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渋谷区職員子育て支援アクションプラン(PDF 1654KB)

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渋谷区職員子育て支援アクションプラン(PDF 1654KB)
‒
第3期ᴾ 渋谷区特定事業主行動計画ᴾ
渋 谷 区
は じ め に
次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備を図るため
の総合的な政策を推進するために、平成15年7月に「次世代育成支援対策推進法」が
制定され、国、地方公共団体及び企業は、職員や従業員の「仕事と家庭の両立」等に関
し目標達成のために講じる措置の内容を「行動計画」として策定することにより、この
間、次世代育成支援の推進に努めてきました。
渋谷区でも、次世代育成支援対策推進法に基づく「行動計画」として、平成17年3
月に平成17年度から平成21年度までを計画期間とする「渋谷区職員子育て支援アク
ションプラン」を策定しました。さらに、それまでの5年間の計画の達成状況を踏まえ、
平成22年度から平成26年度までを計画期間とする「渋谷区職員子育て支援アクショ
ンプラン(後期)」を策定し、職員の仕事と子育ての両立支援などに継続して取り組ん
できました。
この次世代育成支援対策推進法は、平成27年3月までの時限立法として制定された
ものでしたが、依然として少子化の流れは止まらず、次世代育成支援対策の取組をさら
に充実して推進させていくために、法律の有効期限が平成37年3月まで延長され、そ
れに沿った「行動計画」の策定が求められることとなりました。
これを受け、渋谷区では、これまでの10年間の取組みを検証した上で、新たに行動
計画策定に当たっての視点として追加された、「男性の育児休業を始めとする子育てに
関する諸制度の利用促進」や「超過勤務の縮減、年次休暇の取得促進等の働き方の見直
し」を踏まえたものとして、平成28年度から平成32年度までを計画期間とする「渋
谷区職員子育て支援アクションプラン」を策定しました。
本格的な少子高齢化社会の到来をはじめとする社会経済状況の変化に的確に対応し、
区民生活の安定と向上を図るため、行財政改革の推進に取り組んでいますが、労働力人
口の減少が懸念される中で、職員が各自の職責を十分に果たしながら、安心して子育て
を行えるようにするためには、
「仕事と生活の調和」
(ワーク・ライフ・バランス)を実
現できる職場づくりなどに取り組んでいく必要があります。本計画は、そのための具体
的な取組みと目標を示しています。
男性も、女性も、子どものいる人も、いない人も、職員一人ひとりが、本計画の内容
を自分自身に関わることと捉え、身近な職場単位でお互いに助け合い支え合いながら、
次世代の社会を担う子どもたちの未来を育む取組みを進めていきましょう。
平成28年4月
渋
谷
区
長
目
次
第1 計画の基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
第2 これまでの計画の実施状況と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第3 ワーク・ライフ・バランス推進の具体的取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
1 全職員が共通認識を持つための取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
(1) 職員の意識啓発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
2 仕事と子育ての両立に向けた取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
(2) 子育て支援等の各種制度の周知・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
(3) 妊娠中及び出産後における配慮・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(4) 男性職員の育児参加促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(5) 育児休業等を取得しやすい職場環境の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
3 仕事と生活の調和に向けた取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(6) 超過勤務の縮減・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(7) 年次有給休暇の計画的取得・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
第 1章 計 画の基 本的な考 え方 Ⅰ 計画策定の背景と趣旨
次 代 の 社 会 を 担 う 子 ど も が 健 や か に 生 ま れ 、か つ 、育 成 さ れ る 環 境 の 整 備 を
図 る た め の 総 合 的 な 政 策 を 推 進 す る た め に 、平 成 1 5 年 7 月 に「 次 世 代 育 成 支
援対策推進法」
( 以 下「 推 進 法 」と い う 。)が 制 定 さ れ 、国 、地 方 公 共 団 体 及 び
企 業 は 、職 員 や 従 業 員 の「 仕 事 と 家 庭 の 両 立 」等 に 関 し 目 標 達 成 の た め に 講 じ
る 措 置 の 内 容 を「 行 動 計 画 」と し て 策 定 す る こ と に よ り 、こ の 間 、次 世 代 育 成
支援の推進に努めてきました。
国・地方公共団体が策定する行動計画 : 特定事業主行動計画
民間企業等が策定する行動計画 : 一般事業主行動計画
こ の 推 進 法 は 、平 成 2 7 年 3 月 ま で の 時 限 立 法 と し て 制 定 さ れ た も の で し た
が 、依 然 と し て 少 子 化 の 流 れ は 止 ま ら ず 、次 世 代 育 成 支 援 対 策 の 取 組 を さ ら に
充 実 し て 推 進 さ せ て い く た め に 、法 律 の 有 効 期 限 が 平 成 3 7 年 3 月 ま で 延 長 さ
れ 、そ れ に 沿 っ た「 行 動 計 画 」の 策 定 が 事 業 主 に 求 め ら れ る こ と と な り ま し た 。 Ⅱ 渋谷区における取組み
渋 谷 区 で は 、推 進 法 に 基 づ く「 行 動 計 画 」と し て 、平 成 1 7 年 3 月 に「 渋 谷
区 職 員 子 育 て 支 援 ア ク シ ョ ン プ ラ ン 」を 策 定 し 、職 員 の 仕 事 と 子 育 て の 両 立 支
援などに継続して取り組んできました。
「渋谷区職員子育て支援アクションプラン」は、平成17年度から平成21
年度までを計画期間として策定され、その間の実施状況を踏まえた見直しを行
って、平成22年度から平成26年度までを計画期間とした「渋谷区職員子育
て支援アクションプラン(後期)」が策定されました。
今 回 の 推 進 法 の 有 効 期 限 の 延 長 を 受 け て 、渋 谷 区 で は 、こ れ ま で の「 渋 谷 区
職 員 子 育 て 支 援 ア ク シ ョ ン プ ラ ン 」に よ る 取 組 み を 検 証 し た 上 で 、国 が 示 し た
行動計画策定指針で新たに行動計画策定に当たっての視点として追加された
「男性の育児休業を始めとする子育てに関する諸制度の利用促進 」や「超過
勤 務 の 縮 減 、年 次 休 暇 の 取 得 促 進 等 の 働 き 方 の 見 直 し 」を 踏 ま え た 行 動 計 画 の
-1-
策定を検討してきました。
そ し て 、実 際 に 子 育 て に か か わ る 職 員 だ け で は な く 、す べ て の 職 員 が 一 体 と
な っ て 子 育 て の し や す い 職 場 環 境 を 整 え て い く 意 識 を 持 つ と と も に 、そ れ ぞ れ
の 職 員 が 仕 事 と 生 活 の 調 和 を 実 現 し 、や り が い を 感 じ な が ら 意 欲 を 持 っ て 仕 事
上 の 責 任 を 果 た し て い く こ と で 、よ り 一 層 の 公 務 能 率 の 向 上 に つ な げ て い く こ
と を 目 的 と し て 、推 進 法 の 有 効 期 限 の 前 半 部 と な る 平 成 2 8 年 度 か ら 平 成 3 2
年 度 ま で を 第 3 期 の 計 画 期 間 と す る「 特 定 事 業 主 行 動 計 画 」を こ の た び 策 定 し
ました。
な お 、 平 成 2 7 年 度 に つ い て は 、「 渋 谷 区 職 員 子 育 て 支 援 ア ク シ ョ ン プ ラ ン
( 後 期 )」 の 取 組 み を 継 続 し て 実 施 し ま し た 。
Ⅲ
行動計画の対象となる職員
こ の 計 画 に 記 載 し て い る 各 種 制 度 や 数 値 目 標 に 関 し て は 、主 に 渋 谷 区 に 勤 務
している全常勤職員を対象としています。ただし、この計画で掲げるワーク・
ラ イ フ・バ ラ ン ス の 推 進 に 向 け た 渋 谷 区 の 基 本 的 な 考 え 方 は 、再 任 用 職 員 、再
雇用職員、非常勤職員、臨時職員等、すべての職員に当てはまるものです 。
Ⅳ
行動計画の推進体制
こ の 計 画 の 推 進 に 当 た っ て は 、総 務 部 職 員 課 を 事 務 局 と し て 、計 画 の 全 体 的
な 周 知 徹 底 を 図 っ て い く と と も に 、毎 年 度 計 画 の 取 組 状 況 の 確 認 と 点 検 を 行 い 、
新たな支援策の検討や計画の見直しを行っていきます。
ま た 、こ の 計 画 を 実 行 性 の あ る 取 組 み と し て い く た め に 、所 属 長( 課 長 級 職
員 )を「 ア ク シ ョ ン プ ラ ン 推 進 担 当 者 」と し 、所 属 に お け る 行 動 計 画 の 周 知 と 、
所属職員のワーク・ライフ・バランスの積極的な推進に努めていきます。
-2-
第 2章
Ⅰ
こ れまで の計画の 実施状 況と課題
「 渋 谷 区 職 員 子 育 て 支 援 ア ク シ ョ ン プ ラ ン ( 後 期 )」 の 実 施 状 況
前 5 年 間 に お け る 行 動 計 画 の 実 施 状 況 を 踏 ま え て 平 成 22 年 度 に 策 定 し た
「 渋 谷 区 職 員 子 育 て 支 援 ア ク シ ョ ン プ ラ ン ( 後 期 )」 で は 、 具 体 的 な 行 動 内 容
を定めて仕事と子育ての両立に向けた職場環境の整備を進める とともに、行
動計画の達成状況を客観的に判断できるようにするため、定量的な4つの数
値目標を掲げて、その達成に向けて取り組んできました。
この間、父親の子育て参加を促進するため等の育児・介護休業法の改正等
が行われ、ワーク・ライフ・バランスを支援する制度が新たに 加わりました
が、行動計画で掲げた数値目標の進捗状況で見る限り、行動計画の達成は未
だ十分ではない状況となっています。
22 年 度
23 年 度
24 年 度
25 年 度
26 年 度
87.5%
100%
76.9%
85.0%
81.3%
62.5%
66.7%
46.2%
45.0%
56.3%
6.7%
15.4%
0%
0%
0%
60.5%
62.1%
60.0%
59.7%
58.2%
<目標1>
子どもの出生時における父親の
出産支援休暇の取得率
→100%
<目標1>
子どもの出生時における父親の
5 日以上の連続休暇取得率
→80%以上
<目標2>
新たに取得可能となった男性職
員の育児休業の取得率
→10%以上
<目標3>
年間 15 日以上の年次休暇取得
職員の割合
→80%以上
※
-3-
上記数値に県費負担教職員は含まない。
Ⅱ
計画推進の課題
今回新たに行動計画を策定するに当たって、特に男性の子育てに関する制
度の利用がなかなか進んでいない状況を踏まえて、これまでの行動計画の課
題 を 把 握 す る た め に 、 平 成 24 年 度 か ら 平 成 26 年 度 ま で の 間 に 子 ど も が 生
ま れ た 男 性 職 員 を 対 象 と し て ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 し ま し た 。( 対 象 47 人 中
回 答 44 人 )
Q1
Q2
子どもの出生時に、育児休業を取得することを検討しましたか。
はい
39%
いいえ
61%
育児休業を取得しなかった主な理由
仕事を休むと職場に迷惑がか
66%
かる
無給になってしまう(経済的
34%
事情)
男性が育児休業を取得するこ
20%
とに抵抗がある
・配偶者が専業主婦のため
・配偶者が育児休業取得のため
その他の主な理由
・実家の援助が得られるため
・父親は母乳育児ができないので母親が子育て
した方がよいため
・制度を良く知らなかったため
※ 複数回答可のため合計100%を超える。
平成24年度から平成26年度まで男性の育児休業者は一人もいませんで
し た が 、実 際 に は 4 割 近 く の 男 性 職 員 が 、子 ど も が 出 生 し た 際 に 育 児 休 業 取 得
を検討したことがあると回答しています。
そ し て 、育 児 休 業 を 取 得 し な か っ た 主 な 理 由 と し て 、7 割 近 く の 職 員 が「 仕
事 を 休 む と 職 場 に 迷 惑 が か か る 」こ と を 挙 げ て い ま す 。子 育 て の た め の 休 暇 を
取 得 し や す い 職 場 環 境 に 向 け て 、当 事 者 を 含 む 職 員 全 体 の 意 識 の 醸 成 と 、区 の
サ ポ ー ト 体 制 の 充 実 に つ い て 、よ り 一 層 取 り 組 ん で い か な け れ ば な ら な い 状 況
にあります。
ま た 、「 配 偶 者 が 専 業 主 婦 」、「 配 偶 者 が 育 児 休 業 取 得 」、「 男 性 は 母 乳 育 児 が
-4-
で き な い 」と い う 理 由 を 挙 げ て い る 職 員 も い ま し た 。次 世 代 育 成 支 援 の 視 点 の
ひ と つ で あ る「 男 性 の 育 児 参 加 促 進 」の 趣 旨 は 、父 親 が 母 親 に 代 わ っ て 育 児 を
行 う こ と を 推 奨 し て い る の で は な く 、子 育 て を 男 女 が 協 力 し て 行 い 、男 女 と も
に仕事と子育ての両立を図ることができる社会を作っていくことにあります。
収入を確保しなければならばない等の事情もあるとはいえ、
「男性の育児参加」
の理念の浸透がまだ進んでいないこともうかがえます。
Q3
次の育児休業の制度を知っていましたか。
①
配偶者が育児休業を取得していたり専業主婦である場合でも、父親
が育児休業を取得することが可能
②
知っていた
36%
知らなかった
64%
父親が産後8週以内に育児休業を取得した場合、特別の事情がなく
とも再度の育児休業取得が可能(出産直後と復職直後の母親を父親が
サポートするための「産後パパ育休」制度)
知っていた
16%
知らなかった
84%
平成22年施行の育児・介護休業法の改正を受け、新たにQ3①、②に記
載した父親の育児休業の取得が可能になりました。これは、男女ともに子育
てをしながら働き続けることができる雇用環境を整備するために導入された
制度です。しかし、この制度を知らない職員の割合が高く、特に「産後 パパ
育休」制度については、8割以上の職員が「知らなかった」と回答し ていま
す。全職員に対する制度の周知をより徹底していく 必要があります。
-5-
Q4
「渋谷区職員子育て支援アクションプラン」では、男性の育児休業の取
得率を10%以上とする目標を設定していたことを知っていましたか。
Q5
知っていた
16%
知らなかった
84%
「渋谷区職員子育て支援アクションプラン」では、父親の出産支援休暇
取得率を100%とする目標を設定していたことを知っていましたか。
Q6
知っていた
27%
知らなかった
73%
「渋谷区職員子育て支援アクションプラン」では、子どもの出生時にお
ける父親の5日以上連続休暇取得率を80%とする目標を設定していたこ
とを知っていましたか。
知っていた
11%
知らなかった
89%
渋谷区の特定事業主行動計画である「渋谷区職員子育て支援アクションプ
ラン」は、職員一人ひとりが、この計画で掲げた取組みと目標に対して共通
認識を持ち、ワーク・ライフ・バランスを実現できる職場づくりに取り組む
ことを目的として策定されたものです。しかし、多くの男性職員は、子ども
が生まれたときに、この計画で掲げた数値目標を知らなかったと回答してい
ま す 。 ア ン ケ ー ト の 中 に は 、「 区 役 所 全 体 に ア ク シ ョ ン プ ラ ン の 浸 透 が な さ れ
ていないことが、男性が育児に関連する休暇を取りづらい原因」との意見も
ありました。
「渋谷区職員子育て支援アクションプラン」は平成22年度から5年間の
計画期間をもって制定したものですが、そこで掲げた取組内容や目標につい
ては、計画を制定したときだけではなく、継続して全職員に周知していく 必
要があったといえます。
-6-
Q7 子どもの出生時に、所属長から出産支援休暇等の休暇を取得するよう働 きかけがありましたか。
あった
39%
なかった
61%
子育てのための休暇を取得しやすい職場環境づくりには、何よりも当該職
場の所属長の理解と協力が必要となります。しかし、残念ながら半数以上の
所属長が「渋谷区職員子育て支援アクションプラン」で掲げた所属長の役割
を認識していなかったとも受け取れるような回答となっています。アンケー
トの中には「休みを取ろうとしたら、所属長から奥さんが専業主婦なのにな
ぜ休む必要があるのかという言い方をされた」との意見もありました。
所属長は各職場における職員のワーク・ライフ・バランス推進のための責
任者であるという自覚を持ち、自らがより積極的な働きかけを行っていく必
要があります。
本計画は、これまでの実施状況や、現状における課題を十分に認識した上
で、より実効性のある取組みによる渋谷区職員のワーク・ライフ・バランス
の推進を目指していきます。
-7-
第 3章 ワ ーク・ ライフ・ バラン ス推進の 具体的 取組み Ⅰ 全職員が共通認識を持つための取組み
取組1 職員の意識啓発
・ 全職員が、次世代育成支援に対する共通認識を持ち、組織全体で渋谷区
職員のワーク・ライフ・バランス推進を行っていくために、職員課ではこ
のアクションプランの周知を、計画期間中継続して行っていきます。
・ 新任研修や管理職研修の機会をとらえ、職員のステージに合わせたワー
ク・ライフ・バランスの意識啓発を行います。
・ 毎年度このアクションプランで掲げた取組みに関する状況や目標に対す
る進捗を公表し、職員の意識喚起を図ります。
○ 全職員は、このアクションプランの趣旨を理解し、職場において妊娠して
いる職員や子どもが生まれた職員が、育児休業や出産支援休暇等の制度を利
用しやすい雰囲気の醸成に努めましょう。
○ 所属長は、アクションプラン推進担当者として、日頃から職場全体で子育
てをしている職員を支えていくという職場環境の醸成に取り組みましょう。
Ⅱ 仕事と子育ての両立に向けた取組み
取組2 子育て支援等の各種制度の周知
・ 子育て支援や介護に関連する各種制度については、引き続き誰もがわか
りやすい内容で「勤務条件の手引き」に掲載し、庁内連絡サイト等を利用
して、全職員がいつでも参照し、正しい知識を得られるように周知を行い
ます。
・ 特 に 子 育 て 支 援 に 関 連 す る 制 度 に つ い て は 、「 妊 娠 ~ 出 産 ~ 子 育 て 」 の 時
系列に沿って制度利用が図れるように取りまとめたハンドブックを職員課
で作成し、これから子育てを行う女性職員・男性職員に配布し、各種制度
の利用促進を図ります。
-8-
○ 全職員は、各種制度をよく理解し、わからない点については所属長や職員
課に相談しながら、積極的に制度を利用しましょう。
○ 所属長は、各種制度を正しく理解し、必要に応じ対象となる職員に情報を
提供して、制度を利用するよう働きかけましょう。
取組3 妊娠中及び出産後における配慮
・ 妊娠中及び出産後の女性職員の健康や安全を適切に確保するため、職場
全体で母性保護及び母性健康管理に配慮していきます。
○ 職員は、父親・母親になることがわかったら、できるだけ速やかに出産・
育児をするようになることを所属長に申し出ましょう。申出は、母体保護、
育児休業・休暇制度の活用、また、人事上の配慮のためにも必要です。
○ 所属長は、職員から妊娠・育児をするようになることの申し出があった場
合は、速やかに職員課に報告してください。また、妊娠中及び出産後の職員
の健康や安全に配慮し、事務分担の見直し等の必要な措置を行ってください。
○ 職場の同僚の職員は、妊娠出産休暇や育児休業を取得している職員に対し
て、本人の意向を確認した上で、最低毎月1回は電話やメールで職場の状況
を伝え、職場からの孤立感や職場復帰への不安感を抱かせないよう、コミュ
ニケーションを取っていきましょう。
◆ 妊娠中及び産後1年を経過しない女性職員について、本人から請求があった
場合は、超過勤務及び深夜勤務を行わせることはできません。
(労働基準法第66条第2項・第3項)
◆ 妊娠中の女性職員については、母子保健法に基づく健康診査・保健指導を受
けるための休暇(母子保健検診休暇)、妊娠傷害のため勤務することが困難な
場合における休暇(妊娠傷害休暇)、妊娠中の職員の通勤緩和を図るための休
暇(妊婦通勤時間)などが特別休暇として設けられています。
(職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例第15条)
-9-
取組4 男性職員の育児参加促進
出産支援休暇の取得促進
・ 子育ての始まりの時期に親子の時間を大切にし、子どもを持つことに対
する喜びと責任を自覚するとともに、特にサポートが必要な出産直前・直
後の配偶者への支援を充実させるために、男性職員の「出産支援休暇」の
取得の促進に重点的に取り組んでいきます。
・ 本 取 組 み と し て 、「 渋 谷 区 職 員 子 育 て 支 援 ア ク シ ョ ン プ ラ ン ( 後 期 )」 で
も掲げた次の目標について、このアクションプランの計画期間中も毎年度
達成できるように、継続して取り組んでいきます。
目標1
子どもの出生時における父親の「出産支援休暇」の取得
率を100%にします。
目標2
子どもの出生時における父親の5日以上の連続休暇(出 産 支 援 休 暇 を 含 む 。) の 取 得 率 を 8 0 % 以 上 に し ま す 。 「出産支援休暇」
<概要>
男性職員が配偶者の出産に当たり、子の養育や家事を行うことで、配偶者の負
担軽減を図るとともに、育児参加のきっかけとするための休暇
<日数>
7日以内(連続でなくとも可)
<取得可能期間>
出産予定日の1週間前の日から出産後8週間を経過する日まで(配偶者と同居
し、かつ、養育の必要がある子がある場合は、出産予定日の8週間前の日から取
得可能)
<取得単位>
原則として日単位。職務に支障がないと認められる場合は、時間単位の取得も
可能
- 10 -
○ 男性職員は、あらかじめ所属長に報告し、仕事の調整を行った上で、出産支
援休暇を必ず取得するようにしましょう。その際、できる限り連続して5日以
上の休暇を取得し、配偶者の出産のサポートや積極的な育児参加に努めましょ
う。
○ 所属長は、父親となる職員に対し、出産支援休暇を活用して、計画的に連続
して5日以上の休暇を取得するよう積極的に働きかけてください。
※ 出産支援休暇の取得促進は、所属長からの取得の勧めが最も重要です。
育児休業等の取得促進
・ 男性が積極的に子育てに参加することが、次世代育成支援やワーク・ラ
イフ・バランス推進にあたっての大きなポイントとなります。子育てを男
女が協力して行う視点に立つと、特に男性職員の育児休業取得促進を図る
ことが重要になりますが、これまで男性の育児休業や部分休業の取得はな
かなか進んでいない状況にあります。
男性職員が、その家庭の事情に合った子育て参加を具体的に検討してい
くことができるよう、職員課では育児休業制度や経済的支援制度について
ハンドブックの配布などを通してきめ細かく周知徹底を図り、男性職員の
育児休業取得の機会を作り出していきます。
・ 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 に つ い て 、 政 府 は 平 成 年 度 末 ま で に 1 3 % と
する成果目標を掲げています。このアクションプランにおいては、男女が
協力して子育てを行うことを重視し、次の目標を掲げて男性職員の育児休
業等の取得促進に継続して取り組んでいきます。
目標3
歳に満たない子を養育している男性職員の 育児休業又は
部分休業の取得率を13%以上にします。 - 11 -
◆ 育児休業(部分休業)は、配偶者が育児休業(部分休業)を取得している場
合や、専業主婦の場合であっても、取得することが可能です。
◆ 女性は、産後 週間については母体保護の必要があるため、育児休業ではな
く「妊娠出産休暇」の取得期間となりますが、男性職員は出生の日から育児休
業を取得することが可能です。
◆ 通常育児休業は特別の事情がない限り、再度の取得ができませんが、男性職
員については、出産後 週間以内に育児休業を取得した場合は、特別な事情が
なくとも再度の取得ができます。(産後パパ育休)
「産後パパ育休」
出産直後で、母親が母体回復に専念するために必要とされる休養期間(産後 週間)中に父親が育児休業を取得し、その後に配偶者の職場復帰の負担を軽減す
るなどの家庭の事情に合わせて、再度父親が育児休業を取得できることを可能に
し、男女が協力・分担して子育てを行うことを促進するための育児休業の制度
○ 男性職員は、子どもができたことがわかったときには、育児休業も視野に入
れた子育て期間のライフスタイルを検討してみてください。出産直後で母親に
対するサポートも必要な時期に、短期間でも育児休業を取得することで、配偶
者の負担が軽減され、自らが子育てに集中的にかかわることで、子育ての喜び
を実感することにもつながります。
また、出産直後に一度育児休業を取得しても、その後の配偶者のキャリアサポ
ートや、第 子の産前のタイミングでの再度の育児休業取得なども可能です。
○ 育児休業の取得を具体的に検討している場合は、早めに所属長に相談・報告
し、担当業務の調整がスムーズに行えるよう事前準備をしておきましょう。ま
た、周囲の支援は日頃からの信頼関係が大切であることを理解しておく必要が
あります。
○ 所属長は、男性職員から育児休業取得の相談があった場合は、必要に応じて
事務分担の見直しや代替要員の確保などを行い、安心して育児休業を取得でき
るように努めましょう。
- 12 -
取組5 育児休業等を取得しやすい職場環境の整備 育児休業に伴う代替要員の確保
・ 育児休業を取得する職員がいる職場では、所属において業務分担の見直
しを行った上で、臨時職員や派遣職員による人員補充を行います。また、
業務上の必要性に応じ、可能な範囲で人事配置にも配慮していきます。 ◆ 渋谷区では、平成27年度から、保育士の育児休業代替要員を確保するため、
地方公務員の育児休業等に関する法律に基づく「育児休業代替任期付職員」の
採用を行っています。
出産や子育てを踏まえた女性職員のキャリア形成支援
・ 出産や子育てを経験しながら昇任選考に合格した女性職員からの経験談
やアドバイスを積極的に情報提供することにより、出産や子育てを控える
女性職員のキャリア形成に対する不安を取り除き、出産や子育てのための
キャリアロスが昇任意欲の低下につながることのないよう、支援を行って
いきます。
◆ 特別区人事委員会では、平成25年の人事委員会勧告の中で「女性職員の活
用や昇任意欲醸成に向けた各区の取組みを支援するため、指針を策定する」と
言及し、平成26年3月に「特別区における女性職員活躍推進のための取組指
針」を策定しました。この取組指針の中では「女性のライフイベントを踏まえ、
各区と連携を図りながら昇任制度の見直しを図る」ことが取組の方向性として
示されています。
これを踏まえて、現在、女性職員の出産や子育てというライフイベントを踏
まえた昇任制度の見直しについて、特別区全体の課題として検討がなされてい
るところです。
- 13 -
Ⅲ 仕事と生活の調和に向けた取組み
すべての職員がやりがいや充実感を感じながら働き、各々の仕事上の責任
を果たす一方で、子育てや介護の時間、また、家庭・地域・自己啓発等にか
ける個人の時間を確保することにより、ワーク・ライフ・バランスの実現を
図ることは、すべての職員が健康で豊かな生活を送ることを可能にするとと
もに、職員一人ひとりが効率的・能率的に働くことによる組織全体の生産性
向上にもつながります。
そのために、この計画では、超過勤務のさらなる縮減と、年次有給休暇の
計画的な取得に、継続的に取り組んでいきます。
取組6 超過勤務の縮減
・ 恒常的な超過勤務は、心身の疲労により職員個人の健康を害することに
つながるだけでなく、組織全体の生産性の非効率化を生じる原因ともなっ
てしまいます。職員個人及び所属長が各々の立場から意識的に超過勤務の
縮減に努めるとともに、組織全体としても効果的な超過勤務の縮減に向け
た取組みを行っていきます。
○ 全職員は、担当事務の進め方の見直しによる作業工程のスリム化や、計画
的な事務の進行管理を徹底し、時間を意識せずに漫然と仕事をするのではな
く、勤務時間内で仕事を終える意識を常に持って仕事を進めましょう。
○ 所属によっては、時期により繁閑が生じる業務もあるため、超過勤務によ
り業務に取り組まなければならない時期が生じる場合もありますが、お互い
が調整しながら、超過勤務しない日をそれぞれ設け、全員が仕事のメリハリ
をつけることができる工夫をしましょう。
○ 超過勤務は、所属長が臨時又は緊急の必要がある場合に職員に命ずること
により行われるものです。所属長は、所属の業務の進行状況を常に把握し、
超過勤務を行う臨時又は緊急の必要性があるかどうかの見極めを行う必要が
あります。
○ 所属全体の業務の繁閑により行う必要のある超過勤務を除き、所属の中で
も特定の職員の超過勤務が過多になっている傾向が見受けられます。所属長
は、特定の職員に業務量や業務内容が偏っている場合には、事務分担の見直
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しや協力体制の構築を行わせることにより、事務分担のバランスの是正を図
ります。また、当該職員の仕事の進め方に原因がある場合には、指導やアド
バイスを行うことにより、時間管理の徹底を図ります。
○ 所属において職員が定時退庁しやすい雰囲気を作るために、特に所属長や
係長は、自ら率先して定時退庁に努めるようにしましょう。
○ 区全体として、毎週水曜日をノー残業デーとし、庁内放送や管理職により周知
徹底を図り、全職員が定時退庁しやすい環境づくりを進めていきます。
◆ 渋谷区では、平成26年度から、特に長い超過勤務を命ぜられた職員に休息
の機会を与えるための「超勤代休時間制度」を導入しています。
これは、1月について60時間を超える勤務を行った職員に対して、職員が
希望した場合に、超過勤務手当支給割合の引上げ分に代えて、超勤代休時間を
指定することができる制度です。
例:1月に90時間の超過勤務を行った場合
60時間を超える30時間分について、25%割増の超過勤務の支給に代
えて、30時間×=7時間45分の超勤代休時間を指定することが
できる。
◆ 国の「ゆう活(明るい時間が長い夏の間は、朝早くから働くことで、夕方の
時間を家族や自分のために充てる取組み)」の観点を踏まえ、渋谷区でも、平成
27年度に、「夏季の期間の定時退庁」の取組みを推進しました。平成27度に
ついては、仮庁舎移転前の時期であったため、目立った超過勤務縮減にはつなが
りませんでしたが、機会を捉えて引き続き同様な取組を行っていきます。
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取組7 年次有給休暇の計画的取得
・ 仕事と子育てや介護の両立を図るためには、仕事とのバランスを取りな
がら、家族と共に過ごす時間をより多く確保する必要があります。また、
職員一人ひとりが健康で豊かな生活を送ることで、仕事への活力につなげ
ていくためにも、家族や友人と充実した時間を過ごすことや、自己啓発や
地域活動参加などの時間を十分に持つことが重要です。
そのために、年次有給休暇の計画的な取得促進に取り組み、すべての職
員がワーク・ライフ・バランスを実感できる職場環境を作っていきます。 ○ 全職員は、職場の業務の繁閑期を踏まえるとともに、月1回は課・係の事務
連絡会で職場スケジュール管理を行うことで、計画的な年次有給休暇の取得に
努めましょう。
○ 職場において、全職員が均等に年次有給休暇を取得する環境を作るために
は、職員間での年次有給休暇取得の調整が大事になります。誰もが気兼ねな
く年次有給休暇の取得ができ、かつ、職場全体の事務執行が円滑に進む体制
を確保するために、日頃からの職員間のコミュニケーションを大切にしまし
ょう。
○ 所属長は、職員の年次有給休暇取得状況を把握し、取得日数が極端に少な
い職員に対しては、計画的に取得するよう声かけを行いましょう。また、担
当業務量に偏りがある場合は、他の職員の協力体制の構築や担当のローテー
ション化等を指示し、すべての職員が均等に年次有給休暇を取得できる職場
環境を作りましょう。
○ 職種別の年次有給休暇取得日数を調べると、例年保育園で勤務する保育士
・看護師の平均取得日数が他の職種と比較して少ない傾向になっています。
保育園がローテーション職場であり、仕事の内容からも、他の職種と一律に
比較することはできませんが、職場全体で調整しながら、できるだけ計画的
な取得促進に努めていきましょう。
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目標4
年間1 日以上の年次有給休暇を取得している職員の割合 を80%以上にします。
◆ 渋谷区では、平成28年度から、年次有給休暇の付与期間を、採用・退職・
異動・昇任のタイミングに合わせ、暦年単位から年度単位の付与に改めました。
これにより、一層の年次有給休暇の計画的取得につなげてください。
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