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日産自動車のMBD15年史,そして将来

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日産自動車のMBD15年史,そして将来
日産自動車のMBD15年史,そして将来
2012年11月27日
パワートレイン第二技術開発部 柿崎 成章
発表の流れ
„
„
„
„
„
2
日産自動車のMBD15年史 概要
初期段階
中期段階
MBD推進のために何をすべきか?
現在
更に量産開発と一体化したMBDとするために
そして,将来
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
日産自動車のMBD15年史
Power Comes from Inside.
„
3
それは,エンジン制御開発から始まった・・・
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
モチベーション
制御開発の破局は近い?
爆発的な制御要求の増加によって,製品開発サイクルにミートできなくなる
⇒ 品質を維持・向上しながら,開発期間の短縮が最優先課題
⇒ 課題解決の方策として,MBDの導入
„
– 燃費改善,排気規制対応など,制御要求が大規模化・複雑化する
– 挑戦的な中期経営計画で,プロジェクトの数も増大
8
Actual
Software Size Index
7
Estimation
6
5
4
3
2
1
0
00
4
03
04
05
06
07
08
09
12
Trend of Software Size Index (V6 Cylinder Engine)
15
Year
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
段階的なMBD適用
MBD展開タイムラインの概要
„
以下のように量産開発へのMBD適用を段階的に進めてきた
将来
現在
z 運用サポートのインフラ(DBなど)が整備されている
z MBD適用に最適な制御構造・ロジックになっている
中期段階
z 制御モデルが制御仕様書として使われている
z 実務担当者へ教育がなされている
z MBDプロセスのPDCAサイクルが回っている
初期段階
z 制御仕様書の代わりに自動生成されたコードを提供している
z 制御モデル設計の標準やルール、支援ツールが整備されている
導入段階
z MATLAB®、dSPACEなどの基幹ツールを導入・使っている
5
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2009年∼
2005年∼
2000年∼
1997年∼
2012/11/27
MBD適用の初期段階
一人の担当者として,ラクがしたかった・・・
6
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
五里霧中ながら,飛びついた
MBD適用の初期段階 (1)
„
„
„
1990年ごろ, MATLAB®は研究所レベルの使える人が使う程度
最初の量産開発適用は,2000MY Sentra CAの空燃比制御開発
„ 世界初のP-ZEV認証を目標とした、超短期開発
„ 触媒の転換効率を推定し,最適点に燃料をフィードバック制御する
難度の高い技術開発
開発期間短縮のため,MATLAB®を導入することを決断
⇒ 机上シミュレーションを利用したデバッグ
⇒ ラピッド・コントローラ・プロトタイプ(RCP)ツールを使った実機検証
from dSPACE News
7
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
これは使える!が急転,壁に当たる
MBD適用の初期段階 (2)
„
基礎検討の段階で約67%の期間短縮を達成
⇒ サプライヤ試作ソフトが納入されるまでの待ち時間がない
⇒ 設計作業と動作確認が現場で同時にできる
ラピッド・コントローラ・プロトタイプ 自動コード生成
MATLAB活用
基礎検討
製品化検討
66.7%効率化
試作
動作
確認
28.6%効率化
暫定仕様提示ソフトによる仕様検討
従来開発手法
(推定値)
設計
試作
動作
確認
設計
試作
動作
確認
正式仕様ソフトによる仕様検討
設計
試作
動作
確認
設計
試作
動作
確認
設計
試作
動作
確認
↑
MATLAB活用と比較して同じ品質とするためには、さらに期間が伸びると思われる
„
„
8
設計&検証は思った以上に速く完了した
それで,これをどうやってECUに実装するの?
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
MBDツールチェインの基礎完成
MBD適用の初期段階 (3)
„
(たいへんな苦労の末)自動コード生成技術を利用
⇒ MBDツールチェインの基礎が完成
„
組織的なMBD適用のため,中期段階へ移行する
仕様設計
適合&検証
ETAS INCA
MATLAB®
( 先行検証 )
ユニット検証
dSPACE HILS
dSPACE RCP
実装設計
Cコード生成
試作
(Supplier)
自動コード生成
9
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
MBD適用の中期段階
本格的な量産適用を前提とした環境整備
„
10
俺がやらねば,誰がやる・・・
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
MBD推進のために何をすべきか?
中期段階での活動内容
„
量産開発の最前線での適用を前提とした環境整備
1. 明確な開発プロセスの定義
z どの設計情報を,どの順番で決める/確認するのか?
z サプライヤとの役割分担と責任範囲は?
2. 実行可能なルールと開発ツール
z ルールが必要なものは何か? どのような手順でおこなうのか?
z 何をするために,どんな開発ツールが必要か?
3. 担当者のスキルアップ
4. MBD実施状況のモニタと改善活動
z どれだけ使われているか? アウトプットの質はどうか?
z プロセスの穴・ボトルネックはどこか?
11
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
明確なプロセスの定義
MBD推進のために何をすべきか? その1
„
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MBDによる「既存の制御機能の入替」や「新規機能の追加」を前提に,
制御開発プロセスを再定義
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
エンジン制御開発の特徴
„
制御結果を見ながら,制御仕様を煮詰めていく設計スタイル
z
z
多くの場合,問題解決の制御設計には複数の候補がある
(ex. PID制御/現代制御,複数デバイスの目標値決定順序)
検証範囲は機能の妥当性だけでなく,その結果の性能も含まれる
⇒ 制御システム試作と,仕様修正ループが必要
Concept
Concept
Validation
Validation
Design
Design
Implementation
Implementation
13
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
従来開発プロセスの課題
„
開発期間の観点では以下が課題
1. 修正ループが全工程に渡り大きく多い
2. 情報伝達のロスが大きい
⇒ 自然言語の仕様書では,解釈ミスや内容確認が発生する
3. サプライヤとの役割分担も曖昧
⇒ 時には三遊間が空き手直し発生も・・・
修正ループ大きい
日産
Concept
Concept
Validation
Validation
修正回多い
解釈ミス・確認ループ
Design
Design
サプライヤ
14
Implementation
Implementation
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
MBD活用を前提とした開発プロセス
„
MBD活用を前提に再定義
1. 仕様修正ループ
2. 情報伝達
3. 役割分担
⇒ 上流工程で完結する (シミュレーション活用)
⇒ 成果物を直接使う (Simulink®制御仕様)
⇒ 仕様責任:日産/製品実装責任:サプライヤ
修正ループ短縮
日産
Concept
Concept
Validation
Validation
Design
Design
Simulink®制御仕様
サプライヤ
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Implementation
Implementation
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2012/11/27
実行可能なルールと開発ツール
MBD推進のために何をすべきか? その2
„
使う側の立場で操作マニュアルや業務手順を整備
⇒ 「べき」論ではなく,「こうすれば出来る」を具現化・文書化
⇒ 既存の枠組みに囚われず,合理性の飽くなき追求
„
手作業が実行不可能な作業を自動化するツールの開発
16
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
実行可能なルール
MBD推進のために何をすべきか? その2
„
MBD作業標準,各種手順書
8領域40種(MATLABRバージョン移行関係を含む)を一元管理
サプライヤへの要求事項も規定
日産でのCコード生成から,制御モデル(図面)による仕様提示へ
„
Modeling Style Guidelines
MAAB版をベースとし,その曖昧さを独自に補強
自動コードの効率向上のために独自ルールを多数追加
XMLデータベースとし,用途に応じた版を出力・管理
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MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
開発ツール
MBD推進のために何をすべきか? その2
„
Automatic Style Checker
日産 MS Guidelinesに合わせてチェックスクリプトは日産カスタム
ルール違反800件を10分で検出可能 (手作業では24時間以上)
„
Automatic Verifier
自動生成されたコードの品質確保として着想,現在は制御モデルの静的
論理確認に使用 (想定外の入力組合わせがないか?)
制御モデルのテストケース生成と実行,レポート生成を自動化
論理パスの100%網羅を支援し,手作業に対して20倍高速
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MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
中期段階でのMBDツールチェイン概要
MBD推進のために何をすべきか? その2
„
工程の作業内容に応じた最適な開発ツールを展開
⇒ ツールの機能不足はツールサプライヤと共同で継続的に改善・改良
工程
日産
日産
モデリング
&シミュレーション
MATLAB® / Simulink® / Stateflow®
モデル検査 V&V TB
Reactis
Quality Gate
自動コード生成
& B2Bテスト支援
19
日産
サプライヤ
サプライヤ
ラピッド
プロトタイプ
説明
設計
倍精度浮動小数点ベース
モデル検証
論理欠陥・無駄パスチェック
スタイルガイド適合性確認
実機妥当性検証
ベースSW・HWと組合せて
機能・性能の確認
モデルレビュー
モデル検査結果の確認
コーディング
固定小数点または単精度
浮動小数点の自動コード生成
単体検証
モデルとバイナリとの
計算結果一致性の確認
統合検証
ECUハード上での機能確認
受入れ検査
適合定数を設定し
HILSによる機能確認
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
担当者のスキルアップ
MBD推進のために何をすべきか? その3
„
20
先行する担当者のベストプラクティスを組織的に後進へ伝授
⇒ 最前線の担当者がMBDの正しい実践を知らなければ宝の持ち腐れ
⇒ アウトプットの質は最終的に個々人の判断に頼らざるを得ない
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2012/11/27
担当者のスキルアップ
MBD推進のために何をすべきか? その3
„
MBD教育プログラムの体系化
全体のコンセプトを決め,全10講座を整備
„
教育プログラムの実行
推進チームだけの「草の根活動」では限界がある
e-learningの活用,Nissan Learning Centerへの委託をおこない,大幅に
受講枠を拡大
専門知識
ツールの使い方
設計基準・
ルール
着実に業務が遂行できる
MBD担当者
業務分野ごと
業務プロセス
土台
メカトロニクス設計の考え方
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MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
MBD実施状況のモニタと改善活動
MBD推進のために何をすべきか? その4
„
22
継続的なMBD実施状況のモニタと改善活動は着実なMBD展開に必要
⇒ 最初から100%完璧な開発プロセスの構築は不可能
⇒ どんなに周到な開発プロセスでも,技術の進歩で陳腐化する
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
MBD実施状況のモニタと改善活動
MBD推進のために何をすべきか? その4
„
Model DR
各種レポートも併用して,「正しいことを正しくやれたか?」をレビュー
各担当のモデリングの弱みやクセを個別指導
担当毎の直行率を管理し,問題あれば原因分析と歯止めを実施
サプライヤのモデル受領記録と照合してDR実施率自体も監視
„
設備稼働率
定期的に各種設備の稼働率を集計し,投資を最適化
設備稼働時間の計測および集計の自動化
„
VOC収集とプロセス改善
定期的に担当・サプライヤのVOCを収集し,プロセスを改善
23
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2012/11/27
MBD抵抗勢力
MBD推進のために何をすべきか? 番外
良くある質問
業務量が増加して,効率化にならないのでは?
„
答え
手直し量が減り,仕様安定までの期間が短縮します
サプライヤからのQ&Aが減り,対応の手間が減ります
仕様の熟成度
„
1
短縮
-79%
0.88
0.8
[件] 0.6
従来
MBD
従来
0.4
0.19
0.2
MBD
0
24
1
2
3
4
5
手直し回数
0
仕様提示1回あたりのQA件数
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2012/11/27
中期段階の実績
MBDで開発された製品
„
日産PTの制御開発においてMATLAB®は標準ツール
– Exhaust Emission Reduction and OBD-II Technologies
Most of our products (including Infinity)
– G37 VVEL Technology.
– GTR Turbo Boost Control Technology.
– etc
25
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2012/11/27
中期段階の実績
エンジン制御開発における展開状況
„
現在におけるMBD適用状況は以下のとおり
z エンジン制御の開発担当者は全員MBDを活用
z グローバルで約80%の製品がMBDで開発された制御を採用
z 製品別でのMBDバイナリコードの最高占有率は約50%
MBD
レガシー開発
製品へのMBDコード採用率
26
最大コード占有率
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
MBD部分適用における課題
„
部分適用では,レガシー部分との機能やI/Fの整合チェックが課題
⇒ 既存機能が想定外の影響を受け,正しく動作しない場合がある
⇒ 新規設計部分と既存部分の整合性調査に時間が掛かる
(モデル対ドキュメントの読合わせは事実上不可能)
Cコードまたは仕様書
挙動が変わる
機能
機能 BB
実行可能な仕様書
機能
機能 AA
破壊!
機能
機能 CC
機能
機能
機能
機能 DDDD
Under Development
機能
機能 EE
MBD部分適用率がある程度上昇してくると顕在化する
27
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2012/11/27
現在のMBD適用
N-EMS活動
„
„
これまでの活動の成果として,組織的にMBDが遂行できるようになった
また,MBD部分適用も跳ね返りが顕在化してきた
⇒ 本質的な改善に着手するチャンス到来
N-EMS活動
„ アプリケーション全体が制御モデルのN-EMSアーキテクチュアを構築
„ 製品開発の手法も改善
⇒ ソフトウェアの徹底的な再利用の追求 (「変えない」制御開発)
28
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
N-EMS アーキテクチュア
制御ソフトウェア資産のモデル移行と構造再構成
„
„
„
ペーパーベースの制御仕様を全てモデル化
自動コード生成を前提に階層構造に再構成
Featureベースでパッケージ化も促進
Application
ソフトウェアの部品化
Core Application
Fuel
Middleware
Common Services
Ignition
Air
V/Timing
Gear Box
Diagnosis
Indirect parameter estimations / Signal preprocess
BSW
Dynamic compensations
Physical Conversion
Runtime Procedures
Micro controller
CAN In
ADC
DI
Pulse
DO
CAN out
System Devices
29
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2012/11/27
N-EMS SimulinkRモデル
コンポーネントベース開発に向けた構造
„
„
„
ソフトウェア構造を表現するStructure Template Model (プリント基板)
制御機能に対応するComponent Model (電子部品)
Component間のI/Fチェック,シミュレータを使った機能確認が可能
Application Structure 2nd Layer
Input MW
Application
Output MW
Top Layer
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N-EMS 機種別構成管理
ソフトウェア再利用向上の鍵
„
„
„
Model Reference機能を使い,制御コンポーネントのバリアントを制御
エンジン制御に特有な非同期タスクもサポート
MATLABR R2011bへ移行完了
Structure Layer
Ignition
Injection
ISC
その他
階層構造なので依存関係は
階層構造なので依存関係は
自動的に決まる
自動的に決まる
Component Layer
・・・
31
・・・
Mod. A Mod. B Mod. D
・・・
Mod. n
・・・
北米
Mod. D
Mod. D
Mod. D
・・・
欧州
Mod. D
Mod. D
Mod. D
・・・
ver.2
ver.3
ver.4
・・・
目的や部品の改歴に応じて
目的や部品の改歴に応じて
制御部品を選択する
制御部品を選択する
Model
ModelReferenceを活用
Referenceを活用
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2012/11/27
N-EMS プラットフォームの構造
„
„
プラットフォームはSystem Deviceに応じて構成し,構造はAUTOSARに近い
完全なAUTOSAR互換とするには,以下が課題と思われる
z BSW ⇔ RTEのスループット確保
z エンジン固有のデバイス(クランク角センサ処理など)のサポート
今後の標準化動向を注意深く見守っていく
Application
Middleware
BSW
Micro controller
出展: AUTOSAR Validation Experiences
International Automotive Electronics Congress, Paris,
25.10.2006
32
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2012/11/27
目指している開発プロセス
V&Vプロセス
システム設計
制御要求分析
新規制御モデル
手配
実車適合
定数設定
PT要求分析
システム
シミュレーション
システム設計
制御モデル
開発/登録
プラント
モデル開発
制御モデル
ライブラリ
制御管理
アプリSW
制御部品選択
制御モデル設計
システム検証
Basic SW
制御モデル
インテグレーション
HW
HILS
自動検証
US
機能実験A
アプリモデル
実車、HILS
納入
システム試作
RCP
単体検証
ソフト部品開発
+
プラントモデル
自動I/Fチェック
機能チェック 仕様提示
インテグレーション
アプリSW
Basic SW
サプライヤ
自動コード生成
実装コード作成
HW
仕事の流れ
33
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
制御資産の移行課題
„
工数
„
新しいアーキテクチュアに移行するためには,移行作業の山が障害
Offshoreを最大限に活用して制御資産の変換を完了
⇒ MBDはグローバル化が容易 (制御モデルは言葉の壁がない)
レガシー開発
移行作業
N-EMS開発
制御資産移行のための工数トレンド (イメージ) 時間
34
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
製品化されたN-EMS
„
„
既存制御のモデル化が少ない分野で先行
エンジン制御も近日中の市場投入に向けて開発中
副変速機付エクストロニックCVT
(K13マーチに採用)
35
LEAF マイナーチェンジ
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
将来の制御開発
1. 制御モデルの権限コントロール
⇒ Offshore活用の加速
2. 大規模モデルのシミュレーション速度向上
⇒ 仕様提示前の制御機能チェックを強化
3. 開発管理バックボーンとモデル構成管理機能とのリンク
4. 全社規模でのMBD展開活動
5. ISO26262の対応
36
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2012/11/27
まとめ
1. 日産自動車の15年間に渡るMBDの歴史について概要を紹介した
2. 中期段階で取組んだMBD推進活動について4つのポイントを示した
3. 現在時点で推進しているN-EMS開発について概要を紹介した
4. この開発スキームをベースに,将来に向けた取組みを紹介した
37
MATLAB Expo 2012 in Nagoya © 2009 NISSAN MOTOR CO., LTD.
2012/11/27
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