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災害時に避難所等での通訳・翻訳業務を支援する「災害語学ボランティア

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災害時に避難所等での通訳・翻訳業務を支援する「災害語学ボランティア
事業名
災害時に避難所等での通訳・翻訳業務を支援する「災害語学ボランティア」
の登録・管理
自治体名 名古屋市
事業実施の背景、必要性
災害が発生した場合、日本人と同じように外国人住民も被災者となる。その際、日本語での情報を
正しく理解できない外国人住民に、各種の情報を正しく伝えるとともに、彼らからの要望等を正しく
把握する必要性が求められている。
事業の目的
災害時に避難所等での通訳・翻訳業務を支援するボランティアの登録や研修により、大規模地震災
害のほか、台風や集中豪雨等の自然災害が発生した場合に、被災した外国人住民への支援に備えるも
の。
事業の概要
平成26年度
実施年度
(事業開始:平成13年度~)
事業実施における補助金等の名称
事業総額
平成26年度
52
(千円)
指定管理事業費
【事業内容】
名古屋市とその近郊に在住・在勤・在学する20歳以上で、日本語と日本語以外の言語で日常会話
程度の能力がある住民を名古屋国際センターにて募集し、
「災害語学ボランティア」として登録する。
大規模災害が発生した場合は、名古屋市の要請に基づき、予め指定された派遣先(名古屋市役所・
市内16区役所・名古屋国際センター)に参集し、通訳及び翻訳業務を行う。震度5強以上の地震が
発生した際には、発生後概ね72時間後に、予め指定された派遣先に自主参集し、活動する。
具体的な業務としては、災害に関する情報収集・外国人被災者の状況把握・避難所や病院での通訳・
案内表示の翻訳等を行う。
【事業の対象者】
登録者:名古屋市とその近郊に在住・在勤・在学する、日本語と日本語以外の言語で日常会話程度
の能力がある20歳以上の者。
対象者:被災した外国人住民
【事業の実施方法・運営体制・実施頻度】
名古屋国際センターの指定管理事業として、指定管理者が制度の管理運営を実施している。
ボランティアの募集は随時行っており、登録説明会を年5回開催し、登録しているボランティア向
けの研修として、①災害時外国人支援ボランティア研修および②災害語学ボランティア研修を実施し
ている。
平成27年3月31日現在、261名が登録している。
・ボランティア募集、登録・管理
ボランティア募集については、名古屋国際センターのHPや防災関連イベント等でのチラシ配布を
通じ、名古屋国際センターが随時募集を行っている。
ボランティアの登録・管理については、希望者を対象とした登録説明会などにより内容説明を行っ
た上で登録をしていただき、名古屋国際センターにより、名簿管理を行っている。
・研修
① 災害時外国人支援ボランティア研修
年1回
研修内容:名古屋国際センターの「外国人防災救援計画」に基づいた「外国人震災救援センタ
ー」の立ち上げ訓練や、避難所巡回を想定した外国人被災者のニーズ聞取りシミュレーショ
ン訓練を実施している。
加えて、行政の防災担当者や学識経験者を招き、支援のあり方について学ぶ機会を提供して
いる。実施にあたっては、地域の防災関係機関・ボランティアの協力を得ている。
(参考)災害時外国人支援ボランティア研修・訓練(2014 年)
http://www.nic-nagoya.or.jp/japanese/nicnews/archives/18904
② 災害語学ボランティア研修
年4回
研修内容:災害時における名古屋国際センター及び災害語学ボランティアの役割や基本的な支
援活動の流れを学ぶ。
「外国人震災救援センター」の活動内容、災害語学ボランティアの参集方法、活動時に使用
する備品の確認、ニーズ聞取り訓練などを実施している。
(参考)災害語学ボランティアの募集について
http://www.nic-nagoya.or.jp/japanese/nicnews/?p=3685&preview=true
①の研修においては、
「外国人震災救援センター」の役割の確認に留意し、また、②の研修において
は、災害語学ボランティア自身の役割の確認といった点に留意し取り組んでいる。
【事業実施場所・設備】
名古屋国際センターにおいて、名簿等データや活動用備品の管理、派遣先区役所等への名簿更新業
務等の運営や、研修を行っている。
【予算額・財源(内訳)
】
52千円 (平成26年度) 報償費
134千円(平成27年度)
報償費
講師謝金
指定管理事業費
52千円
旅費
25千円
需用費
39千円
役務費
13千円
使用料及び賃借料
5千円
事業の成果・実績
当制度発足以後、ボランティアの派遣要請がないこと及び震度5強以上の地震災害が発生していな
いことから、ボランティアの派遣、活動実績はないところ。
災害語学ボランティア登録者261名(平成27年3月31日現在)
事業が効果的なものとなった工夫
(運営体制、人材、予算、設備、頻度、ルール、コミュニケーション等)
制度発足当初は、名古屋市と財団法人名古屋国際センターとの協定に基づき、財団が災害語学ボラ
ンティア制度を運営していたが、平成18年度からは、名古屋市の指定管理事業として運営している。
昭和59年から30年余り在住外国人向けの情報提供・相談事業を実施している名古屋国際センタ
ーが運営にあたることで、登録者の確保に結びついている。
また、平成26年度より年4回の登録説明会を年5回に増やし、ボランティアの登録を常時受け付
ける体制と、ボランティアへの研修についても①災害時外国人ボランティア研修に加え、②災害語学
ボランティア研修を実施し、ボランティアの能力の向上に努めている。①の研修においては、
「外国人
震災救援センター」の役割の確認に留意し、また、②の研修においては、災害語学ボランティア自身
の役割の確認といった点に留意し取り組んでいる。
事業の実施において困難だった点、またそれに対する対応について
「語学」を介したボランティアとしては、従来から国際交流を主な活動とした「語学ボランティア」
を運営していたが、災害時の外国人支援を行う「災害語学ボランティア」という新たなボランティア
を創設するにあたっては、ボランティアの参集の条件や活動内容の絞り込み、運営側の人員配置等の
制度設計に時間を要した。
名古屋市内の各区役所にボランティアを派遣するというスキームを構築するに当たり、関係部局と
の調整に労力を要したが、名古屋市の所管部局の庁内調整の下で実現した。
今後の事業の展望・方向性、課題
名古屋市内の各区における在住外国人の分布と、その区に派遣されるボランティアの対応言語や人
数が見合っていない点があるため、より多くの登録者の確保が課題となっている。
その対策として、災害語学ボランティアの常時募集と年5回の募集説明会を開催するほか、市内各
地で行われる防災関係イベントの機会を利用して、広く市民に登録を呼びかけている。また、それに
加え、外国人向けの防災啓発事業を実施する際(例えば、市内で実施されている日本語教室に出向き、
学習者への防災講座を実施する際)に、外国人住民のボランティア登録の要請も行っている。
近い将来に高い確率で発生すると言われている南海トラフ地震等に備えるためにも、登録者の増加
を図るとともに、研修等を充実させ万全の備えを整えていく。
〔担当課・係名〕
国際交流課企画調査係
〔連絡先〕電 話 : 052-972-3062
E-mail: [email protected]
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