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平成28年3月10日 - 美濃加茂市ホームページ

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平成28年3月10日 - 美濃加茂市ホームページ
平成28年美濃加茂市議会第1回定例会会議録(第9日目)
平成28年3月10日
議 事 日
午前9時開議
程
日程第1
会議録署名議員の指名
日程第2
市政一般に対する質問
○本日の会議に付した事件
議事日程に同じ
○本日の会議に出席した議員
1番
渡 辺
孝
男 君
2番
酒 向
信
幸
君
3番
日 置
祥
子 君
4番
牧 田
秀
憲
君
5番
坂 井
知
足 君
6番
村 瀬
正
樹
君
7番
渡 辺
益
巳 君
8番
高 井
厚
君
9番
佐 合
広
和 君
10番
前 田
孝
君
11番
金 井
文
敏 君
12番
柘 植
宏
一
君
13番
片 桐
美
良 君
14番
森
弓
子
君
16番
山 田
栄 君
○本日の会議に欠席した議員(なし)
○欠
員(15番)
○本日の会議に説明のため出席した者の職・氏名
市
長
藤 井
浩
人 君
副
長
海
老
和
允 君
長
日比野 安
平 君
総合戦略室長兼
経営企画部長
伊
藤
誠
一 君
市民協働部長
渡 辺
久
登 君
健康福祉部長
酒
向
健康福祉部参事
酒 向
真奈美 君
産業振興部長
伊
藤
秀 樹
君
建設水道部長
池 田
正
幸 君
総務部長兼
選挙管理委員会
事務局書記長
渡
辺
文 喜
君
秘 書 課 長
渡
久
司 君
行政経営課長
可
児
雅 之
君
教
育
辺
-139-
市
洋 君
教育委員会
事 務 局 長
小田島
史
佳 君
農業委員会
事 務 局 長
大
脇
一
雄
○本日の会議に職務のため出席した事務局職員
議会事務局長
井 上
政
司
次
長
芝
辻
竜
也
書
三 輪
京
士
書
記
美濃輪
晃
人
記
-140-
君
開議
午前9時00分
開議の宣告
○議長(山田
栄君) 皆さん、おはようございます。
これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおり定めました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
会議録署名議員の指名
○議長(山田 栄君) 日程第1
会議録署名議員の指名を行います。
会議規則第86条の規定により、私から7番、渡辺益巳君、12番、柘植宏一君の御両君を指名
いたします。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
市政一般に対する質問
○議長(山田 栄君) 次に、日程第2 市政一般に対する質問を行います。
11番、金井文敏君。
(11番
金井文敏君登壇)
○11番(金井文敏君) 皆様、おはようございます。
それでは、お許しをいただきましたので、通告の順序に従い3項目について質問させていた
だきます。さきの質問と重複するところがあるかと思いますが、お許し願います。
最初に、あした3月11日は、東日本大震災より5年目を迎えます。新年度から復興、創生期
間に入ります。また、来月は有志で南三陸町に赴き、仮設住宅の集会所でビデオ上映や懇談会
を予定しております。5年の経過の中でどんな思いで過ごされているのか、住民の皆様と懇談
を持ちながらお話を伺う予定です。人間の復興、心の復興を目指し、少しでもお役に立てれば
と思います。
それでは、新年度予算について3点質問します。
国では、1月20日に今年度の補正予算が成立しました。一億総活躍社会に向けた緊急対策や
TPPへの対応、防災・減災対策が柱です。保育サービスの受け皿拡大や、低所得者向けの給
付金、攻めの農林水産業への転換を目指す体質強化対策、災害リスク回避のための堤防補強な
どが盛り込まれています。3月1日に衆議院で可決した新年度予算も、幼児教育の無償化や児
童扶養手当の拡充など子育て支援の強化とともに、介護休業給付の拡充、インフラ老朽化対策、
地方創生を後押しする新型交付金など重要な施策が盛りだくさんです。経済の好循環を加速さ
せるものと期待します。
本市では、こうした国政の状況を注視しながら、市民が安心・安全で豊かな生活を送れるよ
うに市政運営に取り組んでいくとあります。その根本は、第5次総合計画に掲げる目指すべき
-141-
将来像「まぁるいまち みのかも」です。「まぁるいまち」の主役は市民です。全ての人が生
き生きと輝き、全ての人がともに成長する魅力いっぱいの美濃加茂市に向かって、後期基本計
画がスタートして2年目を迎えます。国で成立した施策をいかに取り組んでいくかが重要です。
一人一人が輝き、活躍できる社会と位置づけて、全ての人が自己実現できる社会が一億総活躍
社会で、美濃加茂市の将来ビジョンとも合致します。
そこで、提案説明では、これまでの取り組みを検証するとありますが、第5次総合計画の将
来像である「まぁるいまち
みのかも」にどれだけ近づいたのか、来年度に向けての意気込み
を踏まえて伺います。
次に、第5次総合計画の将来像である「まぁるいまち
みのかも」を目指しての予算配分に
ついて伺います。
本年は、2月15、16日の2日間にわたって平成28年度予算説明会を行いました。各部署から
合計536事業について小事業調書をもとに説明を受けました。一つ一つの事業の集大成が新年
度予算となるわけですが、継続事業もあり、新規事業もありました。そして、第5次総合計画
の目標につながっていくわけですが、目まぐるしく変化する時代の中でかじ取りをしなければ
なりません。新年度予算は、直接市民生活に結びつく政策であり、市民満足を市内全域に広げ
ていく1年にしてまいりたい。実現した喜びは、市にとって何物にもかえがたいものだと思い
ます。
本市の地方創生に関する総合戦略計画「カミーノ」は人口減少社会を見据え、女性をターゲ
ットとした取り組みは、積極的に各方面から意見を聴取されています。議会にも説明会を持つ
など積極的に取り組まれました。この施策も含め第5次総合計画の基本目標を具現化するため
に、どのように予算配分されたか伺います。
次に、市役所の経営方針で、職員の世代バランスについて伺います。
専門研修の参加率が目標値を達成し、次の目標が設定されています。人材を育成することは、
市民満足の向上のためにも必要なことですが、専門研修を受けた成果を市民生活に反映する目
に見える施策を望みます。再任用職員・任期付職員の採用割合を50%までふやす目標が設定さ
れています。そこで、世代別の職員の割合(世代バランス)を伺います。
次に、税収増の推進について伺います。
来年度は、固定資産税のうち、土地については、地価の下落傾向が続いていることから、前
年度比較で0.6%減、家屋については、前年度比較で1.9%減となっています。市税の約4割を
占める固定資産税は、安定した税収の一つですが、空家対策特別措置法の影響はあるのか、今
後の傾向をどう見ているのか伺います。
2項目めは、地域問題について4点にわたって質問します。
第5次総合計画に、みんなのまるの政策3で、地域が生き生きと活動できる仕組みをつくる
-142-
ことになっています。平成25年度の市民と行政の協働のまちづくりが進んでいるかの現状が5
段階で2.73で、平成20年度より0.08ポイント下回っています。それを、平成31年に3.5まで上
げることしています。コミュニティー組織の設立地域を4地域から8地域にするとあります。
そこで、市民協働を推進するために集落支援員を配置したらいかがでしょうか。御存じのと
おり、集落支援員とは、地域の実情に詳しく、集落対策の推進に関してノウハウ・知見を有し
た人材が地方自治体からの委嘱を受け、市町村職員と連携し、集落への目配りとして集落の巡
回、状況把握等を実施するものです。この制度に対する見解を伺います。
次は、ごみ出しのルールについて伺います。
自治会内に設置してあるごみ集積所は、地域によってさまざまで、空き地に立派な建屋を設
置してあるところから、道路沿いの側溝が集積場所になっていたりとか、地域の実情によって
設置してあります。また、集積所のごみ袋を動物やカラスに荒らされる被害もあります。袋に
不燃物がまじっていたりすると回収されませんので、残った袋の中身を仕分けしなければなら
ず、清潔に管理するには大変な労力が要ります。また、収集日以外に出されることもあり、対
応される自治会の管理者には頭が下がります。日々の生活の中で必ず出るのがごみですので、
自治会での重要な仕事の一つでもあります。自治会の加入率が低下している中、ごみ出しのル
ールは未加入者にも徹底しなければなりませんが、市としてどのような推進をしているのか伺
います。
次は、防犯灯の設置基準について伺います。
防犯灯が蛍光灯からLEDになり、自治会の負担がなくなりました。市内全域の防犯灯がL
EDにかわり、大変明るく夜道を照らしています。全域を入れかえることにより、防犯灯の設
置場所がより一層明確になったものと思います。自治会加入率が低下している中、自治会を中
心に防犯灯の設置をしているが、開発が進み、新規に住宅もふえています。開発地は近隣自治
会と離れている場合もあり、自治会の加入・未加入にかかわらず、防犯灯は設置する必要があ
ると思いますが、設置基準について伺います。
次は、移住・定住の促進について伺います。
人口減少や高齢化等が進む地域の活性化を図るとともに、田舎暮らしを望む都市住民のニー
ズに対応するため、空き家活用等によるU・Iターン者対策、集落の活性化、官民連携による
移住・交流の受け入れ体制の整備等を推進することが求められています。ふるさと納税制度で
地域の魅力を発信しながら、実際に美濃加茂市に住んでもらうことが、「孫子の代まで住み続
けられるまち」の実現に向けての一歩につながるのではないでしょうか。当市の見解を伺いま
す。
最後の項目は、学校教育の課題について、5点にわたり質問します。
最初に、スクールソーシャルワーカーについて伺います。
-143-
スクールソーシャルワーカー等活用事業は、社会福祉に関する専門的知識を有する者を教育
現場に配置し、児童・生徒の置かれている学校・家庭・友人関係・地域等の環境に対して、関
係機関等と連携して働きかけを行うことで課題を改善し、問題の解決へと導くことを目的とし
て、平成20年度から文部科学省の調査研究事業として始まりました。子供の家庭環境による問
題に対処するため、児童相談所と連携したり、教員を支援したりする福祉の専門家。原則、社
会福祉士か精神保健福祉士などの資格が必要ですが、教員OBもいます。非常勤で教育委員会
などに配置され、派遣されるケースが多いと聞きます。現在、国内で発達障害の子供が6.5%
とも言われています。この事業に関する当市の考えを伺います。
次は、ペアレントメンターについて伺います。
日本自閉症協会のペアレントメンターは、支部機能を活用し、自閉症児を持つ親が一人で悩
まなくても済むように、地域での当事者同士の支え合いを推進することを目的としています。
メンターとは、信頼のおける相談相手という意味です。既に、欧米でも親自身が診断を受けた
ばかりの子供の親や、さまざまな子育ての疑問を持つ親に対して、話を聞き、情報提供を行う
ペアレントメンターの活動が行われています。当市の考えを伺います。
次は、除去食から代替食へについて伺います。
アレルギー検査の結果、子供のアレルギーがあると、アレルゲンを除去する食事をしなけれ
ばなりません。学校給食では、除去食にして栄養が足らなくならないかという問題です。また、
アレルゲンが含まれた製品は全部除去しなければならないのか。例えば、卵アレルギーがある
から除去食をするように医者から言われたとして、どこまで食べさせていいのかなど、好き嫌
いと違って、除去食は決して自己流であってはいけません。
そこで、当市での除去食の考え方と、栄養補給のためにどのようなことをしているのか。そ
して、代替食へのアプローチについて伺います。
次は、放課後児童クラブの待機児童の対応について伺います。
共働きなどで昼間留守になる御家庭の小学生のお子さんを、児童館や学校のあき教室で放課
後に適切な遊びと生活の場を与え、その健全育成を図ります。その対象者は、保護者が就労や
病気、介護などで昼間留守家庭となる美濃加茂市内にお住まいの小学校4年生までのお子さん
で、申し込みできる人は、対象となるお子さんの保護者の方になります。利用料は、保育料月
額5,000円。保育料の減免もありますとなっています。まず、当市の放課後児童クラブの待機
状況を伺います。
次は、放課後児童クラブの発達障がい児の対応について伺います。
法改正に伴い、平成24年4月1日から18歳未満の障害児通所支援及び入所支援は、児童福祉
法のもと、市町村が主体となって児童の発達支援体制整備を進めていくことになりました。カ
ナリヤの家は、今まで美濃加茂市の単独事業施設でしたが、これを機に、福祉型児童発達支援
-144-
センターとして指定申請を行い、法に基づいた施設として整備することになりましたので、条
例を新規に制定しています。当市の現状を伺います。
以上で、壇上からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
(市長
藤井浩人君登壇)
○市長(藤井浩人君) 私からは、第5次総合計画の推進についてお答えします。
第5次総合計画については、本年度4月から後期基本計画がスタートし、各政策ごとに事業
展開を図っています。第5次総合計画に掲げる将来像「まぁるいまち」を実現するためには、
市民の皆さん一人一人がまちづくりの主役として活躍していることが大切であり、全ての人が
生き生きと輝き、全ての人がともに成長していくことを目指していかなければなりません。
本年2月に実施した市民意識調査においては、共通目標・基本目標とそれらの政策に対する
満足度についてお尋ねしました。その結果、5つの共通目標・基本目標とも、平成25年度に実
施した結果を上回る満足度となっております。分析についてはこれからであり、この市民満足
度だけをもって結論づけることはできませんが、「まぁるいまち」の実現に一歩一歩近づいて
いるものと思います。
今後も、市民の皆さん一人一人がまちづくりの主役となるよう、引き続き意見を伺いながら、
「まぁるいまち
みのかも」の実現に努めていきたいと考えております。
○議長(山田 栄君) 経営企画部長、伊藤誠一君。
(経営企画部長 伊藤誠一君登壇)
○経営企画部長(伊藤誠一君)
私からは、新年度予算及び職員育成についてお答えいたします。
まず、次年度予算につきましては、後期の政策評価及び財政部門による一件査定等によりま
して、歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、施策等の意図、目的、必要性、効果、緊急性
などを明らかにするとともに、第5次総合計画、経営方針に基づいためり張りのある編成を行
なってまいりました。
特に、財政指針では、これまでの「10年100億円の市債残高削減」の方針から「健全財政を
堅持しつつも、将来の投資に必要な予算を確保する」といたしまして、課題に対応した積極型
の予算案となっております。
次に、職員の世代間バランスについてお答えいたします。
これまでの職員採用は、職員数の削減を目指してきた定員適正化計画の中で、退職職員の補
充採用として職員採用を行ってきた影響もあり、職員の年齢構成にひずみが生じ、アンバラン
スになっていることは事実でございます。
こうした状況を解決するため、本年度策定いたしました定員適正化計画におきまして、職員
の増員も含めた計画的な職員採用に努めるとともに、現状のひずみを解消するために、実務経
-145-
験者採用によりまして、職員数の少ない年齢層の職員を採用するなど、職員の年齢構成のバラ
ンスにも配慮した職員採用に努めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
(総務部長
渡辺文喜君登壇)
○総務部長(渡辺文喜君)
私からは、空家対策特別措置法の影響と防犯灯の設置基準について
お答えいたします。
初めに、空家対策特別措置法の影響ですが、空家等対策の推進に関する特別措置法が平成27
年5月26日に全面施行され、市長村長が特定空家等の所有者に対して、除去、修繕、立竹木の
伐採その他周辺の環境保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は、地方税法の
規定に基づき、当該特定空家等に係る敷地について、固定資産税等の住宅用地の特例の対象か
ら除外されることとなりました。
平成28年度固定資産税の賦課期日である平成28年1月1日現在において、特定空家等の所有
者に空家等対策特別措置法による勧告をしたケースはありませんので、平成28年度固定資産税
等の住宅用地特例の対象から除外される土地はなく、固定資産税収入に対する影響はございま
せん。
次に、地域問題における防犯灯の設置基準につきましてお答えします。
防犯灯の設置基準は、自治会加入・未加入にかかわらず、80メートル間隔での設置基準に基
づき防犯灯の設置を行っています。
自治会未加入者からの防犯灯設置要望もありまして、その折りには、各地域の自治会長と未
加入者にて防犯灯設置場所の協議をしていただき、80メートル間隔を基本として地域で必要な
ところに設置しておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
(市民協働部長 渡辺久登君登壇)
○市民協働部長(渡辺久登君)
私からは、地域問題について、集落支援員、ごみ出しルール及
び移住・定住の促進についてお答えいたします。
まず、集落支援員の配置についてですが、集落支援員は、自治体からの委嘱により専任の場
合は350万円、兼任の場合は40万円の手当を受け、みずからの地域で活動する制度であり、財
源は、自治体に対し特別交付税として措置されます。
こういった手当が支給されることもあり、その業務内容は、かなりの知識や労力が必要とな
ります。例えば、人口・世帯の動向、地域資源、集落外との人の交流、U・Iターン、ほかの
集落との連携の状況などの集落点検や、住民と住民、住民と市町村との間で集落の現状、課題、
あるべき姿などについて話し合いを実施するなど、さまざまな活動が定義づけられています。
地域の自治会長でも兼任できることとなっていますので、今後、この制度の活用方法につい
-146-
て検討していくとともに、こういった活動が可能な知識を有し、地域の実情に詳しく、身近で
地域のために活動いただける人材を発掘・育成していく必要があると考えております。
次に、ごみ出しのルールについてお答えいたします。
自治会未加入の方へのごみ出しルールの徹底につきましては、転入時においても、また随時
相談をいただいた場合でも、当市は原則自治会を通じてごみの適正処理を行っていること、家
庭ごみの収集日一覧表などによる正しいごみの出し方を説明し、自治会のごみ集積所管理者に
声をかけていただくようお話しするとともに、基本的にはこの機会にも自治会加入を推奨して
おります。
さらに、不適正に出されたごみについて集積所管理者から御相談があった場合には、環境課
で排出者を確認し、注意・指導を行うなど、地元自治会の負担軽減を目指しておりますので、
よろしくお願いいたします。
最後に、移住・定住の促進についてお答えします。
今後の地域の活性化につながる移住・定住施策とするために重要なことは、当市の魅力の発
信を通じ、当市への移住・定住に関心を持っていただける方々のニーズの把握を行うこと。同
時に、みずから移住・定住に対し積極的に取り組んでいるまちづくり協議会や自治会などの地
域の皆さんの具体的な要望や受け入れ体制などを把握することであり、双方が満足できるマッ
チングを目指すことが大切であると考えます。
また、従来より、移住・定住施策に積極的に取り組む定住自立圏内の町村との連携について
も、当地域の移住・定住に関する条件の多様性等の魅力の向上がより図られると思いますので、
今後推進してまいります。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 教育長、日比野安平君。
(教育長 日比野安平君登壇)
○教育長(日比野安平君)
私からは、スクールソーシャルワーカーとペアレントメンターにつ
いてお答えをいたします。
初めに、スクールソーシャルワーカーについて触れます。
児童・生徒のいじめ、不登校、暴力行為、非行といった問題行動等の背景には、家庭や学校、
友人、地域社会など、児童・生徒を取り巻く環境の問題が複雑に絡み合っております。貧困や
虐待といった福祉分野の支援が求められる課題も多くなってきております。学校だけでは解決
困難なケースもふえております。児童・生徒の異変を早期に発見し、問題行動や児童虐待など
の背景や原因を見きわめた上で、その児童生徒や家庭に働きかけるだけでなく、積極的に関係
機関等と連携した対応も求められます。こうした状況は、本市でも同様に見られ、現在は、県
のスクールソーシャルワーカー活用事業等を活用して対応しております。
市としても、児童・生徒が抱える問題に対応していく方策の一つとして、スクールソーシャ
-147-
ルワーカーの配置と活用のあり方について、今後、各市町村の実践について研究をしていきた
いと考えております。
続きまして、ペアレントメンターについてです。
発達障がいのある児童・生徒への対応につきましては、来年度から学校教育課に発達支援係
を立ち上げ、支援体制を整えていきます。今後は、乳幼児から成人までの支援を連続していく
体制を市として整えていく必要があると考えております。その中で、自閉症などの発達障がい
のある子供を育てた経験がある保護者などのペアレントメンターの活用のあり方とペアレント
メンターの養成を図る体制づくりについて研究をしていく必要があると考えております。以上
です。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
(教育委員会事務局長 小田島史佳君登壇)
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 私からは、学校給食の除去食から代替食へというお尋
ねと、放課後児童クラブの待機児童の対応、発達障がい児の対応についてお答えします。
初めに、除去食から代替食についてですが、給食センターでは、安全性を最優先として給食
を提供しています。特に食物アレルギーは、誰にでも起こる命にかかわる問題であるという危
機感を持って対応しています。
食物アレルギーは、ほんの少量、例えば他の児童・生徒がこぼした牛乳が手にかかったり、
キウイフルーツの汁が飛んで付着するだけでもアナフィラキシーを起こす場合があります。ま
た、同じアレルギー物質であっても、加熱の有無や量の多少により症状が異なります。どこま
で食べさせてよいのかは、医師の診断のもと個別に判断をすることが求められます。
そこで、給食センターでは、献立表、加工食品配合表、栄養価表などの情報を提供していま
す。各家庭においてアレルゲンの有無や、その食材を摂取しなかった際に不足する栄養の摂取
についての情報を確認され、個々に喫食が可能か否かを判断していただく材料としているとこ
ろです。
除去食、代替食につきましては、平成27年3月に文部科学省から、安全性確保のために除去
食や代替食は行わず、原因食物を提供するかしないかの二者択一を原則的な対応とすることが
望ましいという指針が出されておりますので、そのように対応したいと考えております。
次に、放課後児童クラブの待機児童の対応についてお答えします。
平成28年度の受け付けを1月末まで行い、871件の申請がありました。27年度と比較して81
件の増となっております。1年生から3年生を優先に、受け入れる教室の広さや保護者の帰宅
時間なども考慮して利用の可否を審査しました結果、38人が待機となりました。待機児童数は、
27年度当初も38人でしたので、変わっておりません。
来年度は、本郷教員住宅の1階部分を改修して、放課後児童クラブの教室に利用したいと考
-148-
えていますし、夏休みなどについては、新たに太田小学校の特別支援教室や古井小学校の図工
室の利用を考えています。
また、下米田小学校では、平成27年度にこれまで3階の旧家庭科室で行っていたものを、よ
り広い1階の図工室で行えるようになりました。その結果、平成28年度は、平成27年度と比較
して81人増の833人に御利用いただくこととなりました。
次に、放課後児童クラブの発達障がい児への対応についてですが、現状としましては、発達
障がいの児童は入室しておりませんが、少し配慮を要する児童がいるクラブについては、支援
員を加配しております。また、療育手帳をお持ちで、より支援の必要な児童については、障害
者自立支援法に基づくサービスの一つである放課後デイサービスを利用されています。
今後も、特別な配慮を要する児童が放課後児童クラブを利用する場合には、支援員を増員し
て受け入れてまいりたいと思います。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) それぞれ御返答ありがとうございました。
再質問をさせていただきます。
第5次総合計画の推進に関しましては、市長のほうから、それぞれの市民が主役ということ
で進めていくというお話がありましたので、期待しております。
あと、予算の配分に関しましては、適切に行われているというお話でした。
職員の採用に関しても、調整をとっていくというようなお話でしたが、具体的なところがち
ょっと見えませんでしたので、また後で質問させていただきますが、まず最初に、税収増の推
進ということで、固定資産税というのは、全国的に見ますと、市税の大体5割ぐらいを占める
と言われておりますが、当市での固定資産税の増収ということに関しての計画はあるのか伺い
ます。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
○総務部長(渡辺文喜君)
固定資産税の増収計画ということでございますけれども、私どもは、
固定資産税は適正な課税に心がけておりまして、課税漏れのないようにさせていただくという
ことが大前提でございます。そういう形で今課税に当たっております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) もちろんそれもありますけれども、企業誘致など税収の地面をふやす
ということにもつながるのでは思いますが、いかがですか。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
○総務部長(渡辺文喜君)
企業誘致等につきましては、当然積極的にやっていただくことが期
待されますけれども、そういう場合は、適正なる評価等をしていくことになると思います。工
場用地の企業誘致等の推進につきましては、ほかの部署でやっておりますけれども、そういう
-149-
ところでも、第5次総合計画等の計画に沿って工場用地等を造成していただいて、やっていた
だくことを期待しております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) ほかの部署ということですが、今後の展望というものがもしあれば、
伺います。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
きのうもお答えしていますように、今のところ新たに造成する
という場所はないですけれども、今、一応工場用地になり得る場所として、信友の天神洞があ
ります。そこに進出を希望してみえる企業さんがありますので、まずはそこに来ていただくと
いうことに全力を尽くしたいというふうに考えております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 今後とも税収増に努めてもらいたいと思います。
次に、集落支援員について伺います。
各地の現状を見てみますと、長野県の伊那市では、田舎暮らしを促進するための集落状況の
リサーチや課題解決、移住・定住に向けた相談支援活動、地域おこし協力隊員への助言や活動
の側面支援、協力体制の構築等を行われており、京都府の南丹市ですか、集落での季節ごとの
イベント等の伝統行事や、ニシン漬け等の地域伝統食の継承、ワサビ田の復活による地元産ワ
サビの復活、セツブンソウの勉強会等の保全活動等。兵庫県の朝来市では、高齢化で増加した
遊休農地の都市交流への活用や耕作人募集、地域の高齢者の緊急時対応のための持病等の見え
る化、子供と地域のかかわりを深めるために遊び・学びの場の提供等、各地でいろんな事例も
出ておりますが、今伺った中では、このような現状に対する所見を伺います。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
集落支援につきましては、非常に地域づくりには有用な、効果
的な施策だとは思っております。今言われた事例のように、当市にも各地区ごとに重点的な課
題が、共通の課題というより、それぞれの一番重点としたい課題が存在しておると思っており
ます。それに対応するために、先ほど答弁しましたように、地域の実情に詳しくて、そういっ
た知見・ノウハウを有した方をどんどん発掘しながら、そういう方が見えれば、ぜひ採用して
いきたいと思っております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) ということで、退職される職員の方の活用とかはいかがでしょうか。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
市が委嘱して、それなりの報酬を払うという制度でございます
ので、誰でもいいというわけではなくて、地域の実情に詳しい方、それから指導するノウハ
-150-
ウ・知見がある方というような条件もついてきますので、もちろんそういう適正な人物がおれ
ば対象となると思いますが、必ず市のOBが適しているということとは違うと思っております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 総務省のほうでは、集落支援にかかわる財政上の支援は、総務省がそ
の取り組み実績を事後的に調査の上、特別交付税による財政支援措置を講じることとしている
ものとありますが、実際に進めるということが大事じゃないかと思いますが、いかがですか。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
現在、集落支援といいますか、まちづくりを一番お願いしてお
りますまちづくり協議会などを見ていますと、やはりそこで一番ポイントとなるのは、そこで
のリーダーといいますか、人材だと思っています。そういう人が見えるところは、どんどんま
ちづくり協議会も進んでいますので、我々としましては、そういった方を発掘すること、お願
いしていくこと、またいろいろと御相談しながら一緒に協働していくことが大事だと思ってお
りますので、人材につきましては、本当に地域づくりの一番鍵となるところだと思っています
ので、よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) その人材を集めることをどのように進めていかれるのか伺います。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
新年度につきましては、まちづくりコーディネーターというそ
れなりの知見を有した方を配置するというように決まっておりますので、そういった方を積極
的に活用しまして、地域にどんどん入り込んでいただく。職員として採用しますので、そうい
った活動が今以上にできると思っておりますので、私どもとしても期待しております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) この制度を活用すれば、高齢者の生きがい対策にもなると思いますの
で、ぜひ推進をお願いします。
次に、ごみ出しのルールですけれども、まず市の認識として、自治会未加入者のごみ出しを
どうされているか伺います。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
答弁でも申しましたが、当市としましては、ごみ出し、ごみ集
積場の管理等につきましては、全て自治会を中心に行っているのが大原則でございます。自治
会未加入の方が御相談に見えたときは、まず地元も自治会に御相談くださいというふうにさせ
ていただいております。なかなか自治会のほうではそういう御理解をしていただきながら、加
入・未加入にかかわらず、ごみの適正処理には御協力いただいているというのが現状でござい
ます。
-151-
中には、加入していない方の分はできないと言われる自治会もございます。そういった場合
は、御本人さんに直接収集業者との契約といいますか、個別収集という道もありますというこ
とですが、まず、とにかく地元の自治会に御相談くださいというお願いをしておるところでご
ざいます。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 今の話ですと、自治会に入っていない人は、自治会にお願いをして、
自治会の集積場所に出す。それができんのなら、自分でどこかへ頼めと、そういうことですか。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
ほかに頼むんじゃなしに、当市の収集業者は決まっていますの
で、そちらの収集業者さんとの契約になりますが、余り事例としてはないとは思っています。
基本的に自治会のほうで受け入れをしていただけているという状況でございます。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 自治会の中には、自治会以外のごみは出すなというのが自治会の集積
場所に書いてあるところもあるんですが、そのようなことで、じゃあ市の責任としてごみを集
めるということをせずに、業者に頼めというのはおかしいんじゃないでしょうか。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
ごみの収集につきましては、市内の業者さんとの契約の中でや
っておりますので、もちろん市が委託しておりますので、市が責任を持ってごみ収集に当たっ
ておるという形でございます。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 市のごみ袋に入れたものを業者に事業用として集めるということはで
きませんし、今言われたのは、市の袋に入っているものを業者に集めよという直接契約をせよ
ということですかね。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
業者が集めるというより、個別収集というのは業者さんが御自
宅まで取りに行くという形になります。集積場に行くかわりに、直接契約された方が見えたら、
そこの家に取りに行くというのが個別収集になります。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 市の袋に入れたものを、家に取りに来てもらうというのを業者と契約
せよということですか。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
○議長(山田 栄君)
そうです。そういうことでございます。
11番、金井文敏君。
-152-
○11番(金井文敏君) とりあえず、聞いておきます。
次に、防犯灯についてですが、防犯灯のホームページで見ると、規則が載っておるんですけ
ど、まだまだ古い状態のものが載っておると思うんですけど、防犯灯設置及び云々というのは、
更新されていないんですけれども、いかがですか。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
○総務部長(渡辺文喜君)
済みません。ホームページに載っているものをちょっと確認してお
りませんが、今、防犯灯の設置に当たっては、必ず私どもの防災安全課のほうへ要望がありま
す。そういう要望をお伺いして、その場で対処しております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) ホームページに載っているのは見ていなから知らないじゃなくて、防
犯灯設置及び維持管理に関する規定というのが載っているんですけど、自治会活動の積極的な
推進及び夜間の犯罪等を未然に防止するため、防犯灯設置及び維持管理を行うことに関し必要
な事項を定めるものとあるんですが、これは古いんじゃないんですか。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
○総務部長(渡辺文喜君)
今、防犯灯は、市のほうで全て管理をして、使用料等も払っており
ます。不適切な要綱ですので、すぐ削除をさせていただきます。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 削除をするんやなくて、更新しないかんのじゃないですかね。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
○総務部長(渡辺文喜君)
○議長(山田 栄君)
またその件につきましては、確認して御報告させていただきます。
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) そういう中で、これは自治会となっておるんですけど、ホームページ
を見られた未加入者の方は、どうなっておるのかちょっとわからないですけど、未加入者から
の申し込みがもしあった場合は、どのような対応になりますでしょうか。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
○総務部長(渡辺文喜君)
先ほどもお答えさせていただきましたとおり、その周辺の自治会が
ある場合は、先ほど申しましたとおり、その自治会との距離、設置する基準等を大体80メート
ル間隔と決めております。どういうルートを通って新たに設置する場所へ通られるのか、その
周辺の街路灯の配置状況、また設置の必要な箇所を検討いたしまして、また周辺自治体とも協
議しまして、不要な距離に設置にならないように適切な配置をできるような形で協議していく
ようにしております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 具体的に、例えば、新しく家を建てたけど、自治会に入っていないと。
-153-
それでもって、子供もいるし、暗い道があるというような申請が市のほうに来た場合は、自治
会と相談をして決めるということですか。
○議長(山田 栄君) 総務部長、渡辺文喜君。
○総務部長(渡辺文喜君)
自治会と、その申請された方、また市のほうも入りまして、そこで
設置場所等を協議させていただくと、相談させていただくという形でやっております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) ほかのもありますので進めていきますけど、防犯灯に関しても、先ほ
どのごみもそうですけど、自治会未加入の方も見えるということの中で考えれば、こういうと
ころを整備することが自治会の加入率もふやしていく部分に、市民それぞれにスポットを当て
たことができればということも思いますので、実態に即した対応を今後とも期待します。
あと、除去食から代替食へについてですが、食物アレルギーの定義をもう一度伺います。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 食べ物を食べたときに、食べたことによって体にアレ
ルギーの反応が起こるということで、それが命にかかわる症状も起こり得るということで捉え
ております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) そういう人が、現在、管内にどれだけの人数が見えるかを伺います。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 今、学校給食センターで提供している小学校、中学校、
加茂特別支援学校も含めて、アレルギーがある方が520人お見えになります。
種類につきましては、100種類近くございます。一番多いのは、卵のアレルギー、その次が
キウイフルーツ、3番目が乳・乳製品のアレルギーということで、こういうものが100種類あ
るということです。以上です。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君)
六千何百食つくってみえるうちの520人ということは、1割近くの方
が見えるということですが、その生徒の対応というのは、除去食で、あと家庭で栄養補給をし
てということでよろしいですか。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 学校給食センターのほうでは、除去食の対応はしてお
りません。全て同じ食事を提供させていただいて、献立表等を見ていただいて、各家庭で食べ
られるか食べられないかというのを判断していただいています。
もう1つ考え方として、できるだけ大勢の方に食べていただきたいということで、除去食で
はないんですけれども、できるだけアレルギーの少ないものを選定のときに選ぶということを
-154-
しております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 除去食と代替食の違いというのは、アレルギー原を除去するだけなの
か、かわりに何かで補うかということですけど、今の話ですと、誰でも食べられるようなもの
を出すように進めているということですので、いいと思います。そういうものを、今後とも、
なかなか難しいものもあると思いますが、できるだけ今の献立を進める。誰でも食べられるよ
うなものの選択肢をふやす。加工食品が多いかと思いますけど、そういうところをふやしてい
っていただきたいと思います。
あと、選定の中に児童や生徒の意見も取り入れるということもできるんじゃないかと思いま
すが、いかがでしょうか。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 給食の献立につきましては、児童のほうからリクエス
ト給食というものをいただいていまして、そのリクエストにお応えする形で、各小学校等から
いただいた献立を提供しております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) 最後ですけれども、放課後児童クラブの待機児童の対応の中で38人と
いうのは、新年度だったと思いますが、地域の内訳を伺います。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 待機がございますのは、太田小学校と古井小学校でご
ざいます。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) その方たちというのは、先ほどは1年から3年までを優先してという
ことでしたが、1年生の方も見えるんでしょうか。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 太田小学校、古井小学校では、1年生から3年生まで
は優先で受け付けておりますので、その方たちは今入っております。受け付けを1月の末まで
ということで締め切らせていただいて、その締め切り後に申請をいただいた方がございますけ
れども、そこには1年生とか低学年の方は見えますので、待機の中でまた優先順位を上げてい
きたいと考えております。
○議長(山田 栄君)
11番、金井文敏君。
○11番(金井文敏君) やはり、1年生とか新年度で上がられる方というのは、本当に親御さ
ん、父兄も心細いところもあると思いますので、極力改善してもらうように今後ともよろしく
お願いします。ありがとうございました。
-155-
○議長(山田 栄君) 6番、村瀬正樹君。
(6番 村瀬正樹君登壇)
○6番(村瀬正樹君) 国会議員や地方議員の不祥事がテレビの画面から多く流れ、またかと感
じるようになってしまいました。私は、朝、交通安全の見守りで中部台の児童の通学を見てい
ます。今は1班10人ぐらいの編成で20班あります。約200人の児童が整然と歩いているのを見
て思いました。私たち議員は、本当に多くの市民の付託を受けているんだと。改めて健康に留
意し、任期中全力で努めたいと思うこのごろです。
議長さんのお許しをいただきましたので、5項目について執行部のお考えをお聞きします。
1項目めは、薬物乱用防止についてです。
元プロ野球選手の覚醒剤使用が報道され、多くの野球少年の夢が打ち砕かれました。近くで
は、下呂市の女子高生や可児市の社会人の乱用があり、どこでも起こり得る事案となっていま
す。
覚せい剤取締法違反による検挙人数は、ゆるやかな減少傾向にあるものの、全国では毎年1
万人を超えています。また、受刑後釈放された者のうち、約半数が再犯となっていることから、
社会における継続的な指導、支援体制の確立が叫ばれています。
なお、乱用とは、違法薬物を1回でも使えばそう言われるそうです。その後、依存中毒と発
展することが多く、抜け出すことが容易ではありません。乱用者は、普通に日常生活を送って
いる人もおり、人前で堂々と薬物を使うことはないので、周囲の人は気づかないわけです。
ここでお時間をいただき、依存性薬物について整理します。大きく2種類あり、1つは精神
を覚醒・興奮させる効果があるアッパー系と言われるものです。覚醒剤、MDMA、LSD、
コカインなどで、形状も結晶・錠剤・液体などさまざまです。もう1つは、精神を鎮静・抑制
させる効果のあるダウナー系と言われるもので、大麻、シンナー、ヘロインなどです。このほ
かに、戦前、国策で戦意高揚のためヒロポンが使われていました。最近では、麻酔で使われる
亜酸化窒素が流行しそうで、ネットでも買えるそうです。危険ドラッグも指定薬物ですが、指
定をくぐり抜けたものが次々と出てきており、ドラッグストアの中にも似た物があるとも言わ
れています。
長くなりましたが、以下3点お聞きします。
1、市内での薬物乱用の実態はどうでしょうか。2、楽物乱用未然防止対策はどうとられて
いますか。3、自分たちの周辺で乱用が疑われる人がいるとき、どこに相談したらよいでしょ
うか。市内に乱用者があらわれ、本人のみならず周辺の人に危害を加えたり、自動車の暴走に
より通行人やドライバーを事故に巻き込んだりすることのないように願うものです。
2項目め、小・中学生の安心・安全なインターネット利用について伺います。
本市の今議会に、いじめ防止条例が提出されます。携帯、スマートフォン等の悪用がいじめ
-156-
につながることもあり、この質問をさせていただきます。また、県青少年育成審議会では、
2016年度の重点施策に安心・安全なインターネット利用の促進を掲げ、高校生の携帯電話のフ
ィルタリング(閲覧制限)利用率を前年の67.2%から2020年に85%に上げる目標などを設定し
ました。
本市では、平成26年8月25日にあじさい生徒会サミットを開き、いじめの撲滅を目指し、市
内4校の中学校の生徒会役員が話し合い、私たちの周りからいじめを撲滅することを宣言しま
した。
なお、このサミットに向け、各種実態調査がなされました。主なものを取り上げます。携帯
の通話時間は10分から4時間と幅があり、インターネット上のサイトを見たり、SNSや通信
ゲームをする時間が4時間以上の生徒が10から20%もいたこと。フィルタリングも30から70%
であったことなどです。
平成26年11月22日に、生涯学習センターで小・中学生、保護者、教員、住民、教育行政の各
代表者が集まり、ネットによるいじめ等の被害に遭わないために、美濃加茂市の小・中学生の
ためのネットルールを策定されました。
内容は3つあり、基本9時半以降はやりとりを控える。人の嫌がる内容を書き込んだり、写
真を載せることをしない。いじめやお金で問題が起きていると感じたときは、親や先生に相談
します。
平成26年第3回定例会での私の質問はこうでした。モラル指導、約束、規則の現状はどうで
すか。教育長の答弁は、親や教師の押しつけでなく、子供がみずから行動を起こすことに意味
があると考え、生徒会サミットを開いた。それを学校へ持ち帰り、子どもをたくましく育てる
つどいで、共通のルールをつくっていきたいということでした。このルールが先ほど紹介した
3つのルールです。
さて、このルールをつくってから、使用状況の改善向上があったのでしょうか。あれば結構
なことですが、余り変わらないというのであれば、義務教育であり、児童・生徒の成長に責任
ある市教育委員会として、何らかの手を打つべきだと思いいます。
ある学校のスマホ使用時間と学力テストの平均正答率の調査では、2者が反比例に近いこと
がわかりました。スマホ使用時間が長ければ長いほど正答率は下がるというのです。幾ら学校
で指導しても、要は家庭での話し合いとかルールづくりによるし、強制力もないわけです。し
かし、私の持論は、自分で料金を払えないうちは、親の言うことを聞き、節度ある使用をすべ
きということです。親も自分の子にそれくらいのことは言うべきではないでしょうか。それを
諭すのが学校であり、PTAであると思います。
以下2点お聞きします。
1、生徒会サミットや小・中学生のネットルールを受けて、その後の指導はどうされていま
-157-
すか。2、今一歩踏み込んだルールの内容を提示するべきではないでしょうか。例えば、生徒
は親と話し合い、安全・安心な携帯の使用をする。フィルタリング100%。親は子供の携帯使
用に責任を持つ。販売業者は、販売時の親の同席と押印を確認するなどです。
3項目め、低所得世帯の就学・就職支援について伺います。
今もあるかもしれませんが、有能かつ向学心に燃える生徒が、親の収入が少ないために高
校・大学進学を諦めたという話はあちこちにありました。いつごろからか、私たちのころには、
国が育英奨学金制度をつくってくれ、救われた学生も多くいました。
私は、平成27年第2回定例会でも奨学金のことで質問をしました。市独自の奨学金をつくっ
てはと提案しましたが、教育長は、現在、市として奨学金制度は実施していないが、必要性を
精査し、他市を参考にしながら検討していきたいと答弁されています。
県は、県外の大学などに進学している県内高校出身者を対象に、Uターンして県内で就職し、
一定期間働くことを条件に、返済免除の奨学金制度を今議会に提案し、1人当たり月額3万円
で、100人分の3,780万円の予算を組んでいます。同じく、ひとり親家庭で、看護師や保育士な
どの資格取得を目指して訓練給付金を受給している親に、最大70万円の入学準備金や就職準備
金を貸し付ける制度を創設しようとしています。このことは、貧困の負の連鎖を断ち切ること
にもなるし、生活保護費の縮減にもつながります。
ここで、現在の高等教育の諸費用について調べてみました。まず、全日制県立高校では、授
業料月額9,900円、入学金5,650円です。平成26年4月1日からは、国から就学支援金が県に入
り、授業料と相殺されています。対象世帯は、保護者の市町村民税所得割額が30万4,200円未
満となっていますので、年収が900万くらいまでの世帯ということになります。しかし、低所
得の世帯では、このほかの通学交通費、制服代、文具代、昼食代、各種諸費用が要るので厳し
いと思います。
次に、国立大学です。入学金は28万2,000円、授業料は年額53万5,800円。岐阜大学、名古屋
大学、名古屋工業大学ともに同額ですが、医学部は、実習費が必要です。岐阜薬科大学は国立
に準じていますが、市内外で差があり、実習費や講演会費がかなり必要です。また、助産学科
のある岐阜県衛生専門学校の入学金は7,300円、授業料は18万2,400円です。
本市には4年制大学はありません。また、産科のある病院は木沢記念病院のみです。木沢記
念病院や太田病院の医師は、ずうっと市内に居住されるのかわかりませんが、転勤が多いよう
にも聞きます。市外・県外の学校に進学した人が市に帰ってこない実情もありますが、若者が
就職したくなる企業・施設の誘致開拓を進めると同時に、本市に居住、あるいは勤務すること
を条件にした奨学金をつくってもいいと考えます。
以下3点をお聞きします。
1、要保護、準要保護世帯生徒の高校進学についての制度の創設は。2、市外・県外へ進学
-158-
する大学生、短大生、専門学校生の市へのとどまりと市へのUターンのための制度の創設は。
3、ひとり親自身の資格取得のための制度の創設は。いずれも市単独のものです。
4項目めは、中学生までの医療費無料についてです。
就学前は県単で、小・中学生は市単で費用を出しているようです。市単は 、およそ1億
4,000万円くらいです。若年層の定住促進を図るためにつくられた制度です。早期発見、早期
治療、早期矯正の意味から、有意義なもので、義務教育終了後の健康の保持、医療費の縮減に
貢献していると思います。診療報酬、薬価代のうち、3割は各自の負担で、残り7割を市が払
うわけです。
よく言われるのは、子が病気になっても、親は仕事で昼間に病院に連れていけないから、夜
間休日にする。時間外ですので料金も高くなります。また、救急車を車がわりに呼んだり、緊
急でもないのに呼ぶ例など、安易な過剰受診も考えられます。
そこで、2点お聞きします。
1、コンビニ受診と言われる時間外受診や安易な過剰受診はないか。2、保護者へのこの制
度の望ましい利用についての周知はどのようになされているのか。
5項目め、有害鳥獣対策、特にネットや電気柵についてお聞きします。
県の森林環境税と市の一般財源を使い、ネットでは、平成27年度、約3キロメートル300万
円が伊深地区へ現物支給という形で与えられました。地元では、多面的機能支払交付金をいた
だく作業一つとして、あるいは純粋の奉仕作業かもしれませんが、ネット張りをされています。
農林課の職員も休日にお手伝いしていると聞きましたので、私も半日勉強のために手伝いをし
てきました。山の斜面でかたい岩や石の上にくいを打ち、ネットを張るのはきつい作業でした。
ネットを張る前にバッファーゾーンをつくり、その後ネットを張ると、イノシシが近づかない
そうです。現物支給を希望する地区は、北部地区で山之上、三和、伊深、下米田と多くあるの
ですが、被害の状況などから、また予算の関係で毎年支給地区が決まるとのことです。電気柵
も通電していなくても、一度感電するともう来ないとも言われました。本当に北部地区の人は、
畑・田を荒らされ困ってみえます。猿やイノシシの来ないところに住んでいる私にとって実感
はありませんが、この地区の人の悩みは共有しなければなりません。
ところで、地区の人がまとまって作業できることはすごいことと思います。地区住民のまと
まり、つながりを強く感じますが、幾らやる気、能力があっても、現物が来ないとネットは張
れませんし、能力以上に現物が来てもこれもだめです。ネットを張った両端のネットを張って
いないところからイノシシが侵入するらしく、そこにおりを置くとよく捕まるそうです。どこ
からどこまでネットや電気柵をつけたらいいか、この作業が完結するのかわかりませんが、以
下2点をお聞きします。
1、ネットや電気柵は、要望に対して現物支給、現金補助が足りているか。2、県に頼らず、
-159-
市の財源を投入できないか。補正を組んででも早急に対応すべきではないか。以上です。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
(健康福祉部長
酒向洋君登壇)
○健康福祉部長(酒向 洋君)
私からは、薬物乱用防止と中学生までの医療費無料についてお
答えをいたします。
まず、薬物乱用防止の1点目の市内での薬物乱用の実態についてですが、加茂警察署に問い
合わせたところ、美濃加茂市内としての集計はありませんが、平成27年中、加茂署管内で薬物
の使用により検挙された人員は5人で、その内訳は、覚醒剤3人、大麻2人とのことでした。
次に2点目の未然防止策についてですが、平成26年度に、加茂警察署に危険ドラッグ撲滅対
策本部が設置され、予防活動が強化されています。県では、薬物乱用防止指導員を400名委嘱
し、啓発事業が行われていまして、美濃加茂市からは薬剤師3名、保護司4名が委嘱を受け活
動されています。
本市におきましては、市民の皆さんが好奇心から購入したり使用したりしないよう県や警察
と連携し、薬物の危険性についての啓発のために、ポスターやのぼり旗の掲示、パンフレット
の配布、ホームページによる啓発などを行っております。
また、小・中学校においては、学習指導要領に従い、保健体育や学級活動の時間の中で、喫
煙と薬物乱用の防止について指導しているところであります。その他、加茂警察署や保健所等
による薬物乱用防止教室も開催をいたしています。高等学校につきましても、学習指導要領に
従い、それぞれの学校において適切な指導が行われているとのことです。
3点目の身近なところで乱用が疑われる場合の相談窓口につきましては、加茂警察署、中濃
保健所、県の薬務水道課に設置されております。
次に、中学生までの医療費無料に対する現状について、コンビニ受診はないかとのことです
が、乳幼児等医療費助成制度で対象者を中学校卒業までに拡大した平成20年度から3カ年は、
受診件数が増加する傾向にありましたが、23年度をピークに、その後減少傾向となり、昨年度
を23年度と比較してみますと、対象者数では99.2%とほぼ変わらない状況の中、受診件数は
96.6%、助成額は95.7%と、どちらも減少いたしております。
過去には、一時期、医療機関から、特に緊急を要さない症状での夜間や休日の時間外受診が
ふえているとの話がありましたが、先般改めて確認しましたところ、救急での受診は多いが、
軽症であっても結果として受診してよかった場合も多くあるとの回答を得ております。
次に、望ましい制度利用についての周知ですが、保護者の皆さんに対しては、受給者証の更
新など、窓口で直接お会いできる折に、子育て家庭の経済的負担軽減という福祉医療費助成制
度の目的や、給付費縮減策の一つとしてジェネリック医薬品の利用促進などを御説明し、受給
者証の適正な使用について周知しているところであります。以上でございます。
-160-
○議長(山田 栄君) 教育長、日比野安平君。
(教育長 日比野安平君登壇)
○教育長(日比野安平君)
私からは、生徒会サミットや小・中学生のネットルールを受けて、
その後の指導についてお答えをいたします。
昨年の11月に実施しました「子どもをたくましく育てるつどい」において、児童生徒とPT
A、青少年育成市民会議、教員などの代表で話し合ったネットルールにつきましては、各小中
学校において、学級活動や道徳、技術科の授業、また、ネットの利用のあり方について考え合
う集会や講演会を開催したりするなど、ネットルールについての意識が継続するよう指導を進
めておるところでございます。こうした動きの中で、ネット利用と健康の関係について全校で
見詰め始めている中学校も出てきております。また、PTAにおきましても、家庭教育学級な
どで専門家を招き、インターネットの利用について考え合うなど、保護者の意識を高める場も
積極的に位置づけております。
11月に情報モラルにかかわる調査を行いましたが、本市は「家庭で情報モラルや携帯電話の
マナーについて話を聞いたことがある」と回答した児童・生徒の割合は60%程度でございまし
た。これは県の割合よりも少し高い数値でございます。この数字は、昨年度の同時期と比べて、
全体的に1割ぐらい上昇しております。また、「自分が使う携帯電話の利用の仕方を家で決め
ている」と回答した児童・生徒の割合も、昨年度よりも高くなっています。情報モラルについ
ての意識は、児童・生徒も家庭もともに高まってきていると捉えています。
しかしながら、本市の児童・生徒は、議員の御指摘のようにフィルタリングしている割合や
家で携帯電話の利用の仕方を決めている割合が低い傾向が見られます。「インターネットや携
帯電話のメールやチャット・掲示板などで被害を受けたり、嫌な思いをしたりしたことがあ
る」と回答した児童・生徒の割合も全体的にふえております。ネットルールを守る意識が行動
化するように、今後も指導を継続していく必要を感じておるところでございます。
続きまして、情報モラルについての市の教育委員会としての対策についてお答えいたします。
岐阜県は、青少年の利用に関する条例及び施行規則を改正し、平成26年10月1日に施行され
ました。これにより、携帯電話事業者に対しては、携帯電話やスマートフォンを購入する保護
者にフィルタリングについての説明をすること、そして保護者がフィルタリングを利用しない
場合は、その正当な理由を記載した書面の提出をすることを義務づけました。
市教育委員会としては、県の条例で示されているこれらのことを実効的に行うようにいたし
ます。具体的には、保護者や児童・生徒に対して、小・中学生サミットや子どもをたくましく
育てるつどいなどの場や研修会、市の広報や学校だよりなどを通して周知を図り、安心・安全
なインターネットの利用についての意識を高めていきたいと考えております。
続きまして、要保護及び準要保護世帯生徒の高校進学についての制度の創設についてお答え
-161-
いたします。
中学校3年牛における要保護・準要保護世帯生徒は、平成26年度は40人、平成27年度は27人
でした。いずれの年度も、外国人生徒の帰国などを除く全ての生徒が高校、特別支援学校高等
部、専門学校に進学をしております。
進学費用を理由にして進学を断念するという状況は、過去2年間は見られませんでした。こ
の現状を鑑み、高校などへの進学についての制度の創設は、現段階では考えておりません。
しかしながら、今後の市内の生徒の進学状況の把握に努めるとともに、他市の奨学金制度の
内容と活用状況について研究していきたいと考えております。
続きまして、県内外・市内外へ行く大学生・短大生・専門学校生の市へのとどまりと、市へ
のUターンのための制度についてお答えいたします。
若者の市へのとどまりと市へのUターンは、美濃加茂市にとって重要課題であると考えてお
ります。議員御指摘のように、岐阜県は、大学卒業後に県内で就職すれば、奨学金の返済を全
額免除する施策を発表しておりますが、今後、この施策の状況などを見きわめながら、若者の
市へのとどまりと市へのUターンを推進する策を研究していきたいと考えております。以上で
ございます。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部参事、酒向真奈美君。
(健康福祉部参事
酒向真奈美君登壇)
○健康福祉部参事(酒向真奈美君)
私からは、ひとり親自身の資格取得のための制度について
お答えいたします。
国、県ではひとり親家庭が安定した収入を得られ、経済的自立ができるようにさまざまな事
業を実施し、支援しております。国が実施しております、母子・父子家庭の母や父が、看護師
や、介護福祉士、保育士等の資格取得のために2年以上養成機関で修業することを支援するた
めの高等職業訓練促進給付金等事業を、全てのひとり親家庭への訪問時に、チラシを渡し説明
をしております。また、相談のあった方には詳しく案内をしています。この事業を利用された
方は、資格を取得後、安定した収入を得られる病院等で就業してみえます。
また、県では、ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業を実施しておりますが、
現在のところ当市及び県下での利用実績はありません。
また、現在のところ、当市のひとり親家庭から自立支援について具体的な要望は出てきてお
りませんが、今後、ニーズ調査等をすることで、ひとり親自身の資格取得のための制度の必要
性を精査していきたいと考えております。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
(産業振興部長 伊藤秀樹君登壇)
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
私からは、有害鳥獣対策についてお答えをいたします。
-162-
1点目のネットや電気柵は要望に対して足りているかとの御質問ですが、ネット柵につきま
しては、バッファーゾーン整備と対で行っている事業で、鳥獣被害の多い地区から順次、地元
の協力をお願いしながら進めております。
鳥獣被害は、全国的に拡大しており、ネット柵については、県への要望も多く、市からの要
望の80%程度で採択をされております。また電気柵については、本年度は要望に対して全て対
応できております。
2点目、市費で早急に対応すべきではないかとの御質問ですが、ネット柵につきましては、
バッファーゾーン整備と対で行っている事業で、施工は地元であるため、難しいと考えており
ます。
有害鳥獣被害防止対策の補助につきましては、来年度から、電気柵のみではなく、ネット・
金網等につきましても補助をしてまいります。
○議長(山田 栄君) 6番、村瀬正樹君。
○6番(村瀬正樹君) 再質問を一括形式で行いますので、いろいろ申し上げますが、よろしく
お願いいたします。
まず、インターネット利用についてですが、フィルタリング100%というのはできないんで
しょうかね。県のほうも弱腰で、八十何%とか何か申しておりますけれども、私はインターネ
ットをやっておりませんし、難しい携帯をよう使わんのですが、有害サイトへつながっちゃう
とか、膨大な料金を請求されるとか、それで薬物も買えるとか、援助交際もあるとか、いろん
なことを聞きますけれども、どうして100%にできないのか。また、家庭の問題もございまし
ょうが、市あるいは市教育委員会として勧めてはみえるんですけれども、もうちょっと強力に
やってもいいと思うんですよね。青少年の健全育成のためには、やっぱり100%にならない限
り、たとえ5%でも見えると、その子の携帯を使ったり、いろんなことが起きると思うんです
けれども、100%にならないかなあということを思っております。100%にしても、何かお聞き
しますと、抜け道があるそうで、上手に見つけていくといろいろつながるそうなんですが、
100%に私はこだわってほしいなということを一つ思いますので、それに対するお考えをお聞
きしたいと思います。
それから、料金の件でございますが、料金が非常に高くなってしまうこともあるし、基本料
金も私の携帯は二、三千円で済んでおるんですが、インターネットをつなぐと5,000円、7,000
円とかかるんだそうですね。自分でお金を稼げないうちから、5,000円だの1万円だのという
お金を自由に使う、親のすねをかじるということはどうかなあと思うんですね。調べ物でした
ら、書物とそれから家のパソコンで十分できると思うんです。先生に聞けばいいですし、友達
に聞くということができると思うんですね。一方的な情報の提供を利用して、話すこともせず
に、知識をどんどん吸収するとか、それから用もないのにそういうサイトを使うとか、インタ
-163-
ーネットを使うということは問題があると思うんです、料金の面からも。その料金の面から、
どのようにお考えでしょうか。お聞きしたいと思います。
3点目は、勉学の妨げになるということですね。先ほども申し上げましたが、個人差はある
と思うんですけれども、全体的に10時過ぎとか11時過ぎに携帯やスマホを使っておって成績の
いい子は少ないわけですので、やっぱりやめたほうがいいんじゃないか。以上のことについて、
児童・生徒にも保護者にもかなり指導とか依頼はされてみえるみたいですけれども、いま一歩
踏み込んだ通知とか依頼というのも、機会を捉えて必要じゃないかなあということを思います
ので、今の3点についてお考えをお聞きしたいと思います。
次に、低所得世帯の支援でございますが、そんなに困ってみえる方はいらっしゃらないとい
うことを聞きましたので安心しておりますが、特にお医者様ですね、太田病院も、私もかかり
つけで木沢記念病院にかかりましたけど、先生が愛知県のほうに転勤されるということで、か
わられました。美濃加茂市にうちを構えて、木沢記念病院や太田病院に勤めてみえる、ずうっ
と勤めるという先生がどれぐらいいらっしゃるかちょっとわかりませんけれども、いろんな面
で本市に定着していただけるお医者様、あるいは助産師の人がいらっしゃるといいなというこ
とを思います。
それから、土木や建築学科の人が今少ないと言われますね。東京オリンピックに向けていろ
いろ資材の高騰とか、それから人件費の高騰とか言われていますが、市役所のほうでも土木関
係の技師が少ないような話もちらっと聞いたような気がいたしますが、限定することは問題が
ありましょうけれども、こういう方面の方に対する特別な奨学金というのは、やっぱり与える
ことができないでしょうか、つくることができないでしょうかということを思います。ぜひと
も市のほうへ呼び戻していただきたいなあということ。頭脳の流出を抑えたいなあということ
を思います。
3点目、鳥獣被害についてですが、先日、ある市民の方から電話がありまして、20分ほどい
ろんなお話をされました。要は、猿、イノシシなどの害に困り果てておると。荒れている田ん
ぼや畑をあなた見たことありますかと。その方は、猟友会には入っていないけれども、お聞き
したところ、空気銃か何かで駆除に当たっているんですけれども、年々やめていく方も非常に
多いと。猟友会も含めて。何でかというと、補助が少ない。私の耳がちょっと違っておったか
もしれませんが、散弾銃は1発13円とか、空気銃は7円とかで、例えば、散弾銃をバババババ
と撃つと、100発撃てば1,300円だけど、何も当たらんと獲物がないから自分も非常にむなしい
し、獲物を持っていって捕獲のお金をもらうこともできんしというようなことで、非常に困っ
てみえると。それから、カワウが最近ふえて、漁協の方も鮎や魚を食べられちゃうということ
で、それを木曽川で撃っても、八百津のほうへ行って、しばらくするとまた帰ってくるという
ことで、鳥獣の鳥のほうも困ってみえるということをお聞きしました。
-164-
とにかく、せっかく野菜をつくっても、米をつくっても、柿をつくっても、みんなイノシシ
や猿に持っていかれちゃうと。本当に情けない、悔しい、悲しい怒りがあるということで、農
林課へ行って、こういうことがあるとお話ししても、やっぱり農林課としても難しいところで、
こういう補助がありますので、こういうのもありますよ、活用してくださいということで、お
りもありますよとか、いろいろお話はしていただけるんですけれども、やっぱり決め手がない
んですね。全体で鳥獣捕獲には1,000万円ぐらいの予算をつけていただいているはずなんです
が、専門的な難しい研究は、大学や研究機関に任せるとして、今できること、先ほど申しまし
た、もしネットの需要があるならば、伊深だけじゃなしに下米田も三和も山之上も早急にやっ
たほうがいいんじゃないかなあということで、県に頼らずに。もう一回聞きますが、市の予算
をつけることはできないか。以上の大きい3点についてお聞きいたしました。
○議長(山田 栄君) 教育長、日比野安平君。
○教育長(日比野安平君)
最初の3点についてお答えをいたします。
初めのフィルタリングにつきましては、先ほどの答弁でも申し上げましたが、岐阜県青少年
健全育成条例というのがありまして、その中にフィルタリングを100%しなさいと位置づけて
おりまして、業者は、まずフィルタリングの内容を説明して、保護者は、フィルタリングしな
いなら、その理由をしっかり書いて書面で出しなさいというところまでやっておりますが、今
議員御指摘のように、こういう方法で抑えると、次の抜け道はこういうのがあるというような
ことも、やはり繰り返し追いかけっこのようなことがないとは限りませんが、こういう条例が
あって、実際多くはこれに沿ってやっているはずです。
後のことにも関係しますので、ちょっと申し上げますと、料金も思わぬところから請求書が
来て大変だということも、校内での研修会や各種事業でかかわりのあるところでも絶えず行っ
ておりますし、PTAの会合でもそういう話は親にかかってくるわけですので、よく知ってほ
しいということで伝えてありますし、当然、学習に影響が出ます。私も前の議会でも申し上げ
たことがあるように思っていますが、私たちは夜携帯電話を充電します。子供たちは昼に充電
しておいて、夜は持って寝ると。つまり、いつ入ってきても3秒以内ぐらいに返事しないと、
仲間外れになってしまうというのが、これは笑い事ではなくて本当にあるんですよね。これが
いかにもかわいそうで、そんなことは無視しなさいということを8月の終わりでもう3回やり
ましたが、生徒会のサミット、小・中学生サミットと少しずつ名前を変えていますけれども、
その中で繰り返し伝えておるところでございます。
親へは、これは全部かかわってきますので、こういう申し上げ方をしましたが、きょう、今
年度のPTAの理事会があります。ここで確認をしようと思って、配布する資料を準備してお
ります。来年度4月に新しい理事会でも再度、ほとんど人が入れかわりますので、再度伝えよ
うと思っていますのが、もう御存じの方多いと思いますが、アメリカのマサチューセッツのお
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母さんが13歳の子供にアイフォンをクリスマスプレゼントしたときのグレゴリーへという手紙
に18項目書いております。全部はちょっと大変ですので、少しだけ何が書いてあるかを知って
いただくと大変ありがたいと思いますから御紹介申し上げますと、このアイフォンは、私が買
ってあなたにかしてあげている物なんだ、あなたの物じゃないんだと。お母さんって優しいで
しょうと言っておるわけですね、1番目。2つ目は、パスワードは常にお母さんに報告しなさ
い。それから、普通の学校のある日は午後7時半に、休日は午後9時にはお父さんかお母さん
にアイフォンを渡しなさいと。次の日の朝7時半に返してあげるからと。その間に充電をして
おくと。それから、学校へ持って行ってはいけませんと。直接会話をするのを楽しみなさいと。
メール上でやりとりするんじゃなくて、会話というのは、生きる上で大変大事なスキルなので、
実際に面と向かって会話をしなさいと。それから、壊してしまったら、それは芝刈りをするな
り、赤ちゃんの世話をするなり、誕生日のプレゼントでもらったものでカバーをするなり、そ
ういうもので弁償しなさいと。それから、人と面と向かって言えないことをメールを使って言
わないということ。それから、あと1つだけ御紹介申し上げますと、プライベートな写真を送
ったり受け取ったりしてはいけません。それをやりとりすることをばかにしてもだめですよと。
あなたは賢いですから、そういうことがしたくなる時期がやってくるでしょうけれども、それ
はとてもリスクが大きく、学校生活だけでなく人生さえも壊してしまう可能性があります。サ
イバースペースは、あなたより巨大で強力です。一度広がってしまったら、解決するのはとて
も難しいというようなことが18項目書いたものをもう一度今いただきましたもんですから、早
速印刷をして、再度、2年ぐらいまでは出しておったんですけれども、ちょっと1年ぐらい欠
損しておりますので、出してまた伝えたいと思っていますので、よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
ネット柵につきましては、バッファゾーンと対になっている分
については、今のところは県の環境税のほうを使って対応していきたいと思っております。
ただ、ここ2年ですけれども、市のほうから鳥獣被害の多いところをある程度見きわめまし
て、地元でネットを買っていただけるかどうかということでお伺いを立てて予算を使っており
ましたけれども、もし地域である程度意見をまとめていただいて、この地域を、例えば1キロ
ぐらいやるので何とかということで、自治会要望等で上げていただけましたら、今は市から地
元のほうへ作業をお願いしているんですけれども、そうした作業ができますよということで自
治会要望で上げていただければ、ある程度優先的に対応もしていきたいなあというふうに思っ
ておりますし、またそうした大がかりなものではなくて、今までは電気柵だけで、個人として
のそういう防御をしていただいていましたけれども、お話を伺っていますと、電気柵だけでは
ちょっと防ぎ切れない面もあるというお話も伺いましたので、先ほども申し上げましたように、
電気柵等からのネットで、個人の対応になりますけれども、そちらのネットも電気柵と同じよ
-166-
うに補助対象にしていくということで、来年からは予算計上しておりますので、よろしくお願
いします。
○議長(山田 栄君) 答弁漏れがございますので、特別な支援等が、低所得者の就学支援等に
関しての質問がございましたが、執行部の誰が答弁するんですか。
ただいまの医師等が本来ならば市のほうに住んでいただきたいがということで、またそこの
流れの中で、土木技師等の不足の部分で、そちらの仕事につくために、就業するためにも、そ
ういう学ぶ部分についてだと思いますが、特別な市として単独で奨学金施策ができないかとい
う質問がございましたので、答弁をお願いします。
教育長、日比野安平君。
○教育長(日比野安平君)
大変失礼いたしました。
これも実は気になっておりまして、昨日もそういうことに遭遇しましたので、他市の状況も
調べて、当市の人口増も、Uターンも含めて、喫緊といいますか、大切な課題でございますの
で、それに合ったようなものを考えていく必要性は感じておりますが、これは当該関係部署と
相談をしながら研究したいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 6番、村瀬正樹君。
○6番(村瀬正樹君) 雑多な質問をして申しわけございませんでした。もう一回だけお願いい
たします。
携帯の販売業者でございますが、そこへの依頼とか指導はなされていらっしゃいますか。そ
れから、フィルタリングを1回かけるときには、親同席だと思うんですが、解除する場合です
ね、生徒さんが自分で行って解除するとき、簡単にできるものかどうか。親の印が要るとか、
親の同席が必要というふうに聞いたんですが、その辺のことについておわかりでしたら、お答
えいただきたいということが一つでございます。
もう1つは、先ほど申しました、私も不勉強で申しわけないですが、鉄砲の弾代、1発幾ら
というやつ。弾代の補助というのはあるんでしょうか。猟友会とかそういうところにまとめて
払っているというような考えなんでしょうか。もしおわかりでしたら、お答えください。以上
でございます。
○議長(山田 栄君) 教育長、日比野安平君。
○教育長(日比野安平君)
私どもが業者へ直接ということはありませんが、この条例ができて
おりますので、これは業者へ徹底して配布されておるはずですから、それに沿って動いている
と思っております。
解除、これはテクニックを持っている人は別ですけれども、解除するときにはやはり親と一
緒に業者に行って解除することになるはずでございます。以上です。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
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○産業振興部長(伊藤秀樹君)
やっぱり弾とかの消耗品については、やっぱり補助対象にする
ということはちょっと難しいというふうに思っております。
○議長(山田 栄君) それでは、ここで暫時休憩いたします。次は午前11時5分から再開いた
しますので、よろしくお願いいたします。
○議長(山田
休憩
午前10時48分
再開
午前11時05分
栄君) それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。
1番、渡辺孝男君。
(1番
渡辺孝男君登壇)
○1番(渡辺孝男君) これより質問をさせていただきますが、各議員の方々と重複する点があ
りますが、お許しをしていただきますようお願いをいたします。
前回の第4回定例会で、私は「高齢者などインターネット環境のない人へも情報を平等に伝
える方策は」このような質問をさせていただきましたところ、高齢者数名の方から、私も同感
であるとか、私が思っていたことを質問してくれた、ありがとうなどの電話をいただきました。
私は電話の会話で、高齢だからできないと思うのでなく、私にもできた、このように前向きな
発想でぜひチャレンジしてくださいと話をいたしました。
市民の方は行政に期待をされています。高齢化が進む中、ぜひ市民の方に喜んでいただける
具体的な方策を決め、早急に進めていただくようお願いをいたします。
今回も、市民の方に密着した質問を5項目9点について、議長さんのお許しを得ましたので、
通告に従い順次質問をさせていただきます。市民の方が納得される回答をしていただくようよ
ろしくお願いをいたします。
最初は、高齢化が進む中、年々増加する医療費について、本市の考え方など2点お伺いいた
します。
国の資料によりますと、医療費は2001年度から13年で10兆円増加し、40兆円の大台に到達し
たと言われています。急速な高齢化の進展で、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向けて医
療費は一段と膨らみ、54兆円に達するとの試算もあります。このまま医療費を含む社会保障費
が増大し続ければ、財政破綻に突き進むしかなく、大半の高齢者にとって唯一の収入源である
年金の大幅削減に至るとも言われております。政府は、早急に医療費削減に向けた取り組みを
行うために、企業や自治体が実施している医療費抑制に向け成功している優良事例を選び、企
業や自治体に導入してもらうように求めております。
このような中、三重県いなべ市では、介護予防、健康増進活動「元気づくりシステム」に取
り組み、その中でストレッチ、ウオーキング、ボール運動などを取り入れた健康増進運動を集
会場などで実施され、医療費抑制につながったとして、自治体の優良事例で紹介をされており
-168-
ます。市議会まちづくり特別委員会では、去る2月26日、いなべ市の取り組みを視察し勉強を
してまいりました。いなべ市の調査によりますと、元気づくりシステム参加者の年間医療費が
1人当たり2008年度、約21万3,000円に対し、非参加者は約29万円と約8万円の差が出ている
と報告をされております。
地域の皆さんとともにいろいろな問題を解決し、楽しく元気にと始めた活動が、厚生労働省
が推奨する大きな成果を生み、今では元気づくりは地域づくり、いなべから全国へと、今では
全国発信事業として進められております。高齢者一人一人が、医療費抑制に向けてすぐに取り
組める具体例としては、そのほかにも医療機関から処方された薬は薬局に申し出て積極的にジ
ェネリック薬品を使うとか、また処方された薬を適切に管理し、飲み残し、飲み忘れを防止し
て、飲み残し薬の無駄な廃薬を防ぐなどがあります。
いなべ市のように、成果を出しているところはほかにもあり、各自治体が具体的な取り組み
をすれば医療費抑制に大きな効果があります。
1点目の質問ですが、超高齢化社会と言われる中、本市も具体的な方策を行い医療費抑制に
貢献をしなくてはなりませんが、本市としてはどのような取り組みをされ、前年度と比較して
具体的にどのような効果があったかお伺いをいたします。
2点目の質問は、本市には健寿会など高齢者の方が主体となった団体が各地域で活躍をされ、
軽スポーツなど健康促進に取り組んでおられます。
いなべ市は、健康促進運動の参加者と非参加者の医療費額を数値で表示され、参加団体の意
欲にもつながっていると思いますが、本市も先ほど申し上げた医療費抑制であるとか、受診回
数の減少など、具体的に数値を分析し開示できるのかできないのかお伺いをいたします。
次に「第70回全国レクリエーション大会in岐阜」について2点お伺いをいたします。
本年、9月23日から25日までの3日間、岐阜県で第70回全国レクリエーション大会が開催を
され、42市町村全てで競技が行われます。本市においては、専用カーペットの上でカーリング
を行う競技、ユニカールと、健寿会などで幅広く行われているグラウンドゴルフの2つの競技
が開催されます。大会の目的は、国民一人一人の幸せで豊かな生活形成を目標とした、レクリ
エーション運動の一環として、生涯を通じて楽しみ、喜びを味わえるレクリエーション活動を
体験しとあります。また、大会方針の中には、多くの県民の方々に参加していただき、生涯ス
ポーツ、生涯学習のすばらしさに触れてもらい、大会終了後もこの活動が継続されていくよう
にとあります。大会1年前となる今年度は、「清流の国ぎふレクリエーションフェスティバル
2015」が県内各地で開催され、中濃地域では10月12日に可児市内で行われました。県全体でレ
クリエーションに対する理解を深め、大会に向けてさまざまな取り組みがなされております。
1点目の質問ですが、本市も大会に向けて準備が進んでいると思いますが、主管部署、協力
団体、競技会場など、現状の状況、開催までのスケジュールはどのようになっているか、お伺
-169-
いをいたします。
加えて、大会の方針には、ぎふ清流国体と同様全国から来県された方々に、岐阜らしさを体
感してもらえるようなプログラムを考案し提供しますとあります。担当課に限らず、美濃加茂
市全体でおもてなし、PRする絶好の機会でもあると考えますので、この点についてもあわせ
てお伺いをいたします。
2点目の質問は、生涯スポーツ、生涯学習の振興という点から、一過性で終わることがない
よう、大会方針にも掲げられているように、終了後も活動を継続することが重要と考えますが、
市として大会終了後、どのような方法で継続していくかもお伺いいたします。
次に、放課後児童クラブの待機児童問題についてお伺いをいたします。
放課後児童クラブは、共働き家庭など留守家族の小学校に就学している児童に対して、学校
の余裕教室や児童館、公民館などで放課後などに適切な遊び、生活の場を与えて、その健全育
成を図る目的とされており、国を含め県、市町村で待機児童など問題解決に向けて努力をされ
ております。文部科学省は、大学生、地域の高齢者などさまざまな方を教育活動サポーターと
して参画していただく放課後子ども総合プランも進められております。待機児童問題について
は、昨年6月に定例会で牧田議員が質問されており、その中で、放課後児童クラブの利用を希
望している家庭があるのに、それにお応えすこと事ができでいない状況と答弁がありました。
本市においても、少しでも待機児童をなくすために教室をふやすなど対策がとられております
が、若いお母さんから、夏休みなど長期休みのとき、学校保育に入れないため仕事もできない、
市として早急に対策を考えてほしいとの意見もいただきました。
そこで質問ですが、本市の待機児童状況は昨年と比べ今年度はどうなったのか、また今後の
推移はどのようになり、待機児童ゼロを目指す方策はどのように考えているか、お伺いをいた
します。
次に、パブリックコメント制度について2点お伺いいたします。
パブリックコメント制度とは、政策立案を行う過程において、原案や関係資料を公表し、意
見を求め、これらに対し提出された意見を考慮して意思決定を行うとともに、意見に対する考
え方を公表する一連の手続と定義され、数多くの自治体で導入が進展されております。この制
度のメリットは、条例、新施策などを制定、企画する際に、市民が意見を伝えることが可能で
あり、デメリットは、特定の人とみられる同意見が多数寄せられる場合があるなど、よいとこ
ろもありますけれども、その反面、悪いところもあります。この制度は、公的な機関のホーム
ページなどを通じて、意見や情報などを提案する煩わしさがあり、特定の人しか閲覧されてな
いのも事実であります。
1点目の質問ですが、本市が募集したパブリックコメントの回答状況の件数はどのぐらいな
のか。また、コメントについて議論の場に挙げたとか、実際に意見を反映したなど、どのよう
-170-
に取り扱ったのかもお聞きいたします。
2点目の質問は、パブリックコメント制度の話を地域でしても、それって何とか、聞いたこ
とがないなど、制度の意識が低いと思いますが、市民の方にもっと認識をしていただくのも必
要と思いますが、市の考えをお聞きいたします。
最後に、空き家問題について2点お伺いいたします。
この問題は、全国各地で取り組みが行われている少子・高齢化の代表的な課題であり、各市
町村が知恵を出し、取り組んでおられます。本市においても幾度か定例会で質問をされていま
すが、これという特効薬もないのが現状ではないでしょうか。
ある新聞に、郡上八幡の空き家についての記事が掲載されており、その中に家を貸そうと決
意をされた記事がありました。その家は、土砂災害特別警戒区域に指定される地域で、増改築
の際には条件や制限に加えて費用もかかるため、貸すには心苦しさを感じ、愛着ある建物が見
ず知らずの人の手に渡ることへの抵抗感もあり、自分の代で壊すべきかとも考えられたそうで
す。しかし、この人なら歴史を理解しつないでくれる、この人にこの家を使ってもらおうと決
意をされたそうです。取材を終えた記者は記事の最後に、なぜ郡上に引きつけられるのかを考
えたとき、それはここなら住める、やっぱりここがよいと思える環境を地元の人がつくってい
るからではないか。郡上の空き家に移り住むきっかけを5人の方に聞いたところ、○○さんに
会って郡上に住もうと思った、○○さんのおかげなど必ず地元の人が出てきた。郡上の魅力は、
自然、文化、伝統いろいろとあるだろうが、暮らし続ける決め手は、やはり人、人情だとわか
ったと締めくくってあります。この記事を読んで、何を考えるかは自由でありますが、私は人
と人の温かさを原点に立ち戻り考えさせられた記事であり、空き家を1軒でもなくす好事例だ
と思います。
本市では、三和のまちづくり協議会が空き家の取り組みとして、借りる方と地域の方が協力
し、空き家リフォームワークショップが行われています。
前回の定例会で、酒向議員が移住希望者への取り組みについて質問をされ、それに対し執行
部は、次年度の機構改革で移住・定住担当部署を設置、そこで情報を整理して市ホームページ
など利用による情報発信するとの答弁がありました。
1点目の質問ですが、美濃加茂市の空き家に住みたいと言われる方も見えると思いますが、
そういった方々に対し、市のホームページの情報発信のほかにどのような方法で取り組みをさ
れるのか、新たに課として設置する移住・定住担当部署の業務内容が、今後の空き家対策につ
いて大変重要と思いますが、市の考えをお伺いいたします。
次の質問ですが、先月私たちの会派は今後の空き家対策についてなど、諸問題について各省
庁の専門官から、話を聞く勉強会を行いました。その中で、都市再生特措法の改正により、空
き地、空き店舗を有効活用するための協定制度を創設するとの説明がありました。この制度は、
-171-
低・未利用地と呼ばれる適正な利用が図られるべき土地が、長期間に渡り利用されていない未
利用地や、周辺地域の利用状況に比べて利用の程度が低い低利用地を、空き家と同じように有
効利用するというもので、具体的には空き地や空き店舗を貸し出す意向を持つ所有者と、活用
を手がけるまちづくり団体との間を市町村が取り持つという、官民連携によるコンパクトでに
ぎわいのあるまちづくりを目指すものであります。
私の地域でも、低・未利用地の土地があり、雑草の問題などで困ってみえますが、本市は
低・未利用地の問題について空き家と同等の考えで取り組んでみえるのか、またほかの方法で
進めているのかお伺いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとう
ございました。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
(健康福祉部長
酒向洋君登壇)
○健康福祉部長(酒向 洋君)
私からは、医療費削減の取り組みについてお答えをいたします。
まず市の施策についてですが、健康づくりや介護予防対策を進めていくためには、自分の健
康は自分で守るといった意識を育み、自発的、継続的な活動が求められるところであります。
具体的な取り組みとして、健康づくりでは高血圧や脂質異常の人、また日ごろから運動不足
の人を対象に、自宅でできる運動としてスポーツクラブ指導者の指導による健康づくり教室の
開催や、年間を通してのウオーキング事業を行っております。
ウオーキングについては、厚生労働省研究班による研究では、1日1万歩歩けば、1日当た
り14円の医療費が削減されるというデータなど、さまざまな調査結果から医療費削減効果があ
ることが報告されております。
市では、昨年度ウオーキングマップを作成し、配布に努めており、その成果として今月開催
したウオークみのかもでは340名の参加者があり、過去最高の参加をいただくことができまし
た。
介護予防については、高齢者を対象にした運動教室を開催しておりますが、参加者の参加前
後の体力測定や、チェックリストによる前回とのチェック数の比較評価などを実施しています。
また、ウエルネス事業では、参加前後の体力測定から参加後の体力年齢の若返りや、体重、
体脂肪の減少、筋肉率の増加というプラスの効果が得られています。
今後、さらに市民の皆さんが、自分に合った健康づくりの方法を見つけ、無理のない範囲で
健康づくりに継続的に取り組むことができ、またその結果、個人の医療費削減、市の医療費削
減につながるような施策の充実に努めてまいります。
次に、医療費分析についてですが、各事業の計画と実施に当たっては、医療費抑制効果があ
るとされる情報等から、当市の現状に合わせて事業化をしております。来年度は、これまでの
ウエルネス事業を見直し、誰でもできる健康づくり教室や、みのかも貯筋応援団事業を始める
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ほか、健寿会やふれあい・いきいきサロンでの軽スポーツや体操などを計画しております。
これら健康づくりや介護予防につながる活動は、医療費抑制の効果が期待できるところです
が、現在のところ事業の参加者と非参加者についての医療費分析は実施しておりません。こう
した医療費分析は、実施に当たり評価の方法や費用についての考慮が必要であると考えており
ますが、先般議員の皆様方とともに視察させていただいた三重県いなべ市など、先進地の状況
や情報をよく把握し、研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
(市民協働部長
渡辺久登君登壇)
○市民協働部長(渡辺久登君)
私からは、全国レクリエーション大会及び空き家への移住に関
してお答えいたします。
第70回全国レクリエーション大会in岐阜については、本年9月に開催され、本市において
は、ユニカールとグラウンドゴルフが開催されます。その開催に向けては、スポーツ振興課が
主管部署となり、岐阜県、岐阜県レクリエーション協会、日本ユニカール協会、市グラウンド
ゴルフ協会との協力のもと、日程調整、会場確保、用具の調達等を行い、9月23日金曜日に西
総合運動場でグラウンドゴルフを、9月24日土曜日にプラザちゅうたいでユニカールを行うこ
とが決定しております。
特に、カーペットの上でできるカーリングであるユニカールについては、昨年10月10日には、
日本ユニカール協会の指導者を招き、普及指導員講習会が行われ、当市スポーツ推進委員を初
め60人が指導員資格を取得され、その後スポーツ推進委員活動の中で独自に講習を行ったり、
可茂地区のスポーツ推進委員の研修会においても講習会を実施するなど、開催地としての準備
を進めているところでございます。
また、全国から当市を訪れる参加選手の皆さんを温かくおもてなすよう、スポーツボランテ
ィアや関係団体及び市観光協会等の協力をいただき、ドリンクコーナーや食の振る舞い、花飾
り等の装飾などを通じ美濃加茂市のPRを行ってまいりたいと計画しているところでございま
す。
次に、大会終了後の継続性についてですが、大会方針どおり大会を単なる一過性のイベント
として終わらせることなく、今回かかわるユニカールなどを通じ、ルールも簡単で誰もが気軽
にできる軽スポーツのよさを、大会や前後の講習会を通じて市民の皆さんに御紹介し、スポー
ツ推進委員の皆さんとともに、市内各地域で今後の普及を図りたいと考えております。
次に、空き家に住みたい方に対する移住・定住担当部署の業務内容と取り組みについてお答
えいたします。
まず、移住・定住担当部署の業務内容ですが、先の金井議員の御質問にお答えしたとおり、
移住・定住施策の総合窓口として地域振興課を位置づけ、移住希望者の相談や地域で取り組ん
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でいる空き家への案内などの最初の窓口に加え、庁内部署あるいは定住自立圏内の町村との移
住・定住に関する施策の調整など、移住・定住施策の全般を担当することになります。
新設されるまちづくり課は、移住に取り組んでいる地域に入り込み、地域の皆さんと具体的
な空き家対策や移住者の受け入れ体制などを検討していくことを担当し、地域振興課、まちづ
くり課と両部署が連携を図りながら、移住・定住促進策を推進してまいります。
美濃加茂市の空き家に住みたいという希望者への情報提供については、市のホームページの
ほかに、全国的な情報配信媒体として展開しているホームページ等に情報を掲載したり、東京
や各地で開催されております移住・定住フェアにも参加し、直接、美濃加茂市の情報を提供し
ていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
(教育委員会事務局長 小田島史佳君登壇)
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 私からは、放課後児童クラブの状況についてお答えし
ます。
初めに、待機児童の状況ですが、平成28年度の受付を1月末まで行い、871件の申請があり
ました。27年度と比較して81件の増となっております。1年生から3年生を優先に、受け入れ
る教室の広さや、保護者の帰宅時間なども考慮して利用の可否を審査しました結果、38名が待
機となりました。
待機児童数は27年度当初も38名でしたので、変わっておりませんが、入室許可人数で比較し
ますと、27年度は752人であったのに対し、28年度は833人に許可をしており、81人の増となっ
ております。
今後の推移につきましては、利用の希望者は増加をしていくと捉えています。
待機児童ゼロを目指しての取り組みについて、平成27年度、下米田小学校では、3階の旧家
庭科室で行っていたものをより広い1階の図工室で行えるようにしました。
また、28年度には、夏休みの期間などに太田小学校の特別支援教室や古井小学校の図工室な
どを使用させていただけることにするなど取り組んでおります。
また、本郷教員住宅の1階部分を改修して放課後児童クラブとしての活用を考えています。
○議長(山田 栄君) 経営企画部長、伊藤誠一君。
(経営企画部長
伊藤誠一君登壇)
○経営企画部長(伊藤誠一君)
私からは、パブリックコメントについてお答えいたします。
市の基本的な政策や条例の制定などを行う際には、公正性や透明性の確保、市民の市政への
参画及び開かれた市政の推進を目的としてパブリックコメントを行っております。この制度は
平成18年度に開始して10年が経過しようとしております。この間、条例案や計画案など48案件
のパブリックコメントを行い、そのうち22案件について41名の方から156件の御意見をいただ
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いております。
いただいた御意見は、内容に対する質問や提案から表現の訂正などさまざまでございますが、
全ての御意見に対して回答をさせていただくなど、適切に対応させていただいております。
パブリックコメントに関しては、より多くの方にこの制度を御理解していただくために、こ
れまでは市のホームページや広報紙で御案内しておりましたが、今後はこれに加え、CCNe
tやFMらら、すぐメールなど市が自発的に情報発信できる媒体を使って、制度の周知ととも
にパブリックコメントの実施を呼びかけていきたいと考えておりますので、よろしくお願いし
ます。
○議長(山田 栄君) 建設水道部長、池田正幸君。
(建設水道部長
池田正幸君登壇)
○建設水道部長(池田正幸君)
私からは、低・未利用地の対策についてお答えいたします。
平成28年度に策定予定である空き家等対策基本計画の中で、空き家の状況をよく調査し、利
活用を含めてどのように取り組んでいくかを検討していきます。今後は、空き家等対策基本計
画にあわせて、空き家の適正管理を推進していく方法を検討してまいりたいと思います。
なお、国土交通省が新たに制度創設しようとしている低・未利用地の活用制度については、
今後公表されましたら、その中身をよく調べ研究してまいりたいと思いますので、よろしくお
願いいたします。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
○1番(渡辺孝男君) いろいろと、御答弁ありがとうございました。
全項目ではないですけれども、順次質問させていただきますけれども、最初に質問させてい
ただきました医療費の関係について、酒向部長のほうからいなべ市に行ってという話がありま
した。本当に御苦労さんでありました。この中で、今の医療費がどのようになっているかとい
うことなんですけれども、全国的に今1人当たりの若い人から高齢の方まで平均がどうなって
いるかということなんですけど、0から14歳の人は13万2,000円、15から44歳の人は10万3,000
円、40から64歳の人は26万1,000円というふうに、順番に上がっていっているんですね。そう
した場合に、私は過去に管理ということで質問させてもらったことがあるんですけど、前回は
収納率向上するために、グラフ化してくださいというふうなことで質問させていただきました。
それはなぜかというと、グラフを見ればすぐに結果がわかるんですよね。収納率を上げるには、
右肩上がりのグラフになっておれば、ここ頑張っておるねと。例えば、このように医療費を下
げないかんと。そうしたら、右肩下がりのグラフになっていないかんということで、例えば先
ほども質問させてもらったんですけれども、健寿会とかいろんな団体さんが、一生懸命頑張っ
てみえるんですけど、その頑張った結果が何かでわかるというのを僕はやっていただきたいで
すけれども、その辺ちょっとお答えしていただきたいと思います。
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○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
○健康福祉部長(酒向 洋君)
順番に医療費が高くなっておるということで、なかなか一つに
はグラフにするのは少しちょっと怖いような思いもあるわけなんですが、やはり議員今おっし
ゃったように、そういった目で見えることによって、余計それらの取り組みにつながることが
あるかと思います。ちょっと今、どうした形がいいか頭に浮かんできませんけれども、いなべ
市のような、ああいった先進地でどういったことでやってみえるか、そういったことも検討し
ながら、ちょっと考慮をしていきたいと考えております。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
○1番(渡辺孝男君) 私もこの医療費等については、質問内容について全てなんですけど、い
ろんなところから情報を得るんですわね。今、インターネットなんかで調べられるものですか
ら、全て調べていろいろと執行部の方にも意見を言ったり、執行部の方から逆にいろいろ聞い
てやっておるもんですから、ぜひそのようなものをインターネットとか、それから市町村の状
況などを調べてもらって、そしていかに医療費を下げるかというのもやっぱり挑戦していただ
きたいと。もしも医療費を下げられた団体には、あんたのところはよう頑張ったと。なら、少
し報奨金でも上げて、またさらに医療費を下げる活動につながると僕は思うもんですから、ぜ
ひそれにチャレンジをしていただきたいと思います。
これだけに、質問していると時間もなくなってしまうもんですから、次に移らさせていただ
きますけれども、次の全国レクリエーション大会なんですけど、ここにポスターがあるんです
けど、今まだポスター張っていないですので、インターネットで見ると、こういうポスターが
あるんですわ。あるならば、今からでもこういうのを、これインターネットで出ていれば、県
でも張っちゃいけないということは多分言わないと思うものですから、今からでもPRをして、
そしてこのレクリエーション大会のときに、美濃加茂市をアピールしてくれということもお願
いしたんですけれども、今からこういうふうに、こういう競技がありますと。先ほどの、戻る
かもわからないですけれども、高齢者の方も、若い人も、こういう競技があるから、ぜひやっ
てくださいと。これの裏には、岐阜県各市町村の中で何の競技がやられるかというのも、全て
裏には載っておるもんですから、早急にこういうのが張れないんかどうかお聞きします。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
今スポーツ振興課のほうにそのポスターあるかなのかちょっと
確認しておりませんが、早急に取り寄せ掲示させていただきます。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
○1番(渡辺孝男君) 早急に取り寄せなくても、これを拡大すればいいんじゃないかなと僕は
思うんですけど、もしできればそういうふうにしていただきたいと思います。
次に、放課後児童クラブについてちょっとお伺いしたいんですけれども、市長のほうも、こ
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の議会の一番最初の冒頭に話をされた内容の中に、特に女性をターゲットとした取り組みにつ
いて、ライフスタイル、出会い、結婚、妊娠、出産、子育て、教育といった5つのステージを
中心に事業展開を図りますというふうに言われておりますし、それから市長が今、地方創生に
ついて各地域を回られている中で、地方創生の中にもこれが入っておるもんですから、そうい
う今の子育てに優しい市をつくりますというふうに言われておるんですけれども、やはり僕は
待機児童というのはゼロにしないと、市長が言われているようなことにならないと思うんです
けど、今、市長はこれをゼロにする考えはないかどうか市長の立場としてお答えしていただき
たいんですけど。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) この待機児童については、保育園の待機児童とはまた別で、放課後の児
童をいかに見守るかという点についてなんですけれども、この点については地方創生の懇談会
でも御質問いただいたりしてお答えしておるわけなんですけれども、一つは当然1年生2年生
のまだひとりで家にいられないといいますか、ひとりで留守番をさせるのは少し心配だという
御家庭については、やはりこの施設の整備を早く進めて、ゼロにしたいという思いがあるのと
同時に、条例を制定していただきましたが、この学童のあり方という点については、中学年ま
た高学年については、地域のほうで見守っていただいて、その中で地域の方々とのかかわりを
もっと持ってもらえるような時間何とかかしていけないかという思いがありますので、当然ゼ
ロにはしていきたいと思うんですけれども、その預かり方、見守り方ということについては、
行政が今のまま行うというやり方ではなくて、地域を巻き込んでいくやり方というのをぜひ進
めていきたいと考えております。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
○1番(渡辺孝男君) この問題、待機児童ゼロについては、国のほうも、美濃加茂市は多分私
立というやつがないと思うんですけど、民間にもというようなことも国のほうは言っています
し、それから、例えば放課後児童クラブは、自治会の人、見守りをしているお父さん、お母さ
ん、おじいちゃん、おばあちゃんも、例えば公民館でやってもいいですよというようなことが
上げられておるもんですから、そういうことについてはどのように考えておられるかお聞きし
たいんですけど。
○議長(山田
栄君) 教育委員会事務局長、小田島史佳君。
○教育委員会事務局長(小田島史佳君) 議員の御指摘のように、来年度以降4年生以上の児童
について、例えば地域の方々のお力をお借りして、囲碁や将棋を教えていただいたり、畑仕事
を体験させていただいたりするような、放課後や夏休みなどの休日を過ごせるように、地域で
見守っていただけるような仕組みづくりを考えていきたいと思っております。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
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○1番(渡辺孝男君) やはりお母さんたちが安心して働ける場というのは、やっぱりそこにも
あるもんですから、ぜひ市としてもやはりその目標はゼロにするんだと。それで今先ほど本郷
教員住宅の件も言われたんですけど、まだまだ探せばそういうところは僕はあると思うもんで
すから、そういうところの有効利用も考えていただいて、ゼロにチャレンジをしていただきた
いと思います。
次に、パブリックコメントについてちょっとお聞きしたいんですけど、市民の方にいろいろ
と情報を聞くというのが、僕もこれインターネットで調べたんですけど、例えば面接調査とか、
それからグループ調査とか、それから提案箱、市民懇談会等々のいろんな意見を募集する形と
いうのはあるんですけれども、全てがこれがいいとか悪いとかという、そのメリットもデメリ
ットもあるよというのがここに載っておるんですけど、ただこの場合、「バス」と「まち」を
考えるおしゃべり喫茶が先月ありました。私も参加させてもらったんですけど、その中の参加
者の多くの方から、こういうみんなで話し合える場をもっともっと持ってほしいという意見が
物すごくあったんです。というのは、やはり市民の人は自分の例えば思いをみんなに聞いても
らいというのもあるかもわからないですけど、たまたまこれはバスの問題であったんですけど、
やっぱり一堂に集まって、みんなが意見を交換し合うと。非常にいいということも言われたも
んですから、それからここまで来るということは、私も元気になりますよということも言われ
ましたし、それから若い学生との話し合いで私も元気をもらいましたというようなこともあっ
たんですけど、やはり私もそれを聞いて、少しは、例えばテーマを決めて、こういうことがほ
かにもできないんか、ちょっとお聞きしたいんですけど。
○議長(山田 栄君) 経営企画部長、伊藤誠一君。
○経営企画部長(伊藤誠一君)
全くそのとおりの考えだと思います。実際に今回パブリックコ
メントについては、非常に形式的な部分もございまして、今議員御指摘のとおり、直接市民の
方との意見を交わすと、こういったことについては、本当に重要だと考えております。
パブリックコメントのやり方についても、やはり聞き方、どういうことを市が聞きたいのか、
あるいはどんなことを期待しているのかということを、もう少しわかりやすく市民の方にとっ
て参加しやすい内容に変えていきたいと考えております。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
○1番(渡辺孝男君) 先回も、冒頭に話をさせてもらったように、インターネットの話をさせ
てもらったんですけど、やはりそのこのパブリックコメントも本当に若い、高齢者の人も多分
やられるかもわからないですけれども、どっちかといったら、インターネットをやってみえる
人に限定されがちなもんですから、やはりそれも先ほどお話ししたように、一堂に集まってみ
んなが1つのテーマで話し合うと。そうすれば、市に対していろんな提案もできる。それから、
自分の言っておることも聞いてもらえる。聞いてもらうと、その人も安心感が僕はあると思う
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んですけど、そういうようなこともあるもんですから、ぜひこういうのをもっともっとふやし
ていただきたいと思いますが、市長は今のことについて。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 非常にありがたい御意見だと思います。
長くなってしまいますが、スタートとしましては、加茂野交流センターのときに、行政が最
初から提案するのではなくて、住民の皆様、利用者の皆様の声をやはり吸い上げて、意見を聞
くだけじゃなくて、今後の運営等についてもかかわっていただくためのワークショップという
ことで始めさせていただきまして、先ほどの公共交通であったりとか、今回の地方創生の「カ
ミーノ」についても、多くの市民の方々にワークショップ段階から入っていただきまして、意
見をもらいました。
きのうも何度も御質問いただいた、新年度のファシリテーターとまちづくりコーディネータ
ーは、特にこういった市民の方々と意見を交換して、意見を吸い上げる、そして市民の方々を
やる気にさせてもらえるような取り組みにたけた人間を採用していきたいと考えておりますの
で、ぜひともまた市民の方々への周知を議員の皆様にもお願いしたいと思います。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
○1番(渡辺孝男君) 最後に、空き家について質問させていただきますけれども、要するに今
の空き家についてインターネットなんかで情報提供されるというふうに言われたんですけど、
郡上の新聞の記事の例をお話しさせてもらったんですけど、やはり借り手、それから貸し手、
やっぱり人だと思うんですね。美濃加茂市の今の空き家に住みたいという人がおれば、例えば
隣近所との仲が悪かったら誰も来ないですよ。そのためにも、例えば市の職員がパイプ役にな
ってくれるんですけど、市の職員も本当にうまくコミュニケーションをとらないと、なかなか
こちらに住んでもらえないと思うんですけど、その辺のところは、教育されるかどうかわから
ないですけど、どのように考えておられるかお聞きします。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
議員おっしゃるとおりでございます。
貸したい人の思い、それから地域の思い、それから借りたい人のそこに何を求めるかという
思い、これがずれますとお互いに不幸になりますので、そこをうまく御紹介できる仕事を行政
はしなくちゃいけないと思っております。そういった部分で、地域の貸せる条件的なものもき
ちっと整理した上で、こういう情報誌であったり、ネットであったりそういうものに載せなが
ら、この地域を気に入っていただける方、ここに住んでみたいと思われる方にぜひ来ていただ
こうというような取り組みをしたいと思っております。よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 1番、渡辺孝男君。
○1番(渡辺孝男君) 空き家については、各市町村、それから新聞などで本当に毎日のように
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載っておるんですけど、例えば空き家があったら、JR美濃太田駅に、大きな垂れ幕をやって、
美濃加茂市はこういうふうに取り組んでいますよというぐらいのPRをして、そしてあそこか
ら空き家を見に行くとか、そういうようなことで、今の各務原なんかでも、産、官、民、金が
一緒になっていろいろと取り組んでおられるところがいっぱいあるんですよね。そういうよう
なところの情報やなんかは、多分皆さんは持ってみえると思うもんですから、ただ美濃加茂市
としては何が一番いいんだというのを、もっともっとPRしてもらいながら、その土台、要す
るに地に足をつけたような対策からしていかないと、絶対に空き家に住んでもらえないと思う
んですね。これは、全国的に大きな問題なもんですから、美濃加茂市も必死になって、先ほど
お話ししたように、その駅に垂れ幕でもやってぐらいの対策をしてもらいながら進めていただ
くことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(山田 栄君) ここで暫時休憩いたします。次は午後1時から再開いたしますので、よ
ろしくお願いいたします。
○議長(山田
休憩
午前11時52分
再開
午後1時00分
栄君) それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。
9番、佐合広和君。
(9番
佐合広和君登壇)
○9番(佐合広和君) お許しをいただきましたので、5項目について質問させていただきます。
携帯がガラケーの村瀬議員と私は一括で質問させていただきますので、よろしくお願いいたし
ます。
まず質問に当たって、実はカミーノについて大変質問したかったわけですが、と言いますの
は先般のカミーノの説明会で美濃加茂に大きな川も海もないという表現がありましたので、私
は鋭く指摘したつもりでありますが、きょうまで何の返答もなかったわけです。報告・連絡・
相談というのは私の店の決まりでありますが、果たしてこの執行部の方にはそういう文化とか
規律はないものかなあと大変残念に思っております。
最後でもよろしいですが、通告にはありませんが、答えていただけるものなら答えていただ
きたいと思います。と言いますのは、「木曽のかけはし、太田の渡し、碓井峠がなくばよい」
と言いますが、そういうふうで美濃加茂は中山道で大変難所もあったわけです。そういったと
ころに川はないという表現をされたことが大変残念にきょうまで思っておりました。
それでは、通告した分について質問したいと思います。
まず初めに、美濃加茂市のキャッチフレーズについてお伺いします。
今や国を挙げて地方創生が叫ばれており、地方自治体では生き残りをかけた政策を競い合う
ことを余儀なくされております。国はこのための交付金のメニューの充実を図り、最近では、
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今年度予算で地方創生加速化交付金を創設しており、美濃加茂市においても積極果敢に予算獲
得を目指しているとのことであります。
停滞する地域経済を立て直すにはどうすればいいのか、Iターン・Uターンを進めるため、
若い人たちが地域にとどまってくれるためには何が必要かと、全国津々浦々の自治体が知恵を
絞っているようです。
地方創生が目標としているところは、東京一極集中の是正、若い世代の就労、結婚、子育て
の環境の整備、さらには地域の特性を生かした地域課題の解決とされています。その処方箋は、
地域によってさまざまであるものの、違って当たり前だと思いますが、共通して言えることは、
みんなが自分たちの育った地域の将来を考えながら、もっともっと地域を大切にしょうという
ことだと思います。
振り返ってみますと、高度成長期から経済優先の意識が強まり、生産性や効率ばかりを追い
求めてまいりました。一見効率の悪い第一次産業を中心とする地域への関心が薄れてしまい、
私たち自身も知らず知らずのうちに自然やなりわいのほか、郷土にしかない貴重な伝説なども
薄れているようです。例えば、下米田町の小山観音にまつわるお島御前の話のような話も市報
に掲載されないようになったことでもわかるように、文化伝統を軽んじてしまったようであり
ます。それが全て美濃加茂市にも言えるとは断言できない面もありますが、残念なことに、自
分たちが生まれ育った地域を自分たちの力で支えていこうとする意欲を持つ人材も乏しくなっ
たように思えます。
そのことが、なかなか上がらない自治会加入率と選挙投票率の著しい低下につながり、地域
の人が心が疲弊する原因の一つだと思います。地域としての自分たちのまちは将来は自分たち
がもっと考え、もっと大切にしなければいけないと私自身も強く考えております。
市長は、旧中山道が人や物の交流があった場所だと認識されておられることから、経営理念
の「もっと交流」につながっていると思います。ところで、飛騨川や木曽川の歴史を少しさか
のぼってみますと、木曽川の電力開発に傾注した電力王の福沢桃介と女優川上貞奴のロマンス
が浮かびます。貞奴が私財を投じて建立した鵜沼の貞照寺の門は大井発電所を向いているとも
言われております。一方、反対に元岐阜県知事の平野三郎氏の父である平野増吉は水運を岐阜
県の生命線だと考え、ダム建設の電力会社と対峙した木材業者の存在も忘れてはならない人物
であり、いずれもこの地域で名をはせた人たちであります。
また、木曽川にまつわる話として、伊勢神宮の式年遷宮には木曽のヒノキを運ぶために木曽
川が利用され、当市にも逗留いたしました。また、大正13年には古井町の森山で遊船事業が始
まり、森山発の日本ライン下りとして昭和14年に今渡ダムが完成するまで観光産業として発展
してまいりました。現在もありますが、当時から今渡ダムの中央にはスロープがつくられ、木
材を初め各種の物産もこれを利用して下流部へおろされていたようです。満面の水をたたえる
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飛騨川と悠々と流れる全国の長い川ランキング第7位、流域面積第5位の木曽川が交わるダム
湖のイメージこそが美濃加茂市を象徴しているように思います。ちなみに、美濃加茂市の歌や
市民憲章の中にも木曽川はあります。
そこで質問いたします。市民はもとより多くの皆さんに美濃加茂市の清冽なイメージを持っ
ていただくために「清流と人が交わる街」などのキャッチフレーズを作成されたらいかがでし
ょうか。御所見を伺います。
次に、古井地区のまちづくりについてお伺いいたします。
平成21年度から美濃加茂市のモデル地区として、伊深町と三和町でまちづくり協議会が設立
され、まちづくり活動がスタートしました。また、平成24年には加茂野町で、平成25年度には
山之上町でそれぞれ協議会が設立されました。また、下米田地区も準備が進んでいるようです。
このように、小学校校区で各地区のまちづくり協議会が誕生してきておりますが、古井地区の
人口は市のおよそ3分の1を占めており、また小学校も2校あります。
そこで質問いたします。他地区でまちづくり協議会が設立されている中で、古井地区につい
てはどのようにお考えでしょうか。今後の取り組みについての御所見を伺います。
次に、美濃加茂市総合戦略に係る出産施設の充実についてお伺いいたします。
政府が総合戦略によって縦割り行政の克服をもくろんでいても、地方創生の漠然とした政策
目標に各省庁が地域の人口の増加や経済の活性化の施策や産業を列挙されているようですが、
職員の皆さんも取り組みの必要度指数による割り増し、取り組みの成果指標によって割り増し
が行われること以外、これまでの政策パッケージと特段の新鮮味がないように思われているよ
うに思います。
平成28年度税制改正により租税特別措置法の拡充がうたわれようとも政府の総花的なメニュ
ーから一旦離れて考えることが必要であると思います。例えば、当市は岐阜県下で一番消滅可
能性が少ない都市と評価されております。特に女性アラサー世代の出産も多くなっていること
から、出産施設や保育施設の設備など、出産や育児に優しい環境の施設整備をするなど当市の
実情に即した重点目標を設定することが大切だと思います。
結婚や出産の数値目標は明らかにされておりますが、たとえ子育て環境の整備をどれだけ推
進しようとも、肝心な出産施設に対する整備目標がされていない現状は、画竜点睛を欠くもの
ではないでしょうか。現に私の6人の孫はいずれも市外で出産しております。うち、2人は可
児市の出産施設に到着後30分以内で出産しております。現在、市内には出産施設が1カ所しか
ありません。そのため、市内で出産しようとしても、施設の分娩制限によって、やむを得ず市
外の施設を利用せざるを得ない状況であります。また、当市は定住自立圏構想の中心市として
加茂郡の町村と協定を締結しております。定住するには出産と育児から始まると思いますが、
加茂郡の町村もしかるべき出産施設がありません。
-182-
そこで質問いたします。中心市の責務として、また市民の皆様が市内で安心して出産できる
施設の充実が必要だと思いますが、今後はどのように対処されるのでしょうか。御所見を伺い
ます。
次に、おん祭MINOKAMO姫道中のお姫様役の選出についてお伺いいたします。
昨年の9月2日に行われた地方創生に係る総合戦略計画策定のため、執行部と議員の意見交
換会が行われました。その中で、女性という言葉が多く出てくるのは、女性として気が重い、
また、「赤ちゃんが生まれ続けるまち」は、表現がきついとの意見も出され、その後一部修正
が加えられた経緯もありました。
社会的な風潮として、従来からミスコンテストとか批判の対象になってきておりますが、市
では中山道まつりの姫道中の参加者募集において、お姫様役の6人の選出には、例年15名前後
の応募者に対して審査が行われているとのことですが、このことは女性重視の政策と矛盾を感
じております。
そこで質問いたします。お姫様役の選出については、ふるさと納税された方本人やお子さん
やあるいはお孫さんを選ぶとか、また、陸上や各種の競技会などで実績を上げた方や、もっと
みのかも夢大使などをお姫様役にお願いして「輿」に乗っていただくような方法はいかがでし
ょうか。御所見を伺います。
次に、既存の商店街活性化についてお伺いします。
私は、現在策定中であります「美濃加茂市まち・ひと・しごと総合戦略」で示されている頑
張る女性・笑顔の女性・出会い・結婚・妊娠出産・子育て・居住・教育・起業のキーワードを
使ったサクセス・ストーリーは風が吹けばおけ屋がもうかるということわざに似ているように
思えます。
私がよく言う、冬型の気圧配置の例を出して言っておりますが、市の考えは、旧中山道地域
に重点を置いた西高東低の形であると思います。さらには、偏西風も吹いて、目を患う人が
10%くらい出てくるかもしれません。
風が吹けばおけ屋がもうかるのごとき、目を患う人が10%いるかもしれませんが、最近の社
会では猫の人気も高いようですし、猫が少なくなる確率も10%もないかもしれません。10%の
足し算ではありません。0.1掛ける0.1、要するに0.1を掛けていくと、ネズミがふえる確率も、
桶に穴があく確率も限りなく低くなります。したがって、おけ屋がもうかる確率も、執行部が
描かれるサクセス・ストーリーの確率も低くなるように思えます。地方創生の風が吹くと、む
しろ市の財政の桶に穴が開くように思えてなりません。
市の総合戦略は、この3月中に完成するとのことですが、この計画で設定した目標を達成す
るため今後の具体的な政策については、アクションプランで明らかになると思います。総合戦
略の実現に向けては、市民の皆様や議員との討論を重ね、市民の皆様と行政が一体感を持って
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努力することが必要だと考えます。現在、各地区を回って開催されております市長と語る地方
創生市民懇談会においては、参加者数が少ないと言われております。
さて、私は旧中山道のにぎわいを取り戻す政策も大切ですが、一方、現在も地道に頑張って
いるほか地域の商店主の皆様は、現在の旧中山道のようにならないために、自分たちの手で街
路灯の整備や手づくりの夏祭りを行うなど力を合わせ、ひたむきに努力されています。このよ
うな地元の商店主の皆さんが頑張っている地域に、行政がもっと目を向けていただくことが必
要だと思います。商店が廃業されることは、中心商店街の街路灯も消え去り、雇用の喪失にも
つながります。商店主の皆様は、祭りなどでは先頭に立って地元の活性化に尽力され、例えば
古井駅前の夏祭りでは、こんなに若い人がいたのかと思うほど若者を集めています。また、祭
りを支えている人たちは、PTA役員やスポーツ少年団のコーチ、あるいは消防団員なども積
極的に就任し地域に貢献されておられます。
私は、旧中山道かいわいにおける起業家支援も大切な事業であり、決して否定するものでは
ありません。旧中山道がにぎわいを取り戻し、美濃加茂市が元気になることは大いに望むとこ
ろであります。
そこで質問いたします。起業家支援も大切ではありますが、ほかにも一生懸命頑張っている
地域もあります。地元の盛り上がりの上に行政がもっと手を差し伸べることができれば地に足
ついたまちづくりができるのではないでしょうか。そのために、頑張っている既存の商店街に
もっと目を向けていただきたいと思いますが、御所見を伺います。
以上で質問は終わりますが、美濃加茂市議会におきまして、重要な案件として気になってい
ることがありますので、この機会をお借りして少しだけ述べさせていただきます。
昨年の12月議会で切れ目のない選挙啓発と投票所の増設に関する請願が趣旨採択として採択
されました。従来から本市議会で受理した請願は、国政に対して市議会が意見書として提出す
ることを要求されているものでした。そして、市議会は採決した請願に基づき意見書として議
決し国へ送付してまいりました。
しかし、今回の請願は違いました。美濃加茂市の行政そのものに対して提出されたものでし
た。
今さら申し上げるまでもなく、請願とは、国民に認められた憲法第16条に基づく権利で、議
会制民主主義を補完する制度の一つであり、住民の意見が直接議会で審議されるものです。と
りわけ、地方議会に提出される請願は、陳情書や要望書よりも重みのあるもの、選挙以外の方
法で市民の意思を市政に反映することができる数少ない手段の一つであり、参政権的な意味を
持つ重要な行為であります。つまり、民意そのものであります。
今回の請願は議会の意思として全会一致で趣旨採択されたものであり大変重いものがありま
す。さらに本請願は、選挙管理委員会などへ送付するに当たって、その処理の経過及び結果の
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報告を請求しております。
つきましては、当局が本請願の取り扱いについて、どのように対応されるかを市議会は期待
を持って注目をしていることを申し上げまして質問を終わります。御清聴ありがとうございま
した。
○議長(山田 栄君) 経営企画部長、伊藤誠一君。
(経営企画部長 伊藤誠一君登壇)
○経営企画部長(伊藤誠一君)
私からは、市のキャッチフレーズについてお答えをいたしま
す。
議員の言われる、自分たちの育った地域をもっと大切にしようという思いと、新年度予算に
計上しておりますシティプロモーション事業の目的である、地域に愛着心や誇りを持とうとい
う考え方は全く同じものであると思います。飛騨川や木曽川は当市発展の原点であって、その
歴史や清流のイメージについても非常に大切なものであると考えております。
キャッチフレーズの策定についても、積極的に検討していきたいと思います。ただ、単にキ
ャッチフレーズを決めようとしても、人によってそのイメージはさまざまでございます。した
がって、キャッチフレーズの必要性や目的、そして戦略性と効果などを明確にして取り組んで
いきたいと思います。新年度のシティプロモーション事業を進める中で、キャッチフレーズに
ついても検討していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
冒頭、カミーノについての御意見をいただきました。議員さんとの意見交換の際に議員から
御指摘いただいた大きな川のことで御指摘いただいたわけですが、その際にこれについては直
ちに修正をするということを申し上げまして、現在カミーノにつきましては議員の趣旨に沿っ
て修正をしておりますので、この場で御報告させていただきます。
美濃加茂市役所にも報・連・相の考えは十分大切だと思っておりますので、今後ともよろし
くお願いします。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
(市民協働部長
渡辺久登君登壇)
○市民協働部長(渡辺久登君)
私からは、古井地区のまちづくりについてお答えいたします。
古井地区は、人口約1万6,000人、世帯数約6,500世帯と市最大規模の地区であり、さらに、
上古井と下古井など、地域特性も大きく分かれている地区でもあります。また、小学校も2校
存在し、地区全体で一斉にまちづくり活動を推進することはなかなか困難だと考えており、今
まで、そういった要因から、まちづくり協議会等の組織づくりの具体的な動きは地元からもあ
りませんでした。
しかし、古井地区には、商店街を中心に活動している団体や少数の自治会が連合して防災防
犯活動を活発に展開している団体、あるいは、さまざまな古井地区の団体が連携して防災体制
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を構築している防災会議など、目的別の既存組織があります。古井地区全体では、なかなか動
きが取れない中、そういった団体が、将来的に古井地区全体のまちづくり協議会を構築する足
がかりとなれば、拠点的、あるいは目的別のまちづくり団体として御支援させていただくこと
を検討しているところでございます。
主体的に積極的なまちづくり活動を実践される地域には、市としましても積極的に協働して
まいりたいと考えておりますので、それらの活動を取り上げたり、中心となる人材の発掘を進
めたいと考えます。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
(健康福祉部長
酒向洋君登壇)
○健康福祉部長(酒向 洋君)
私からは、市内で出産できる環境の充実についてお答えをいた
します。
平成26年度の出産件数を見てみますと、537件のうち、市内の医療機関での出産は123件でし
た。議員の御指摘のとおり、多くの方が市外の医療機関において出産されている状況で、近隣
の可児市や関市等の医療機関を利用されておられますが、今のところ特段の問題は把握してお
りません。
より安全・安心な出産のためには、身近なところにある医療機関での出産が望ましいですが、
現状においては、個人が出産に備えた早目の準備を整えていただくことが大切と考えておりま
すので、その注意点等について保健センターの窓口で周知するとともに、日ごろから医師会と
の連携を密にし、現状把握や情報共有に努めて参ります。
なお、全国市長会におきましては、国に対して産科の医師の計画的な育成や確保、定着等を
要望いたしております。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
(産業振興部長
伊藤秀樹君登壇)
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
私からは、4項目めの中山道まつり姫道中のお姫様の選定方法
及び5項目めの既存の商店街の活性化についてお答えをいたします。
最初に、中山道まつり姫道中のお姫様の選定方法につきましては、一般市民から公募して、
中山道まつりの運営委員会に選考をお願いしております。主に女性の方が選考委員となり、着
物やかつらが似合うかどうか面接により判断をしております。
また、1分間スピーチにより、お姫様役に向けた意気込み、美濃加茂市や自分のPRをして
もらい、その内容や表情など総合的に判断し、お姫様としてふさわしい方を選考していると伺
っております。ふるさと納税された方やもっとみのかも夢大使の方などの採用についてどうか
という御提案をいただいておりますので、運営委員会のほうで検討をしてまいります。
次に、5項目めの既存の商店街の活性化につきましては、市商店街連合会事業補助金として、
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各商店街の活動に対して補助金を交付しております。また、それとは別に商店街の活性化を目
的とした事業に対する補助制度であります商業活性化事業補助金の新年度予算を500万円に増
額し、計上しておりまして、商店街の活性化に向けて支援の拡充を図ってまいります。
○議長(山田 栄君) 9番、佐合広和君。
○9番(佐合広和君) 実は「まぁるいまち」というのは、美濃加茂市のキャッチフレーズの中
をずうっと探したときに、余り単純というか、抽象論すぎるといいますか、何かイメージがつ
かめないわけです。
市民の皆さんには「まぁるいまち」も結構かなと思います。糸でみんな市民の心をつなぐと
か、そういった意味では十分いいかなと思いますが、内向きなフレーズかなあと思います。
美濃加茂市は特に執行部の皆様は中山道にちょっと前のめりになってみえるようですが、美
濃加茂市には飛騨街道もあります。また幻と言われておりますが、東山道という道もあります。
また、鉄道も全国的には珍しく、上から見るとペケになっております。交わっておるわけで
す。そして川も、またインターチェンジもあります。まさに、美濃加茂市の歌の東海の要かな
と私は思っております。そんなふうですので、ぜひこれから市長さん、その「まぁるいまち」
は前市長のイメージじゃないですか。新しく市長になられたんですから、Iターン・Uターン
と一生懸命言いながら、「まぁるいまち」はどんなまちか想像できないじゃないですか。ぜひ
こんなときに清流と人、物、いろんなものが交わるのが市長の「もっと交流」と私は一緒にな
るかなと思います。ぜひ、これはそう慌てる必要のないことですが、そういったことをハート
に持っていただくことが郷土愛につながります。
また、私たちの青柳橋には、中山道太田宿、江戸と昭和に会えるまちとか書いてあります。
実は私は1964年に東京オリンピックがありましたが、その時にはちょうど飛騨木曽川国定公園
が認定されております。それが昔、旧青柳橋に大きくかかっておりました。日本ライン下りと
も書かれておりました。そうしたことを、ぜひ市民の皆様が今ここに国定公園があると、それ
も全国で25番目ほどにできた立派な国定公園じゃないですか。それを市民の皆さんが知らない
かもしれない、もしかしたら。そういった美濃加茂市の財産を市長がもっとアピールすること
が地方創生につながるんじゃないですか。市民の心に訴える、私はそういうハートが、熱意が
あって美濃加茂市の隆起につながると思います。ぜひそこら辺の感想をお聞かせいただきたい。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
ごめんなさい。一括でございますので続けてください。
○9番(佐合広和君) そうですね。
ガラケーだということを忘れてしまった。まあそのことが一番大きいことでしたので、後は
きょうはこんなもんにしておきます。みんなが言え、言えと言っていましたので。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
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○市長(藤井浩人君) 貴重な御提案ありがとうございます。
佐合議員おっしゃるとおり、「まぁるいまち みのかも」は第5次総合計画の後期が始まっ
ておりますし、私はこれは市民の皆さんとしっかり手を結んで各地域がつながって、これから
の住みよいまちをもっとよりよくしていこうという面では非常に大切で、この「まぁるいま
ち」というキャッチフレーズをつくった経緯も本当に多くの市民の方がワークショップを重ね
て、思いを持ってつくられた、ひとつのすばらしいキャッチフレーズなので、これはぜひ続け
ていきたいですが、議員おっしゃるとおり、対外的に美濃加茂市を知らない人とか、美濃加茂
市と聞いたときに何があるかと言われたときに、やはり今それにふさわしいキャッチフレーズ
は少しないのかなという思いは今のお話を聞いておりまして改めて思いましたし、今の国定公
園であったりとか、ライン下りのところは、新日本百景にも選ばれた非常にすばらしい地域で
すので、この点については私の思いとか執行部がいきなり出すキャッチフレーズだとまたいろ
いろと御理解いただけないような形になると思うんですが、きょうほかの議員さんからもお話
しいただきました、市民の皆さんであったりとか場合によっては市外の地元出身で東京で活躍
される方、名古屋で活躍される方、外の目をぜひ取り入れて、ひとつこれは次の美濃加茂市、
観光都市を目指していきたいと思っておりますので、このキャッチフレーズの作成はぜひとも
力を入れていきたいと思いますし、それに合わせてトップセールスも合わせて頑張りたいと思
いますので、よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 9番、佐合広和君。
○9番(佐合広和君) 私のそばに飛騨川が流れております。私は美濃加茂市の生命線と言える、
農業、工水、飲料水も右岸用水に頼っております。また私のすぐ下の森山浄水場でも、これも
飲料水を取っております。
これは飛騨川が非常に美濃加茂市のためになっておるんですよ。木曽川は堤防がかさ上げさ
れてしまって一般の市民は、ランナーとかそういう方はなじみが深いかもしれませんが、市全
体として見える川は飛騨川なんですよ。しかも合流しております。これは市民憲章でも木曽し
か載っていません。およそ40年も前にできた市民憲章です。議会の初日は読み上げて気持ちよ
かったわけですが、私もほかのことは全部苦になりませんでしたが、そろそろこれも、飛騨と
木曽に一つぐらいふやしていただかんと、地勢的な意味でいつも西高東低だと言い続けて一生
終わらないといけませんので、そろそろ看板も相当古くなってまいりました。ぜひ飛騨と木曽
につけ加えていただけんでしょうか。御所見をお伺いいたします。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 議員おっしゃること、ごもっともだと思いますので、ぜひ飛騨川をしっ
かりとPRできるようにキャッチフレーズ等でも取り入れて、一言で終わらないんですけど、
もう1つ。
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今、定住自立圏に取り組んでおります、その点においては、この国道41号、こちらももっと
PRしていこうということと、七宗町さんなんかの飛水峡、あのあたりも本当はもっと人を呼
べるようなポテンシャルがあると思いますので、やはり飛騨川と木曽川の合流点というところ
を強く対外的に発信していきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 7番、渡辺益巳君。
(7番
渡辺益巳君登壇)
○7番(渡辺益巳君) 皆様、こんにちは。こういった公の場で創政会を名乗るのは初めてでご
ざいますが、以後よろしくお願いしたいと思います。
佐合議員から、もうこれくらいにしておこうという言葉が出まして、非常に安心したところ
でございますけれども、今後ともひとつよろしくお願いしたいと思います。
この時間になりますと、相当皆さんもお疲れのようにお見受けいたします。しばらくの間お
つき合いをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
昨年の国勢調査の結果が総務省統計局から発表されていました。それによりますと、人口は
1億2,711万人で5年前の調査より94万7,000人の減少ということ。また増加した地方自治体は、
東京、千葉、神奈川、埼玉の4県で、減少が著しいのは秋田県となっておりました。
以前、国立社会保障人口問題研究所が公表した数字に沿っており、全国1,728市町村のうち
1,321市町村で人口減少に至っています。人口減少に歯どめをかけなければなりません。当市
は幸い、微増の685人の増加となっております。
それでは通告にしたがいまして6項目12点について質問させていただきます。重複する事項
がありますが、お許しをいただきたいと思います。
初めに、公職選挙法改正の課題についてお尋ねいたします。
平成27年6月の公職選挙法の一部改正により、改正後初の参議院選挙が7月に予定されてお
り18歳以上選挙がいよいよ実施されます。若い世代の声がしっかりと政治に届くことが期待さ
れるとともに、18歳、19歳は自分たちの将来に責任を持つことになり、社会や自分のことを考
える機会を得ることになります。全国では新有権者が240万人誕生すると言われております。
当市では1,171人が対象と昨日の総務部長の答弁がありました。
全国的に選挙における投票率は低下しており、特に若年層は政治に無関心と言われ、投票率
は他の世代に比べ低くなっている傾向にあります。当市のここ数年の市議会議員選挙・県議会
議員選挙の投票率を見ても右肩下がりの状況であります。
この改正法の施行は非常に重要な時期であり、有権者が投票しやすい環境を一層整備し、投
票機会の創出や利便性の向上を図り、投票率の向上に向けた対策をとることが重要だと考えて
おります。選挙権年齢の引き下げによって、初めて国は主権者教育について取り上げるように
なりました。誕生日が来たから選挙で投票できるよと言われても、余りピンと来なかったはず
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です。
高校生の場合は、文部科学省からの副教材を配布し指導、当市としても高校生に出前講座を
実施、また、成人式会場においては模擬投票をされたことは承知をしております。
そこで、1点目の質問です。高校・専門・大学に行っていない有職者の啓発はどのようにす
るのか、お伺いいたします。
2点目の質問です。投票に当たっての環境整備をどのように考えているのか、お伺いいたし
ます。投票所については前回と同じ11カ所と商業施設の2カ所、増設の考えは。
3点目の質問です。期日前投票所の増設の考えは、各連絡所の期間と時間の見直しの考えは、
また、一部でのタクシーでの送迎の考えは、でございます。
次に、防犯灯・街路灯の設置についてお尋ねいたします。
防犯灯設置については、安全で明るいまちづくりを目指し歩行者の転倒防止や夜間犯罪危険
性の観点から細かく基準が設けてあります。現在は約80メートル間隔として設置をされており
ます。しかし道路の凹凸、建物の影、樹木の障害等で照度が十分でない場所も多々あります。
一昨年11月までに市内全域の蛍光灯型防犯灯の総数3,203基については、LED防犯灯に取り
かえをいただき、照度も明るくなり、また球切れがなく大変助かっております。
また、古井地区の本郷・山手線周辺には新築住宅も多く、自治会要望には防犯灯の設置依頼
が毎年10件から15件ほど出ております。市道路線の認定延長もあり、この防犯灯設置要望につ
いては市内全域に及んでいるものと思われます。防犯灯の有効かつ効果的な設置を考えなけれ
ばなりません。そこでこのような設置事例がありましたので調査願いたいと思います。
場所は川合町、「学びの道」主要道の西畑正理線道路で、国道41号線川合西交差点手前100
メートルの場所にはT字路が2カ所連続してあります。大型街路灯が短い区間に4基設置され、
さらに以前から設置してある防犯灯も3基あります。どう見ても十分すぎる設置と思われます。
担当部署の違う街路灯と防犯灯ですから、意味合いが違うかもしれませんが、照明度は十分に
あり、他地区からの設置要望も多くあるわけですから、効果的に設置するよう考えなければな
りません。
そこで質問です。現場を見て防犯灯の移設についての考えをお伺いいたします。私も市内全
域を見たわけではございませんが、他にも同じような場所がないか、お伺いをいたします。
次に、産業廃棄物撤去についてをお尋ねいたします。
廃棄物の区分は産業廃棄物と一般廃棄物に区分されていますが、家屋解体業者の産業廃棄物
についてお聞きいたします。
この場所は県道97号・主要地方道富加七宗線沿いで三和町川浦、猿飛橋から伊深に向かい川
浦川を少し下りますと、右側に家屋解体業者の事務所と土場があります。家屋解体した廃材が
袋に詰められ山積みになり、川浦川と県道を挟み廃棄物が放置されたままの状態になっていま
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す。
これは大量の廃棄物を長期間ため込む、不適正保管に当たると思われますが、どうでしょう
か。廃棄物が適正に処理されないと、悪臭や害虫が発生したり水質汚染や大気汚染が生じ、と
きには重大な環境汚染が生じることになり、里山の景観も悪くなります。
産業廃棄物の不適正処理事案は県が担当し、一般廃棄物は市町村が担当、事案の内容によっ
ては県と市が連携し対応するとなっています。この場所については、地元自治会からも何とか
してほしいと要望が出ていると聞いております。
そこで1点目の質問です。今までに市単独か、または県環境課廃棄物対策係と合同で現地調
査、あるいは立ち入り査察等を実施されたことがありますか、お伺いいたします。
2点目の質問です。廃材の総重量はどのくらいありますか、また、撤去するよう指導できな
いか、現在の状況をお伺いいたします。
次に、空き家の現状についてお尋ねいたします。
空き家については、総務省による平成25年度の住宅・土地統計調査により空き家の総数は全
国で820万戸ほどで現在も増加傾向にあるとのことであります。
適切な管理が行われていない多くの空き家等は、防災・防犯上と衛生・景観面から見ても地
域住民の生活環境に少なからずも悪影響を及ぼすことになり、特に市街地や住宅密集地では危
険な空き住宅を取り壊し、撤去するなど環境の改善を図るための対応が急務であると考えられ
ています。空き家を生む背景としては、少子・高齢化の急速な進捗、建物の老朽化それに伴う
人口の減少、そして定着する核家族化などさまざまな要因が考えられ、その対応が必要となっ
ています。
そこで、国が定める空き家、特定空き家とは、建築物、工作物であって居住その他の使用が
なされていないことが常態であるもの、及びその敷地をいうとなっており、以下のようです。
倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態、著しく衛生上有害となるおそれのある状
態、適切な管理が行われていないことにより、著しく景観を損なっている状態、周辺の生活環
境の保全を図るために放置することが不適切である状態であります。
さて、当市の空き家の一戸建て住宅は約1,440棟と把握されており、そのうち危険な特定空
き家は9軒と聞いており、意外に少なく、ひとまず安心しております。
そこで1点目の質問ですが、この対象物件の所有者9軒に対して、今までに行政指導はなさ
れましたか、お伺いします。
2点目の質問です。以前、市内の空き家の実態調査をシルバー人材センターに依頼されたと
聞いておりますが、その結果はどうでしたか、お伺いをいたします。
3点目の質問です。地域活性化のため、まちづくりの柱として中山道地区における空き家を
改修し活用するなどの空き家等対策計画、また地域の民間事業者との連携体制を確立し、その
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ノウハウを生かす取り組みなどの協議会を設置する考えがあるか、お伺いをいたします。
次に全議員に対し、可茂衛生施設利用組合、可茂消防事務組合の事業説明会が2月8日に行
われました。初めに、可茂衛生施設利用組合についてお尋ねをいたします。
現在の可茂聖苑は昭和44年に建設され、途中で改修工事も施工されましたが、既に47年が経
過し施設の老朽化も進み近年の超高齢化社会の到来により、今後ますます使用頻度火葬件数の
増加が見込まれます。この課題を解決するため新火葬場整備計画が進み、PFI事業を導入し
創意工夫のもと民間のノウハウを幅広く活用し、コストの削減、安くて良質な公共サービスの
提供、また、一括発注による事業全体の効率化が期待されるものであります。
今後のスケジュールの予定としては、平成27年度までに事業者選定委員会の設置、意見・質
問の募集等、平成28年度に整備運営事業の債務負担行為の議決、事業者の募集、本契約の議決。
平成29年度は、実施設計、建設工事着工、平成30年度中に完成、平成31年4月の供用開始を目
指しているとの説明でありました。
この新火葬場整備計画についての基本方針といたしましては、1.将来の火葬需要に対応し
た施設づくり、2.良質なサービスと人に優しい施設づくり、3.全ての利用者にわかりやす
く、使いやすい施設づくり、4.周辺地域と調和した緑豊かで、環境に配慮した施設づくり、
5.災害に強い安全安心な施設づくりとあります。
私たちも、近いか遠いかわかりませんが、確実に将来お世話になるすばらしい斎場ができる
ものと期待をしております。そこで、最近の葬儀の傾向といたしましては、小さな葬式・家族
葬がふえている状況であり、金銭的に負担の少ない葬儀です。良質なサービスと使いやすい施
設づくりが基本方針となっているこの計画、残念ながらこの建設計画には式場のスペースがあ
りません。
そこで1点目の質問です。ぜひこの新火葬場整備計画に、式場のスペースを含んだ建設計画
ができないでしょうか、お伺いいたします。
2点目の質問です。この地域には民間事業者による多数の式場があることも承知しておりま
す。あわせて最近での可茂聖苑での式場の使用は何件でしょうか、お伺いをいたします。
最後に、可茂消防事務組合についてお尋ねいたします。
藤井市長は可茂消防事務組合の管理者です。構成市町村の組合ですから、市の関係部分につ
いての考えをお聞きいたします。
可茂消防事務組合は可茂地域住民約22万7,000人の生命・財産を守ることを任務としていま
す。近年、東日本大震災以降、消防に対する地域住民の期待は大きく、当地域においても、今
後30年間の発生確率が70%程度であると言われています南海トラフ巨大地震の影響も危惧され
ている中、当市においても消防団の施設・整備の充実、また、災害時における非常用備蓄倉庫
の備蓄品についても十分とは言えませんが、徐々に拡充・整備されております。
-192-
一方マンパワーである消防団員の確保については、各自治会長初め関係機関の皆様と現職団
員もみずから足を運び団員候補の勧誘に大変御尽力いただいており、人員確保には大変苦慮さ
れている現状であり、これは市内全地域におきまして直面している現実であります。
当市の過去には、三和町・太田本町・深田町等各地域では忘れられない甚大な災害に見舞わ
れ、その都度、復旧し乗り越え立ち直ってきました。災害が発生すればやはり消防団のマンパ
ワーに頼るしかないのであります。当市は人口がわずかながらふえています。若い世代も多く
みえます。どうか市消防団に御理解いただき一人でも多くの方が入団され御活躍を期待すると
ころであります。
さて、本筋に戻りますが、国立社会保障・人口問題研究所の調査では、平成25年3月の公表
によると、管内の市町村の人口は減少の一途をたどっています。
しかし、美濃加茂市だけは平成42年までの人口は微増の傾向で、その後、減少に転じていく
と推計されております。今後人口減少と超高齢化社会に伴い、災害対応能力は低下傾向を示し、
災害弱者がふえることにより、疾病者の事故発生率が高くなることが予想されます。そこで、
消防力強化プランによる、消防力適正配置調査結果による美濃加茂市分の中消防署・森山分遣
所の問題についてお聞きいたします。
消防施設整備につきましては、中消防署は耐震補強は対応済みですが、森山分遣所は昭和54
年の建物であり、耐震補強は未実施です。森山分遣所の守備範囲は、古井、山之上、下米田、
八百津町の一部、下川辺地区と広範囲であり、職員は現在3名が毎日中消防署から派遣をされ
ております。特に事案件数の多い救急車の出動ですが、昨年は管内で8,114件ありまして、南
消防署が1,892件、中消防署が1,744件、森山分遣所が716件で、中消防署に次いで多く出動を
しております。
救急事案について見ますと、岐阜県救急隊プロトコールに基づき活動するにあたり、救急出
動ではCPA(心肺停止)の傷病者に対しては4名での対応が明記されております。森山分遣
所につきましては通常3名しか勤務しておりません。当然3名の出動になります。そこで本部
の通信指令室から森山分遣所の救急車が現場に向かうと同時に中消防署から応援の隊員2名が
指令車で出動いたします。
時々サイレンをけたたましく鳴らし、市役所前を東へ通過するのが、その応援隊です。です
から、最初から森山分遣所に4名の隊員を派遣すればいいわけですが、現在の人員配置ではそ
の対応ができない現状と聞いております。
第4回定例会において、森議員が森山分遣所の職員配置と併せて施設の改善計画についても
質問されておりました。総務部長からは、現段階ではまだ方針は決まっていないとの答弁でし
た。
2月の消防力強化プランの事業説明会で、5カ年計画の中で森山分遣所は守備範囲も広く重
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要拠点に位置づけられ、地理的条件からも今の場所では敷地面積も狭く、建てかえを前提に別
の場所に移転することも考慮し,さらには分遣所の格上げを検討することにより人員不足を解
消できる。そういうことになり、地域住民に充実した消防サービスを提供できるように整備を
図っていくとありました。
そこで質問です。この5カ年計画では、構成市町村との連携を密にし、管内の人口の動向、
事案の増加、地域の特異性、財政面とさまざまな問題点がある中、地域住民の安心安全のため
早期に実現しなければなりません。中消防署・森山分遣所の5カ年計画に沿った整備計画の前
倒しができないか、お伺いをいたします。以上、よろしくお願いいたします。御清聴ありがと
うございました。
○議長(山田 栄君) 総務部長兼選挙管理委員会事務局書記長、渡辺文喜君。
(総務部長兼選挙管理委員会事務局書記長
渡辺文喜君登壇)
○総務部長兼選挙管理委員会事務局書記長(渡辺文喜君)
私からは、公職選挙法改正に係る3
点と可茂消防事務組合についてお答えいたします。
まず1点目、昨年の公職選挙法の改正による新有権者に対する啓発についてお答えいたしま
す。
本年6月19日以降に実施される国政選挙から選挙権年齢が18歳以上に引き下げされ実施され
ますが、これまで市内の高校において出前授業などを通じて選挙権年齢の引き下げ等に関する
啓発を行ってきたところでございます。
議員がおっしゃるとおり有権者に対しましては、こうした学校での出前授業だけでなく、ソ
ーシャル・ネットワーキング・サービスであるツイッターを初め、ホームページ等で選挙制度
に関する周知を計画的に常時啓発として進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願
いいたします。
次に、2点目の投票所についてですが、当日の投票所が現在の11カ所となってから、これま
で5回の選挙が実施され、有権者の皆様にも投票所は11カ所であることが定着しつつあると考
えております。
また、投票率が伸びている商業施設での期日前投票についても、平成27年4月執行の岐阜県
議会議員選挙から、それまでの1カ所から2カ所にふやしております。
今後も現行の投票所及び期日前投票所がさらに定着していくよう、公職選挙法の改正動向も
踏まえながら、さらなる有権者の投票機会の拡大に努めていきますので、よろしくお願いいた
します。
次に、3点目の連絡所における期日前投票については、平成27年4月に執行された岐阜県議
会議員選挙では、蜂屋、加茂野、下米田の各連絡所では、当日の投票日前3日間、山之上、伊
深、三和の各連絡所では、当日の投票日前2日間、いずれも午前9時から午後1時まで実施し
-194-
ています。期日前投票所は、これら連絡所のほか、生涯学習センター、2つの商業施設におい
ても実施していることから、連絡所における期日前投票の期間、延長については、これまでの
投票者数や投票所への職員配置などを考慮しながら検討していきたいと思います。
なお、当日の投票日における統合前の投票所からのタクシーでの送迎については、これまで
の実績を考慮しつつ、継続して実施していく予定でありますので、よろしくお願いいたします。
最後に、可茂消防事務組合の森山分遣所整備計画についてお答えいたします。
平成28年度からの5カ年計画である「可茂消防事務組合消防力強化プラン」では、組合管内
12署所の施設整備計画が盛り込まれています。
議員御指摘の通り、森山分遣所につきましては、その位置関係から可茂地域の重要拠点であ
ることは間違いございません。また、整備計画の前倒しができないかにつきましては、可茂消
防事務組合は、可茂地域10市町村によって組織された消防組合でございますので、今後は、整
備計画の推進について構成市町村長の皆様としっかりと協議をし、少しでも早く実現できるよ
うに努力していきたいというふうにお聞きしております。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 建設水道部長、池田正幸君。
(建設水道部長
池田正幸君登壇)
○建設水道部長(池田正幸君)
私からは、道路照明灯の設置と空き家対策についてお答えいた
します。
道路照明灯は、道路の安全かつ円滑な交通を確保して事故の防止を目的として設置します。
市では、国の定める基準に基づくとともに、交通量や利用実態、周辺地域への影響なども考慮
して、主に信号や横断歩道がある交差点、歩道橋、トンネルなど局部的に設置しております。
今回、議員御指摘のような道路照明灯と防犯灯が隣接して設置されている箇所が幾つかあり
ました。議員御指摘の箇所は、道路の新設改良工事により道路照明灯を設置しましたが、既存
の防犯灯との調整がされずそのままとなっております。今後、地元自治会より新たな防犯灯の
設置要望が出された場合には、それらの防犯灯の移設を検討してまいります。
なお、今後は道路照明灯を設置する場合には、既存の防犯灯を調査して移設の可否を検討す
ることといたします。
次に、空き家対策についてお答えいたします。
御質問の1点目の行政指導につきましては、これまでには市に寄せられた自治会等からの相
談や情報が19件あり、訪問、文書、電話等により対応をお願いしてきており、そのうち5件が
改善されています。
2点目の実態調査結果については、平成26年度にシルバー人材センターに実態調査を委託し、
その外観から建物394軒が空き家と見られると調査されました。そのうち、特定空き家に該当
すると思われる物件は9軒ありますが、この9軒については、現在、相続人等の調査を進めて
-195-
おります。また、空き家の現地状況については、よく観察を続けてまいりたいと思っています
ので、よろしくお願いいたします。
次に3点目の空き家等対策計画については、平成28年度において中山道地区だけでなく市全
域について、空き家対策の基本方針、計画期間、悪化させない管理・跡地活用等の対策、住民
等からの相談対応、対策の実施体制などを定めていきたいと計画しております。この計画にお
いては、特定空き家に対する法手続や対処方法だけでなく、特に、悪化させない管理・跡地活
用等の対策、住民等からの相談対応、対策の実施体制を整えることが重要と考えています。
国の施策でも、協議会など民間事業者等との連携による空き家対策総合支援事業などメニュ
ーが用意されており、その採択条件など、その中身をよく調べ、研究してまいりたいと思いま
す。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
(市民協働部長 渡辺久登君登壇)
○市民協働部長(渡辺久登君)
私からは、産業廃棄物撤去、及び可茂衛生施設利用組合につい
てお答えいたします。
まず、三和町の産業廃棄物に関して、その行為者への対応としては、法律に基づき平成24年
度より県環境課と合同により立ち入りの査察指導しておりましたが、平成26年9月の当該法人
の倒産以降は、その不適正保管物の状況に異常がないか毎週2回パトロールを県が実施し、そ
のうち毎月1回は市も合同で監視パトロールを行っているところでございます。
その他、市でも随時パトロールを実施しており、異常があった場合は県と連携して対応する
こととしております。
次に、その廃材の総重量ですが、県環境課に確認したところでは、廃材等の量につきまして
は推定で自社解体時の廃棄物が約740立米、そのほかに土壁などが約200立米と聞いています。
撤去指導についてですが、廃棄物処理法に基づき、平成27年1月に県から、「保管状態が廃
棄物処理法の基準に不適合であり、全量撤去するように」と文書勧告による行政指導がされて
いるにもかかわらず撤去がなかなか進まないという現状でありますので、たびたび県環境課と
早期撤去に向けた対応策について協議をしているところでございます。
最近では、本年2月19日に今後の対応について三和地区自治会代表者とともに、県環境課と
協議の場を設け、行為者側に地元住民が大変不安がっていることや、現場にある廃棄物が飛散
しないよう対策を講ずることなど、住民が安心・安全に暮らせるよう、改めて指導いただくよ
う申し入れているところでございます。
次に、可茂衛生施設利用組合による新火葬場整備についてです。
新火葬場整備基本計画においては、新火葬場には、通夜や葬儀・告別式を行う施設を設置す
る予定はなく、さきの組合議会定例会において、この内容による債務負担行為を含む新年度予
-196-
算の可決がなされたところです。
その中で、経済的な理由や宗教観の変化などの理由で、通夜や葬儀・告別式といった儀式は
行わず、火葬のみで済ませる方、いわゆる直葬をされる方から告別室での最後のお別れを少し
長目に時間を取って行いたいという要望があった場合には、組合としても火葬場全体の運営に
支障のない範囲内で対応させていただきたいということですので、御理解いただきたいと存じ
ます。
最後に、最近での可茂聖苑における式場利用件数ですが、可茂衛生施設利用組合に確認した
ところ、通夜・告別式、告別式のみ、通夜のみの利用を含めた件数として、平成22年度24件、
23年度35件、24年度36件、25年度39件、26年度23件となっております。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 7番、渡辺益巳君。
○7番(渡辺益巳君) 順次、再質問をさせていただきます。まず、公職選挙法の改正について、
きのうも出ておりました市内の高校へ出前講座ということでしたけれども、これは3校ともや
られたのか、1校だけでしたか、3校ともやられたのかお聞きしたいです。
○議長(山田 栄君) 総務部長兼選挙管理委員会事務局書記長、渡辺文喜君。
○総務部長兼選挙管理委員会事務局書記長(渡辺文喜君)
今現在行ったのは、最初に加茂高校、
次に美濃加茂高校をやっております。加茂農林高校はまだやっておりませんので加茂農林高校
につきましては、今ちょうど新入学というか学校が今切りかえの時期になりますので、新年度
に向けて新3年生対象にやれるようにこれから準備を進めていきたいと、学校側とも調整をと
ってやっていきたいというふうに考えております。
○議長(山田 栄君) 7番、渡辺益巳君。
○7番(渡辺益巳君) それでは加茂農林高校についても順次進めていっていただきたいという
ふうに思っております。
先ほどガラケーの話も出ておりましたけれども、私らはあんまり得意じゃないSNSやフェ
イスブック、これに関するいわゆる情報を載せるということもできることですけれども電子メ
ールはもちろんですけれども、こういったものに対してのいわゆる対応をどのように考えてい
るかということをお伺いしたいと思いますけれども。
○議長(山田 栄君) 総務部長兼選挙管理委員会事務局書記長、渡辺文喜君。
○総務部長兼選挙管理委員会事務局書記長(渡辺文喜君)
今、高校生の方はよく使ってみえる
ようなもの、ツイッターとか、そういう類のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)
が主流だというようなことも聞いておりますので、そういう中でいろんな、固い「選挙に行き
ましょう」という内容ではなかなか見てもらえない。ですから、選挙に関するいろんな砕けた、
砕けたという言い方は変ですけど、易しい課題から、こういうときはこうするんですよという
か、ちょっと取っつきやすいような、親しみやすいようなそういう優しい内容を踏まえてPR
-197-
を今出たSNSに継続的に上げて、見ていただけるような、そういう形をとっております。
○議長(山田 栄君) 7番、渡辺益巳君。
○7番(渡辺益巳君) そういうところも進めていただいて、我々の時代ですと、先輩から20歳
になったら、おい棄権したらいかんぞと、行ってこいよといった形で指導をいただいたんです
けど、今は時代的にもちょっと違っていますので、やはりこういったSNSでもフェイスブッ
ク等、いろいろ使って大いに啓発をしていただきたいというふうに思っております。
次に、防犯灯と街路灯の設置ですけれども、今、池田部長が言われましたように、見ていた
だいたということで、わかったと思うんですけれども、やはりまだほかの場所でもあるという
ことですから、その辺を各部署ごとの連絡を密にしていただいて、やはり横串が必要だと思う
んですよね。土木課と防災安全課とのですね。そういったことを詰めていけば、こういった問
題も少なくなってくると思いますし、施工する前にわかってくるんじゃないかというふうです
ので、その辺ひとつよろしくお願いしたいと思います。
それから、次に産業廃棄物の撤去ですけれども、今お話し聞きますと、かなり県のほうも進
んでおるというふうに思いました。私が得た情報では、ここまでなかったもんですから、進ん
でいるとは思っております。ただ1点ここでなかなかやられないというか、相手が倒産して居
場所がわかっておったとしても、なかなか一向に進まないということになってきますと、行政
処分というような形で強制撤去というような形になってきますと、これは当然市もですが県の
ほうが強制代執行という形になってくると思いますけれど、またそのときにかかる経費とかそ
ういったものについてはどういうふうに考えておられますか。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
県環境課との面談といいますか、対応したときのメモを見ます
と、当然移動させるためには費用がかかりますが、現在、倒産してみえるということで費用の
負担が難しいという状況です。
今のところ弁護士さんを通じて本人さんとの連絡が取れる状態でございますので、地元の意
向も伝えながら、今は地元もとりあえずビニールシートで覆いたいと、そういう御要望をして
みえます。その辺を今弁護士を通じて本人のほうへ伝わっておるということは聞いております
が、最終的な代執行につきましてはその費用がないということは当然、国、県のお金になると
いうことは想定しておりますが、今の段階では本人さんと連絡が今のところとれていますので、
鋭意お願いをしておるというところです。
○議長(山田 栄君) 7番、渡辺益巳君。
○7番(渡辺益巳君) それも迅速に進めていただいて、地元住民の希望にかなうようにお願い
したいというふうに思っております。
それと、次に空き家の現状ですけれども、これも19軒あって、訪問、あるいは電話で連絡し
-198-
て、5軒改善したというようなことを聞きましたが、特定空き家のほうの9軒の中で、今調査
中ということでしたけれども、私が考えたのは、駅前あるいは中山道通り、それから下古井地
区そして森山商店街ですね。この辺ですと、やはり市街地いわゆる学区の連続した区域という
形で、こういった空き家があると非常に危険な状況だと思うんですけれども、そういったこの
9軒の特定の中で、調査中と聞いておりますけれども、特に危ないとか、そういった状況の把
握はされておるんでしょうか。
○議長(山田 栄君) 建設水道部長、池田正幸君。
○建設水道部長(池田正幸君)
9軒の内訳ですけれども、今ちょっとお話になられたように太
田が2軒、古井が5軒、加茂野1軒、下米田1軒という状況で、御質問のありました調査中は
5軒が調査中でございます。これがかなり難航しておりまして、相続の関係やらこれをずうっ
と拾っているところでございます。以上です。
○議長(山田 栄君) 7番、渡辺益巳君。
○7番(渡辺益巳君) 特に心配しているのは、密集地あるいは住宅密集地、いわゆる市街地で
すね。ただぽつんと一軒だけあればそんなに危ないなという状況じゃないと思うんですけれど
も、それもよく今後特に古井は5軒もありますから、その辺も進めていっていただきたい。相
続となってくると、所有者の居所をしっかりしないと非常に問題があると思いますけれども、
なるべく進めていっていただきたいというふうに思っております。
次に、新火葬場ですが、過去5年間をざっと上げていただきましたけれど、大体24件から最
高で39件でしたか、あるわけですけれども、債務負担行為の議決も2日の日に出されたという
ことですので、残念ですけど、このまま計画を進めていただくということになってくると思い
ますけど、数的にはこの39件が多いか少ないかということになってきますと、全体から見れば
かなり少ないかなというように思っていますので、やむを得んかなというふうにも思っており
ます。
最後になりますが、可茂消防事務組合の件で市長にお伺いいたします。
東部3町で将来人口が望めない状況、先ほど申し上げましたように、加茂郡全体でかなり少
なくなってきておる。幸い、美濃加茂市だけはわずかながらふえているという状況で、森山だ
け人をふやせということは市長も管理者でありながら自分のところの近いところだけというか、
森山だけを増員するということはとてもかなうことじゃないと思っていますけれども、やはり
そうなると、あとどういう考えがあるかということなんですけれども、いわゆる増員に関して
は無理だと、現状ですね。
あと考えられるのは、署所の統廃合、そして人員を中でやりくりすると。例えば、東にある
署は分署にしてしまうよと。出張所が2つあれば1つにしてしまうよと。そういうことにして、
中署の人員を多くする。あるいは南署を多くするという形で、事案の少ないところはやむを得
-199-
んなと。あるいは人口の少ないところは仕方ないなというふうな考えもありますけれども、分
担金の割合を見ても、そういう人口割等々で、まあ面積割もありますけれども、そういうとこ
ろから出してきておるわけですから、やはりここは美濃加茂市の市長として森山分遣所の何と
かできれば格上げが一番いいんですけれども、それと設置の場所についても今のところでは狭
すぎるということで、当然建てかえになるという予定ですけれども、今の5カ年計画ですと、
平成31年に森山分遣所は建てかえになる。それまでに御嵩とか東署とかありますので、それが
済んでからということになりますので、前倒しはとても無理かもわかりませんけれども、そう
いった形で平成31年になってしまうという状況ですから、その辺を何とか格上げするなり、署
所の統合するなり、その辺の市長としての考えをちょっとお伺いいたしておきます。よろしく
お願いします。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
(市長
藤井浩人君登壇)
○市長(藤井浩人君) 御質問いただきました可茂消防事務組合の件につきましては、これは組
合ですので、それぞれの市町村の首長であったりとか、その住民の方々との意見を交わしなが
らしっかりとつくっていかなければいけませんが、今、議員お示しいただきました消防力強化
プランのほうにも平成31年までの方向性はお話しいただいたとおり書いてありますが、まずそ
の森山は美濃加茂市のみならず具体的には八百津であったりとか、川辺そちらのほうの出動回
数も非常に多いですし、先ほどの御提案の中に、人口減の中でどうするかということなんです
けれども、人口減ですけれども、やはりどちらかというと高齢化ということで、火災は件数は
少しずつ減ってはきて、減るというかそんなにふえるということはありませんけれども、救急
のほうの出動というのは年々ふえておりますので、やはりこちらの点についてはどうしてもコ
ストがかかってくるということはこの地域のみならず全国的にも同じ課題だと思います。
そういった中で、最初の話にもありました出動人員を国のほうも一定の規定をして、4名が
いいんじゃないかということで、岐阜県のほうも4名ということがありますけれども、そうい
ったことで、果たして財政的な課題として理想とすればそりゃ多ければ多いほうがいいですけ
れども、財政的な課題を各市町村が負担できるかということは当面の課題となってきておりま
すので、ちょっとはっきりとした答弁になりませんが、やはり森山、東、中署の場所というの
も当然今後考えていかなければいけませんし、それぞれの地域の課題がありますので、今後は
また美濃加茂市議会の中でもしっかりと御相談させていただきたいと思いますし、連携をとっ
て考えていかなければいけない非常に重要な課題だということで御理解いただきたいと思いま
す。
○議長(山田 栄君) 7番、渡辺益巳君。
○7番(渡辺益巳君) 最後に一つだけ。構成市町村の首長の7名おられますから、一筋縄では
-200-
いかないというのは私もよく承知はしておりますし、特に言われました人口の動向とそれから
事案の件数というのは一番問題だと思いますし、可茂消防の管理者として市長にはリーダーシ
ップを発揮していただいて、今後いい方向に持っていっていただきたいというふうに思ってお
ります。
これで質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山田 栄君)
(12番
12番、柘植宏一君。
柘植宏一君登壇)
○12番(柘植宏一君) それでは一般質問に入らせていただきます。
東日本大震災と、それに伴う福島第1原発事故からはや5年が経過しようとしています。苦
しいながらも前を向いて歩き始めた人たちがいる一方、いまだ仮設住宅での生活を余儀なくさ
れている人たち、仮設住宅を出た後の生活の展望が全く開けない人たち、家族が離れ離れに暮
らさなければならない人たち、生まれ育ったふるさとに帰ることを諦めざるを得ない人たち、
目の前で波にさらわれていく家族や仲間を助けることができなかったことに苦しみ続ける人た
ちなど、今なお多くの人々が苦しみと不安の中で、それぞれの現実を生きています。
5周年を記念したテレビや新聞の特集は、私たち日本人の今ある価値観そのもののありよう
を問うとともに、国を含めた日本社会の意志決定のありさまをも問うているように思います。
被災者に寄り添うとは、復興への支援だけでなく、その苦悩を共有し、苦悩から導き出され
た新たな価値をも共有し、個人的な、あるいは社会的な教訓を引き出すことでもあろうと思い
ます。復興の過程を含め、東日本大震災とは何であったのか、福島原発事故とは何であったの
か、改めて皆様と一緒に考えていきたいと思います。
それでは質問通告に従い、3項目12点について質問をいたします。
初めに、総合医療センターについてであります。
12月議会での私の一般質問における、協定書どおり厚生会木沢記念病院に売却すべきとの意
見に対し、なぜ、一民間病院に有利な条件をもって売却するのかという意見が寄せられました。
私なりに事業実施の経緯を説明し、理解を求めましたが、総合医療センターの完成を心待ちに
している方がいる一方、こうした反対意見も多数あるのが現状だと思います。
旧生物工学研究所跡地における総合医療センター整備事業については、平成24年3月8日、
渡辺直由前市長と社会医療法人厚生会山田實紘理事長の間で締結された「地域医療体制の強化
に関する協定書」に基づいて進められてきました。本協定に関しては、議会への事前の協議は
なかったものの、その政策的妥当性を受け入れ、以後、議会は一貫して事業遂行のための予算
措置に同意してきました。売却におけるプロポーザル方式の検討が行われるなど、協定書の内
容が履行されない可能性がある現在、総合医療センター整備の事業化の経緯などを振り返りな
がら、改めて美濃加茂市のとるべき方策について議論を深めたいと思います。
-201-
協定書締結時における、経緯と根拠等について4点お尋ねをいたします。
1.旧生物工学研究所跡地を総合医療センター整備に活用することとした経緯について。
2.美濃加茂市自身による跡地活用の議論はどうであったか。
3.社会医療法人とは何か。一般医療法人との違いは何か。
4.当初、木沢記念病院は市民病院の役割を担っているとの説明がありましたが、その意味
は何か。現在も同じ認識にあるのでしょうか。
次に、現状と課題について2点お尋ねをいたします。
1.協定書における一者随意契約に違法性があるとの認識であろうと思いますが、どのよう
な法律に抵触いたしますか。
2.プロポーザル方式による公募も含め検討中とのことでありますが、木沢記念病院以外に
該当事業者があるのでしょうか。
2項目めに、介護保険制度改定による地域支援事業について4点お尋ねをいたします。
美濃加茂市では、地域包括ケアシステム構築の一環として実施される介護保険制度の改正に
より、本年2月より旧来の介護予防事業を、介護予防・日常生活支援総合事業いわゆる新しい
総合事業へと移行することとなりました。新しい総合事業の特質は、旧来の事業者だけではな
くNPOやボランティアなどによる多様な主体による、多様な生活支援・介護予防サービスの
提供を目指すとともに、健康づくりや交流サロンの開催等、地域住民主体の介護予防活動を推
進し、人と人のつながりを通して参加者の憩いの場を継続的に拡大していく地域づくりをも目
指しているということであります。
新しい総合事業の充実は、高齢者の健康保持のみならず、医療や介護費用の負担に直結しま
す。住民主体の活動が充実しているか、いないかによって、住民の費用負担が自治体によって
大きく異なってくることが想定されます。防災防犯など安心安全の確保や、子供たちの健全な
成長などとともに、地域の力が試されることとなります。介護保険制度が発足してから、最も
大きな転換点を迎えている今、行政、事業者、住民一体となった積極的な対応が求められてい
ます。
今後の推進体制について4点お尋ねをいたします。
1.今後の事業推進において、地域ケア会議、地域包括支援センター、第1層第2層の協議
体、生活支援コーディネーター等の役割は何か。
2.協議体に地域の代表を含むべきと考えるが、どうか。
3.生活支援コーディネーターの養成と配置はどのように考えるか。
4.庁内の推進体制はどうなっているのか。
最後に、地域公共交通網形成計画についてお尋ねをいたします。2点お尋ねいたします。
地域公共交通網形成計画に関しては、3月4日までパブリックコメントに付され、2月24日
-202-
には「バス」と「まち」を考えるおしゃべり喫茶が開催されました。本計画では、あい愛バス
の運行に関して、美濃太田駅の拠点化とともに、循環バスに関しては毎日運行とし、おおむね
1時間に1本の運行頻度を確保する。地域支線バスに関しては、運行車両数の増加を図り、毎
日運行とするなど長年懸案であったあい愛バスの効率的な運行に一歩踏み出しました。最終的
には、平成29年度上半期までに再編計画を作成し、その実現を図るとのことであり、早期の実
現を期待したいと思います。
今回の計画では、鉄道、バスを中心とした公共交通網の整備が目的でしたが、高齢者が増加
する中、予算の制約もあり、そうした公共交通だけでは、住民の交通需要に応えられないこと
も事実であろうと思います。近隣町村との連携も含めお尋ねいたします。
1.地域住民やNPOなどによる地域移送サービス推進について、今後どのような取り組み
をお考えでしょうか。
2.富加町へは、あい愛バスが乗り入れており、坂祝町は福祉バスを美濃加茂市まで運行し
ています。近隣市町村との交通網連携に関し、今後どのように取り組むお考えかお尋ねをいた
します。以上で質問を終わります。
○議長(山田 栄君) ここで暫時休憩いたします。次は午後2時50分から再開いたしますので、
よろしくお願いいたします。
○議長(山田
休憩
午後2時34分
再開
午後2時50分
栄君) それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。
副市長、海老和允君。
(副市長
海老和允君登壇)
○副市長(海老和允君) 私からは、旧生物工学研究所跡地、いわゆる(仮称)総合医療センタ
ーについてお答えします。
平成21年10月に岐阜県から平成22年3月で生物工学研究所を閉鎖するという申し入れがあり、
平成22年4月には、当該研究所跡地についての市の購入意思を確認したい旨の申し入れがあり
ました。公的用地にできないかと私どもも検討しましたが、財政的に購入は無理と判断をいた
しました。
木沢記念病院が手狭になってきていたこともあり、厚生会に照会したところ、当面は具体的
な計画はないが、ぜひ取得したいとのことでした。それを受け、市は県に対し、厚生会に直接
売却してほしいと依頼しましたが、県は民間企業に随意契約で売却することはできないとして
断られました。そこで、市が仲介に入り、県から取得し、その後、厚生会に譲渡する内容で市
と厚生会との間で協定を締結しました。
平成20年に厚生会が社会医療法人となられていました。社会医療法人は、市民病院と同様に
-203-
法人税を納める必要もなく、その収益は機器の更新または市民の健康増進に使用されます。解
散した場合にも、他の社会医療法人または国に帰属することになっております。そのことから、
その当時は、市としては半公的、いわゆる市民病院の役割を担うものとの解釈でいました。
しかし、50億円の助成金の要請があったときに、旧生物工学研究所跡地の件について、市民
からも高い関心と注目を浴びるようになったことから、弁護士にも相談し、判断を仰ぐことと
いたしたところ、社会医療法人であろうとも一民間企業にすぎないとのことでした。今後、売
却については、明確な根拠をもって適切な方法及び金額を提示して行うことが前提であり、現
在、譲渡実施に向けての内部協議を進めているところであります。
また、随意契約の課題については、地方自治法第234条に契約の規定がありますけれども、
ここでは随意契約は地方自治法施行令第167条の2、施行令の規定にはまっておるものを随意
契約ができるということが法律に書いてあります。私どもとしては、事業規模とか価格、市民
への影響で1社にしなければならない理由というのは慎重に対応しなければならないというふ
うに考えておりますし、市には美濃加茂市契約規則というものがありますし、美濃加茂市随意
契約指針というものがあります。そのところで随意契約の規定もしておりますので、こういう
ところから慎重に判断しなければならないというふうに考えております。
それから、公募した場合、病院があるのかどうかということですけれども、市民病院的な機
能を発揮できる病院は国内では十分あるというふうに考えております。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
(健康福祉部長
酒向洋君登壇)
○健康福祉部長(酒向 洋君)
私からは、地域支援事業に関する4点についてお答えをいたし
ます。
まず1点目の今後の事業推進における役割についてですが、介護保険法では、市町村は高齢
者の地域における自立した日常生活の支援や要介護状態等となることの予防、要介護状態等の
軽減や悪化防止に係る事業を行うこととされており、その中で、生活支援体制整備事業として
生活支援コーディネーターの配置と協議体の設置を定めております。
そこで、それぞれの役割とのことでありますが、生活支援コーディネーターは、市町村区域
である第1層及び日常生活圏域である第2層において、地域に不足するサービスの創出などを
行う資源開発と、関係者間の情報共有などのネットワーク構築、地域の支援ニーズとサービス
提供者とのマッチングを進めていくことになります。
協議体は、多様な主体の参画が効果的な取り組みにつながることから、それらの情報共有、
連携、協働による体制整備を推進するために設置するもので、地域ニーズの把握や情報の見え
る化の推進、企画・立案・方針策定などが役割となります。
また、地域包括支援センターは、地域ケア会議の充実を図ることとされており、これまでど
-204-
おり、それぞれの担当圏域における高齢者の総合相談窓口であるとともに、地域の課題解決や
必要な地域資源について協議する地域ケア会議の担い手という役割を持つこととなっていま
す。
次に、協議体に地域の代表を含むことについてですが、昨年12月に協議体設立に向けて準備
会議を開催し、設置に向けての準備を進めてまいりました。今のところ、協議体の委員は社会
福祉協議会、NPO法人、ボランティア団体などから17名以内の選考を予定しております。そ
の中で、地域に密着する社会福祉協議会各支部や、まちづくり協議会からの代表は、日常生活
圏域における第2層の協議体に参加していただく方向で考えております。
次に3点目の生活支援コーディネーターの養成と配置についてですが、第1層の協議体設置
後に、適切なコーディネーターの配置について検討していくことになります。コーディネータ
ーの養成につきましては、現在、国や県が実施する養成講座の受講等を考えております。
また、配置につきましては、先進地の例を見ますと、委託やノウハウを持つ人材の雇用など
が見受けられますが、どういう形態がよいのか調査研究の上、必要かどうかも含めて検討して
まいります。
最後に、4点目の庁内の推進体制についてですが、生活支援・介護予防サービスの体制整備
事業を推進していくためには、密接に関連した部課の連携のもとに実施していく必要がありま
す。
そのため、健康福祉部内はもとより、まちづくりに関係する部門などと共に、横断的な庁内
推進体制を整えてまいります。具体的には、庁内連絡会議を組織し、事業の推進を図っていき
たいと考えております。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
(市民協働部長 渡辺久登君登壇)
○市民協働部長(渡辺久登君)
私からは、地域公共交通網形成についてお答えいたします。
まず、地域移送サービス推進についてですが、今年度策定する美濃加茂市地域公共交通網形
成計画の中では、地域住民が主体となって便利に移動できる公共交通を育み、地域住民・行政
・交通事業者が三位一体となって公共交通の維持・活性化に努めることとしております。
来年度以降、コミュニティバスの大規模な再編に向けて、具体的な路線、バス停等をワーク
ショップ等により地域の皆さんと協議しながら設定していきますが、その中でも、バス停は地
域コミュニティーの活性化、あるいは健康増進のために設置箇所を集約し、拠点としてのバス
停づくりを進める予定です。
そのため、自力では移動困難な方に対しては、市民サポーター制度の導入や、まちづくり協
議会やNPO法人等の力をおかりして、拠点となるバス停まで移送する取り組み等の検討は必
要不可欠なものと考えております。
-205-
次に、近隣市町村との連係にかかわる今後の取り組みについてお答えいたします。
平成25年度に実施しましたみのかも定住自立圏公共交通ニーズ調査において、圏域内住民が
バスや鉄道を利用して行きたい施設の上位10施設のうち、8施設が本市内の施設であることか
ら、地域公共交通網形成計画では、近隣市町村につながる公共交通ネットワークの構築も基本
方針として掲げております。
この公共交通ネットワークは、JR高山本線、太多線、長良川鉄道が交差する美濃太田駅を
公共交通の拠点として、バスやタクシーなどのあらゆる公共交通モードを美濃太田駅を中心と
したネットワークとすることにより、美濃太田駅での乗りかえを活用した広域的な移動を活性
化しようとするものでございます。
美濃太田駅を循環するバスやタクシーの利便性が高まれば、近隣市町村への移動の利便性も
高まることになりますので、あい愛バスの路線も、現時点では、今後美濃太田駅を拠点として
各地域を循環する形に再編成することが有力となっています。
また、定住自立圏内の町村との連携の取り組みとしては、圏域内で公共交通網形成計画を策
定することを目指して、平成26年度まで話し合いや各種調査、研究等を進めており、まず、圏
域内の公共交通の中心となる美濃加茂市の公共交通の再編が完了した後、鉄道や路線バスを中
心として各町村との連係を図りたいと考えております。以上でございます。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) それでは、順次質問に移りたいと思いますが、総合医療センターに関
しては12月議会でも申しましたように、基本的に協定書に従って木沢病院に売却することが美
濃加茂市の政策立案から遂行した今現在に至る段階においては、美濃加茂市のとるべき方策だ
というふうに私は確信をしております。
そのこと等、市民の皆様にも、議会がなぜこの厚生会木沢記念病院に随意でかかった経費で
売却するという協定にのっとった政策遂行を承認してきたかということを少し振り返りながら
確認をしていきたい。そして、市民の皆様にも知っていただきたいなというふうに思います。
総合医療センター整備に活用する経緯についてですけど、今お聞きしました。当時、議会で
は堀部清秀議員が、美濃加茂市で獲得したらどうかという意見を言われたやに記憶しておりま
すが、先ほどの海老副市長の発言どおり、市は購入しないという前提の中で木沢記念病院にお
話をされて、そして地域医療体制の強化に関する協定書が結ばれて現在に至っておるというこ
とでございます。
そうしたことも、私たち議会としてもこの総合計画の中で地域医療体制の強化というところ
もうたわれておりますし、市が独自に購入しないのなら、それが一番可能であり、ほかの民間
開発事業者に売られてしまうよりは、より美濃加茂市のためになるだろうという選択のもとに
同意をしてきたというふうに理解しております。
-206-
2つ目の美濃加茂市自身による土地活用の議論はどうであったかということ、議論をされた
ということでございました。その中でも、厚生会がぜひ欲しいという中で移ってきたというこ
とでございますので、それを確認できたと思います。
あと、社会医療法人に関して、先ほど海老副市長も言われたように、市民病院としての役割
を担ってきたと、そして半公的な病院であるということを申されました。救急告示病院に対す
る国の特別交付税に関しても、公的医療機関等ということで特別交付税がおりてくるというこ
とで、そうした意味でこの社会医療法人厚生会というものが美濃加茂市において非常に公な、
そして重要な位置を担ってきたということは確認できるのではないかと思います。
少し前後しますけれども、例えば定住自立圏構想の中において、当初は坂祝町と締結された
定住自立圏形成ビジョンの中で救急情報共有連携システムというところですね。メディアカー
ドに2,000万円、中心市宣言の後、共生ビジョンができる前に補助として出した記憶がござい
ます。
そしてまた、もう1点、医療機関常設ヘリポート設置検討事業というところでも、定住自立
圏の中で木沢記念病院を念頭に事業が制定されました。現実的には、このヘリポート事業は今
共生ビジョンのところから排除されておりますが、こうした経緯を見ましても、この木沢記念
病院が美濃加茂市において、今なおやはり市民病院的な、本当をいいますと、この圏域の中核
的な医療施設ですけれども、美濃加茂市に限れば美濃加茂市民とってなくてはならない病院で
あろうというふうに私は思いますが、その点についてどうお考えかお尋ねします。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) 私も、柘植議員と全く同じです。木沢記念病院厚生会が市民病院的な
医療行為をされているということは十分認識しています。ですから、地元への説明会について
も、そういう説明もさせていただきました。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) そこがしっかり確認できた上で、もう1点、この地域医療体制の強化
ということで、総合医療センターを生物工学研究所跡地に整備するという政策自体に丸きり変
更はないわけですね、確認をします。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) はい、そのとおりです。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) その地域医療体制の強化を進めるという施策に変更はないと。そうで
あれば、その大もとになったのが地域医療体制に強化に関する協定書であります。この協定書
には、改めて復唱いたしますけれども、地域医療体制強化に関し、次の項目の実現のために必
要な事項を定めることを目的とするということで、救急医療体制の強化とか周産期医療を含む
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小児救急医療の充実等、さまざまな5項目にかかわる強化項目があります。
そして、第2条では、美濃加茂市と厚生会は信義を重んじ、誠実にこの協定を履行するとい
うふうにされております。そして、第3条におきましては、第1条に定める目的を達成するた
めに必要な施設は厚生会が建設し、これを運営する。そして、第6条におきましては、費用負
担等ということで、地域医療施設等の設置に関する費用負担等については、次の各号に掲げる
とおりとする。1.土地の取得、美濃加茂市が岐阜県から取得し、厚生会に売り渡す。2.売
却価格、前号の価格は次に掲げるものの合計額とする。ア.土地代金(岐阜県からの取得価
格)、イ.農地転用にかかわる測量及び詳細設計費用、ウ.開発行為に係る造成費用(調整池
整備も含む)、3.配水施設整備、調整池から配水施設整備の費用負担については別途協議す
る。4.施施設整備、地域医療施設等の整備その他開設にかかわる経費及び運営に関する一切
の費用は厚生会の負担とするというところが主なことになっております。この協定書に関して
は、先ほど海老副市長の答弁の中で、木沢記念病院から50億円の支援要請があった旨がありま
した。この50億円要請に関しては、私も議会でそれは信義に反するということを申しましたし、
そういう議論の前に、ちょうど12月議会でしたが、開会のあと精読期間に厚生会の山田實紘理
事長が直接議会に見えられまして、全議員の前で、口頭ではありましたが50億円の要請は撤回
する旨の発言をされました。その後、美濃加茂市もこの50億円要請に関しては応えられないと
いうことを文書で返しております。この木沢記念病院からの50億円要請というのは、非常にあ
る意味信義に反した要請ではありましたが、それを自主的に取りやめられたことによって、こ
の補助金要請というものは、この事業推進に関しては実質的な障害ではないというふうに私は
思っております。そのことで、いまだこの50億円要請というものが事業遂行に直接的な影響が
あるかどうかについてお尋ねをいたします。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) 50億円の要請の撤回については、まだ来ておりません。ただ、これに
関しての障害というのは、特に私どもは契約の障害というのは考えておりません。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) 向こうからの、こちらが回答を拒否したことに対する回答は来ていな
いわけですが、先ほど申しましたように、本当は撤回の文書をくださると一番よかったわけで
すけれども、それがないことは少し残念ではありますが、そうした今の確認事項の中で、協定
書によって1者随契の違法性ということですけれども、今までの議論の中で、先ほど随意契約
の指針とか地方自治法第234条の施行令ということがありまして、そこの詳細がわかりません
が、建物の無償譲渡を美濃加茂市は厚生会にいたしました。そのときの議案の概要の説明の中
で、地方自治法第96条第1項第6号に従って、この無償譲渡の議案を提出するということがさ
れております。この無償譲渡に関して、このときに木沢記念病院に随意契約で無償譲渡する議
-208-
案を出されたわけですよね。それは何かというと、基本的に協定書があるから、それを根拠に
して、そうして地域医療制の強化ということを政策として、あわせて無償譲渡の議案を提出さ
れたというふうに思うわけですけれども、この無償譲渡に関して議会で議決をして可能である
ということと、今造成した後の土地を実勢価格よりは下回りますが減額して売却しようとした
ときに、違いはないような思いがいたしますが、どういう認識でしょうか。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) まず無償譲渡の上程をした時点は、私どもは社会医療法人は協定に基
づいて随意契約できるというような判断をしておりました、その当時は。ということで譲渡し
ていますので、更地になって安くなるとか、そういうことは一切考えておりません。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) 無償譲渡する、それから今回、以前の議論の中でも適正価格より安く
売却することが抵触するんではないかというような議論が一部ありましたよね。そのことに鑑
みて一応確認をしたわけですけれども、減額あるいは無償にしろ、地方自治法第96条第1項第
6号に基づいて、議会の議決によって1事業者に売却するということというのは、政策的な説
明があれば十分可能であり、市民に対しての説明がつくものというふうに考えますけれども、
いかがでしょうか。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) まず、無償譲渡したから土地が安くなると、評価が。ちょっと解釈が
違うかもわかりませんけれども、まず私どもとしては、きのうもお話ししましたけれども、土
地の価格は3つの方法があるといいましたね、積み上げ方式の。積み上げ方式の中では、無償
譲渡にすれば、撤去する費用というのはなくなりますわね、当然私どもとして。ということで
は、積み上げ方式でやれば安くなるということはあります。ただ、それはそれで1つの価格と
しては正当な価格ということになります。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) ちょっと私の話し方が悪いかもしれませんが、ここに平成26年2月12
日付で議会運営委員会資料というところしか手元にございませんが、臨時議会に提出する財産
の無償譲渡という議案名に関して、主幹が総務課として提出理由の概要というところで、岐阜
県から取得した旧生物工学研究所の建物を無償で譲渡することについて、地方自治法第96条第
1項第6号の規定により、議会の議決を求めるものとすると。そうして議会に諮って無償譲渡
をされました。このことが可能であるならば、今回造成した跡地を、無償では当然ないですよ
ね。今の協定書に従えば、かかった経費で減額売却をするということです。その議案を今申し
たように、地方自治法第96条第1項第6号の規定により議会の議決を求めるとすることがどう
矛盾するんでしょうか。それがどうして今回の売却ではそれができないんでしょうか。急にそ
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こで変わるということがおかしいと思うんですよね。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) 一番大きな違いは、社会医療法人を当初我々は公的等に入るというこ
とで考えていましたけれども、一応細かい規定でいきますと、一民間法人という解釈というこ
とで随意契約はできないということです。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) そこら辺は、私は解釈の違いといいますか、例えば一民間事業者とい
うことであるならば、例えば中山道会館ですね。宿木というNPO法人です。非営利企業です。
社会医療法人も公益法人です。そこに随意で契約することが問題が生じない。なぜかといえば、
そのNPO法人宿木は、この中山道という場において、確かな運営をする要件、あるいは実績
とかいうものがあるからこそ、宿木NPO法人に随意で契約を継続しているわけですよね。そ
れで、先ほど木沢記念病院が市民病院としての役割、あるいは岐阜県の医療計画の中でも、こ
の圏域の中で中心的な役割を担っておられる。そうした木沢記念病院のこの地域の医療におけ
る重要な役割を鑑みるならば、そこに特別な随意で契約する根拠があろうと思いますが、いか
がでしょうか。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) 先ほど、私が答弁した一民間企業は随意契約できないということを言
いましたけれども、これは撤回させていただきたいと思います。慎重に取り扱わなければなら
ない。特にそれは金額の問題、市民の意識の問題、そういうことから、慎重に取り扱わなけれ
ばならないというふうに考えております。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) これ以上この件に関してやっていても水かけ論ですけれども、現在、
プロポーザル方式も含めてやられるということは、最初に渡辺直由市長と山田實紘理事長が締
結した協定書に違反をする行為であろうと私は思います。この信義を重んじ誠実にこの協定を
履行するというふうにあります。
それからまた、第10条においては、本協定に定めのない事項または定めた事項について疑義
が生じたときは、その都度美濃加茂市と厚生会が協議の上定めるものとするとあります。先ほ
どの50億円要請に関しては信義に反するということを議会で述べた記憶がございますけれども、
今回のこの協定書がありながら、海老副市長は紳士協定だと言われましたが、この協定という
のは紳士が真面目に真摯に守らなきゃいけない協定です。ましてや私たちは民間企業ではなく
て、自治体そのものですので、そんなことはできないと思いますし、先日、木沢記念病院の事
務局長にお話を聞いてきましたけれども、11月以来、市との具体的な交渉、連絡は来ていない
ということでありましたし、木沢記念病院としては協定書のとおり、何も話がないわけですの
-210-
で、協定書のとおり、基本的に実行されるものと認識しておるということでございました。
そうしたことを考えますと、この協定があるにもかかわらずプロポーザル方式を検討してい
くということは、明らかにこの協定書に違反した行為ではないか。あるいは、その変更がある
ならば、まずは木沢記念病院とこの協定に従いしっかり協議すべきではないかと思いますが、
その点に関してはいかがでしょう。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) まだ、今の段階で方針が最終的に決定したものではありませんので、
協定書の破棄とか、そういうものを申し入れる段階ではないというふうに考えております。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) そういうことでありますと、仮にこのプロポーザル方式が実施される
と。その前にはお話をされて、協定書を美濃加茂市から破棄されるということでよろしいでし
ょうか。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) まだ選択していないものですから、確定的なことは言えないんですけ
れども、仮に公募というようなことになれば、破棄ということではないと思います。申し入れ
をするだけです。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) ちょっと水かけ論になりますが、公募を採用することと、この協定書
の内容とは一致しませんので、対立する行為でありますので、当然ながら美濃加茂市からそう
いう提案をされることになれば、こちらから協定書を破棄するという行為をとられるべきだろ
うというふうに思います。
そして、私が一番心配するのは、この協定書があって、そしてこのプロポーザル方式をした
ときに、国内には、このプロポーザル方式に該当する事業者があるということを言われました
が、現実的な考えの中で、厚生会木沢記念病院が今までこの地域においてしっかり貢献をされ
てつくられた実績があるにもかかわらず、もう1つの総合医療センターが2つ並び立つという
ことは、どう考えてもこの地域医療体制の強化というよりは弱体化につながるだろうと思いま
すし、岐阜県の医療計画の中で基準病床数というのがございますよね。それがはるかに岐阜の
圏域では超えているわけですけれども、この中濃圏域ももう既に超えております。こうした医
療計画における県の基準病床数をも超える公募できる事業体があるという認識でしょうか。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) 柘植議員が言われるように、中濃圏域の病床数は、県の病床数でいく
と満タンになっております。これは承知しております。ですから、普通に考えると、よそから
は入ってこられないというのが普通ですよね。ただし、県のベッド数の基準というものが法律
-211-
での許可権限ではないということだそうです。そういうことで、あり得るということだけの話
です。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) 現実的な話、県が厚生会をこの圏域の中である程度位置づけながら、
昨年の暮れには地域の医療計画の中で、また新しい位置づけが始まったようなことを少し聞き
ましたけれども、そうした中で、新たなほかの事業者を立ち上げること自体に許可が出るよう
な気が、私は個人的にいたしません。
私が申し上げたいのは、プロポーザル方式という一民間事業者を特定してやることが批判を
受けるから公募にしようというようなことであるならば、これはかえってこの圏域、あるいは
美濃加茂市の地域医療体制強化に対してマイナスに働くということだけはしっかり認識してお
く必要があると思います。この協定書があるにもかかわらず、公募をやるということであれば、
それに木沢記念病院が応募されるかどうかはわかりません。応募されないかもしれません。特
に、ほかに応募者がいないという確信があればあえて応募されないかもしれません。そうした
ときには、私たちがまた新しい選択を迫られるわけでありますし、もしこの美濃加茂市の公募
提案に対して木沢記念病院が、そうであるならうちも白紙にするということであるならば、今
までかかりました木沢記念病院基本設計をやっております。それから事務局もつくりました。
準備室もつくりまして、人件費をかけて1年間以上準備をしてまいりました。それから建物の
解体費用ですね。これも当然かかってきますので、請求が来るということもあり得ます。
そうした事態に立ち至ったら、これはちょっと失礼な言い方ですけど、市長が贈収賄、無実
の罪で逮捕されたということよりも、はるかに行政としては恥ずかしい結末ではないかと私は
思います。市長のことは、私は無実がかち取れる、冤罪だというふうに確信しておりますので、
それは必ず恥ずかしさというものは解消できるわけですけれども、行政として民間事業体と協
定を結びながら、その協定に反することをその協定書が生きたままやっていくというようなこ
と、あるいはこの総合医療センター整備という事業そのものが結局宙に浮いてしまうというよ
うなことは、政策変更がない限り恥ずかしいことだというふうに私は思います。
最後に、この政策決定に関して、総合政策審議会等、庁内でしっかりとした議論の上でなさ
れておるのか、ちょっと確認をいたしたいと思います。
○議長(山田 栄君) 副市長、海老和允君。
○副市長(海老和允君) まず、おことわりしていきたいのは、まだ最終決定していないという
ことでお話ししたいと思います。
当然そういう決定をする場合は、総合政策審議会で決定します。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) 総合医療センターに関しては、私の議論が十分説明がつかないとすれ
-212-
ば非常に残念ですけれども、少なくともこの総合医療センターの売却ということに関して、い
ろんな争点は提起できたなというふうに思いますので、総合政策審議会等の中で決定されると
きには、現在、ここにおられる部長の方々も美濃加茂市の地域医療は本当にどうするんだと、
信頼関係のある地域医療をどういうふうに構築していくんだという観点をしっかり押さえた上
で議論をしていただきたいというふうに要望しておきます。
次に、介護保険制度の改定に係る地域支援事業、あるいは新しい総合事業に関して再質問を
させていただきます。
今後の推進体制ということですけれども、協議体、あるいは生活支援コーディネーターの配
置の順番といいますか、どのような順番でやるかということに関してですけれども、美濃加茂
市はまずは協議体の設置を最初に行って、その協議体の中で生活支援コーディネーターの配置
等を検討するようなことを若干聞いておりますが、具体的には生活支援コーディネーターを同
時に配置するのかどうか、お尋ねをいたします。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
○健康福祉部長(酒向 洋君)
まず、当市の現状から見まして、協議体をつくることがまず1
番ではないかというふうに考えております。全国的に先進した地域の例を見ても、このコーデ
ィネーターにつきましては、もう設置してあるところ、設置していないところがあるわけなん
ですけれども、当市についてはそういった協議体をまずつくりまして、その中でまたコーディ
ネーターが必要かどうかについて協議をしていきたいというふうに考えております。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) 先ほどの部長の答弁の中で、地域の代表者を含めることに関して、第
2層の協議体に参加してもらうということでありました。私も具体的にその協議体の1層、2
層の時間の関係というのが確かにつかめておりませんので、ここでは地域の協議体、私も支え
愛リングという生活デイサービスのボランティア活動の一翼を担っているわけですけれども、
なかなか会員をたくさん募るということが大変難しいです。そういう意味でいいますと、具体
的にそうした生活支援サービスの民間団体と、あるいは各地域でそうしたボランティアを募ろ
うとするときには、既存の地域資源、自治会であったり、特にまちづくり協議会等の積極的な
人たちの協力というものを早くに位置づけると、この新しい総合事業の中におけるその他の生
活支援サービスの充実というところにも資すると思いますので、そこら辺のところをしっかり
1層の協議体の中でも頭に入れながら運営をしていただきたいと思います。これは要望になり
ますが、時間も少なくなってきましたので、少し走らせていただきます。
庁内の推進体制ということで、先ほど部長も言われたとおり、長寿福祉課、それから健康課、
介護保険課、それからまちづくり課、あるいは市民活動サポートセンター等をいえば地域振興
課や生涯学習課、そうした地域にかかわる、介護予防の個別的な活動、昨日からも出ておりま
-213-
すが、いなべ市の元気づくりリーダーみたいな活動、そうしたことに関する限り、さまざまな
スポーツやら、あるいは生涯学習の団体等が中心になって、人々を活動する場に引き出すとい
うことが期待されるわけですので、そうした生涯学習課やスポーツ振興課等の連携も必要だと
思いますが、そこら辺のところの感想をお尋ねいたします。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
○健康福祉部長(酒向 洋君)
この2月の立ち上げまでにつきましては、準備体制ということ
で、健康福祉部の保険課と長寿福祉課が主になって体制整備を図ってまいりました。これ以後、
今羅列されましたような、当部はもちろんですけれども、まちづくりに関係する課が一体とな
って庁内横断的にやっていかないと、これは進んでいかない事業だと考えておりますので、答
弁の中で申し上げましたけれども、今後庁内の連絡会議を設置していきたいというふうに考え
ております。
○議長(山田 栄君)
12番、柘植宏一君。
○12番(柘植宏一君) 積極的に、これからは地域の力というものが本当に大事になってまい
ります。特に新しい総合事業においては、安心・安全、防災・防犯とともに、非常に重要な役
割を地域が担うことになるだろうと思いますので、他部署の関係課の皆様もその思いで準備を
していただきたいと思います。
最後に、地域公共交通網の形成に関して質問をいたします。
地域移送サービスですね。三位一体になって、維持・活性化をしていくということでありま
したが、地域移送サービスそのものも、まちづくり協議会とか、また、地域のNPOとか、そ
ういうところが会員サービスというような形で地域移送サービスを始めております。このこと
もまた地域の力というところにつながってまいりますので、そこのところもしっかり行程表に
入れて議論をしていただきたいというふうに思います。
近隣市町村との連携について1点質問をいたしておきたいと思います。
定住自立圏共生ビジョン、坂祝町との共生ビジョンの中においても、公共交通連携事業とし
て、新たな公共交通システムによる効果的、効率的な公共交通網を構築するという事業があり
ました。皆さん、当時携わった方は覚えていらっしゃると思いますが、そうしたことがあった
んですけれども、今回の計画の中ではなかなか一緒にやるということはできなかったというこ
とを聞いておりますが、現実的には坂祝町との実質的な協力ができませんでした。そのことを
今後どういうふうに進めていかれるのか。
もう1点、富加町にはあい愛バスが延伸しているわけですけれども、再編実施計画の策定の
ときに、そうした富加町民の声もしっかり聞くことができるのか、その2点をお尋ねしておき
ます。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
-214-
○市民協働部長(渡辺久登君)
近隣市町村との連携につきましては、先ほども答弁しましたが、
当初、全体での計画づくりを平成26年度まではしておりましたが、少し足並みが乱れたという
言い方は変ですが、環境の違いもありまして、当面、中心となる美濃加茂市がしっかりとした
公共交通網計画をつくろうということで、現在美濃加茂市を中心にやっております。
ただ、先ほど言いましたように、全ての町村からの流入といいますか、美濃加茂市に来たい
という御要望が強いものでございますので、美濃加茂市の美濃太田駅にうまく連結するような
ものとして、美濃加茂市だけの公共交通計画でなくて、圏域も含めた公共交通計画を最終的に
は目指しますので、よろしくお願いいたします。
富加町につきましても、実はあい愛バスを当初定住自立圏がやったときに、新たに延伸して
行いましたが、富加町さんもなかなか利用者が伸びないということで、現在はそのバスは休止
状態でございます。が、今富加駅までは延伸をしておりますので、そういった部分では富加町
までの連携はできておるというふうにも言えないことはないんですが、これも長良川鉄道をう
まく活用した形で駅とバスとの連携、そういったものも富加町さんとも一緒になって考えてま
いります。よろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
(8番
高井厚君登壇)
○8番(高井 厚君) 議長のお許しを得まして、私のほうから3項目について質問させていた
だきます。
先ほど3時でございますけれども、同報無線が鳴りました。私たちが大切にしております子
供たちが無事に家庭まで帰っていくことを願うと同時に、地域の方々がいろんな角度から子供
たちを見守ってくださる。そのことに感謝を申し上げる次第でございます。
私もこの5年間、毎朝子供たちの交通安全の登校指導を行っております。場所は田んぼの中
です。でも、泥の中じゃなくて交差点です。そこに立っておりますと、やはり信号がないとい
うことで、大変私自身が立っていても役に立っているかなあと思っております。そこで気づく
ことですけれども、田んぼの中には、ちょうど冬明けあたりから空き缶、瓶、ごみ、こういっ
たものが数多く散乱するようになります。これを見ておりますと、子供たちに見せてはいけな
い光景だと思いまして、まず取り除いております。
そしてもう1つ感ずることは、このお米をとる田んぼとか野菜をとる畑は、一体大事にされ
ているのかと、大人に対して思います。私たちは、子供のころ、御飯粒を落ちたら拾って食べ
る、こういう指導、しつけを受けてきました関係で、田んぼに石をほかるとか、瓶、缶を捨て
るなんていうようなことは、当然あり得ない習慣だったんですね。今は平気です。中には、コ
ンビニで買ったビニールの袋にわざわざ入れて置いていかれます。これを見ますと、かつて私
が質問させていただいたように、美濃加茂市のポイ捨て条例にやはり罰則規定を設けるべきで
-215-
はないのかということを思う次第でございます。農業が軽んじられているんでないか、そうい
う気持ちが強くいたしましたので、第1点目、農業施策の向上について伺います。今回、3項
目は向上シリーズで整えました。
1点目は農業施策の向上です。向上にしたわけは、現に市の行政の皆さん方が誠心誠意骨折
っていただいておる現状に立ちまして、さらにという願いを込めるわけでございます。よろし
くお願いいたします。
日本の食料自給率はカロリーベース、総合食料自給率では39%に満たなく、安心できる状況
には決してありません。しかし、このことを私たちが身近に実感として感じることは難しいわ
けですが、スーパーとか小売店など、食料品を扱う店に行きますと、お米にしても、野菜や肉、
魚にしても、商品があふれているのを目にするからです。物流がストップしない限り、品切れ
が起きないというのが一般的な認識のようです。私たちがかつて体験したひもじさ、ひもじさ
の体験のない人々がふえてきたことも、この食料危機感の不足の背景にあるのかもしれません。
食べることは生命維持の根幹をなす営みで、その中心に位置しているのは農業であると思い
ます。その農業を支えるのは、農地。農地については、国も政府もその農地の持つ機能の多様
さを認識していますね。農地の荒廃は国土の荒廃につながるということでしょう。
本市の農業施策について、以下伺います。
1つ目、農道の整備・向上です。
昨年6月の第2回定例会の答弁の中で、全長24.3キロメートルの農道のうち、未舗装は何と
20.1キロメートルという意外な数値が示されました。大変寂しい答弁だったんですけど、反面、
やっぱりなという気持ちも禁じ得ませんでした。農道舗装はその後どう進捗したのでしょうか。
平成28年度の舗装計画もあわせて伺います。
2つ目、農業経営の持続です。
担い手の確保は、猶予のならない課題であります。新規就農者の掘り起こしとあわせて、集
落営農による農業経営についての考え方を伺います。日本には、4割ほどがそうだと言われて
おりますのが中山間地域です。4割ほどの中山間地域では、生産活動、暮らしと地域の環境保
全という3つの一体化が進んでいる地域が幾つか報告されております。どうでしょうか。
3つ目、農地の維持管理です。
政府は耕作放棄地の増加や農業の担い手不足問題に対応すべく中間管理機構を発足させ、農
地の集積と担い手の確保に取り組んでいます。国では、現在企業による農地所有を認める方向
で審議が進んでいますが、リースでいいのではないでしょうか。市当局の考え方や方向性を伺
います。
4つ目、多面的機能支払金制度の今後です。
農地が持つ多様な機能を国民レベルで理解すべく、平成26年度より多面的機能支払金制度が
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始まり、本市では27年度、今年度13地区がこの制度を活用していると説明がありました。今年
度以降、新規利用希望地区はありますか。また、途中であるがゆえの問題点はありますか。
5つ目、木曽川右岸用水の管理の良質化です。
岩屋ダムから飛騨川を経由して本市に各種の水を供給している右岸用水です。各種の中身は、
上水、水道水はもちろん、農業用の農水、そして工業用の工水です。この農水、上水、工水を
右岸用水は提供しておるわけでございます。
今回の緊急改築工事では、導水路の補強や石綿管の除去作業もあると聞いております。石綿
ですので、健康への被害が心配です。生活への安全対策を含めて、この工事の概略を伺いま
す。
本市内の田畑に設置されているパイプラインですけれども、これは畑灌もいっぱいあるわけ
ですが、この取りかえ時期はいつごろになるでしょうか。また総工事費とか、その費用の負担
の見通しもわかれば伺います。
2項目めです。地域主体のまちづくり活動の向上です。
まちづくり協議会の組織化、これについては、ゆっくりとではありますが、着実に進捗して
いることを前向きに受けとめています。早く8地区全部に立ち上がり、地方分権のコミュニテ
ィー版としての歩みが具現されていくことを願っています。
加茂野町のまちづくり協議会は、市の先鞭となって、そのモデルとなっていけるよう、役員
初め関係者が頑張っておられます。その活動拠点となる加茂野交流センターは、新しく現在つ
ち音高く建設が進行しています。将来の住民主体の管理・運営を見据え、先進地域や団体の視
察を行い、運営の仕方、組織のあり方の研究も始まっています。新加茂野交流センターは、12
月には竣工するとの情報を得ておりますので、以下伺います。
1つ目、次年度、市の行政機構の改編によって、改称、まちづくり課が誕生します。期待を
しております。地域振興課との相違、あるいは独立したわけですから、その施策への意気込み
を伺います。
2つ目、加茂野交流センターの竣工式については、その時期や中身、関連した催しについて
は皆さん心配しておられますので、市の方針とか考えを伺います。また、竣工式後は、土・日
や夜間利用も当然予想されておりますので、その管理の人員配置も含めたセンターの運営につ
いて伺います。
3つ目、放課後児童健全育成事業は、市内9カ所、18時30分まで開かれる予定ですが、この
加茂野交流センターができたときも、この施設の活用もかなえたいと思っておりますが、市の
考えを伺っておきます。そして、準備はどのように進んでいるかも伺います。
最後、3項目め、青少年の指導の向上です。
美濃加茂教育21、フロム0歳プランがひとり歩きしておりますが、学校教育、家庭や社会教
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育などの教育の領域概念にとどまらない教育機能の統合化を図りながら、子供たちの育成の質
の向上を図るものです。面の指導機能とロングスパン指導機能が特筆されるプランになってい
るゆえんです。
子供たちは昼夜・曜日を問わず学びますし、どこにいても誰といても学んでいくものです。
子供の学びに、曜日、休業はありません。未来を担う子供たちを、大人の責任で全庁挙げて育
てていくフロム0歳プランというわけです。
面の指導の中では、子供たちが社会規範や社会行動力を体得していくことを私は願っていま
す。大人や異年齢の子供たちとの学習活動の中で、多様な価値観に触れながら、確かな内省力
と強い意志を涵養していくのでないかと期待しております。
また今回、美濃加茂市のいじめ防止対策推進条例が教育委員会からでなくて、市民協働部よ
り提案されたことは、フロム0歳プランの趣旨からも評価をしております。以下伺います。
1つ目、地域教育推進事業です。
平成26年度からの楽習ひろば事業は、豊かな感受性とコミュニケーション能力の向上を願
い、今回加茂野にも事業が拡大されると聞いております。地域の社会資源とか人材を生かした
地域教育とうたってありますが、その社会資源というものの捉えや内容、人材を選ぶときの基
準を伺います。
2つ目、地域活性化スクールです。
昨年から始まっておりますこの事業は、高校生対象であることから、フロム0歳プランを進
化させる観点からも期待しております。しかし、今回の予算用要求は、昨年比の半額の54万円
です。その背景もわかれば、今後の方向や内容についても伺います。
3つ目、ジュニア検定の進捗です。
わかる、知るとか気づくという営みは、我々の認識の深化や強化に向けての出発点です。総
合的な学習の時間も、だからできたわけです。郷土愛にしても、郷土のことを知ることなしで
は育めません。昨年の6月議会では、私の質問に対しまして、ジュニア検定につきまして興味
深いものとの答弁をいただきました。その実施に向けての考えを再度伺います。
最後です。朗読活動への子供たちの参加について、提言いたします。
本市は市民の朗読活動が大変盛んで、その団体の発表会には市外からも大勢の参加者があり
ます。子供向けの朗読指導の考えや予定の有無、子供の朗読発表会の開催についても伺いま
す。また現在、学校で子供たちに持たせている読書通帳というものがありますが、現在どのよ
うに扱われておりますか。成果は上がっているか、あわせて伺います。
以上です。御清聴ありがとうございました。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
(市長 藤井浩人君登壇)
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○市長(藤井浩人君) 私からは、地域主体のまちづくり活動の向上についてのうち、新設する
まちづくり課への思いについてお答えをいたします。
新たに新設するまちづくり課が担っていく業務は、住民自治、地域自治の強化、自立促進に
当たる部分で、主に自治会活動及びまちづくり協議会、連絡所業務であります。自治会活動に
つきましては、自治会加入率が年々わずかながら低下している現状を調査・研究し、自治会加
入の促進につなげることや、高齢者世帯、ひとり暮らし世帯への地域のかかわりを強化してい
くような取り組みをしていきたいと考えております。
また、まちづくり協議会を核とした地域資源を生かしたまちづくり活動につきましては、既
存のまちづくり協議会のさらなる活性化と今後立ち上げを希望する地域を強力にサポートする
体制を整えるとともに、地域の魅力を高めるために活動してみえる方々を応援するような取り
組みも行っていきたいと考えております。
連絡所業務につきましては、連絡所が地域の皆様にとって一番身近な市役所であることを自
覚し、業務の推進をしていきます。まちづくり課は、地域に事務所を置き、職員が地域に出向
き、地域の課題や実情を肌で感じることで、地域の方々からも身近な存在であり、親しんでい
ただけるような課を目指していきたいと思っております。
○議長(山田 栄君) 建設水道部長、池田正幸君。
(建設水道部長
池田正幸君登壇)
○建設水道部長(池田正幸君)
私からは、農道の整備工事の向上についてお答えいたします。
農道の舗装については、1.農道に沿って一定面積以上の地域面積があり、しっかりと営農
されていること、2.未舗装により営農に支障を来しており、かつ農地への乗り入れがあるこ
と、3.地域での利用度が高く、自治会要望があることなどを基準として、舗装工事の計画を
策定しております。
市では、岐阜県の補助事業を採択して実施することから、採択可能な農道について、毎年工
事施工延長がおおむね500メートル程度を順次施工してまいりたいと考えております。平成28
年度においては、山之上町地内において、約540メートルの区間で工事を計画しております。
なお、生活道路として利用される頻度が非常に高い農道のほとんどが舗装されていると認識
しております。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
(産業振興部長
伊藤秀樹君登壇)
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
私からは、農業施策の向上に関する4項目についてお答えをい
たします。
1点目、農業経営の持続に関する新規就農者の掘り起こしにつきましては、県、JA等の各
種農業団体とタイアップして、より新規就農しやすい体制づくりを行っており、同時に各種機
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関紙等でPRに努めております。
また、集落営農による農業経営につきましては、現在各地区において、地域の農業を考える
会を試行的に開催しております。その中で中間管理事業等の制度を活用し、少しでも集約化し
ていけるよう、規模の大きい農家の皆様と意見交換しながら、集約化をしてまいります。
2点目の企業の農業参入につきましては、企業が参入することによって、耕作放棄地の拡大
に歯どめがかかり、農業者の雇用がふえるものであれば、市にとってメリットは大きいと考え
ます。しかし、反面撤退したときに残る広大な農地の維持管理をどうするかという問題点も発
生してまいります。また、企業が農地を所有することは、将来的にかなりの不透明感があり、
議員が先ほど言われましたように、リースまでにとどめておいたほうがいいかというふうに考
えております。今後、もし参入したいという企業があった場合には、経営計画等を精査し、指
導・助言を行ってまいりたいと考えております。
3点目の多面的機能支払制度における今年度以降の新規希望地区につきましては、現在1地
区より相談がございます。また、途中であるがゆえの問題点としましては、国・県の補助金の
配分が下がる場合があると聞いております。
4点目の木曽川右岸用水緊急改築事業の工事概要につきましては、平成27年度から平成32年
度までの6年間、総事業費約45億円で施工されます。工事内容は、トンネル補修9,346メート
ル、管の改築6,553メートルでございます。
また、市土地改良区が維持管理しておりますパイプラインにつきましては、平成28年度から
事業要件の確認を行い、平成29年度は国庫補助事業採択及び詳細設計、平成30年度から県営施
行で工事着手を予定しております。事業費等は概算で約16億円、延長約40キロ、そのうち石綿
管が21キロで、事業期間は15年かかる見込みでございます。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
(市民協働部長 渡辺久登君登壇)
○市民協働部長(渡辺久登君)
私からは、地域主体のまちづくり活動の向上及び青少年の指導
の向上のうち、関係分についてお答えいたします。
まず加茂野交流センターに関しまして、建設工事は、本年9月末までを工期として進捗して
おり、建設工事終了後、各設備・備品の整備を行いますが、新交流センターの開館日は現在の
ところ12月11日日曜日を予定し、当日は竣工式としてオープニングイベントを地元まちづくり
協議会、自治会、学校、保育園及び各種団体などと協働で開催するよう今後調整を図ってまい
ります。
開設後の当面の管理運営につきましては、市直営とし、平日の夜間及び土・日・祝日は、地
域団体などに管理運営を委託する方向で現在検討しておりますが、中長期的には指定管理も含
め、新交流センターが地域の活性化の拠点となるために必要な管理運営体制を今後検討してま
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いります。
次に、放課後児童健全育成事業について、加茂野小学校区では、現在、加茂野小学校と加茂
野児童館にて4年生までを対象として放課後児童クラブを行っているところですが、利用希望
者が年々増加しており、特に夏休みは実施箇所の確保が課題となっています。その中で、新加
茂野交流センター開設後の利用につきましては、センター内の一定の部屋を常時使用すること
は困難と考えますが、交流センターの役割を踏まえ、一般に利用される団体・個人の活動に支
障を来さないよう、十分に配慮した上での放課後児童クラブ実施に向けた検討を行ってまいり
ます。
次に、青少年の指導の向上についてです。
まず、楽習ひろばについては、その事業の趣旨と内容が市民に浸透したことにより参加希望
者が増加し、2月末現在117人が受講していることから、平成28年度は150人規模に拡大し、加
茂野交流センター開設後には、同センターで加茂野教室も実施する予定にしています。
受講生や教室の増加に対応し、講師の増員も必要となってまいりますが、教員経験者や教員
を目指す人、あるいは地域の自然、文化、伝統及び歴史を楽しく指導できる、地域で活躍し、
当事業の趣旨に賛同いただける方に講師として御協力いただきながら、今後も事業の拡充を図
ってまいります。
次に、地域活性化スクールは、子供を誕生から18歳まで、学校や地域住民の手で一貫して育
てようとするフロム0歳プランの終盤の役割を担う事業の一つでもあり、高校生がみずから夢
を描き、地域を知り、地域課題に積極的に働きかけるような気づきや機会を与え、将来の美濃
加茂市を担う人材の育成につなげるものでございます。
具体的な内容として、今年度は夢をテーマに高校生が自身を見詰めるための事業を実施しま
した。平成28年度は、地域をテーマに市の文化、企業などに触れ、地域の課題について考える
事業を計画し、今後においては、地域課題に向けての政策提言をテーマに、高校生がイベント
を企画したり行政と連携を図るなど、周りにも積極的に働きかける事業を展開してまいりま
す。
予算につきましては、平成27年度は事業の初年度ということもあり、高校生に深い感銘を与
えられるような著名人らを講師として招くべく、計70万円の報償費を計上しておりましたが、
平成28年度は、先ほど申し上げましたように、地域課題に着目して地元で御活躍される企業、
団体及び個人等を対象とした活動を実施するため、係る報償費を計28万8,000円とさせていた
だいております。したがって、事業規模を縮小したわけではなく、事業の目的と内容により予
算規模が約半減したものであります。
最後に、朗読活動への子供たちの参加についてですが、学校においては、音読や群読に取り
組んでいる学校もあり、その成果を学習発表会の中で発表しています。また、学校から依頼が
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あれば、みのかも声のドラマの会の会員が学校へ出向き、指導等を行っています。
現在、一般を対象にした朗読講座を開催していますが、子供対象では計画しておらず、朗読
発表会を行う予定もありませんが、春・朗読の一日に子供が参加したことはありますので、発
表会の発展につながるそういった分野の拡大について、今後検討したいと思います。
また、読書通帳につきましては、子供たちに楽しみながら読書習慣を身につけてもらうこと
を目的に平成26年4月から市立図書館事業として実施し、小学校を通じて全児童に配付してお
ります。読書通帳配布の効果としまして、7歳から12歳までの児童の図書館利用者数を比較し
てみますと、配付前の平成25年度より配付後の26年度は2,499人増加となっており、当事業が
子供たちにとっての読書の励み、図書館利用につながっていると分析しているところでござい
ます。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 総合戦略室長、伊藤誠一君。
(総合戦略室長
伊藤誠一君登壇)
○総合戦略室長(伊藤誠一君)
私からは、ジュニア検定についてお答えいたします。
今年度に策定いたします市の総合戦略計画「カミーノ」の中においても、「ふるさとを好き
になれる」というステージがあり、美濃加茂市の歴史・文化・風土等を知り、美濃加茂市をも
っと好きになってもらう取り組みは重要であると感じております。
どのような取り組みを進めていくのか、詳細については現在調整中でございますが、教育委
員会のみならず、市全体で取り組むべきであると考えております。
この件については、早急に関係する複数の部署で調整する予定となっておりますが、議員の
皆様にもお力添えやアイデアをいただきたいと考えておりますので、御協力をお願い申し上げ
ます。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) 市長さん、真っ先に答えていただきましたけれども、順番に3項目につ
いて再質問、一問一答方式でさせていただきます。
農道の整備向上につきましては、お聞きしましたが、市道という格付であっても、一見する
と市道には見えなくて農道に見えるような道もあるわけでございます。市道で未舗装の道路は
どのくらいの割合でありますか。
○議長(山田 栄君) 建設水道部長、池田正幸君。
○建設水道部長(池田正幸君)
平成27年3月末、ちょうど1年前の数字でございます。市道の
総延長は741.5キロメートル、舗装がしてある延長は631.0キロメートル、舗装整備率としまし
ては85.1%でございます。
それから、先ほど申し上げなかったですけれども、農道についても同じように、少しお話し
したときよりも整備率が500メートルぐらい上がっております。分母の農道の延長は24.3キロ
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メートル、変わらずです。舗装がしてある農道は4.7キロメートル、19.4%の舗装整備率です。
お話ししたときより2.1ポイント上がっております。以上です。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君)
2.1ポイント上がったということで、今後期待しております。
かつて答弁の中で、市道にしても、農道にしても、緊急度とか利用度の高さといった言葉が
必ず市から出ますよね。私は、農道、あるいは市道に見えて農道という道で、未舗装のところ
は、農家の方々がやはり使っておられます。区画整理のときにできた道路は市道となっていて
も、やっぱり農道として使われていることが結構あります。したがって、利用度が余り高くな
いので、未舗装となっているのだろうと思います。やはり、自転車でぬかるんだときに、仕事
に行かれる方が、そこで困っておみえになります。軽トラもスリップします。ぜひ、そういう
雨天時の後の扱いにくさを緊急度が高いというふうに理解していただいて、ぜひ未舗装の市道、
未舗装の農道については、もっと迅速にやっていただけないかと思っております。補正予算で
充当していくということは、平成28年度可能でしょうか、伺います。
○議長(山田 栄君) 建設水道部長、池田正幸君。
○建設水道部長(池田正幸君)
またそういうチャンスがありましたら、私どもも補正予算等を
調整していきたいと思っております。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) 農業を大事にするということでは、お気持ちがいただけたと思っており
ますが、行政機構のことで伺います。
かつて、ずうっと美濃加茂市役所は農政課が続いておりまして、平成25年度に農政課がなく
なりました。そして、26年度に農林課がまたできたというか、復活しました。25年度のとき、
地元に帰りますと、どうなっておるんやと。もう我々は、農業というのは余り関係ないという
ことかと聞いてきた人が何人かありました。我々新生会としても、これについてはぜひという
ことで、お声をかけさせていただいて、26年度から農林課という名称になって復活した経緯が
ございます。私は、この25年度、産業振興課になった経緯、そしてまた26年度に農林課に戻し
ていただけたことについては、どんなやりとりがあったのか、わかる方でお願いしたいと思い
ます。
○議長(山田 栄君) 経営企画部長、伊藤誠一君。
○経営企画部長(伊藤誠一君)
組織改編については、私どもで担当しておりますので、お答え
させていただきます。
今、おっしゃったように、平成25年4月1日からは、それまで農政課という課と商工観光課
という2つの課がございまして、それを統合いたしまして産業振興課という課にいたしました。
目的としては、やはり農業を含む産業全体の強化ということと、幅広く作付等から販売までの
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6次化の推進という国の指導に基づきまして、そういった取り組みを進める課ということで、
産業振興課という課ができたというふうに考えております。
その後、新市長にかわりまして、やはり農業の専門家、あるいは林業の振興ということも含
めまして、平成26年4月1日からは農林課という課を設置いたしました。以上でございます。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) はい、わかりました。
農林課になって、私がひがんでおるのかもしれませんが、林のほうに力がかかっておるよう
な気がいたしまして、農のほうにもやはりやっておるよというのを見せていただくには、やは
り農道とか市道の形をした実質農道の舗装を急いでやっていただくことが説得力になると思い
ます。ありがとうございました。
続いて、2項目めです。
農業経営の持続について、御答弁ありがとうございました。
市長さんに伺いますが、市長さんはこんなフレーズを聞かれたことはございますか。農業問
題というのは実は生産者問題、農業者の問題ではなくて消費者の問題であると。農業問題は消
費者問題であるというフレーズを私も時々目にするんですけれども、聞かれたこと、目にされ
たことはありますか。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) そのフレーズ自体は、正直聞いたことがないといいますか、でも、その
ようなニュアンスはよく伺っております。やはりおっしゃられるとおりで、農業のバックボー
ンといいますか、背景を知らずに、大量に安く仕入れることができる輸入品をどうしても消費
者は急いで買ってしまうと。本来農業というものの根幹には何があるかということを考えずに
消費してしまうというのは問題だということは、私もいろいろなところで聞いております。適
切かどうかは、またよろしくお願いします。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井
厚君) 日本の農業というのは、本当に小規模なんですよね。秋田県へ行ったと
きに、本当に驚きましたけれども、水稲をつくってみえる方、大規模な北海道もびっくりしま
したけれども、ほとんどは小規模です。山下惣一さんという農業作家は、そういう我々を指し
て小農と言っていますね。日本は小農でもっているんだと。小農は、食料危機になっても絶対
に死なないと。限られた面積で多品目をつくっているしということです。やはり、土地・農地
は大事なものであるということです。もし食料危機が訪れてしまって、かつて戦後にはカエル
を食べたとか、サツマイモの茎を食べたとか、畳の中の塩気をスープにしたとかという話を聞
きますよね。そういったときに、やはり農業のことは本当に大事なことであって、むしろ山下
さんは小農でいいんでないかと。ファームというのは、そもそも農園と訳していては意味を取
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り違えるんですよね。これはアメリカ等の広いところでの形態がファームであって、日本にフ
ァームはないわけですので、ファーマーもいないわけですね。そういうことを考えますと、私
は美濃加茂市を移住問題と絡めて、これも市長さんにお聞きしますが、美濃加茂市は小農のま
ちだと、あるいは絶対に食い倒れがないまちだと、そんなPRはできませんかね。どんなふう
でもいいですけど、ちょっと格好いい名前をつけて、家庭菜園のまちでもいいですしね。それ
から絶対食い倒れがないですからとか、健康と農業の一体化のまちでもいいんですけど、こう
いう小規模を売り出して、美濃加茂へ移住してみえたら、ちょっとした農業もできますよ。60
か65歳まで働いた後はどうですか、畑を耕して、田んぼをつくって健康生活を送りませんかと、
こういったような呼びかけも売りになるような気がしますけれども、突然ですが、市長さん、
どうでしょうか。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 高井議員御指摘のお話は非常に興味深いといいますか、私も大賛成で考
えております。農家の方々とお話ししておりますと、やはり美濃加茂市は大規模農業は土地的
には難しいと。もともと兼業農家が多かったというお話を聞いておりますし、先ほどファーマ
ーというお話もなるほどなと思いました。この前も農家の方とお話ししておりましたら、やっ
ぱり日本は百姓だと。私たちは何でもできると。何でもつくれるというのが取り柄ですし、こ
の美濃加茂市は特にそういった土地に適しているというお話を伺っておりましたので、ぜひそ
の方向性は今後進めていきたいと思います。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) 部長さんにお伺いします。
集落営農でございますけれども、きのうも片桐議員が少し触れられましたけれども、これに
ついては、中山間地には集落営農を推し進めるというか、昔の機械化組合とかありましたよね。
私たちの町内のほうにもそういった小屋があって、中にトラクターとか大きな耕作機械が入っ
ておりましたが、この集落営農で成功しておるところがありますよね。ぜひ、市も農業を大事
にしていくということを示すためにも、どなたかが手を挙げるのを待つんではなくて、例えば
先進地に視察に行きませんかと、そういったような呼びかけを各自治会と地区の改良組合か土
地改良のほうに呼びかけたらどうでしょうか。どんなお考えをお持ちか、先進地視察について
所見を伺います。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
やっぱり実際のところを見るというのは本当に大事なことで、
人に聞いているだけではなかなかわかりませんので、現地へ行ってどういうふうにやってみえ
るのかということは大変重要だと思いますので、そうしたことは計画をしていきたいと思いま
すし、そうした集落営農の成功している事例を見ますと、核となる人が必ずいるというような
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ことで、そういう人の貴重なお話を聞くということは、本当に有効だと思いますので、そうし
たものを計画してまいりたいというふうに思っております。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) さっきの山下惣一さんは、農業というのは成長ではないよと。農業は持
続だよと言っておられます。遊休地がふえたり、耕作放棄地がふえたり、そんなことですと成
長どころではなくて、それこそなくなってしまいます。何とか持続ということを、きのうの片
桐議員も販売も大事だと言っていました。とにかく持続することについては、本当にみんなで
知恵を絞っていきたいと思っております。
3つ目、農地の維持管理につきましては、返事をいただきましたリースでいいんでないかと
いうことで、賛成でございます。もうけを目的とした農業は続かない。今度、兵庫県の養父市
が戦略特区で今国のほうではここでは認めようということになったようでございますけれども、
養父市は意図的にふるさと弁当を全国的に展開して、この農地を企業の所有にしておいてやっ
ていくということだそうですけれども、私はぜひそういったことじゃなくて、できるだけリー
スの段階でとどめておきたいということを思っております。これは答弁は要りません。
それから、多面的機能支払金制度につきましては、よくわかりました。1地区が上げている
ということですが、全国的にはこれは人気が出てきている制度だというふうに把握してよろし
いか。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
最初のうちは、やっぱり事務的なことで、ちょっと二の足を踏
まれる団体もありましたけれども、そこら辺を職員のほうがいろいろとお話をして、理解して
もらったということで、平成27年度も13団体がそれに取り組んでみえるということで、そうし
た農地を地域で守っていくということは大変大事なことですので、そうしたものは全国的に要
望はこれから多くなっていくというふうに思っております。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) 右岸用水のことでございますけれども、これは私も工区長をやっている
関係で、総代の方々をお連れして水資源開発機構の力やら農林課のお力添え、それから土地改
良の役員の方のお力を得ながら毎年現地視察に行っております。そうすると、大変人気があり
まして、大勢行かれるんですよ。そして異口同音に言われるのは、岩屋ダムは初めて来たとか、
この七宗のところのサイホンは初めて見たとか。こんな導水路が取水口からあったのかとかい
うことを、我々は何も知らずに百姓をやっておったといって言われるんですね。私は、右岸用
水が農水だけじゃなくて、工水、上水まで、3つの機能を持っておるとするならば、私はむし
ろ積極的に各土地改良、あるいは改良組合に働きかけて、水資源機構の力もかりながらいった
ほうがいいかなと思っておりますが、私は自治会でも話をしたんですけれども、この水道の水
-226-
がどこから来ておるかと聞いても、知らんという人がほとんどです。これが佐合議員もおっし
ゃったように、岩屋ダムからずうっと飛騨川を経て来ておるということを、本当に知られない
方ばかりです。お尋ねは、この木曽川右岸用水の管理の良質化を願う立場から、ぜひ市の広報
等で、上水、工水、農水、右岸用水という特集は過去にやりましたかね。もしなければ、何と
か特集を組んでいただきたいと思いますが、見解はどうでしょうか。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
広報につきましては、市政情報課のほうが担当ということで、
そうしたものを載せていただくように、これからお話をしていきたいというふうに思っており
ます。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) まちづくり、よろしくお願いいたします。交流センターもわかりました。
学童保育も、ぜひ皆でつくって、常時利用ということが無理なことは私もわかります。今度、
2万冊保管できる多目的な広場がありますので、あそこで他のお客さんの邪魔にならないよう
に、お客さんがおるからだめだよじゃなくて、ぜひ使うようにしたいと思いますので、御理解
願いたいと思います。
最後ですが、青少年の育成につきましては、楽習ひろば、期待しております。これについて
私がお尋ねしたいのは、特に指導者の選任ですね。私が知らないだけなのか、どんな形で公募
されたりしてみえるのか。個別に話し合われているのか、何かこれを後から聞くと、私もやり
たかったという人があるんですよね。そこら辺の対策はどうでしょうか、漏れなくやっていた
だけるような。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
○市民協働部長(渡辺久登君)
楽習ひろばにつきましては、本当に講師の方のなり手がなかな
かないというのが、初年度の一番の課題でした。いろいろ昨年来、元教員の担当者が自分の知
り合いを中心にお声かけをしていって、こんな感じで今広がってきたということですので、今、
議員言われたとおりに、もう少し公募するような形も考えながら、充実させていきたいと思っ
ております。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) ありがとうございました。
地域活性化スクールにつきましては、さきの逆答弁で、市長さんのほうから市内の出身者、
市内の高校生の受講率が大変低いといいますか、数えるほどだったというふうに記憶しており
ますが、今回、市内の高校生をふやすといいますか、もちろん市外の人をシャットアウトする
わけじゃないんですけれども、市内の高校生がふえるような手だてはありますか。
○議長(山田 栄君) 市民協働部長、渡辺久登君。
-227-
○市民協働部長(渡辺久登君)
企画につきましては、市の若手職員が中心にプログラムを組み
まして、みずから市内の高校に足を運びまして募集をしておるということで、必ずしも市内の
方に限るという形じゃなくて、高校単位でお声かけしていますので、結果的に市外の方も多く
見えておるということですが、いずれにしても美濃加茂市内の高校に来てみえる方ですので、
近隣の町村ですので、その辺の分け隔てはしないように高校生をということですが、約半数が
市内の子供だというふうに聞いております。
○議長(山田 栄君) 8番、高井厚君。
○8番(高井 厚君) お願いします。地域活性化スクールへ来たもんで、私は将来市役所の職
員になるとか、市長さんになると、こういった子たちが出ることを願っておるわけですね。私
も僻地の学校に勤めたことがありますけれども、そこの村長さんや町長さんがおっしゃるのは、
私が考えたことと同じことです。子供たちが出ていってしまったら、村は誰がやってくれるん
やということを言われます。ぜひ、村に愛着を持つ子を育てるということは、美濃加茂市も一
緒ですので、ぜひ高校生あたりまで手を伸ばしてもらえたことは、本当に歓迎しております。
よろしくお願いいたします。
あとは、お聞きしたとおりです。ふるさとジュニア検定も期待しております。よろしくお願
いします。質問を終わります。
○議長(山田 栄君) それでは、ここでお諮りいたします。本日の会議時間は、議事の都合に
より、この際、あらかじめこれを延長いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
○議長(山田 栄君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議時間は延長することに決し
ました。
会議を続けます。
3番、日置祥子君。
(3番
日置祥子君登壇)
○3番(日置祥子君) 皆さん、本当に朝早くからお疲れさまです。平成28年第1回定例議会一
般質問の最後となります。よろしくお願いいたします。
あした3月11日は、福島第一原発事故から5年がたちます。安倍政権は、オール福島の方々
が県内の原発は全て廃炉にという声を尻目に、帰れる状況ではないのに避難指示の解除を進め
て、賠償すら打ち切ろうとしています。全ての被災者の生活が再建できるまで、国と東京電力
が責任を持つのが当然のことです。この5年間で私たちは原発ゼロを経験してきて、何ら困る
ことはありませんでした。むしろ、原発が稼働しなかった2014年度のCO2は、3.5%減少し
ました。しかも財界が殺し文句として言ってきた電源コストは、3.5兆円増加どころか、7分
の1にすぎませんでした。
-228-
何よりも問題なのは、核のごみ処理方法がないということです。2月26日に再稼働したばか
りの関西電力の高浜原発4号機は、わずか3日後の29日に緊急停止状態になっています。九州
電力の川内原発に続く2カ所目の再稼働の予定でした。しかし、高浜原発3、4号機は、安全
性が確保されていないとして、大津地裁はきのう過酷事故対策などで危惧すべき点があり、津
波対策や避難計画にも疑問が残るのに、関電は主張を尽くしていないとして、運転停止を命じ
る仮処分を決定いたしました。なお、運転中の3号機も本日停止するというふうに発表しまし
た。高浜原発は美濃加茂市に関係ない問題ではありません。一旦、事が起これば数時間後には
放射能が飛んでくる距離です。決して他人事ではありません。原発廃止を目指す、決断をする
ことが大事な緊急の課題です。
昨年の第4回定例会で私の一般質問の答弁に続いて、今回もきのう森弓子議員の答弁でも、
原子力発電は安全の確保が大前提であり、安全性の保証がない限り再稼働をさせるべきではな
いと明快に市長さんは述べられたことに対して敬意を表します。
さて、私は5項目について18点質問をさせていただきます。
まず1番初めに、市長の裁判に関連してです。
2月に市長の控訴審が行われるということでしたが、5月下旬に延期ということになりまし
た。市長は2014年6月、浄水設備導入をめぐる贈収賄事件で、業者から30万円を受け取ったか
どうかの事前収賄の罪に問われ、第1審では無罪の判決を下されました。しかし、検察が控訴
したので、市長は今現在も刑事被告人であることに変わりありません。この件について、今も
係争中です。しかも市長は2014年9月の市議会選挙中に、収賄罪に問われている保釈の身であ
ったにもかかわらず、選挙活動に奔走しました。この選挙中のさなか、元教育委員会、教育総
務課長、当時の担当課長が命を落とされるという悲報が伝わりました。たび重なる事情聴取が
課長に重くのしかかって、追い詰められていたのではないかということは想像できます。もし
市長の事件がなかったら、課長はみずからの命を絶つことはなかったと思います。その悲報を
受けた後も市長は仏様に手を合わせることなく選挙に奔走していたと聞いています。人間とし
ての良心の問題ではないでしょうか。
また、政治家・公務員としてやってはならない基本中の基本である利害関係のある特定業者
と飲食をともにしたという政治的・道義的責任、倫理観の問題については、今度の裁判とは別
の問題として、議会の中でも引き続き検証していかなければならないことです。いまだに事業
導入の経過や内容、一連の市長と業者とのかかわり方の問題など全体像が一切明かされていま
せん。
一般の市民の方より、議会は、市長問題についてどうなっているのか、昨年3月20日に市長
に対して反省を望むという申し入れ書を手渡したことで幕引きを図るのかという厳しい意見も
いただいています。
-229-
1点質問します。
市長はこの市民の意見に対してどのように思われますか。事業導入経過及び業者との関係に
ついても説明を求めます。
2番目、平和安全保障関連法、安保法制についてお尋ねします。
昨年は、戦後70年の節目の年でしたが、95%の憲法学者が憲法違反であると批判が集中する
中、最悪の違憲立法である安保法制が安倍政権によって強行採決するという事態となりました。
内閣法制局長官を務められた方々や、最高裁元長官、元判事、日本弁護士連の皆さんも一斉に
声に出し、それぞれの立場で主張されました。
私は元高校の教員として、多くの生徒を社会に送り出してきました。その中には、自衛隊員
をみずから志願して就職した生徒もおりました。彼らと話をすると、誰ひとりとして自衛隊を
軍隊とは思っていませんでした。災害が起きたときに真っ先に出動をして、人命救助を行う救
命隊としてしか認識をしておりませんでした。しかも彼らは向学心がある生徒がほとんどであ
るにもかかわらず、大学に行けるような経済的条件もなく、自衛隊に入り、いろいろな資格を
取りたいと目を輝かせる子供たちでした。
安保法制には、新規立法が1本と一部改定された法律が10本あります。新しくつくられた法
律は、国際平和支援法です。これまでは自衛隊が海外へ派兵する場合は、その都度特別措置法
をつくっていました。これからは政府の判断で、いつでもどこでも米軍や米軍主導の多国籍軍
を支援するために自衛隊を海外に派兵することができる恒久法です。改定された10本の法律は、
平和安全法制整備で一括されました。
今、南スーダンではどのような状況にあるか御存じでしょうか。南スーダンには国連平和維
持活動(PKO)として353名の自衛隊員が任務についています。
改定PKO法では、多国籍軍兵士を援護する、いわゆる駆けつけ警護や、住民保護などの安
全確保業務が加わり、任務遂行のために武器使用が可能になりました。20年前の国連PKOは、
内政不干渉、中立性を尊重する活動で、もし停戦が破れて内戦が起きてしまったら撤退する、
これが基本でした。ところが、1994年ルワンダで内戦が起きたとき、政権側が引き起こした大
虐殺がありました。この事件を契機として、保護する責任という考え方に変わって、政府が人
権侵害を起こしたり、人権侵害が起きているのに政府が何もしない場合には、国連はたとえ中
立性を失おうとも内戦干渉になろうとも、武器をもってでも住民を保護すべきであるという考
え方に変わったのです。
1999年8月、当時のアナン国連事務総長が、これからは国連PKOは国際人道法イコール武
力紛争法として武力行使を行うと決定し、武力による住民保護が主要任務となりました。
現在、自衛隊がいる南スーダンは大統領派と副大統領派の武力衝突が起こり、住民を巻き込
んでの内戦状態が繰り返されています。2015年8月20日、南スーダンに関する専門委員会の暫
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定報告書によると、数千人が殺害され、虐殺、レイプ、拷問などの残虐な行為が起きています。
反政府勢力側だけでなく、政府軍によってもこうしたことは起こっています。また、南スーダ
ンには、12歳、13歳という少年も強制的に政府軍の少年兵として徴用されています。誰が敵で
誰が味方であるかわからないような状態です。そのような中で、自衛隊員が少年兵を殺すよう
なことがあるかもしれないし、殺される可能性も高くなっているというのが現在の状況です。
またテロについてですが、日本はアメリカ主導の有志連合の一員となっています。有志連合
の空爆によって多くの民間人が犠牲になっています。自衛隊員対ISの軍事作戦に参加するよ
うなことがあれば、憎しみの連鎖でテロ組織は日本国民に危害を及ぼすことだってあるでしょ
う。
この安保法は、昨年の9月19日に成立し、この3月29日には施行されます。最近、私は夜寝
るときに、自衛隊に就職した子供たちの顔が次々に浮かんできては眠れないことがよくありま
す。私でさえそうなのですから、自衛隊員はもとより、親御さんを初め御家族の方々はいかな
る思いかと考えると、本当に息苦しくなってきます。
そこで、市長さんに1点質問します。
平和都市宣言をしている美濃加茂市長として、この安保法制をどのように思っておられます
か。
3番目、人事評価について。
次に平成28年度予算に関連してですが、議会改革特別委員会では、決算審議を充実させて翌
年の予算などに反映させるにはどうしたらよいか検討をしてきました。先進的に取り組んでい
る議会も視察してきました。そのような経緯の中で、執行機関が行政の内部評価をしているこ
とは当然とは思いますが、議会が外部評価をして事業評価をすることは、限られた財源を市民
にとって有効活用をするために意義あることと意思統一を図りました。その第一歩として、各
部署より小事業調書を提出していただきました。お忙しい中、膨大な資料、そして説明をいた
だきましたことに対して感謝いたします。
そのときの説明で、経営企画部より人事評価事業について国の方針により、徹底を図ると言
われました。また地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部改正の条例でも人事行政の運営
などの状況の公表事項に人事評価及び退職管理の項目を追加とあります。
そこで6点質問します。
まず1つ、平成18年度にこの人事評価制度の概要設計が作成され、ことしで10年になるわけ
ですが、一体どんな目的を持って取り入れられたのでしょうか。
2つ目、誰が誰を評価したのですか。
3つ目、どのような方法、基準で評価されたのですか。
4つ目、評価制度導入の前後でどんな相違があり、どのような効果がありましたか。
-231-
5つ目、今年度より公表するということですが、具体的にどういうことですか。
6つ目、その狙いは何ですか。
4番目、介護保険制度について。
高齢者が介護施設の職員から虐待を受ける事例は近年増加しています。2014年には、神奈川
県川崎市で高齢者3人が相次いでベランダから転落死したという事件がありました。ことし2
月に有料老人ホームの元介護職員がベランダから投げ落とし殺害したということで、23歳の男
性が逮捕されました。また同じホームで、入居の女性高齢者をたたいたなどとして、別の男性
介護職員が暴行容疑で書類送検されていました。
厚生労働省によると、2014年度に施設職員が高齢者を虐待したケースは300件に及ぶと報告
されています。過去最多です。8年連続でふえ続け、その被害者の8割は認知症患者であると
報告されています。職員不足による多忙から来るストレスなどが背景にあるとも言われていま
す。また市内の施設でも、平均給与が低いために離職者も多く、専門知識を身につける研修の
機会も足りないと耳にしました。その原因の一つに、介護報酬の単価引き下げ、基本報酬で
4.48%もの削減、処遇改善加算を含めても2.27%の引き下げになり、介護現場に大きな影響を
及ぼしているのではないかと危惧いたします。
他方、愛知県内で認知症の91歳の男性が1人で外出中に列車にはねられ死亡するという事故
がありました。JR東海は、男性の家族に監督義務を怠ったとして、損害賠償を求める訴訟を
起こしていました。しかし、最高裁で賠償責任はないという逆転判決が下されました。この地
域でも数年前に加茂高校の近くの踏切で施設入所者が高山線にはねられて亡くなるという事故
がありました。認知症の人を24時間つきっきりで見守ることはできません。ましてや高齢者を
閉じ込めておくことなどはできません。認知症の人が安心して地域で暮らせる仕組みづくりが
非常に大切であるにもかかわらず、おくれているのが現状です。
そこで6点質問いたします。
1つ、報酬引き下げによる介護事業所への影響をどのように認識されていますか。市内での
閉鎖や縮小などの事例がありますか。
2つ目、2015年8月から在宅介護でも施設介護でも、利用料・自己負担が大幅に引き上げら
れました。2割負担となった人は市内に何名で、利用者の何%でしょうか。
3つ目、要支援2の認知症の人、一般世帯で市内の地域密着型のグループホームを利用する
場合、1カ月の費用は平均どのくらいになりますか。
4つ目、特養待機者は何人いますか。介護度別に示してください。
5つ目、第6期介護保険事業計画における第1号被保険者の保険料の算定について、所得段
階5段階が基準額になっています。基準額の出し方と、各段階の割合の出し方を示してくださ
い。
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6つ目、低所得者が介護施設を利用する場合に、食費や住居費を軽減する補足給付がありま
したが、利用者の負担増について美濃加茂市独自でどのような対策をとられていますか。
5番目、まち・ひと・しごと総合戦略についてお尋ねします。
国の基本方針として2015年を地方版総合戦略策定の年、2016年度は具体的事業を本格的に推
進する段階とし、次の4つの政策分野が示されました。1.地方における安定した雇用を創出
する、2.地方への新しい人の流れをつくる、3.若い世代の結婚・出産・子育ての希望をか
なえる、4.時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域が連携す
る、これらの具体化が求められました。
前年まで地方創生に関する交付金は全ての自治体に交付されてきました。しかし、2015年度
の地方創生先行型交付金1,700億円のうち1,400億円は基礎交付として全ての自治体に配付され
ましたが、残りの300億円は上乗せ交付として、先駆的な事業や、昨年10月までに地方版総合
戦略を策定した自治体に配分されました。その後の地方創生加速化交付金も、選考に当たって
は、先駆的な取り組みなどを支援する、いわゆるコンペ方式がとられ、国への申請期限が2月
中旬になっていました。新年度予算の地方創生推進交付金、これもコンペ方式がとられます。
本来、地方交付税は、標準的な行政水準をどの自治体にも可能にするために、地方税などの
不足分を算定して財政を保障する制度です。このようなやり方は、交付税制度の根幹を変質さ
せてしまうものと思われます。しかし財源として活用できるものはやはり活用し、取れるもの
は取りに行くという視点を持ちながら、美濃加茂市も市民の要求に根差した地域づくりが求め
られます。
そこで4点質問いたします。
1つ、市長は各地域を回って地方創生について説明されておられますが、まぁるいまち
み
のかもをつくっていくのに最大の留意点は何だと考えてみえますか。
2つ目、姫Biz戦略事業について、チャレンジショップも含めて、経過や今後の計画を説
明してください。
3つ目、コンペ方式がとられた交付金申請、上乗せ交付金・加速化交付金で、特にアピール
されたことは何でしょうか。
4つ目、創生事務局からの通知の中には、議会と執行部が車の両輪となって推進することが
重要であると記されていましたが、両輪という認識があったでしょうか。
以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
(市長 藤井浩人君登壇)
○市長(藤井浩人君) 私からは、私の公判に関することと平和安全法制に関することの2項目
についてお答えします。
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私の公判に関しては、昨日も答弁させていただいたとおりですが、今回の経過等の全体像に
ついては、第一審の審議や判決の中で明確にされており、議員の皆様に対しても、その都度御
説明申し上げてきたところです。
議員御質問の市民の御意見は、議会に対してのものと受けとめられるため、私が見解を申し
上げる立場ではありませんが、さまざまの御意見があるということを認識し、反省する点は深
く反省しております。その上で市長としての職責を全うしていきたいと考えております。
次に、平和安全法制に対する御質問についてお答えします。
国及び国民の生命・財産を守ることは、政府の最も重要な責務であります。現在の日本を取
り巻く安全保障環境を考慮しますと、これまでの法制では十分でないとの考えから、今回整備
が行われたものと認識しております。
政府においては、国会での審議等も踏まえ、引き続き平和安全法制に対する国民の理解がし
っかりと深まるよう努めるとともに、運用に当たっても平和主義の理念に基づき、国民の安全
の確保に努めていただきたいと考えております。
○議長(山田 栄君) 総合戦略室長兼経営企画部長、伊藤誠一君。
(総合戦略室長兼経営企画部長
伊藤誠一君登壇)
○総合戦略室長兼経営企画部長(伊藤誠一君) 私からは、人事評価制度及びまち・ひと・しご
と総合戦略に関してお答えいたします。
初めに、本市の人事評価制度の目的については、職員の資質向上を図るとともに、組織とし
て最大限の成果を上げるために、組織のマネジメント力の向上やチャレンジする土壌の醸成、
あるいは自己決定・自己責任の自律性が発揮できる行政組織の確立を目指すこととしておりま
す。
平成18年度から制度設計に着手しまして、平成20年度からは管理職に対して試行運用を開始
し、現在、全職員を本格運用に至っています。
次に、誰が誰を評価したのかということでございますが、被評価者と評価者の関係につきま
しては、職位や職種によって違いはございますが、市長部局の一般事務職の場合、被評価者が
部長級の場合は、副市長が1次評価者となり、課長級の場合は、部長が1次評価者、副市長が
2次評価者、課長補佐以下の職員については、課長が1次評価者、部長が2次評価者となり、
それぞれ評価をしております。
なお、これらの評価の前に、被評価者本人が自己評価を行い、この自己評価をもとに各評価
者が評価する仕組みとなっております。
次に、評価方法や評価基準についてですが、今年度までの評価方法は、職員個々の職務遂行
能力の発揮度を評価する能力評価を全職員が実施し、また係長以上の職員につきましては、業
務上の目標の遂行度を評価する業績評価を目標管理という方法で実施しております。
-234-
能力評価につきましては、職位や職種によって違いはございますが、10項目程度の評価項目
に評価基準となる着眼点が示されており、この基準に基づき、中間期及び期末期に評価を行い
ます。
また、業績評価につきましては、年度当初に組織目標とのつながりを意識した個人目標を設
定いたしまして、その目標の達成度を中間期及び期末期に評価しております。
なお、次年度以降につきましては、今回の地方公務員法の改正に伴いまして、全ての職員が
能力評価と業績評価の2つを行うこととなっております。
次に、人事評価制度の効果等につきましては、この制度を導入した際の最大の目標が職員の
人材育成でございます。評価者となる部課長は、被評価者との面談を最低でも年3回実施する
仕組みとなっていることから、組織内のコミュニケーションの向上はもとより、組織目標の共
有化を図るなど、組織のマネジメントにも大きな効果があったと思います。
また、評価結果を本人に開示することから、人事評価制度導入前の勤務評定制度と比較して
も、評価の公平性、公正性、透明性及び納得性が高まり、評価結果に基づく職員の育成指導に
より、職員の能力向上につながっているものと思います。
最後に、人事評価の状況の公表につきましては、今回の地方公務員法の改正により義務づけ
られたもので、平成27年度までは、勤務成績の評定の状況が公表対象になっておりましたが、
平成28年度以降は、新たに人事評価に関する取り組み状況を公表することに改正されたもので
ございます。
なお、この公表は、地方公務員の給与や定員管理の状況について、今まで以上に透明性を高
め、住民の理解を得られるための手段として、重要な意義を持つものと考えております。
次に、地方創生についてお答えします。
第5次総合計画「まぁるいまち
みのかも」では、福祉、防災、教育、インフラ施設等、市
政にかかわる多岐にわたる項目について、目標値を掲げながら、進む方向性を明確にしてまい
りました。
また、第5次総合計画は、市の特性や資源を生かし、協働と役割分担によってまちづくりを
進め、孫子の代まで住み続けられるまちを目指しております。
一方、地方創生では、第5次総合計画の中でも人口減少問題に特化した戦略であることから、
Uターン、Iターン等の移住や出生数を上げることが最優先課題とされております。
したがって、この2つ計画は、全く別のものではなく、将来に向けて市政を伸展していこう
とする姿勢は、同じ方向性を持つものでございます。
第5次総合計画を推進するためにも、また地方創生を実現するためにも、最も大切な点は、
協働の姿勢であると思います。行政だけでは目標を達成することはできません。民間事業者や
教育研究機関を含めた市民協働によるまちづくりの姿勢が、最も大切な留意点であると考えて
-235-
おります。
次に、地方創生関連の交付金については、単に総合計画等から抜き出した事業ではなく、創
生という言葉のとおり、新しく生みつくり出すこと、すなわち先駆性を重視して事業を計画し、
申請をしております。
また、先進地の事例を参考にしながら、美濃加茂らしさを加味して事業内容を考えておりま
す。特に、加速化交付金につきましては、連携も一つのキーワードとなっておりますので、自
治体間を初め他の関係機関とも協力して、相互の強みを生かしていくこともアピールポイント
としております。
最後に、車の両輪についてですが、まち・ひと・しごと創生法が施行され、各自治体で総合
戦略を策定することとなって以降、議員の皆様には、地方創生の紹介映像を見ていただくとと
もに、執行部による地方創生の説明、まちづくり特別委員会での協議、全議員の皆様との協議
を重ねてきたのは、議員の御質問のとおり、執行部と議員の方々が車の両輪となって進めるべ
きであると認識しておるからでございます。
また、今後予算措置が必要な事業については、議決が前提となりますので、実際に事業を推
進する上においても、議会の御理解が必要不可欠であると考えておりますので、よろしくお願
いします。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
(健康福祉部長
酒向洋君登壇)
○健康福祉部長(酒向 洋君)
私からは、介護保険制度についてお答えをいたします。
初めに、1点目の介護報酬単価の引き下げによる影響ですが、平成27年度の介護報酬の改定
率は、全体でマイナス2.27%で、通所介護を初め、ほとんどのサービスで基本報酬が引き下げ
となり、事業者にとっては厳しい内容となりました。
一方で中・重度の要介護者や認知症高齢者への対応等、さまざまな重点加算項目もあり、各
事業者においては、重点評価された加算項目をいかにして取り込んでいけるかが重要になると
考えております。
その中で、市内事業所の影響ですが、今のところ市内での閉鎖や廃止はありません。
次に、利用料が2割負担となった人の数と割合ですが、制度改正が施行となった昨年8月1
日時点で、人数は147人で、割合は認定者の8.6%に当たります。
次に、要支援2の認知症の人が、市内の地域密着型グループホーム利用した場合の1カ月の
平均的費用についてですが、実費負担分があるため一概には言えませんが、介護保険の利用者
負担割合が1割の場合、おおむね9万円から14万円程度、また2割負担の場合は、11万5,000
円から15万5,000円程度となります。
次に、特別養護老人ホーム待機者の介護度別の人数ですが、岐阜県が毎年6月1日時点で実
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施している特別養護老人ホーム申込者調査によりますと、昨年6月1日時点では、要介護3は
102人、要介護4は67人、要介護5は44人の計213人でした。なお、参考的な数字となりますが、
市のホームページにおいて、毎月特別養護老人ホームのほか、市内介護保険施設の入所者、待
機者の状況を公表いたしております。
次に、保険料基準額と各段階の基準額に対する割合についてです。
まず、保険料の基準額の出し方ですが、3カ年における介護給付費、予防給付費、地域支援
事業費から、国・県・市町村の公費負担を差し引いた保険料収納必要額を算出し、この保険料
収納必要額を3カ年における65歳以上の第1号被保険者の推計人数で割って基準額を算定して
おります。
次に、各段階の割合についてですが、第1号被保険者の保険料は、その所得分布状況等を踏
まえ算定することとなっており、負担能力に応じた負担を求めるという観点から、国からは9
段階の所得段階別の保険料率が示されております。
市では、所得の低い人の負担が大きくならないよう、さらに所得等の状況に応じ、きめ細か
く合計16段階に設定しておりまして、具体的には、第9段階まではおおむね国に準じた割合と
し、第10段階以降は100万円ごとに区切り、前年度の所得が100万円増加するごとに基準額に掛
ける係数を0.05から0.15ポイントずつ増加する設定といたしております。
最後に、低所得者の補足給付の負担増に対する市独自の対策についてです。
施設入所等にかかる費用のうち、食費及び居住費は本人の自己負担が原則となっております
が、住民税非課税世帯である入居者については、その申請に基づき、食費・居住費の標準的な
費用額と自己負担額との差額を補う補足給付を支給し、負担を軽減しております。この補足給
付の制度は、福祉的な性格を有する制度であり、預貯金を保有するにもかかわらず保険料を財
源とした給付が行われることは不公平であることから、法改正が行われたものであり、市とし
ては介護保険制度の中での運用としており、今のところ独自の対策は考えておりません。
○議長(山田 栄君) 産業振興部長、伊藤秀樹君。
(産業振興部長
伊藤秀樹君登壇)
○産業振興部長(伊藤秀樹君)
私からは、姫Biz戦略事業とチャレンジショップについてお
答えをいたします。
最初に、姫Biz戦略事業の経過と今後の計画でありますが、姫Biz事務局には、創業希
望者に対する支援を業務委託しており、今年度2月末までに195件の相談があり、そこから上
がってきた空き店舗活用の補助金交付申請が3件提出され、現在審査をしている状況でありま
す。
また、チャレンジショップの建設につきましては、設計委託業者から提出された設計金額
が、市の設計金額を上回っているため、現在その対応を協議している状況であります。まず
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は、空き店舗の活用を推進してまいります。
今後の展開でありますが、来年度予算に計上しております中山道太田宿事業推進計画策定業
務において、住民、事業者及び所有者の方々などとの懇談会を中心に議論を深め、構想を練っ
てまいります。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) 丁寧な答弁をありがとうございました。
それぞれの項目について、幾つか再質問をさせていただきます。
まず、市長さんにですけれども、今までにもその都度話をしてきたと言われましたけれども、
裁判のことについては、私は潔白だ、無罪だというふうなお話は頂戴いたしております。裁判
のことからちょっと離れて、課長さんの悲報に接したときに、どう思われましたか。そして、
聞いた後、どのように行動されましたか、お尋ねします。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) この点につきましては、以前、前田議員のほうからも御質問をいただき
まして、お答えさせていただきました。改めて要点だけお話しさせていただきますと、悲報を
いただきました。当然ながら、御指摘いただきましたとおりに、すぐに駆けつけたいという思
いがありましたが、これも前回お話ししましたけれども、当時は私にとっても裁判を抱えてい
る立場ですね。マスコミ等が必ず自分の周りをついてくるという環境もありましたし、御遺族
のお気持ちのほうを尊重したいということで、その際はお邪魔することを見送りました。そし
て、その後に御遺族、御家族の御了承をいただきまして、おうちのほうにお伺いさせていただ
きました。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) すぐに駆けつけることができなかったということについては、わかりま
した。
では続いて、浄水設備がよいものであると市長さんは思われたと。それで、西中学校に設置
をしたということです。よいものであるのか、あるいはそうでないのかということは、それぞ
れの主観もあるでしょうし、しかし、まだお答えしていただいていないのは、その業者とどこ
で知り合ったのかということは伺っていないと思いますので、お答え願いたいと思います。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) その点につきましても、裁判の中でお話しさせていただいておりますが、
この点についてはもう公になっておりますのでお話しさせていただきたいと思います。
その業者については、私も当時市議会議員の立場でいろいろな勉強会に参加しておりました。
その中で知り合った人間のほうから紹介というか、そういった事業を考えている人がいるとい
うことで紹介を受けました。
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○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) そして、商談に至ったわけですけれども、市長と受刑者である中林社長
以外に誰かとの商談について立ち会った方はいらっしゃいますか。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 商談といいますか、どういった事業を取り組んでいるかという話の中で
立ち会った人物はおりました。お名前はちょっとこの場では、控訴審もありますし、新聞等で
も出ていないんじゃないかと思いますので、お名前は控えますけれども、おりました。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) 前にも公判があるからということで、なかなか真実を述べていただくこ
とができなかったんですけれども、利害関係のある特定の業者と、たとえ割り勘だとしても、
レストランだとか居酒屋でもって食事をともにするということは、そもそも癒着だという認識
がありますか。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 当然、そのような御指摘は、見る方によって、それぞれあると思います。
特に、そのときは私は市議会議員でしたので、その点についてはいろいろなお話が聞ければと
いうことで解釈をしておりましたが、今、私は当然市長という立場もありますし、そういった
行動は当然避けるべきだというふうには考えております。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) たとえ市議会議員であったとしても、特定業者と利害関係がある場合に
は、そういう形で接触をすることは許されないことだと。私たちなんかも、例えば年賀状すら
書いてはいけないよといって、先輩の議員から教えられています。その辺のところの認識がち
ょっと甘かったんではないかなあというふうな気がいたします。
続いて、平和安全保障関連法について質問いたします。
さきの戦争でアジア人が2,000万人、それから日本人が310万人、そして美濃加茂市でも971
人、市長が住んでおられる蜂屋でも140人が犠牲になられたわけです。中でも30歳未満の若い
命が107名亡くなっています。戦争が起こった場合には、こういうふうな悲惨な状況が生まれ
るんだという、この事実をどう受けとめられますか。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) おっしゃられるとおり、この日本という国は戦争で敗戦したということ
もそうですし、戦争にかかわったということで多大な犠牲を払っております。そういったこと
は決して忘れてはいけませんし、私自身もそういう体験者ではありませんが、しっかり先輩方
のお話を聞いて、次の世代につなげていき、決して戦争を起こしてはいけないですし、戦争に
巻き込まれるようなことがないような外交努力も国のほうにはしっかり行っていただきたいと
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考えております。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) 今の日本の状態を戦前だというふうに表現する人もいます。美濃加茂市
は、平和事業の一環として、毎年長崎で行われる青少年ピースフォーラムだとか、中学生を派
遣していただいています。昨年も6人が派遣され、多くのことを学んできました。その点はす
ばらしい事業であったと思いますし、昨年の平和講演会の講師人選についてもすばらしかった
と思っています。
それで質問したいんですが、昨年の10月3日に開催された平和講演会は、長崎市の田上富久
市長をお招きしての講演会でした。そのとき、田上市長さんは、平和は世界中どんな場所でも
どんな形でも発信することができる。ピースフロム美濃加茂、平和は美濃加茂から。私たちと
一緒に平和について歩んでいきましょうと呼びかけられました。フォーラムに派遣された中学
生6名も同じ舞台に立ち、それぞれの自分たちの言葉で、一体自分たちは何ができるのか、そ
ういう考えを発表してくれました。市長さん自身も平和市長の会に入りたいと舞台で言われた
のを覚えていますか。議会に相談しないといけないと言われましたけれども、今日に至るまで、
入ったということも入る準備をしているとも伺っていません。どうなっているんでしょうか。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 入る前提で話を進めておりますけれども、ちょっと手続的におくれてお
りますので、議会の皆様方に説明できていませんが、前向きに考えて進めておりますので、御
理解いただきたいと思います。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) 一旦本当に戦争になってしまったら、後戻りできないのがいわゆる戦争
です。地方からも戦争法の廃絶、そういうふうな声を上げるべきではありませんか。平和都市
宣言をしている美濃加茂市長として、平和発信の政策というのがありますか、お願いします。
○議長(山田
栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 平和ということにつきましては、先ほど議員御指摘いただきましたが、
やはり若い世代、特に今は中学生を対象にピースフォーラムを行っておりますが、一人一人の
市民の方々がしっかりと平和について考えることが最大の力になるのではないかと考えており
ます。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) この安保法制というのは、憲法第9条違反だけでなく、個人の尊重の憲
法第13条、全ての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権
利については、公共の福祉に反しない限り、立法、その他の国政の上で最大の尊重を必要とす
る。でも、ここについても違反をしているわけです。そして、基本的人権の尊重というところ
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では、憲法第97条になりますけれども、この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の
多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は過去幾多の試練に耐え、現在及
び将来の国民に対し、侵すことのできない永遠の権利として信託されたものである。続いて、
第98条でも、この憲法は、国の最高法規であって、その条項に反する法律、命令はその効力を
発しないとうたっています。最後の第99条では、天皇または摂政及び国務大臣、国会議員、裁
判官、その他の公務員は、この憲法を尊重し、擁護する義務を負うと結ばれています。市長の
市政の基本方針である孫子の代まで住み続けられるまち、そして総合戦略の基本目標である毎
年500人ずつ赤ちゃんが生まれ続けるまち、新しい市民がふえ続けるまちにするためにも、戦
争をするような戦争法は撤廃するべきではありませんか、お答えください。
○議長(山田 栄君) 市長、藤井浩人君。
○市長(藤井浩人君) 御質問いただきました安全保障関連法案につきましては、今、御指摘い
ただきましたとおり、専門家、法律家のほうから第9条からすると違憲ではないかという御意
見とともに、憲法前文であったりとか国連憲章とのねじれもあるという話を伺っておりますの
で、そういう点も含めてしっかりと国民に理解のある形で行うべきであると私も考えておりま
すし、特に運用については、慎重にしなければいけないということは、引き続き私たちが見守
っていかなければいけないことだと思っております。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) ありがとうございます。原発と同じように、やはりいい回答が得られた
のかなあというふうに思っております。
それから人事評価についてですけれども、ものづくりの生産現場であれば、例えば量を幾つ
つくったかとか、正確さがどうだったかというふうなことで、あるいは販売の業務であれば、
売上高がどうだったかというふうな、誰から見ても客観的に評価することができるわけですけ
れども、しかし、このような職場では人事評価というのは問題があるのではないかと思います。
私は、岐阜市にある企業の社長から、人というのは企業にとってこの上ない財産だ。人材とよ
く言われるんだけれども、その人材というのは「材」じゃなくて、財産の「人財」だと私は認
識しているというふうに社長さんから伺ったことがあります。評価というのは、どうしても評
価する人の私情が入ります。こういう目標に立って働いてほしいと思った場合に、その目標に
向かわない場合、例えば強制執行なんかの場合、相手の方と困っている方と相談をしながらや
っていくわけですけれども、優しい人だとなかなか強制執行ができない。だけれども、市とし
ては強制執行していかなくちゃいけないというふうな場合に、しなかったからといって評価が
下がるというようなことでは、やはりいけないんじゃないかなあというふうに思う。どうして
も評価する人の私情が入るわけです。公正さ、公平さ、透明性を期待するのには無理があるの
ではないかと思われます。
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こういう市役所の中で評価する人とされる人が設定されたら、協働の輪というか、いわゆる
市役所の中の和がつくられなくなるんではないかと。自由な意見が言えなくなってしまうので
はないかと。その辺のところは、私は議員全員協議会やなんかのときに、課長さんたちがいろ
いろ発言されるときに、本当に苦しそうな顔をして発言されるのを見て、ああかわいそうにと
何度思ったかしれません。だから、そういう評価というのは、やはり問題があるんじゃないか
なあというふうに思います。その辺のところの所見をお聞かせください。
○議長(山田 栄君) 総合戦略室長兼経営企画部長、伊藤誠一君。
○総合戦略室長兼経営企画部長(伊藤誠一君) 当市でやっておる人事評価につきましても、先
ほど、どこの企業の方かは知りませんが、岐阜市にお見えになる社長さんと全く同じ考えでご
ざいます。職員というものは、本当に財産であると。そういうものに対して今回の制度をつく
っております。職員はやっぱり市民のために働くという、公務員はプロでございますので、市
民のためにどういうふうに役に立つか、そういったものはやはり評価されるべきだと私は考え
ております。そのために好き嫌いで全てのことを評価することはできません。そのために、よ
り科学的な根拠をもって、こういう人事評価をやっております。今回は、この人事評価、別に
法律が変わったからやっておるというものではなくて、先に10年前から美濃加茂市としては職
員のやる気を高めるための方策として、こういう評価をいたしております。やはり、先ほど申
し上げたように、職員といろんな周りの人間がコミュニケーションをとる、これが最大の重要
な項目でございまして、それぞれの思いを共有して、それで皆さんで一体となって、市民の方
の満足度を高めようと、そういうための制度でございます。特に、今回公表するに当たりまし
ても、より科学的な根拠として項目を出すということでございますが、やはり職員をやる気に
するための一つの施策として、例えば給与面の改善であるとか、こういったものについてもし
っかり市民の皆様にわかっていただこうと、そういう目的のために公表するものでございます。
○議長(山田 栄君) 持ち時間があと少しでございます。4分を切っておりますので、簡潔に
お願いいたします。
3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) 4番目の介護制度についてですけれども、特別養護老人ホームの待機者
は何人ですかというところですが、昨年も同じ質問をしたんです。そのときに答えていただい
たのが、要支援1が1名、要支援2が6名、要介護1が62名、要介護2が110名、要支援1と
2については、もう介護制度が取り払われちゃったということで、ないのはわかりますが、要
介護1、2については、まだ介護制度というのはあるわけですから、その辺のところはどうな
んでしょうか。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
○健康福祉部長(酒向 洋君)
基本的に要介護3以上ということでされておりますので、今回
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は要介護3以上ということでお答えをさせていただきました。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) そうすると、要介護1、2の人たちは、どこへ行くんでしょうか。
○議長(山田 栄君) 健康福祉部長、酒向洋君。
○健康福祉部長(酒向 洋君)
基本的に継続で利用しておられる方もありますし、あとほかの
施設等、老健等の施設が適用されるものだと思っております。
○議長(山田 栄君) 3番、日置祥子君。
○3番(日置祥子君) 先ほども要支援2の認知症になった場合に、お金がどのくらいかかりま
すかといって聞いたときに、大体11万円から15万円だというふうなお話をいただきました。私
も計算したんですが、大体そのところで推移しています。
それから、美濃加茂高校の下にあるグループホーム助一さんにしても、それから百々さんに
しても、大体そういうところかと思います。ところが、実際にそれを利用する場合に、利用者
というのは年金も少ない、それから家族についても頼めないという人が多いわけですけれども、
その辺のところ、市としてしっかりと援助していただきたいなというふうに思います。先ほど
も部長さんが言われましたように、このほかにも例えばおむつ代というのも入ってくるわけで
すよね。だから、そうなってくると、本当に15万円、16万円というふうなお金を払わないと老
後は過ごせない。本当に真っ暗だなというふうな感じがいたします。そのことだけつけ加えて
おきます。
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散会の宣告
○議長(山田 栄君) 以上で通告のありました一般質問は全て終了いたしました。
なお、11日は午前9時から本会議を開催いたしますので、定刻前に御参集願います。
本日はこれをもって散会いたします。長時間、御苦労さまでございました。
散会
-243-
午後5時30分
地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
平成
年
月
日
美濃加茂市議会
議
長
山
田
議
員
渡
辺
益
巳
議
員
柘
植
宏
一
-244-
栄
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