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社会の指導案

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社会の指導案
芥川小学校 6 年
社会科学習指導案
指導者 高槻市立芥川小学校 古家 昭二
高槻市立第二中学校 荒川
絵里可
1.日時 平成 25 年 10 月 30 日(水)
第5校時(14:00~14:45)
2.学年・組
第 6 学年 1 組(男 15 名 女 17 名 計 32 名)
3.場所
高槻市立芥川小学校 6 年 1 組教室
4.単元名
長く続いた戦争と人々のくらし
5.単元の位置づけ
◇児童・生徒観
社会科では予習を宿題にし、授業の開始ではその宿題で書いてきた知識の発表を行ってき
た。歴史学習に興味を示す児童や示していない児童がややはっきりと分かれてきている。古代
を学習している時には今の自分たちと大きく異なる事実などに驚き、祖先の歴史ではあるが、
自分たちとの繋がりを持てずにいた。しかし、戦国時代のあたりから武将の判断や生き様な
ど、
「自分ならこれはしない」というような自分と置き換えて考えることができる児童も少し
出てきている。近現代史に入り、これから児童たちが生きていく世界に今も影響を与えている
事柄が増えてきた。これからの世界を生き抜いていく児童たちが社会的事象をどのように判断
すべきか真剣に考えられるようになってほしい。
◇教材観
本単元では戦争を中心にして授業が組み立てられており、それらを学ぶことで平和の尊さに
気付かせていくように注意して行っていきたい。また後期の修学旅行を通じて平和学習を総合
の時間も使い、行っていく。これらを通して注意すべきこととしては多様な見方に気付かせて
いくことである。歴史学習においては満州事変を日本の立場だけでなく、中国や国際連盟から
の立場で考えてみることや総合の時間では異なる年代にアンケートを取り自分たちの考えと近
い所や遠い所などを調べていく。日常では自分の考えや見方が先行してしまい、相手の感じ方
や思いに気を回せる児童が少ない。本単元では当時の人々や他の国々の立場に立って心情を考
えることで現在に繋がる生き方のヒントが見いだせるようにしていきたい。
◇指導観
多くの児童が終戦記念日について特別な気持ちを抱いて迎えてきていないだろう。それは核
家族化や高齢化などで第二次世界大戦や太平洋戦争を経験した人との触れ合いが持ちにくくな
ってきているからだと考える。一方で、アメリカと戦争をしたことを知らない児童や東アジア
の国々の対日報道には敏感な児童が多く見られる。本単元では戦勝国や敗戦国、国際社会など
多様な視点から戦争を考え、また実際に生きていた人々には多様な考えがあったことに気づか
せ、平和を望む声も共通してあったことを指導していきたい。
6.単元目標
日中戦争、我が国にかかわる第二次世界大戦、その頃の国民生活とそれらにかかわる代表的
な文化遺産から学習問題を見いだし、文化財、地図や年表、その他の資料を活用して調べたこ
とをまとめるとともに、我が国が戦時体制に移行して、敗戦によって国民が大きな被害を受け
たこと、戦場になった地域に大きな損害を与えたことやそれらにかかわる代表的な文化遺産の
意味について思考・判断したことを適切に表現する。
7.評価規準
社会事象への
社会的な
観察・資料活用の
社会的事象について
関心・意欲・態度
思考・判断・表現
技能
の
知識・理解
日中戦争、我が国に
日中戦争、我が国にかか
日中戦争、我が国に
我が国が戦時体制に
かかわる第二次世
わる第二次世界大戦、そ
かかわる第二次世界
移行して、敗戦によっ
界大戦、その頃の国
の 頃 の 国 民 生活 と それ
大戦、その頃の国民
て国民が大きな被害
民生活とそれらに
ら に か か わ る代 表 的な
生活とそれらにかか
を受けたこと、戦場に
かかわる代表的な
文化遺産について、学習
わる代表的な文化遺
なった地域に大きな
文化遺産に関心を
問題や予想、学習計画を
産について、文化財、 損害を与えたことが
もち、進んで調べよ
考え表現するとともに、 地図や年表、戦争を
うとしている。
我 が 国 が 戦 時体 制 に移
体験した人の話、そ
行して、敗戦によって国
の他の資料などを活
民 が 大 き な 被害 を 受け
用して必要な情報を
たこと、戦場になった地
集めて読み取り、年
域 に 大 き な 損害 を 与え
表や作品などにまと
たことや、それらにかか
めている。
わ る 代 表 的 な文 化 遺産
の 意 味 な ど につ い て思
考・判断したことを、言
語 で な ど で 適切 に 表現
している。
わかっている。
8.単元の指導計画(評価規準)全6時間
時
主な学習計画
指導上の留意点
評価規準
3 枚の原爆ドームの写
被爆前のまちと被爆後のまちを
(関心・意欲・態度)
真を見て、気付いたこ
比較するとともに、原子爆弾によ
(思考・判断)
とや考えたことを話し
る被害の大きさについて考えさ
原爆ドームが世界文化遺産
合う。
せる。
であることに疑問をもち、
原爆ドームが世界遺産
なぜ、原爆ドームが世界遺産なの
その理由を考えようとする
になったのか理由を話
かを考えさえる。その際、平和記
とともに、戦争の様子や当
し合い、長く続いた戦
念資料館の館長の話を丁寧に読
時の人々の生活に関心を持
争や当時の人々の生活
み取らせる。
ち考えを表現している。
満州事変、日中戦争を
地図や年表をもとに、中国の戦場
(知識・理解)
起こした理由や戦争の
が拡大していったことをとらえ
我が国が不況の打開や満州
広がりについて調べ
させる。
での権益を守るために戦場
る。
南京では多くの中国人が戦争に
を中国全土に広げ、中国の
戦場となった中国の被
巻き込まれ、命を奪われたことを
人々に大きな損害を与えた
害の様子を調べる。
おさえる。
ことがわかっている。
この頃の世界の様子を
多数の朝鮮人や中国人が徴兵さ
(思考・判断・表現)
調べる。
れたり、工場で働かされたりした
戦争の広がりを当時の我が
日本の戦争の広がりを
ことに触れる。
国 の 状況 と関 連付 けて考
調べる。
戦場に行く兵士やそれを見送る
え、資源を求めてアジアを
家族の気持ちを考えさせる。
支配しようとして米英など
間
第
1
次
(
2
時
間
)
に関心をもつ。
第
2
次
(
2
時
間
)
と対立し、戦争が広がった
ことを表現している。
戦争中の生活の様子に
図書館を利用し、情報を収集させ
ついて調べ、発表する。 る。
(技能)戦時中の生活の様
子について、聞き取り調査
まちの様子、食事や衣服、学校生
をしたり資料を活用したり
活、勤労動員などに分けて整理さ
して調べ、国民生活の全て
せる。
が戦争に注がれたことを読
み取ってまとめている。
第
3
次
(
2
時
間
)
本
時
(
2
-
2
)
東京大空襲の写真やイ
空襲の様子の写真や VTR を利用
(知識・理解)
ラスト、空襲の被害を
して、視覚的にも被害の大きさを
空襲による被害で、兵士以
受けた都市の地図など
捉えさせる。
外にも多くの国民が日本の
を調べて、わかったこ
各地で犠牲になったことが
とや考えたことを話し
わかっている。
合う。
空襲を体験した人の話
からその被害について
考え、話し合う。
沖縄戦や原爆投下につ
第二中学校と芥川小学校の修学
いて学び平和の尊さに
旅行について知り、平和学習の大 戦争による多くの被害につ
ついて考える。
切さに気付かせる。
いて考え、平和な世界の実
他国の終戦の受け止め
日本と日本以外の国の終戦に対
現に対する自分の意見を適
方を知り、それぞれの
する受け止め方の違いに気付か
切に表現している。
心情を考え話し合う。
せ、それぞれの国の人の心情を想
像させ、整理させる。
(思考・判断・表現)
9.コラボ授業のねらい
◇教師二人の役割
授業では導入の第 2 中学校の修学旅行や、まとめの宣言を受け止める役割を中学校の教師が
担う。展開での児童たちの話し合い活動へ導く問いかけなどを小学校の教師が行う。
また、終戦を迎えた時の大人の心情については小学校と中学校の教師がそれぞれ男女の心情
を想像し、児童たちの思考を深める。
◇学力向上
・学習規律検討委員会・・・学習の仕方ではステップ4の「複数の考え方を見つけ、検討しよう
とする」
、発表の仕方ではステップ3の「根拠を示して、理論的に
発表する」を目指して授業を行う。
・学び合う集団作り検討委員会・・・話し方では「上手な話し方・事実と意見はべつべつに!」
、
聞き方では「上手に質問するために・話し手の話を引き出
す聞き方を!」を目指して授業を行う。
10.本時の目標
戦争による多くの被害について考え、平和な世界の実現に対する自分の意見を適切に表現して
いる。
(思考・判断・表現)
11.本時の展開
児童の活動
教師の活動
導
入
評価規準
①二中の修学旅行について話す。
(中)
②共通点を探す。
・戦争や平和
②芥川小学校の修学旅行との共通点
を探させる。(小)
③板書を写す。
③終戦までの出来事を説明する。
(中)
・唯一の地上戦 沖縄戦
・大規模な空襲
・広島と長崎への原爆投下
・1945 年 8 月 15 日終戦
展
④自分の考えを書く。
開
・戦争が起きないように
・特に何もない
④「今まで 8 月 15 日の終戦記念日を
どのように迎えてきたか」
(小)
・どんな気持ちでむかえてきたか?
めあて 平和な世界を実現するための終戦記念日の迎え方を考えよう
⑤他の国の受け止め方を
考える。
ついて考えさせる。
(小・中)
戦勝国
・8 月 15 日の迎え方
アメリカ
中国
⑤第二次世界大戦を戦った他の国に
54万人
1000万人
被支配国
・犠牲者数
・軍人や民間人や子どもなど多様な
立場での考えを促す。
韓国・北朝鮮 20万人
敗戦国
日本
310万人
ま
⑥自分の考えを書く。
⑥「2014 年 8 月 15 日をどんな気持ち
と
・世界平和願う
でむかえようと思いますか?宣
む気持ちが表現さ
め
・戦争が繰り返されない
言しよう」
(中)
れている。
ように願う
⑦振り返りシートを書く
⑥平和な世界を望
(思考・判断・表
⑦振り返りシートを書かせる
小学校教師の活動(小)
、中学校教師の活動(中)
12.添付資料(板書計画・児童用ワークシート)
現)
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