や登校しぶりの児童生徒の家庭への訪問
ウ 事例検討 … 生徒指導部員会や個別のケース会議への出席
(2) 適応指導教室「ちゃれんじくらぶ」の運営
ア 設置目的 … 不登校になっている児童生徒に対して、仲間とのふれあいを通
して自立心や適応力を養い、学校生活への復帰や社会生活への自立
を支援する。
イ 活動内容 … 不登校児童生徒を集団生活へ適応させるため、情緒の安定、基礎
学力の補充を図り、基本的生活習慣の改善等のための相談や適応指
導を行う。
ウ 設置場所 … 教育会館4F
エ 開級時間 … 月曜日 午後1:00 ∼午後3:00
火・木・金曜日 午前9:30 ∼午後3:00
※水曜日閉級(学校ちゃれんじデー)
(3) 不登校対策支援
ア 体験活動の実施(栽培、製作、調理、野外活動、市内遠足等)
イ 保護者への支援(教育相談、家庭訪問、保護者の集い等)
ウ 不登校に関する研修会
4 こども発達相談センターに関する事業
発達障害に関わる悩み相談、心理検査、小集団によるスキル指導、医療相談、幼稚園・保
育園への巡回相談、理解啓発のためのリーフレットの配布及び研修会等を実施する。
(1) 所内相談 … 研究所内の相談室で教育相談員が対応する面接相談・電話相談
(2) 巡回相談 … 保育園・幼稚園に教育相談員が訪問する相談
(3) 医療相談 … 研究所内の相談室で小児科・心療内科等の医師が対応する相談
(4) 心理検査 … WISC-Ⅲ等の心理検査を実施
(5) 小集団指導 … 少人数によるSST(なかよし教室)を実施
(6) 各種研修会 … 教員・保育士・保護者・市民対象の発達障害に関する研修会の実施
5 広報活動
⑴ 広報紙「りさーち」の発行
(2) ホームページによる情報提供 (http://www.city.hitachi.lg.jp/kyoken/)
【日立市教育研究所で検索してください】
6 刊行物・配布物
(1) 調査研究と教育相談活動に関する報告書
(2) 教育相談案内ちらし
(3) 特別支援教育に関するリーフレット
※心理検査器具、これまでの報告書、参考図書等については、貸し出しも行っておりま
すので、お問い合わせください。
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日 立 の 教 職 員 研 修
教員に求められる資質能力
あるべき教師像
<教育職員養成審議会答申より>
<中央教育審議会答申より>
■ 教職に対する強い情熱 ◆ いつの時代にも求められる資質能力<不易の部分> ・教師の仕事に対する使命感や誇り
(1)職務の基礎・基本に関するもの ・子どもに対する愛情や責任感
(2)教職経験年数に応じて求められるもの ・常に学び続ける向上心
① 教員としての使命感や人権意識 ② 人間の成長・発達についての深い理解 ■ 教育の専門家としての確かな力量
③ 子どもに対する教育的愛情 ・「教師は授業で勝負する」
④ 職能に応じた専門的知識・技能 ・子ども理解力と指導力
⑤ 実践的指導力とマネジメント能力 ・学級づくりの力
・学習指導・授業づくりの力
◆ 社会の変化に応じて求められる資質能力<流行の部分>
・教材解釈の力
(1)社会の変化に対応して求められるもの (2)ニーズや習熟度に応じた知識・技能に関するもの ■ 総合的な人間力
① 社会人としての幅広く豊かな教養 ・豊かな人間性や社会性
② 現代的な教育問題に関する専門的知識・技能 ③ 教育メディアの操作・活用等に関する知識・技能 ・常識と教養
・礼儀作法をはじめ対人関係能力
④ 望ましい人間関係づくり等に関する知識・技能 ⑤ 得意分野を構築できる能力 □■ 日立市の教職員研修が目指すもの ■□ ∼ 教職員一人一人が主役!∼
Ⅰ 教育専門職の実力を備え、信頼される教職員 (専門能力・知識の開発)
[Professional]
Ⅱ 協調し、協働する教職員 (対人関係能力、協調性、協同性の開発)
[Partnership]
Ⅲ 学校経営参画意識を持つ教職員 (マネジメント能力の開発)
[Management]
Ⅳ 創造し、挑戦する教職員 (企画力、実践力、変革能力の開発)
[Challenge]
Ⅴ 意欲に満ち、活力ある教職員 (機動性、柔軟性、積極性の開発)
[Vitality]
教職員研修の充実
∼与えられた研修から求める研修へ∼
校内研修
<校内研修を充実させるための4つの視点>
教職員の資質能力は日々の教育実践を通して習得されるものであり、教職員自らが修練を積
み重ねることにより高まる。その基盤は校内研修であり、組織的・計画的に推進しなければな
らない。
⑴ 外部講師を活用した課題解決のための研修(研修センター指導主事&市教委指導主事等)
⑵ 児童生徒の実態と変容に視点をあてた研修(生徒指導、特別支援教育&発達障害等)
⑶ 教科指導の理論研修と実践研修のバランス ⑷ 計画的な授業研究の実践と研究協議
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経験年数に応じた自己研修 <より良い教師生活のために ∼採用から退職まで∼>
教職員一人ひとりの研修は、個人の生き方の問題でもある。教職員は生涯教育として、常に
研修を続けなければならない。研修意欲の持続のための方策として、次のことが重要になる。
⑴ 教師生活の節目に、教育実践上の課題への意識づけを自ら行う。
⑵ 一挙に解決することなく、研修を積み上げていくことを心がける。
⑶ 学級・学年・教科・校務分掌等の自分の役割からの課題を常に自覚する。
⑷ 課題についての研修成果を発表できる場を持つ。(実践発表や教育論文のまとめ等)
⑸ 常に、情報収集に心がけ、新しい教育の方向に目を向ける。
1
4段階の経験年数に応じた自己研修の在り方
<経験年数が5年以下>
教師の出発
2
≪年代課題≫教師としての基礎的基本的な資質・力量を育成する。
『努力目標』職場への適応、学習指導・生徒指導の充実を図る。
【研修課題】教師の心構え、教育への自覚をもつ。
・教育課題∼学習指導、地域理解、人権教育、キャリア教育、学級PTA
・経営課題∼教育目標、学級経営、校務分掌、校内文書作成、
・生徒指導∼生活指導、教育相談、生徒理解、道徳指導、集団指導、進路指導、教育評
価
・人間形成∼礼儀、社会人としての常識、教育愛、人間性、人間関係、向上意欲
<経験年数が6年∼20年>
資質向上期
3
≪年代課題≫学校の中堅として活動し、教師として力量を高める。
『努力目標』教科経営・学年経営的視野を広める。
【研修課題】教科指導・生徒指導の深化を図る。
・教育課題∼国際理解教育、特別支援教育、地域との連携、情報管理
・経営課題∼学級・学年経営、教科経営、対外文書作成、コンピュータ等の情報教育の
充実
・生徒指導∼個に応じた指導の充実、生徒指導の協働体制
・人間形成∼教育委員会、関係各機関との対応
<経験年数が21年以上>
資質充実期
4
≪年代課題≫学年・学校のリーダーとしての自覚をもつ。
『努力目標』教育の本質に立った視野の拡大、指導的役割の自覚、経営の推進を図る。
【研修課題】学校の動向を見つめ、学年経営に努め、学校経営参画意識を高める。
・教育課題∼学年PTAの運営、学校としての教育課題の改善、地域参加の在り方
・経営課題∼各種計画立案と実施、モラールの高揚、学校運営の企画力・調整力、学校
経営的視野
・生徒指導∼生徒指導体制の確立、教員へのアドバイザー、指導のリーダーシップ
・人間形成∼職員相互啓発、教育哲学の確立
<40代後半からの研修(学校管理・経営を含む)>
資質円熟期
≪基本課題≫学校経営に参画する意欲及び学校管理及び責任者としての自覚をもつ。
『努力目標』学校のリーダーとしての役割を自覚し、教育活動に専念するとともに、自
ら学校経営に参画する意欲をもつ。また、教頭・校長はその職務を自覚し、
教育課程の趣旨を生かした学校管理・学校経営に尽力する。
【研修課題】教育理念の確立を図る。学校運営、学校管理の実践を図る。
・教育課題∼教育の実態と教育の動向、教育課程の編成・実施、児童生徒の安心・安全
・経営課題∼特色ある学校経営、学校評価、教員評価、組織作り、教育課程の管理、危
機管理
・生徒指導∼集会等の講話、生徒指導体制確立と総括指導、関係各機関との連絡・調整
・人間形成∼信頼と責任感、広い教養と柔軟性・寛容性、未来を志向する先見性、企画
・運営能力
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日立市教育相談員の積極的な活用を
日立市では幼児児童生徒や保護者、教職員の不安や悩みを解消するために、教育相談員を各
所に配置しています。教育相談員を積極的に活用することにより、幼児児童生徒へのきめ細か
な支援と教員の負担軽減が可能になります。各教育相談員の目的や主な相談活動の内容は、次
のとおりです。
1 学校訪問相談員(各中学校区に配置し、不登校の防止・解消の支援)
○面接相談 … 主に不登校や登校渋りの児童生徒や保護者、教職員との面談
○家庭訪問 … 不登校や登校渋りの児童生徒の家庭への訪問
○事例検討 … 生徒指導部員会や個別のケース会議への出席
2 適応指導教室相談員(不登校から学校復帰を目指す児童生徒に対する、学校外施設で支援)
○集団活動 … 体験活動を中心に、自尊感情を高めて集団生活への適応を支援
○学習支援 … 自主学習における個別の学習課題に対する支援
○面接相談 … 学校復帰に向けての不安解消を目指し、児童生徒や保護者と面談
3 こども発達相談センター相談員(センターにおけるこどもの発達に関わる支援)
○面接相談 … 主に発達に不安や悩みをもつ幼児児童生徒や保護者との面談 ○心理検査 … 幼児児童生徒の心理検査(WISCや田中ビネー等)の実施
○小集団指導 … 幼児期から小学校期までを対象にした少人数によるSST
4 日立市における教育相談体制
《教育相談員活用の具体的な事例》
○不登校の事例(学校→学校訪問相談員→教育研究所→適応指導教室相談員→学校)
不登校児童生徒について、学校訪問相談員を交えて校内でケース会議を行い、教育研
究所を通じて適応指導教室通級を利用し、年度内の学校復帰を果たした。
○発達障害の事例(学校(家庭)→発達相談センター→教育研究所→学校)
発達障害の疑いがある児童生徒に対して、こども発達相談センターでの相談を助言。 センターでの相談・心理検査等の結果から保護者の理解を得て、特別支援学級の利用も
含めた具体的な支援方法を校内で検討し、支援に役立てることができた。
− 33 −
− 34 −
Ⅸ 資料
学習指導要領の確実な実施
改訂の基本方針
①改正教育基本法等を踏まえた改訂 ②「生きる力」という理念の共有
③基礎的・基本的な知識・技能の習得 ④思考力・判断力・表現力等の育成
⑤確かな学力を確立するために必要な授業時数の確保
⑥学習意欲の向上や学習習慣の確立 ⑦豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実
幼 稚 園
1 改訂の基本方針
○ 発達や学びの連続性の確保(小学校教育との円滑な接続、子どもや社会の変化に対応し
た教育の充実)
○ 幼稚園での生活と家庭などでの生活の連続性の確保(家庭との連携、基本的な生活習慣
の形成など)
○ 子育ての支援と預かり保育
小 ・ 中 学 校
1 改訂の基本的な考え方
○ 教育基本法改正等で明確になった教育の理念を踏まえ、「生きる力」を育成
○ 知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視、授業時数を増加
○ 道徳教育や体育などの充実により、豊かな心や健やかな体を育成
2 教育内容の主な改善事項
○ 言語活動の充実 ○ 理数教育の充実 ○ 伝統や文化に関する教育の充実
○ 道徳教育の充実 ○ 体験活動の充実 ○ 外国語教育の充実
○ 重要事項〔幼小連携の推進、環境・家族と家庭・消費者・食育・安全に関する学習の充
実、情報の活用・情報モラルなどの情報教育の充実、部活動の意義や留意点の規定、障害
に応じた指導の工夫(特別支援教育)、「はどめ規定」(詳細な事項は扱わないなどの規定)
の原則削除〕
※ 9年間の学習を見通し、小・中学校の系統性・連続性を図る(参考:P37∼40)
特別支援学校
1 改訂の基本な考え方(文科省HP特別支援学校学習指導要領等の改訂のポイントより)
○ 幼稚園、小学校、中学校及び高等学校の教育課程の改善に準じた改善
○ 障害の重度・重複化、多様化に対応し、一人一人に応じた指導を一層充実
○ 自立と社会参加を推進するため、職業教育等を充実
2 主な改善事項
○ 障害の重度・重複化、多様化への対応
○ 一人一人に応じた指導の充実
○ 自立と社会参加に向けた職業教育の充実
「中学校学習指導要領解説」の一部改訂(25文科初第1159号 平成26年1月28日通知)
1 領土に関する教育の充実(中学校社会=地理・歴史・公民的分野)
2 自然災害における関係機関の役割等に関する教育の充実(中学校社会=地理的分野)
− 35 −
言語活動の充実∼子どもの思考力・判断力・表現力等をはぐくむために∼
実 施 上 の 課 題
◆言語活動を位置付けていない・・・・・時間がかかる、 指導のポイントがつかみにくい、
授業のスタイルが変えられない 等
◆言語活動が目的となっている
◆教科のねらいと言語活動の関係がはっきりしない・・どのような力が付いたのかわからない
◆学習評価があいまい
言語活動の充実のポイント
一人一人の学びを生かす
子どもが主体
○教師主導の一方的な授業からの脱却
○子どもの言語活動の量を増やす
○「今日は、∼してもらいます。」では
なく子どもが「やってみたい」と思え
るように工夫する
○子ども一人一人が知識・技能の活用を
図る学習活動を確保する
・考える時間を確保 ・書く時間や場を確保
参考 「言語活動の充実に関する指導事例集【小学校版】」(平成22年12月)文部科学省HP
「言語活動の充実に関する指導事例集【中学校版】」(平成23年5月) 同上
「例えばこんな言語活動で授業改善」 同上
「初等教育資料」(2013年6月、7月、8月)特集 言語活動の充実を通した授業の改善 − 36 −
○平成26年度 小・中学校 算数・数学 年間単元一覧表
− 37 −
○平成26年度 小・中学校理科 年間単元一覧表
− 38 −
○小・中学校社会科 単元配列モデル 一覧表
− 39 −
○小学校外国語活動・中学校外国語科 年間単元(題材)一覧表
− 40 −
日立の英語教育9年間の構想とALTの活用について
1 英語教育9年間の構想
◎自国の文化の理解を基盤として、他国の文化を理解・尊重し、広い視野でより
良い世界の創造に貢献できる子どもの育成 コミュニケーション能力の育成
国際理解教育の推進
ワールドキャラバン
(地域の外国人の活用)
○中学校3年間…コミュニケーション能力の基礎の育成(学習指導要領・外国語科の目標)
○小学校高学年…コミュニケーション能力の素地の育成(学習指導要領・外国語活動の目標)
○小学校中学年…「外国文化に触れる・英語に親しむ」
(日立市における中学年の目標)
○小学校低学年…「英語に触れる・親しむ」(日立市における低学年の目標)
◇小学校1年から中学校3年までの9年間の外国語指導の概略◇
学年
目標
指導上の留意点
ALT活用時数
課外活動
中 3
コミュニケーション能力 自分の考えを積極的に発 年間30時限程度
の 基 礎 を 養 う( デ ィ ス 信できる場面設定を工夫 ◎ A L T と の コ ミ ュ ニ
カ ッ シ ョ ン や デ イ ベ ー する。
ケーション活動の重視
ト、スピーチ)
。
中 2
コミュニケーション能力 必然性のある言葉のやり 年間59時限程度
短期留学やインタラ
の基礎を養う。
(日立の とりができるように場面 ◎ A L T と の コ ミ ュ ニ クティブフォーラム
紹介や簡単なディスカッ 設定を工夫する。
ケーション活動の重視 への参加
ション)
中 1
コミュニケーション能力 簡 単 な 表 現 を 用 い て コ 年間59時限程度
S・TEP CLUB や短
の基礎を養う。
(自己紹 ミュニケーションを図る ◎ A L T と の コ ミ ュ ニ 期留学への参加
介やShow&Tell)
活動を工夫する。
ケーション活動の重視
中学校英語科の重点
インタラクティブ
フォーラムやスピー
チコンテストへの参
加
・4技能(聞く・話す・読む・書く)を総合的に育成する
・言語活動の充実を通して、言語材料の定着を図る
・場面設定を工夫し、ALTを効果的に活用する
・ 評価練習問題(自由英作文)を活用する
◎中学校への円滑な接続
◎小学校で培われた素地を中学校で発揮
学年
目標
指導上の留意点
ALT活用時数
課外活動
小 6
∼
小 5
コミュニケーション能力 コミュニケーションの体 外国語活動での活用
の素地を養う。
験を通して英語を使う喜 (年間30時限)
びを実感させる。
小 4
∼
小 3
外国の文化に触れたり、外国語への興味・関心を 学校裁量の時間や朝の会 休み時間等でのALT
英語に親しんだりする。 高め、国際理解の基礎を 等 で の 活 用(15分 × 9 との触れあいを促進
養う。
回)+学校裁量の時間等
(6時限)
小 2
∼
小 1
英語に触れたり親しんだ 発達段階を考慮し、集中 朝の会等での活用(15 休み時間等でのALT
りする。
(あいさつや歌、力の持続する時間で活動 分)
(15分×9回、年 との触れあいを促進
絵本の読み聞かせ等) する。
間3時限)
テレビ学習室視聴な
ど
◎グローバル化に対応した新たな英語教育の動向を注視すること
・小学校における英語教育実施学年の早期化、教科化、指導体制の在り方
・中学校における英語による英語の授業の実施に向けた指導法の在り方
− 41 −
1 ALT活用の方針
⑴ 「世界にはばたく子ども育成推進事業」がめざす子ども像を実現するために、小学校1
年から中学校3年までの9年間を見通し、それぞれの発達段階に応じてALTを効果的に
活用する。
⑵ 休み時間や給食など、授業時間外での子どもたちとの交流を促進する。
⑶ 教員の英語力と指導力の向上を図る。
2 配置に当たっての基本的な考え方
【小学校】
・1日当たりの授業での活用の目安は、4∼5時限とする。
・配当時限は、学級数による。(小学校1・2年生3時限/ 1学級、3・4年生9時限/ 1
学級、5・6年生30時限/ 1学級)
・小学校1・2年生については、朝の会(15分)での活用を基本とする。
・小学校3・4年生については、学校裁量の時間等で活用する。なお、総合的な学習の時
間で活用する場合は、その趣旨にそった指導内容とする。また、昨年度より増えた3時
限分については朝の会での活用を基本とする。
・小学校1∼4年生において、ALT活用の手引き(指導課作成)を参考にする。
・指導プラン作成、活動内容、教材・教具の準備ではALTの特性を十分に活用する。
【中学校】
・1日当たりの授業での活用の目安は、4∼5時限とする。
・ALTの配置形態は日数単位での配置(常駐)とする。
(標準時限…1・ 2年59時限程度、3年30時限程度)
・効率的な活用により、標準時限を超えて活用することができる。また、給食や休み時間
等での活 用を積極的に行う。
・インタラクティブフォーラム、スピーチコンテストの練習や外国語科以外の授業等、全
教育活動 での特色ある活用をすることができる。
・学校規模により複数のALTが配置されたり、小学校を兼ねたりすることもある。
【幼稚園・特別支援学校】
・希望により、ALTを配置する。積極的な活用を図ること。
3 文書等の送付手順
⑴ 小中学校
ア 指導計画書を事前に委託会社へ提出する。(市ALTはALTへ直接手渡す)
・週単位の指導計画書を配置日の7日前までに提出する。
イ ALT業務実施報告書(翌月5日までに指導課にFAXで提出)
⑵ 幼稚園
・申込時に指導計画書(別紙1)を指導課に提出する。
・実施後、1週間以内に実施報告書を指導課に提出する。
⑶ 特別支援学校
・市教委と配置希望日を調整する。
・8日前までに指導計画を指導課に提出する。
4 配置日・指導計画の変更方法
・予定された配置日の変更を希望する学校が主体となって、グループ校間で調整・連絡をする。
・調整結果、または、指導計画の変更を委託会社へ連絡し、指導計画書を提出する。
(市ALTの配置は指導課へ連絡し、指導計画書はALTへ直接手渡す)
6 留意事項
⑴ ALT活用の手引き(平成23年4月作成)は、イントラ電子書庫にて確認する。
(イントラ電子書庫>共通フォルダ>教育委員会>指導課>ALT活用の手引き)
⑵ ALT活用の効果を上げるため、活用方法についての研修を深める。
⑶ 担当指導主事は必要に応じて、ALT配置校を訪問し指導助言に当たる。
− 42 −
授 業 の 充 実 に 関 す る こ と
Ꮚ࡝ࡶࡓࡕࡢࠕศ࠿ࡿᤵᴗࠖ
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基本的な授業の流れ ∼茨城県教育委員会発行の「教員ハンドブック」学習指導から抜粋∼ 段 階 ね ら い この段階の受け止め方、指導にあたっての留意点
〈導 入〉 ○ 学 習 意 欲 を 高 め、
学 習 へ の 意 欲 付 け・
動機付けをする。
○この時間の学習目
標 を 確 認 し、 何 を 学
ぶかを把握させる。
○ 学 習 の 方 法、 手 順
をつかむことができ
る。
○導入の適否が授業の成立を決定すると言われて
いる。
○この段階では、次の点に留意したい。
・明るく、さわやかな雰囲気づくりに心掛ける。
・児童生徒の興味・関心に結び付く素材を提示
したり、場面設定を工夫したりする。
・この時間のねらいを、一人一人にしっかり把
握させ、学習の方法や手順を確認する。
※見通しを立てて、自ら進んで活動できるよう
にする。
〈展 開〉
○教師主導ではなく、
児童生徒主体の学習
になるようにする。
○一人一人に応じた
支 援 を 準 備 し、 学 び
を保証する。
○児童生徒の活動の中心場面である。ここでは、
話し合う、考える、作業をする、調べる、実験を
する等、多様な活動ができるように工夫する必要
がある。
○この段階では、次の点に留意したい
・児童生徒の活動時間を多く取り、自分の考え
や意見を伝える場を設定する。
・前もってつまずき等を予想しておき、一人一
人の学習がスムーズに進むよう適切な指導を
する。
・一人一人の児童生徒のよさに目を向ける。
・「しゃべり過ぎ」に気を付け、教師中心の教
え込みにならないようにする。
・基礎的・基本的な内容を定着する時間も位置
付ける。
※間違いが許される学級の雰囲気作りをする。
〈終 末〉
○ 児 童 生 徒 自 ら が、 ○1時間の学習で得られた成果を、定着、発展さ
学 習 の ま と め を 行 う せ、今後の学習活動を促す段階である。
○この段階では、次の点に留意したい。
ようにする。
・児童生徒自身の言葉で、学習のまとめをする。
○ 何 が 分 か っ て、 課 ・練習問題や発展課題を与え、学習の定着を図
題 は 何 か を は っ き り る。
・この時間の評価を必ず行い、定着が不十分な
さ せ、 学 習 の 評 価 を 場合は、補充指導を行う。
行う。
・次時に何を学習するのかを明確にし、次時へ
の意欲付けを行う。
※学習を振り返り、残された課題の解決をする。
◎見通しを立てたり、振り返ったりする学習活動の重視
各教科の指導に当たっては、児童生徒が学習の見通しを立てたり学習したことを振り返っ
たりする活動を計画的に取り入れるよう工夫すること(学習指導要領総則から)
参考文献 茨城県教育委員会発行の「教員ハンドブック」
− 43 −
<授業の前に> この単元のねらいは何か。
□ ① 1時間の授業だけでなく、単元全体で何を教えるのかをしっかり把握している。
□ ② 効果的な教材・教具を準備している。(機器等は動作確認を)
□ ③ 実験や実習を伴うものは、事前に安全にできるかを確認する。
□ ④ 到達度に応じた対応を考えている。(早く終わった児童生徒、終わらない児童生徒)
□ ⑤ 見通しを立てたり、振り返ったりする活動を計画的に取り入れている。
□ ⑥ 発問を記入した板書案を作成している。
<発問のポイント> 今日の授業で、何を学習するのか。
□ ① 児童生徒が、何を聞かれているのかが分かるよう、具体的な発問をしている。
□ ② 正しい言葉で話している。(児童の活動に与える影響が大きい)
□ ③ 主要な発問だけでなく、問いを深める補助発問を用意している。
□ ④ 一問多答になるような発問を工夫している。
□ ⑤ 間違いを大切にしている。
□
(分からないことを、分からないといえる学級の雰囲気づくり)
<板書のポイント> 機能的で構造的な板書であるか。
□ ① 板書計画をしっかりと立てている。(いつ、何を、どこに、どれくらいの大きさで)
□ ② 正確で丁寧な文字を書いている。
□ ③ 個々の児童生徒の思考過程やアイディアが共有できるよう工夫している。
□ ④ 学習のポイントとして、重要語句や要点をはっきりと表示している。
□ ⑤ 1時間分の学習内容が見渡せ、児童生徒が自己評価できる板書を残している。
<ノート指導のポイント> 学習の足跡が残っているか。
□ ① こまめに児童生徒のノートに目を通している。
□ ② 「赤ペン」ですぐに児童生徒の学習を評価し、認める「声かけ」をしている。
□ ③ 良いノートを意識し、児童生徒に適切なノート指導をしている。
□ ④ 学習のまとめを児童生徒の言葉で書かせている。
□ ⑤ 本時の振り返りを書かせ、コメントを返している。
<机間指導のポイント> 課題(学習内容)を理解しているか。
□ ① ○付け等を行いながら、学級全体の学習状況を把握している。
□ ② 個々の児童生徒の意見や考えを大切にし、授業の組み立てに役立てている。
□ ③ 間違いやつまずきの原因を把握し、個に応じた適切なアドバイスをしている。
□ ④ TT等で指導する場合は、それぞれの役割分担を明確にしている。
※参考文献 茨城県教育委員会「教員ハンドブック」、白井達夫著「授業を豊かにする28の智恵」三省堂、
文科省国際理解教育「補習授業校教師のためのワンポイントアドバイス」
− 44 −
より良い学習評価のために(指導と評価の一体化)
Q学習評価はなぜ大切なのですか? A児童生徒の学習状況を把握し、一人一人の学力
を保障するためだからです。
目的に準拠した評価とは
目標に準拠した評価とは、学習指導要領の「教科の目標」などのことです。この目標を基に
「各学年の目標」が設定されています。この学年の目標をもとに、学習内容ごとに観点別評価
規準を作成し、児童生徒の学習状況を分析的に捉えます。
学力と観点別学習状況の評価
「観点別学習状況の評価」の観点は、学力の三つの要素を踏まえて、4つに整理されました。
各教科における児童生徒の学習状況を分析的に捉え、4つの観点で評価したものをもとに、総
括的に判断したものが評定です。
− 45 −
○日立市教育の実態
全国学力・学習状況調査 日立市立小学校25校の学力調査結果概要
<小学校国語Aの概要>
<小学校国語Bの概要>
○漢字の読みについては、多くの児童が理解している。
○ことわざの意味や接続語の働きを理解している。
○相手の立場や状況を感じ取って聞くことができている。
○問題形式で見ると「短答式」の問題に対する正答率が
高い。
<課題と改善のポイント>
●文と文のつながりを考えながら、接続語を使って内容を分けて書くことが十分でないので、主語と述語との関係、
修飾と被修飾との関係などに着目しながら、文の構成を整え、文と文の意味のつながりに注意することを大切にし
た指導を、1、2年生の段階から繰り返し行っていきましよう。
(平成25年度報告書P35)
<小学校算数Aの概要>
<小学校算数Bの概要>
○「数と計算」については概ね習得できている。
○解決方法や選択した答えが正しい理由を記述する問題
の正答率が、すべて全国平均を上回っている。
<課題と改善のポイント>
●四捨五入で数を適切に処理する方法についての理解が十分でありません。四捨五入して指定された概数になる数の
範囲を理解できるよう、数直線を積極的に活用し、数の範囲を数直線に表す過程を大切に指導しましょう。
(平成
25年度報告書P34)
●資料から数値を適切に取り出して、二つの数量の関係が比例の関係でないことを数と言葉を用いて答えることを苦
手としています。指導にあたっては、基準となる表の数値を設定し、それを基にして、対応や規則性を説明する活
動や1以外を基準にしたり、比例でない場合も取り上げたりして、根拠を明確にして説明する活動を大切にしましょ
う。
(平成25年度報告書P67)
全国学力・学習状況調査 日立市立中学校15校の学力調査結果概要
<中学校国語Aの概要>
<中学校国語Bの概要>
<中学校国語Aの概要>
○漢字の楷書と行書の違いを理解して書くことや文脈に
即して漢字を正しく読む力が身に付いている。
○文章の展開に即して内容を捉えたり、表現の仕方に注
意して読み、その効果を考えたりすることができてい
る。
<課題と改善のポイント>
●話し合いの方向を捉えて、状況に応じた司会の役割についての理解が十分でないので、具体的な場面を設定して、
進行の仕方や参加者への問いかけなど、司会の果たす役割を考える活動を取り入れましょう。その際、ビデオカメ
ラやタブレット型PCの活用も効果的です。
(平成25年度報告書P26)
●「比喩」を用いた表現の理解について課題があります。文章を読みながら、
「比喩」などの表現技法に着目し、内
容を大まかに捉え、さらに、自分の体験と結び付けて情景を想像したり、解説した文章を読んだりするなどの学習
活動が有効です。
(平成25年度報告書P56)
<中学校数学Aの概要>
<中学校数学Bの概要>
○「数と式」や「図形」については概ね理解できている。
○見取り図、投影図から空間図形を読み取ることができ
ている。
○問題場面において、具体的な数を用いて考察の対象を
捉える問題の正答率が全国を大きく上回っている。
<課題と改善のポイント>
●数量関係や法則などを文字式で表すことに課題があります。問題の内容によっては、
文字で扱うだけでなく
「am」
「
、b
㎏」を具体的な数値に置き換えて、考える活動が有効です。また、1mの重さが言葉の式で表されることを確認し、
2つの数量の関係を文字式で表すことができるように指導することが大切です。
(平成25年度報告書P33)
●事柄が成り立つ理由を、示された方針に基づいて説明したり、発展的に考え、予想した事柄を説明したりすること
を苦手としているので、数の性質が成り立つ理由を説明するために、具体的な数で確かめ、見通しをもつことがで
きるような指導が大切です。また、帰納したり、類推したりして予想を立て、その予想を修正したり、命題の形で
表現したりできるよう指導することが大切です。
(平成25年度報告書P103)
− 46 −
全国学力・学習状況調査 日立市立小学校25校の学習状況調査結果概要
1 毎日、同じくらいの時刻に起きていますか。
対象:小学6年生
「決まった時刻に起床、就寝
する」「毎日、朝食をとる」な
ど望ましい生活習慣が身に付い
ています。
2 自分には、よいところがあると思いますか。
「自分に良いところがあり、
将来の夢や希望をもち、難しい
ことにも、失敗を恐れず挑戦し
ている」ということがいえます。
全国と比較すると「自己肯定感
が高い」ということがいえます。
3 家で自分で計画を立てて勉強をしていますか。
4 いじめはどんな理由があってもいけないことだと思いますか。
<課題と改善のポイント>
7割が、「毎日1時間以上勉強
する」と答えています。これは
全国より9ポイント、昨年比5ポ
イント高くなっています。
さらに、「休みの日に1時間以上
学習する」と答えた児童は、全
国より17ポイントも高い結果と
なっています。
家庭学習の習慣化が、一層図ら
れたことが伺えます。
約98%が、「いじめはどんな
理由があってもいけないこと
だ」と思っています。全国と比
べると若干高い結果となってい
ます。学校では、道徳の時間を
要として、学校の教育活動全体
で取組、100%を目指すよう努
めましょう。
●望ましい生活習慣の確立
日立市全体を見ると児童の生活習慣は良好といえます。望ましい生活習慣の確立には学校
の取組はもちろん、家庭や地域との連携が欠かせません。児童の実態を共有しながらさらな
る向上を目指しましょう。
●自己肯定感の高揚
日立市の学校教育の重点事業のひとつである「いいとこ発見 夢づくり推進事業」も3年目
をむかえ、児童のよさを認め、励ます学校の取組の成果が現れてきています。また、自己肯
定感を高める視点から、生徒指導の機能を生かした授業づくり、ユニバーサルデザインの視
点を取り入れた授業づくりを大切にする学校が増えています。今年度の調査でも、児童の自
己肯定感が高い学校は、学力調査の正答率も高い傾向にあるという結果となりました。
●学習習慣の確率と学力の関係
今回の調査では、家庭学習の与え方に関して教職員が共通理解を図ったり、家庭での学習方
法を具体的な例を挙げながら指導したりした学校は、児童が家庭学習を積極的に行っている
ということがわかりました。また、保護者に対し、児童の家庭学習を促すような働きかけを行っ
た学校は、学力調査の正答率が高い傾向にあることがわかりました。これらの結果を踏まえ、
家庭学習の取組を検証し、見直すことが大切です。
●指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項
現行学習指導要領に、児童が学習の見通しを立てたり、学習したことを振り返ったりする活
動を計画的に取り入れるよう工夫することが明記されました。普段の授業において、はじめ
に授業の目標が示され、最後に学習を振り返る活動を継続的に行っている学校は、学力調査
の正答率が高い傾向にあります。学校全体で授業改善の視点のひとつとして取り組んでいき
ましよう。
− 47 −
全国学力・学習状況調査 日立市立中学校15校の学習状況調査結果概
1 毎日、同じくらいの時刻に起きていますか。
対象:中学3年生
約65%が午前6時30分までに起
床しています。全国と比較すると
約15ポイント高くなっています。
1日の睡眠時間は、8時間前後が
多く全国とほぼ同じ結果となって
います。
2 自分には、よいところがあると思いますか。
3 家で自分で計画を立てて勉強をしていますか。
4 いじめはどんな理由があってもいけないことだと思いますか。
<課題と改善のポイント>
「自分によいところがある」
「失
敗を恐れず挑戦する」「夢や目標
をもっている」生徒は、75%前
後で、全国と比較すると高い結果
となっています。しかし、6年生
と比較すると落ち込みがみられま
す。特に、
「夢や目標をもっている」
生徒は、10ポイント以上落ち込
んでいます。
75%が、「毎日1時間以上勉強
する」と答えています。全国より
6ポイント、昨年より3ポイント
高くなっています。
また、「自分で計画を立てて勉強
をする」と答えた生徒は56%で。
全国より約12ポイントも高い結
果となりました。
「自分で計画を立てて学習するこ
とが苦手な生徒」への手立てを講
じる必要があります。
97%が、「いじめはどんな理由
があってもいけないことだ」と考
えています。これは全国と比べて
4ポイント高くなっています。生
徒が主体となったいじめをなくす
取組を実施する学校も増えてきま
した。特別活動の年間計画へ位置
付け、市内全校で実施しましょう。
●望ましい生活習慣の確立
日立市全体を見ると生徒の生活習慣は良好といえます。各学校では、学校全体の傾向を把
握しながら、生徒一人一人の実態も把握し、学習や生活指導に生かしていくことが大切です。
●自己肯定感の高揚
「自分にはよいところがある」「将来の夢や目標をもっている」「難しいことでも、失敗を
恐れず挑戦する」と答えた生徒は、全国と比較すると4 ∼ 9ポイント高く、昨年度調査より若
干高くなっています。今回の調査では、自己肯定感や規範意識が高い生徒は、学力検査の正
答率も高い傾向にあることがわかりました。各学校では、一人一人の社会的自立を促すキャ
リア教育の視点を取り入れ、生徒のよさを認め、生徒自身が自分のよさを認識し、自己肯定
感を高めていけるような手立てを実行していきましょう。
●学習習慣の確率と学力の関係
「家庭で自分で計画を立てて学習している生徒」「毎日決まった時間学習する生徒」の割合
が高くなり、家庭学習がさらに定着しました。昨年同様、定着度が高い学校は、学力検査の
正答率も上位にあります。特に、学校経営の柱のひとつと位置付け、教職員が共通理解を図
り取り組んでいる学校は非常に高い正答率を上げています。小学校同様、家庭での学習方法
を具体的な例を挙げながら指導したり、保護者に対し、生徒の家庭学習を促すような働きか
けをしたりするなど、工夫していきましょう。
●指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項
国語の授業内容がわかる「小学校約9割→中学校約8割」、算数・数学の授業内容がわかる「小
学校約8割→中学校約7割」理科の授業内容がよくわかる「小学校約9割→中学校約7割」とい
う結果です。この結果から、中学校では「生徒の学習意欲を高め、わかる授業づくり」に組
織的に取り組んでいく必要があります。綿密な教材研究、発問、ノート指導、板書の工夫は
もとより、場の工夫、言語活動の充実、地域や社会施設との連携等様々な手立てを視野に入れ、
授業を構想していきましょう。
− 48 −
学力向上委員会提言要旨(平成21年12月1日学力向上委員会提言書より)
◎は日立市内全小中学校で取り組む施策
学校で
家庭で
⑴ 教師のかいた汗と涙で学力アップ
◎授業力向上校内研修会における同僚性の活用
(全員の校内授業公開)
◎学力定着確認テストの実施
○指導法の研修機会の積極的な活用
○サポート参観の実施
○教材研究・自己研修のための時間の確保
○学力アップ市非常勤講師の採用と活用
⑴ 家庭と学校の絆で一人一人の子ども
の学習習慣の確立を目指す
◎一人でも家庭学習の進め方がわかる
学習の手引き
◎保護者が声をかけたくなる保護者
リーフレットの活用
⑵ 小中9年間で触れ合う教師集団の結集
◎小中学校相互授業参観の実施
◎9年間を見通した「学習のきまり」作成
「家庭を学びのふるさとに」の活用
教育委員会・教育研究会HP掲載
○子供の意欲がわく家庭学習カードの
工夫改善
地域で
⑶ 知恵を振り絞って時間を生み出す
○授業時数の確保
○各学校の実践例の紹介
⑷ 学びあう集団から学力向上集団へ
◎QUアンケートによる望ましい集団づくり
○教育研究会・市内少年団との力強い絆づくり
⑴ 地域力で子供の学力を伸ばす
○授業外時間を生かす
○長期休業中の学習サポート(交流セ
ンターが学びの場に)
○学習支援ボランティア人材バンクの
作成(学力アップ人材の組織化)
※この学力向上委員会は、平成21年度に日立市教育研究会、学校長会、教頭会の代表により
組織されました。
‫ܖ‬ఄᚧբẦỤểỤảẺӲ‫ܖ‬ఄỉӕụኵỚ
○各校とも国語、算数を中心に全職員が関わり、授業改善に取り組んでいる。言語活動の充実、
算数的活動の位置づけ等、意識が高まっている。
○授業力向上のための校内研修体制が充実してきた。指導案の共同立案、教科を超えた相互
授業参観など、組織的な取組みが進められている。
【こんな成果がみられました】
・各種モデル校を中心として、一丸となって取組むことで職員の課題意識が高まっている。
・授業の相互参観を行うことで、特に若手を中心として、授業改善が図られている。
・指導案の共同立案や部員研修を行うことで、単元全体を見通した指導が行われている。
・板書計画をしっかりと行うことで、スムーズな学習が行われている。
・何を教えるのかをはっきりすることで、子どもたちが見通しを持って学習している。
・導入を工夫することで、興味・関心を持って、学習に取り組んでいる。
・ICTや提示装置、実部等を用意することで、より分かりやすい学習が行われている。
・体験的な活動を取り入れることで、子どもの学びがより深まっている。
・一人一人を大切にしている学級では、子どもたちが安心して学習に取り組んでいる。
− 49 −
長欠児童生徒の推移と体力・運動能力調査平均値の比較
【長欠児童生徒の推移(30日以上)】
(単位:%)
小 学 校
年 度
20
21
22
23
24
中 学 校
日立市
茨城県
全 国
日立市
茨城県
全 国
0.75
0.83
0.79
4.59
4.33
3.96
(0.15)
(0.27)
(0.32)
(2.87)
(3.07)
(3.05)
0.75
0.80
0.75
4.08
4.01
3.73
(0.21)
(0.26)
(0.32)
(2.84)
(2.94)
(2.93)
0.82
0.84
0.73
3.34
3.81
3.51
(0.24)
(0.29)
(0.31)
(2.40)
(2.87)
(2.75)
0.80
0.85
0.80
3.26
3.64
3.57
(0.23)
(0.27)
(0.33)
(2.44)
(2.74)
(2.78)
0.90
0.91
0.81
3.34
3.58
3.58
(0.30)
(0.31)
(0.32)
(2.50)
(2.69)
(2.70)
※( )内は「不登校」のみの比率
・小学校における長欠児童の割合は、県の割合とほぼ同数値です。「不登校」に限れば、県や国の平均をやや
下回っている状況です。
・中学校における長欠生徒の割合は、県や国の平均的を下回っておる状況です。「不登校においても、同じ状
況がみられます。
・平成24年度については、増加傾向にあります。
【平成25年度 体力・運動能力調査平均値の比較】
男 子
小 1
市
小 2
県
市
小 3
県
市
県
11.2
12.9
小 4
市
小 5
小 6
中 1
中 2
中 3
県
市
県
市
県
市
県
市
県
市
県
13.0 ◎15.2
14.9
17.0
17.3
20.3
20.4
24.6
24.9
30.0
30.7
34.6
35.9
握力
(㎏) ○9.3
9.5 ◎11.3
上体起こし
(回) ◎13.1
12.9 ◎15.9
15.5 ◎18.1
17.7 ◎19.9
19.6 ◎21.6
21.2 ◎23.5
23.2
25.3
25.4 ◎30.1
29.0 ◎32.7
31.2
長座体前屈
(㎝) ◎27.2
26.6
28.2
28.4
29.7
30.7
32.5
34.0
35.2 ◎38.3
37.7 ◎43.3
41.6 ◎48.4
46.5 ◎52.0
50.1
反復横とび
(回) ◎29.5
29.2 ◎33.7
33.4
36.6
37.2 ◎41.7
41.5 ◎45.5
44.5 ◎47.9
47.3 ◎50.3
49.0 ◎54.8
53.6 ◎56.9
56.0
22.6 ◎35.2
33.2 ◎44.4
41.6
50.5 ◎58.2
56.6 ◎65.3
63.9 ◎76.9
73.1 ◎95.1
90.3 ◎103.1
97.9
20mシャトルラン
(回)
22.8
32.1
50.4
50m走
(秒) ○11.5
11.5 ○10.6
10.7 ◎10.0
10.1
○9.6
立ち幅とび
(㎝)◎117.3
116.9 ◎130.5
127.7 ◎139.8
137.8
145.7
8.5
8.8 ○12.1
12.1 ○15.7
15.7 ○19.4
19.4
(点) ◎32.8
32.6 ◎40.4
39.7 ◎46.0
45.9 ○51.6
51.6 ◎57.2
ソフト・ハンドボール投げ(m)
合計点
9.6
◎9.1
146.1 ◎156.6
9.2
◎8.7
◎7.6
7.8
◎7.3
7.4
166.3 ◎185.4
183.0 ◎204.6
201.9
◎218
215.6
27.3
27.5 ◎19.0
18.7 ○22.0
22.0
25.0
25.1
57.0 ◎63.2
62.6 ◎37.6
36.4 ◎47.9
46.0 ◎54.8
53.1
155.4 ◎167.6
22.9
23.3
8.9
◎8.3
8.4
女 子
小 1
市
小 2
県
市
小 3
県
市
県
小 4
市
小 5
小 6
県
市
県
市
中 1
中 2
中 3
県
市
県
市
県
市
県
21.8
22.4
24.2
24.9
25.7
26.2
握力
(㎏)
8.8
9.1 ◎10.7
10.6 ◎12.5
12.3 ○14.2
14.2
16.9
17.0 ○20.0
20.0
上体起こし
(回) ◎12.7
12.3 ◎15.6
14.9 ◎17.4
17.0 ◎19.0
18.8 ◎21.0
20.4 ◎21.9
21.5 ◎23.0
22.4 ◎25.8
24.6 ◎26.8
25.6
長座体前屈
(㎝) ◎29.7
29.1
31.2
31.5
33.8
34.0
35.7
36.2
39.5
42.2
42.4 ◎47.1
45.2 ◎50.2
48.4 ◎52.0
50.2
反復横とび
(回)
28.2
28.3 ◎32.6
32.3
35.6
36.0
39.6
39.8 ◎44.1
42.8 ◎45.0
44.7 ◎46.3
45.7 ◎48.2
47.4 ◎48.2
48.0
20mシャトルラン
(回)
18.2
19.0 ◎28.4
26.9 ◎35.3
33.5 ◎41.3
40.4 ◎49.2
47.5
51.7
53.2 ◎60.5
55.9 ◎67.6
64.1 ◎66.1
62.9
50m走
(秒)
11.8
11.7 ◎10.8
10.9 ○10.2
10.3
◎9.8
9.9
◎9.4
9.5
◎9.0
立ち幅とび
(㎝) 110.2
110.7 ◎122.6
121.8 ◎133.0
131.3
138.4
138.9
150.3
7.9
8.2 ◎10.7
10.5
12.4
12.7 ○15.3
15.3
33.4 ◎41.6
41.0 ◎48.1
47.3 ○53.1
53.1 ◎60.1
ソフト・ハンドボール投げ(m)
合計点
(点)
6.1
33.2
6.3
38.8
◎8.4
8.6
158.9 ◎168.7
165.8 ◎176.6
174.6 ◎179.8
176.0
16.7
17.6 ◎12.5
12.4 ◎14.1
13.0 ◎15.3
14.9
59.5 ○64.3
64.3 ◎49.1
47.4 ◎55.4
53.6 ◎57.5
55.5
150.4 ◎158.0
9.1
◎8.7
8.9
◎8.4
8.6
◎印は市の平均値が県の平均値を上まわっているもの、○印は市の平均が県の平均値と同じもの
・ほとんどの学年において、各種目の平均値が県平均を超えていることから、本市の児童生徒の体力・運動能力は良好です。
・男女とも、上体おこし(筋力)、50m走(走力)が優れています。
・小学校、中学校共通の課題として、握力の向上があげられます。
・小学校では、男女とも、長座体前屈(柔軟性)、ソフトボール投げ(投力)に課題が見られます。また、女
子では立ち幅とびに課題
− 50 −
○生徒指導の機能を生かした授業づくり・学級づくり
∼ 児童生徒が自己実現を図っていくための自己指導能力の育成を目指し ∼
生徒指導の機能を生かした
授業づくり
生徒指導の機能を生かした
学級づくり
○課題選択・課題設定の場がある
○自己目標設定への支援や面談の
授業
自己決定
実施*
自 分 で 選 択 し ○自らの取組の自己評価の実施
た り、 決 定 し
○学び方を選択する場のある授業 た り し て 実 行 ○問題解決的な取組による自治的
すること
○問題解決的な学習の工夫
態度の育成(創意ある係活動、
○考える時間の確保、考察の時間
学級・学校行事)
の充実
○わかる、できる喜びを感じる授
業
○個に応じた指導
自己
存在感
○安心して個性が発揮できる学級
づくり
○一人一人が活躍できる場と機会
(効果的なTT、少人数指導と適 自 分 は 価 値 あ の設定
る 存 在 で あ る ○誉め、励ます言葉かけの実践*
切な評価の実施)
○自己表現の場がある授業
ことを実感す
ること
○達成感・有用感のある学級活動、
互いの意見を大切にする話し合
○一人一人のよさや特性を生かし
い活動
た授業
○一人一人が大切にされる雰囲気
の醸成(人権意識)
さを学び合う場のある授業
○仲間意識を育む体験活動の有
○多様な考えが出る授業
効活用(心ゆたかな体験活動、
ありのままに
(発問の工夫)
自分を表現し、 JRC活動、ボランティア活動、
○人権教育の推進,道徳の時間の 理 解 し 合 え る 地域の人々との交流)
人間関係
○SGEやSSTの活用
充実
○互いの考えを交流し、互いのよ
共感的
人間関係
※SGE:構成的グループエンカウンター
○言語活動の充実
※SST:Social Skill Training
○「いつでも、どこでも、誰とで
も」の個別面談、個別指導*
○確かな学力の保障
○規範意識、基本的生活習慣
○コミュニケーション能力の育成
○話し合い活動の充実
○保護者、地域との連携
* いいとこ発見 夢づくり「未来パスポート」の活用
− 51 −
生徒指導参考資料
Ⅰ「不登校児童生徒」への対応
○「すべての児童生徒にも起こりうる」問題として捉える危機感をもつこと
○不登校の児童生徒がどのような援助を必要としているのかを見極め、児童生徒に寄り
添い、適切な働きかけやかかわりをもつことが大切
「不登校とは」
不登校の分類(文部科学省の定義より)
・「学校生活上の影響」型 何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社
・「あそび・非行」型 会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあ
・「無気力」型
るいはしたくともできない状況にあること。(文
・「不安など情緒的混乱」型 部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸
・「意図的な拒否」型 問題に関する調査」の定義より)
・「複合」型
1 未然防止に向けた取組
○生徒指導の機能を生かした学級づくり、授業づくり(P52を参照)
○「いいとこ発見 夢づくり『未来パスポート』」の活用(P6を参照)
○発達段階に応じたきめ細かい配慮
○学ぶ意欲を育む指導の充実…基礎学力の定着に向けたきめ細かい教科指導の実施
○学校全体の指導体制の充実及び教職員の資質の向上
○保健室や相談室等の環境及び条件の整備
○情報共有のための個別指導記録の作成
○学級活動、児童会・生徒会活動、学校行事等の特別活動の充実
2 初期対応
⑴ 早期発見
⑵ 早期対応
○ふだんから児童生徒や保護者との面談等に
より理解を深めるとともに信頼関係を構築
する
○病欠等にも注意を払い、欠席が継続した場
合には家庭訪問等を行うなど配慮する
○児童生徒が発する「不登校のサイン」
を見逃さない。兆候が見られた時は
早期に支援する
●不登校のサインの例
・表情が冴えない、顔色が悪い ・遅刻や早退が増えた ・体調を崩しやすい
・保健室の利用が増えた ・休み時間、孤立している ・授業中に集中できない
・友人関係でトラブルがあった ・家庭環境に変化があった
○児童生徒への声かけを行うともに、実
態を把握するために情報を収集する。
…担任、担任外の教職員、保護者、家
庭の様子、前年度までの欠席状況等
○家庭への訪問等を通じた児童生徒や家
庭への適切な働きかけをする。
○担任だけではなく組織的に対応する。
…生徒指導主事、学年主任、養護教諭
等によるチームの編成及び支援会議
の開催や効果的な家庭訪問
○スクールカウンセラー等との効果的な連携及び協
力をする。
○状況に応じて関係機関と連携する。
…市こども福祉課、児童相談所等
○必要に応じて保護者に対し、市教育研
究所教育相談員・スクールカウンセラー・市教育
研究所(こども発達相談センター)等を紹
介する。
○状況に応じて関係機関と連携する …市こども福祉課、児童相談所等
○必要に応じて保護者に対し、市教育研究
所教育相談員・スクールカウンセラー・
市教育研究所(こども発達相談センター)
等を紹介する
3 継続的な指導と解消後のフォロー
(1)継続的な指導 (2)解消後のフォロー
○援助指導の状況を絶えず確認し、有効な
支援を継続する。
○課題がある場合には、方針を修正し、新
たな対応策を具体的に立てる。
○関係機関と連携している場合には、情報
連携及び行動連携を継続する。
○不登校児童生徒の学習状況の把握と学習
の評価について工夫する。
○児童生徒の再登校における受入体制及び
柔軟な学級編成や転校等の措置を図る。
○解消した児童生徒が、再び不登校に陥
る場合もあるので、常に状況を観察し
温かな心配りや目配りをする。また、
保護者の協力が得られるよう連携を継
続する。
○援助指導の記録(アセスメント票等)も含め
次年度への引き継ぎを十分にする。
○友人等の人間関係の配慮、相談室や保
健室登校等の配慮、学習の遅れ等の配
慮をする。
− 52 −
Ⅱ「いじめ」問題への対応
○いじめは、どの学校にも、どの学級にも、どの子どもにも起こりうることととらえ、
常に危機感をもって対応すること
○「被害児童生徒を周囲の人がしっかり守る」ことが基本姿勢
「いじめ」とは いじめの構造
児童等に対して、当該児童等が在籍す
る学校に在籍している等当該児童等と
一定の人的関係にある他の児童等が行
う心理的又は物理的な影響を与える行
為(インターネットを通じて行われるものを含
む)であって、当該行為の対象となっ
た児童等が心身の苦痛を感じているも
の。(いじめ防止対策推進法 第2条)
A
B
C
D
E
「いじめられる側」
「いじめる側」
「観衆」
「傍観者」
A ← B
「仲裁者」
C
D
(E)
●C 「観衆」 やD 「傍観者」 の言動が 「いじ
め」 を増 長してしまう場合もある
◎D 「傍観者」 の中からいじめを抑止するE
「仲裁 者」 が現れることが望まれる
1 未然防止 (1)いじめが起きにくい学校風土・学級風土 …「居場所づくり」の発想の取組 (2)いじめに向かわない児童生徒 …「絆づくり」の発想の取組
(3)生命や人権の尊重、思いやりを大切にする教育活動を積極的に実施
(4)「学校いじめ防止基本方針」を積極的に発信し、連携体制を整備
2 具体的な指導・援助の流れ
(1) 危機感を持って早期発見に努める
○アンケート調査や個別面談を定期的に
実施する。
○「生活ノート」等を活用しながら、児
童生徒から直接聞く機会(チャンス相
(2) 発見・確認をしたときの基本的な考え方
談等)を設ける。
○情報提供者(児童生徒等)に迷惑が及
○安易な解釈をせず、必ず他の教員にも
ばないように配慮する。
相談し、情報の収集や観察等の協力を
○関係した児童生徒に対し、いじめに係
得る。
る具体的な行動等を確認するとともに
多面的に事実を確認し内容に矛盾がな
(3) 継続した指導・経過観察及び再発防止
いか慎重に検討する。善し悪しの判断
○和解しても、問題が解決したと考えず
を安易にしない。
児童生徒(被害者・加害者とも)のそ
○記録を必ず取り、生徒指導主事及び管
の後の行動や心情をきめ細かに継続し
理職に報告し指示を受け今後の対応を
て観察し、定期的に面談等を行い不安
決定する。
や悩みの解消に努める。
○支援チーム(いじめ問題対策委員委員
○保護者へは、対応を安易に終結せず、
会等)を結成し、具体的な指導及び援
その後の経過の説明等を十分(定期的
助の方針を共通理解する。
・継続的)に行うとともに、児童生徒
○緊急対応(自殺予告など命にかかわる
の様子についての情報提供を受ける。
可能性の場合)の必要性を確認する。
○再発防止に向け望ましい学級づくりや
○市教委への報告等、関係機関との連携
児童生徒への支援ができているか再検
を図り、適切な指導及び援助を行
討すること。
う。
○保護者会や諸便りにより、いじめ問題
に対する学校の認識や対応の方針等を
周知し、協力と情報提供を依頼する。
− 53 −
Dの中から
いじめを抑止
するEが現れる
ことが望まれる
●被害者とその保護者への対応及び援助 ●加害者とその保護者への対応及び援助 ○被害児童生徒の側に立ち、必ず守り通
○いじめられた児童生徒の心理的・肉体的な
すという学校の姿勢を明確に伝える(保
苦痛を十分理解させるとともに、自分の行
護者へは被害者保護最優先の姿勢を貫
為を振り返らせ、自分のあやまちに気付か
き、配慮のない発言は絶対にしない)。
せる。
○児童生徒の心を受容し共感的に受け止
○行為を厳しく指導する必要がある場合でも
め心の安定を図る。(「あなたも直すと
児童生徒本人の人格を否定しない。
ころがある」という発言は絶対にしな
○加害児童生徒の不満や充足感を味わえない
い)
心情等を十分理解し、学校生活に目標をも
○誠意をもって素早く対応し、学校への
たせるよう配慮するなど、所属意識や自己
不信感を生じさせないよう配慮する。
存在感が高まるような取組を継続
○保護者の訴えを共感的態度で傾聴し、
して行う。
学校の非は素直に謝罪する。
○保護者へは、指導・援助の経過の説明等を
○保護者には、学校で把握した事実を正
十分かつ明確に行うとともに、児童生徒の
確に伝えるとともに対応の方針を具体
変容のようすを伝え、指導に対する理解を
的に示す。
求める。その際、保護者の心情に配慮して
○状況によっては、緊急避難として別室
対応し、学校への不信感を生じ
登校や欠席等の弾力的な対応も考え
させないようにする。
る。ただし、本人及び保護者の十分な
○十分な指導をしたにもかかわらず、いじ
理解 の上であること。
めが継続する場合は、加害児童生徒に対
する厳しい対応も視野に入れる(警察・
児童相談所等関係機関との連携、出席停
止等)。
◎ 「不登校」
「いじめ問題」に関する参考資料 *各HPよりダウンロード可
●文部科学省 http://www.mext.go.jp/
○「生徒指導提要」
●国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センター http://www.nier.go.jp/
○生徒指導リーフLeaf1 ∼ Leaf12
○生徒指導資料第1集∼第4集
○生徒指導支援資料1∼4 ●茨城県教育委員会http://www.edu.pref.ibaraki.jp/
○リーフレット「思春期の子どもと向き合うために−子どもの心に寄り添いながら
−」
○リーフレット「いじめ問題の克服のために」
○人権教育指導資料(第34集)「みんなえがお」
●茨城県教育研修センター http://www.center.ibk.ed.jp/
○研修資料等 「教育相談課 生徒指導に関する資料」
− 54 −
いじめ発見のための【観察のポイント】
朝 の 会
授業開始前
□遅刻・欠席が多くなる
□表情がさえず、目を合わせない
□出席確認の声が小さい、あるいは返事をしない
□忘れ物が多くなる
□泣いた気配が感じられる
□用具、机、椅子等が散乱している
□周囲が何となく避けている
□席を変えられている、あるいは離されている
□頭痛、腹痛などを頻繁に訴える
□グループ分けで孤立しがちである
□ノートの文字が雑になる、あるいはノートをとらない
授 業 中
□机を離される
□消しゴムのカスを投げられる
□発表に誰も反応しない
□ふざけた質問をする
□不まじめな態度で授業を受ける
□意味もなく階段等を一人で歩くことがことが多い
休み時間
給 食 時
清 掃 時
□プロレスごっこに誘われ、負けることが多い
□集中してボールを当てられる
□仲良しでもない者とトイレに行く
□一人でいることが多い
□職員室へ来ることが多い
□給食の配膳量が少ない、あるいは多い
□給食にいたずらをされる
□好きなものを級友に譲る
□机が離れている
□目の前にゴミを捨てられる
□さぼることが多くなる
□同じことを最後まで一人でする
□服が汚れている、あるいは着こなしが悪い
放 課 後
□用もないのに残っている日がある
□顔にすり傷や土等の汚れがある
□帰りの会後急いで教室を出る
□部活動を休む
□自分のもの以外の荷物を持っている
その他の
動作や表情
□言葉遣いが投げやりな感じになる
□活気なくおどおどした感じになる
□暗いさえない表情をする
□手遊びなどが多くなる
□視線を合わさない
□独り言が多い
□周囲を非常に気にする
□持ち物に落書きをされるあるいは隠される
持ち物・服装
□持ち物が壊される
□刃物など、危険物を所持する
□異装、異髪をしてくる
□人前に肌着姿などで現れる
□作文、絵画などに気にかかる表現や描写が表れる
そ の 他
□教室の壁、掲示物などに落書きがある
□提出物の提出が遅れるあるいは無くす
*茨城県教育委員会版「いじめ早期発見のためのチェックリスト」もダウンロードできます。
茨城県教育委員会HP → いじめ問題に関する取組等はこちら
→ いじめ早期発見のためのチェックリスト → (小中学校用)(家庭用)
− 55 −
Ⅲ 児童虐待への対応
1 児童虐待を知る
⑴ 児童虐待の種類
身体的虐待
性的虐待
ネグレクト
心理的虐待
殴る、蹴る、投げ落とす、タバコの火やアイロンを押し付ける、熱湯をか
ける、風呂の水につけ溺れさせる、首を絞める、ロープなどで拘束する、
寒い戸外に閉め出すなど
性的行為の強要、性器や身体を触る、性器や性交を見せる、ポルノグラフ
ティの被写体にするなど
家に閉じこめる(子どもは行きたいのに登校させない)、食事を与えない、
入浴や着替えをさせない、病気になっても病院に受診させないなど
言葉による脅し、無視や拒否的な態度、兄弟間の差別的扱い、子どもの目
の前でDVを行うことなど
⑵ 児童虐待の主な発生要因
保護者自身
子ども自身
家庭生活
・保護者自身の被虐待経験
・育児に対する無知、不安や自信喪失、保護者の未熟さ、子どもへの過剰な期待
・治療していない身体や精神の病気、アルコールへの依存
・何らかの育てにくさを持っている(発達障害、発育の遅れなど)
・保護者と離れて育った経験(祖父母宅や施設に預けらていたなど)
・育児負担を抱えている家庭(養育者の年齢が若い、ひとり親、きょうだ
いが多い、養育者の病気、経済的な問題など)
・夫婦不和、DV、人間関係に問題を抱える家庭、親族や地域から孤立した家庭
2 児童虐待の心身への影響
◇虐待は、子どもに様々な影響を与えます。
身体面 発育・発達の遅れ
精神面 愛着障害、解離、抑うつ、知的発達の障害
行動面 衝動性、攻撃性、食行動の異常、リストカットなどの自傷行為、ためし行動
【 実 際 の 対 応 】
気付き
子どもの発するサインを見逃さない。チェックリストを活用する。
※不登校、問題行動、虞犯行為をする子どもの中には児童虐待が潜ん
でいることがあります。問題行動等にのみ注目し過ぎず、子どもの
生活環境全体に注意を払い、子どもを理解するよう努めることが重
要です。
担任・養護教諭 子どもの表情や態度、服装の乱れ、友人との喧嘩、教員との会話、家庭
その他全教職員 状況の変化など些細なことでも記録する。
管理職等に
相談・報告
相談・通告
対応
児童相談所
こども福祉課
虐待が心配される場合は、気になったことや記録したことを管理職に報
告する。担任1人で抱え込まない対応をすることが重要です。
速やかに児童相談所やこども福祉課への相談・通告をする。
保護が必要な場合や身体の状況を確認する必要がある場合は、子ど
もを下校させずに、子どもが信頼できる先生が付き添うなどして、
相談室や保健室で待機させてください。
・対応への助言
・状況の確認
・子どもの一時保護
・保護者への指導
危機感をもった対応を
子どもの発する虐待のサインに気付きなが
ら、一人で判断することは危険です。
対応が遅れた場合は、重症事例や死亡事件
に至るという危機感を持って、早期発見、早
期対応に努めることが重要です。
− 56 −
事件・事故発生時の報告・連絡・相談の体制は機能していますか?
◎大切なことは、「未然防止」と「早期対応」に努めること
【事故の発生から報告への流れ】
【校内の報告・連絡・相談の体制】
事故の発生
○事故の発生状況の把握
・5W1H…「いつ」「どこで」「誰が」
「誰と」「どんな状況で」
「どうなったのか」
○第1発見者からの報告
・緊急度の判断
(応急処置、救急搬送等の必要性)
・誰に報告すべきなのかを判断
(日頃からマニュアルの確認)
○報告を受けた者からの適切な指示
○関係者への連絡
○関係機関への報告
○記録、報告文書への対応
○夜間や休日の場合の連絡体制の確認
↓
第1発見者
↓
報告 ・生徒指導主事
↓ ・学年主任、担任、養護教諭等
・管理職(校長、教頭)
↓ → → → ↓
関係機関への報告
関係者への連絡
・児童・生徒
・市教育委員会
・保護者等 →
・警察等
【関係機関への報告・連絡】
○関係機関への報告
○市教育委員会へ第1報
・救急搬送の要請
・まずは電話で、できるだけ早く
搬送先の病院名の報告を忘れずに
・事故報告書での報告
けが等の程度の状況の報告 正確で必要な内容を簡潔・明瞭に
・警察への報告、連絡、相談
参考となる資料は精選して添付
・市教育委員会と情報を共有する(共に 「児童生徒の健全育成に関する警察
と学校との連絡制度」の活用
解決に向けて取り組む第一歩)
●報告については、危機が去ったか否か等を明確にして見極めを大事にすること。
●事故等の収束後も、市教委及び関係機関へ経過を連絡すること。
保護者との信頼関係の構築を大切にしていますか?
◎大切なことは、「誠意ある対応」と「解決に向けた方向性を示す」こと
◆適切な初期対応
◆来校者の場合の対応
○保護者の心に寄り添った対応を
①来校者を待たせないこと
○傾聴に徹すること
②複数で対応すること
○主訴をとらえること
③「親切に」「丁寧に」「正確に」「迅速
に」を基本姿勢とすること
○対応をあせらないこと
○話を整理して対応すること
◆電話を受けた場合の対応
①誠実で丁寧な態度で接すること
②保護者等の言い分を最後までしっか りと聴くこと
教職員の好感のもてる『言葉づかい』や
『電話の応対』などの接遇マナーは、保護
者や地域の方々に信頼される学校づくりを
進めていく上で重要な要素の一つです。
− 57 −
− 58 −
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学校評価・学校評議員制度
Q学校評価はなぜ大切なのですか? Aそれは「すべては子どもたちのために」だからです。
学校の組織的・継続的な取組
学校として目指すべき重点目標を設
定し、その達成状況や達成に向けた取
組の適切さ等を評価することにより、
組織的・継続的に学校運営を改善する。
家庭・地域との連携
自己評価、学校関係者評価
の実施・公表により、適切に
説明責任を果たす。また、保
護者、地域住民の理解を得な
がら連携協力を重視した学校
づくりを進める。
教育委員会による支援・改善
学校として組織的、
重点的に取り組むべ
きことを把握し、その
改善に取り組む。
学校・家庭・地域間のコミュ
ニケーションツールとして活
用することにより、開かれた
学校づくりを進める
学校評価の結果を踏まえ、
学校に対する支援・改善を行
うことにより、教育水準の保
障・向上を図る。
学校評価結果を報告するこ
とで、課題を共有し、それを
踏まえて、適切な支援を行う。
「すべては子どもたちのために」学校運営の改善と発展を目指す
Q学校評議員制度はなぜ大切なのですか? Aそれは「生き抜く力」を育成するためです。
地 域
住 民
住 民
学校評議員会
学校(校長)
学校評議員
○学校目標、運営方針の説明
○学校目標、運営に関する意見
○教育課題の情報提供
○学校との連携の進め方
○連携、協力の依頼
○地域の情報提供
子どもを地域ぐるみで育成
学校運営へ反映
○開かれた学校、信頼される学校づくり
○体験活動支援、教育ボランティアの派遣
○地域と一体となった特色ある学校づくり
○地域住民との交流、生きがいづくり
○地域の実態に応じた教育活動
○子どもの安全確保、健全育成の連携
「生き抜く力」の育成ために学校運営の改善と発展を目指す
− 59 −
部 活 動 に つ い て
学習指導要領「部活動については、教育課程との関連が図られるように留意すること。」
を踏まえ、「日立市立中学校部活動に関する実施要綱」(※)に基づいた部活動の運営につ
いて配慮願います。
1 提出書類
(1) 部活動経営方針届
・ 毎年4月20日までに市教育委員会指導課長あて提出する。
(2) 各部の年間活動計画書
・ 毎年5月10日までに各部の年間活動計画書をまとめ、市教育委員会指導課長あ
て提出する。
(3) 対外競技参加承認申請書(※)
・ 市外での対外競技に参加する場合、実施10日前に、市教育委員会指導課長あ
て提出する。
・ 県外での対外競技に参加する場合、大会要項等を添付する。
2 留意事項
(1) 部活動の経営方針について
「望ましい運動部活動の在り方(三訂版)」(※)(平成25年4月 茨城県教育庁保健
体育課)及び「市校長会共通理解事項」を参考にして、学校長の示す方針のもと、
全職員で共通理解の上、教育課程に関連付けて作成する。
(2) 生徒が家庭及び地域の行事等に参加しやすいよう、次の2点について特に留意する。
・ 「各部の年間活動計画書」を、年度最初の保護者懇談会にて配付する。
・ 「家庭の日」である毎月第3日曜日には、原則として部活動を行わない。
【参考】 家庭の日について
家族のきずな、家庭の養育力の重要性についての理解を深めるため、
茨城県は昭和40年7月に、毎月第3日曜日を「家庭の日」と定めました。
(3) 休養日の設定及び活動時間について、生徒の健康管理や学習との両立等を考慮し
て、次の2点について特に留意する。
・ 週当たり、授業日には1日、週休日には土・日いずれかを休養日として設定する。
・ 授業日の活動時間は長くても2時間程度、休業日の活動時間は半日程度とする。
(4) 地域人材の活用
「地域エキスパート活用事業マニュアル」を参考にして、地域エキスパートを積極
的に活用する。
※「日立市立中学校部活動に関する実施要綱」
イントラ電子書庫>共通フォルダ>教育委員会>指導課>部活動
「対外競技参加承認申請書」
イントラ電子書庫>共通フォルダ>教育委員会>市教委様式集>学校行事等の実施
「望ましい運動部活動の在り方(三訂版)」
茨城県教育委員会HP>学校教育>健康や体力を育む教育>学校体育>学校体育指導資料
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平成26年度 日立市の主な事業
事業名
事業の概要
○授業支援チームが、理科授業の質の向上、学力の向上及び個別 の支援の充実を図るため、教員及び授業の支援を行う。授業準備、
教材作成のみの支援も可。
○理科室のおじさんが、各小学校に週1∼2日常駐し、理科授業の
1 日立理科クラブの活用 支援、実験の準備、理科室・理科準備室の整備等を行う。
○理数アカデミーでは、意欲のある中学生を対象に、ハイレベルな
実験や授業、先端科学技術研究所等の見学を行い、科学の不思議
を学習する。
問合せ:指導課(23-9156)日立理科クラブ(24-3104)
対象
全校
星空学習
○プラネタリウム(日立シビックセンター内)を利用して、星や月
などへの理解を深めるための校外学習を支援する。
小学校
・補助:バス送迎運行経費
(4年)
・連絡調整は学校が行う⇒シビックセンター、バス会社、その他
の見学先
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郷土学習
○日立市郷土博物館、日鉱記念館、小平記念館等の見学を行い、郷
土日立への理解を深めるための校外学習を支援する。
小学校
・補助:バス送迎運行経費
(6年)
・連絡調整は学校が行う⇒見学先、バス会社、その他の見学先
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総合的な学習の
時間支援事業
○地域や学校、児童生徒の実態に応じて、各学校の創意工夫を生か
した特色ある教育活動ができるよう支援する。
・小・中学校 @8,500×通常学級数
・日立特別支援学校 @4,300×学級数
学びの広場
サポートプラン
○・四則計算等の知識・技能の定着を図るため、大学生や非常勤講
師など「学びの広場サポーター」を派遣して、補充的な学習を進
める。(県が作成した学習教材を使用する。)
小学校
TT、少人数指導、習熟度別指導など、指導形態を工夫すること (4・5年)
により、個に応じた指導の充実を図る。
・実施日:夏季休業中(1日あたり2時間程度、5日間)
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夏休み学習室
○児童生徒の主体的・意欲的な学習を支援するため、学習の場を提
供することを目的として実施する。
・実施日:8月上旬
・会場:記念図書館、多賀図書館
・見守り人:日立市退職校長会
全校
小学校
中学校
生活指導員配置
○小中学校に対し、次の目的を達成するため、必要に応じ配置する。
・特別な支援を必要とする児童生徒が、十分な教育を受けられる
よう支援する。
小学校
・児童生徒の学校生活を支援することを通して、学級の機能不全 中学校
の状況の深刻化を未然に防止し、学校教育の振興を図る。
・配置人数:73名"
QU−アンケート
○学校生活における児童生徒一人一人の意欲や満足度などを、アンケー
トを通して分析することにより、不登校やいじめの予防・早期発見
小学校
を図る。また、学級集団の状態を分析し、学級崩壊の未然防止を図る。
中学校
・小学5年∼中学2年全員を対象とする。
・年2回実施(①5∼6月、②10 ∼ 11月)
教育ボランティア
○各幼稚園、小・中学校、特別支援学校における、学生等の教育ボ
ランティア活動が円滑に実施できるように支援を行う
・指導の補助や、補充的な学習の補助、児童生徒の遊び相手など
・給食・保険を提供する予算あり ・詳細は指導課へ問い合わせること。
全園
全校
○日本語を話せない児童生徒(外国人等)が十分な教育を受けられ
るように、通訳ボランティアを派遣し、対象児童生徒の学校生活
を支援する。
10 学校通訳ボランティア ・学校からの要請をもとに、指導課が、適任者を派遣する。
・謝礼金(交通費を含む)及び給食代の負担、保険の加入を教育
委員会が行う。
全校
7
8
9
11
ちゃれんじくらぶ
(適応指導教室)
○不登校の状態にある児童生徒に対し、集団行動の機会を与え自己
肯定感や自立心、集団への適応力を養い、学校復帰を援助する。
・活動場所:日立市教育会館4F(日立市末広町1-1-4)
・保護者と相談のうえ学校から事務局へ申し込む。
・詳細は日立市教育研究所へ問い合わせること。
(教育プラザ3F ℡23-9172) ※教育研究所のページ参照(P30)
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全校
事業名
事業の概要
対象
幼稚園障害児介助員
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の配置
○市立幼稚園に在籍する園児のうち、障害により身辺処理や安全確
保等の面で個別の支援が必要と認められる園児に対して介助員を
配置し、他の園児と共に快適な園生活を過ごせるよう支援する。
・対象園児:知的・情緒・肢体等に障害のある園児
・H26配置予定人数:42名
幼稚園
○子どもの感動するこ心とやり遂げる力を育てます。 ・希望する小学校へアーティストを派遣し、体験型または鑑賞型
の授業を実施する。
小学校
○ふるさと・日立での体験活動を手帳に記録することで、地域行事
などに積極的に参加したり、地域の様々な人と交流したりするこ
「大好き日立ふるさと手帳」 とにより、ふるさとを誇りに国際社会でたくましく生きる子ども
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の育成を図る。
の活用
・全児童に手帳配付
・1年間に5回、15回の活動記録に賞状を授与
小学校
13
15
16
アートいっぱい
夢いっぱい
アート体験授業
普通救命講習
○応急手当の大切さを知るとともに救命技術を習得し、教育の観点
中学校
から命の大切さを学ぶことを目的とする。
(1年)
・普通救命講習Ⅰの修了(心肺蘇生法とAEDの使用)
企画提案事業
○子どもたちの状況や地域の実情にあった創造的な取組を企画・立
案・実行しようとする学校・園に、必要経費を補助する。
・応募:企画提案書(様式1∼3)による
・決定:提案書により審査・選考する
・継続支援をしている伝統芸能などの提案事業は別枠とする。
○専門的な指導が不足している部活動(運動部・文化部)等に、地
域(外部)の人材を活用し、指導の充実を図る。
17 地域エキスパート事業 ・対象:年間で活用を検討している部活動あるいはクラブ
・支援:1回あたり3,000円の謝金(年間最大27回)及び保険加
入経費の負担、関係機関への人材の照会
特別支援教育に係る
18 校内支援会議等への
専門家派遣
○市内公立幼稚園、小・中学校に在籍する障害のある幼児児童生徒
の指導について、校内研修等を実施するために専門家を招く場合、
その謝金を補助する。
・詳細は、教育研究所へ問い合わせること。
・@30,000円×2校
全園
全校
小学校
中学校
全園
全校
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○中学校【日数配置(常駐)とする】
・給食や休み時間等も積極的に活用する。
・ただし、次の時間は最低活用できるように配置する。
外国語指導助手配置
1、2年…59時間 3年…30時間
○小学校【低学年への配置を設ける】
事業
・1、2年…15分(朝自習の時間等)×9回
・3、4年…6時間(従来通り)+15分(朝自習の時間等)×9回
・5、6年…30時間(従来通り)
小学校
中学校
20
○地域に住む外国人との交流活動を通して、他国の文化を尊重する
態度を養い、将来国際社会で活躍できる人材の育成をねらいとす
ワールドキャラバン
る。 ・対象:公募制(ワールドキャラバン5校程度)
活用助成
・実施申込:ワールドキャラバン→県国際理解教育推進協議会
・活用費用助成申込:指導課
小学校
中学校
21
○教育支援(事前研修10回、事後研修2回程度のほか、現地指導7日)
○財政支援(留学先の授業料全額、借りた場合の利子・保証料)
【短期留学の概要】
中学生海外短期留学
・姉妹都市であるニュージーランドタウランガ市への語学留学。 中学校
支援事業
・現地に滞在期間中はホームステイを行う。 ・対象:中学1・2・3年生 公募制
・実施日:7月17日∼9月6日の52日間 22
S*TEP
CLUB
Hitachi My Hometown
23
の活用
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教育振興大会
教育講演会 ○中学生海外短期留学を希望するもっと英語を勉強したい児童生徒
向けの英会話研修会。コミュニケーション能力の向上と国際理解
を深めることをねらいとしている。
・学習内容:市ALTによる英会話中心
小学校
中学校
○Hitachi My Hometownは、中学生の英語での表現力・発信力を高
めるためのインタラクティブフォーラム等の指導に生かせる原稿
中学校
素材集(題材は、日立の文化、歴史等)。校内インタラクティブ
フォーラムを開催する際等、英作文の指導等で活用する。
・イントラネットの電子書庫(指導課フォルダ内)で公開しています。
○教育振興大会:8月25日(月)永年勤続表彰、他
○教育講演会 :11月8日(土)
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全園
全校
事業名
25
教育長表彰
事業の概要
対象
○学習、文化、スポーツ、奉仕活動等で他の模範となる業績をあげ
た本市の幼児・児童・生徒を表彰することにより、本市の学校教
育における学習・文化・体育及び奉仕活動等の伸長を図る。
・幼児・児童生徒の推薦時期:12月中旬
・推薦規準:日立市教育委員会教育長表彰規程による。
全園
全校
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○自然や科学の実体験をとおして、科学への興味・関心を高める。
・対象:小学校6年、中学校1∼3年 各校1名
【学習内容】
・日立理科クラブによる科学学習(エネルギー、電子工作等)
科学大好き体験学習
・郷土博物館による地学学習(岩石薄片作り、顕微鏡観察)
・ミュージアムパークでの学習(課題選択学習)
・霞ヶ浦環境科学センター学習(湖上学習、プランクトン観察)
・日立一高SSH発表見学
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○宿泊を伴う体験学習を実施することによって、共に学び合う心や
豊かな
心、温かな人間関係、将来への生きがいを育む。
・対象:中学1年生
中学校
・体験学習:1泊2日を原則
心ゆたかな体験学習
(1年)
・宿泊場所:市の施設及び市外の公的な施設を利用することが望
ましい。
・実施時期:「学年・学級の人間関係づくり」という観点から、
1学期の適切な時期が望ましい。
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○職業生活を実体験できる職場体験学習を実施し、社会人としての
生き方やルールを学ぶ。
中学校
・対象:中学2年
中学生社会体験学習
(2年)
・実施時期:各学校の実施計画による(3日間)
・活動場所:日立市内を中心とした職場、事業所等
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○国際理解を深める体験を通じて、将来の学習に対する動機付けを
行う。帰国後の校内報告会の実施を通して、他の生徒の国際理解
に資する。
姉妹都市研修生派遣
・対 象 :中学2年生各学校代表1名
・実施時期 :夏休み(約1週間)
・主な研修地:アメリカ合衆国バーミングハム市
小学校
中学校
中学校
(2年)
主な問合せ先
教育委員会、奨学金に関すること
総務課
23−9161
学校施設、備品に関すること
学校施設課
23−9154
通学区、転校に関すること
学務課
23−9153
生涯学習活動、「ひたち大好きパスポート」に関すること
生涯学習課
23−1950
各種体育施設、学校施設開放に関すること
スポーツ振興課
23−9151
教育内容、生徒指導に関すること
指導課
23−9156
教育資料、研究図書に関すること
教育研究所
23−9172
子どもに関する悩みごと相談
こども発達相談センター
22−2525
視聴覚教材の貸し出し
視聴覚センター
24−5055
◆
◆
◆
◆ ◆
服務規律の徹底
体罰の禁止
飲酒運転の禁止
セクシャルハラスメントの禁止
情報管理の徹底
学校徴収金等の適正管理
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日立市学校教育のあゆみ
幼稚園
小学校
中学校
特別支援学校
現在の学校数
16
25
15
1
昭和27年の学校数
0
23
12
0
廃 校
1
大雄院幼
6
高原小、上諏訪小、中深荻小、入四間小、大雄院小、本山小
1
本山中
0
学校・園
日立市・教育委員会
昭和14年
日立市(日立町と助川町が合併)
昭和22年
昭和26年
昭和33年
昭和27年
日立市教育委員会設置
昭和28年 大雄院幼稚園、中小路幼稚園開園
昭和30年 油縄子小学校開校
多賀中学校分校から大久保中学校として独
昭和36年
立、宮田、河原子幼稚園開園
昭和37年 上諏訪小学校を成沢小学校に吸収統合
記念図書館開館
北部学校給食共同調理場開設
昭和41年
移動図書館開始
中深荻小学校を中里小学校に吸収統合、塙
昭和42年
山幼稚園開園
昭和43年 河原子中学校開校、久慈、水木幼稚園開園 南部学校給食共同調理場開設
昭和44年 諏訪小学校開校、滑川幼稚園開園
教育研究所開所
昭和45年 根道丘幼稚園開園
入四間小学校を中里小学校に吸収統合、金
昭和46年
沢小学校、日立養護学校開校
昭和47年 南高野、中里幼稚園開園
昭和48年 滑川小学校開校、高鈴幼稚園開園
視聴覚センター開所
大みか小学校開校、豊浦幼稚園開園
昭和49年
国・県
学習指導要領刊行
学習指導要領改訂
学習指導要領改訂
学習指導要領改訂
第29回国民体育大会開催
(茨城県)
本山中学校を駒王中学校に吸収統合、大沼 郷土博物館開館
幼稚園開園
昭和51年 田尻、金沢幼稚園開園
中央学校給食共同調理場開設
文部省令・米飯を学校給食に
学習指導要領改訂
大雄院幼稚園閉園、田尻小学校開校
日立市・米飯給食導入
昭和52年
市の花「サクラ」、市の木「ケヤキ」を
制定
本山小学校を仲町小学校に吸収統合、会瀬
昭和53年
幼稚園開園
大雄院小学校を仲町小学校に吸収統合、塙
昭和54年
山小学校を開校
昭和55年 滑川中学校、台原中学校開校
市教育会館開館(視聴覚センター、教育
昭和56年
研究所、多賀図書館移設)
昭和57年
バーミングハム市と姉妹都市提携
昭和59年
外国人派遣指導主事配置
昭和61年
バーミングハム市交歓研修生派遣
昭和63年
タウランガ市と姉妹都市提携
平成元年
市の鳥「ウミウ」を制定
学習指導要領改訂
平成2年
シビックセンターオープン
日立鉱山大煙突崩壊(2.19)適応指導教
平成5年
室「ちゃれんじくらぶ」開設
平成7年
平和の鐘建設(終戦50周年記念事業)
平成9年
教育プラザ開館(事務局移転)
平成10年
学習指導要領改訂
平成13年
エコクリーンかみねオープン
文部科学省に名称変更
駒王中学校新校舎完成
市のさかな「さくらダコ」を制定
平成15年
茨城キリスト教大学と連携協定を締結
櫛形幼稚園、櫛形・高原・山部小学校、十 吉田正音楽記念館オープン
平成16年 王中学校が加わる。(11.1)
十王町と合併(11.1)
日立市学校教育振興プラン策定
平成18年
教育基本法改正
平成19年 高原小学校を櫛形小学校に吸収統合
南高野調理場を設置
学校教育法改正
平成20年
中学生海外短期留学支援事業開始
学習指導要領改訂
平成21年
日立理科クラブと連携事業開始
こども発達相談センター開設
平成22年
元気な子ども遊びの広場開所(田尻小内)
平成23年
3.11東日本大震災発生
平成24年 日立養護学校が日立特別支援学校に改称
平成25年 中里小・中学校で小規模特認校制度実施 南部図書館開館(4.24)
昭和50年
※さらに詳細につきましては、「日立の教育」を参照してください。
※学校・園単位で掲載しましたので、分校や学級については省略しています。
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日立市の学校教育目標
THE AIMS OF EDUCATION IN HITACHI
1 たくましい体をつくる
To build a healthy body
「たくましい体をつくる」とは、いわゆる心身両面の真の健康づくりを意味するものであり、
すこやかな精神とじょうぶな体を育てることである。最近の生活環境の変化として、遊び場が
ない、仲間と遊ぶということもないなど、子どもたちの「たくましさ」の育つ土壌が少なくなっ
てきていることがあげられる。
これらに対処するためにも、学校体育、学校保健・安全、食育・学校給食、社会体育の充実
そして、余暇活用能力の育成が求められている。特に、学校の教育活動の全体を通じて「生涯
を健康に過ごす」「生涯にわたってスポーツを続けていく」等の態度を培うように心がけるこ
とである。
そのためには、子どもたちの豊かな体験活動を大事にし、それを通して「たくましさ」を身
に付けていくことが大切である。
2 科学する力を養う
To increase the ability to think scientifically
「科学する力を養う」とは、身近な社会、数理、自然事象に即して考え、その姿を客観的、
分析的、総合的に把握し、真理を見い出し、未知のもの、新しいものを発見し、創造していく
問題解決の能力と態度を育てることである。
社会の急激な変化、情報化、国際化などの時代が進展する中で、科学する力の育成が肝要で
ある。学校教育はそのためにそれぞれの教科の本質や単元・教材の目標や内容に応じて、体験
的な学習や問題解決的な学習を重視した主体的な学習活動によって、基礎的・基本的な概念を
具体的に把握できるようにすることが大切である。
また、これからは生涯学習の基盤を培うという観点に立ち、社会の変化に自ら対応できる心
豊かな人間の育成を目指して、創造的な知性と技能を育てる教育を重視していかなければなら
ない。
3 思いやりの心を培う
To cultivate a feeling of consideration for others
「思いやりの心を培う」とは、人間的な弱さや欠点をもっている人間同士が出会ったときに、
相手の苦しみや悲しみの状況を相手の立場に立って、その人の苦しみ、悲しみ、そして、悩み
を共に感じ、少しでも心が和らぐように配慮する心情を育てることである。人間は苦しみや悩
みを抱きながら精一杯生きているのが真実の姿であって、それへの共感と自覚なしには、本当
の思いやりの心は発揮されないであろう。こうした心は言葉だけでなく、日常生活の種々の行
為として現れてくるものである。思いやりの心を育てるには、教師がまず思いやりの心をもっ
て子どもたちに接し、実践することである。さらに、教育活動全体を通じて子どもたちの豊か
な情操を養うことが大切である。
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日立市の学校教育の基本理念
Fundamental Education Philosophy in Hitachi City
確かな学びと豊かな心 未来を拓く人づくり
To aim at producing solidly educated and socially aware people, who in the future will
serve the development of society
目指す子どもの姿「ひたちっ子」
・ひ 広い視野で世界にはばたく 考える子
・た たくましく未来を切り拓く 元気な子
・ち 地域を愛し心豊かに生きる やさしい子
○ 広い視野で世界にはばたく 考える子
Thoughtful children who drive global success through their cosmopolitan outlook
国際的な視野に立って物事を考え、行動する力をもてるようにするためには、日本人としての
誇りを大切にしながら、コミュニケーション能力や表現力などを高めていくことが重要です。
基礎的・基本的な知識・技能を習得させ、これらを活用して課題を解決するために必要な思考
力・判断力・表現力を育み、主体的に学習に取り組む態度を養うことにより、社会に貢献する
子どもの育成を目指します。
○ たくましく未来を切り拓く 元気な子
Cheerful children who are strongly open to the future 自らに誇りをもち、変革の時代にあってもたくましく未来を切り拓く力を身に付けるためには、
すべての子がお互いの人権を尊重しつつ、喜びも責任も分かち合いながら、その個性と能力を
十分に発揮できる環境をつくることが重要です。
少子化や核家族化の進展等により、子どもたちが他者と関わる機会が減少する中で、社会全体
で子どもを育てる気運を高めることにより、根気強く最後まであきらめずに物事に取り組む子
どもの育成を目指します。
○ 地域を愛し心豊かに生きる やさしい子
Kind children who love their community deeply with rich character
高度情報化社会が到来し、社会・経済がグローバル化する中で、郷土日立の伝統や文化を学び、
自然に親しみ、地域を愛することは、子どもたちの豊かな人間性と社会性を育むために重要で
す。
他者を思いやる心、美しいものに感動する心、正義感や公正さを重んじる心、勤労観・職業観
など、道徳教育や体験活動の充実を図りながら、豊かな心と創造力のあふれる子どもの育成を
目指します。
※ みんなの合言葉 「いいとこ発見 夢づくり」
Let's discover our mutual merits and fulfill our dream!
子どもたち誰もがもっている「自分のよさ」に気付き、自己肯定感を高め、お互いに認め合い
ながら、未来を切り拓いていく子どもを育てます。
(日立市学校教育振興プラン P20より)
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「日立」の地名と市章について
「日立」という地名は、1889(明治22)年、宮田村と滑川村が
合併した際に、新村名として付けられた。
元禄時代、「水戸黄門」として広く知られている水戸藩二代
目藩主徳川光圀が、神峰神社参拝の折、「朝日の立ち昇るさま
は領内一」と讃えた故事によるものと伝えられている。
市章(市のマーク)は、1940(昭和15)年4月1日に制定され
た。「日立」の「日」の字で円を型取り、「立」の字で花の形を
表したもので、日立市の華麗な発展への願いが込められている。
市の木
「ケヤキ」
1977(昭和52)年4月19日制定。
大地に深く根をはり、空をさすように枝を広げた姿が、日立の
発展を表すのにふさわしい木であるという理由などから選定さ
れた。
市の花
「サクラ」
1977(昭和52)年4月19日制定
桜は、かつて煙害から日立市の自然を取りもどすために植えら
れ(大島桜)、かみね公園や平和通りの桜(ソメイヨシノ)が「日
本の桜の名所百選」に選ばれていることなどから選定された。
市の鳥
「ウミウ」
1989(平成元)年9月1制定
小貝浜がウミウの渡来地として県の天然記念物に指定されてお
り、日立は昔から人々と海との関わりが深かったということな
どから選定された。
市のさかな
「さくらダコ」
2003(平成15)年2月26日制定
日立市で水揚げされる「さかな」の中から、市民に親しみのあ
る市の花「さくら」と同名の「さくらダコ」(ミズダコ)が、
市のイメージに合うという理由で選定された。
「日立市民の歌」
昭和24年6月30日、公募歌詞の中から日立市民の歌審査委員会の審査を経て歌詞を決定
した。作曲は、青森県出身の作曲家、山田栄一(1906 ー 1995)。山田栄一は、東海林太郎
と組んで多くの名曲を作曲し、戦後は映画のテーマ音楽等を作曲した。
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